JPH07236085A - ホール電圧増幅回路及びアイリス制御回路 - Google Patents

ホール電圧増幅回路及びアイリス制御回路

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JPH07236085A
JPH07236085A JP6022801A JP2280194A JPH07236085A JP H07236085 A JPH07236085 A JP H07236085A JP 6022801 A JP6022801 A JP 6022801A JP 2280194 A JP2280194 A JP 2280194A JP H07236085 A JPH07236085 A JP H07236085A
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JP6022801A
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Akira Futagami
章 二神
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホール素子を使用したホール電圧の検出が、
簡単な回路で温度の影響なくできるようにする。 【構成】 ホール素子の入力抵抗を負荷に持つ定電流回
路に対して、その定電流性を故意にくずすように構成
し、入力抵抗の温度変化に応じて定電流値が変化するこ
とを利用してホール電圧の温度変化をキャンセルするよ
うに構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオカメラの
撮像レンズに取付けられたアイリス(絞り)の制御に適
用して好適なホール電圧増幅回路及びアイリス制御回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラの光学系に取付けられるア
イリス(絞り)機構の制御に、ホール素子を使用するこ
とが提案されている。この制御は、アイリスを駆動させ
るモータの回転角(即ちアイリスの開閉位置)を、ホー
ル素子で検出するようにして、この検出した回転角と、
制御しようとするアイリス位置に対応した回転角との差
を求めて、求まった差だけアイリス駆動モータを回転さ
せるようにしたものである。このようにホール素子を使
用してアイリスの制御を行うことで、高速で必要とする
開閉位置に正確にアイリスを駆動することができる。
【0003】ここで、このような場合に適用されるホー
ル素子とその周辺の回路構成を図3に示す。図中1はホ
ール素子を示し、このホール素子1はバイアス(+)端
子1aとバイアス(−)端子1bとホール(+)端子1
cとホール(−)端子1dとを有する。また、図中2は
定電流回路を構成する演算増幅器を示し、3はクランプ
回路を構成する演算増幅器を示す。
【0004】そして、定電流回路を構成する演算増幅器
2の(+)側入力端子に電圧信号V 1 を供給し、この演
算増幅器2の出力端子をNPN型のトランジスタ5のベ
ースと接続し、このトランジスタ5のエミッタを演算増
幅器2の(−)側入力端子と接続すると共に、抵抗器R
2 を介して接地する。そして、トランジスタ5のコレク
タをホール素子1のバイアス(−)端子1bと接続す
る。このような接続により、演算増幅器2により構成さ
れる定電流回路による電流I1 がバイアス(−)端子1
bから流れる。
【0005】そして、クランプ回路を構成する演算増幅
器3の(+)側入力端子に、基準電源4から基準電圧V
ref を供給し、演算増幅器3の出力端子と(−)側入力
端子との間をコンデンサC1 で接続する。さらに、この
演算増幅器3の出力端子をホール素子1のバイアス
(+)端子1aと接続すると共に、(−)側入力端子と
ホール素子1のホール(−)端子1dとの間を抵抗器R
1 を介して接続する。このような接続により、演算増幅
器3とコンデンサC1 とホール素子1とで構成される積
分回路によって、基準電圧Vref にクランプされる。
【0006】このように基準電圧Vref にクランプされ
ることで、ホール(+)端子1cとホール(−)端子1
dとの間に差動的に発生していたホール電圧Vh は、ホ
ール(+)端子1cから単極性の信号として出力される
ようになり、このホール(+)端子1cから出力される
ホール電圧Vh がホール素子1の検出出力となる。ここ
で、ホール電圧Vh は次式に示す関係式で表現される。
【0007】
【数1】Vh =K・B・I1
【0008】この〔数1〕式において、Kは積感度と称
するホール素子の感度を示す定数で、Bはホール素子を
