JP4647287B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、β−Ga系単結晶基板上にGaN系化合物薄膜を形成した発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)等の発光素子に用いる半導体装置に関し、特に、結晶品質の高いGaN系化合物からなる単結晶薄膜を形成することができる半導体装置に関する。
図4は、従来の半導体装置を示す。この半導体装置30は、Al基板31と、Al基板31の表面に低温で形成されたAlNからなるバッファ層32と、バッファ層32の上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition) 法によりエピタキシャル成長して形成されたGaN成長層33とを備える(例えば、特許文献1参照。)。
この半導体装置30によれば、Al基板31とGaN成長層33との間にバッファ層32を形成することにより、格子定数の不一致を緩和して結晶品質の低下を抑制している。
特公昭52−36117号公報
しかし、従来の半導体装置30は、バッファ層32を設けたとしても、格子不整合を十分に緩和することができず、高品質のGaN成長層33を得ることは難しい。したがって、発光素子に適用した場合は、発光層の結晶性が十分でなく、発光効率の向上に限界がある。
従って、本発明の目的は、結晶品質の高いGaN系化合物からなる単結晶薄膜を形成することができる半導体装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板と、前記主面上に形成され、前記基板を構成するβ−Gaの一部または全部の酸素原子が窒素原子に置換され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層とからなり、前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であり、前記表面再配列層は、N極性を有することを特徴とする半導体装置を提供する。
この構成によれば、β−Ga系単結晶からなる基板に対し表面再配列層を設けることにより、β−Ga系結晶構造の上にウルツ鉱型構造のGaN系化合物からなる単結晶薄膜が、格子不整合がより軽減されて成長する。その結果、結晶品質の低下を抑制することができ、品質の高いGaN系化合物からなる単結晶薄膜を得ることができる。このとき、c軸は、主面に対±15°の範囲内の方位にあることが好ましい。
本発明は、上記の目的を達成するため、主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板と、前記主面上に形成され、前記基板を構成するβ−Gaの一部または全部の酸素原子が窒素原子に置換され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層と、前記表面再配列層上に形成され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物からなる単結晶薄膜とを備え、前記表面再配列層および前記単結晶薄膜が、N極性を有し、前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層および前記単結晶薄膜の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であることを特徴とする半導体装置を提供する。
この構成によれば、Ga系単結晶からなる基板に対し窒化処理層を設けることにより、Ga系結晶構造の上にウルツ鉱型構造のGaN系化合物からなる単結晶薄膜が、格子不整合がより軽減されて成長する。その結果、結晶品質の低下を抑制することができ、品質の高いGaN系化合物からなる単結晶薄膜を得ることができる。
前記基板は、前記表面再配列層と前記単結晶薄膜との間に、N極性とGa極性を反転させるためのバッファ層を備えることが好ましい。
本発明は、上記の目的を達成するため、主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板を準備する工程と、前記基板上に成長させる成長層を構成する元素を含む所定の原料ガスの雰囲気において、前記基板を所定の温度に保つことにより、前記主面上にc軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層を形成する工程と、前記表面再配列層上に、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物からなる単結晶薄膜を形成する工程とを備え、前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層および前記単結晶薄膜の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であり、前記表面再配列層および前記単結晶薄膜は、N極性を有することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、結晶品質の高いGaN系化合物からなる単結晶薄膜を備えた発光素子を得ることができる。
