JPH07235727A - 引張り歪を有する青緑色ii〜vi量子ウェルレーザ - Google Patents
引張り歪を有する青緑色ii〜vi量子ウェルレーザInfo
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- JPH07235727A JPH07235727A JP6018092A JP1809294A JPH07235727A JP H07235727 A JPH07235727 A JP H07235727A JP 6018092 A JP6018092 A JP 6018092A JP 1809294 A JP1809294 A JP 1809294A JP H07235727 A JPH07235727 A JP H07235727A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 引張り歪を有する量子ウェル構造を使用し、
レーザ発振波長を常温で500mm以下に減らし得る、
II−VI量子ウェルレーザを提供する。 【構成】 活性層とクラッド層とのエネルギ間隔を維持
し、活性層の原子間隔をクラッド層の原子間隔よりも小
さくし、引張り歪を有する量子ウェル層を形成して、青
緑色レーザの発振波長を短くし、臨界電流を減らした、
引張り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザが
構成される。
レーザ発振波長を常温で500mm以下に減らし得る、
II−VI量子ウェルレーザを提供する。 【構成】 活性層とクラッド層とのエネルギ間隔を維持
し、活性層の原子間隔をクラッド層の原子間隔よりも小
さくし、引張り歪を有する量子ウェル層を形成して、青
緑色レーザの発振波長を短くし、臨界電流を減らした、
引張り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザが
構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青緑色の光を放出する
II〜VI量子ウェルレーザに関するもので、詳しく
は、活性層が引張り歪( tensile strain )を有するZ
nSe量子ウェルに形成され、障壁層がZnSeに格子
整合されるMgZnSSeに形成されて、臨界電流を低
くし、発振波長を短くし得る、引張り歪を有する青緑色
II〜VI量子ウェルレーザ( tensile strained blue
green II-VI quantum well laser )に関するものであ
る。
II〜VI量子ウェルレーザに関するもので、詳しく
は、活性層が引張り歪( tensile strain )を有するZ
nSe量子ウェルに形成され、障壁層がZnSeに格子
整合されるMgZnSSeに形成されて、臨界電流を低
くし、発振波長を短くし得る、引張り歪を有する青緑色
II〜VI量子ウェルレーザ( tensile strained blue
green II-VI quantum well laser )に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、青緑色スペクトルの光電素子と
して注目されているII〜VI半導体は、初期に良質の
異質構造(heterostructure )を成長させ、p−n接合
を作って抵抗性または低抵抗の接触を形成することが難
しいため、開発が非常に遅れている。かつ、バックグラ
ウンド不純物の存在が多く、浅いアクセプタとドナー等
の役割に対する理解不足も、該II〜VI半導体の開発
を妨害していた。
して注目されているII〜VI半導体は、初期に良質の
異質構造(heterostructure )を成長させ、p−n接合
を作って抵抗性または低抵抗の接触を形成することが難
しいため、開発が非常に遅れている。かつ、バックグラ
ウンド不純物の存在が多く、浅いアクセプタとドナー等
の役割に対する理解不足も、該II〜VI半導体の開発
を妨害していた。
【0003】最近、有機金属気相成長法(organo-metal
lic vapor phase epitaxy )および分子線成長法(mole
cular beam epitaxy)を利用したII〜VI物質の成長
技術が発達し、1014〜1015cm-3範囲の低いバック
グラウンド不純物と1017〜1018cm-3範囲のドーピ
ングレベルとを有する良質で異質構造である成長を行な
い得るようになって、青緑色スペクトルのp−n接合レ
ーザが実現されている。
lic vapor phase epitaxy )および分子線成長法(mole
cular beam epitaxy)を利用したII〜VI物質の成長
技術が発達し、1014〜1015cm-3範囲の低いバック
グラウンド不純物と1017〜1018cm-3範囲のドーピ
ングレベルとを有する良質で異質構造である成長を行な
い得るようになって、青緑色スペクトルのp−n接合レ