垂直に貫く磁束密度である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した
〔数1〕式中のK×Bは温度的には定数ではなくホール
電圧温度係数αを持っている。これを式で示すと、次式
のようになる。
【0010】
【数2】Vh =K0 ・B0 (1+αΔT)・I1
【0011】この〔数2〕式において、K0 ,B0
K,Bの基準温度での値であり、ΔTは基準温度からの
温度差である。この〔数2〕式は、ホール電圧Vh が温
度変動することを示す式であるが、このように温度によ
り検出信号が変動すると、検出精度が悪化してしまう。
【0012】このため、温度変化による影響を除去でき
る回路が提案されている。図4は、このホール素子の温
度変化を補償する回路構成を示す図で、この回路の場合
には、クランプ回路を構成する演算増幅器3の出力端子
をホール素子1のバイアス(−)端子1bに接続し、こ
の演算増幅器3の(−)側入力端子をホール素子1のホ
ール(−)端子1dに接続し、(+)側入力端子を接地
する。
【0013】そして、電圧信号V1 を温度補償用の演算
増幅器7の(+)側入力端子に供給し、この演算増幅器
7の出力端子を、抵抗器R11を介して定電流回路を構成
する演算増幅器2の(−)側入力端子に接続する。そし
て、演算増幅器2の(−)側入力端子と出力端子との間
を抵抗器R12で接続し、(+)側入力端子を抵抗器R 13
を介して接地する。また、演算増幅器2の(+)側入力
端子と出力端子との間を、抵抗器R14,R15の直列回路
を介して接続し、この抵抗器R14,R15の接続中点をホ
ール素子1のバイアス(+)端子1aに接続する。ま
た、抵抗器R14,R15の接続中点を温度変化検出用の演
算増幅器6の(+)側入力端子に接続し、この演算増幅
器6の出力端子と(−)側入力端子とを接続すると共
に、演算増幅器6の出力端子を抵抗器R16を介して演算
増幅器7の(−)側入力端子に接続する。さらに、演算
増幅器7の(−)側入力端子と出力端子との間を、抵抗
器R17で接続する。そして、ホール素子1のホール
(+)端子1cからホール電圧をV h を取り出す。
【0014】ここで、演算増幅器7の出力電圧をV2
演算増幅器2の出力電圧をV3 、抵抗器R14,R15の接
続中点の電圧をV4 とし、抵抗器R14,R15の接続点か
ら流れる電流をI1 、抵抗器R14に流れる電流をI
2 と、各抵抗器R11,R12,‥‥R17の抵抗値をR11
12,‥‥R17とすると、次の〔数3〕式,〔数4〕
式,〔数5〕式が成り立つ。
【0015】
【数3】V3 −V4 =(I1 +I2 )・R15
【0016】
【数4】V4 =(R13+R14)・I2
【0017】
【数5】(V2 +V3 )/2=I2 ・R13
【0018】ここで、R11=R12とすると、〔数3〕式
〜〔数5〕式からI1 について解くと、次の〔数6〕式
が得られる。
【0019】
【数6】 I1 =−{V2 +I2 ・(R14+R15−R13)}/R15
【0020】さらに、R13=R14+R15とすると、次の
〔数7〕式が得られる。
【0021】
【数7】I1 =−V2 /R15
【0022】この〔数7〕式より判るように、演算増幅
器2からホール素子1に供給される電流I1 は、電圧V
2 と抵抗器R15の抵抗値R15によってのみ決まる定電流
となるが、〔数2〕式で示したようにホール電圧Vh
は温度変動が伴うので、これを温度補償するためには、
電流I1 に逆の温度係数を持たせてキャンセルする必要
がある。このキャンセルを行うために、ホール素子1の
入力抵抗Rh (即ちバイアス(+)端子とバイアス
(−)端子との抵抗値)の温度係数を利用する。ここ
で、ホール(−)端子1dは、バイアス(+)端子とバ
イアス(−)端子との中間の電位にあり、ホール(−)
端子1dが接地電位にクランプされると、定電流I1
とっては接地電位にRh /2の抵抗が接続されたのと同
じことになる。
【0023】一方、ホール素子1の入力抵抗Rh の温度
係数をβとすると、次の〔数8〕式が得られる。
【0024】
【数8】Rh =Rh0・(1+β・ΔT)
【0025】この〔数8〕式において、Rh0は基準温度
での入力抵抗Rh の値である。いま、定電流I1 の温度
係数をγとすると、〔数2〕式は次の〔数9〕式のよう
に書き換えられる。
【0026】
【数9】 Vh =K0 ・B0 (1+αΔT)・I10(1+γΔT) ≒K0 ・B0 ・I10{1+(α+γ)ΔT}
【0027】この〔数9〕式において、(α+γ)はホ
ール電圧Vh の温度係数であり、これが0になれば温度
補償されたことになる。従って、次の〔数10〕式の条
件が決まる。
【0028】
