JP2009097419A - エンジンシステム - Google Patents
エンジンシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009097419A JP2009097419A JP2007269579A JP2007269579A JP2009097419A JP 2009097419 A JP2009097419 A JP 2009097419A JP 2007269579 A JP2007269579 A JP 2007269579A JP 2007269579 A JP2007269579 A JP 2007269579A JP 2009097419 A JP2009097419 A JP 2009097419A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electromagnetic wave
- ammonia
- reformer
- fuel
- resonant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
Abstract
【課題】内燃機関の排出ガスに含まれる窒素酸化物を尿素水を利用して浄化する場合に、尿素水を有効利用して内燃機関の燃焼効率を向上させる。
【解決手段】改質器15は、尿素水タンク12からの尿素水を基にアンモニアを生成し、改質器16は、改質器15で生成されたアンモニアを基に水素を生成する。還元触媒30は、改質器15で生成されたアンモニアを利用してシリンダ11内からの排出ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する。改質器15で生成されたアンモニア及び改質器16で生成された水素は、燃料用アンモニア供給管26を通って吸気管20内へ供給される。シリンダ11内では、インジェクタ22から噴射されたガソリンとともに、燃料用アンモニア供給管26を通って供給されたアンモニア及び水素を燃焼させる。
【選択図】図1
【解決手段】改質器15は、尿素水タンク12からの尿素水を基にアンモニアを生成し、改質器16は、改質器15で生成されたアンモニアを基に水素を生成する。還元触媒30は、改質器15で生成されたアンモニアを利用してシリンダ11内からの排出ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する。改質器15で生成されたアンモニア及び改質器16で生成された水素は、燃料用アンモニア供給管26を通って吸気管20内へ供給される。シリンダ11内では、インジェクタ22から噴射されたガソリンとともに、燃料用アンモニア供給管26を通って供給されたアンモニア及び水素を燃焼させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料改質装置を備えるエンジンシステムに関する。
内燃機関の排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するNOx還元浄化システムの還元剤供給源として、尿素水が用いられている。このNOx還元浄化システムでは、尿素水は高温下でアンモニアに分解され、このアンモニアが窒素酸化物を浄化するための還元触媒へ供給される。窒素酸化物を含む排出ガスとアンモニアとの混合気が還元触媒を通過すると、以下の(1)、(2)式に示す化学反応で窒素酸化物を窒素と水に分解することができる。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O (1)
2NO2+4NH3+O2→3N2+6H2O (2)
2NO2+4NH3+O2→3N2+6H2O (2)
また、内燃機関のシリンダ内で燃焼させる燃料を改質する技術が下記特許文献1〜3に開示されており、プラズマ容器内でプラズマ放電を発生させるプラズマ装置が下記特許文献4〜6に開示されている。
従来、尿素水はNOx還元浄化システムの還元剤供給源としてのみ使用されていた。内燃機関の排気浄化性能ばかりでなく、内燃機関のノック抑制等、燃焼効率を向上させるためには、尿素水を有効利用できることが望ましい。
また、内燃機関のシリンダ内で燃焼させる燃料を改質する場合は、改質燃料の内燃機関への供給量を内燃機関の運転条件に応じて変化できることが望ましい。そのためには、内燃機関へ供給する改質燃料の必要量が変動しても、必要量の燃料を効率よく改質して内燃機関へ供給することが要求される。
本発明は、内燃機関の排出ガスに含まれる窒素酸化物を尿素水を利用して浄化する場合に、尿素水を有効利用して内燃機関の燃焼効率を向上させることを目的の1つとする。また、本発明は、内燃機関へ供給する改質燃料の必要量が変動しても、必要量の燃料を効率よく改質して内燃機関へ供給することを目的の1つとする。
本発明に係るエンジンシステムは、上述した目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るエンジンシステムは、主燃料を内燃機関の吸気管内またはシリンダ内へ噴射する主燃料噴射装置と、尿素水を基にアンモニアを生成する第1の改質器と、第1の改質器で生成されたアンモニアを利用してシリンダ内からの燃焼後の排出ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する排気浄化装置と、第1の改質器で生成されたアンモニアを吸気管内またはシリンダ内へ供給するアンモニア供給装置と、を備え、シリンダ内で主燃料とともにアンモニアを燃焼させることを要旨とする。
本発明によれば、尿素水を基に生成したアンモニアを、窒素酸化物の浄化に利用するだけでなく、吸気管内またはシリンダ内へ供給してシリンダ内で主燃料とともに燃焼させることで、尿素水を有効利用して内燃機関の燃焼効率を向上させることができる。
本発明の一態様では、第1の改質器で生成されたアンモニアを基に水素を生成する第2の改質器を備え、アンモニア供給装置は、第1の改質器で生成されたアンモニアとともに第2の改質器で生成された水素を吸気管内またはシリンダ内へ供給するものであり、シリンダ内で主燃料とともにアンモニア及び水素を燃焼させることが好適である。
