JP2000046876A - ピーク検波器 - Google Patents

ピーク検波器

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JP2000046876A JP21091798A JP21091798A JP2000046876A JP 2000046876 A JP2000046876 A JP 2000046876A JP 21091798 A JP21091798 A JP 21091798A JP 21091798 A JP21091798 A JP 21091798A JP 2000046876 A JP2000046876 A JP 2000046876A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用するオペアンプの数を減らすことがで
き、低価格化が容易なピーク検波器を提供する。 【解決手段】 入力信号Vi1、Vi2を検波する第
1、第2のピーク検波部と、各ピーク検波部による各検
波信号の差分に基づいて検出信号を出力する差動増幅部
とを有する。第1のピーク検波部は、オペアンプ60
A、ピーク検波回路70A、オペアンプ60B、及び抵
抗80Aにより構成される。また、第2のピーク検波部
は、オペアンプ60C、ピーク検波回路70B、オペア
ンプ60D、及び抵抗80Cにより構成される。さら
に、差動増幅部は、オペアンプ60B、オペアンプ60
D、及び抵抗80A、80B、80C、80Dにより構
成される。このように各ピーク検波部と差動増幅部とを
一体化することにより、オペアンプの数を減らすことが
でき、ピーク検波器の低価格化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種センサの検出
手段等に用いられるピーク検波器に関し、特に簡単な構
造で低価格化を図った新規なピーク検波器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種センサの検出手段として
ピーク検波器が広く使用されている。例えば、フラック
スゲートセンサを用いた磁気探知装置にオペアンプを使
用したピーク検波器が使用されている。フラックスゲー
ト・センサを用いた磁気探知装置は、図3に示すよう
に、微弱磁界の中でもヒステリシス曲線がシフトする特
殊な高透磁率材料からなる環状の磁気コア10に、励磁
用コイル20及び検出用コイル30を巻回した構成のも
のである。この磁気探知装置で外部磁界を検出するに
は、環状の磁気コア10を過飽和状態に励磁するような
交流電流を励磁用コイル20に流す。ここで、外部磁界
が磁気コア10に作用しなければ、検出用コイル30の
左右のコイル30A、30Bからの出力は同じ出力波形
となる。そして、左右のコイル30A、30Bは逆相に
接続されているので、各々の出力は互いに打ち消し合
い、検出用コイル30全体からは何も出力されない。
【0003】一方、例えば、励磁用コイル20によって
右回りの磁束Bが磁気コア10内に発生しているとき
に、NからS方向に外部磁界Heを加えると、外部磁界
Heがバイアス磁界として作用するため、磁気コア10
の右側は早く飽和し、左側は逆に遅れて飽和する。この
ため、検出用コイル30の左右のコイル30A、30B
は逆相に接続されているので、各々の出力の差分の電圧
が外部磁界Heの大きさに応じて出力される。そして、
このようなセンサに用いられる検出回路は、磁気コア1
0内に発生する磁束Bが右回りのときに検出用コイル3
0に発生する出力のピーク電圧値と、磁東Bが左回りの
ときに検出用コイル30に発生する出力のピーク電圧値
とを検出し、それらのピーク電圧値を差動増幅すること
によって検出を行うものである。
【0004】図2は、このようなピーク検波器を用いた
検出回路の従来例を示す回路図である。この検出回路
は、それぞれオペアンプを使用して構成した一般的なピ
ーク検波部40A、40Bと差動増幅部50とで構成さ
れる。そして、ピーク検波部40Aは、交流信号を入力
する第1のオペアンプ42Aと、この第1のオペアンプ
42Aからの出力信号のピーク検波を行う第1のピーク
検波回路44Aと、この第1のピーク検波回路44Aか
らのピーク検出値を差動増幅部50に出力する第2のオ
ペアンプ46Aとを有する。
【0005】また、ピーク検波部40Bは、交流信号を
入力する第3のオペアンプ42Bと、この第3のオペア
ンプ42Bからの出力信号のピーク検波を行う第2のピ
ーク検波回路44Bと、この第2のピーク検波回路44