【数10】γ=−α
【0029】ここで、定電流I1 を図4の構成の回路で
求めると、以下のように表される。
【0030】
【数11】V4 =I1 ・{Rh0(1+βΔT)/2}
【0031】
【数12】V2 =V1 {1+(R17/R16)}−V
4 (R17/R16
【0032】そして、〔数7〕式,〔数11〕式及び
〔数12〕式から定電流I1 を求めると、次の〔数1
3〕式となる。
【0033】
【数13】
【0034】ここで、γは次の〔数14〕式で示すよう
になる。
【0035】
【数14】
【0036】従って、〔数10〕式の条件から、次の
〔数15〕式が求まる。
【0037】
【数15】
【0038】この〔数15〕式が満足されれば、ホール
電圧Vh の温度補償が行われることになる。この〔数1
5〕式において、α,β,Rh0,R15が予め与えられれ
ば、抵抗器R17,R16の抵抗値が容易に求められる。
【0039】このようにして図4の回路によると、ホー
ル素子から出力されるホール電圧V h の温度補償が行わ
れることになるが、この図4の回路は構成が複雑である
不都合があった。即ち、図3に示すホール素子からホー
ル電圧Vh を取り出す回路に比べ、2個の演算増幅器な
どを新たに追加する必要があり、温度補償のために複雑
な回路構成となっていた。
【0040】本発明はかかる点に鑑み、ホール素子を使
用したホール電圧の検出が、簡単な回路で温度の影響な
くできるようにすることを目的とする。
【0041】また本発明は、ホール素子を使用したカメ
ラの光学系のアイリス制御が、簡単な構成で温度の影響
なくできるようにすることを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明のホール電圧増幅
回路は、例えば図1に示すように、磁束密度の大きさを
検出するホール素子1と、このホール素子1の一方のバ
イアス端子1aに入力抵抗を介して定電流を供給する定
電流回路2と、ホール素子1の他方のバイアス端子1b
から流出する定電流を吸い込みながらホール素子1の一
方のホール電圧端子1dを基準電圧に固定するクランプ
回路3と、ホール素子1の他方のホール電圧端子1cか
らの信号を増幅する増幅器8とを備え、定電流回路2の
定電流性を故意にくずしてホール素子1の入力抵抗の変
化に応じて定電流値が変化するようにしたものである。
【0043】また本発明のアイリス制御回路は、例えば
図1及び図2に示すように、所定の光学系に配されたア
イリス51と、このアイリス51を開閉させる駆動手段
30,40と、この駆動手段30,40による駆動状態
を磁束密度の大きさで検出するホール素子1と、このホ
ール素子1の一方のバイアス端子1aに入力抵抗を介し
て定電流を供給する定電流回路2と、ホール素子1の他
方のバイアス端子1bから流出する定電流を吸い込みな
がらホール素子1の一方のホール電圧端子1dを基準電
圧に固定するクランプ回路3と、ホール素子1の他方の
ホール電圧端子1cからの信号を増幅する増幅器8と、
この増幅器8の増幅出力を制御電圧と比較し差信号を出
力する比較手段20とを設け、この比較手段20が出力
する差信号を駆動手段30,40に供給してアイリス5
1を駆動させるようにすると共に、定電流回路2の定電
流性を故意にくずしてホール素子1の入力抵抗の変化に
応じて定電流値が変化するようにしたものである。
【0044】また、この場合にアイリス51をビデオカ
メラの撮像レンズ52の光学系に配置するようにしたも
のである。
【0045】
【作用】本発明のホール電圧増幅回路は、温度変化でホ
ール電圧が変化したときに同時にホール素子の入力抵抗
が変化することを利用して定電流値を変化させること
で、ホール電圧の温度変化を打ち消すようになる。
【0046】また、本発明のアイリス制御回路による
と、温度変化でホール電圧が変化したときに同時にホー
ル素子の入力抵抗が変化することを利用して定電流値を
変化させることで、ホール電圧の温度変化を打ち消すよ
うになり、ホール素子によるアイリスの開閉状態の検出
が温度に影響されず正確にできるようになる。
【0047】また、この場合にアイリスをビデオカメラ
の撮像レンズの光学系に配置するようにしたことで、ビ
デオカメラのアイリス制御が簡単な回路で正確にできる
ようになる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2を参
照して説明する。
【0049】本例においては、ビデオカメラの光学系に
配されたアイリスの制御を、ホール素子を使用して行う
ようにしたもので、まずアイリスの制御回路の構成を、
図2を参照して説明する。
【0050】図2において51はアイリスを示し、この
