JPH07233588A - プレキャストコンクリート製品及びその製造方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート製品及びその製造方法

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JPH07233588A
JPH07233588A JP6431694A JP6431694A JPH07233588A JP H07233588 A JPH07233588 A JP H07233588A JP 6431694 A JP6431694 A JP 6431694A JP 6431694 A JP6431694 A JP 6431694A JP H07233588 A JPH07233588 A JP H07233588A
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JP
Japan
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concrete
sheet
product
mortar
projections
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Pending
Application number
JP6431694A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yamazaki
健一 山崎
Kazuhiro Ogasawara
和博 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モルタルとの接着強度が大きいPC製品を提
供する。 【構成】 多数の突起1aを有する非吸水性軟質シート
1を内面に取り付けた型枠2を用いてコンクリート3を
打設し、未硬化コンクリート3の圧力によって突起1a
を先太の偏平形状に変形させ、コンクリート3の硬化後
にシート1を剥離することにより、表面に入口が狭く内
部が幅広の凹部3aを多数形成したPC製品を製造す
る。 【効果】 表面にモルタルを塗布すると、その一部が多
数形成されている凹部内に入り込んで、硬化後は抜け止
め効果を発揮する。従って、優れた接着強度が発現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレキャストコンクリ
ート製品(以下、PC製品と言う)及びその製造方法に
関し、表面にモルタルを塗布したり、さらにその上へタ
イル張りをしたりする場合に、モルタル及びタイル等と
の接着強度を向上させることを目的とするものである。
【0002】なお、本明細書中でPC製品とは、あらか
じめ工場などで製造され現場において壁,床,柱,屋
根,塀等の施工に供されるコンクリート製品全般を指
し、具体例を示せば、プレキャストコンクリートパネル
(PCパネル),空洞プレキャストコンクリートパネ
ル,軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル),ガ
ラス繊維強化コンクリート板(GRC板),炭素繊維強
化コンクリート板(CFRC板),プレストレストコン
クリート板(PSC板),コンクリートブロック等が挙
げられる。
【0003】
【従来の技術】従来、例えばタイル壁面を施工する場
合、現場にてコンクリートを打設して躯体壁面を構築す
るほかに、PCパネル等のPC製品を用いることも考え
られる。この場合、所定位置にPCパネルを組み上げ、
その表面にモルタルを塗布したのち、さらにその上へタ
イルを押しつけて張りつけてタイル壁面を得る。PCパ
ネルは、あらかじめ工場等でコンクリートを打設し硬化
させたものであるから、これを用いることにより工期の
短縮化と作業の省力化とを図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のPC
パネルの表面は平坦に仕上げられていたため、パネル表
面とモルタルとの接着強度が充分ではなく、タイル壁面
の構築後、パネル表面からモルタルが剥離してタイルの
落下事故を引き起こすおそれがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の欠
点に鑑みて創案されたものであって、モルタルに対して
優れた接着強度を発揮するPC製品の提供を目的とす
る。本発明に係るPC製品(以下、本発明製品と言
う。)の特徴とするところは、表面に入口が狭く内部が
幅広の凹部が多数形成されていることである。
【0006】また、本発明製品を製造する方法(以下、
本発明方法と言う。)の特徴とするところは、多数の突
起又は突条を有する非吸水性軟質シートを内面に取り付
けた型枠を用いてコンクリートを打設し、未硬化コンク
リートの圧力によって前記突起又は突条を先太の偏平形
