JPH07237556A - 動力舵取装置の制御弁 - Google Patents

動力舵取装置の制御弁

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JPH07237556A
JPH07237556A JP6054599A JP5459994A JPH07237556A JP H07237556 A JPH07237556 A JP H07237556A JP 6054599 A JP6054599 A JP 6054599A JP 5459994 A JP5459994 A JP 5459994A JP H07237556 A JPH07237556 A JP H07237556A
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JP
Japan
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valve
groove
return passage
passage groove
supply
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JP6054599A
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English (en)
Inventor
Takao Sugama
孝雄 菅間
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動力舵取装置の制御弁の流体音を低減する。 【構成】 この制御弁16は、シリンダ20の両室20
a,20bにそれぞれ連通する給排通路溝14a,14
bが内周面に交互に形成されたバルブスリーブ14と、
オイルポンプPから作動油が導入される供給通路溝12
aおよびタンクTへ作動油を還流させる還流通路溝が交
互に形成されたバルブロータ14とから構成されてい
る。還流通路溝は中間のランド12mによって2つ(1
2b,12c)に分割され、それぞれが戻り通路孔12
f,12gによりタンクT側に接続される。スリーブ1
4のランド14fにはグルーブ14mが形成されてお
り、中立状態では、両還流通路溝12b,12cを互い
に連通させている。ロータ12とスリーブ14との相対
回転角が大きくなると、還流通路溝12b,12cの一
方とグルーブ14mとの連通が遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動力舵取装置の制御弁
に係り、特に、バルブロータとバルブスリーブとの相対
回転によって流路の切換を行なうロータリ型の制御弁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】動力舵取装置に用いられる従来のロータ
リ型制御弁は、図6に示すように、外周面に、オイルポ
ンプPから吐出された作動油が導入される供給通路溝1
00aと、作動油をタンクTへ還流させる還流通路溝1
00bとが交互に形成されたバルブロータ100と、こ
のバルブロータ100の外周側に相対回転可能に嵌合さ
れ、その内周面に、シリンダ102の2つの室102
a,102bにそれぞれ連通する第1給排通路溝104
aおよび第2給排通路溝104bが交互に形成されたバ
ルブスリーブ104とを備えている。バルブスリーブ1
04には、オイルポンプPから吐出された作動油を上記
バルブロータ100の各供給通路溝100a内に導入す
る供給孔104cが貫通形成され、一方、バルブロータ
100には、各還流通路溝100bと、タンクT側に連
通するバルブロータ100の内部の空間100cとを接
続する戻り通路孔100dが形成されている。
【0003】このようなロータリ型制御弁では、舵取ハ
ンドルの操作によりバルブロータ100がバルブスリー
ブ104に対して相対的に回転(例えば図6に示すよう
に右回転)すると、供給通路溝100aと、シリンダ1
02の左方の室102aへの第1の給排通路溝104a
との間の流路Wが拡大するとともに、この供給通路溝1
00aと、シリンダ102の右方の室102bへの第2
の給排通路溝104bとの間の流路Xが絞られ、また、
還流通路溝100bと右方の室102bへの給排通路溝
104bとの間流路Yが拡大するとともに、還流通路溝
100bと左方の室102aへの第1の給排通路溝10