アイリス51は撮像レンズ52などが配されたビデオカ
メラの光学系の所定位置に設置され、撮像素子であるC
CD53で撮像される画像の光量がアイリス51の開閉
により調整される。なお、撮像レンズ52は、図2では
説明を簡単にするために1枚のレンズとして示したが、
実際には複数枚のレンズの組み合わせで構成されること
が多い。
【0051】そして、CCD53より読出された撮像信
号を増幅回路54を介して出力端子55に供給し、この
出力端子55から後段の撮像信号処理回路(図示せず)
に供給して、ビデオカメラとして必要な撮像処理を行
う。また、増幅回路54が出力する撮像信号を、撮像レ
ベル検出・判断回路56に供給し、この検出・判断回路
56で撮像レベル(即ち撮像される画像の明るさ)を検
出する。そして、検出した撮像レベルに応じた制御電圧
contを出力し、この制御電圧Vcontによりアイリス5
1の開閉位置を調整させる。
【0052】そして、アイリス51はアイリスモータ4
0により駆動されて開閉を行う。このアイリスモータ4
0は、ローター41と駆動コイル42と制動コイル43
とで構成され、モータ駆動回路30から供給される駆動
信号によりローター41が回転する。この場合、ロータ
ー41の回転角に応じてアイリス51が開閉するように
してある。
【0053】そして、このアイリスモータ40のロータ
ー41の回転角を、ホール素子1が検出するようにして
ある。即ち、ローター41の回転に応じてローター41
に取付けられた磁石が回転して磁束密度の大きさが変化
するが、この磁束密度の大きさをホール素子1がホール
電圧として検出するようにしてある。このホール素子1
はホール電圧増幅回路10に接続され、このホール電圧
増幅回路10で検出したホール電圧の増幅処理を行っ
て、増幅処理されたホール電圧Vhoutを得、このホール
電圧Vhoutを誤差増幅回路20に供給する。
【0054】そして、この誤差増幅回路20には、上述
した撮像レベル検出・判断回路56が出力する制御電圧
contが供給され、この制御電圧Vcontと増幅されたホ
ール電圧Vhoutとを比較し、差信号を増幅してモータ駆
動回路30に供給する。そして、モータ駆動回路30で
は、この差信号で示されるレベルだけローター41を回
転させるように、アイリスモータ40に駆動信号を供給
する。このように構成されていることで、制御電圧V
contと増幅されたホール電圧Vhoutとが等しくなるよう
にアイリス51の開閉位置が制御される。
【0055】次に、本例のホール電圧増幅回路10の構
成を説明する。図1は、ホール素子1とホール電圧増幅
回路10の構成を示す図で、本例においてはホール電圧
増幅回路10内の電源回路(図示せず)から供給される
所定の電圧V2 を、抵抗器R 11を介して定電流回路を構
成する演算増幅器2の(−)側入力端子に供給する。こ
の場合、電圧V2 により演算増幅器2で構成される定電
流回路の出力電流が決まる。
【0056】そして、この演算増幅器2の出力端子と
(−)側入力端子との間を抵抗器R12により接続し、
(+)側入力端子を抵抗器R13を介して接地する。そし
て、(+)側入力端子と出力端子との間を抵抗器R14
15を介して接続し、抵抗器R14,R15の接続中点をホ
ール素子1のバイアス(+)端子1aに接続する。な
お、演算増幅器2の出力端子の電位をV3 、ホール素子
1への定電流出力点の電位(即ちバイアス(+)端子1
aに供給される電位)をV4 、ホール素子1にバイアス
電流として流す定電流をI1 、抵抗器R13,R14を流れ
る電流をI2 とする。
【0057】そして、クランプ回路としての演算増幅器
3の(+)側入力端子を接地し、この演算増幅器3の出
力端子をホール素子1のバイアス(−)端子1bに接続
すると共に、(−)側入力端子をホール素子1のホール
(−)端子1dに接続する。このようにクランプ回路を
接続することで、ホール(−)端子1dが接地電位にク
ランプされる。
【0058】そして、ホール素子1からホール電圧Vh
を取り出すホール(+)端子1cを、ホール電圧増幅用
の演算増幅器8の(+)側入力端子に接続する。また、
ホール電圧増幅回路10内の電源回路(図示せず)から
供給される所定の電圧V5 を、抵抗器R20を介して演算
増幅器8の(−)側入力端子に供給する。この場合、電
圧V5 はホール電圧にオフセットを付与するための電圧
である。
【0059】また、この演算増幅器8の(−)側入力端
子を、抵抗器R18を介して接地させると共に、この演算
増幅器8の(−)側入力端子と出力端子との間に抵抗器
19を接続し、さらにこの抵抗器R19と並列にコンデン
サC11を接続する。この場合、抵抗器R18,R19によ
