JP2995187B1 - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

Info

Publication number
JP2995187B1
JP2995187B1 JP37346698A JP37346698A JP2995187B1 JP 2995187 B1 JP2995187 B1 JP 2995187B1 JP 37346698 A JP37346698 A JP 37346698A JP 37346698 A JP37346698 A JP 37346698A JP 2995187 B1 JP2995187 B1 JP 2995187B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
active layer
buffer
cladding
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP37346698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000196196A (ja
Inventor
栄雄 山口
勇 赤▲崎▼
浩 天野
Original Assignee
日本学術振興会
学校法人 名城大学
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本学術振興会, 学校法人 名城大学 filed Critical 日本学術振興会
Priority to JP37346698A priority Critical patent/JP2995187B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2995187B1 publication Critical patent/JP2995187B1/ja
Publication of JP2000196196A publication Critical patent/JP2000196196A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

【要約】 【目的】 クラッド層の材料としてGaNを用いても格
子歪みが極めて小さく、短波長から長波長にわたって良
好な発光特性が得られる半導体発光素子を実現すること
にある。 【解決手段】 本発明による半導体発光素子は、絶縁性
の単結晶基板(1)と、この基板(1)の上側に形成さ
れ、GaNから成る第1導電型の第1のクラッド層
(3)と、この第1のクラッド層(3)の上側に形成し
た真性半導体材料の活性層(4)と、この活性層(4)
の上側に形成され、GaNから成る第2導電型の第2の
クラッド層(7)と、前記第1及び第2のクラッド層に
それぞれ電気的に結合された第1及び第2の電極(8,
9)とを具え、前記活性層を、一般式Al1-x Inx
(0<x<0.5)で表される半導体材料で構成したこ
とを特徴とするでは、活性層(4)を、一般式Al1-x
InxN(0<x<0.5)で表される半導体材料で構
成する。このように構成することにより、Inの分率を
変えることにより短波長側から長波長側まで所望の発光
波長の放射を放出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体発光素子、特
に同一材料系の半導体材料を用いて紫外領域から赤外領
域までの幅広い波長域にわたる放射を出力できる半導体
発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガリウム砒素やインジウムリンのような
III−V族半導体材料を用いた化合物半導体レーザが広
く実用化されている。しかしながら、V族元素として燐
や砒素を含む原料ガスは毒性が高く人体に極めて有害で
ある。また、その処理や廃棄に関しても有害物質が生成
される問題点が指摘されている。一方、窒素は空気の主
成分であり窒素を含む原料ガス、主としてアンモニアは
燐や砒素を含む原料ガスと比べるとその毒性は極めて低
いものである。さらに、その処理方法に関しても、触媒
を用いた分解などにより毒性のない窒素と酸素に分解す
ることができる。すなわち、III族窒化物半導体材料を
用いた発光素子は、その製造方法を含めて考えると「地
球にやさしい半導体デバイス」と言うことができる。そ
の意味においても、燐や砒素を含まないIII族窒化物半
導体発光素子の開発が強く要請されている。
【0003】現在実用化されているIII族窒化物半導体
材料を用いた発光素子として、活性層の材料としてGa
1-x Inx Nを用いた発光素子が既知である。この発光
デバイスでは、InNの分率を制御することにより波長
制御が行われており、InNの分率を高くすることによ
り短波長側の放射を出力させ、InNの分率を低くする
ことにより長波長側の放射を出力させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した既知の発光デ
バイスは、短波長側では良好な発光動作を行うが、長発
光側ではInNの分率を高くしなければならず、 隣接
するクラッド層との間の格子不整合が大きくなり過ぎて
しまう不具合がある。すなわち、GaNとInNとの間
には11%の格子定数差が存在するため、InNの分率
をを高くする程格子不整合の不具合が顕著になり、転位
層や欠陥の発生頻度が高くなり、発光層として必要な高
品質結晶膜の作成が困難になってしまう。
【0005】さらに、InNの分解温度はGaNに比較
して低いため、これによって引く起こされる熱力学的な
相分離現象により高品質な活性層の作成は困難であっ
た。
