JPH07238235A - エポキシ樹脂粉体塗料組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂粉体塗料組成物Info
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- JPH07238235A JPH07238235A JP3162094A JP3162094A JPH07238235A JP H07238235 A JPH07238235 A JP H07238235A JP 3162094 A JP3162094 A JP 3162094A JP 3162094 A JP3162094 A JP 3162094A JP H07238235 A JPH07238235 A JP H07238235A
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- epoxy resin
- bisphenol
- powder coating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】溶融時の粘度が低く流れ性が良好で、且つ耐ブ
ロッキング性に優れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑
性が良好で、耐熱性、耐水性等の物性に優れるエポキシ
粉体組成物である。 【構成】特定の構造を有するエポキシ樹脂と硬化剤とを
含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって特定の構
造を有するエポキシ樹脂が下記一般式(I)及び/又は
一般式(II)及び/又は一般式(III)で表されるエポ
キシ樹脂である。 【化1】
ロッキング性に優れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑
性が良好で、耐熱性、耐水性等の物性に優れるエポキシ
粉体組成物である。 【構成】特定の構造を有するエポキシ樹脂と硬化剤とを
含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって特定の構
造を有するエポキシ樹脂が下記一般式(I)及び/又は
一般式(II)及び/又は一般式(III)で表されるエポ
キシ樹脂である。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂粉体組成
物に関する。さらに詳しくは、溶融時の粘度が低く流れ
性が良好で、且つ耐ブロッキング性に優れ、得られる塗
膜は、塗膜表面の平滑性が良好で、耐熱性、耐水性等の
物性に優れるエポキシ粉体組成物に関する。
物に関する。さらに詳しくは、溶融時の粘度が低く流れ
性が良好で、且つ耐ブロッキング性に優れ、得られる塗
膜は、塗膜表面の平滑性が良好で、耐熱性、耐水性等の
物性に優れるエポキシ粉体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その優れた特性により
塗料、電気、建築、土木及び接着等の各種分野で広く使
用されている。特に粉体塗料は、近年の環境衛生及び安
全性の観点から従来の溶剤型塗料に置き変わるものとし
て着目されている。従来の一般的なエポキシ樹脂粉体塗
料組成物は、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂に各種用
途、目的とする特性に合わせて種々の硬化剤、フィラ
−、顔料等を配合し混合後、粉砕することにより用いら
れている。
塗料、電気、建築、土木及び接着等の各種分野で広く使
用されている。特に粉体塗料は、近年の環境衛生及び安
全性の観点から従来の溶剤型塗料に置き変わるものとし
て着目されている。従来の一般的なエポキシ樹脂粉体塗
料組成物は、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂に各種用
途、目的とする特性に合わせて種々の硬化剤、フィラ
−、顔料等を配合し混合後、粉砕することにより用いら
れている。
【0003】しかしながら従来のエポキシ樹脂粉体塗料
組成物は、エポキシ樹脂溶剤型塗料と比較して塗膜形成
時の流れ性が悪く、そのため塗膜表面の平滑性に劣り、
塗膜の光沢、鮮映性など外観の仕上がりが不十分と言う
欠点やレトルト処理など高温の蒸気や沸騰水にさらされ
る耐水性の要求される分野では、塗膜の艶引け等の外観
の低下や密着性の低下と言う欠点があった。この様な問
題解決のため溶融加工時の温度を高めて流れ性を改善す
る方法は、エネルギ−コスト的に不利であるばかりでな
く、樹脂組成物の硬化時間が短くなり工程管理が難しく
なったり、あるいは充分流れる前に硬化してしまう欠点
がある。また、比較的分子量の低いビスフェノ−ルA型
エポキシ樹脂を使用したり低分子の液状樹脂を少量配合
し流れ性を改善する方法は、ブロッキングを起こしやす
く室温での長期保存等の安定性に欠ける欠点があった
り、耐水性の要求される用途では、塗膜の艶引け等を起
こす欠点があった。また、ノボラック型エポキシ樹脂等
の多官能樹脂を使用し架橋密度を高め耐水性の向上をは
かる方法は、塗料の流れ性や塗膜の可とう性に劣る欠点
があった。
組成物は、エポキシ樹脂溶剤型塗料と比較して塗膜形成
時の流れ性が悪く、そのため塗膜表面の平滑性に劣り、
塗膜の光沢、鮮映性など外観の仕上がりが不十分と言う
欠点やレトルト処理など高温の蒸気や沸騰水にさらされ
る耐水性の要求される分野では、塗膜の艶引け等の外観