4aとの間の流路Zが絞られて、シリンダ102の左方
の室102aへオイルポンプPから吐出された作動油が
導入され、シリンダ102の右方の室102b内の作動
油が第2の給排通路溝104b、還流通路溝100b、
戻り通路孔100dおよびバルブロータ100の内部の
空間100c等を介してタンクTへ還流することにより
シリンダ102を作動させて操舵補助力を発生させる。
【0004】上記構成のロータリ型制御弁は、構成要素
が少なく、低コストであり、しかも信頼性が高いという
長所を有しているが、特性、圧力等の仕様によっては流
体音が大きくなるという問題があった。特に、据切り時
に発生し易い「シュー」という流体音が耳ざわりであっ
た。そこで従来は、上記バルブロータ100に形成した
戻り通路孔100dの径を小さくして、還流する作動油
の流れを絞ることにより、背圧を作用させて流体音の低
減を図るようにしていた。
【0005】しかしながら上記従来のロータリ型制御弁
では、図示左方の作動側のシリンダ室102aへ通じる
第1の給排通路溝104aから流路Zを通ってタンクT
へ還流する流量と、非作動側のシリンダ室102bへ通
じる第2の給排通路溝104bから流路Xを通って還流
する流量とが合流して同じ戻り通路孔100dを通るた
め、この戻り通路孔100dを絞ることにより背圧をか
けると、背圧が非作動側のシリンダ室102bにも作用
してしまい、アシスト出力が低下し、また、そのために
急操舵時にハンドルが重くなるという問題があった。
【0006】そこで、本出願人は、作動側のシリンダ室
を通る通路側にだけ背圧を作用させることにより流体音
を低減させることができ、しかも、非作動側のシリンダ
室側の通路には背圧が作用しないようにしてアシスト出
力が低下することがないようにした動力舵取装置の制御
弁を発明し、すでに出願した(特開平5−213213
号公報)。この出願に係る動力舵取装置の制御弁は、作
動油をタンクへ還流させる還流通路溝を、その円周方向
の中間に設けたランドによって2つに分割して遮断し、
それら両者をそれぞれ異なる給排通路溝に連通可能にす
るとともに、これら2つの部分の底面にそれぞれタンク
に連通する戻り通路孔を形成し、かつ、バルブロータが
回転した際に、作動側のシリンダ室に通じる給排通路溝
と還流通路溝との間の流路よりも先に、非作動側のシリ
ンダ室に通じる給排通路溝と供給通路溝との間の流路を
絞るようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
制御弁の構成では、作動側のシリンダ室側の通路を通っ
てタンクへ還流する流量が増加するとともに、非作動側
のシリンダ室へ通じる給排通路溝を経てタンクへ還流す
る流量は減少し、しかも、両流路を通る作動油は、それ
ぞれ別の戻り通路孔を介してタンクに還流するようにな
っている。従って、流量の多い作動側のシリンダ室側の
通路には背圧が作用して流体音を低減することができ、
非作動側のシリンダ室にはほとんど背圧が作用しないの
で、出力を低下させてしまうことがない。しかしなが
ら、作動シリンダ室側に背圧を作用させるための絞り
(戻り通路孔)は固定絞りであるため、バルブロータと
バルブスリーブとの相対回転に伴なって背圧を変化させ
ることはできず、両者の相対回転角に応じて適度な背圧
を得ることが困難であった。特に、中圧時に過度の背圧
が作用してしまうことが問題であった。例えば、中圧時
(すなわち、バルブロータとバルブスリーブの相対回転
角が、舵取ハンドルの中立状態から大きく切り込んだ状
態に至る間の中間の状態のとき)に適度な背圧が得られ
るような戻り通路孔の開口面積にすると、高圧時(バル
ブロータとバルブスリーブの相対回転角がほぼ最大に近
い状態)には、作用する背圧がそれほど大きくならず、
流体音の低減効果が不充分であり、また、逆に、高圧時
に適度な背圧を得られるような戻り通路孔の開口面積に
すると、中圧時には背圧が高すぎて無用な圧力損失が生
じてしまうという問題があった。
【0008】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、バルブロータとバルブスリーブとの相対回転角に
応じて、作動側のシリンダ室を通る通路側に最適な背圧
を作用させることにより充分な流体音の低減効果を得る
とともに、中圧時等において無用な背圧の上昇により出
