JP3156312B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

燃料供給装置

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JP3156312B2
JP3156312B2 JP29319091A JP29319091A JP3156312B2 JP 3156312 B2 JP3156312 B2 JP 3156312B2 JP 29319091 A JP29319091 A JP 29319091A JP 29319091 A JP29319091 A JP 29319091A JP 3156312 B2 JP3156312 B2 JP 3156312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に燃料を供給
する燃料噴射装置に関し、特にその燃料噴射弁に高周波
誘導加熱による加熱装置を設け、燃料噴射弁から噴射さ
れる燃料を加熱するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料噴射弁に高周波誘導加熱によ
る加熱装置を設け、燃料噴射弁から噴射される燃料を加
熱するようにしたものとして、特公昭49─45249
号公報および特公昭49─45250号公報に開示され
るものが知られている。
【0003】これらの従来技術では、燃料噴射弁の先端
部にコイルを設け、このコイルに高周波電流を流して、
燃料噴射弁から噴射される燃料を加熱している。そし
て、噴射される燃料が加熱される結果、燃料の気化が促
進され、寒冷時の始動を容易にし、燃費を向上させ、さ
らに排気浄化の点においても良好な効果を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術のよう
な、燃料噴射弁の先端部にコイルを設けただけでは、コ
イルが発生する磁束が、燃料噴射弁内で燃料に浸ってい
るニードルだけでなく、燃料と直接接触しないノズルボ
ディにも通ってしまう。このため、燃料に熱を伝えやす
いニードルに磁束を集中させて燃料を効率的に加熱でき
ないという問題点があった。
【0005】そこで本発明は、燃料噴射弁から噴射され
る燃料を高周波誘導加熱により加熱するにあたり、燃料
を効率的に加熱することができる燃料噴射装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、内燃機関に加圧燃料を調量し噴射する燃
料噴射弁を備え、該燃料噴射弁を前記内燃機関の吸気管
にインシュレータを介して気密に固定した燃料供給装置
において、前記インシュレータの内部に、高周波電流が
通電されるコイルと該コイルが発生する磁束を集中させ
る、高い透磁率を有し、磁気発熱しやすい加熱部材とを
内蔵せしめ、前記インシュレータはゴム製により構成さ
れていて前記加熱部材より透磁率が低く、磁気発熱しに
くいことを特徴とする燃料供給装置という技術的手段を
採用する。 また、内燃機関に加圧燃料を調量し噴射する
燃料噴射弁を備える燃料供給装置において、前記燃料噴
射弁の燃料噴射側に被覆され、燃料が通過する通路及び
噴射開口を有し透磁率が低く、磁気加熱しにくい樹脂製
保護キャップを備え、前記保護キャップの内部に、高周
波電流が通電されるコイルと該コイルが発生する磁束を
集中させる、前記保護キャップより高い透磁率を有し、
磁気発熱しやすい加熱部材とを内蔵せしめ、前記加熱部
材を前記通路の周りに位置するように配置したことを特
徴とする燃料供給装置という技術的手段を採用する。
【0007】
【作用】上記本発明の構成による作用を説明する。コイ
ルに高周波電流が通電されると、コイルは高周波交番磁
束を発生する。このとき、加熱部材以外のインシュレー
タ、保護キャップは加熱部材より透磁率の低い材料で構
成されているため、コイルが発生する磁束は高い透磁率
を有する加熱部材に集中する。ここで、加熱部材は磁気
ヒステリシス損失や渦電流損失などによる磁気的に発熱
