JPH07235899A - 展示物説明システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 展示物の説明システムに関し、見学者の多様
な条件に個別に対応した内容及び出力形態の展示物説明
を、見学者の移動に同期して行うことを可能にすること
を目的とする。 【構成】 各識別情報発信装置１は、各展示物ごとに、
当該展示物の識別情報を示す信号であって、該展示物周
辺の所定空間内のみで所定の強さ以上の信号強度の識別
信号を常時発信し、各説明装置２は、可搬型装置であ
り、受信部３は、識別情報発信装置１の該識別信号を所
定の強さ以上の信号強度で受信した場合に、当該識別信
号によって受信した識別情報を出力部５に通知し、記憶
部４は、各該識別情報に対応して設けられた説明情報を
記憶保持し、出力部５は、受信部３から該識別情報の通
知を受けた場合に、当該識別情報に対応する該説明情報
を記憶部４から読み出し、該説明情報を、所定の出力信
号に変換して出力するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の展示物を、移動
しながら順次見学する場合に、見学者の移動に合わせ
て、適切な説明を表示、音声等で出力できる展示物説明
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】博物館、
美術館、及びその他の各種展示会等で、展示物について
の説明は、よく知られているように、掲示板や、音声の
スピーカ、画面のディスプレイ等の、展示物ごとのコー
ナに設置された機器から行われている。

【０００３】そのような展示物の見学者は、高齢者から
低年齢者まで、又目、耳等の不自由な人等、広汎な異な
る条件を持ち、又多数の国の外国人も多く、そのような
傾向は広がりつつあるが、それらの見学者の各種条件に
適応した説明を実施するには、上記のような方法では困
難がある。

【０００４】又、スピーカによる場合の喧騒を避ける等
のために、展示館内に漏洩同軸ケーブルの手段で説明を
流し、それを見学者が無線受信機を携帯して聞くように
したシステムも使われているが、このシステムには前記
の問題の他に、説明が垂れ流しのため、説明を途中から
聞かなければならなくなるという欠点がある。

【０００５】本発明は、見学者の多様な条件に個別に対
応した内容及び出力形態の展示物説明を、見学者の移動
に同期して行うことを可能にする展示物説明システムを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】図１は、本発明の構成を
示すブロック図である。図は展示物説明システムの構成
であって、識別情報発信装置１と説明装置２とを有す
る。

【０００７】各識別情報発信装置１は、所要の各展示物
ごとに対応して設置されていて、当該展示物の識別情報
を示す識別信号を繰り返し発信する。各説明装置２は、
受信部３と、記憶部４と、出力部５とを有する可搬型装
置であり、受信部３は、識別情報発信装置１の該識別信
号を所定の強さ以上の信号強度で受信した場合に、当該
識別信号によって受信した識別情報を出力部５に通知す
る。

【０００８】記憶部４は、各該識別情報に対応して設け
られた説明情報を記憶保持する。出力部５は、受信部３
から該識別情報の通知を受けた場合に、当該識別情報に
対応する該説明情報を記憶部４から読み出し、該説明情
報を、所定の出力信号に変換して出力する。

【０００９】

【作用】本発明の展示物説明システムにより、展示物の
近傍に置かれた識別情報発信装置に近い或る領域内に、
可搬型の説明装置を携行した見学者が入ると、識別情報
発信装置から送信する当該展示物の識別情報を、説明装
置が受信し、識別情報によって選択される説明情報を記
憶部から読み出して、出力部が音声、画像表示等による
説明を出力する。

【００１０】従って、説明書を携行して移動する見学者
は、それぞれ各展示物に近づいたときに、その展示物の
説明が開始され、展示物ごとのを受けることができる。
又、見学者の各種条件を勘案して、複数種類の異なる内
容の説明情報を準備して、記憶する説明情報の異なる説
明装置を設けておくか、説明装置の簡単７操作で各種の
説明から一つを選択できるようにすることができるの
で、そのようにして各見学者の条件に適切に応じた難易
度、言語、表現形式等による説明を提供することが可能
である。

【００１１】

【実施例】図２は本発明の実施例を示すブロック図であ
って、識別情報発信装置１は送信機10と番号設定部11と
を有し、番号設定部11に適当なスイッチ手段で設定され
る番号を表す２進コードに、必要な前後の区切り符号を
付して、送信機10が所定の信号として常時繰り返し発信
している。

