JPH07237994A - 薄膜結晶の成長方法および成長装置 - Google Patents

薄膜結晶の成長方法および成長装置

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JPH07237994A
JPH07237994A JP2464294A JP2464294A JPH07237994A JP H07237994 A JPH07237994 A JP H07237994A JP 2464294 A JP2464294 A JP 2464294A JP 2464294 A JP2464294 A JP 2464294A JP H07237994 A JPH07237994 A JP H07237994A
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JP
Japan
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crucible
molecular beam
aluminum
purity
thin film
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JP2464294A
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English (en)
Inventor
Mineo Wajima
峰生 和島
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常の焼き出しでは得られない高純度のAlを
含む薄膜結晶を、MBE法により基板上に成長する。 【構成】抵抗加熱型の縦型Al分子線源22は、高純度
Al10を入れるるつぼ1と、るつぼ1を保持し加熱す
る加熱部2とからなる。加熱部2はるつぼ1の開口部を
除く周囲を覆うように設けられた分子線源用ヒータ線3
と、熱遮蔽板4とから構成される。さらに高純度グラフ
ァイト電極線6、7からなる電極対5がるつぼ1内に挿
入されている。これらの電極線6、7は熱遮蔽板4の外
側に配設したグファイト電極線用支柱8、8によって支
持される。高純度グラファイト電極対5に通電して過熱
することによりAl溶液表面11の酸化層を蒸発させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子素子や光素子を作製
するために用いられる薄膜結晶の成長方法及び成長装置
に係り、特に高純度のアルミニウムを含む薄膜結晶を成
長する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、化合物半導体の薄膜結晶成長に
は、パーガモン出版B.R.パンプリン著「モレキュラ
ービームエピタキシー」15頁から18頁(Pergamon p
ress "Molecular Beam Epitaxy" editted by B.R.Pampl
in, pp15-18,)において論じられているように、超高真
空中で基板結晶上に複数の材料分子線を同時に照射して
行う方法がある。この方法は、分子線エピタキシー(M
BE)法と呼ばれるもので、ヘテロ接合を形成する際
や、不純物元素のドーピングの際には結晶構成元素の分
子線を瞬時に切り替えて行っている。
【0003】この成長方法を用いてGaAs/AlGa
As選択ドープヘテロ構造を利用した高移動度トランジ
スタ(HEMT)などが発表されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よるMBE成長法では、分子線源に結晶の個々の構成元
素をそれぞれ別々のるつぼに入れて、これを加熱して蒸
発させる。また、ロードロック方式により、成長室を高
真空に保ったまま、基板の出し入れを行っている。
【0005】しかし、分子線源に原料を、チャージする
時や追加(以下、単に導入という)する際は、容器内の
真空を破り、大気中を介して補給されることになる。従
って、半導体デバイスに使用できるレベルの薄膜結晶が
成長できる状態にするには、排気しながら、装置全体や
分子線源を加熱して残留ガスを低減する、いわゆる焼出
しが必要になる。
【0006】しかし、化合物半導体の構成元素の中で、
Alは非常に活性であり、容易に酸素、または水分と反
応し、酸化物を形成しやすく、また一旦形成された酸化
物は分解しにくく、エピタキシャル成長層に悪影響を与
えていた。
【0007】そこで、今までは原料導入の際に大気にで
きるだけ触れさせないことはもちろん、焼出し温度を出
来るだけ高くして純度の向上をはかっていた。しかし、
それでも表面酸化物を有効に除去することができず、満
足の得られる半導体特性を得ることは大変困難であっ
た。
【0008】このことは、例えばHEMTにあってはA
lGaAs層を高純度に成長できないことを意味し、A
lGaAs層への選択ドーピングがうまくいかず、高性
能のHEMTが得られないということである。