しやすい材料で構成されるため、加熱部材は最も強く
導発熱する。そして、加熱部材は燃料を加熱する。この
ように、コイルによる磁気誘導加熱で発生する熱は、燃
料を加熱しやすい加熱部材に集中し、燃料が効果的に加
熱される。本発明では、特に、燃料噴射弁を内燃機関の
吸気管に気密的に固定するゴム製のインシュレータの内
部に加熱部材及びコイルを内蔵せしめてあるため、イン
シュレータがゴム製であることを利用して効果的にコイ
ルの磁束を加熱部材に集中させることができる。更に
は、燃料噴射弁の構成を変更する必要がなく、インシュ
レータ内部に加熱部材及びコイルを内蔵せしめるという
簡便な構成にて燃料噴射弁の燃料を加熱することができ
る。 また、保護キャップの内部に加熱部材及びコイルを
内蔵せしめたものも上記と同様に保護キャップが樹脂製
であるため、このキャップは磁束による発熱がなく、効
果的にコイルの磁束を加熱部材に集中させることができ
る。更には、燃料噴射弁の構成を変更する必要がなく、
保護キャップ内部に加熱部材及びコイルを内蔵せしめる
という簡便な構成にて燃料噴射弁の燃料を加熱すること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を、12の参照例とと
もに説明する。第1参照例を図1乃至図3に説明する。
この第1参照例では、燃料加熱装置を燃料噴射弁の上流
に設けてある。図1において、燃料噴射弁1は、図示し
ない内燃機関の吸気管に装着される。燃料通路管2は、
図示しない燃料タンクからポンプにより一定圧力に加圧
された燃料を燃料噴射弁1に導く。燃料通路管2の外周
にはコア3が設けられる。コア3には、銅線のコイル4
が巻かれている。この電磁コイル4はハウジング5によ
り覆われている。コイル4はリード線6により、高周波
電源7に接続されている。
【0009】なお、電源7からの高周波電流の供給は、
リード線6の途中に適宜のスイッチを設けることで断続
することができ、例えばエンジン作動時のみ供給するよ
うにしたり、エンジンの負荷、回転、温度等の回転状態
に応じて断続できる。
【0010】図2は、加熱装置の原理を示している高周
波電源7からコイル4に高周波電圧(周波数;数KHZ
〜数MHZ )を印加すると、電磁コイル4には、高周波
電流Iが流れ、コイル4内に配置された金属部材より成
る燃料通路管2には、高周波交番磁界Hが生ずる。燃料
通路管2は、透磁率が高く、特に磁気ヒステリシス損失
や、うず電流損失の大きい磁気発熱しやすい金属材料を
選定してある為、交番磁界中では、発熱現象が生ずる。
そして、一定圧力に加圧された燃料は、発熱した燃料通
路管2を通過する際、燃料通路管2の内側側面より受熱
し加熱される。そして、この加熱された燃料が、燃料噴
射弁1から吸気管内に噴射される。ここでコア3は、透
磁率が低く、しかも発熱した燃料通路管からの大気中へ
の放熱、輻射、電磁コイルへの伝熱などによる熱損失を
防ぐ為、発熱温度に耐える合成樹脂、ゴム、又はセラミ
ックスなどの断熱材でできている。又、5の電磁コイル
のハウジング5は、フェライトなどの高透磁率、かつ磁
気ヒステリシス損失の小さなものを使用し、燃料通路管
2内の磁束密度を高めて、燃料通路第2の発熱効率を高
め、結果的に燃料を加熱する熱効率を高めている。
【0011】上記の様に構成された噴射燃料加熱装置を
用いれば、内燃機関の吸気管中に粒径の細い燃料噴霧を
噴射し、吸入空気とよく混合させ均一な混合気を内燃機
関に供給でき、完全燃焼を行わせることができる。その
結果、内燃機関の有害排出ガス成分(特にHC)の低
減、アイドル安定性の向上、点火プラグの耐くすぶり性
能の向上、希薄燃焼領域の拡大、排気ガス再循環量の増
大、低燃費の実現などができる。
【0012】図3は、内燃機関運転中に第1参照例の加
熱装置を作動(ON)、停止(OFF)させた時の噴射
燃料温度と、排気ガス中のHC濃度との挙動を示してい
る。加熱を開始すると燃料温度は加熱前の29℃から速
やかに90℃まで上昇し、それに伴い、排気ガス中のH