本発明の一態様では、第2の改質器は、アンモニアガスが供給される容器であって、その内部で所定の周波数の電磁波が共振する共振容器と、共振容器内で共振する周波数の電磁波を発生させる電磁波発生源と、電磁波発生源で発生した電磁波を共振容器内へ伝搬させる電磁波伝搬手段と、共振容器内に配置された電極であって、該電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高める放電用電極と、を備え、放電用電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高めることで発生するプラズマ放電により共振容器内に供給されたアンモニアガスを水素ガスに改質し、プラズマ放電により改質した水素ガスを共振容器外へ流出させる流出管であって、放電用電極との距離を変化させることができるように移動可能な状態で支持された非導電性の流出管と、電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力に応じて放電用電極と流出管との距離を変化させるように流出管を駆動する流出管駆動装置と、をさらに備えることが好適である。この態様では、流出管駆動装置は、電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力の増大に対して放電用電極と流出管との距離を増大させるように流出管を駆動することが好適である。
本発明の一態様では、主燃料は、炭化水素系燃料であることが好適である。
また、本発明に係る内燃機関の燃料改質装置は、内燃機関のシリンダ内で燃焼させる燃料ガスを改質する燃料改質装置であって、改質前の燃料ガスが供給される容器であって、その内部で所定の周波数の電磁波が共振する共振容器と、共振容器内で共振する周波数の電磁波を発生させる電磁波発生源と、電磁波発生源で発生した電磁波を共振容器内へ伝搬させる電磁波伝搬手段と、共振容器内に配置された電極であって、該電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高める放電用電極と、を備え、放電用電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高めることで発生するプラズマ放電により共振容器内に供給された燃料ガスを改質し、プラズマ放電により改質した燃料ガスを共振容器外へ流出させる流出管であって、放電用電極との距離を変化させることができるように移動可能な状態で支持された非導電性の流出管と、電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力に応じて放電用電極と流出管との距離を変化させるように流出管を駆動する流出管駆動装置と、をさらに備える、ことを要旨とする。
本発明によれば、電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力に応じて放電用電極と流出管との距離を変化させることで、内燃機関へ供給する改質燃料の必要量が変動しても、必要量の燃料を効率よく改質して内燃機関へ供給することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンシステムの概略構成を示す図であり、内燃機関10が火花点火式内燃機関である例を示す。内燃機関10の吸気管20内に臨むインジェクタ(主燃料噴射装置)22は、主燃料を吸気管20内へ噴射する。ここでの主燃料としては、例えばガソリン(炭化水素系燃料)を用いることができる。インジェクタ22から噴射されたガソリン(主燃料)は、吸気行程にて空気とともにシリンダ11内に導入される。内燃機関10は、点火栓19の火花放電によりシリンダ11内の燃料と空気との混合気に点火することで、シリンダ11内の混合気を火炎伝播燃焼させて動力を発生する。燃焼後の排出ガスは、排気行程にてシリンダ11内から排気管21内へ排出され、排気浄化装置として設けられた還元触媒30で浄化される。燃焼後の排出ガスには窒素酸化物(NOx)が含まれており、窒素酸化物が還元触媒(NOx浄化触媒)30で窒素(N2)に還元されることにより浄化される。
尿素水タンク12内には、尿素が溶解された尿素水が貯溜されている。尿素水タンク12内に貯溜された尿素水は、改質器15に供給される。改質器15は、尿素水タンク12からの尿素水を基にアンモニア(NH3)を生成する。ここでは、例えばシリンダ11内からの排出ガスの熱エネルギを利用して、尿素水を高温下でアンモニアガスに分解して改質することができる。その場合は、改質器15を排気管21に内蔵することも可能である。改質器16は、改質器15で生成されたアンモニアガスの少なくとも一部を水素(H2)ガスに改質する。改質器16の具体的構成例については後述する。
改質器15で生成されたアンモニアガスを還元触媒30に供給するために、改質器16(あるいは改質器15)と排気管21とを繋ぐ排気浄化用アンモニア供給管25が設けられている。排気浄化用アンモニア供給管25には制御弁27が設けられており、制御装置40により制御弁27の開度を制御することで、改質器16から還元触媒30へのアンモニアガス(及び水素ガス)の供給量を制御することができる。窒素酸化物(NOx)を含む排出ガスとアンモニアとの混合気が還元触媒30を通過すると、前述の(1)、(2)式に示す化学反応で窒素酸化物を窒素と水に分解することができる。このように、還元触媒30では、アンモニアを利用した脱硝によりシリンダ11内からの排出ガスに含まれる窒素酸化物を浄化することができる。
本実施形態では、改質器15で生成されたアンモニアガスを吸気管20内に供給するために、改質器16と吸気管20内とを繋ぐ燃料用アンモニア供給管26が設けられている。改質器16内の残留アンモニアガスが燃料用アンモニア供給管26内を通って吸気管20内に供給されることで、吸気管20内にてアンモニアガスがガソリンに添加され、その結果、シリンダ11内ではガソリン(主燃料)とともにアンモニアガスも燃焼させる。さらに、改質器16ではアンモニアガスから水素ガスが生成されるため、生成された水素ガスが残留アンモニアガスとともに燃料用アンモニア供給管26内を通って吸気管20内に供給されることで、吸気管20内にて水素ガスがアンモニアガスとともにガソリンに添加される。その結果、シリンダ11内では、ガソリンとともにアンモニアガス及び水素ガスも燃焼させる。燃料用アンモニア供給管26には制御弁28が設けられており、制御装置40により制御弁28の開度を制御することで、吸気管20内へのアンモニアガス及び水素ガスの供給量(ガソリンへのアンモニアガス及び水素ガスの添加量)を制御することができる。このように、本実施形態では、改質器15で生成されたアンモニアガスを、窒素酸化物の浄化(還元)に用いるだけでなく、シリンダ11内で燃焼させる燃料ガスとしても用いる。さらに、改質器15で生成されたアンモニアガスから生成された水素ガスも、シリンダ11内で燃焼させる燃料ガスとして用いる。
