JPH07233375A - 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置 - Google Patents

炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置

Info

Publication number
JPH07233375A
JPH07233375A JP9250994A JP9250994A JPH07233375A JP H07233375 A JPH07233375 A JP H07233375A JP 9250994 A JP9250994 A JP 9250994A JP 9250994 A JP9250994 A JP 9250994A JP H07233375 A JPH07233375 A JP H07233375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dissociation
fuel
hydrocarbon
primary
energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9250994A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenobu Fujimoto
重信 藤本
Hiroyuki Fusazono
博行 房園
Yutaka Nakatani
豊 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP9250994A priority Critical patent/JPH07233375A/ja
Priority to AU74257/94A priority patent/AU664674B2/en
Priority to CA002133183A priority patent/CA2133183A1/en
Priority to BR9403933A priority patent/BR9403933A/pt
Priority to KR1019940024807A priority patent/KR950008663A/ko
Priority to CN94113765A priority patent/CN1115374A/zh
Publication of JPH07233375A publication Critical patent/JPH07233375A/ja
Priority to AU30545/95A priority patent/AU3054595A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02T10/126

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃費を向上させて炭化水素系燃料の需要量及
び排気ガスの排出量を大幅に減少せしめることが可能な
炭化水素系燃料の燃焼方法及びその実施に使用する燃料
改質装置を提供する。 【構成】 タンク1内に貯えられた炭化水素系燃料を、
配管1aにて一次,二次解離室2へ送り、一次,二次解離
室2内にて、電光ランプ2aから発する波長が3〜4μm
である光を共鳴吸収させて、炭化水素分子を各遊離基に
分裂,解離する一次解離を行い、磁気掃引構成をなす 2
0000Gの永久磁石2b及び高周波発振器2cにて形成される
核磁気を共鳴吸収させて、遊離基を個々の原子に分裂,
解離する二次解離を行う。一次,二次解離室2にて一次
及び二次解離された炭化水素系燃料は、6〜8μm の中
赤外線を発するセラミックヒータ3aを備える三次解離室
3へ送り、三次解離を行った後、従来の燃焼系へ供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素系燃料の燃焼
方法及びその実施に使用する燃料改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】炭化水
素系燃料のエネルギとしての需要量は年間3〜5%増大
しているが、資源が有限であること、及び排気ガスによ
る環境汚染が大きな問題となっている。特に大気圏にお
けるCO2 濃度の増加は深刻な問題である。地球のCO
2 自浄可能濃度は 0.2%以下とされているが、現状は
0.3%であり、自浄能力をはるかに越えている。エルニ
ーニョ現象をはじめとする異常気象も空気中のCO2
度の増加と関係がある。
【0003】またオゾン層の破壊も、成層圏を飛行する
ジェット機の排出ガス、特にNOx,SOx が光化学変
化して硝酸,硫酸霧となることが大きな原因であるとさ
れている。さらに酸性雨もNOx ,SOx が光化学変化
したものである。この酸性雨の影響による松ガレは、松
ヤニの醸成が妨げられることにより、除虫能力が低下
し、松喰い虫の繁殖が旺盛になったことに起因するもの
であり、やはり元を正せば排気ガスが原因である。
【0004】そこでまず従来の燃焼方法について説明す
る。従来の燃焼方法は、高圧縮燃焼を含め自然燃焼であ
り、この自然燃焼においては、熱吸収エネルギである解
離エネルギ(結合エネルギと等価)を、総エネルギから
差し引いたエネルギが燃焼エネルギであるとされてい
た。
【0005】炭化水素系燃料の燃焼とは、Cn
2n+x(x=−2,0,1,2)で構成される共有結合分
子を、C(炭素) とH(水素) とに分裂解離させてから
高温においてO(酸素) と接触化合させ酸化させて発熱
エネルギを取り出す現象である。この炭化水素分子の燃
焼においては、必ず自己燃焼エネルギにより分子が様々
な遊離基等に分裂変化しながら連鎖反応的に解離し、結
局原子レベルまで解離して酸化し、炭化水素分子が完全
燃焼した場合は炭酸ガスと水蒸気とを生成する。従来の
燃焼方法は、必ず燃焼時に総エネルギの約2/3が解離
エネルギとして消費され、燃焼エネルギとしては取り出
されていなかった。
【0006】炭化水素系燃料の中で構造式が明瞭である
ガソリン、とりわけオクタン価の決定要素となるイソオ
クタン(飽和炭化水素の側鎖を有する直鎖オクタンであ
り、2,2,4トリメチルペンタンともいう)100%
溶液の燃焼について説明する。イソオクタンの化学記号
はC8 18であり、その分子量は 114g/mol である。
解離(又は結合) エネルギは、Cが 170.9kcal/mol で
あり、Hが52.1kcal/mol であるので、夫々原子数を乗
じて加算すると、イソオクタンの解離エネルギは2305kc
al/mol となり、分子量で除すると 20.22kcal/gとな
る。
【0007】イソオクタン(ガソリン)を従来の方法
(自然燃焼)にて燃焼するときの化学方程式は以下の如
くである。 C8 18+25/2・O2 =8CO2 +9H2 O+1276.2kc
al/mol 1276.2kcal/mol を分子量 114で除すると11.2kcal/g