【0006】従って、本発明の目的は、クラッド層の材
料としてGaNを用いても格子歪みが極めて小さく、短
波長から長波長にわたって良好な発光特性が得られる半
導体発光素子を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体発光
素子は、絶縁性の単結晶基板と、この基板の上側に形成
され、GaNから成る第1導電型の第1のクラッド層
と、この第1のクラッド層の上側に形成した真性半導体
材料の活性層と、この活性層の上側に形成され、GaN
から成る第2導電型の第2のクラッド層と、前記第1及
び第2のクラッド層にそれぞれ結合された第1及び第2
の電極とを具え、前記活性層を、一般式Al1-x Inx
N(0<x<0.5)で表される半導体材料で構成した
ことを特徴とする。
【0008】本発明者が、クラッド層の材料としてGa
Nを用いた発光デバイスについて種々の実験及び解析を
行った結果、活性層の材料としてAlInNが極めて好
適であることを見出した。すなわち、GaNの格子定数
(横方向)は3.189であり、InNの格子定数は
3.54である。従って、GaNを基準とするΔa/a
は13.8%になってしまう。これに対して、AlNの
格子定数は3.11であり、GaNの格子定数よりも小
さい値である。このような認識に基づき、本発明では活
性層の材料としてAl1-x Inx N(0<x<0.5)
を用いる。
【0009】活性層は第1のクラッド層上に直接形成す
ることができる。一方、クラッド層と活性層との間に、
Inの含有量が活性層のInの含有量よりも低い格子整
合用のバッファ層を設けることにより格子不整の問題を
一層軽減することができる。このような観点に基づき、
本発明による半導体発光素子の好適実施例は、絶縁性の
単結晶基板と、この基板の上側に形成され、GaNから
成る第1導電型の第1のクラッド層と、この第1のクラ
ッド層の上側に形成した第1導電型の第1のバッファ層
と、この第1のバッファ層の上側に形成した真性半導体
材料の活性層と、この活性層の上側に形成した第2導電
型の第2のバッファ層と、この第2のバッファ層の上側
に形成され、GaNから成る第2導電型の第2のクラッ
ド層と、前記第1及び第2のクラッド層にそれぞれ結合
された第1及び第2の電極とを具え、前記活性層を、一
般式Al1-y Iny Nで表される半導体材料で構成し、
前記第1及び第2のバッファ層を、一般式Al1-x In
x Nで表される半導体材料で構成し、前記x及びyの値
を、0<x≦y<1となるように設定したことを特徴と
する。
【0010】さらに、本発明による半導体発光素子の好
適実施例は、第1及び第2のバッファ層のInの含有量
を、それぞれ隣接する第1及び第2ののクラッド層との
界面においてx=0.17に設定してそれぞれ隣接する
GaNのクラッド層と格子整合させると共に活性層に近
づくにしたがってInの含有量を連続的に増加させ、活
性層との界面において活性層のInの含有量に等しくな
るように構成したことを特徴とする。本発明者が、Al
1-x Inx Nで表される半導体材料をGaNに対して格
子整合させるために必要なInの分率xを計算したとこ
ろ、x=0.17においてほぼ格子整合することが得ら
れた。従って、格子整合用の第1又は第2のバッファ層
のInの分率を、クラッド層と隣接界面においてx=
0.17とし、活性層に近づくにしたがってInの含有
量を多くし、活性層との界面において活性層のInの分
率に等しくすることにより、格子不整の問題を大幅に軽
減することができる。
【0011】さらに、本発明による半導体発光素子の好
適実施例は、絶縁性の単結晶基板と、この基板の上側に
形成され、GaNから成る第1導電型の第1のクラッド
層と、この第1のクラッド層の上側に形成した第1導電
型の第1のバッファ層と、この第1のバッファ層上に形
成した第1導電型の第2のバッファ層と、この第2のバ
ッファ層の上側に形成した真性半導体材料の活性層と、
この活性層の上側に形成した第2導電型の第3のバッフ
ァ層と、この第3のバッファ層上に形成した第4のバッ
ファ層と、第4のバッファ層の上側に形成され、GaN
から成る第2導電型の第2のクラッド層と、前記第1及
び第2のクラッド層にそれぞれ結合された第1及び第2
の電極とを具え、前記活性層を、一般式Al1-z Inz
Nで表される半導体材料で構成し、前記第1及び第3の
バッファ層を、一般式Al1-y Iny Nで表される半導
体材料で構成し、前記第2及び第4のバッファ層を一般
式Al1-x Inx Nで表される半導体材料で構成し、前
記x、y及びzの値を、0<x≦y≦z<1となるよう
に設定したことを特徴とする。このように、クラッド層
と活性層との間にInの分率が相違する2個のバッファ
層を介在させることにより、格子不整の問題をさらに解
消することができる。
【0012】本発明による半導体発光素子の好適実施例
は、1及び第4のバッファ層のInの含有量を、x=
0.17に設定して隣接するクラッド層との間でそれぞ
れ格子整合させ、第2及び第3のバッファ層のInの含
有量を、それぞれ隣接する第1及び第4のバッファ層と
の界面において第1及び第4のバッファ層のInの含有
量にそれぞれ等しくすると共に、活性層に近づくにした
がってInの含有量を連続的に増加させ、活性層との界
面において活性層のInの含有量に等しくなるように構
成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明による半導体発光デ
バイスの一例の構成を示す線図的断面図である。絶縁性
基板としてサファイア基板1を用い、このサファイア基
板1の(0001)面すなわちc面上に半導体層構造体
を形成する。尚、層構造体の形成に際し有機金属気相成