シリンダ11内で燃焼させる燃料ガスを改質する改質器16の構成例を図2に示す。電磁波発生電源31は、例えば固体素子やマグネトロンや進行波増幅管により構成することができ、電磁波(例えばマイクロ波)を発生、増幅させる役割を果たす。制御装置40は、電磁波発生電源31が発生するマイクロ波のゲイン及びパルス幅のいずれか1つ以上を制御することで、その出力(電力)を制御する。電磁波発生電源31は、アンモニアガスを改質する場合にマイクロ波を発生し、発生したマイクロ波は、電磁波伝送路として設けられた同軸ケーブル37を伝搬する。同軸ケーブル37の端部には、共振容器34内に臨む電磁波放射器(電極)35が接続されており、同軸ケーブル37を伝搬したマイクロ波は、電磁波放射器35から共振容器34内に放射される。このように、同軸ケーブル37及び電磁波放射器35が、電磁波発生電源31で発生したマイクロ波を共振容器34内へ伝搬させる役割を果たす。
共振容器34は、金属等の導電材料により構成されており、その内部にキャビティ34aが形成されている。キャビティ34aでは、所定の周波数のマイクロ波(電磁波)が所定の共振モードで共振する。電磁波発生電源31は、キャビティ34aで共振する周波数のマイクロ波を発生させることで、キャビティ34a内へ突出する電磁波放射器35から放射されたマイクロ波が、キャビティ34a内で共振する。マイクロ波がキャビティ34a内で共振している状態では、マイクロ波のエネルギ反射が少なく、マイクロ波のエネルギのほとんどが共振容器34内に蓄えられる。共振容器34には、改質器15と接続された燃料ガス流入管38と、燃料用アンモニア供給管26と接続された燃料ガス流出管39が設けられており、改質器15からのアンモニアガス(改質器16による改質前の燃料ガス)は、燃料ガス流入管38内を通ってキャビティ34a内に供給される。
共振容器34には、放電用電極36がキャビティ34a内へ突出して設けられている。ここでの放電用電極36は、その近傍にてキャビティ34a内のマイクロ波の電界強度を局所的に高める役割を果たす。すなわち、電磁波放射器35から放射されたマイクロ波はキャビティ34a内を満たすが、放電用電極36の近傍では、放電用電極36とキャビティ34a内の空間の透磁率の違いから、キャビティ34a内のマイクロ波の平均電界の数十倍から数百倍程度の高電界を得ることができる。その結果、放電用電極36の近傍において、マイクロ波供給に伴ってキャビティ34a内の空間中に電流が流れるブレークダウンが発生する。そして、それが起点となって、キャビティ34a内の広い範囲でプラズマ放電が発生することで、キャビティ34a内に供給されたアンモニアガスを水素ガスと窒素(N2)ガスに分解する(改質する)ことができる。キャビティ34a内の残留アンモニアガス及び水素ガス(改質後の燃料ガス)は、燃料ガス流出管39内を通って共振容器34外へ流出して、燃料用アンモニア供給管26内へ供給される。なお、図2に示す例では、燃料ガス流入管38と放電用電極36を一体化しているが、燃料ガス流入管38と放電用電極36を別体とすることもできる。
燃料ガス流出管39は、共振容器34の側面34dに配置され、非導電材料により構成されている。ここでの非導電材料として、例えば石英ガラス等のセラミックを用いることができる。そして、非導電性の燃料ガス流出管39は、放電用電極36との距離を変化させることができるように、キャビティ34a半径方向(図2の左右方向)に沿って移動可能な状態でアクチュエータ42に支持されている。アクチュエータ(流出管駆動装置)42は、燃料ガス流出管39をキャビティ34a半径方向に沿って駆動することで、放電用電極36と燃料ガス流出管39との距離を変化させることができる。アクチュエータ42の駆動制御は、制御装置40により行われる。
次に、図2に示す改質器16において、キャビティ34a内でプラズマ放電を効率よく発生させるための好適な構成例について説明する。ただし、以下に説明するマイクロ波の周波数(波長)、共振容器34(キャビティ34a)の寸法については一例であり、この例に限定されるものではない。そして、以下に説明する条件を必ずしも満たさなくても、キャビティ34a内でプラズマ放電を発生させることができる。
キャビティ34a内におけるマイクロ波の共振周波数は、共振容器34(キャビティ34a)の形状、大きさ、導電率等に依存する。ここで、図3に示すようにキャビティ34aの形状を円柱形状、キャビティ34aの直径Dを90mmとし、キャビティ34aの高さHを変化させた場合の共振モードを調べた結果を図4に示す。例えば高さHが20mmの場合は、2〜7GHzの間に、約2.5GHz(TM010モード)、約4.1GHz(TM110モード)、約5.4GHz(TM210モード)、約5.8GHz(TM020モード)、約6.7GHz(TM310モード)の5種類の共振モードが存在する。また、高さHが90mmの場合は、2〜7GHzの間の共振モードの数が高さHが20mmの場合よりも増加し、その共振周波数が高さHによって変化しない共振モード(例えばTM010モード等)と高さHによって共振周波数が変化する共振モード(例えばTE111モード、TM011モード等)が存在する。そして、キャビティ34a内に発生する共振の強さ(蓄積エネルギの大きさ)は、図5に示すように、共振モードの種類により異なる。図5は、高さHが90mmの場合におけるSパラメータの周波数特性を示し、そのレベルが低いほど蓄積エネルギが大きいことを表す。
キャビティ34a内には、共振モードの種類に応じた電界分布が形成される。例えば、TM010モードにおいては、図6(A)に示す電界分布が形成され、TM011モードにおいては、図6(B)に示す電界分布が形成される。キャビティ34aの直径Dが90mmの場合は、2.5GHz近傍のTM010モードが最も低次の共振モードとなる。TM010モードの電界分布は、図6(A)に示すように、キャビティ34aの径方向において中央部が最も高く、周囲部(径方向外側)へ向かうほど低くなるという単調な分布であるため、共振モードの設定が容易となる。そこで、本実施形態では、TM010モードによるマイクロ波共振を利用してキャビティ34a内でプラズマ放電を発生させる。その場合は、キャビティ34aの直径Dが90mmであるのに対して、共振が発生するマイクロ波の周波数が約2.5GHz(波長が約120mm)となり、キャビティ34aの直径Dがマイクロ波の波長の約3/4倍となる。