状に変形させ、コンクリートの硬化後に前記非吸水性軟
質シートを剥離することにより、当該コンクリートの表
面に入口が狭く内部が幅広の凹部を形成することであ
る。
【0007】
【作用】本発明方法に従い、多数の突起又は突条を有す
る非吸水性軟質シート(以下、単にシートと言う。)を
内面に取り付けた型枠を用いてコンクリートを打設する
と、軟質の突起又は突条は未硬化のフレッシュコンクリ
ートの表面に埋設され、これから受ける圧力の作用によ
り偏平に押し潰されて基部よりも先端部が幅広の先太形
状に弾性変形する。この状態でコンクリートを硬化させ
たのち、シートを剥離すれば、前記先太形状に変形した
状態で埋設されていた突起又は突条によって、コンクリ
ート表面に入口が狭く内部が幅広の凹部を多数形成する
ことができる。
【0008】このようにして製作した本発明製品は、そ
の表面に多数の凹部を有しているから、この本発明製品
の表面にモルタルを塗布すると、上記凹部内にモルタル
の一部が入り込む。凹部は、入口が内部に比べて狭く形
成されているから、凹部内に入り込んだモルタルは硬化
後に抜け止め効果を発揮し、その結果、大きい接着強度
を発現させる。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明
する。図1に、本発明方法に従ってPCパネルを製造す
る手順を概略的に示す。まず同図の(A)に示すよう
に、型枠2内面へ、多数の突起1aを有するシート1を
取り付ける。シート1の取付手段としては、両面テープ
やタッカーが用いられる。
【0010】シート1の材質は、ポリエチレンを主成分
としこれに若干の難燃材を配合したものが代表的である
が、これ以外にも軟質で非吸水性を有する材質、例えば
ポリウレタン,ポリ塩化ビニル,天然ゴム,シリコンゴ
ム等の合成ゴムなどを使用することも考えられる。
【0011】また、突起1aについては、内部が中空の
発泡突起とするのが一般的であるが、必要充分な弾性変
形性能を有しているならば、中実の突起であっても何ら
差し支えない。さらに、突起の形状,大きさ,シート単
位面積当たりの個数等も特に制限はなく、目的に応じて
最適のものを選択すればよい。
【0012】続いて、シート1を表面に取り付けた型枠
2を所定の構造に組み立て、所望により鉄筋等を配設し
たのち、未硬化のフレッシュコンクリート3を流し込
む。すると、同図(B)のように、シート1の突起1a
は、打設されたコンクリート3内に埋設され、該コンク
リートから受ける圧力の作用により図示の如く偏平に押
し潰されて、基部に対して先端部が幅広い先太形状に弾
性変形する。
【0013】前記状態のまま所要時間放置してコンクリ
ートを硬化させたのち、同図(C)に示すように、型枠
2と共にシート1をコンクリート3から取り去る。シー
ト1の突起1aは軟質であるから、該突起1aはコンク
リート3の表面に埋設されている状態から弾性変形して
容易に分離することができる。シート1を分離して得ら
れるPC製品3の表面には、上記突起1aによって、入
口が狭く内部が幅広の凹部3aが多数形成される。
【0014】なお前記は、多数の突起1aを設けたシー
ト1を用いた実施例であるが、これを複数の突条を設け
たシート1を用いて本発明製品を製造することも可能で
ある。すなわち、図2に示す如き、複数の突条1bを平
行に形成したシート1を準備し、これを型枠内面へ取り
付けてコンクリートを打設する。この場合、入口が狭く
内部が幅広になされた蟻足溝状の凹部3bが表面に平行
に形成されたPC製品3を得ることができる。
【0015】また、前記実施例では、コンクリートの表
面全体に、均等に凹部を形成するものとしてあるが、こ
れを局所的な凹部形成に代えてもよい。この場合、突起
又は突条を局所的に設けたシートを型枠内面へ取り付け
るか、あるいは、シートを型枠内面へ部分的に分散配置
して、コンクリートを打設すればよい。さらに、中空突
起を有するシートを用いる場合には、所要領域を除いて
突起を破裂させておくことにより、局所的な凹部形成が
可能である。
【0016】さらに、大きさ及び硬さが様々に異なる突
起又は突条を混在させて形成したシートを用いれば、様
々な大きさ,形状の凹部が表面に形成されたPC製品を
得ることができる。
【0017】本発明製品は、その表面に奥広がりの凹部
3aを多数有しているので、モルタル塗りやタイル壁面
の構築の際に、モルタルに対して優れた接着強度を発揮
する。これを次のような試験を行って実証した。
【0018】(供試体)供試体として、次の3種類を用
意する。 供試体1(本発明製品) 合板型枠の内面に中空突起を有するシートを取り付けて
コンクリートを打設し、これを硬化させたのち、脱型,
シートの除去を行って、表面に多数の奥広がりの凹部を
有するコンクリートパネルを得る。これを2週間養生し
たのち、水しめしを施して、パネル表面に30mm厚さ