【００１２】番号設定部11に設定する番号は、当然その
識別情報発信装置１が設置される展示物に割り当てた識
別情報とする番号である。送信機10によって送信される
信号の伝送媒体は、例えば無線信号のいわゆる微弱電波
でも、光信号、超音波信号等でも、いわゆる非接触方式
の信号伝送媒体であればよい。

【００１３】しかし、この信号は各展示物周辺の一定空
間内のみで一定の強さ以上の信号強度を保持するように
して、隣接展示物のための信号との混信を避けるように
する必要があると共に、展示物に種々の方向から移動し
てくる見学者の持つ説明装置によって、確実に受信でき
るように信号が伝播される必要もあるので、それらの条
件と、展示館の環境や、展示物の配置、経済性等とを勘
案して、適当な伝送媒体を選択する。

【００１４】説明装置２の受信部３は、送信機10の方式
に対応する受信機能を持つ受信機12と番号保持部13から
なり、受信機12は信号が或る信号強度以上の場合にその
信号を受信し、番号を表す２進コードに復号して番号保
持部13に保持する。

【００１５】出力部５は制御部14、音声発声部15及び表
示部16からなり、制御部14は番号保持部13に保持する番
号が変化すると、その新番号を受け取り、記憶部４の当
該番号で定まる記憶領域に保持する説明情報を読み出
す。

【００１６】制御部14は読み出して説明情報のうち、音
声発声用の情報を順次音声発声部15に渡し、音声発声部
15はその説明情報の音声信号を発生して、例えばイヤホ
ーン或いはスピーカに出力する。

【００１７】又、制御部14は、表示用の説明情報を順次
表示部16に渡し、表示部16はその説明情報の文字や図形
を、例えば液晶ディスプレイに順次表示する。なお、説
明情報が文章のみの場合には、表示用と同一説明情報を
音声発生用にも使用するように、音声発生部15を構成す
ることもできる。

【００１８】記憶部４は、記憶媒体として、いわゆるコ
ンパクトディスク、ＩＣカード或いはＲＯＭカード等を
使用する記憶装置で構成し、各種の異なる説明情報を記
憶した記憶媒体を準備しておいて、見学者に説明装置を
貸すときに、適当な内容の記憶媒体をセットするように
する。

【００１９】又、１個の記憶媒体で記憶容量が十分大き
い場合には、一記憶媒体に全種類の説明情報を記憶さ
せ、例えば説明装置を見学者に貸し出すときに、説明情
報の種類を選択するようにしてもよい。

【００２０】その場合には、例えば番号保持部13の上位
（図に破線で示す）に、説明情報のクラスを表す番号を
スイッチ等で設定するようにし、制御部14は前記のよう
に記憶部４の説明情報を読み出す場合に、展示物の番号
に、クラスの番号を付加した番号によって、読み出す記
憶領域を指定するようにする。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、展示物の説明において、見学者の条件に合った
説明を、見学者の移動に同期して自動的に提供するシス
テムを構成することができるという著しい工業的効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の構成を示すブロック図

【図２】 本発明の実施例を示すブロック図

【符号の説明】

１ 識別情報発信装置 ２ 説明装置 ３ 受信部 ４ 記憶部 ５ 出力部 10 送信機 11 番号設定部 12 受信機 13 番号保持部 14 制御部 15 音声発生部 16 表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 識別情報発信装置(1)と説明装置(2)とを
   有し、 各該識別情報発信装置(1）は、所要の各展示物ごとに対
   応して設置されていて、当該展示物の識別情報を示す識
   別信号を繰り返し発信するように構成され、 各該説明装置(2)は、受信部(3)と、記憶部(4)と、出力
   部(5)とを有する可搬型装置であって、 該受信部(3)は、該識別情報発信装置(1)の該識別信号を
   所定の強さ以上の信号強度で受信した場合に、当該識別
   信号によって受信した識別情報を該出力部(5）に通知す
   るように構成され、 該記憶部(4）は、各該識別情報に対応して設けられた説
   明情報を記憶保持するように構成され、 該出力部(5)は、該受信部(3)から該識別情報を受け取
   り、当該識別情報に対応する該説明情報を該記憶部(4）
   から読み出し、該説明情報を、所定の出力信号に変換し
   て出力するように構成されていることを特徴とする展示
   物説明システム。