キャビティ34a内でTM010モードによるマイクロ波共振を効率よく発生させるためには、電磁波放射器35については、キャビティ34a内における電界強度が高くなる位置に配置することが好ましい。そして、キャビティ34a内でプラズマ放電を効率よく発生させるためには、放電用電極36については、キャビティ34a内における電界強度が高くなる位置に配置することが好ましい。TM010モードにおいては、図6(A)に示すようにキャビティ34aの径方向における中央部で電界強度が最も高くなるため、キャビティ34aの径方向における中央部へ電磁波放射器35及び放電用電極36を突出させることが好ましい。図2に示す例では、キャビティ34aの下面34bから電磁波放射器35を突出させ、キャビティ34aの上面34cから放電用電極36を突出させており、電磁波放射器35と放電用電極36がキャビティ34a高さ方向において対向配置されている。電磁波放射器35及び放電用電極36をキャビティ34aの径方向における中央部へ突出させた場合の電界分布(TM010モード)を図7に示す。図7に示すように、電磁波放射器35の近傍及び放電用電極36の近傍にて電界強度が局所的に高くなる。
ただし、電磁波放射器35や放電用電極36をキャビティ34a内へ突出させると、キャビティ34aにおける共振周波数が変化する。電磁波放射器35及び放電用電極36のキャビティ34a内への突出長さ(挿入長さ)をそれぞれ変化させた場合における共振周波数の変化を調べた結果を図8に示す。そして、電磁波放射器35や放電用電極36のキャビティ34a内への突出長さを変化させると、結合度も変化する。ここでの結合度は、キャビティ34a内への入射エネルギの指標を表し、結合度のレベルが低いキャビティ34a内への入射エネルギが大きいことを表す。例えば、−10dBの結合度は供給エネルギの90%が入射可能であり、−20dBの結合度は供給エネルギの99%が入射可能であることを表す。電磁波放射器35及び放電用電極36の突出長さをそれぞれ変化させた場合における結合度の変化を調べた結果を図9に示す。さらに、電磁波放射器35や放電用電極36のキャビティ34a内への突出長さを変化させると、キャビティ34a内(放電用電極36近傍)における最大電界強度も変化する。電磁波放射器35及び放電用電極36の突出長さをそれぞれ変化させた場合における最大電界強度の変化を調べた結果を図10に示す。図10に示すように、放電用電極36の突出長さが20mmで電磁波放射器35の突出長さが9mmである場合に、キャビティ34a内における最大電界強度が最も高くなる。
キャビティ34a内でプラズマ放電を効率よく発生させるためには、結合度のレベルが低く且つ放電用電極36近傍における最大電界強度が高くなるように、電磁波放射器35及び放電用電極36のキャビティ34a内への突出長さを設定することが好ましい。例えば、電磁波発生電源31で発生させるマイクロ波の周波数を2.45GHz(市販マグネトロンの発振周波数)に設定し、キャビティ34aにおける共振周波数を約2.45GHzに設定する条件では、電磁波放射器35の突出長さを3.5mm、放電用電極36の突出長さを10mmに設定することで、図9,10に示すように、結合度を−20dB以下にする(供給エネルギの99%以上を入射する)ことができるとともに、1W供給時においてその最大電界強度を30000V/m程度まで高めることができる。
電磁波発生電源31からキャビティ34a内へマイクロ波を供給して、放電用電極36によりキャビティ34a内でプラズマ放電を発生させることで、キャビティ34a内に供給されたアンモニアガスが水素ガスに改質される。その際には、電磁波発生電源31からキャビティ34a内に供給されるマイクロ波の電力に応じて、プラズマ放電が発生する領域が変化し、アンモニアガスが水素ガスに改質される割合も変化する。例えば、電磁波発生電源31からキャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が小さいときは、図11に示すように、プラズマ放電が発生する領域44は放電用電極36近傍のみの狭い領域となり、その狭い領域44でアンモニアガスが水素ガスに改質される。そのため、アンモニアガスが水素ガスに改質される割合は低くなる。一方、電磁波発生電源31からキャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が大きいときは、図12に示すように、プラズマ放電が発生する領域44は広い領域となり、その広い領域44でアンモニアガスが水素ガスに改質される。そのため、アンモニアガスが水素ガスに改質される割合は高くなる。
本実施形態では、電磁波発生電源31からキャビティ34a内に供給されるマイクロ波の電力に応じて、燃料ガス流出管39と放電用電極36との距離を変化させるように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動する。例えば、キャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が小さい(アンモニアガスの改質割合が低い)ときは、図11に示すように、燃料ガス流出管39のキャビティ34a内への突出長さを長くして放電用電極36との距離を短くするように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動する。これによって、放電用電極36近傍の狭い領域44にて生成された少量の水素ガス(改質後の燃料ガス)を、燃料ガス流出管39を介して効率よく吸気管20内へ供給することができる。その際には、キャビティ34a内へ突出する燃料ガス流出管39が非導電性であるため、キャビティ34aにおける共振周波数の変化を招くこともない。一方、キャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が大きい(アンモニアガスの改質割合が高い)ときは、図12に示すように、燃料ガス流出管39のキャビティ34a内への突出長さを短くして放電用電極36との距離を長くするように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動する。これによって、キャビティ34a内の広い領域44にて生成された多量の水素ガス(改質後の燃料ガス)を、燃料ガス流出管39を介して効率よく吸気管20内へ供給することができる。その際には、キャビティ34a内の広い領域44にて発生したプラズマの熱が燃料ガス流出管39に伝わるのを抑止することができるので、熱損失を低減してプラズマ発生効率の低下を抑制することができる。このように、電磁波発生電源31からキャビティ34a内に供給されるマイクロ波の電力の増大に対して燃料ガス流出管39と放電用電極36との距離を増大させるように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動することで、内燃機関10(吸気管20内)へ供給する水素ガス(改質後の燃料ガス)の必要量が変動しても、必要量の水素ガスを効率よく生成して内燃機関10へ供給することができる。