の低下や密着性の低下と言う欠点があった。この様な問
題解決のため溶融加工時の温度を高めて流れ性を改善す
る方法は、エネルギ−コスト的に不利であるばかりでな
く、樹脂組成物の硬化時間が短くなり工程管理が難しく
なったり、あるいは充分流れる前に硬化してしまう欠点
がある。また、比較的分子量の低いビスフェノ−ルA型
エポキシ樹脂を使用したり低分子の液状樹脂を少量配合
し流れ性を改善する方法は、ブロッキングを起こしやす
く室温での長期保存等の安定性に欠ける欠点があった
り、耐水性の要求される用途では、塗膜の艶引け等を起
こす欠点があった。また、ノボラック型エポキシ樹脂等
の多官能樹脂を使用し架橋密度を高め耐水性の向上をは
かる方法は、塗料の流れ性や塗膜の可とう性に劣る欠点
があった。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明者は、前記問題点を解
決するために鋭意検討した結果、エポキシ樹脂として
2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン骨格を導
入した特定のエポキシ樹脂を用いることにより達成する
ことを見出したのであって、本発明の目的は、溶融時の
粘度が低く流れ性が良好で、且つ耐ブロッキング性に優
れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑性が良好で、耐熱
性、耐水性等の物性に優れるエポキシ粉体組成物を提供
するものである。
決するために鋭意検討した結果、エポキシ樹脂として
2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン骨格を導
入した特定のエポキシ樹脂を用いることにより達成する
ことを見出したのであって、本発明の目的は、溶融時の
粘度が低く流れ性が良好で、且つ耐ブロッキング性に優
れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑性が良好で、耐熱
性、耐水性等の物性に優れるエポキシ粉体組成物を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、エポキシ
樹脂として一般式(I)及び/又は一般式(II)及び/
又は一般式(III)で表されるエポキシ樹脂と硬化剤を
含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であり
樹脂として一般式(I)及び/又は一般式(II)及び/
又は一般式(III)で表されるエポキシ樹脂と硬化剤を
含有するエポキシ樹脂粉体塗料組成物であり
【0006】
【化2】
【0007】一般式(I)及び/又は一般式(II)及び
/又は一般式(III)で示されるエポキシ樹脂が平均分
子量600以上、DSCにより昇温速度10℃/分で測
定したガラス転位温度が45℃以上である事を特徴とす
る。
/又は一般式(III)で示されるエポキシ樹脂が平均分
子量600以上、DSCにより昇温速度10℃/分で測
定したガラス転位温度が45℃以上である事を特徴とす
る。
【0008】本発明で使用されるエポキシ樹脂化合物
は、前記式(I)で表される化合物のみでもよいし、前
記式(II)で表される化合物のみでもよいし、また前記
式(III)で表される化合物のみでもよいし、前記式
(I)、(II)及び(III)の2種類以上の混合物であ
ってもよい。
は、前記式(I)で表される化合物のみでもよいし、前
記式(II)で表される化合物のみでもよいし、また前記
式(III)で表される化合物のみでもよいし、前記式
(I)、(II)及び(III)の2種類以上の混合物であ
ってもよい。
【0009】なお、本発明におけるエポキシ樹脂化合物
と類似するアルキル基置換ハイドロキノン骨格を有する
エポキシ樹脂化合物が特開平5−140263号公報に
記載されているが、該公報に開示されているエポキシ樹
脂化合物のアルキル置換基は、そのエポキシ当量(エポ
キシ当量145g/ef)より見てメチル基であって、
本願発明におけるようなtert−ブチル基については
何ら示されていないのみならず、該公報に記載されてい
る発明は、前記アルキル基置換ハイドロキノン骨格を有
するエポキシ樹脂化合物とテトラブロモビスフェノ−ル
Aとを反応させて難燃性エポキシ樹脂を得、これを溶剤
に溶解させ、ワニスを調整し、このワニスをガラス布等
に含浸させてプリプレグは作成するものであるので、本
願発明の粉体塗料組成物とは全く異なるものである。
と類似するアルキル基置換ハイドロキノン骨格を有する
エポキシ樹脂化合物が特開平5−140263号公報に
記載されているが、該公報に開示されているエポキシ樹
脂化合物のアルキル置換基は、そのエポキシ当量(エポ
キシ当量145g/ef)より見てメチル基であって、
本願発明におけるようなtert−ブチル基については
何ら示されていないのみならず、該公報に記載されてい
る発明は、前記アルキル基置換ハイドロキノン骨格を有
するエポキシ樹脂化合物とテトラブロモビスフェノ−ル
Aとを反応させて難燃性エポキシ樹脂を得、これを溶剤
に溶解させ、ワニスを調整し、このワニスをガラス布等
に含浸させてプリプレグは作成するものであるので、本
願発明の粉体塗料組成物とは全く異なるものである。
【0010】本発明で使用されるエポキシ樹脂化合物
は、種々の方法により製造可能であるが、その代表的な
製造方法として以下の方法が挙げられる。その第一の方