ーザが実現されている。
【0004】一方、II〜VI量子ウェルレーザの臨界
電流密度は、GaAs量子ウェルレーザの臨界電流密度
よりも一層大きいと知られているが、これは、ZnSe
量子ウェルの光利得が同様な噴射(injection )状態下
でGaAs量子ウェルの光利得よりも一層小さくなるた
めである。かつ、InGaAs−AlGaAsシステム
のような二軸(biaxially )または一軸(uniaxially)
に歪を有する量子ウェルは、GaAs−AlGaAsの
ような歪を有しない量子ウェルに比べ、大きい光利得を
有すると広く知られているが、これは、二軸圧縮歪の導
入によりII〜VI量子ウェルレーザに対するよくない
状況が克服されるということを示している。また、二軸
に圧縮されたII〜VI量子ウェルは、活性層の格子定
数よりも小さい格子定数を有するバリア物質を選択して
行なうことができる。
電流密度は、GaAs量子ウェルレーザの臨界電流密度
よりも一層大きいと知られているが、これは、ZnSe
量子ウェルの光利得が同様な噴射(injection )状態下
でGaAs量子ウェルの光利得よりも一層小さくなるた
めである。かつ、InGaAs−AlGaAsシステム
のような二軸(biaxially )または一軸(uniaxially)
に歪を有する量子ウェルは、GaAs−AlGaAsの
ような歪を有しない量子ウェルに比べ、大きい光利得を
有すると広く知られているが、これは、二軸圧縮歪の導
入によりII〜VI量子ウェルレーザに対するよくない
状況が克服されるということを示している。また、二軸
に圧縮されたII〜VI量子ウェルは、活性層の格子定
数よりも小さい格子定数を有するバリア物質を選択して
行なうことができる。
【0005】そこで、従来の青緑色II〜VI量子ウェ
ルレーザは、図4に示したように、二軸に圧縮された大
量子ウェルの予想物質中の1つであるCdx Zn1-x S
e−ZnSy Se1-y システムを利用して行なってい
た。すなわち、p型GaAs基板11上面に、p型Zn
Se層12と、p型ZnSy Se1-y のクラッド層13
と、ドーピングされない数百Å厚さ以下のCdx Zn
1-x Se活性層14と、n型ZnSy Se1-y のクラッ
ド層15と、n型電流制限層16と、n型ZnSe層1
7と、n+ 型ZnSeのギャップ層と、をそれぞれ順次
成長させて構成していた。
ルレーザは、図4に示したように、二軸に圧縮された大
量子ウェルの予想物質中の1つであるCdx Zn1-x S
e−ZnSy Se1-y システムを利用して行なってい
た。すなわち、p型GaAs基板11上面に、p型Zn
Se層12と、p型ZnSy Se1-y のクラッド層13
と、ドーピングされない数百Å厚さ以下のCdx Zn
1-x Se活性層14と、n型ZnSy Se1-y のクラッ
ド層15と、n型電流制限層16と、n型ZnSe層1
7と、n+ 型ZnSeのギャップ層と、をそれぞれ順次
成長させて構成していた。
【0006】ここで、yは0≦y≦0.07で、xは0
≦x≦0.25である。かつ、このように構成された従
来の歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにお
いては、前記活性層14がZnSeである場合、前記活
性層量子ウェルの光利得が非常に小さくなっていた。そ
れで、該活性層14の格子定数を前記各クラッド層1
3,15の格子定数よりも大きくするため、ZnSeの
活性層にCdを25%以下添加すると、該活性層の量子
ウェルの光利得が大きくなって二軸に圧縮された歪が該
活性層に印加する一方、前記II〜VIレーザの発振波
長が前記Cdの添加含量に比例して長くなるという欠点
があった。
≦x≦0.25である。かつ、このように構成された従
来の歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにお
いては、前記活性層14がZnSeである場合、前記活
性層量子ウェルの光利得が非常に小さくなっていた。そ
れで、該活性層14の格子定数を前記各クラッド層1
3,15の格子定数よりも大きくするため、ZnSeの
活性層にCdを25%以下添加すると、該活性層の量子
ウェルの光利得が大きくなって二軸に圧縮された歪が該
活性層に印加する一方、前記II〜VIレーザの発振波
長が前記Cdの添加含量に比例して長くなるという欠点
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来の歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ
においては、常温下で、発振波長を500mm以下にす
ることは不可能であるという不都合な点があった。
な従来の歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ
においては、常温下で、発振波長を500mm以下にす