力を低下させてしまうそれのない動力舵取装置の制御弁
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動力舵取装
置の制御弁は、オイルポンプから吐出された作動油が導
入される供給通路溝と作動油をタンクへ還流させる還流
通路溝とが周方向に交互に形成されるとともに、上記還
流通路溝とその内部の空間とを連通する戻り通路孔が形
成されているバルブロータと、このバルブロータの外周
に嵌合され、シリンダの2つの室にそれぞれ連通する第
1および第2の給排通路溝が周方向に交互に形成されて
いるバルブスリーブとを備えており、バルブロータのバ
ルブスリーブに対する相対回転によって流路を切換え
て、シリンダの両室に作動油を給排するものであって、
特に、上記各還流通路溝を、その円周方向の中間に設け
たランドによって2つの部分に区分し、それぞれの部分
に戻り通路孔を形成するとともに、この還流通路溝が対
向するバルブスリーブのランドに、中立状態で、中間ラ
ンドによって区分された還流通路溝の両側の部分を連通
するグルーブを形成したものである。
【0010】
【作用】上記構成に係る制御弁では、上記公報(特開平
5−213213号)に記載された制御弁と比較する
と、中圧時には、作動側のシリンダ室側からタンクへ還
流する流量の一部が、非作動側のシリンダ室側からタン
クへ還流する通路側へ迂回するので、作動側のシリンダ
室側の通路に作用する背圧が上昇しすぎることがなく、
無用な圧力損失を生じさせてしまうおそれがない。ま
た、高圧時には、作動側のシリンダ室側の通路と非作動
側のシリンダ室側の通路とを遮断してしまうので、作動
側のシリンダ室側の通路内の背圧を充分上昇させること
ができ、優れた流体音の低減効果を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下図面に示す実施例により本発明を説明す
る。図1は本発明の一実施例に係るロータリ型制御弁の
横断面図、図2は上記制御弁を備えたラックピニオン式
動力舵取装置の一例を示す縦断面図である。図2におい
て、2は舵取ハンドルの操作によって回転されるスタブ
シャフト、4はこのスタブシャフト2と同一軸線上に配
置されたピニオンシャフトであり、これら両シャフト
2,4はスタブシャフト2の軸心に形成されている空間
2a内に挿通されたトーションバー6によって相対回転
可能に連結され、ベアリング7a,7b,7cによって
ハウジジング18内に回転自在に支持されている。
【0012】スタブシャフト2のピニオンシャフト4側
の先端は小径に、一方、ピニオンシャフト4のスタブシ
ャフト2側は大径筒状になっており、スタブシャフト2
の小径部2bがピニオンシャフト4の大径筒部4a内に
嵌合され、両者2b,4a間に配置されたブシュ8によ
って回転可能に支持されている。スタブシャフト2の小
径部2bより手前(図2の右側)の部分の外面とピニオ
ンシャフト4の最先端部内面との間には、円周方向に互
いに間隙を隔てて噛み合う凹凸から成るフェイルセーフ
10が構成されており、両シャフト2,4の所定角度の
相対回転を許容するとともに、それ以上の回転は規制す
るようになっている。
【0013】スタブシャフト2の外周面には直接バルブ
ロータ12が形成され、一方、ピニオンシャフト4に
は、このバルブロータ12の周囲に回転自在に嵌合され
たバルブスリーブ14がピン15によって連結されて一
体的に回転するようになっており、これらバルブロータ
12およびバルブスリーブ14によってロータリタイプ
の制御弁16が構成されている。
【0014】この制御弁16は、バルブハウジング18
に形成されたポンプポート18aを介してオイルポンプ
Pから供給された圧油を分配制御し、シリンダポート1
8b,18cを介してシリンダ20の2つの室20a,
20bの一方へ供給し、他方の室内の作動油をタンクT
へ還流させる。この制御弁16からタンクTへと還流す
る戻り油は、スタブシャフト2の軸心に形成された空間
2a、この空間2aとスタブシャフト2の外面とを連通
する半径方向の貫通穴2c、バルブスリーブ14の端部
内面の通路14aおよびタンクポート18d等の各通路
を介してタンクTへ還流するようになっている。
【0015】次に上記ロータリタイプの制御弁16につ
いて図1により詳細に説明する。バルブスリーブ14の
内周面には、円周方向等間隔で、6本の軸方向に延びる