である。但し、CO2の解離エネルギ94.5kcal/mol 、
2 Oの解離エネルギ57.1kcal/mol を吸熱した結果の
エネルギである。従ってC8 18の総熱エネルギは、 20.22+11.2=31.42 kcal/g であり、完全燃焼時に取り出せる燃焼エネルギ(11.2kc
al/g) は全体(31.42kcal/g) の約35%でしかなか
った。実際に極めて効率がよいジェットエンジンでもせ
いぜい30%であり、70%のエネルギが解離エネルギ及び
熱ロスとして失われていた。
【0008】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、光エネルギ及び磁気エネルギを、一次,二
次,三次解離として共鳴吸収させることにより、これら
代替エネルギで解離を効率良く行い、その解離エネルギ
を燃焼エネルギとして取り出し、これにより燃費を向上
させて炭化水素系燃料の需要量を減じ、さらに排気ガス
の排出量も減少せしめることが可能な炭化水素系燃料の
燃焼方法及びその実施に使用する燃料改質装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る炭化水素
系燃料の燃焼方法は、炭化水素系燃料を燃焼する方法に
おいて、光エネルギ及び磁気エネルギを共鳴吸収させ、
原子間を分裂,解離させた後、酸素と接触,結合させる
ことを特徴とする。
【0010】第2発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第1発明において、一次解離として光エネルギを共
鳴吸収させて遊離基に解離し、二次解離としてさらに核
磁気エネルギを共鳴吸収させて原子間を分裂,解離させ
ることを特徴とする。
【0011】第3発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第2発明において、三次解離として、二次解離状態
にある炭化水素系燃料に再度、光エネルギを共鳴吸収さ
せることを特徴とする。
【0012】第4発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第2発明において、一次解離に波長3〜4μm の赤
外線を使用することを特徴とする。
【0013】第5発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第2発明において、二次解離の核磁気共鳴は234.87
ガウス/メガヘルツの比例数相函関係において、3500ガ
ウス以上, 15メガヘルツ以上の磁場を使用することを特
徴とする。
【0014】第6発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第3発明において、三次解離に6〜8μm の赤外線
を使用することを特徴とする。
【0015】第7発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第3発明において、一次解離又は三次解離に可視光
線又は紫外線を使用することを特徴とする。
【0016】第8発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第1発明において、一次解離として光エネルギを共
鳴吸収させて遊離基に解離し、二次解離としてさらに電
子常磁エネルギを共鳴吸収させて原子間を分裂,解離さ
せることを特徴とする。
【0017】第9発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方法
は、第8発明において、三次解離として、二次解離状態
にある炭化水素系燃料に再度、光エネルギを共鳴吸収さ
せることを特徴とする。
【0018】第10発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方
法は、第8又は9発明において、一次解離に可視光線を
使用することを特徴とする。
【0019】第11発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方
法は、第8又は9発明において、一次解離に紫外線を使
用することを特徴とする。
【0020】第12発明に係る炭化水素系燃料の燃焼方
法は、第9,10又は11発明において、三次解離に6
〜8μm の赤外線を使用することを特徴とする。
【0021】第13発明に係る燃料改質装置は、炭化水
素系燃料に光エネルギを共鳴吸収させて遊離基に解離す
る一次解離を行うための一次解離手段と、一次解離され
た炭化水素系燃料に磁気エネルギを共鳴吸収させて原子
間を分裂,解離させる二次解離を行うための二次解離手
段とを備えることを特徴とする。
【0022】第14発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、二次解離された炭化水素系燃料に再度、
光エネルギを共鳴吸収させる三次解離を行うための三次
解離手段を備え、三次解離された炭化水素系燃料を前記
燃焼室へ送る構成となしてあることを特徴とする。
【0023】第15発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、前記一次解離手段は、炭化水素系燃料に
赤外線を照射する赤外線照射手段を有することを特徴と
する。
【0024】第16発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、前記一次解離手段は、炭化水素系燃料に
可視光線を照射する可視光線照射手段を有することを特
徴とする。
【0025】第17発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、前記一次解離手段は、炭化水素系燃料に
紫外線を照射する紫外線照射手段を有することを特徴と
する。
【0026】第18発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、前記二次解離手段は、3500ガウス以上の
磁場を形成する手段と、15メガヘルツ以上の高周波を発
生する手段とを有することを特徴とする。
【0027】第19発明に係る燃料改質装置は、第13
発明において、前記二次解離手段は、3000ガウス以上の
磁場を形成する手段と、8ギガヘルツ以上のマイクロ波
を発生する手段とを有することを特徴とする。
【0028】第20発明に係る燃料改質装置は、第14
発明において、前記三次解離手段は、炭化水素系燃料を
通流させるための通流手段と、該通流手段の外周に取り
付けられたヒータとを備えることを特徴とする。
【0029】第21発明に係る燃料改質装置は、第20
発明において、前記通流手段はセラミックスからなるパ
イプであることを特徴とする。
【0030】第22発明に係る燃料改質装置は、第20
発明において、前記通流手段はカーボンからなるパイプ