り、演算増幅器8で増幅されるゲインが決まり、コンデ
ンサC11でローパスフィルタが構成される。そして、こ
の演算増幅器8の出力端子から、増幅されたホール電圧
houtを取り出す。
【0060】このように構成されるホール電圧増幅回路
10は、演算増幅器2に供給される電圧V2 により決ま
る定電流I1 は、バイアス電流としてホール素子1のバ
イアス(+)端子1aからバイアス(−)端子1bに流
れる。ここで、ホール(−)端子1dが接地電位にクラ
ンプされているので、ホール(−)端子1dとホール
(+)端子1cとの間に発生するホール電圧は、差動信
号から単極性の信号に変換されたホール電圧Vh として
ホール(+)端子1cから取り出される。この場合、ホ
ール電圧Vh の検出感度は、演算増幅器2に供給される
電圧V2 のレベルにより調整される。
【0061】そして、単極性の信号とされたホール電圧
h は、演算増幅器8の(+)側入力端子に供給される
ことで、抵抗器R18,R19で決まるゲインで増幅される
と共に、ローパスフィルタを構成するコンデンサC11
よりノイズ成分が抑圧される。そして、演算増幅器8の
出力である増幅されたホール電圧Vhoutには、抵抗器R
20を介して供給される直流電圧V5 が加算されて、規格
化されたホール電圧出力として後段の回路に供給され
る。この規格化されたホール電圧出力としては、例えば
アイリス51が最も開いた状態のとき+1Vとなり、最
も閉じた状態のとき+4Vとなるようにする。
【0062】このように構成されるホール電圧増幅回路
10から出力されるホール電圧Vhは、温度変化による
変動がない温度補償がなされた正確な電圧信号となって
いる。以下、この温度補償が行われていることを数式を
用いて説明する。なお、ここでも各抵抗器R11〜R20
抵抗値は、同じ符号R11〜R20で示す。
【0063】まず、定電流回路を構成する抵抗器R11
抵抗器R12の抵抗値が等しいとすると、本例の回路は従
来例で説明した〔数6〕式と〔数11〕式の条件が成り
立つ。この2つの式を再度次に示す。
【0064】 I1 =−{V2 +I2 ・(R14+R15−R13)}/R154 =I1 ・{Rh0(1+βΔT)/2}
【0065】ここで、電位V4 は次式のように表せる。
【0066】
【数16】V4 =I2 (R13+R14
【0067】この3つの式から定電流値I1 を求める
と、次式が得られる。
【0068】
【数17】
【0069】但し、この〔数17〕式に於けるRとγは
次の〔数18〕式及び〔数19〕式で決まる値である。
【0070】
【数18】
【0071】
【数19】
【0072】ここで、〔数19〕式からγが正・負いず
れの値にもなり得ることが判る。β>0,Rh0/2>R
15のとき、γが正又は負になる条件は、次の〔数20〕
式及び〔数21〕式で決まる。
【0073】
【数20】R13<R14+R15 ‥‥‥‥ γ<0
【0074】
【数21】
【0075】〔数19〕式では、基準となる入力抵抗R
h0(即ちバイアス(+)端子とバイアス(−)端子との
抵抗値Rh の基準値)と入力抵抗温度係数βが予め判っ
ているので、抵抗値R14,R15を適当に決めれば、抵抗
器R13の値はγの大きさに応じて計算できる。ここで、
γはホール電圧の温度係数をキャンセルするために、
〔数10〕式で示したようにγ=−αとされるので、結
局抵抗器R13の抵抗値はホール電圧温度係数αと入力抵
抗温度係数βとで次式のように表すことができる。
【0076】
【数22】
【0077】このように抵抗器R13の抵抗値を設定する
ことで、ホール電圧の温度係数をキャンセルすることが
できる。この抵抗器R13の抵抗値の設定は、定電流回路
の定電流性をあえて悪くしてホール電圧の温度補償を行
うようにしたものである。
【0078】ここで、抵抗器R13の抵抗値の一例を示す
と、例えばホール素子1としてガリウム・ひ素(GaA
s)系のものを使用した場合の各値の代表的な値を示す
と、ホール電圧温度係数αは−0.0006/℃、入力
抵抗温度係数βは+0.003/℃となる。そして、ホ
ール素子1の基準となる入力抵抗Rh0が2.1kΩで、
抵抗器R15の抵抗値560Ω、抵抗器R14の抵抗値56
kΩとしたとき、抵抗器R13の抵抗値を本来はR13=R
14+R15=56.56kΩとしたとき定電流回路として
の条件が確保されるが、ここでは〔数22〕式の演算に
より求まる値であるR13=67.5kΩとすることで、
温度補償ができる。
【0079】このように本例の回路によると、ホール素
子の入力抵抗を負荷に持つ定電流回路の定電流性を故意
にくずすように構成したことで、入力抵抗の温度変化に