〈第1の実施の形態〉
<発光素子の構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の模式的斜視図を示す。この発光素子10は、n型の導電性を示すβ−Gaからなる基板(以下「Ga基板」という。)11を有し、このGa基板11の上に表面再配列層22、n型の導電性を示すn−GaNクラッド層13、多重量子井戸構造(MQW)を有するInGaN発光層14、p型の導電性を示すp−AlGaNクラッド層15、およびp型の導電性を示すp−GaNコンタクト層16を順次積層し、p−GaNコンタクト層16の上面にp電極17を形成し、Ga基板11の下面にn電極18を形成したものである。
Ga基板11は、β−Ga系単結晶からなり、透明性を有する。Ga基板11は(100)面を主面とし、その主面は、バッファ層12、n−GaNクラッド層13、InGaN発光層14、p−AlGaNクラッド層15およびp−GaNコンタクト層16等の半導体層の成長面となる。
なお、Ga基板11は、上記のようにβ−Ga単結晶からなるなることを基本とするが、Cu、Ag、Zn、Cd、Al、In、Si、GeおよびSnからなる群から選ばれる1種以上を添加したGaを主成分とした酸化物で構成してもよい。これらの元素を添加することにより、格子定数あるいはバンドギャップエネルギーを制御することができる。例えば、AlとInの元素を添加することにより、(GaAlIn(1−x−y)(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表わされるGa基板11を得ることができる。
表面再配列層22は、MOCVD装置内でGa基板11を所定のNH雰囲気中で、所定の時間加熱して、Ga基板11の表面を構成するβ−Ga酸素原子の一部または全部を窒素原子と置換されたもので、Ga基板11の表面は、β−GaとGaNとの入り混じった層あるいはGaNからなる層が形成される。表面再配列層22は、厚くする必要はなく、1000nm以下、好ましくは、200nm以下の厚さとする。この程度の厚さであれば、表面再配列層22上に形成されるGaN層は、基板の結晶格子の影響を引き継ぐことが可能である。表面再配列層22は、Ga基板11を構成するβ−Gaの格子定数と同一または近似するのであれば、主面に限らず、他の面に形成してもよい。
n−GaNクラッド層13、InGaN発光層14、p−AlGaNクラッド層15、およびp−GaNコンタクト層16等からなるGaN系化合物薄膜は、MOCVD法により形成する。このGaN系化合物薄膜は、B、Al、In、Tl等のIII族元素等の添加物を含むものであってもよい。例えば、AlとInの元素を添加することにより、一般式GaAlIn(1−x−y)N(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表わされるGaN系化合物薄膜を用いることができる。
また、上記のn−GaNクラッド層13の代わりに、InGaN、AlGaNあるいはInGaAlNからなる薄膜を成長させてもよい。これらは、GaNの格子定数とほぼ一致しているため、格子不整合が生じにくく、結晶品質が低下し難くなる。
InGaN発光層14は、例えば、不純物を添加していないノンドープInGaNからなる半導体により形成され、単一量子井戸または多重量子井戸構造(MQW)をなしている。InとGaの組成比を調節したり、p型あるいはn型の導電性とすることにより、InGaN発光層14のバンドギャップを変化させて発光波長を変化させることができる。
p電極17は、p−GaNコンタクト層16上に蒸着、スパッタ等によりオーミック接触が得られる材料で形成される。p電極17の材料として、Au、Al、Be、Ni、Pt、In、Sn、Cr、Ti、Zn等の金属単体、これらのうち少なくとも2種の合金(例えば、Au−Zn合金、Au−Be合金)、これらを2層構造に形成するもの(例えば、Ni/Au)、あるいはITO等を用いることができる。
n電極18は、Ga基板11の下面に蒸着、スパッタ等によりオーミック接触が得られる材料で形成される。n電極18の材料として、Au、Al、Co、Ge、Ti、Sn、In、Ni、Pt、W、Mo、Cr、Cu、Pb等の金属単体、これらのうち少なくとも2種の合金(例えば、Au−Ge合金)、これらを2層構造に形成するもの(例えば、Al/Ti、Au/Ni、Au/Co)、あるいはITO等を用いることができる。