給排通路溝(第1の給排通路溝14a,第2の給排通路
溝14b)が形成され、それぞれの溝14a,14bに
設けられた通路孔14c,14dを介して交互にシリン
ダ20の2つの室20a,20bに接続されている。
【0016】一方、バルブロータ12の外周面には、3
本の軸方向に延びる供給通路溝12aと、2本ずつが組
になった3組の還流通路溝12b,12cとが形成され
ている。なお、各組の還流通路溝12b,12cは、そ
の中間に設けられたランド12mによって遮断されてい
る。これら各供給通路溝12aおよび各組の還流通路溝
12b,12cは、このロータリタイプの制御弁16の
中立状態では、上記バルブスリーブ14の各給排通路溝
14a,14b間のランド14e,14fに向かい合
い、一方、バルブスリーブ14の給排通路溝14a,1
4bは、バルブロータ12の供給通路溝12aと還流通
路溝12b,12cとの間のランド12d,12eに向
かい合っている。
【0017】バルブロータ12に形成されている供給通
路溝12a内には、バルブスリーブ14のランド14e
内に開口された供給孔14gを介してオイルポンプPか
ら吐出された作動油が導入される。また、各還流通路溝
12b,12cの底部には、これらの溝とバルブロータ
12(スタブシャフト2)の内部の空間2aとを連通す
る戻り通路孔12f,12gがそれぞれ設けられてい
る。
【0018】バルブロータ12の各ランド12d,12
eの両端部には面取り12h,12i,12j,12k
が設けられており、これら面取り12h,12i,12
j,12kと、バルブスリーブ14のランド14e,1
4fのエッジ14h,14i,14j,14kとの間の
間隙が、バルブロータ12側の各通路溝12a,12
b,12cとバルブスリーブ14側の通路溝14a,1
4bとの間の流路A,B,C,Dを構成している。
【0019】また、バルブロータ12の還流通路溝12
b,12cと向かい合っているバルブスリーブ14のラ
ンド14fの、円周方向の中間部(すなわち、このロー
タリ型制御弁16の中立状態で、バルブロータ12の各
組の還流通路溝12b,12cの中間に設けられている
ランド12mと向かい合っている部分)に、軸方向に延
びるグルーブ14mが形成されている。このグルーブ1
4mの幅(円周方向の幅)は、向かい合っている還流通
路溝12b,12c間の中間ランド12mの幅よりも広
く、この制御弁16の中立状態では、中間ランド12m
の両側の還流通路溝12b,12cを連通している。こ
れら中間ランド12mの両側のエッジ12n,12p
(図2の要部を拡大して示す図3参照)とグルーブ14
mの両側のエッジ14n,14pとの間の流路E,F
が、バルブロータ12とバルブスリーブ14との相対回
転によって開口面積が変化する可変絞りを構成してい
る。従って、バルブロータ12がバルブスリーブ14に
対して回転すると、バルブスリーブ14のグルーブ14
mとバルブロータ12の各組の還流通路溝12b,12
cの一方との間の流路EまたはFが次第に絞られる(例
えば、バルブロータ12が右回転した場合には図4に示
すように流路Fが絞られる)とともに他方の流路が拡大
し、さらにバルブロータ12とバルブスリーブ14との
相対回転角が大きい高圧状態になると、グルーブ14m
とその還流通路溝12cとの間の流路Fは閉じられて
(図5参照)、両還流通路溝12b,12c間の連通が
遮断されるようになっている。
【0020】次に、上記構成に係る動力舵取装置のロー
タリ型制御弁16の作用について説明する。図3に示す
ように、バルブロータ12とバルブスリーブ14とが中
立状態にあるときには、オイルポンプPから吐出された
作動油は、供給孔14gを介してバルブロータ12の供
給通路溝12a内に導入され、その両側の流路A,Dを
通って、シリンダ20の両室20a,20bにそれぞれ
連通しているバルブスリーブ14の第1および第2の給
排通路溝14a,14bに入り、さらに、流路B,Cか
らバルブロータ12の1組の還流通路溝12b,12c
にそれぞれ流入し、各還流通路溝12b,12cの底部
にそれぞれ設けられている戻り通路孔12f,12gか
ら、バルブロータ12(スタブシャフト2)の内部の空
間2aを経てタンクTへ還流する。この図3に示す中立
状態では、オイルポンプPから吐出された作動油は、制
御弁16を通って単に循環しており、シリンダ20の両