ることは不可能であるという不都合な点があった。
【0008】本発明の目的は、上述の問題点を解決し、
引張り歪を有する量子ウェルにより活性層が形成され、
発振波長が短くなり得る、引張り歪を有する青緑色II
〜VI量子ウェルレーザを提供することにある。
引張り歪を有する量子ウェルにより活性層が形成され、
発振波長が短くなり得る、引張り歪を有する青緑色II
〜VI量子ウェルレーザを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による引張り歪
を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザは、半導体
基板と、該基板上面に形成されるバッファ層と、該バッ
ファ層上に形成される第1ZnSeクラッド層と、該第
1ZnSeクラッド層上に形成されるZnSySe1-y
活性層およびMgz Zn1-z Sw Se1-w 障壁層を有し
た多重量子ウェル層と、該多重量子ウェル層上に形成さ
れる電流制限層と、該電流制限層上に形成される第2Z
nSeクラッド層と、該第2ZnSeクラッド層上に形
成されるキャップ層とをそれぞれ有している。
を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザは、半導体
基板と、該基板上面に形成されるバッファ層と、該バッ
ファ層上に形成される第1ZnSeクラッド層と、該第
1ZnSeクラッド層上に形成されるZnSySe1-y
活性層およびMgz Zn1-z Sw Se1-w 障壁層を有し
た多重量子ウェル層と、該多重量子ウェル層上に形成さ
れる電流制限層と、該電流制限層上に形成される第2Z
nSeクラッド層と、該第2ZnSeクラッド層上に形
成されるキャップ層とをそれぞれ有している。
【0010】好ましくは、ZnSy Se1-y 活性層は、
yが0≦y≦0.1であるとよい。また、好ましくは、
ZnSy Se1-y 活性層は、yの値が互いに異なる複数
の層で形成されるとよいさらに、好ましくは、Mgz Z
n1-z Sw Se1-w 障壁層は、zが0≦z≦0.1で、
wが0≦w≦0.1であるとよい。
yが0≦y≦0.1であるとよい。また、好ましくは、
ZnSy Se1-y 活性層は、yの値が互いに異なる複数
の層で形成されるとよいさらに、好ましくは、Mgz Z
n1-z Sw Se1-w 障壁層は、zが0≦z≦0.1で、
wが0≦w≦0.1であるとよい。
【0011】また、好ましくは、zおよびwは、Mgz
Zn1-z Sw Se1-w 障壁層の格子定数が、第1および
第2ZnSeクラッド層の格子定数と同様になるように
決定されるとよい。
Zn1-z Sw Se1-w 障壁層の格子定数が、第1および
第2ZnSeクラッド層の格子定数と同様になるように
決定されるとよい。
【0012】さらに、好ましくは、zおよびwは、Mg
z Zn1-z Sw Se1-w 障壁層の格子定数がGaAs基
板の格子定数と同様になるように決定されるとよい。
z Zn1-z Sw Se1-w 障壁層の格子定数がGaAs基
板の格子定数と同様になるように決定されるとよい。
【0013】また、好ましくは、ZnSy Se1-y 活性
層の格子定数は、第1および第2ZnSeクラッド層の
格子定数よりも小さく形成されるとよい。
層の格子定数は、第1および第2ZnSeクラッド層の
格子定数よりも小さく形成されるとよい。
【0014】さらに、好ましくは、ZnSy Se1-y 活
性層には、引張り歪が印加されるとよい。
性層には、引張り歪が印加されるとよい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例に対し、図面を用いて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明に係る引張り歪を有する青
緑色II〜VI量子ウェルレーザの断面図である。
緑色II〜VI量子ウェルレーザの断面図である。
【0017】図1に示したように、本発明に係る引張り
歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにおいて
は、p型GaAs基板1上面に、p型InGa1-x As
のバッファ層2と、p型ZnSe層3と、多重量子ウェ
ル活性層4と、n型電流制限層と、n型ZnSe層6
と、n+ 型ZnSeのキャップ7とが、MBE工程によ
りそれぞれ順次成長される。
歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにおいて
は、p型GaAs基板1上面に、p型InGa1-x As
のバッファ層2と、p型ZnSe層3と、多重量子ウェ
ル活性層4と、n型電流制限層と、n型ZnSe層6
と、n+ 型ZnSeのキャップ7とが、MBE工程によ
りそれぞれ順次成長される。
【0018】ここで、yは0≦y≦0.1で、xは0.