【0009】本発明は、上述した従来技術の欠点を解消
して、簡単な方法により高純度のアルミニウムを含む薄
膜結晶を成長することが可能な薄膜結晶の成長方法、お
よびそのような成長が簡単な構造により実現できる薄膜
結晶の成長装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜結晶の成長
方法は、MBE法によりアルミニウムを含む薄膜結晶を
基板上に成長させる成長方法において、アルミニウムを
原料として用いる分子線源のるつぼに高純度アルミニウ
ムを導入する工程を有し、分子線源のるつぼに導入した
高純度アルミニウムの表面を加熱して、その表面の酸化
物を還元分解させるようにしたものである。
【0011】また、本発明の薄膜結晶の成長装置は、ア
ルミニウムを原料として用いる分子線源のるつぼを有
し、原料を超高真空中で分子ビーム状にして対向する基
板上にアルミニウムを含む薄膜結晶をMBE法で成長す
る装置において、アルミニウムを原料として用いる分子
線源のるつぼ内にグラファイトからなる電極対が挿入さ
れているものである。
【0012】高純度アルミニウムは例えば純度6N以上
が好ましい。電極対を構成するグラファイトは高純度の
ものが好ましく、特に高純度アルミニウムと同様に純度
6N以上が好ましい。
【0013】
【作用】本発明方法のように、分子線源のるつぼに高純
度アルミニウムを導入する度に、導入した高純度アルミ
ニウムの表面を加熱して、その表面の酸化物を還元分解
させるようにすると、アルミニウム原料の酸化物が容易
に除去でき、高純度のアルミニウムを含む薄膜結晶を成
長できる。
【0014】本発明装置によれば、アルミニウムを原料
として用いる分子線源のるつぼに高純度のグラファイト
電極対が挿入されているので、電極対間に通電してアル
ミニウム表面層を直接加熱すれば、その表面の酸化物を
還元分解することができる。分子線源へ高純度アルミニ
ウムを導入する際に、このようにして電極対間に通電す
れば、るつぼに導入されたアルミニウムを高純度化する
ことができるため、非常に純度の高いアルミニウムを含
む薄膜結晶を成長させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の薄膜結晶の成長装置の実施例
を図面を用いて説明する。本実施例は、MBE装置を用
いてIII −V族化合物半導体基板上にAlを含むIII −
V族化合物半導体の薄膜結晶を成長させる。
【0016】図2に、本実施例で用いた縦型MBE装置
の概略構成図を示す。高真空の容器21と、原料を加熱
し分子を噴出させる複数の分子線源22、23、分子線
の種類や量を観測する四重極質量分析計24、基板25
を加熱し保持する基板ホルダ26、成長中の単結晶薄膜
を観察したり評価したりするためのRHEED用電子銃
ないしイオン銃27、分子線を制御よく基板25に照射
させるためのシャッタ28などで主に構成される。
【0017】上記複数の分子線源22、23のうち、特
に高純度アルミニウムを原料として用いるAl分子線源
22の拡大断面構造を図1に示す。
【0018】このAl分子線源22は、抵抗加熱型の縦
型分子線源の例である。アルミニウム原料を入れるるつ
ぼ1と、るつぼ1を保持し加熱する加熱部2とから構成
される。るつぼ1は縦長で上部にはオリフィスと呼ばれ
る開口部があり、ここから真空中へアルミニウム分子が
ビーム状に放出され、対向する基板上にアルミニウムを
含む結晶膜を成長させる。
【0019】加熱部2は、るつぼ1の開口部を除く周囲
を覆うように設けられた分子線源用ヒータ線3と、熱遮
蔽板4とから構成される。分子線源用ヒータ線3はるつ
ぼ1を加熱し、熱遮蔽板4はるつぼ1以外の部分を加熱
しないように熱効率を高めるために設けられる。
【0020】本実施例にあっては、さらに高純度グラフ
ァイト電極線6、7からなる電極対5がるつぼ1内に挿
入されている。これらの電極線6、7は熱遮蔽板4の外
側に配設したグファイト電極線用支柱8、9によって支
持する。
【0021】このように本実施例のAl分子線源22は
構成されるが、具体的には、容量40ccのPBN製のる
つぼ1に純度6Nの高純度Al10を54g 入れてあ
る。グラファイト電極対5、6は、その長さをAlが溶
解したときに液面表面から5mm挿入される長さとした。
また、分子線源用ヒータ線3はTa、Moを用い、熱遮
蔽板4はTaを用いて構成した。
【0022】次に、このように構成されたAl分子線源
22をもつMBE装置の作用を説明する。
【0023】まず、Al原料を入れたAl分子線源22
を図2に示した縦型MBE装置に取り付け、容器21内
を排気し、通常の焼出し工程で排気した。つぎにAl分
子線源用ヒータ線3を通電加熱し、原料である高純度A
l10を溶解させる。徐々に脱気しながら1000℃ま
で昇温する。次に、電極対5を構成するグラファイト電
極線6と7の間に電圧2.1V を印加し通電した。
【0024】このとき、MBE装置内の真空の質を四重