室20a,20b間に圧力差が生じないので、シリンダ
20は作動せず操舵補助力は発生しない。なお、この中
立状態では、バルブロータ12の中間ランド12mによ
って区分された各組の還流通路溝12b,12cは、バ
ルブスリーブ14のランド14fに形成されているグル
ーブ14mとの間の流路E,Fを介して、ほぼ同一の流
路面積で相互に連通しており、循環している作動油が流
通できるようになっている。
【0021】上記中立の状態から、図示しない舵取ハン
ドルを操作してバルブロータ12をバルブスリーブ14
に対して相対的に右回転させると(図1および図4はバ
ルブロータ12とバルブスリーブ14との相対回転角が
中程度の中圧時の状態を示す)、オイルポンプPから吐
出された作動油が導入されるバルブロータ12の供給通
路溝12aと、シリンダ20の図示左方の室20aに通
じる第1の給排通路溝14aとの間の流路Aが拡大する
とともに、この第1の給排通路溝14aと、図の左側の
還流通路溝12bとの間の流路Bが絞られる。同時に、
供給通路溝12aと、シリンダ20の右方の室20aに
通じる第2の給排通路溝14bとの間の流路Dが絞られ
るとともに、この第2の給排通路溝14bと、図の右側
の還流通路溝12cとの間の流路Cが拡大される。する
と、オイルポンプPから吐出されて供給孔14gを介し
てバルブロータ12の供給通路溝12a内に導入され、
両側の第1および第2の給排通路溝14a,14bに流
入した圧油は、図4の左方の第1の給排通路溝14aと
還流通路溝12bとの間の流路Bが絞られているため、
圧力が上昇し、通路孔14cを介して、シリンダ20の
左側の室20a内に流入する。一方、シリンダ20の右
側の室20b内に連通する第2の給排通路溝14bと図
4の右側の還流通路溝12cとの間の流路Cは拡大して
いるので、シリンダ20の右側の室20B内の作動油が
この還流通路溝12cおよび戻り通路孔12gからタン
クTへ還流する。
【0022】また、図4の左方の還流通路溝12bと、
バルブスリーブ14のグルーブ14mとの間の流路Eは
拡大するとともに、図4の右方の還流通路溝12cとグ
ルーブ12mとの間の流路Fは絞られる。しかしなが
ら、上記中圧時の状態では、図4に示すように流路Fは
連通しているので、オイルポンプPから供給通路溝12
a、流路A、第1の給排通路溝14a、流路B、還流通
路溝12bおよび戻り通路孔12fを通ってタンクTへ
還流する作動油の一部が、流路E、グルーブ14mおよ
び流路Fを通って他方の還流通路溝12cにも流入し、
シリンダ20の非作動側の室20bからの戻り油と合流
して戻り通路孔12gからタンクTへ還流する。従っ
て、中圧時には、流量の多い負荷側(シリンダ20の作
動室20a側)を流れる作動油の一部がシリンダ20の
非作動室20b側の通路へ迂回するので、タンクTへ還
流する作動油が負荷側の戻り通路孔12fを通過するこ
とによる圧力上昇が比較的小さく、負荷側の通路に作用
する背圧がそれほど大きくならないため、無用な圧力損
失が生ずることがない。
【0023】さらに、バルブロータ12とバルブスリー
ブ14との相対回転角が大きくなった高圧時(図5参
照)には、上述した各流路A,E,Cが中圧時よりも一
層拡大し、また各流路B,F,Dはさらに絞られるが、
特に、シリンダ20の非作動側の室20bに連通してい
る第2の給排通路溝14bからタンクTへ還流させる側
の還流通路溝12cと、バルブスリーブ20のグルーブ
14mとの間の流路Fは遮断される。この場合には、作
動側のシリンダ室20a側を流れる流量は、上記非作動
側のシリンダ室20b内の作動油を還流させる還流通路
溝12cには流入することなく、すべて図示左方の還流
通路溝12bおよび戻り通路孔12fを通ってタンクT
へ還流する。従って、この戻り通路孔12fを通る流量
が上記中圧時よりも多くなるため、さらに圧力が上昇す
るので、より高い背圧を作用させることができ、流体音
の低減を効果的に行なうことができる。以上のように、
上記実施例に係るロータリ型制御弁16によれば、バル
ブロータ12とバルブスリーブ14との相対回転角に応
じて背圧を変化させることが可能になり、例えば、中圧
時には、背圧が高くなりすぎないようにして、無用な圧
力損失が生ずることを防止し、高圧時には、高めの背圧
を作用させることにより効果的に流体音を低減させるこ
とができる。しかも、上記背圧を変化させる機能を極め