Bからのピーク検出値を差動増幅部50に出力する第4
のオペアンプ46Bとを有する。また、差動増幅部50
は、ピーク検波部40A、40Bの各オペアンプ46
A、46Bからの出力電圧の差分を検出し、検出信号を
出力する第5のオペアンプ52を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のピーク検波器では、5つのオペアンプ42A、
42B、46A、46B、52を使用して構成されるた
め、低価格化が困難であるという問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、使用するオペアン
プの数を減らすことができ、低価格化が容易なピーク検
波器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1の入力信号を検波する第1のピーク検波
部と、第2の入力信号を検波する第2のピーク検波部
と、前記各ピーク検波部による各検波信号の差分に基づ
いて検出信号を出力する差動増幅部とを有するピーク検
波器において、前記第1のピーク検波部の出力段に設け
られたオペアンプと前記第2のピーク検波部の出力段に
設けられたオペアンプとによって前記差動増幅部が構成
されていることを特徴とする。
【0009】具体的には、前記第1のピーク検波部は、
第1のオペアンプと第1のピーク検波回路と第2のオペ
アンプとを有し、前記第1のオペアンプの出力端子が前
記第1のピーク検波回路の入力端子に接続され、前記第
1のピーク検波回路の出力端子が前記第2のオペアンプ
の正入力端子に接続され、前記第2のオペアンプの出力
端子が第1の抵抗を通して第1のオペアンプと第2のオ
ペアンプの負入力端子に接続されるように構成する。
【0010】また、前記第2のピーク検波部は、第3の
オペアンプと第2のピーク検波回路と第4のオペアンプ
とを有し、前記第3のオペアンプの出力端子が前記第2
のピーク検波回路の入力端子に接続され、前記第2のピ
ーク検波回路の出力端子が第4のオペアンプの正入力端
子に接続され、前記第4のオペアンプの出力端子が第3
の抵抗を通して第3のオペアンプと第4のオペアンプの
負入力端子と第4の抵抗の一方の端子に接続され、前記
第4の抵抗の他方の端子は基準電位に接続されるように
構成する。さらに前記差動増幅部では、前記第2のピー
ク検波部の第4のオペアンプの出力端子が第2の抵抗を
通して前記第1のピーク検波部の第1のオペアンプと第
2のオペアンプの負入力端子に接続されるように構成す
る。
【0011】これにより、前記第1のオペアンプと前記
第3のオペアンプの正入力端子に入力された信号の各ピ
ーク電圧値を検出し、各ピーク電圧値を差動増幅した信
号を前記第2のオペアンプより出力するようにして、ピ
ーク検波部と差動増幅部とを一体型にすることによっ
て、オペアンプを4個で構成することができ、従来に比
してオペアンプの数を1つ減少できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるピーク検波器
の実施の形態について説明する。なお、本発明は、以下
の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で変更が可能であることは言うまでもない。図
1は、本発明によるピーク検波器の構成例を示す回路図
である。このピーク検波器は、第1の入力信号Vi1を
検波する第1のピーク検波部と、第2の入力信号Vi2
を検波する第2のピーク検波部と、各ピーク検波部によ
る各検波信号の差分に基づいて検出信号を出力する差動
増幅部とを有し、各ピーク検波部と差動増幅部とを一体
化して構成したものである。
【0013】図1において、第1のピーク検波部は、第
1のオペアンプ60A、第1のピーク検波回路70A、
第2のオペアンプ60B、及び第1の抵抗80Aにより
構成されている。同様に、第2のピーク検波部は、第3
のオペアンプ60C、第2のピーク検波回路70B、第
4のオペアンプ60D、及び第3の抵抗80Cにより構
成されている。また、差動増幅部は、第2のオペアンプ
60B、第4のオペアンプ60D、及び第1〜第4の抵
抗80A、80B、80C、80Dにより構成されてい
る。
【0014】第1のピーク検波部において、第1のオペ
アンプ60Aの出力端子が第1のピーク検波回路70A
の入力端子に接続され、この第1のピーク検波回路70
Aの出力端子が第2のオペアンプ60Bの正入力端子に
接続され、この第2のオペアンプ60Bの出力端子が第
1の抵抗80Aを通して第1のオペアンプ60Aと第2