極質量分析計24でモニタしていたところ、COと思わ
れる原子量28のピークの増加が見られた。1300℃
まで通電しながら加熱し、Al溶液表面11がグラファ
イト電極対5の端以下に来るまで蒸発させたところ、こ
の時点で原子量28のピークは大幅に小さくなった。こ
のようにして立ち上げたMBE装置において、HEMT
構造を作成してみた。その構造は、アンドープGaAs
基板上に成長温度550℃でアンドープGaAsバッフ
ァー層、チャネル層を500nm成長し、続けてAl組成
30%のアンドープAlGaAsスペーサ層を75nm、
次にGa、Alの供給を停止し、Siをシートドーピン
グした(Si濃度は1×1012/cm2 )。Al組成30
%のアンドープAlGaAsキャップ層を20nm、アン
ドープGaAsキャップ層を20nm成長した。以上のよ
うにしてHEMT結晶を成長した。
【0025】ホール測定法による評価の結果、本実施例
によるAl分子線源を用いた場合の室温における移動度
は7200cm2 /V・Sであり、また77Kにおける移
動度は200000cm2 /V・Sであり、10Kでは移
動度は1000000cm2 /V・Sと非常に高い移動度
が得られた。またシートキャリア濃度は、75nmと厚い
スペーサ層を用いているものの、3×1011/cm2 と大
きな値が得られている。
【0026】したがって、前述したCOと思われる原子
量28のピークの増加は、Alの酸化物が還元分解し
て、グラファイトと結びついて発生したものと推定され
る。このように本実施例によれば、Al分子線源のるつ
ぼ内にグラファイト電極対を挿入して、Al溶液表面を
直接を加熱するようにしたので、るつぼの周囲に設けら
れた分子線源用ヒータ線と相俟って、焼き出しをより効
率化することができる。なお、上記実施例はHEMTを
用いて説明したが、Alを含む化合物半導体結晶を必要
とする全てのデバイス、例えば、ガン効果ダイオード、
PIN型受光ダイオード、半導体レーザ、発光ダイオー
ド、ヘテロバイポーラトランジスタなど、いずれの場合
にも特性や均一性の向上がみられている。
【0027】また、上記実施例は分子線源が縦型のMB
E装置の場合を例にとって説明した、本発明はこれに限
定されず、横型の分子線源をもつMBE装置にも適用で
きる。
【0028】また、電極対は2対以上でもよく、電極対
に代えてヒータ線とすることも可能であるが、Alを分
子ビーム状に発射する点から、好ましくは1対の電極対
がよい。
【0029】
【発明の効果】
(1) 請求項1に記載の発明方法によれば、分子線源のる
つぼに高純度アルミニウムを導入する度に、導入した高
純度アルミニウムの表面を加熱して、その表面を還元分
解するようにしたので、アルミニウム原料の酸化物が容
易に除去でき、通常の焼き出しでは得られない、高純度
のアルミニウムを含む薄膜結晶を成長できる。
【0030】(2) 請求項2に記載の発明装置によれば、
アルミニウムを原料として用いる分子線源のるつぼにグ
ラファイトからなる電極対を挿入するという簡単な構造
で、アルミニウム原料の酸化物が除去でき、高純度のア
ルミニウムを含む薄膜結晶を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜結晶の成長方法の実施例を説明す
るためのMBE装置のAl分子線源の縦断面図。
【図2】本発明の実施例で用いた縦型のMBE装置の概
略断面図。
【符号の説明】
1 PBNるつぼ 2 加熱部 3 分子線源用ヒータ線 4 熱遮蔽板 5 電極対 6 電極線 7 電極線 8 電極線用支柱 9 電極線用支柱 10 高純度アルミニウム 11 Al溶液表面 22 Al分子線源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子線エピタキシー法によりアルミニウム
    を含む薄膜結晶を基板上に成長させる成長方法におい
    て、上記アルミニウムを原料として用いる分子線源のる
    つぼに高純度アルミニウムを導入する工程を有し、上記
    分子線源のるつぼに導入した高純度アルミニウムの表面
    を加熱して、その表面の酸化物を還元分解させるように
    したことを特徴とする薄膜結晶の成長方法。
  2. 【請求項2】アルミニウムを原料として用いる分子線源
    のるつぼを有し、原料を超高真空中で分子ビーム状にし
    て対向する基板上にアルミニウムを含む薄膜結晶を分子
    線エピタキシー法で成長する装置において、上記アルミ
    ニウムを原料として用いる分子線源のるつぼ内にグラフ
    ァイトからなる電極対が挿入されていることを特徴とす
    る薄膜結晶の成長装置。
JP2464294A 1994-02-23 1994-02-23 薄膜結晶の成長方法および成長装置 Pending JPH07237994A (ja)

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