法は、例えばビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノ−ルF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノ−ルA型
エポキシ樹脂等と2,5−ジ−tert−ブチルハイド
ロキノンとを、触媒として三級アミン類、イミダゾ−ル
類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン類、アルカリ金
属水酸化物等を添加し、120〜200℃で反応させる
方法である。この場合に用いるビスフェノ−ルA型エポ
キシ樹脂としてエポト−トYD−128、エポト−トY
D−011(いずれも東都化成株式会社製)等が、ビス
フェノ−ルF型エポキシ樹脂としてエポト−トYDF−
170、エポト−トYDF−175(いずれも東都化成
株式会社製)等が、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂としてエポト−トYDB−400、エポト−トYD
B−406(いずれも東都化成株式会社製)等がそれぞ
れ代表的なものとして挙げられる。
は、種々の方法により製造可能であるが、その代表的な
製造方法として以下の方法が挙げられる。その第一の方
法は、例えばビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノ−ルF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノ−ルA型
エポキシ樹脂等と2,5−ジ−tert−ブチルハイド
ロキノンとを、触媒として三級アミン類、イミダゾ−ル
類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン類、アルカリ金
属水酸化物等を添加し、120〜200℃で反応させる
方法である。この場合に用いるビスフェノ−ルA型エポ
キシ樹脂としてエポト−トYD−128、エポト−トY
D−011(いずれも東都化成株式会社製)等が、ビス
フェノ−ルF型エポキシ樹脂としてエポト−トYDF−
170、エポト−トYDF−175(いずれも東都化成
株式会社製)等が、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂としてエポト−トYDB−400、エポト−トYD
B−406(いずれも東都化成株式会社製)等がそれぞ
れ代表的なものとして挙げられる。
【0011】また第二の方法は、一般式(IV)
【0012】
【化3】
【0013】で示される2、5−ジ−tert−ブチル
ハイドロキノンのジグリシジルエ−テルと、例えばビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、臭素化ビスフェノ−
ルAとを、触媒として三級アミン類、イミダゾ−ル類、
第四アンモニウム塩類、ホスフィン類、アルカリ金属水
酸化物等を添加し、120〜200℃で反応させる方法
である。また第三の方法は、一般式(IV)
ハイドロキノンのジグリシジルエ−テルと、例えばビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、臭素化ビスフェノ−
ルAとを、触媒として三級アミン類、イミダゾ−ル類、
第四アンモニウム塩類、ホスフィン類、アルカリ金属水
酸化物等を添加し、120〜200℃で反応させる方法
である。また第三の方法は、一般式(IV)
【0014】
【化4】
【0015】で示される2、5−ジ−tert−ブチル
ハイドロキノンのジグリシジルエ−テルと、例えばビス
フェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポ
キシ樹脂、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂等と
の混合物とたとえばビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ル
F、臭素化ビスフェノ−ルA、2,5−ジ−tert−
ブチルハイドロキノン等とを触媒として三級アミン類、
イミダゾ−ル類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン
類、アルカリ金属水酸化物等を添加し、120〜200
℃で反応させる方法である。また第四の方法は、2,5
−ジ−tert−ブチルハイドロキノンとたとえばビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、臭素化ビスフェノ−
ルAとの混合物とエピクロルヒドリンとを、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物触媒の存在下により4
0〜100℃で縮重合させる方法である。
ハイドロキノンのジグリシジルエ−テルと、例えばビス
フェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポ
キシ樹脂、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂等と
の混合物とたとえばビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ル
F、臭素化ビスフェノ−ルA、2,5−ジ−tert−
ブチルハイドロキノン等とを触媒として三級アミン類、
イミダゾ−ル類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン
類、アルカリ金属水酸化物等を添加し、120〜200
℃で反応させる方法である。また第四の方法は、2,5
−ジ−tert−ブチルハイドロキノンとたとえばビス
フェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、臭素化ビスフェノ−
ルAとの混合物とエピクロルヒドリンとを、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物触媒の存在下により4
0〜100℃で縮重合させる方法である。
【0016】本発明で使用されるエポキシ樹脂は、DS
Cにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転位温度
が45℃以上である事が必要である。ガラス転位温度が
45℃以下であると十分な耐ブロッキング性が得られず
好ましくない。また、本発明で使用されるエポキシ樹脂
がゲルパ−ミネ−ションクロマトグラフにより測定した
数平均分子量が600以上である事が必要である。数平
均分子量が600より小さいと十分な耐ブロッキング性
が得られず好ましくない。なお、平均分子量は標準ポリ
スチレンにより求めたポリスチレン換算値である。
Cにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転位温度
が45℃以上である事が必要である。ガラス転位温度が
45℃以下であると十分な耐ブロッキング性が得られず
好ましくない。また、本発明で使用されるエポキシ樹脂
がゲルパ−ミネ−ションクロマトグラフにより測定した
数平均分子量が600以上である事が必要である。数平
均分子量が600より小さいと十分な耐ブロッキング性
が得られず好ましくない。なお、平均分子量は標準ポリ
スチレンにより求めたポリスチレン換算値である。
【0017】本発明で使用されるエポキシ樹脂は、本発
明の組成物の効果及び物性を損なわない範囲で末端のエ
ポキシ基の一部をモノフェノ−ル類、カルボン酸類及び
二級アミン類で反応させたものを使用することもでき、
例えば、モノフェノ−ル類としてタ−シャリ−ブチルフ
ェノ−ル、ノニルフェノ−ル等が、カルボン酸類として
アクリル酸、メタクリル酸等が、二級アミン類としてジ
エタノ−ルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる。ま
た、本発明の組成物の効果及び物性を損なわない範囲で
他のエポキシ化合物を併用することも可能である。他の
エポキシ化合物として、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹
脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノ−ル型エポキシ樹脂等のビスフェノ−ル型エポキシ樹
脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ル
ノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂等が
挙げられる。
明の組成物の効果及び物性を損なわない範囲で末端のエ
ポキシ基の一部をモノフェノ−ル類、カルボン酸類及び
二級アミン類で反応させたものを使用することもでき、
例えば、モノフェノ−ル類としてタ−シャリ−ブチルフ
ェノ−ル、ノニルフェノ−ル等が、カルボン酸類として
アクリル酸、メタクリル酸等が、二級アミン類としてジ
エタノ−ルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる。ま
た、本発明の組成物の効果及び物性を損なわない範囲で
他のエポキシ化合物を併用することも可能である。他の
エポキシ化合物として、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹
脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノ−ル型エポキシ樹脂等のビスフェノ−ル型エポキシ樹
脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ル
ノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂等が
挙げられる。
【0018】本発明で使用される硬化剤として種々のも
のが使用できる。例えばカルボキシル基末端ポリエステ
ル類、フェノ−ル、クレゾ−ル、ビスフェノ−ルA等の
フェノ−ル類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との
縮合反応により得られるノボラック型フェノ−ル樹脂
類、両末端にフェノ−ル性水酸基を有する線状フェノ−
ル樹脂類、ジシアンジアミド、イミダゾ−ル類、ヒドラ
ジド類及び酸無水物類が挙げられる。
のが使用できる。例えばカルボキシル基末端ポリエステ
ル類、フェノ−ル、クレゾ−ル、ビスフェノ−ルA等の
フェノ−ル類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類との
縮合反応により得られるノボラック型フェノ−ル樹脂
類、両末端にフェノ−ル性水酸基を有する線状フェノ−
ル樹脂類、ジシアンジアミド、イミダゾ−ル類、ヒドラ
ジド類及び酸無水物類が挙げられる。
【0019】本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物に