長装置を用い、原料ガスとしてトリメチルガリウム(T
MG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチ
ルインジウム(TMI)及びアンモニアを用いる。
【0014】サファイア基板を1000°Cに維持しな
がら水素気流中で数分間保持して基板表面を洗浄した
後、サファイア基板とIII族化合物半導体層との間の緩
衝層としてAlN層2を数10nm堆積する。その後、
基板を1000°C付近まで昇温させ、第1導電型のす
なわちn型の不純物としてSiを添加したGaN層3を
3μm成長させる。このGaN層3は第1のクラッド層
として機能する。次に、基板温度を降温させ、400〜
750°Cの温度域で真性半導体材料のAl1-xInx
N(0<x<0.5)の組成の活性層4形成する。この
活性層の成長工程において基板温度は極めて重要であ
り、400°C以下の度では発光効率の低いAlInN
層しか成長できず、750°C以上の温度ではAlIn
N層を成長形成することができない。従って、活性層の
成長工程は、400°C以上750°C以下の温度範囲
で結晶成長させる必要がある。
【0015】活性層4上に、AlInN層の分解防止す
るためのGaNから成る真性半導体材料のキャップ層5
を形成する。このキャップ層5上に、p型不純物として
Mgを添加したp型のAlGaNの光閉じ込め層6を形
成する。従って、キャップ層5と光閉じ込め層6との間
にヘテロ構造のpn接合が形成されることになる。光閉
じ込め層6上に第2のクラッド層として作用するp型の
GaN層7を形成する。
【0016】次に、この半導体基体を有機金属気相成長
装置の反応管から取り出し、反応性イオンエッチングに
より第2のクラッド層7、光閉じ込め層6、キャップ層
5、活性層4及び厚い第1のクラッド層3の一部分を除
去する。次に、n型用の電極8及びp型用の電極9をそ
れぞれ第1のクラッド層3及び第2のクラッド層7に上
に形成する。n型用の電極材料として低仕事関数の金属
材料であるTi、Alを用いることができ、p型用の電
極材料として高仕事関数の金属材料であるAu,Pt,
Niを用いることができる。
【0017】このようにして作成された半導体発光デバ
イスに順方向バイアスを印加して発光状態について実験
を行ったところ、2.5V付近から発光が観測され、印
加電圧3V、供給電流20mAでPLと同様な強い発光
が観測された。
【0018】次に、基板上に形成したAl1-x Inx
(0<x<0.5)層についてのInNの分率とX線回
折スペクトル、吸収スペクトル及びフォトルミネッセン
ス(PL)スペクトルの測定結果について説明する。
【0019】図2は種々のInNの分率の膜厚0.2μ
mのAl1-x Inx N(0<x<0.5)層の室温での
X線回折スペクトルの測定結果を示す。InNの分率が
増加するに従って信号のピークが低角度側に移行してい
るのが観測された。
【0020】図3は種々のInNの分率のAl1-x In
x N層についてのフォトンエネルギーと吸収係数との関
係を示す。InNの分率が増加するに従ってスペクトル
の立ちあがりのエネルギー位置が低エネルギー側に移行
することが観測された。
【0021】図4はフォトルミネッセンス(PL)スペ
クトルの測定結果を示す。横軸は波長(nm)を示し縦
軸はPL強度(任意単位)を示す。図4から明らかなよ
うに、InNの分率が増加するに従って青緑色から赤色
にわたる強い強度のPLが観測された。
【0022】図5は本発明による半導体発光デバイスの
変形例の構成を示す線図的断面図である。本例では、活
性層として真性のAlInN材料を用いLEDに好適な
実施例を示す。尚、図1で用いた部材と同一の部材には
同一符号を付して説明する。サファイア基板1上に厚さ
30nmの緩衝層2を形成し、この緩衝層2上に厚さ5
μmの第1導電型のGaNの第1のクラッド層3を形成
する。この第1のクラッド層3の不純物濃度は5×10
18原子/cm3 とする。第1のクラッド層3上に第1導
電型の格子整合用の第1のバッファ層11を形成する。
この第1のバッファ層はクラッド層と活性層との間の格
子整合を良好に行うと共にヘテロ接合を形成するように
作用する。この第1のバッファ層11の厚さは0.5μ
mとし、その不純物濃度(不純物はSiとする)は2×
1018原子/cm3 とする。第1のバッファ層11の組
成はAl1-x Inx Nとし、Inの分率xは0.1<x
<0.25の範囲に設定でき、その厚さは0.5μmと
する。この第1のバッファ層11上に活性層4を形成す
る。活性層4の組成は、Al1-y Iny Nとし、その厚
さは0.1μmとする。
【0023】第1のバッファ層11と活性層との間のI
nの量の関係については、x<yとなるように設定す
る。このように、クラッド層と活性層との間に格子整合
用のバッファ層を介在させることにより、クラッド層の
材料と活性層の材料との間の格子定数差が比較的大きく
ても、Inの分率が活性層よりも低いバッファ層が介在
することにより格子不整の問題を緩和することができ
る。この結果、活性層のInの分率が高くなっても格子
不整の問題が解消され、同一の材料系を用いて短波長側
から長波長側までの放射を発生することができる。
【0024】格子整合用の第1のバッファ層の組成、A
1-x Inx Nにおいてx=0.17に設定すると第1
のバッファ層は下地のGaNの第1のクラッド層とほぼ
完全に格子整合する。従って、第1のバッファ層11の
Inの分率をx=0.17に設定し、活性層のInの分
率yを、y>0.17に設定することにより、格子歪み
の発生を相当緩和することができる。さらに、第1のバ
ッファ層11のInの分率をクラッド層3側から活性層