C濃度は10500ppmから7500ppmに大きく
低下し、多大なる効果が認められる。
【0013】一方、加熱を停止すると、噴射燃料温度、
HC濃度は再び元の値にもどる。上記の如く、この第1
実施例によると簡単な構成で噴射燃料を加熱し、その霧
化を良好にさせ、内燃機関の性能を大幅に改善すること
ができる。
【0014】図4に第2参照例を示す。なお、第1参照
と同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。上記
第1参照例の構成においても極一部ではあるが、燃料
通路管2の熱は、大気中への放熱、輻射、電磁コイルへ
の伝熱によって逃げてしまう。
【0015】そこで図4の第2参照例では、燃料通路管
2を交番磁界中で発熱しないゴム、合成樹脂、セラミッ
クスなどの非金属としている。そして、燃料通路管2の
中に発熱体8を設置している。この発熱体8は、磁気ヒ
ステリシス損失やうず電流損失の大きい金属で製作され
ている。発熱体8は、表面が全て燃料と接触している
為、交番磁界により発熱体8で発生した熱は全て燃料通
路管2を通る燃料に伝わり、加熱効率が高い。なお、発
熱体8には、燃料との接触面積が大きくなる様、図4の
ように凹凸を設ける。
【0016】図5、図6に第3参照例を示す。なお、
1参照例の構成と対応する構成には同一符号を付し、説
明を省略する。第3参照例では、磁気的燃料加熱装置を
燃料噴射弁1に装着してある。図5において、燃料噴射
弁1のノズルボディ9は、燃料を噴射する噴孔を有す
る。また、ノズルボディ9は透磁率が低く、磁気誘導発
熱しにくい金属や、セラミックスなどの非金属により構
成されている。ノズルボディ9の中に収納されたニード
ル10は、燃料噴射弁1に内蔵された図示しない電磁ソ
レノイドにより駆動される。このニードル10は、ノズ
ルボディ9より透磁率が高く、しかも磁気誘導発熱しや
すい金属により構成されている。ノズルボディ9の先端
部には、断熱材製のコア3が燃料噴射弁1の先端の保護
もかねて設けられている。コア3の外周には電磁コイル
4が巻かれている。
【0017】高周波電源7から電磁コイル4に高周波電
圧を印加すると、電磁コイル4には、高周波電流Iが流
れ、電磁コイル中に存在するノズルボディ9、ニードル
10には高周波交番磁界Hが生じる。このとき、この実
施例では、ノズルボディ9を通る磁束は少なく、ニード
ル10を通る磁束は多い。しかも燃料と直接に接触して
いるニードル10がよく発熱する。このため、磁気誘導
発熱で生じた熱が燃料に伝わりやすい。
【0018】この参照例によると、磁気発熱エネルギー
の大気中への放熱、輻射、電磁コイルへの伝熱を少なく
して、加熱効率を高めることができる。図6は第4参照
を示す。第4参照例では磁気的燃料加熱装置を燃料噴
射弁1の下流に設けてあり、燃料噴射弁1から噴射され
た後の燃料を加熱している。図6において、燃料噴射弁
1の先端部には、燃料加熱管11aが付加されている。
燃料加熱管11aは、磁気ヒステリシス損失やうず電流
損失の大きい材料により構成されている。燃料加熱管1
1aの外周にはコア3が設けられ、コイル4が巻かれて
いる。高周波電源7から電磁コイル4に高周波電力が印
加され交番磁界が発生すると燃料加熱管11aが発熱す
る。燃料噴射弁1から噴射された燃料は、燃料加熱管1
1aを通過する際に加熱され、噴霧の霧化が促進され
る。
【0019】図7は第5参照例を示す。第5参照例
は、図6に示した第4参照例と同様、磁気的燃料加熱装
置を燃料噴射弁1の下流に設けてある。特に、この参照
では、1気筒につき2つの吸気弁を有する内燃機関に
対応させた、燃料分岐機能を有する燃料加熱分岐管11
bが用いられている。燃料加熱分岐管11bは、磁気ヒ
ステリシス損失や、うず電流損失の大きい材料としてあ
る。本参照例によれば、1気筒に2つの吸気弁を有する
内燃機関においても吸気通路分岐部に燃料が衝突するこ
となく、2つの吸気弁方向に霧化が促進された燃料を供
給できる。