であることを特徴とする。
【0031】第23発明に係る燃料改質装置は、第2
1,22発明において、前記通流手段の温度が93〜 206
℃の範囲となるように前記ヒータの加熱温度を制御する
制御手段を有することを特徴とする。
【0032】
【作用】本発明者は、燃焼直前に炭化水素系燃料を予め
磁場又は電磁波にて励起状態として、燃焼時の連鎖反応
を制御する燃焼方法を特開昭61-95092号公報にて開示し
ている。本発明方法はこの方法を発展させたものであ
り、その原理をさらに解明し、実用性にも優れ、良好な
燃焼効率が得られる方法である。
【0033】第1発明にあっては、磁気共鳴により吸収
するエネルギの数倍から数百倍の大きさのエネルギを吸
収させることができる光エネルギと、原子レベルでの分
裂が可能なエネルギを吸収させることができる磁気エネ
ルギとの両方を付与することにより、従来のように自己
解離熱で失われていたエネルギを、これらのエネルギで
代替するので、効率良く燃焼を行うことが可能である。
光エネルギ及び磁気エネルギの両方を使用することによ
り、単独で使用する場合よりもさらに効率が良い燃焼を
行うことが可能となる。
【0034】第2発明にあっては、第1発明の作用に加
えて、光エネルギの共鳴吸収により1つの炭化水素分子
を不対電子状態の複数の遊離基に分裂,解離させる一次
解離を行う。そして一次解離状態にある炭化水素系燃料
に、核磁気エネルギを共鳴吸収させて遊離基を原子レベ
ルで分裂,解離させる二次解離を行う。このように各エ
ネルギを使い分けることにより、効率よくエネルギを付
与することができる。
【0035】上述の二次解離状態にある、即ち分子が原
子レベルに分裂解離された状態にある炭化水素系燃料
は、リン光を発して基底状態に戻るか、他と化合して結
合エネルギを消費して基底状態に戻るか、溶液中にエネ
ルギを放散して基底状態に戻るかのいずれかしか考えら
れない。ここで他と化合することはほとんどない。しか
し溶液は同族であるため溶液中にエネルギを放散して基
底状態に戻る可能性は高く、この場合は分裂の効果が減
ずる。従ってリン光を発して基底状態に戻る割合をでき
るだけ少なくすることができる状態とすることにより、
この励起状態を維持することが可能となる。第3発明に
あっては、三次解離として、再度、光エネルギを共鳴吸
収させ、光ポンピングに匹敵する作用により、二次解離
状態にある時間を延長するのである。
【0036】第4〜第6発明にあっては、第2又は第3
発明の作用を実現することができる。
【0037】第7発明にあっては、第3発明の作用に加
えて、一次解離又は三次解離として可視光線又は紫外線
を使用することにより、効率良く励起状態とすることが
できる。これは、光による分裂解離は波長が短い可視光
線ほど激しく起こり、さらに波長が短い紫外線はより顕
著であることによる。
【0038】第8発明にあっては、核磁気共鳴の約10万
倍〜 100万倍のエネルギが得られる電子常磁共鳴を利用
するので、一次解離状態から二次解離状態への移行が効
率良く行われる。
【0039】第9発明にあっては、第8発明において、
上述の光ポンピングに匹敵する作用により、二次解離状
態にある時間を延長することができる。
【0040】第10発明にあっては、赤外線より大きい
エネルギが得られる可視光線を利用するので、一次解離
状態への移行がより効率良く行われる。
【0041】第11発明にあっては、赤外線及び可視光
線より大きいエネルギが得られる紫外線を利用するの
で、一次解離状態への移行がさらに効率良く行われる。
【0042】第12発明にあっては、第9発明における
作用を実現することができる。
【0043】第13発明にあっては、第1,第2発明の
作用を有する本発明方法を実施することができる。
【0044】第14〜17発明にあっては、第3発明の
作用を有する本発明方法を実施することができる。
【0045】第18発明にあっては、第5発明の作用を
有する本発明方法を実施することができる。
【0046】第19発明にあっては、第8発明の作用を
有する本発明方法を実施することができる。
【0047】第20〜23発明にあっては、第9発明の
作用を有する本発明方法を実施することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は本発明方法の実施に使用す
る装置の構成を示す模式的横断面図であり、図2は図1
のII−II線における一次,二次解離装置の模式的縦断面
図であり、図3は一次,二次解離装置の詳細な構成を示
す一部破断斜視図である。図中1は炭化水素系燃料を貯
えるタンクであり、このタンク1は、一次,二次解離を
行うための、透磁性体からなる一次,二次解離装置2と
導管1aにて接続されている。一次,二次解離装置2内に
は、磁気掃引構成をなす 20000G(ガウス) の永久磁石
2b, 2bを備え、この永久磁石2b, 2bにて形成される磁場
を複数回往復するような炭化水素系燃料の通路2eが蛇行
させて形成してある。導管1aと通路2eとは連通されてお
り、タンク1から供給された炭化水素系燃料は通路2eへ
導入される。さらにこの蛇行した通路2eの下側のタンク
1寄りには波長が3〜4μm である赤外線を発する赤外
線ランプ2aを備え、また蛇行した通路2eの外周中程に
は、高周波発振器 (85MHz;メガヘルツ)2cに接続され
た導線2dが巻回してある。
【0049】赤外線ランプ2aは、図2に示す如く一次,
二次解離装置2の下側に設けられており、レンズ21と光
源23とをパッキン22にて固定した態様をなしている。
【0050】また一方の永久磁石2b側を示している図3
に示す如く、永久磁石2bの端部側には良磁性体からなる
調整ヨーク25が接続されており、調整ヨーク25は永久磁
石2bを収納した良磁性体からなる外部ヨーク26の内周面
に螺合されている。外部ヨーク26に鋭角部が存在すると
その部分から外部へ磁力が漏れるので、図示の如く外部
ヨーク26に非鋭角部27を設ける形状として外部への漏磁
を防止している。外部ヨーク26の先端のテーパ部は良磁
性体からなる中央の継磁ブロック31のテーパ部に密着さ
れている。永久磁石2bの通路2e側は、通路2eを挟むよう
に所定間隔を隔てて対向させた良磁性体からなる内部ヨ
ーク28に接続されている。この対向する内部ヨーク28の
間隙が磁路開放部となっている。押さえのリングとして
のリングスペーサ29にて固定された、アルミニウム, ス
テンレス鋼等からなる非磁性体のスペーサ30が内部ヨー
ク28に接触させて設けられており、開放磁界の強い吸引
力に抗するスペースを確保している。
【0051】そして一次,二次解離装置2は導管1aにて
三次解離を行う三次解離装置3と接続されており、一
次,二次解離装置2にて一次,二次解離された炭化水素
系燃料はこの三次解離装置3へ送られるようになしてあ
る。三次解離装置3には、パイプ状に成形されたジリコ