のオペアンプ60Bの負入力端子に接続されている。ま
た、第2のピーク検波部において、第3のオペアンプ6
0Cの出力端子が第2のピーク検波回路70Bの入力端
子に接続され、この第2のピーク検波回路70Bの出力
端子が第4のオペアンプ60Dの正入力端子に接続さ
れ、この第4のオペアンプ60Dの出力端子が第3の抵
抗80Cを通して第3のオペアンプ60Cと第4のオペ
アンプ60Dの負入力端子と第4の抵抗80Dに接続さ
れ、この第4の抵抗80Dの他方の端子が基準電源90
に接続されている。
【0015】また、差動増幅部において、第2のピーク
検波部の第4のオペアンプ60Dの出力端子が第2の抵
抗80Bを通して第1のピーク検波部の第1のオペアン
プ60Aと第2のオペアンプ60Bの負入力端子に接続
されている。このようなピーク検波器の入力端子は、第
1のオペアンプ60Aと第3のオペアンプ60Cの正入
力端子である。すなわち、第1のオペアンプ60Aの正
入力端子に交流信号Vi1を加え、第3のオペアンプ6
0Cの正入力端子に交流信号Vi2を加えると、第1の
ピーク検波回路70Aでは、交流信号Vi1のピーク値
を検出して電圧値Vp1を出力端子し、第2のピーク検
波回路70Bでは、交流信号Vi2のピーク値を検出し
て電圧値Vp2を出力する。一方、このピーク検波器の
出力端子は、第2のオペアンプ60Bの出力端子であ
る。この端子からピーク電圧値Vp1、Vp2を差動増
幅した信号Voが出力端子される。
【0016】次に、ピーク検波回路70Aの動作原理に
ついて説明する。図1に示すように、ピーク検波回路7
0Aは、ダイオード(スイッチング手段S)70AA、
抵抗(放電手段)70AB、及びコンデンサ(充電手
段)70ACによって構成されている。交流信号Vi1
がピーク値になったときに、ダイオード70AAを通し
てコンデンサ70ACが充電されて、ピーク電圧値Vp
1が保持される。次に、交流信号Vi1がピーク値より
低いときには、コンデンサ70ACに保持された電圧に
よりダイオード70AAがオフとなり、コンデンサ70
ACの電荷は抵抗70ABを通して大きな時定数で放電
される。ここで、ピーク検波回路70Aで検出した電圧
値Vp1と交流信号Vi1のピーク値とが一致するの
は、オペアンプ60Aとピーク検波回路70Aとオペア
ンプ60Bと抵抗80Aによる負帰還ループが構成され
ているためである。したがって、オペアンプ60Aとオ
ペアンプ60Bの負入力端子は電圧値Vp1となる。
【0017】また、ピーク検波回路70B(ダイオード
70BA、抵抗70BB、及びコンデンサ70BC)の
動作原理も同様であり、オペアンプ60Cとオペアンプ
60Dの負入力端子は電圧値Vp2となる。そして、こ
れらのピーク電圧値Vp1、Vp2の差動増幅は、オペ
アンプ60B、オペアンプ60D、及び抵抗80A、8
0B、80C、80Dによって行われる。ここで、抵抗
80Aと抵抗80Dの値をRoとし、抵抗80Bと抵抗
80Cの値をRiとし、基準電源9の値をVrとする
と、ピーク検波器の出力信号Voは、次の式(1)のよ
うに表される。 Vo=(Ro/Ri+1)(Vp1−Vp2)+Vr …… (1) 上述のように、このピーク検波器の出力端子は第2のオ
ペアンプ60Bの出力端子であり、この出力端子からピ
ーク電圧値Vp1、Vp2を差動増幅した信号Voが出
力される。
【0018】したがって、本例のピーク検波器によれ
ば、ピーク検波部と差動増幅部とを一体化することによ
り、オペアンプを4つで構成でき、上述した従来のピー
ク検波器に比してオペアンプを1つ減らすことができ、
ピーク検波器の低価格化を図ることができる。なお、上
述の例では、ピーク検波回路70Aは、ダイオード70
AAと抵抗70ABとコンデンサ70ACによって構成
したが、抵抗70ABの代わりに電流源によりコンデン
サ70ACの電荷を放電するようにしてもよい。また、
ダイオード70AAをトランジスタで代用できることは
言うまでもない。また、本例のピーク検波器は、上述し
たフラックスゲートセンサを用いた磁気探知装置に限ら
ず、各種の検出装置に広く応用し得るものである。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明のピーク検波
器では、第1の入力信号を検波する第1のピーク検波部
と、第2の入力信号を検波する第2のピーク検波部と、
各ピーク検波部による各検波信号の差分に基づいて検出
信号を出力する差動増幅部とを有するピーク検波器にお
いて、第1のピーク検波部の出力段に設けられたオペア