【0020】図8は、第6参照例を示す。第6参照例
は、燃料加熱管11cに空気導入路12を設けている。
この空気導入路12からエアポンプにより一定圧力に加
圧された空気や、吸気管圧力と大気圧との差圧により生
じる空気流を燃料加熱管11cの先端部に導入する。そ
して、空気導入路12から導入された空気加熱され霧
化が促進された燃料に衝突させて、更に霧化促進を図っ
ている。この参照例では、加熱霧化促進の効果が低下し
ない様空気導入管12は、燃料加熱管11cの下流に設
けてある。
【0021】ここで、燃料加熱管11cの上流に空気導
入管12を設けた場合には、発熱した燃料加熱管の熱の
多くが空気に奪い取られる。また、空気導入により噴霧
の速度が高まる為、燃料と燃料加熱管との接触時間、あ
るいは燃料の加熱管通過時間が短くなり、熱伝達割合が
低下する。このため、燃料加熱による霧化促進効果が不
充分になるという問題が生ずる。しかし、第6実施例の
構造では磁気加熱後の燃料に空気を衝突させたため、両
者による霧化の促進を十分に効果的に生じさせている。
【0022】なお、空気導入管12は燃料加熱管11c
の上流に設けても霧化促進効果が得られる。図9は本発
明の第1実施例を示す。第1実施例では、電磁コイル4
が燃料噴射弁1と吸気管15の気密性を保つ為に設けら
れたゴム製のインシュレータ13に内蔵されている。ま
た、磁束密度を集中させる為のフィライト製のコア14
もインシュレータ13に内蔵されている。この本発明の
第1実施例では、図5に示した第3参照例と同様にニー
ドル10が発熱する。
【0023】図10は、本発明の第2実施例を示す。
2実施例では、電磁コイル4が合成樹脂製の噴射弁保護
キャップ16内にモールドされている。そして、このキ
ャップ16内には、燃料加熱分岐管17もモールドさ
れ、内蔵されている。この実施例では、燃料加熱分岐管
17が樹脂で覆われている為、発熱した熱の外部への放
熱を防ぎ、効率よく燃料の加熱ができる。
【0024】図11は第7参照例を示す。なお、上記の
参照例と同様の構成については同一の符号を付して説明
を省略する。この第7参照例では、燃料噴射弁1の先端
部にスリーブ20を設け、このスリーブ内に加熱装置を
内蔵している。スリーブ20は、そのハウジング21の
内部に、セラミック製ボビン22と、電磁コイル23
と、燃料加熱管24と、ピン25と、ガスケット26と
を有している。燃料加熱管24は、燃料噴射弁1から噴
射された燃料の通路27を形成し、その下端部に形成さ
れた溝28により、ピン25の下端部29を支持してい
る。セラミック製ボビン22には電磁コイル23が巻か
れている。ピン25は、上端部が尖っており、T字型の
下端部29によって、燃料通路27の中心軸上に支持さ
れている。そして、燃料加熱管24とピン25とは、高
い透磁率と、低い抵抗とを示す純鉄で構成されている。
【0025】この参照例によると、電磁コイル23に高
周波電流を通電することで、燃料加熱管24とピン25
とが磁気ヒステリシス損失や渦電流損失により発熱す
る。従って、燃料通路27を通る燃料は、内側と外側の
両方から加熱される。また、セラミック製ボビン22は
発熱せず、燃料加熱管24の熱の放散を防止する。
【0026】このため、この実施例によると、ピンがな
い場合に比べて、燃料と接触する面積が広くなるから、
燃料を効率良く、かつ一様に加熱することができ、一様
に微粒化された燃料噴霧を形成することができる。
【0027】また、ピン25の温度が200°以上に達
すると、ガソリン燃料の場合、燃料とピン25との接触
面に沸騰核と呼ばれる気泡が発生する。そしてこの気泡
が放射状に飛び散る際に、燃料滴を分裂、破壊させる。
このため、より一層に燃料の微粒化が促進される。
【0028】図12は、第7参照例による実験結果を示
すグラフである。図12は、図11の装置を内燃機関の
燃料噴射装置として使用し、電磁コイルへ通電しないま
ま機関を定常状態で運転させた後、電磁コイルへ通電し
燃料加熱を開始した場合の、排気ガス中のHC濃度変化