ニアジルコンからなり、6〜8μm の赤外線を発するセ
ラミックヒータ3aを備え、このセラミックヒータ3a内を
炭化水素系燃料が流れるようになしてある。
【0052】さらに三次解離装置3は導管1aにて燃焼系
の噴射ポンプ4,エンジン5と接続されており、三次解
離装置3にて三次解離された炭化水素系燃料はこの噴射
ポンプ4へ送られ高圧縮されてエンジン5へ供給される
ようになっている。
【0053】以上の如き構成の装置において、タンク1
から送られた炭化水素系燃料は、一次,二次解離装置2
にて赤外線ランプ2aが発する、波長3〜4μm (近赤外
線側) の赤外線を共鳴吸収して分子のエネルギ順位が基
底状態から励起され、各基の結合部分が切断されて、不
対電子状態の各遊離基に分裂する。これが一次解離であ
る。
【0054】そして一次,二次解離装置2内には、永久
磁石2bのN極から、調整ヨーク25,外部ヨーク26,継磁
ブロック31, 外部ヨーク26,調整ヨーク25を経て、大外
回りに対象極となる永久磁石2bのS極に到る磁気閉回路
が形成されている。また永久磁石2bのN極から、対向す
る内部ヨーク28, 28を経て、小回りに対象極となる永久
磁石2bのS極に到る磁気開放回路が形成されている。即
ち磁路開放部を有する磁気開放回路より、永久磁石2b,
2bに対して遠位な位置に完全磁気閉回路を構成してい
る。このような静磁場とこれに直交する高周波電磁波と
で核磁気共鳴し、水素が励起状態となり原子レベルでH
とCとが解離する。これが二次解離である。
【0055】二次解離された炭化水素系燃料はさらに三
次解離装置3へ送られ、6〜8μmの赤外線を共鳴吸収
して、二次解離状態を長く維持できる状態になる。これ
が三次解離である。三次解離された炭化水素系燃料は、
噴射ポンプ4を経てエンジン5へ供給され、従来と同様
にエンジン5にて燃焼される。
【0056】以下、一次,二次,三次解離について具体
的に説明する。図4,5,6は、炭化水素系燃料の赤外
線共鳴吸収波長(波数) を示す図であり、図4は炭化水
素系燃料の中で最も一般的であり、構造式が明瞭である
ガソリン、とりわけオクタン価の決定要素となるイソオ
クタンの吸収波長(波数) を示し、図5は軽油に含まれ
る正ヘプタンの吸収波長(波数) を、図6は同じく軽油
に含まれる正ドデカンの吸収波長(波数) を夫々示す。
図4,5,6より、いずれの炭化水素系燃料も、波長3
〜4μm と波長6〜8μm との赤外線に共鳴し、エネル
ギを分子レベルで吸収することが判る。この共鳴吸収の
波長帯域はほとんどの炭化水素で変わらない。そして光
の吸収により炭化水素分子は、励起しエネルギ準位が興
揚して振動分裂する。
【0057】例えば飽和炭化水素であるイソオクタン
(2,2,4トリメチルペンタン) は、CH3 −C3
6 −CH2 −C2 4 −CH3 の構造をしている。この
イソオクタン分子が波長3〜4μm の赤外線を共鳴吸収
すると、各基間に分裂エネルギが作用し振動する。この
ときパスカルの加成性により吸収エネルギが分割されて
作用しており、イソオクタン分子は溶液状態で5個のメ
チル基(−) と、1個のメチレン基(−) (−) と、1
個のメチン基(−) (−) (−) との夫々不対電子をも
った活性の遊離基に分裂する。以上のような複数の遊離
基に分割される解離を以下一次解離と称し、実際には3
〜4μm 波長の光を発する赤外線ランプにて通流燃料を
直接照射することにより実施可能である。
【0058】飽和炭化水素の燃焼化学反応式は、 Cn 2n+2+ (3n+1)/2 ・O2 →nCO2 +(n+
1)H2 O であり、CとHとが原子レベルで分裂し、Oと接触化合
して初めて燃焼状態となる。上述の光(赤外線) による
エネルギ吸収では波長帯域が大きく、複数の炭化水素が
混合されている炭化水素系燃料においても、ほとんど全
ての炭化水素を一次解離状態とすることができる。しか
しながら一次解離においては分子を原子レベルまで解離
するに充分なエネルギを共鳴吸収する共鳴吸収合致域が
ない。このため一次解離による分裂状態では、炭化水素
分子は連鎖反応中であり、未だ分子レベルにあって燃焼
解離状態には至っていない。また可視光線及び紫外線
は、炭化水素の構成によって吸収波長が大きく異なるた
め、複数の炭化水素が混合された燃料には利用しにくい
が、特定の炭化水素に利用する場合は都合がよい。これ
ら各電磁波の共鳴吸収エネルギの大きさを表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】そこで分子レベルで分裂解離状態となった
ものに核磁気共鳴で原子レベルの分裂解離を起こさせる
のが二次解離である。この二次解離に応用した原理は井
本稔著『有機化学電子論解説』東京化学同人版に記され
ている。
【0061】原子核を構成する陽子,中性子は、夫々固
有の力学的な自転を行い、原子核全体は核の重心を通る
軸の回りに自転(スピン運動)している。原子核は電荷
を持っているため、原子核が自転すると磁場が形成さ
れ、その磁場は自転軸方向に置かれた棒磁石が形成する
磁場に等しい。このような磁場を有する原子核を外部磁
場内に入れたとき、原子核は磁場との相互作用でいくつ
かのエネルギ順位が異なる配向をとる。
【0062】配向の数は核スピンIと称される個々の原
子核に固有な値によって定められる。即ち核スピンIの
原子核は外部磁場内において (2I+1)個のエネルギ順
位に分裂する。例えば水素の原子核を構成する陽子の場
合は、核スピンが1/2であるから外部磁場内で2つの
配向をとり、その1つは磁場の方向に向いた安定状態に
あり、他の1つは反対方向を向いた不安定状態にある。
このとき磁場の方向と核スピンの方向とは必ずしも一致
しない。それは丁度、重力の影響下でスピン運動をして
いるジャイロスコープが歳差運動を行うのと同様に外部
磁場方向を軸としてその回りに歳差運動を行う。不安定
なスピン状態,安定なスピン状態間のエネルギ差は、核
磁気モーメントの大きさ(磁気能率)をμ、外部磁場の
強さをH 0 としたとき2μH0 である。このエネルギを
もった電磁波の周波数は歳差運動の周波数に正確に一致
するので、このような電磁波が導入されると、導入周波
数のエネルギはこの歳差運動と共鳴しそのエネルギがス
ピン運動をしている陽子に吸収される。この結果、陽子
は低エネルギ順位から高エネルギ順位へと遷移し励起さ
れた状態となる。
【0063】核磁気共鳴は、 10000G(ガウス) の磁場
の下で、水素原子核の約42MHz(メガヘルツ) が一番高
く、原子量が大きくなるに従い次第に低下し、略数MHz
から42MHzの範囲にある。陽子のまわりの電子密度が大
きいHとの共有結合、例えばC−H共有結合全てを共鳴
エネルギ吸収状態にすることは、燃焼の連鎖反応におい
て発生する遊離基総てに高反応性を付与することにな
り、分岐連鎖反応状態を促進することになる。234.87ガ
ウス/メガヘルツの比例数相函関係において、反応が最