以上説明した本実施形態では、改質器15で尿素水を基に生成したアンモニアを、還元触媒30へ供給して窒素酸化物の浄化に利用するだけでなく、燃料用アンモニア供給管26を介して吸気管20内へ供給してガソリン(主燃料)に添加することで、燃料全体のオクタン価を高めることができる。燃料全体のオクタン価が高まることで、火花点火式内燃機関ではノックが生じにくくなり、より高い効率で運転を行うことができる。このように、本実施形態によれば、窒素酸化物の浄化に用いられる尿素水を有効利用して、排気浄化性能ばかりでなく、内燃機関10の燃焼効率も向上させることができる。
さらに、本実施形態では、改質器16でアンモニア(尿素水)を基に生成した水素を、燃料用アンモニア供給管26を介して吸気管20内へ供給してガソリン(主燃料)に添加することで、燃料全体のオクタン価を高めるだけでなく、燃料全体の燃焼速度も高めることができる。燃料全体の燃焼速度が高まることで、ノックがさらに生じにくくなり、内燃機関10の燃焼効率をさらに向上させることができる。
なお、ガソリンの発火温度は400℃程度であり、アンモニアの発火温度は651℃程度であるため、ガソリンとアンモニアとの混合燃料を使用する場合は、図13(A)に示すように、アンモニアの流量比率が増大するほど燃料全体の発火温度(オクタン価)が高くなる。燃料全体の発火温度(オクタン価)が高まると、ノックが起き難くなる。一方、ガソリンの燃焼速度は42cm/s程度であり、アンモニアの燃焼速度は8cm/s程度であるため、ガソリンとアンモニアとの混合燃料を使用する場合は、図13(B)に示すように、アンモニアの流量比率が増大するほど燃料全体の燃焼速度が低くなる。火花点火式内燃機関において、燃料全体の燃焼速度が低くなると、ノックが起きやすくなるとともに、燃焼変動が起きやすくなる。そのため、燃料全体の発火温度(オクタン価)を高めるためにアンモニアの流量比率を高くしすぎると、燃焼速度が低下することで却ってノックが起きやすくなるとともに燃焼変動が起きやすくなる。
発火温度及び燃焼速度の両方を考慮したノックの起き難さは、図13(C)に示す特性となる。図13(C)に示す特性から、燃料全体の燃焼速度の低下を抑えてノックを起き難くするためには、アンモニアの流量比率を0.5以下にすることが好ましい。さらに、燃料全体の発火温度(オクタン価)を高めてノックを起き難くするためには、アンモニアの流量比率を0.3以上且つ0.5以下にすることが好ましい。さらに、図13(C)に示す特性から、燃料全体の発火温度(オクタン価)を高めつつ燃焼速度の低下を抑えてノックを最も起き難くするためには、アンモニアの流量比率を0.4(あるいはほぼ0.4)にすることが好ましい。
次に、本実施形態の他の構成例について説明する。
図14は、内燃機関10が圧縮着火式内燃機関である例を示す。シリンダ11内に臨むインジェクタ22は、主燃料として軽油(炭化水素系燃料)をシリンダ11内へ直接噴射する。図14に示す圧縮着火式内燃機関の構成例では、特に予混合圧縮着火燃焼を用いる場合、改質器15で生成されたアンモニアガス(及び改質器16で生成された水素ガス)の吸気管20内へ供給量(吸気への添加量)を制御することで、着火時期制御が可能となる。その結果、内燃機関10の燃焼効率を向上させることができ、より高い負荷での運転が可能となる。
また、図15は、内燃機関10が過給エンジンである例を示す。改質器15で生成されたアンモニアガス及び改質器16で生成された水素ガスは、燃料用アンモニア供給管26を通って過給器(ターボチャージャー)48のコンプレッサの入口側へ供給される。
また、図16,17に示す構成例では、吸気管20は、シリンダ11内に吸気を供給するためのストレートポート20−2と、シリンダ11内の周囲部に吸気のスワール流を形成するための螺旋状のヘリカルポート20−1と、を含んで構成されている。改質器15で生成されたアンモニアガス(及び改質器16で生成された水素ガス)は、燃料用アンモニア供給管26を通ってヘリカルポート20−1内へ供給されることで、ヘリカルポート20−1内からシリンダ11内に流入してシリンダ11内の周囲部にスワール流を形成する。インジェクタ22が噴射する主燃料(ガソリン)については、ストレートポート20−2内及びヘリカルポート20−1内の両方へ噴射することもできるし、ストレートポート20−2内のみへ噴射することもできる。この構成例では、図17に示すように、シリンダ11内の周囲部に、アンモニアガス(及び水素ガス)の濃度が高い領域、すなわち改質燃料ガスの濃度が高い領域50が形成される。そのため、シリンダ11内における燃料のオクタン価は、シリンダ11内の周囲部(改質燃料ガスの濃度が高い領域50)の方がシリンダ11内の中央部よりも高くなる。したがって、より少ない改質燃料ガスの供給量で燃焼後期におけるノックの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、主燃料として、ガソリンや軽油等の炭化水素系燃料以外の燃料を用いることも可能であり、例えばエタノール等のアルコール系燃料を用いることもできる。また、本実施形態では、改質器15で生成されたアンモニアガス(及び改質器16で生成された水素ガス)を、燃料用アンモニア供給管26を介してシリンダ11内に臨むインジェクタへ供給し、このインジェクタからアンモニアガス(及び水素ガス)をシリンダ11内へ直接噴射することもできる。
以下、改質器16の他の構成例について説明する。図18に示す構成例では、電磁波発生電源31で発生したマイクロ波は、電磁波伝送路として設けられた導波管32内を伝搬する。導波管32の端部には、開口部32aが共振容器34内に臨んで配置されており、導波管32内を伝搬したマイクロ波は、この開口部32aから共振容器34内に放射される。このように、導波管32が、電磁波発生電源31で発生したマイクロ波を共振容器34内へ伝搬させる役割を果たし、導波管32の開口部32aが、マイクロ波を共振容器34内へ放射する電磁波放射器として機能する。導波管32の開口部32aには、導波管32内からキャビティ34a内へのマイクロ波の透過を許容するとともに、キャビティ34a内から導波管32内への燃料ガスの流出を遮断する絶縁体33が設けられている。ここでの絶縁体33としては、例えば誘電率の低いセラミック等の誘電体を用いることができる。
非導電性の燃料ガス流出管39は、共振容器34の下面34bに配置され、キャビティ34a高さ方向(図18の上下方向)において放電用電極36(燃料ガス流入管38)と対向している。そして、燃料ガス流出管39は、放電用電極36との距離を変化させることができるように、キャビティ34a高さ方向に沿って移動可能な状態でアクチュエータ42に支持されている。アクチュエータ42は、燃料ガス流出管39をキャビティ34a高さ方向に沿って駆動することで、放電用電極36と燃料ガス流出管39との距離を変化させることができる。