を示している。なお、図12には、比較例として、ピン
を取り除いたものの実験結果を破線で示している。
【0029】この図12から明らかなように、ピンを備
えた場合には、ピンを備えない場合に比べて、HC濃度
を早く低下させることができる。また、最終的なHC濃
度も、改善される。この実施例では、ピンを備えるもの
では、約50パーセントのHC濃度低下が認められた。
【0030】このように、ピンを装着することにより、
燃料通路を数msで通過する燃料を効率よく加熱するこ
とができる。図13は第8参照例を示す。この参照例
は、燃料加熱管30により形成される燃料通路31を、
下流部でふたつの通路32、33に分岐させている。そ
して、通路32、33を仕切る仕切り壁34にピン35
を設けている。
【0031】図14は第9参照例を示す。この参照例
は、セラミック製ボビン36に燃料通路27が形成さ
れ、セラミック製ボビン36に溝28が形成されてピン
25の下端部29が支持されている。この参照例による
と、ピン25のみが発熱し、燃料を加熱する。このた
め、図11の参照例に比べて、発生した熱のほとんどを
燃料のみに伝達することができる。
【0032】図15は、第10参照例である。この参照
では、燃料加熱管37にふたつに分岐する燃料通路3
8、39を形成し、それぞれの通路38、39にピン4
0、41を設けている。なお、ピン40、41は通路に
形成された図示せぬ溝により支持されている。
【0033】また、この図15の参照例の燃料通路を、
図14の参照例のようにセラミック製ボビンに直接形成
し、ピンのみが発熱するようにしてもよい。図16は、
第11参照例である。この参照例では、ハウジング21
の内部に、セラミック製スペーサ42と、セラミック製
ボビン43と、電磁コイル23と、燃料加熱管44と、
円盤状フェライト45と、カップ状フェライト46とを
収容している。円筒型の燃料加熱管44は純鉄製で、内
部に燃料通路47が形成されている。この参照例では、
燃料加熱管44と、円盤状フェライト45と、カップ状
フェライト46とにより、閉磁路が形成される。このた
め、電磁コイル23により発生した磁束が効率よく燃料
加熱管44に導かれ、燃料加熱管44が効率良く加熱さ
れる。また、フェライトは透磁率が低く、ほとんど発熱
しない。しかも、断熱性に優れるため、燃料加熱管44
の熱を外部に逃がさないという効果もある。
【0034】図17は、図16の参照例の燃料加熱管の
温度上昇を示すグラフである。比較例として、フェライ
ト製に磁路を備えないものの燃料加熱管の温度上昇を破
線で示す。図17から明らかなように、フェライト製の
磁路を備えることにより、燃料通路管の温度上昇が早く
なっている。
【0035】図18は、第12参照例である。この参照
では、燃料噴射弁1の先端部にセラミック製スリーブ
50が設けられる。スリーブ50は、電磁コイル52を
内蔵して成形されている。スリーブ50内には、燃料通
路53と、この燃料通路53から分岐する燃料通路5
4、55とが形成される。さらに、燃料通路53、5
4、55の内面には、厚さ0.1mm〜0.5mmのア
ルミニウム膜56が真空蒸着されている。
【0036】この参照例では、電磁コイル52に通電さ
れると、アルミニウム膜56が発熱し、燃料通路53、
54、55を通過してゆく燃料が加熱される。この参照
によると、部品点数を低減でき、構成を簡単にできる
という効果がある。
【0037】なお、図18の参照例ではアルミニウム膜
を形成したが、これをニッケル、コバルト、クロム等の
メッキにしてもよく、セラミック製スリーブに代えて樹
脂製スリーブを用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、燃料
噴射弁の燃料を効率的に加熱することができる。また、
本発明では、燃料噴射弁と吸気管との間に配置されるゴ
ム製インシュレータとか、あるいは燃料噴射弁を保護す
る樹脂製保護キャップの内部に電磁コイルと、この電磁
コイルに流れる高周波電流により生成される磁束を集中