も顕著であるのは 14000ガウス/60メガヘルツであり、
この2倍,3倍,1/2倍,1/3倍…等の磁場においても顕著な
反応が起こる。そしてこれらのうち効果が得られる程度
の反応が起こる最小レベルの磁場は3500ガウス/15メガ
ヘルツである。従って3500ガウス以上, 15メガヘルツ以
上の磁場を使用することにより、C,H間の一重結合及
びC,C間の三重結合を分裂させて原子に解離すること
ができる。
【0064】このような二次解離状態を維持させる目的
で行うのが三次解離である。図4,5,6に示す如く炭
化水素は3〜4μm の赤外線波長と6〜8μm の赤外線
波長とを共鳴吸収し、6〜8μm の光波長はエネルギ励
起(即ち振動エネルギ)を主たる目的として吸収される
ため、二次解離状態にある溶液中において基底状態への
復帰にブレーキをかける役割を果たす。この現象はあた
かもレーザ光を生成するときの光ポンピング現象に匹敵
するものであり、分裂解離状態を持続させる作用があ
る。状態によってこの持続時間は大きく異なるが、例え
ば溶液中において、一次,二次解離のみでは励起状態が
数分間しか持続しなかった場合に、三次解離を行うこと
によってこの励起状態を72時間程度にまで延長すること
ができる。このような三次解離を行うことにより自己解
離エネルギを全く消費しない状態で炭化水素系燃料を燃
焼させることが可能となる。
【0065】一次,二次解離を行うと、自然燃焼による
場合に比べて、排気ガスが半分以下に減少し、燃費は20
〜50%上昇する。さらに三次解離を行うと、一次,二次
解離のみでは18km/リットルの燃費であったものが48km
/リットルまで延び、また排気ガスの排出量は38%(一
次,二次解離のみ) から8%に減少し、さらに出力は77
HPから96HPまで増大した。
【0066】本発明方法における一次,二次,三次解離
を行う本発明方法とこれらのうち単独解離を行う場合と
を80km/hr 走行時にて比較した結果を表2に示す。本発
明方法の実施は以下のようにして行った。即ち光共鳴吸
収である一次解離は、 3.2〜3.6 μm の赤外線を発する
赤外線ランプを使用し、2ヶ所で共鳴吸収させて行い、
核磁気共鳴である二次解離は、出力 0.1W,85MHz,20
000 Gの磁場を約6秒間かけて通過させて行い、光共鳴
吸収である三次解離はセラミックヒータにより6.8〜7.4
μm の赤外線が少なくとも2秒間照射されるようにし
て行った。
【0067】表2においては静磁石で強磁場を構成し
数回通過させる技術によるもの(旧ソ連科学アカデミ
ー) である。は静磁石で磁気レンズを構成し超強力な
磁界を100ヶ所以上構成したものである。は一次解離
を行わず、かつ核磁気共鳴ではない静磁場(10000G,104
ゾーン)を3秒間通過させて三次解離を試みたものであ
る。
【0068】
【表2】
【0069】また従来は内燃機関の燃焼温度2300〜2500
℃, 燃焼速度15〜25m/sec が、本発明では内燃機関の
燃焼温度が3000℃を越え、燃焼速度も50m/sec.を越え
た。そして熱損失が減少し、ガスの急激な膨張による機
械的エネルギが増大してパワーアップが実現可能である
ため、希釈燃料でしかもノッキングを発生させないで高
圧縮比で燃焼を行うことが可能となり、燃費の向上が図
れる。また完全燃焼により排気ガスも減少する。
【0070】本発明方法を使用することにより、最も効
果が大きく現れる燃焼機関は、ジェットタービンエンジ
ンである。これはジェットタービンエンジンが空気(酸
素)との反応に制限がない構成をなしているからであ
る。次にボイラー,ストーブ等のバーナー燃焼機が挙げ
られ、その次に低速ディーゼルエンジン,その次に高速
ディーゼルエンジン,その次にガソリンエンジンが挙げ
られる。高速ディーゼルエンジン,ガソリンエンジンに
おいてさえ燃費で 100%近く上昇する等、その効果は絶
大である。これに伴い排気ガス排出量は略 1/2まで減少
させることが可能である。
【0071】ガソリンの燃焼に使用されるオットーサイ
クルエンジンは、ディーゼルエンジンと全くその構成が
異なる。つまりオットーサイクルエンジンにおいては、
空気と混合した燃料を霧状にし、あまり高温にならない
ように冷却したシリンダに吸引させ点火プラグで爆発燃
焼させる。従って燃料は、燃え易さの指数であるセタン
価と、燃え難さの指数であるオクタン価という全く正反
対の燃焼特性が要求される。このような問題点を解決す
るため、さらに燃焼効率の向上が可能な燃焼方法につい
て以下に述べる。
【0072】図7は、本発明方法の実施に使用する燃料
改質装置の構成を示す模式的断面図である。図7に示す
装置においては、一次解離室11, 電子常磁共鳴を行うた
めの二次解離室12及び三次解離室13が一体的に構成され
ており、図7において一次解離室11の右側下方に二次解
離室12が位置し、二次解離室12の左側に三次解離室13が
位置する。
【0073】一次解離室11は、可視光線又は紫外線を発
する蛍光管15と、蛍光管15を保護するための石英ガラス
管14と、石英ガラス管14の外周に巻回されたパイプ16と
を備える。蛍光管15に、内面にメッキが施されていない
透明なガラス管を使用すると、その波長は主として 25
3.7nm(紫外線) であり、幅がなく化学シフトに対応し
難い。また内面にメッキが施された一般的な白い蛍光灯
を使用すると、波長が 380〜 760μm の可視光線を発
し、付与エネルギは小さいが化学シフトには対応し易
い。さらに蛍光管15の放電発光のスタータ及びそのラン
プ電極の保護, 安定放電, 安定発光継続のためのチョー
クコイルの如き役割を果たすために安定器25が取り付け
られている。
【0074】二次解離室12は、3000〜4000Gの静磁場を
形成するための表面磁束密度が3500Gである1×1個の
ネオジム磁石17と、8mmW×9.53GHz(ギガヘルツ)
のマイクロ波を発生するガンダイオード(ドップラーモ
ジュール)18とを備える。前記静磁場は順層構成の1ポ
イント磁界磁気掃引構成をなし、最大磁界強度は3400G
である。
【0075】三次解離室13は、カーボンパイプ19の外周
に電熱ヒータ20を備えた構成をなす。電熱ヒータ20は、
一定の温度に加熱するためのベースヒータ21と、加熱温
度を所定範囲内に制御するためのコントロールヒータ22
とを有する。コントロールヒータ22は、感温素子23が検
知するカーボンパイプ19の温度が所定温度を越えるとサ
ーモスタット24がオフし、所定温度を下回るとサーモス
タット24がオンするようになっている。なお三次解離室
13の他の構成例、及びその構成条件の詳細は、本発明者
らが特願平6-28598号において提案している。
【0076】以上の如き構成の装置へ導入された炭化水
素系燃料は、まず一次解離室11のパイプ16内を流れる間
に蛍光管15が発する可視光線又は紫外線を共鳴吸収す