次に、図18に示す改質器16において、キャビティ34a内でプラズマ放電を効率よく発生させるための好適な構成例について説明する。ただし、以下に説明するマイクロ波の周波数(波長)、共振容器34(キャビティ34a)の寸法については一例であり、この例に限定されるものではない。そして、以下に説明する条件を必ずしも満たさなくても、キャビティ34a内でプラズマ放電を発生させることができる。
図19に示すように、同軸系と導波管系とでは電界と磁界の配置が異なる。ここで、図19(A)は同軸系における電界と磁界の配置を示し、図19(B)は導波管系における電界と磁界の配置を示す。そのため、マイクロ波を導波管32を介してキャビティ34a内に供給する場合は、TM010モードによるマイクロ波共振を効率よく発生させるために、図18に示すように、導波管32の開口部32aをキャビティ34aの側面34dに臨ませる、すなわちマイクロ波をキャビティ34aの側面34dから供給することが好ましい。
また、開口部32aの大きさを変化させると、キャビティ34aにおける共振周波数及び結合度が変化する。開口部32aの幅(キャビティ34aの径方向及び高さ方向と垂直な方向の長さ、図18の図面と垂直な方向の長さ)を変化させた場合における共振周波数の変化を調べた結果を図20に示し、開口部32aの幅を変化させた場合における結合度の変化を調べた結果を図21に示す。キャビティ34a内でプラズマ放電を効率よく発生させるためには、結合度のレベルが低くなるように開口部32aの大きさ(幅)を調整することが好ましい。
図18に示す改質器16においても、電磁波発生電源31からキャビティ34a内に供給されるマイクロ波の電力に応じて、燃料ガス流出管39と放電用電極36との距離を変化させるように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動する。例えば、キャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が小さい(アンモニアガスの改質割合が低い)ときは、図22に示すように、燃料ガス流出管39のキャビティ34a内への突出長さを長くして放電用電極36との距離を短くするように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動することで、放電用電極36近傍の狭い領域44にて生成された少量の水素ガスを、燃料ガス流出管39を介して効率よく吸気管20内へ供給することができる。一方、キャビティ34a内へのマイクロ波の供給電力が大きい(アンモニアガスの改質割合が高い)ときは、図23に示すように、燃料ガス流出管39のキャビティ34a内への突出長さを短くして放電用電極36との距離を長くするように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動することで、キャビティ34a内の広い領域44にて生成された多量の水素ガスを、燃料ガス流出管39を介して効率よく吸気管20内へ供給することができる。このように、図18に示す改質器16においても、電磁波発生電源31からキャビティ34a内に供給されるマイクロ波の電力の増大に対して燃料ガス流出管39と放電用電極36との距離を増大させるように、燃料ガス流出管39をアクチュエータ42により駆動することで、内燃機関10(吸気管20内)へ供給する水素ガス(改質後の燃料ガス)の必要量が変動しても、必要量の水素ガスを効率よく生成して内燃機関10へ供給することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 内燃機関、11 シリンダ、12 尿素水タンク、15,16 改質器、19 点火栓、20 吸気管、21 排気管、22 インジェクタ、25 排気浄化用アンモニア供給管、26 燃料用アンモニア供給管、27,28 制御弁、30 還元触媒、31 電磁波発生電源、32 導波管、33 絶縁体、34 共振容器、34a キャビティ、35 電磁波放射器、36 放電用電極、37 同軸ケーブル、38 燃料ガス流入管、39 燃料ガス流出管、40 制御装置、42 アクチュエータ、48 過給器。
Claims (6)
- 主燃料を内燃機関の吸気管内またはシリンダ内へ噴射する主燃料噴射装置と、
尿素水を基にアンモニアを生成する第1の改質器と、
第1の改質器で生成されたアンモニアを利用してシリンダ内からの燃焼後の排出ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する排気浄化装置と、
第1の改質器で生成されたアンモニアを吸気管内またはシリンダ内へ供給するアンモニア供給装置と、
を備え、
シリンダ内で主燃料とともにアンモニアを燃焼させる、エンジンシステム。 - 請求項1に記載のエンジンシステムであって、
第1の改質器で生成されたアンモニアを基に水素を生成する第2の改質器を備え、
アンモニア供給装置は、第1の改質器で生成されたアンモニアとともに第2の改質器で生成された水素を吸気管内またはシリンダ内へ供給するものであり、
シリンダ内で主燃料とともにアンモニア及び水素を燃焼させる、エンジンシステム。 - 請求項2に記載のエンジンシステムであって、
第2の改質器は、
アンモニアガスが供給される容器であって、その内部で所定の周波数の電磁波が共振する共振容器と、
共振容器内で共振する周波数の電磁波を発生させる電磁波発生源と、
電磁波発生源で発生した電磁波を共振容器内へ伝搬させる電磁波伝搬手段と、
共振容器内に配置された電極であって、該電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高める放電用電極と、
を備え、
放電用電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高めることで発生するプラズマ放電により共振容器内に供給されたアンモニアガスを水素ガスに改質し、
プラズマ放電により改質した水素ガスを共振容器外へ流出させる流出管であって、放電用電極との距離を変化させることができるように移動可能な状態で支持された非導電性の流出管と、
電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力に応じて放電用電極と流出管との距離を変化させるように流出管を駆動する流出管駆動装置と、
をさらに備える、エンジンシステム。 - 請求項3に記載のエンジンシステムであって、