<基板の形成方法>
次に、Ga基板11の形成方法について説明する。すなわち、Ga基板11の素材となるβ−Ga単結晶をFZ(フローティングゾーン)法により作製し、β−Ga単結晶を所定の大きさに切断して基板を作製する。
以下、基板の製造方法について詳細に説明する。まず、β−Ga種結晶とβ−Ga多結晶素材を準備する。β−Ga種結晶は、β−Ga単結晶を劈界面に沿って切り出して所定の大きさに形成したものを使用する。β−Ga多結晶素材は、例えば、純度4Nのβ−Ga粉末をゴム管に充填し、それを500MPaで冷間圧縮した後、1500℃で10時間焼結することにより得られる。
次に、石英管中において、全圧が1〜2気圧の窒素と酸素の混合気体(100%窒素から100%酸素の間で変化)の雰囲気の下、β−Ga種結晶とβ−Ga多結晶素材との先端を互いに接触させ、その接触部分を加熱溶融する。溶解したβ−Ga多結晶素材は、冷却されることにより、β−Ga単結晶がβ−Ga種結晶の軸方向と同じ方向(a軸、b軸、あるいはc軸の方向)に成長する。さらに、種結晶から遠ざかる方向にβ−Ga多結晶を溶解していくとともに、溶解したβ−Ga多結晶を冷却していき、β−Ga単結晶を得る。このβ−Ga単結晶を、例えば、(100)面に沿って劈開し、所定のサイズに切断してGa基板11を作製する。このようにして作製したGa基板11の比抵抗を測定した結果、室温で0.1Ω・cm以下の値が得られた。
<表面再配列層の形成方法>
次に表面再配列層22を形成する方法を説明する。まず、表面再配列層22を形成しようとする主面が現われるように、Ga基板11を反応容器内に保持する。そして、Ga基板11の表面の温度が500℃以上、好ましくは800℃±50℃となるように反応容器内の温度を調節する。反応容器内を窒素源として760torrのNHを雰囲気として、所定の時間加熱して、Ga基板11の表面を構成するβ−Ga酸素原子の一部または全部を窒素原子と置換されたもので、Ga基板11の表面は、β−GaとGaNとの入り混じった層あるいはGaNからなる層が形成される。表面再配列層22を成長させるGa基板11の面方位は、(100)面であり、それぞれ各面に対して±15°の誤差が許容される。
<GaN系化合物薄膜の形成方法>
上記n−GaNクラッド層13、InGaN発光層14、p−AlGaNクラッド層15、およびp−GaNコンタクト層16のGaN系化合物薄膜は、MOCVD法により形成する。n−GaNクラッド層13、p−GaNクラッド層15を形成するために、原料ガスとして、TMGおよびNHを用い、InGaN発光層14を形成するために、原料ガスとしてTMI(トリメチルインジウム)、TMG(トリメチルガリウム)およびNHを用い、p−AlGaNクラッド層15を形成するために、、原料ガスとしてTMA、TMGおよびNHを用いる。また、キャリアガスは、前述した理由により、He等の不活性ガスを用いる。この場合、所定の温度範囲によりGaN系化合物薄膜の成長が促進される。このとき、上記のGaN系化合物薄膜は、N極性を有する。なお、Ga極性を有する面にする場合は、極性を変換するためのバッファ層を形成すればよい。
<キャリア濃度が異なる薄膜の形成>
MOCVD装置により、n−GaNクラッド層13およびp−GaNコンタクト層16のように、GaNのキャリア濃度を変えるには、GaNに添加するn型ドーパントあるいはp型ドーパントの量を変えることにより行う。
すなわち、MOCVD装置によりキャリア濃度の異なる薄膜、例えば、n−GaNクラッド層13,p−GaNコンタクト層16を形成するには、以下のように行う。
まずn−GaNクラッド層13について説明する。反応容器内において、薄膜を形成する面が上になるようにしてGa基板11を保持する。そして、反応容器中の温度を例えば、1080℃として、TMGを54×10−6モル/min、TMA(トリメチルアルミニウム)を6×10−6モル/min、モノシラン(SiH)を22×10−11モル/minで流して、60分問成長させ、SiドープGa0.9Al0.1N(n−GaNクラッド層13)を3μmの膜厚で成長させる。なお、温度や、TMA濃度等は、膜の成長に影響を与えない範囲で増減が可能である。
次に、p−GaNコンタクト層16について説明する。反応容器中の温度を例えば、1080℃として、TMGを54×10―6モル/minでビスジクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)とともに流して、MgドープGaN(p−GaNコンタクト層16)を1μmの膜厚で成長させる。なお、温度や、TMA濃度等は、膜の成長に影響を与えない範囲で増減が可能である。