る。一次解離室11で一次解離された炭化水素系燃料は二
次解離室12へ導入され、ネオジム磁石17が形成する静磁
場とガンダイオード18が発生するマイクロ波にて電子常
磁共鳴する。電子常磁共鳴により二次解離された炭化水
素系燃料は、さらに三次解離室13へ導入され、電熱ヒー
タ20により93〜 206℃に加熱されたカーボンパイプ19が
発する赤外線(波長6〜8μm ) を共鳴吸収する。赤外
線の共鳴吸収により三次解離された炭化水素系燃料はエ
ンジンへ導入される。
【0077】炭化水素系燃料が可視光線及び紫外線に共
鳴する原理は、前述した『有機化学電子論解説(下) 』
(井本稔著)の20〜23章; 光化学反応(pp.292〜309)に
記載されている。また『化学総説No.12,1976年』(日本
化学学会編、学会出版センター刊) の「エネルギ変換及
び新しい燃料の化学」(pp. 22〜44)“光エネルギの化
学的変換”,『分子の世界』(分子科学振興会編、化学
同人刊),等に記載されている。そこで一次解離に使用
する光エネルギは、波長が 200〜 380nmの紫外線又は波
長が 380〜 760nmの可視光線としている。表1に示す如
く波長が短いほど大きいエネルギが得られる。
【0078】また二次解離の電子常磁共鳴の原理も『有
機化学電子論解説(下) 』(井本稔著)の25章; 電子常
磁共鳴(pp.328〜339)に記載されている。電子常磁共鳴
は、表1に示す電子スピン共鳴とその原理が全く同じで
あり、核磁気共鳴の原子核の代わりに電子のスピンを対
象にするものである。以下にその原理を簡単に説明す
る。
【0079】電子は、陽子と同じ 1/2のスピン量子数を
もっている。従って+1/2 のスピン状態と−1/2 のスピ
ン状態とがある。一般に有機化合物は両方の状態の電子
が配合しあって一対となり、共有電子対又は非共有電子
対になっているから、結局スピン量子数は打ち消し合っ
て外部には現れない。しかしながら電子が単独に存在す
るときは、当然 1/2のスピン量子数が現れる。電子の磁
気モーメントμe を下式に示す。
【0080】
【数1】
【0081】ここでIは 1/2のスピン量子数,g′βは
核磁気共鳴におけるγ(磁気回転比)に相当する。βは
ボーア磁子である。この磁気モーメントμe に磁場強度
を乗じた量に相当するエネルギ幅は、核磁気共鳴の場合
の10万倍〜 100万倍である。従って前述の核磁気共鳴の
場合より多くの原子間を分裂,解離させることができ
る。一般に使用される電子常磁共鳴スペクトル測定装置
は磁場の強さが3400G付近である。そうするとE=hν
の式よりνが約9.53GHzと算出される。本発明者らが種
々の実験を行った結果、3000〜4000Gの静磁場と 8.0〜
20.0GHzのマイクロ波とを採用した場合に良好な効果が
得られた。
【0082】例えば3000ccのエンジンを搭載している自
動車に上述の如き装置を装着し、 180Km/hで走行する場
合を想定する。上述の如き装置を搭載していないときの
この自動車の通常の燃費は8Km/リットルであり、この
装置を搭載すると燃費は14Km/リットルに向上する。装
置を搭載したときの1時間当たりの燃料消費量は 180÷
14=12.9リットル/hである。1秒間当たりに換算すると
12900÷3600=3.57cm3 /sec.である。ここで内径8mm
のパイプを使用しているとすると、流速は3.57/(π・
0.42 )= 7.1cm/sec.= 0.071m/sec.である。この
値は1気圧下における管内層流状態の臨界流速2m/se
c.より遙かに小さい値である。
【0083】本発明方法を異なる組み合わせで使用し実
走行テストを行った結果を以下に示す。エンジンは前述
のディーゼルエンジンを使用する。一次解離には可視光
線又は赤外線を使用する。二次解離には電子常磁共鳴又
は核磁気共鳴を使用する。三次解離には赤外線を使用す
る。このテストにおける核磁気共鳴は、3×3個のネオ
ジム磁石(表面磁束密度:3500G、反発構成(フラック
スポンピングシステム)の1ポイント磁界磁気掃引構
成、最大磁界強度 12000G)にて静磁場を形成する。ま
た高周波発振器は、水晶発振構成で、その出力と発振周
波数は 0.1W×50MHzである。
【0084】種々の燃焼方法の中で、その解離手段の組
み合わせによって効果に相違がある。代表的な組み合わ
せによる実走行テスト結果を以下に示す。 (1)一次解離:可視光線、二次解離:電子常磁共鳴、
三次解離:赤外線 燃費 70〜250%向上 排気ガス 50%以上低減 出力 20%向上 (2)一次解離:赤外線、二次解離:電子常磁共鳴、三
次解離:赤外線 燃費 50%以上向上 排気ガス 30%以上低減 出力 15%向上 (3)一次解離:赤外線、二次解離:核磁気共鳴、三次
解離:赤外線 燃費 30%以上向上 排気ガス 20%以上低減 出力 10%向上
【0085】上記の如く組み合わせにより結果は異な
り、(1) (2) (3) のような順であった。度重なる
テストを行うことにより、再現性及び傾向が確認され、
燃料改質の技術は確立したといえる。
【0086】
【発明の効果】以上のように本発明は、光エネルギ及び
磁気エネルギを、一次,二次,三次解離として共鳴吸収
させることにより、これら代替エネルギで炭化水素系分
子の分裂,解離を効率良く行い、その解離エネルギを燃
焼エネルギとして取り出すことができる。これにより燃
費を向上させて炭化水素系燃料の需要量を減じ、さらに
排気ガスの排出量も減少せしめることが可能となり、環
境保全に大きく貢献する等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に使用する装置の構成を示す
模式的横断面図である。
【図2】図1のII−II線における模式的縦断面図であ
る。
【図3】図1に示す一次,二次解離装置の詳細な構成を
示す一部破断斜視図である。
【図4】炭化水素系燃料の赤外線共鳴吸収波長を示す図
である。
【図5】炭化水素系燃料の赤外線共鳴吸収波長を示す図
である。
【図6】炭化水素系燃料の赤外線共鳴吸収波長を示す図
である。
【図7】本発明方法の実施に使用する燃料改質装置の構
成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 タンク 2 一次,二次解離装置 2a 赤外線ランプ 2b 永久磁石 2c 高周波発振器 3 三次解離装置 3a セラミックヒータ 4 噴射ポンプ 5 エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 房園 博行 広島県広島市中区西白島町7番27−1007号 (72)発明者 中谷 豊 広島県広島市西区己斐本町3−9−3− 811

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系燃料を燃焼する方法におい
    て、光エネルギ及び磁気エネルギを共鳴吸収させ、原子