流出管駆動装置は、電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力の増大に対して放電用電極と流出管との距離を増大させるように流出管を駆動する、エンジンシステム。 - 請求項1〜4のいずれか1に記載のエンジンシステムであって、
主燃料は、炭化水素系燃料である、エンジンシステム。 - 内燃機関のシリンダ内で燃焼させる燃料ガスを改質する燃料改質装置であって、
改質前の燃料ガスが供給される容器であって、その内部で所定の周波数の電磁波が共振する共振容器と、
共振容器内で共振する周波数の電磁波を発生させる電磁波発生源と、
電磁波発生源で発生した電磁波を共振容器内へ伝搬させる電磁波伝搬手段と、
共振容器内に配置された電極であって、該電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高める放電用電極と、
を備え、
放電用電極近傍にて共振容器内の電磁波の電界強度を局所的に高めることで発生するプラズマ放電により共振容器内に供給された燃料ガスを改質し、
プラズマ放電により改質した燃料ガスを共振容器外へ流出させる流出管であって、放電用電極との距離を変化させることができるように移動可能な状態で支持された非導電性の流出管と、
電磁波発生源から共振容器内に供給される電磁波の電力に応じて放電用電極と流出管との距離を変化させるように流出管を駆動する流出管駆動装置と、
をさらに備える、内燃機関の燃料改質装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007269579A JP2009097419A (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | エンジンシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007269579A JP2009097419A (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | エンジンシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009097419A true JP2009097419A (ja) | 2009-05-07 |
Family
ID=40700661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007269579A Pending JP2009097419A (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | エンジンシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009097419A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011132604A1 (ja) * | 2010-04-22 | 2011-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
WO2011145434A1 (ja) * | 2010-05-21 | 2011-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | アンモニア燃焼内燃機関 |
WO2011145435A1 (ja) * | 2010-05-21 | 2011-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP2012237277A (ja) * | 2011-05-13 | 2012-12-06 | Denso Corp | 燃料供給システム |
JP2012246773A (ja) * | 2011-05-25 | 2012-12-13 | Denso Corp | コジェネレーションシステム |
WO2015161972A1 (de) * | 2014-04-23 | 2015-10-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur abgasnachbehandlung sowie verbrennungssystem |
JP2020148198A (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | Jfeエンジニアリング株式会社 | ディーゼルエンジン |
WO2020183522A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | Jfeエンジニアリング株式会社 | ディーゼルエンジン |
CN115247602A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-10-28 | 天津大学 | 一种氨气稀释汽油发动机控制系统 |
-
2007
- 2007-10-16 JP JP2007269579A patent/JP2009097419A/ja active Pending
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102859169A (zh) * | 2010-04-22 | 2013-01-02 | 丰田自动车株式会社 | 内燃机的控制装置 |
US8720417B1 (en) | 2010-04-22 | 2014-05-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control system of internal combustion engine |
WO2011132604A1 (ja) * | 2010-04-22 | 2011-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP5397541B2 (ja) * | 2010-04-22 | 2014-01-22 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
US8534237B2 (en) | 2010-04-22 | 2013-09-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control system of internal combustion engine |
JP5472459B2 (ja) * | 2010-05-21 | 2014-04-16 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