なお、n−GaNクラッド層13の代わりに、InGaN、AlGaNあるいはInGaAlNを成長させてもよい。InGaNおよびAlGaNの場合は、表面再配列層22との格子定数をほぼ一致させることができ、InAlGaNの場合は、表面再配列層22との格子定数を一致させることが可能である。
<実施の形態の効果>
この実施の形態に係る発光素子10によれば、以下の効果を奏する。
(イ)Ga基板11のβ−Ga単結晶の(100)面において、単位格子が6角形となり、GaNの結晶構造であるウルツ鉱型構造と近似する。ウルツ鉱型構造の結晶方位<11−20>とGa基板11の結晶方位<010>がほぼ平行になるようにGaNの単結晶薄膜が成長する。このとき、格子定数が近似し、結晶性のよいGaN系化合物薄膜を得ることができる。したがって、結晶品質の劣化を抑えることができ、発光効率が高められた発光素子を得ることができる。
(ロ)N面を露出することにより、N面上に薄膜を成長させる各種の成長法を用いることができるため、用途に応じた半導体装置を得ることができる。
(ハ)Ga基板11および表面再配列層22は、透光性を有するとともに、導電性を有するので、電極構造が垂直型の発光ダイオードを作ることができ、その結果、発光素子10の全体を電流通路にすることができることから電流密度を低くすることができ、発光素子10の寿命を長くすることができる。
(ニ)発光素子10は、多重量子井戸構造を有しているため、キャリアとなる電子と正孔とがInGaN発光層14に閉じこめられて再結合する確率が高くなるので、発光光率が大幅に向上する。
(ホ)N面を露出することにより、水素キャリアガスに侵食されず、良い単結晶膜が形成される。
図2は、実施例1に係る発光素子を示し、(a)は発光素子の上面から見た概略図、(b)は側面図である。
Ga基板11は、β−Ga単結晶をb軸およびc軸に沿って平面方向に成長させ、a軸方向に沿って厚さ方向に成長させたものである。
GaN系化合物薄膜層23は、Ga基板11の(100)面上にn−GaNクラッド層13、InGaN発光層14、p−AlGaNクラッド層15、およびp−GaNコンタクト層16等のGaN系化合物薄膜をa軸およびb軸に沿って平面方向に成長させ、c軸方向に沿って厚さ方向に成長させたものである。
この実施例1によれば、Ga基板11の(100)面における結晶表面におけるβ−Gaの結晶方位が〈010〉である場合、GaNの結晶表面における結晶方位は、〈11-20〉であった。
表面再配列は、Ga基板を1TorrのNH雰囲気中で500℃以上に加熱することにより行われた。また、XPS(X線光電子分光分析)は、JPS−9010TRシステムを用い、Mgターゲット上に10kVで10mAの電流を流すことにより生じたX線を(100)面と直角に照射することにより行った。
図3は、表面再配列の前後のGa基板11の表面の状態を示す図である。この図は、Ga基板11の(100)面における窒化の前後でのX線光電子放出スペクトルが示されている。これは、Ga基板11の表面の窒素原子の受容をXPSにより確認したものである。実線は、窒化前のX線光電子放出スペクトルを示し、破線は、窒化後のX線光電子放出スペクトルを示している。この図によれば、以下のことが分かる。
(1)酸素原子の1s電子に起因するピークが低下する。
(2)窒素原子の1s電子に起因するピークが上昇する。
(3)Gaの3d電子に起因するピークは、余り変化していない。
なお、窒化前におけるGa基板11表面の酸素原子とGa原子の濃度比は、53対47であり、Ga原子の3d電子と酸素原子の1s電子の放出強度の比から計算され、この濃度比は、化学量論的な値に略一致する。表面再配列後のGa基板表面の酸素原子と窒素原子の濃度比は、56対44であり、酸素原子の1s電子の放出に基づくピークが減少し、窒素原子の1s電子の放出に基づくピークが出現した。これは、Ga基板11の表面の酸素原子は窒素原子によって置換されたことを示している。XPSによれば、窒素原子は、表面にのみ取り入れられることがわかる。
また、表面再配列層22の電気伝導度、キャリア濃度およびキャリア移動度は、それぞれ50Ω−1cm−1、1×1018cm、100cm−1−1であり、窒化による電気的特性への影響はない。
表面再配列において、Ga基板11を760Torr(1気圧)のNH雰囲気中で800℃に加熱することにより行った。この条件によっても、実施例1と同様に表面再配列層を形成することができた。
実施例5は、Ga基板11の(100)面におけるβ−Gaの結晶方位が〈010〉である場合、GaNの結晶方位は、〈11-20〉であり、ほぼ平行している。この場合、(100)面の単位格子の形状が6角形ではないが、(801)面と同じ方位で結晶性のよいGaNがエピタキシャル成長した。
〈他の実施の形態〉