応じて定電流値が変化し、この定電流値の変化によりホ
ール電圧の温度変動がキャンセルされ、温度補償が行わ
れる。このため、従来の温度補償を行わない回路(図3
に示す回路)とほぼ同等の簡単な回路構成で温度補償を
行うことができ、簡単な構成で正確なホール電圧の検出
ができる。従って、検出したホール電圧に基づいたアイ
リスの制御が簡単な回路で温度変化の影響なく正確にで
き、ビデオカメラでの撮像が適正な光量調整が行われた
状態で常時良好にできる。
【0080】なお、上述実施例ではビデオカメラのアイ
リス制御に適用したが、他のホール素子が使用される位
置などの検出回路にも適用できることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】本発明のホール電圧増幅回路によると、
温度変化でホール電圧が変化したときに同時にホール素
子の入力抵抗が変化することを利用して定電流値を変化
させることで、ホール電圧の温度変化を打ち消すように
なり、簡単な回路でホール素子を使用した検出が温度の
影響なく正確にできるようになる。
【0082】また、本発明のアイリス制御回路による
と、温度変化でホール電圧が変化したときに同時にホー
ル素子の入力抵抗が変化することを利用して定電流値を
変化させることで、ホール電圧の温度変化を打ち消すよ
うになり、ホール素子によるアイリスの開閉状態の検出
が温度に影響されず正確にできるようになる。
【0083】また、この場合にアイリスをビデオカメラ
の撮像レンズの光学系に配置するようにしたことで、ビ
デオカメラのアイリス制御が簡単な回路で正確にできる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるホール電圧増幅回路を
示す構成図である。
【図2】一実施例によるアイリス制御回路を示す構成図
である。
【図3】従来のホール素子の周辺回路を示す構成図であ
る。
【図4】従来の温度補償が行われるホール素子の周辺回
路を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ホール素子 1a バイアス(+)端子 1b バイアス(−)端子 1c ホール(+)端子 1d ホール(−)端子 2,3,8 演算増幅器 10 ホール電圧増幅回路 20 誤差増幅回路 30 モータ駆動回路 40 アイリスモータ 51 アイリス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束密度の大きさを検出するホール素子
    と、 該ホール素子の一方のバイアス端子に入力抵抗を介して
    定電流を供給する定電流回路と、 上記ホール素子の他方のバイアス端子から流出する定電
    流を吸い込みながら上記ホール素子の一方のホール電圧
    端子を基準電圧に固定するクランプ回路と、 上記ホール素子の他方のホール電圧端子からの信号を増
    幅する増幅器とを備え、 上記定電流回路の定電流性を故意にくずして上記ホール
    素子の入力抵抗の変化に応じて定電流値が変化するよう
    にしたことを特徴とするホール電圧増幅回路。
  2. 【請求項2】 所定の光学系に配されたアイリスと、該
    アイリスを開閉させる駆動手段と、 該駆動手段による駆動状態を磁束密度の大きさで検出す
    るホール素子と、 該ホール素子の一方のバイアス端子に入力抵抗を介して
    定電流を供給する定電流回路と、 上記ホール素子の他方のバイアス端子から流出する定電
    流を吸い込みながら上記ホール素子の一方のホール電圧
    端子を基準電圧に固定するクランプ回路と、 上記ホール素子の他方のホール電圧端子からの信号を増
    幅する増幅器と、 該増幅器の増幅出力を制御電圧と比較し差信号を出力す
    る比較手段とを設け、 該比較手段が出力する差信号を上記駆動手段に供給して
    上記アイリスを駆動させるようにすると共に、上記定電
    流回路の定電流性を故意にくずして上記ホール素子の入
    力抵抗の変化に応じて定電流値が変化するようにしたこ
    とを特徴とするアイリス制御回路。
  3. 【請求項3】 アイリスをビデオカメラの撮像レンズの
    光学系に配置するようにした請求項2記載のアイリス制
    御回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115128534B (zh) * 2022-06-28 2023-12-05 苏州纳芯微电子股份有限公司 电流传感器空洞缺陷的检测方法及检测系统

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