4に近づくに従って連続的に大きくし、活性層4との界
面において活性層のInの分率に等しくなるように設定
することにより格子不整の問題を大幅に解消することが
できる。このように、バッファ層11のInの分率を連
続的に増加させることは、有機金属気相成長工程中にト
リメチルインジウムの供給量を連続的に制御することに
より達成される。
【0025】活性層4上に第2の格子整合用の第2導電
型の第2のバッファ層12を形成する。この第2のバッ
ファ層12も第1のバッファ層11とほぼ同一の機能を
果たすものであり、第1のバッファ層11と同様に構成
することができる。従って、第1のバッファ層11と同
様にAl1-x Inx Nの組成とすることができ、x=
0.17に設定すると上側に形成される予定のGaNの
第2のクラッド層とほぼ完全に格子整合する。さらに、
第2のバッファ層12は、Inの分率をクラッド層側か
ら活性層4に近づくに従って連続的に大きくし、活性層
4との界面において活性層のInの分率に等しくなるよ
うに設定することにより格子不整の問題を大幅に解消す
ることができる。
【0026】第2のバッファ層12上に第2導電型のG
aNの第2のクラッド層7を形成する。第2のクラッド
層の不純物としてMgを用い、不純物濃度は5×1017
原子/cm3 に設定することができ、その厚さは0.0
5μmとする。
【0027】第1のクラッド層3及び第2のクラッド層
7上にそれぞれ電極8及び9を形成する。
【0028】図6はレーザダイオードに好適な変形例を
示す。本例では、n型の第1のクラッド層3と活性層4
との間に格子整合用のn型の第1及び第2の2個のバッ
ファ層21及び22を介在させ、活性層4と第2のクラ
ッド層7との間にp型の第3及び第4の2個のバッファ
層23及び24を介在させる。第1及び第4のバッファ
層21及び24の組成はAl1-x Inx Nとし、第2及
び第3のバッファ層22及び23の組成はAl1-y In
y Nに設定する。また、活性層4の組成はAl 1-z In
z Nに設定する。そして、各バッファ層のInの分率
は、x<y<zとなるように設定する。このように、ク
ラッド層と活性層との間にInの含有量が相違する2個
のバッファ層を介在させることにより、クラッド層の材
料と活性層の材料との間に格子定数差があっても、これ
らバッファ層により格子定数差が段階的に緩和され、格
子歪みの少ない発光素子を実現することができる。特
に、活性層4と直接隣接する第2及び第3のバッファ層
は格子定数差を緩和すると共に光閉じ込め層としても機
能することができる。さらに、活性層4と第2及び第3
のバッファ層との間並びに第1のバッファ層と第2のバ
ッファ層との間及び第3のバッファ層と第4のバッファ
層との間にそれぞれヘテロ接合が形成され、キャリァ閉
じ込めの観点からも極めて有益である。
【0029】さらに、第2及び第3のバッファ層22及
び23のInの分率は、それぞれクラッド層から活性層
に近づくに従って連続的に増加するように設定すること
ができる。このように、活性層と直接隣接するバッファ
層のInの分率を連続的に変えることにより、格子不整
の問題を一層大幅に解消することができると共に、バッ
ファ層22及び23の屈折率が連続的に変化するため光
閉じ込めの観点からも一層有益である。この場合、第1
及び第4のバッファ層21及び24のInの分率を0.
17に設定して隣接するGaNのクラッド層とほぼ格子
整合させ、第2及び第3のバッファ層22及び23のI
nの分率を活性層に近づくに従って連続的変化させ、活
性層との界面における分率を活性層のInの分率に等し
くなるように設定すれば、格子不整の問題を一層低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半導体発光素子の一例の構成を
示す線図的断面図である。
【図2】 種々のInの分率に対するX線回折の測定結
果を示すグラフである。
【図3】 種々のInの分率に対するフォトンエネルギ
ーと吸収係数との測定結果を示すグラフである。
【図4】 種々のInの分率に対する波長とPL強度と
の測定結果を示すグラフである。
【図5】 本発明による半導体発光素子の変形例を示す
線図的断面図である。
【図6】 本発明による半導体発光素子の別の変形例を
示す線図的断面図である。
【符号の説明】
1 サファキイア基板 2 バッファ層 3 第1のクラッド層 4 活性層 5 キャップ層 6 光閉じ込め層 7 第2のクラッド層 8,9 電極 11,12,21,22,23,24 バッファ層
フロントページの続き (72)発明者 天野 浩 愛知県名古屋市名東区山の手2丁目104 宝マンション山の手508 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H01L 33/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の単結晶基板と、この基板の上側
    に形成され、GaNから成る第1導電型の第1のクラッ
    ド層と、この第1のクラッド層の上側に形成した真性半
    導体材料の活性層と、この活性層の上側に形成され、G
    aNから成る第2導電型の第2のクラッド層と、前記第
    1及び第2のクラッド層にそれぞれ電気的に結合された
    第1及び第2の電極とを具え、 前記活性層を、一般式Al1-x Inx N(0<x<0.
    5)で表される半導体材料で構成したことを特徴とする
    半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記活性層の材料の分解を抑制するた
    め、活性層と第2のクラッド層との間にGaNのキャッ