でモルタルを塗布し、さらに1ヶ月の養生期間を置き、
本発明に係る供試体1とする。 供試体2(従来品) 合板型枠を用いてコンクリートを打設し、これの硬化
後、脱型して、コンクリートパネルを得る。2週間の養
生後、パネル表面に、主成分をエチレン酢酸ビニルエマ
ルジョンとする吸水調整剤(プライマー)を塗布し、そ
の上へ重ねてモルタルを30mm厚さで塗り付けたの
ち、さらに1ヶ月の養生期間を置いて供試体2とする。 供試体3(比較例) 合板型枠を用いてコンクリートを打設し、これの硬化
後、脱型して、コンクリートパネルを得る。2週間の養
生後、水しめしを施しただけで、パネル表面にモルタル
を30mm厚さで塗り付け、これをさらに1ヶ月養生し
て供試体3とする。
【0019】試験方法は、次のとおりである。 (剪断試験)剪断強度は、前述のようにして準備した各
供試体1〜3それぞれから100mm×100mm×1
00mmに切り出したものを、図3に示す如く、コンク
リート部分3を固定治具10で固定し、モルタル部分4
の上端面に取着した鉄板20に、コンクリート表面に対
し平行な方向の荷重Fを加えて測定した。
【0020】(引っ張り試験)引っ張り強度は、前記と
同様に各供試体1〜3それぞれから100mm×100
mm×100mmに切りだしたものを、図4に示すよう
に、コンクリート部分3及びモルタル部分4それぞれに
アタッチメント30,30を固着し、両者に引っ張り荷
重Fを加えて測定した。
【0021】各強度の測定結果を、表1に示す。なお供
試体3については、プライマーを使用せず且つモルタル
の塗布も一度塗りであったためか、モルタル塗布後の1
ヶ月の養生期間中にモルタルとコンクリートとの間で剥
離が生じたので、測定不能。依って、強度を0とみなし
た。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、本発明に係るP
C製品は、剪断強度及び引っ張り強度における著しい向
上が認められる。この試験結果により、本発明製品が、
表面に多数の奥広がりの凹部を形成したことによって、
モルタルとの接着力が格段に増大したことが裏付けられ
る。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明方法に基づい
て製造された本発明PC製品は、表面に多数の凹部を形
成したことにより、モルタルとの接着強度が従来に比し
て格段に向上する。従って、タイル壁面を構築した場合
に、モルタルの剥離に基づくタイルの落下事項を招くお
それがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPC製品の製造手順を説明するも
のであって、(A)は内面にシートを取り付けた型枠の
側面断面図、(B)はコンクリートを打設した状態の側
面断面図、(C)は型枠を脱型して得られたPC製品の
側面断面図である。
【図2】本発明の別態様の実施例に係るものであって、
平行に設けられた複数の突条を有するシートと、これを
用いて製造されるPC製品とを示す斜視図である。
【図3】本発明に係るPC製品の剪断強度の測定要領を
示す図面である。
【図4】本発明に係るPC製品の引っ張り強度の測定要
領を示す図面である。
【符号の説明】
1 シート 1a 突起 1b 突条 2 型枠 3 コンクリート(又はPC製品) 3a 凹部 3b 凹部 4 モルタル部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に入口が狭く内部が幅広の凹部が多
    数形成されていることを特徴とするプレキャストコンク
    リート製品
  2. 【請求項2】 多数の突起又は突条を有する非吸水性軟
    質シートを内面に取り付けた型枠を用いてコンクリート
    を打設し、未硬化コンクリートの圧力によって前記突起
    又は突条を先太の偏平形状に変形させ、コンクリートの
    硬化後に前記非吸水性軟質シートを剥離することによ
    り、当該コンクリートの表面に入口が狭く内部が幅広の
    凹部を多数形成することを特徴とするプレキャストコン
    クリート製品の製造方法。
JP6431694A 1994-02-22 1994-02-22 プレキャストコンクリート製品及びその製造方法 Pending JPH07233588A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012207384A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Yutoku Concrete Co Ltd プレキャスト製基礎板、プレキャスト製構造物、プレキャスト製構造物の基礎および土留め用構造物の施工方法

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