    間を分裂,解離させた後、酸素と接触,結合させること
    を特徴とする炭化水素系燃料の燃焼方法。
  2. 【請求項2】 一次解離として光エネルギを共鳴吸収さ
    せて遊離基に解離し、二次解離としてさらに核磁気エネ
    ルギを共鳴吸収させて原子間を分裂,解離させることを
    特徴とする請求項1記載の炭化水素系燃料の燃焼方法。
  3. 【請求項3】 三次解離として、二次解離状態にある炭
    化水素系燃料に再度、光エネルギを共鳴吸収させること
    を特徴とする請求項2記載の炭化水素系燃料の燃焼方
    法。
  4. 【請求項4】 一次解離に波長3〜4μm の赤外線を使
    用することを特徴とする請求項2記載の炭化水素系燃料
    の燃焼方法。
  5. 【請求項5】 二次解離の核磁気共鳴は234.87ガウス/
    メガヘルツの比例数相函関係において、3500ガウス以
    上, 15メガヘルツ以上の磁場を使用することを特徴とす
    る請求項2記載の炭化水素系燃料の燃焼方法。
  6. 【請求項6】 三次解離に6〜8μm の赤外線を使用す
    ることを特徴とする請求項3記載の炭化水素系燃料の燃
    焼方法。
  7. 【請求項7】 一次解離又は三次解離に可視光線又は紫
    外線を使用することを特徴とする請求項3記載の炭化水
    素系燃料の燃焼方法。
  8. 【請求項8】 一次解離として光エネルギを共鳴吸収さ
    せて遊離基に解離し、二次解離としてさらに電子常磁エ
    ネルギを共鳴吸収させて原子間を分裂,解離させること
    を特徴とする請求項1記載の炭化水素系燃料の燃焼方
    法。
  9. 【請求項9】 三次解離として、二次解離状態にある炭
    化水素系燃料に再度、光エネルギを共鳴吸収させること
    を特徴とする請求項8記載の炭化水素系燃料の燃焼方
    法。
  10. 【請求項10】 一次解離に可視光線を使用することを
    特徴とする請求項8又は9記載の炭化水素系燃料の燃焼
    方法。
  11. 【請求項11】 一次解離に紫外線を使用することを特
    徴とする請求項8又は9記載の炭化水素系燃料の燃焼方
    法。
  12. 【請求項12】 三次解離に6〜8μm の赤外線を使用
    することを特徴とする請求項9,10,又は11記載の
    炭化水素系燃料の燃焼方法。
  13. 【請求項13】 炭化水素系燃料に光エネルギを共鳴吸
    収させて遊離基に解離する一次解離を行うための一次解
    離手段と、一次解離された炭化水素系燃料に磁気エネル
    ギを共鳴吸収させて原子間を分裂,解離させる二次解離
    を行うための二次解離手段とを備えることを特徴とする
    燃料改質装置。
  14. 【請求項14】 二次解離された炭化水素系燃料に再
    度、光エネルギを共鳴吸収させる三次解離を行うための
    三次解離手段を備え、三次解離された炭化水素系燃料を
    前記燃焼室へ送る構成となしてあることを特徴とする請
    求項13記載の燃料改質装置。
  15. 【請求項15】 前記一次解離手段は、炭化水素系燃料
    に赤外線を照射する赤外線照射手段を有することを特徴
    とする請求項13記載の燃料改質装置。
  16. 【請求項16】 前記一次解離手段は、炭化水素系燃料
    に可視光線を照射する可視光線照射手段を有することを
    特徴とする請求項13記載の燃料改質装置。
  17. 【請求項17】 前記一次解離手段は、炭化水素系燃料
    に紫外線を照射する紫外線照射手段を有することを特徴
    とする請求項13記載の燃料改質装置。
  18. 【請求項18】 前記二次解離手段は、3500ガウス以上
    の磁場を形成する手段と、15メガヘルツ以上の高周波を
    発生する手段とを有することを特徴とする請求項13記
    載の燃料改質装置。
  19. 【請求項19】 前記二次解離手段は、3000ガウス以上
    の磁場を形成する手段と、8ギガヘルツ以上のマイクロ
    波を発生する手段とを有することを特徴とする請求項1
    3記載の燃料改質装置。
  20. 【請求項20】 前記三次解離手段は、炭化水素系燃料
    を通流させるための通流手段と、該通流手段の外周に取
    り付けられたヒータとを備えることを特徴とする請求項
    14記載の燃料改質装置。
  21. 【請求項21】 前記通流手段はセラミックスからなる
    パイプであることを特徴とする請求項20記載の燃料改
    質装置。
  22. 【請求項22】 前記通流手段はカーボンからなるパイ
    プであることを特徴とする請求項20記載の燃料改質装
    置。
  23. 【請求項23】 前記通流手段の温度が93〜 206℃の範
    囲となるように前記ヒータの加熱温度を制御する制御手
    段を有することを特徴とする請求項21,22記載の燃
    料改質装置。
JP9250994A 1993-09-29 1994-04-28 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置 Pending JPH07233375A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9250994A JPH07233375A (ja) 1993-12-28 1994-04-28 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置
AU74257/94A AU664674B2 (en) 1993-09-29 1994-09-27 Combustion method for hydrocarbon fuels and fuel modifying apparatus
CA002133183A CA2133183A1 (en) 1993-09-29 1994-09-28 Combustion method of hydrocarbon fuels, fuel modifying apparatus, magnetic field sweeping apparatus, magnetic resonance apparatus, magnetizer, magnetization-processing method, andchemical-reaction-controlling method
BR9403933A BR9403933A (pt) 1993-09-29 1994-09-29 Processo para combustao de combustível hidrocarboneto aparelhagem de modificaçao de combustível aparelhagem de varredura de campo magnético aparelhagem de ressonância magnética magnetizador método para processo de magnetizaçao e processo para controle de reaçao quimica