    プ層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体
    発光素子。
  3. 【請求項3】 前記活性層を、400〜750°Cの温
    度範囲でエピタキシャル成長法により形成したことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 絶縁性の単結晶基板と、この基板の上側
    に形成され、GaNから成る第1導電型の第1のクラッ
    ド層と、この第1のクラッド層の上側に形成した第1導
    電型の第1のバッファ層と、この第1のバッファ層の上
    側に形成した真性半導体材料の活性層と、この活性層の
    上側に形成した第2導電型の第2のバッファ層と、この
    第2のバッファ層の上側に形成され、GaNから成る第
    2導電型の第2のクラッド層と、前記第1及び第2のク
    ラッド層にそれぞれ結合された第1及び第2の電極とを
    具え、 前記活性層を、一般式Al1-y Iny Nで表される半導
    体材料で構成し、前記第1及び第2のバッファ層を、一
    般式Al1-x Inx Nで表される半導体材料で構成し、
    前記x及びyの値を、0<x≦y<1となるように設定
    したことを特徴とする半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のバッファ層を、活性
    層に近づくに従ってInの含有量が連続して高くなるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項4に記載の半導体
    発光素子。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のバッファ層のInの
    含有量を、それぞれ隣接する第1及び第2ののクラッド
    層との界面においてx=0.17に設定してそれぞれ隣
    接するGaNのクラッド層と格子整合させると共に活性
    層に近づくにしたがってInの含有量を連続的に増加さ
    せ、活性層との界面において活性層のInの含有量に等
    しくなるように構成したことを特徴とする請求項5に記
    載の半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 絶縁性の単結晶基板と、この基板の上側
    に形成され、GaNから成る第1導電型の第1のクラッ
    ド層と、この第1のクラッド層の上側に形成した第1導
    電型の第1のバッファ層と、この第1のバッファ層上に
    形成した第1導電型の第2のバッファ層と、この第2の
    バッファ層の上側に形成した真性半導体材料の活性層
    と、この活性層の上側に形成した第2導電型の第3のバ
    ッファ層と、この第3のバッファ層上に形成した第4の
    バッファ層と、第4のバッファ層の上側に形成され、G
    aNから成る第2導電型の第2のクラッド層と、前記第
    1及び第2のクラッド層にそれぞれ結合された第1及び
    第2の電極とを具え、 前記活性層を、一般式Al1-z Inz Nで表される半導
    体材料で構成し、前記第1及び第3のバッファ層を、一
    般式Al1-y Iny Nで表される半導体材料で構成し、
    前記第2及び第4のバッファ層を一般式Al1-x Inx
    Nで表される半導体材料で構成し、前記x、y及びzの
    値を、0<x≦y≦z<1となるように設定したことを
    特徴とする半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 前記第2及び第3のバッファ層を、活性
    層に近づくに従ってInの含有量が連続して高くなるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項7に記載の半導体
    発光素子。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第4のバッファ層のInの
    含有量を、x=0.17に設定して隣接するクラッド層
    との間でそれぞれ格子整合させ、第2及び第3のバッフ
    ァ層のInの含有量を、それぞれ隣接する第1及び第4
    のバッファ層との界面において第1及び第4のバッファ
    層のInの含有量にそれぞれ等しくすると共に、活性層
    に近づくにしたがってInの含有量を連続的に増加さ
    せ、活性層との界面において活性層のInの含有量に等
    しくなるように構成したことを特徴とする請求項8に記
    載の半導体発光素子。
JP37346698A 1998-12-28 1998-12-28 半導体発光素子 Expired - Lifetime JP2995187B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37346698A JP2995187B1 (ja) 1998-12-28 1998-12-28 半導体発光素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37346698A JP2995187B1 (ja) 1998-12-28 1998-12-28 半導体発光素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2995187B1 true JP2995187B1 (ja) 1999-12-27
JP2000196196A JP2000196196A (ja) 2000-07-14