CN102906409A (zh) * | 2010-05-21 | 2013-01-30 | 丰田自动车株式会社 | 氨燃烧内燃机 |
JP5310945B2 (ja) * | 2010-05-21 | 2013-10-09 | トヨタ自動車株式会社 | アンモニア燃焼内燃機関 |
WO2011145435A1 (ja) * | 2010-05-21 | 2011-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
WO2011145434A1 (ja) * | 2010-05-21 | 2011-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | アンモニア燃焼内燃機関 |
JP2012237277A (ja) * | 2011-05-13 | 2012-12-06 | Denso Corp | 燃料供給システム |
JP2012246773A (ja) * | 2011-05-25 | 2012-12-13 | Denso Corp | コジェネレーションシステム |
US10385748B2 (en) | 2014-04-23 | 2019-08-20 | Siemens Aktiengesellschaft | Method for exhaust gas aftertreatment and combustion system |
JP2017519931A (ja) * | 2014-04-23 | 2017-07-20 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフトSiemens Aktiengesellschaft | 排気ガス後処理方法及び燃焼システム |
WO2015161972A1 (de) * | 2014-04-23 | 2015-10-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur abgasnachbehandlung sowie verbrennungssystem |
JP2020148198A (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | Jfeエンジニアリング株式会社 | ディーゼルエンジン |
WO2020183522A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | Jfeエンジニアリング株式会社 | ディーゼルエンジン |
KR20210118141A (ko) * | 2019-03-08 | 2021-09-29 | 제이에프이 엔지니어링 가부시키가이샤 | 디젤엔진 |
CN113518857A (zh) * | 2019-03-08 | 2021-10-19 | 杰富意工程株式会社 | 柴油发动机 |
KR102480585B1 (ko) | 2019-03-08 | 2022-12-23 | 제이에프이 엔지니어링 가부시키가이샤 | 디젤엔진 |
CN113518857B (zh) * | 2019-03-08 | 2023-05-26 | 杰富意工程株式会社 | 柴油发动机 |
CN115247602A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-10-28 | 天津大学 | 一种氨气稀释汽油发动机控制系统 |
CN115247602B (zh) * | 2022-07-15 | 2023-10-31 | 天津大学 | 一种氨气稀释汽油发动机控制系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009097419A (ja) | エンジンシステム | |
JP4853451B2 (ja) | エンジンシステム | |
JP5467219B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP5428057B2 (ja) | 圧縮着火内燃機関、グロープラグ及びインジェクタ | |
JP5493063B2 (ja) | ガス処理装置、ガス処理システム及びガス処理方法、並びにそれを用いた排気ガス処理システム及び内燃機関 | |
JP2009097422A (ja) | 内燃機関の燃料改質装置及びエンジンシステム | |
CA2464955C (en) | Process and synthesizer for molecular engineering and synthesis of materials | |
JP2009036197A (ja) | 着火・化学反応促進・保炎装置、速度型内燃機関、及び、炉 | |
JP2009287549A5 (ja) | ||
JP2009036197A5 (ja) | ||
JP5277375B2 (ja) | 燃焼室直下流の排気ガス後処理装置 | |
JP5934851B2 (ja) | 内燃機関 | |
US20050019714A1 (en) | Plasma catalytic fuel injector for enhanced combustion | |
JP5467285B2 (ja) | 均一予混合圧縮自着火エンジン及びエンジン | |
JP2004536007A (ja) | 内燃機関又はガスタービンで使用できる燃料を合成ガスにプラズマ触媒変換する方法及びこれに使われるプラズマ触媒変換装置 | |
JP2009036201A5 (ja) | ||
KR100893735B1 (ko) | 매연여과장치용 플라즈마 반응기와 이를 이용한 매연저감장치 | |
CN112377341A (zh) | 一种基于表面波模式的微波等离子体助燃装置 | |
RU2670633C9 (ru) | Способ эксплуатации дизельного двигателя | |
JP2009097420A (ja) | 内燃機関の燃料改質装置及びエンジンシステム | |
JP5282727B2 (ja) | 排気浄化装置 | |
CN1644985A (zh) | 一种逆流换热式燃烧器 | |
KR20140043509A (ko) | 내연 기관 내의 공기를 개질하기 위한 장치 | |
WO2023234110A1 (ja) | 燃焼器及びアンモニアエンジンシステム | |
KR101019725B1 (ko) | 플라즈마를 이용한 연료 개질기능이 구비된 플라즈마 버너장치 |