Ga基板11の成長法として、FZ法について説明したが、EFG(Edge-defined Film-fed Growth method)法等の他の成長法を適用しても、FZ法により製造するβ−Ga単結晶と同様のβ−Ga単結晶を製造することができ、これを切断することによりGa基板11を製造することができる。
また、GaN系化合物薄膜の成長法としてMOCVD法について説明したが、PLD(Pulsed Laser Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法等の他の成長法を適用しても、MOCVD法によるのと同様にエピタキシャル成長させることができる。
窒化処理層22を成長させるGa基板11が(100)面の場合について説明したが、(100)面に対し、13.52°傾いた(801)面であっても同様の効果を奏することができる。
なお、本発明に係る発光素子10は、発光ダイオードやレーザダイオードに限らず、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等の半導体にも適用することができる。具体的には、例えば、電界効果トランジスタ、フォトダイオード、太陽電池等が挙げられる。
本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の模式的斜視図である。 実施例1に係る発光素子を示し、(a)は発光素子の上面から見た概略図、(b)は側面図である。 表面再配列の前後のGa基板の表面の状態を示す図である。 従来の半導体層を示す断面図である。
符号の説明
10 発光素子
11 Ga基板
13 n−GaNクラッド層
14 InGaN発光層
15 p−AlGaNクラッド層
16 p−GaNコンタクト層
17 n電極
18 p電極
22 表面再配列層
23 GaN系化合物薄膜層
30 半導体層
31 Al基板
32 バッファ層
33 GaN成長層

Claims (4)

  1. 主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板と、
    前記主面上に形成され、前記基板を構成するβ−Gaの一部または全部の酸素原子が窒素原子に置換され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層とからなり、
    前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であり、
    前記表面再配列層は、N極性を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板と、
    前記主面上に形成され、前記基板を構成するβ−Gaの一部または全部の酸素原子が窒素原子に置換され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層と、
    前記表面再配列層上に形成され、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物からなる単結晶薄膜とを備え
    前記表面再配列層および前記単結晶薄膜が、N極性を有し、
    前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層および前記単結晶薄膜の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であることを特徴とする半導体装置。
  3. 前記基板は、前記表面再配列層と前記単結晶薄膜との間に、N極性とGa極性を反転させるためのバッファ層を備えることを特徴とする請求項記載の半導体装置。
  4. 主面を有するβ−Ga系単結晶からなる基板を準備する工程と
    前記基板上に成長させる成長層を構成する元素を含む所定の原料ガスの雰囲気において、前記基板を所定の温度に保つことにより、前記主面上にc軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物を含む表面再配列層を形成する工程と
    前記表面再配列層上に、c軸が前記主面に対しほぼ垂直であるウルツ鉱型構造GaN系化合物からなる単結晶薄膜を形成する工程と
    を備え、
    前記基板は、(801)面を前記主面とするとき、前記基板の結晶方位〈010〉と前記表面再配列層および前記単結晶薄膜の結晶方位〈11−20〉がほぼ平行であり、
    前記表面再配列層および前記単結晶薄膜は、N極性を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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