Family

ID=18502211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37346698A Expired - Lifetime JP2995187B1 (ja) 1998-12-28 1998-12-28 半導体発光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2995187B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111354842A (zh) * 2018-12-24 2020-06-30 晶元光电股份有限公司 半导体元件

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110062128A (ko) * 2009-12-02 2011-06-10 엘지이노텍 주식회사 발광 소자, 발광 소자 패키지 및 발광 소자 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111354842A (zh) * 2018-12-24 2020-06-30 晶元光电股份有限公司 半导体元件
CN111354842B (zh) * 2018-12-24 2024-09-13 晶元光电股份有限公司 半导体元件

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000196196A (ja) 2000-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2956489B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体の結晶成長方法
JP2917742B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子とその製造方法
US20130099244A1 (en) Method of growing semiconductor heterostructures based on gallium nitride
JP3646649B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP3548442B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
EP2270879A1 (en) Nitride semiconductor light emitting element
WO2008029915A1 (fr) Dispositif d'émission de lumière à semiconducteur et son procédé de fabrication
US6462354B1 (en) Semiconductor device and semiconductor light emitting device
JPH08264833A (ja) 発光ダイオード
US6365923B1 (en) Nitride semiconductor light-emitting element and process for production thereof
JPH09116225A (ja) 半導体発光素子
JP2713094B2 (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JP2918139B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JPH06260683A (ja) 青色発光素子
JP2995187B1 (ja) 半導体発光素子
JP3371830B2 (ja) 窒化物半導体発光素子
JP2995186B1 (ja) 半導体発光素子
JP2001024223A (ja) 窒化物半導体発光ダイオード
JP4647287B2 (ja) 半導体装置
JP3767491B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP4647286B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2883504B2 (ja) 積層半導体
JP3432444B2 (ja) 半導体発光素子
JP4002323B2 (ja) 化合物半導体の製造方法
JP4006055B2 (ja) 化合物半導体の製造方法及び化合物半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990921

S631 Written request for registration of reclamation of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313631

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 8

S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 8

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 8

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term