て簡単な構造で達成することができ、また、バルブロー
タ14の供給通路溝12aおよび還流通路溝12b,1
2cに形成されている面取り12h,12i,12j,
12kの構成も従来と同様で良いので、加工が容易で低
コストでもある。
【0024】なお、本実施例に係る制御弁16では、バ
ルブスリーブ14のグルーブ14mの幅と、バルブロー
タ12の中間ランド12mの円周方向の幅(厚さ)を適
宜選択することにより、還流通路溝12b,12cとグ
ルーブ114mとの間の流路EまたはFを閉じる時期を
変更することができるので、所望の相対回転角で、流体
音を低減させるために最適の背圧を得ることができる。
また、上記実施例ではバルブスリーブ14に6本の給排
通路溝14a,14b、バルブロータ12に3本の供給
通路溝12aおよび3組の還流通路溝12b,12cを
設けたものを示したが、これに限定されるものではな
く、例えば、バルブスリーブに8本の給排通路溝、バル
ブロータに4本の供給通路溝および4組の還流通路溝を
設けたもの等にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、作
動油をタンクへ還流させる各還流通路溝を、その円周方
向の中間に設けたランドによって2つの部分に区分し、
それぞれの部分に戻り通路孔を形成するとともに、この
還流通路溝が対向するバルブスリーブのランドに、中立
状態で還流通路溝の中間ランドの両側の部分を連通する
グルーブを形成したことにより動力舵取装置の出力を低
下させることなく、制御弁の流体音を効果的に低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る制御弁の横断面図であ
る。
【図2】上記制御弁を備えた動力舵取装置の縦断面図で
ある。
【図3】図1に示す制御弁の要部を拡大して示す説明図
である。
【図4】図3の作動時(中圧時)の状態を示す説明図で
ある。
【図5】図3の作動時(高圧時)の状態を示す説明図で
ある。
【図6】従来の制御弁の横断面図である。
【符号の説明】
P オイルポンプ T タンク 2a バルブロータの内部の空間 12 バルブロータ 12a 供給通路溝 12b 還流通路溝 12c 還流通路溝 12f 戻り通路孔 12g 戻り通路孔 12m 還流通路溝の中間のランド 14 バルブスリーブ 14a 第1の給排通路溝 14b 第2の給排通路溝 14f 還流通路溝が対向するバルブスリーブのランド 14m バルブスリーブのグルーブ 20 シリンダ 20a シリンダ室 20b シリンダ室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルポンプからの作動油が導入される
    供給通路溝と作動油をタンクへ還流させる還流通路溝と
    が周方向に交互に形成されるとともに、上記還流通路溝
    とその内部の空間とを連通する戻り通路孔が形成された
    バルブロータと、このバルブロータの外周に嵌合され、
    シリンダの2つの室にそれぞれ連通する第1および第2
    の給排通路溝が周方向に交互に形成されたバルブスリー
    ブとを備え、バルブロータのバルブスリーブに対する相
    対回転によって流路を切換えて、シリンダの両室に作動
    油を給排する動力舵取装置の制御弁において、上記各還
    流通路溝を、その円周方向の中間に設けたランドによっ
    て2つの部分に区分し、それぞれの部分に戻り通路孔を
    形成するとともに、この還流通路溝が対向するバルブス
    リーブのランドに、中立状態で還流通路溝の中間ランド
    の両側の部分を連通するグルーブを形成したことを特徴
    とする動力舵取装置の制御弁。
  2. 【請求項2】 バルブロータとバルブスリーブとの相対
    回転角が所定以上の大きさになったときに、還流通路溝
    の中間に形成されたランドと、バルブスリーブのグルー
    ブのエッジとによって、このグルーブと2つに区分され
    た還流通路溝の一方の側との連通を遮断することを特徴
    とする請求項1に記載の動力舵取装置の制御弁。
JP6054599A 1994-02-28 1994-02-28 動力舵取装置の制御弁 Pending JPH07237556A (ja)

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