05≦x≦0.08である。かつ、前記多重量子ウェル
活性層4は、上層のMgz Zn1-z Sw Se1-w の障壁
層4aと、下層のMgz Zn1-z Sw Se1-w の障壁層
4cと、中間層のZnSy Se1-y の活性層4bとによ
り形成されている。
05≦x≦0.08である。かつ、前記多重量子ウェル
活性層4は、上層のMgz Zn1-z Sw Se1-w の障壁
層4aと、下層のMgz Zn1-z Sw Se1-w の障壁層
4cと、中間層のZnSy Se1-y の活性層4bとによ
り形成されている。
【0019】ここで、yは0≦y≦0.1であり、zは
0≦z≦0.1であり、wは0≦w≦0.1である。ま
た、前記ZnSy Se1-y の活性層4bは、組成比の互
いに異なる2つ以上の複数層4b1,4b2,4b3に
て形成することができる。さらに、zおよびwは、Mg
ZnSSeの格子定数がZnSeまたはGaAsの格子
定数と同様になるように調節されている。したがって、
ZnSSy Se1-y 活性層4bの格子定数は、恒常、Z
nSe層3,6の格子定数よりも小さくなるので、量子
ウェルには引張り歪が印加される。
0≦z≦0.1であり、wは0≦w≦0.1である。ま
た、前記ZnSy Se1-y の活性層4bは、組成比の互
いに異なる2つ以上の複数層4b1,4b2,4b3に
て形成することができる。さらに、zおよびwは、Mg
ZnSSeの格子定数がZnSeまたはGaAsの格子
定数と同様になるように調節されている。したがって、
ZnSSy Se1-y 活性層4bの格子定数は、恒常、Z
nSe層3,6の格子定数よりも小さくなるので、量子
ウェルには引張り歪が印加される。
【0020】そして、ZnSSe/MgZnSSe量子
ウェル構造においては、量子ウェル活性層4bと障壁層
4a,4c間のエネルギバンドギャップがCdZnSe
/ZnSSe量子ウェル構造における活性層とクラッド
層間のエネルギバンドギャップよりも大きいため、電子
と正孔との向上された量子の拘束効果により、光利得の
増加を図り得る。かつ、ZnSSeの量子ウェル活性層
4bにおいては、エネルギバンドギャップがCdZnS
eの量子ウェル活性層におけるエネルギバンドギャップ
よりも大きいため、発振波長が一層短くなる。
ウェル構造においては、量子ウェル活性層4bと障壁層
4a,4c間のエネルギバンドギャップがCdZnSe
/ZnSSe量子ウェル構造における活性層とクラッド
層間のエネルギバンドギャップよりも大きいため、電子
と正孔との向上された量子の拘束効果により、光利得の
増加を図り得る。かつ、ZnSSeの量子ウェル活性層
4bにおいては、エネルギバンドギャップがCdZnS
eの量子ウェル活性層におけるエネルギバンドギャップ
よりも大きいため、発振波長が一層短くなる。
【0021】すなわち、MgSおよびMgSeのバンド
ギャップは、それぞれ4.5eVと3.6eVであるの
で、ZnSSe/MgZnSSe異質構造のエネルギバ
ンドオプセットΔEcおよびΔEvは、CdZnSe−
ZnSSe異質構造のエネルギバンドオプセットΔEc
およびΔEvよりも大きくなり、MgZnSSe層4
a,4cの屈折率(refractive index)はZnSSe層
4bの屈折率よりも小さくなる。なお、ZnSSe−M
gZnSSe量子ウェルは、ZnSSe層がCdZnS
e層よりも大きいバンドギャップを有しているため、C
dZnSe−ZnSSe量子ウェルよりも短い波長の光
を放出するようになる。また、ZnSe層3はInが4
〜5モル%のInGaAsバッファ層2に格子整合する
ことができる。さらに、前記障壁層4c,4aにおける
Mg,ZnおよびS,Seのモル比を、ZnSe p−
nクラッド層3,5と格子整合されるように選択するこ
ともできる。
ギャップは、それぞれ4.5eVと3.6eVであるの
で、ZnSSe/MgZnSSe異質構造のエネルギバ
ンドオプセットΔEcおよびΔEvは、CdZnSe−
ZnSSe異質構造のエネルギバンドオプセットΔEc
およびΔEvよりも大きくなり、MgZnSSe層4
a,4cの屈折率(refractive index)はZnSSe層
4bの屈折率よりも小さくなる。なお、ZnSSe−M
gZnSSe量子ウェルは、ZnSSe層がCdZnS
e層よりも大きいバンドギャップを有しているため、C
dZnSe−ZnSSe量子ウェルよりも短い波長の光
を放出するようになる。また、ZnSe層3はInが4
〜5モル%のInGaAsバッファ層2に格子整合する
ことができる。さらに、前記障壁層4c,4aにおける
Mg,ZnおよびS,Seのモル比を、ZnSe p−
nクラッド層3,5と格子整合されるように選択するこ
ともできる。
【0022】このような場合、ZnSe層4bの格子定
数はZnSe層3,6の格子定数よりも小さいので、量
子ウェルは引張り歪(tensile strain)を有するように
なる。したがって、Mgx Zn1-x Sy Se1-y 障壁層
4a,4cにより囲まれている75Å厚さのZnS0.1
Se0.9 量子ウェル4bが構成され、二軸引張り歪を有
する量子ウェルの場合、バランスサブバンドは量子ウェ
ルが0.455%の歪に相応する12.3mVの二軸引
張り歪の潜在力を有するようになる。該二軸引張り歪
は、バランスバンドエッジからLHサブバンドを引下げ
HHサブバンドを押出すので、LHとHHとを分離させ