は、必要に応じて顔料、硬化促進剤及び種々の添加剤を
配合することができる。顔料として例えばシリカ粉末、
アルミナ粉末、マグネシア粉末、酸化チタン、タルク、
ベンガラ、マイカ、炭酸カルシウムなどが挙げられ、硬
化促進剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾ−ル
類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン類等が挙げられ
る。その他添加剤として例えば有機顔料、難燃剤、流れ
調整剤等が挙げられる。
は、必要に応じて顔料、硬化促進剤及び種々の添加剤を
配合することができる。顔料として例えばシリカ粉末、
アルミナ粉末、マグネシア粉末、酸化チタン、タルク、
ベンガラ、マイカ、炭酸カルシウムなどが挙げられ、硬
化促進剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾ−ル
類、第四アンモニウム塩類、ホスフィン類等が挙げられ
る。その他添加剤として例えば有機顔料、難燃剤、流れ
調整剤等が挙げられる。
【0020】本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物にお
いて、エポキシ樹脂に対する硬化剤の配合割合はエポキ
シ基1当量当たり、硬化剤の官能基が0.5〜1.5当
量好ましくは0.8〜1.2当量の割合である。
いて、エポキシ樹脂に対する硬化剤の配合割合はエポキ
シ基1当量当たり、硬化剤の官能基が0.5〜1.5当
量好ましくは0.8〜1.2当量の割合である。
【0021】本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物を製
造する方法としては、所定の組成比に選んだ原料成分を
ドライブレンド法、溶融ブレンド法、圧着ブレンド法等
の種々の方法により混合し、必要に応じて粉砕すること
で得ることができる。特に個々の原料成分を十分混合す
るためには、加熱ニ−ダ−やエクストル−ダ−等を使用
した溶融ブレンドが好ましい。
造する方法としては、所定の組成比に選んだ原料成分を
ドライブレンド法、溶融ブレンド法、圧着ブレンド法等
の種々の方法により混合し、必要に応じて粉砕すること
で得ることができる。特に個々の原料成分を十分混合す
るためには、加熱ニ−ダ−やエクストル−ダ−等を使用
した溶融ブレンドが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、エポキシ樹脂の製造例及び実施例によ
り本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これら実
施例に限定されるものでない。また、以下の例に記載の
「部」とは、特に記載しない限り「重量部」を示す。
り本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これら実
施例に限定されるものでない。また、以下の例に記載の
「部」とは、特に記載しない限り「重量部」を示す。
【0023】エポキシ樹脂製造例1 2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンのジグリ
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)1
00部とビスフェノ−ルA41部に触媒としてテトラメ
チルアンモニウムブロマイドを0.04部を添加し17
5℃で3.5時間反応させた。得られたエポキシ樹脂を
以下「エポキシ樹脂A」と言い、その特性値を表1に示
す。
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)1
00部とビスフェノ−ルA41部に触媒としてテトラメ
チルアンモニウムブロマイドを0.04部を添加し17
5℃で3.5時間反応させた。得られたエポキシ樹脂を
以下「エポキシ樹脂A」と言い、その特性値を表1に示
す。
【0024】エポキシ樹脂製造例2 2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンのジグリ
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)5
0部とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂としてエポト−
トYD−128(エポキシ当量186.7g/eq東都
化成社製)50部とビスフェノ−ルA39部に触媒とし
てテトラメチルアンモニウムブロマイドを0.04部を
添加し175℃で3.5時間反応させた。得られたエポ
キシ樹脂を以下「エポキシ樹脂B」と言い、その特性値
を表1に示す。
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)5
0部とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂としてエポト−
トYD−128(エポキシ当量186.7g/eq東都
化成社製)50部とビスフェノ−ルA39部に触媒とし
てテトラメチルアンモニウムブロマイドを0.04部を
添加し175℃で3.5時間反応させた。得られたエポ
キシ樹脂を以下「エポキシ樹脂B」と言い、その特性値
を表1に示す。
【0025】エポキシ樹脂製造例3 2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンのジグリ
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)2
5部とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂としてエポト−
トYD−128(エポキシ当量186.7g/eq東都
化成社製)75部とビスフェノ−ルA38部に触媒とし
てテトラメチルアンモニウムブロマイドを0.04部を
添加し175℃で3時間反応させた。得られたエポキシ
樹脂を以下「エポキシ樹脂C」と言い、その特性値を表
1に示す。
シジルエ−テル(エポキシ当量173.1g/eq)2
5部とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂としてエポト−
トYD−128(エポキシ当量186.7g/eq東都
化成社製)75部とビスフェノ−ルA38部に触媒とし
てテトラメチルアンモニウムブロマイドを0.04部を
添加し175℃で3時間反応させた。得られたエポキシ
樹脂を以下「エポキシ樹脂C」と言い、その特性値を表
1に示す。
【0026】エポキシ樹脂製造例4 2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンのジグリ
シジルエ−テルの変わりにハイドロキノンのジグリシジ
ルエ−テル(エポキシ当量118.5g/eq)を使用
し、ビスフェノ−ルAを44部用いた以外は、エポキシ
樹脂製造例2と同様にしエポキシ樹脂を得た。得られた
エポキシ樹脂を以下「エポキシ樹脂D」と言い、その特
性値を表1に示す。
シジルエ−テルの変わりにハイドロキノンのジグリシジ
ルエ−テル(エポキシ当量118.5g/eq)を使用
し、ビスフェノ−ルAを44部用いた以外は、エポキシ
樹脂製造例2と同様にしエポキシ樹脂を得た。得られた
エポキシ樹脂を以下「エポキシ樹脂D」と言い、その特
性値を表1に示す。
【0027】さらに比較対象のためビスフェノ−ルA型
エポキシ樹脂としてエポト−トYD−902及びYD−
904(いずれも東都化成社製)を以下、それぞれ「エ
ポキシ樹脂E」及び「エポキシ樹脂F」としその特性値
を表1に示す。
エポキシ樹脂としてエポト−トYD−902及びYD−
904(いずれも東都化成社製)を以下、それぞれ「エ
ポキシ樹脂E」及び「エポキシ樹脂F」としその特性値
を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例1〜実施例3 「エポキシ樹脂A」、「エポキシ樹脂B」及び「エポキ
シ樹脂C」それぞれと、充填剤として酸化チタン、硬化
剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として2−メチ
ルイミダゾ−ルを表2に示す割合で予備混合し、次いで
エクストル−ダ−で115℃で混練し、冷却後粉砕する
ことにより目的とする粉体塗料を得た。
シ樹脂C」それぞれと、充填剤として酸化チタン、硬化
剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として2−メチ
ルイミダゾ−ルを表2に示す割合で予備混合し、次いで
エクストル−ダ−で115℃で混練し、冷却後粉砕する
ことにより目的とする粉体塗料を得た。
【0030】比較例1〜比較例3 「エポキシ樹脂D」、「エポキシ樹脂E」及び「エポキ
シ樹脂F」それぞれと、充填剤として酸化チタン、硬化
剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として2−メチ
ルイミダゾ−ルを表2に示す割合で予備混合し、次いで
エクストル−ダ−で115℃で混練し、冷却後粉砕する
ことにより目的とする粉体塗料を得た。
シ樹脂F」それぞれと、充填剤として酸化チタン、硬化
剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として2−メチ
ルイミダゾ−ルを表2に示す割合で予備混合し、次いで
エクストル−ダ−で115℃で混練し、冷却後粉砕する
ことにより目的とする粉体塗料を得た。
【0031】各調整した粉体塗料について諸物性を調べ
たところ表2のとおりであった。尚、表2における物性
の測定法と評価法は下記のとおりである。 1.耐ブロッキング性 粉体塗料を40℃の恒温槽中で10日保存したときのブ
ロッキングの状態を以下の様な基準で評価した。 ○・・・・塊状物にならず流動性がある。 △・・・・大きな塊状物にはならないが流動性がない。 ×・・・・塊状物となり流動性がない。 2.流れ性 粉体塗料を0.5g採取し常温で100kg/cm2の
圧力で直径11mmのタブレットを作成した。このタブ
レットを180℃で20分余熱した傾斜角が45°に調
整された軟鋼板にセットし、塗料の流れた距離を次式に
より求めた。
たところ表2のとおりであった。尚、表2における物性
の測定法と評価法は下記のとおりである。 1.耐ブロッキング性 粉体塗料を40℃の恒温槽中で10日保存したときのブ
ロッキングの状態を以下の様な基準で評価した。 ○・・・・塊状物にならず流動性がある。 △・・・・大きな塊状物にはならないが流動性がない。 ×・・・・塊状物となり流動性がない。 2.流れ性 粉体塗料を0.5g採取し常温で100kg/cm2の
圧力で直径11mmのタブレットを作成した。このタブ
レットを180℃で20分余熱した傾斜角が45°に調
整された軟鋼板にセットし、塗料の流れた距離を次式に
より求めた。
【0032】
【数1】