KR1019940024807A KR950008663A (ko) 1993-09-29 1994-09-29 탄화수소계 연료의 방소방법, 연료개질장치, 자기소인장치, 자기공명장치, 자화기 아울러 자화처리방법 및 화학반응 제어방법
CN94113765A CN1115374A (zh) 1993-09-29 1994-09-29 烃燃料的燃烧方法、以及有关装置
AU30545/95A AU3054595A (en) 1993-09-29 1995-09-08 Methods for magnetization and controlling chemical reactions

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33733493 1993-12-28
JP5-337334 1993-12-28
JP9250994A JPH07233375A (ja) 1993-12-28 1994-04-28 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07233375A true JPH07233375A (ja) 1995-09-05

Family

ID=26433924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9250994A Pending JPH07233375A (ja) 1993-09-29 1994-04-28 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07233375A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273686A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Tohoku Univ ミクロ空洞共振を利用した水蒸気改質反応方法及びそのための水蒸気改質反応装置
JP2007277503A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Shigenobu Fujimoto アルコール、植物油、動物油の燃料化方法
JP2016505375A (ja) * 2013-01-22 2016-02-25 クリストファー チー ジャーン 燃料処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273686A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Tohoku Univ ミクロ空洞共振を利用した水蒸気改質反応方法及びそのための水蒸気改質反応装置
JP2007277503A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Shigenobu Fujimoto アルコール、植物油、動物油の燃料化方法
JP2016505375A (ja) * 2013-01-22 2016-02-25 クリストファー チー ジャーン 燃料処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2464955C (en) Process and synthesizer for molecular engineering and synthesis of materials
ES2272962T3 (es) Dispositivo para la combustion de combustibles.
JP4853451B2 (ja) エンジンシステム
US6199519B1 (en) Free-piston engine
US4569737A (en) Method of increasing the efficiency of a liquid hydrocarbon fuel
EA004325B1 (ru) Система зажигания и способ воспламенения топлива
JP2009097419A (ja) エンジンシステム
ES2243522T3 (es) Dispositivo y metodo para optimizar la combustion de hidrocarburos.
Gordietz et al. Population inversion of the vibrational levels in CO 2 lasers
JP2005519742A (ja) 物質の分子工学および合成のためのプロセスおよび合成装置
JPH07233375A (ja) 炭化水素系燃料の燃焼方法及び燃料改質装置
CA2133183A1 (en) Combustion method of hydrocarbon fuels, fuel modifying apparatus, magnetic field sweeping apparatus, magnetic resonance apparatus, magnetizer, magnetization-processing method, andchemical-reaction-controlling method
JP2008101596A (ja) 炭化水素燃料分子の共鳴エネルギー付与方法
JP3210975B2 (ja) 励起エネルギー繰り返し共鳴付与方法
EP0661424A1 (en) Hydrocarbon fuel treatment method
US4885065A (en) Electron beam, ion beam, or neutral particle beam induced modification of or enhancement of combustion reactions
JP3156312B2 (ja) 燃料供給装置
JPH07238289A (ja) 炭化水素系燃料の赤外線共鳴吸収装置
JP2007138915A (ja) 共鳴分子のエネルギー励起状態維持方法
JPS5970886A (ja) 内燃機関の点火方法
TWM584835U (zh) 促進天然氣燃燒之永磁裝置
KR20040029320A (ko) 열기관용 액체연료활성화 장치
JP2003074424A (ja) 熱機関用燃料活性化装置
TWM584834U (zh) 促進內燃機的燃質粒子燃燒之永磁裝置
Shu-Dong et al. Photon statistics of the micromaser with a Kerr medium