ンプと第2のピーク検波部の出力段に設けられたオペア
ンプとによって差動増幅部を構成した。したがって、ピ
ーク検波部と差動増幅部とを一体化することにより、オ
ペアンプの数を減らすことができ、ピーク検波器の低価
格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるピーク検波器の構成例を示す回路
図である。
【図2】従来のピーク検波器の構成例を示す回路図であ
る。
【図3】従来のピーク検波器を用いた磁気探知装置の磁
気回路の構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
60A、60B、60C、60D……オペアンプ、70
A、70B……第1のピーク検波回路、70AB、70
BB、80A、80B、80C、80D……抵抗、70
AA、70BA……ダイオード、70AC、70BC…
…コンデンサ、90……基準電源。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の入力信号を検波する第1のピーク
    検波部と、第2の入力信号を検波する第2のピーク検波
    部と、前記各ピーク検波部による各検波信号の差分に基
    づいて検出信号を出力する差動増幅部とを有するピーク
    検波器において、 前記第1のピーク検波部の出力段に設けられたオペアン
    プと前記第2のピーク検波部の出力段に設けられたオペ
    アンプとによって前記差動増幅部が構成されている、 ことを特徴とするピーク検波器。
  2. 【請求項2】 前記第1のピーク検波部は、第1のオペ
    アンプと第1のピーク検波回路と第2のオペアンプとを
    有し、前記第1のオペアンプの出力端子が前記第1のピ
    ーク検波回路の入力端子に接続され、前記第1のピーク
    検波回路の出力端子が前記第2のオペアンプの正入力端
    子に接続され、前記第2のオペアンプの出力端子が第1
    の抵抗を通して第1のオペアンプと第2のオペアンプの
    負入力端子に接続され、 前記第2のピーク検波部は、第3のオペアンプと第2の
    ピーク検波回路と第4のオペアンプとを有し、前記第3
    のオペアンプの出力端子が前記第2のピーク検波回路の
    入力端子に接続され、前記第2のピーク検波回路の出力
    端子が第4のオペアンプの正入力端子に接続され、前記
    第4のオペアンプの出力端子が第3の抵抗を通して第3
    のオペアンプと第4のオペアンプの負入力端子と第4の
    抵抗の一方の端子に接続され、前記第4の抵抗の他方の
    端子は基準電位に接続され、 さらに前記差動増幅部では、前記第2のピーク検波部の
    第4のオペアンプの出力端子が第2の抵抗を通して前記
    第1のピーク検波部の第1のオペアンプと第2のオペア
    ンプの負入力端子に接続され、 前記第1のオペアンプと前記第3のオペアンプの正入力
    端子に入力された信号の各ピーク電圧値を検出し、各ピ
    ーク電圧値を差動増幅した信号を前記第2のオペアンプ
    より出力するようにした、 ことを特徴とする請求項1記載のピーク検波器。
  3. 【請求項3】 前記各ピーク検波回路は、前記第1また
    は第3のオペアンプの出力端子電圧により充電してピー
    ク電圧値を保持する充電手段と、前記第1または第3の
    オペアンプと充電手段との間をオン・オフするスイッチ
    ング手段と、前記充電手段を放電する放電手段とを有す
    ることを特徴とする請求項2記載のピーク検波器。
  4. 【請求項4】 前記充電手段は、コンデンサであること
    を特徴とする請求項3記載のピーク検波器。
  5. 【請求項5】 前記スイッチング手段は、ダイオードで
    あることを特徴とする請求項3記載のピーク検波器。
  6. 【請求項6】 前記スイッチング手段は、トランジスタ
    であることを特徴とする請求項3記載のピーク検波器。
  7. 【請求項7】 前記放電手段は、基準電位に接続された
    抵抗であることを特徴とする請求項3記載のピーク検波
    器。
  8. 【請求項8】 前記放電手段は、電流源であることを特
    徴とする請求項3記載のピーク検波器。
  9. 【請求項9】 フラックスゲートセンサを用いた磁気探
    知装置の磁気検出回路を構成することを特徴とする請求
    項1記載のピーク検波器。
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