【0033】3.鏡面光沢 角度60°での鏡面反射率を%で示した。 4.ガラス転移温度 各粉体塗料を180℃で2時間硬化させたときの硬化物
の熱機械分析により求めた。 5.沸騰水処理後の鏡面光沢 98〜100℃の沸騰水中で2時間処理後の角度60°
での鏡面反射率を%で示した。
の熱機械分析により求めた。 5.沸騰水処理後の鏡面光沢 98〜100℃の沸騰水中で2時間処理後の角度60°
での鏡面反射率を%で示した。
【0034】表2に示した結果から明らかなように、本
発明で得られるエポキシ樹脂粉体組成物が粉体塗料とし
て有用な性質を有することが判る。
発明で得られるエポキシ樹脂粉体組成物が粉体塗料とし
て有用な性質を有することが判る。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂粉体組成物は、溶
融時の粘度が低く流れ性が良好で、且つ耐ブロッキング
性に優れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑性が良好
で、耐熱性、耐水性等の物性に優れたものである。この
ような2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン骨
格を導入した特定のエポキシ樹脂を用いることにより得
られる本発明の効果の理由は明確ではないが、ハイドロ
キノン骨格の導入により、従来のビスフェノ−ルA等の
ビスフェノ−ル類の骨格より分子に占める芳香族含有量
を小さくすることができ、この事が低粘度化に寄与し、
さらに疎水性の強いtert−ブチル基により耐水性の
改善、さらにtert−ブチル基という剛直で嵩高い官
能基がハイドロキノンの2,5位という対象性の良い位
置に導入されてことにより分子運動を抑制するため樹脂
のガラス転位温度が高く耐ブロッキング性に優れ、か
つ、その硬化物は耐熱性に優れるもの推定できる。
融時の粘度が低く流れ性が良好で、且つ耐ブロッキング
性に優れ、得られる塗膜は、塗膜表面の平滑性が良好
で、耐熱性、耐水性等の物性に優れたものである。この
ような2.5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン骨
格を導入した特定のエポキシ樹脂を用いることにより得
られる本発明の効果の理由は明確ではないが、ハイドロ
キノン骨格の導入により、従来のビスフェノ−ルA等の
ビスフェノ−ル類の骨格より分子に占める芳香族含有量
を小さくすることができ、この事が低粘度化に寄与し、
さらに疎水性の強いtert−ブチル基により耐水性の
改善、さらにtert−ブチル基という剛直で嵩高い官
能基がハイドロキノンの2,5位という対象性の良い位
置に導入されてことにより分子運動を抑制するため樹脂
のガラス転位温度が高く耐ブロッキング性に優れ、か
つ、その硬化物は耐熱性に優れるもの推定できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂として一般式(I)及び/
又は一般式(II)及び/又は一般式(III)で表される
エポキシ樹脂と硬化剤を含有することを特徴とするエポ
キシ樹脂粉体塗料組成物。 【化1】 - 【請求項2】 一般式(I)及び/又は一般式(II)及
び/又は一般式(III)で示されるエポキシ樹脂がゲル
パ−ミネ−ションクロマトグラフにより測定した数平均
分子量が600以上、示差走査熱量計(以下DSCと
略)により昇温速度10℃/分で測定したガラス転位温
度が45℃以上である請求項1記載のエポキシ粉体塗料
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03162094A JP3455823B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | エポキシ樹脂粉体塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03162094A JP3455823B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | エポキシ樹脂粉体塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238235A true JPH07238235A (ja) | 1995-09-12 |
JP3455823B2 JP3455823B2 (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=12336266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03162094A Expired - Fee Related JP3455823B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | エポキシ樹脂粉体塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3455823B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-01 JP JP03162094A patent/JP3455823B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3455823B2 (ja) | 2003-10-14 |
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