る。かつ、ZnSSe−MgZnSSe量子ウェルで
は、TMモード利得がTEモード利得よりも一層大きく
なる。
数はZnSe層3,6の格子定数よりも小さいので、量
子ウェルは引張り歪(tensile strain)を有するように
なる。したがって、Mgx Zn1-x Sy Se1-y 障壁層
4a,4cにより囲まれている75Å厚さのZnS0.1
Se0.9 量子ウェル4bが構成され、二軸引張り歪を有
する量子ウェルの場合、バランスサブバンドは量子ウェ
ルが0.455%の歪に相応する12.3mVの二軸引
張り歪の潜在力を有するようになる。該二軸引張り歪
は、バランスバンドエッジからLHサブバンドを引下げ
HHサブバンドを押出すので、LHとHHとを分離させ
る。かつ、ZnSSe−MgZnSSe量子ウェルで
は、TMモード利得がTEモード利得よりも一層大きく
なる。
【0023】図2に、本発明に係る引張り歪を有する7
5Å厚さのZnS0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x Sy S
e1-y 量子ウェルにおけるTE分極およびTM分極に対
する最大利得と、75Å厚さのCd0.12Zn0.88Se−
ZnS0.06Se0.94量子ウェルに対する最大利得と、イ
オン注入されるキャリア密度との関係が表示されてい
る。ここで、ZnSSe量子ウェルの利得および差等利
得(TM分極)は、CdZnSe系量子ウェルの利得お
よび差等利得(TE分極)よりもやや大きくなる。
5Å厚さのZnS0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x Sy S
e1-y 量子ウェルにおけるTE分極およびTM分極に対
する最大利得と、75Å厚さのCd0.12Zn0.88Se−
ZnS0.06Se0.94量子ウェルに対する最大利得と、イ
オン注入されるキャリア密度との関係が表示されてい
る。ここで、ZnSSe量子ウェルの利得および差等利
得(TM分極)は、CdZnSe系量子ウェルの利得お
よび差等利得(TE分極)よりもやや大きくなる。
【0024】図3には、本発明に係る75Å厚さのZn
S0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x S y Se1-y およびC
d0.12Zn0.88Se−ZnS0.06Se0.94量子ウェルレ
ーザに対する出力と電流密度との関係が表示されてい
る。ここで、490mm程度の発振波長を有するZnS
0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x Sy Se1-y 量子ウェル
レーザの臨界電流密度は1000A/cm2 で、520
mm程度の発振波長を有するCd0.12Zn0.88Se−Z
nS0.06Se0.94量子ウェルレーザの臨界電流密度は1
200A/cm2 である。
S0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x S y Se1-y およびC
d0.12Zn0.88Se−ZnS0.06Se0.94量子ウェルレ
ーザに対する出力と電流密度との関係が表示されてい
る。ここで、490mm程度の発振波長を有するZnS
0.1 Se0.9 −Mgx Zn1-x Sy Se1-y 量子ウェル
レーザの臨界電流密度は1000A/cm2 で、520
mm程度の発振波長を有するCd0.12Zn0.88Se−Z
nS0.06Se0.94量子ウェルレーザの臨界電流密度は1
200A/cm2 である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る引張
り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにおい
ては、発振波長を室温で500mm以下に短くすること
ができ、また、臨界電流密度を1000A/cm2 に低
くすることができるという効果がある。
り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザにおい
ては、発振波長を室温で500mm以下に短くすること
ができ、また、臨界電流密度を1000A/cm2 に低
くすることができるという効果がある。
【図1】本発明に係る引張り歪を有する青緑色II〜V
I量子ウェルレーザの断面図である。
I量子ウェルレーザの断面図である。
【図2】本発明に係る引張り歪を有する青緑色II〜V
I量子ウェルレーザの最大利得を示すグラフである。
I量子ウェルレーザの最大利得を示すグラフである。
【図3】本発明に係る引張り歪を有する青緑色II〜V
I量子ウェルレーザの臨界電流密度を示したグラフであ
る。
I量子ウェルレーザの臨界電流密度を示したグラフであ
る。
【図4】従来の青緑色II〜VI量子ウェルレーザの断
面図である。
面図である。
1,11 基板 2 バッファ層 3,12 p型ZnSe層 4 多重量子ウェル層 5,16 n型電流制限層 6,17 n型ZnSe層 7,18 キャップ層 13,15 クラッド層 14 活性層 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (8)
- 【請求項1】 青緑色II〜VI量子ウェルレーザであ
って、 半導体基板と、 該基板上面に形成されるバッファ層と、 該バッファ層上に形成される第1ZnSeクラッド層