的に受ける高透磁率で磁気発熱しやすい加熱部材とを配
置しており、従って燃料噴射弁の構成を変更せずして燃
料の加熱を行うことができる。しかもインシュレータ、
保護キャップの材質はそもそも透磁率が低く、直発熱す
るものではないので、上記加熱部材への磁束の集中を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1参照例の要部断面構造を示す部分断面図で
ある。
【図2】第1参照例の要部構造を示す斜視図である。
【図3】第1参照例を用いた実験の結果を示すグラフで
ある。
【図4】第2参照例の要部構造を示す断面図である。
【図5】第3参照例の要部断面構造を示す部分断面図で
ある。
【図6】第4参照例の要部断面構造を示す部分断面図で
ある。
【図7】第5参照例の要部断面構造を示す部分断面図で
ある。
【図8】第6参照例の要部断面構造を示す部分断面図で
ある。
【図9】本発明の第1実施例の要部断面構造を示す部分
断面図である。
【図10】本発明の第2実施例の要部断面構造を示す部
分断面図である。
【図11】第7参照例の要部断面構造を示す部分断面図
である。
【図12】第7参照例を用いた実験の結果を示すグラフ
である。
【図13】第8参照例の要部断面構造を示す部分断面図
である。
【図14】第9参照例の要部断面構造を示す部分断面図
である。
【図15】第10参照例の要部断面構造を示す部分断面
図である。
【図16】第11参照例の要部断面構造を示す部分断面
図である。
【図17】第11参照例を用いた実験の結果を示すグラ
フである。
【図18】第12参照例の要部断面構造を示す部分断面
図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−217883(JP,A) 特開 昭64−36974(JP,A) 実開 昭59−187090(JP,U) 実開 昭51−41749(JP,U) 実開 昭62−771(JP,U) 特公 昭49−45249(JP,B1) 特公 昭49−45250(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 53/06 F02M 53/04 F02M 53/02 F02M 53/00 F02M 55/02 350 F02M 69/00 310 H05B 6/10 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に加圧燃料を調量し噴射する燃
    料噴射弁を備え、該燃料噴射弁を前記内燃機関の吸気管
    にインシュレータを介して気密に固定した燃料供給装置
    において、 前記インシュレータの内部に、高周波電流が通電される
    コイルと該コイルが発生する磁束を集中させる、高い透
    磁率を有し、磁気発熱しやすい加熱部材とを内蔵せし
    め、 前記インシュレータはゴム製により構成されていて前記
    加熱部材より透磁率が低く、磁気発熱しにくいことを特
    徴とする燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関に加圧燃料を調量し噴射する燃
    料噴射弁を備える燃料供給装置において、 前記燃料噴射弁の燃料噴射側に被覆され、燃料が通過す
    る通路及び噴射開口を有し透磁率が低く、磁気加熱しに
    くい樹脂製保護キャップを備え、 前記保護キャップの内部に、高周波電流が通電されるコ
    イルと該コイルが発生する磁束を集中させる、前記保護
    キャップより高い透磁率を有し、磁気発熱しやすい加熱
    部材とを内蔵せしめ、 前記加熱部材を前記通路の周りに位置するように配置し
    たことを特徴とする燃料供給装置。
JP29319091A 1991-03-05 1991-11-08 燃料供給装置 Expired - Lifetime JP3156312B2 (ja)

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