と、 該第1ZnSeクラッド層上に形成されるZnSy Se
1-y 活性層およびMg z Zn1-z Sw Se1-w 障壁層を
有した多重量子ウェル層と、 該多重量子ウェル層上に形成される電流制限層と、 該電流制限層上に形成される第2ZnSeクラッド層
と、 該第2ZnSeクラッド層上に形成されるキャップ層と
をそれぞれ有した、引張り歪を有する青緑色II〜VI
量子ウェルレーザ。 - 【請求項2】 前記ZnSy Se1-y 活性層は、yが0
≦y≦0.1である、請求項1記載の引張り歪を有する
青緑色II〜VI量子ウェルレーザ。 - 【請求項3】 前記ZnSy Se1-y 活性層は、yの値
が互いに異なる複数の層で形成される、請求項1記載の
引張り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ。 - 【請求項4】 前記Mgz Zn1-z Sw Se1-w 障壁層
は、zが0≦z≦0.1で、wが0≦w≦0.1であ
る、請求項1記載の引張り歪を有する青緑色II〜VI
量子ウェルレーザ。 - 【請求項5】 前記zおよびwは、前記Mgz Zn1-z
Sw Se1-w 障壁層の格子定数が前記第1および第2Z
nSeクラッド層の格子定数と同様になるように決定さ
れる、請求項1記載の引張り歪を有する青緑色II〜V
I量子ウェルレーザ。 - 【請求項6】 前記zおよびwは、前記Mgz Zn1-z
Sw Se1-w 障壁層の格子定数がGaAs基板の格子定
数と同様になるように決定される、請求項1記載の引張
り歪を有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ。 - 【請求項7】 前記ZnSy Se1-y 活性層の格子定数
は、前記第1および第2ZnSeクラッド層の格子定数
よりも小さく形成される、請求項1記載の引張り歪を有
する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ。 - 【請求項8】 前記ZnSy Se1-y 活性層には、引張
り歪が印加される、請求項1および7記載の引張り歪を
有する青緑色II〜VI量子ウェルレーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6018092A JPH07235727A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 引張り歪を有する青緑色ii〜vi量子ウェルレーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6018092A JPH07235727A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 引張り歪を有する青緑色ii〜vi量子ウェルレーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07235727A true JPH07235727A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=11961997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6018092A Pending JPH07235727A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 引張り歪を有する青緑色ii〜vi量子ウェルレーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07235727A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07231083A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-29 | Hikari Gijutsu Kenkyu Kaihatsu Kk | 半導体素子 |
US5786603A (en) * | 1995-09-12 | 1998-07-28 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Multilayer structured semiconductor devices |
-
1994
- 1994-02-15 JP JP6018092A patent/JPH07235727A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07231083A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-29 | Hikari Gijutsu Kenkyu Kaihatsu Kk | 半導体素子 |
US5786603A (en) * | 1995-09-12 | 1998-07-28 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Multilayer structured semiconductor devices |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980428 |