JPH0723336B2 - カルバサイクリン誘導体及びその製法 - Google Patents

カルバサイクリン誘導体及びその製法

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JPH0723336B2
JPH0723336B2 JP60045001A JP4500185A JPH0723336B2 JP H0723336 B2 JPH0723336 B2 JP H0723336B2 JP 60045001 A JP60045001 A JP 60045001A JP 4500185 A JP4500185 A JP 4500185A JP H0723336 B2 JPH0723336 B2 JP H0723336B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規カルバサイクリン誘導体、その製法並びに
該化合物を含有する医薬組成物に関する。
従来技術 カルバサイクリン、プロスタサイクリンの前駆物質は19
76年に単離され、同年にその構造は解明された(Prosta
glandins、第12巻、第915頁、1976年)。プロスタグラ
ンジン−記号としては、長い間プロスタサイクリンはPG
I2という記号で呼ばれている。同様にカルバサイクリ
ンになる6a−カルバプロスタグランジン−I2とも呼ばれ
ている。
本発明による化合物の各命法はモルトン(Morton)及び
ブロカウ(Brokaw)の提案による(J.Org.Chem.第44
巻、第2280頁、1979年)。これら化合物の合成において
は常に2種の二重結合異性体が生じ、これらを(5E)又
は(5Z)という記号をつけることにより特徴づける。上
の方の鎖を例えば芳香族基で置換すると、例えば次の名
前で表わしてよい構造式が得られる: この種のプロスタサイクリン類似物質は西ドイツ国特許
公開第3146278号公報及びヨーロツパ特許第0062902号明
細書にすでに記載されている。
その生物学的及び薬理学的特性により、プロスタサイク
リン及びその類似物質は血栓生成、硬塞及び他の心臓−
循環系疾患の治療及び予防に適している。しかしこれら
の化合物の作用時間はしばしば短かすぎる。
発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は作用時間を長くし、作用の選択性を高
め、かつ同時に作用量を低下させる、公知PG I2−誘導
体に関するすべての構造変化である。
問題点を解決するための手段 2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエニレン−6a
−カルバプロスタグランジン−I2−類似物質の下方の類
の18,19−又は19,20−位に三重結合を導入することによ
り、作用が改良され、選択性が高まり、作用時間が長く
なることが判明した。
本発明による化合物は血圧低下及び気管支拡張に作用す
る。更にこれらの化合物は血管拡張、血小板凝集及び胃
酸分泌の抑制並びに胃、心臓、肝臓、膵臓及び腎臓の細
胞保護に好適である。
本発明は一般式I [式中、R1は基OR2(ここで、R2は水素原子、C1〜C4
アルキル基又は を表わす)又は基R3(ここでR3はC1〜C4−アルキル基を
表わす)を表わし、Aはトランス−CH=CH−又は−C≡
C−基を表わし、Wはα−又はβ−位であってよい遊離
ヒドロキシメチレン基を表わし、Dは 炭素原子数2〜5の分枝アルキレン基又は直接結合を表
わし、nは1,2又は3の数値を表わし、Eは−C≡C−
基又は直接結合を表わし、R4はC1〜C7−アルキル基又は
C3〜C6−シクロアルキル基を表わす]のカルバサイクリ
ン誘導体、そのシクロデキストリンクラスレート、又は
R2が水素原子である場合はその生理学的に認容性の塩基
との塩に関する。
一般式Iの化合物は(5E)−及び(5Z)−異性体を表わ
す。
アルキル基R2及びR3としては炭素原子数1〜4の直鎖又
は分枝鎖アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基である。
アルキル基R2及びR3は場合によりハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、C1〜C4−アルコキシ基、場合により置換された
C6〜C10−アリール基、ジ−C1〜C4−アルキルアミン及
びトリ−C1〜C4−アルキルアンモニウムにより1〜多数
回置換されていてよい。置換基1個を有するアルキル基
が有利である。
置換分としては、例えば弗素、塩素、臭素、フエニル
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メトキシ
基、エトキシ基を挙げることができる。
有利なアルキル基R2及びR3としては炭素原子数1〜4の
もの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ジメチ
ルアミノプロピル基、イソブチル基、ブチル基を挙げる
ことができる。
一般式Iの11位のOH基及びW中のヒドロキシ基は、例え
ばエーテル化又はエステル化により官能的に変換してい
てよく、この際W中の遊離又は変換したヒドロキシ基は
α位又はβ位であつてよく、この際遊離ヒドロキシ基が
有利である。
エーテル基及びアシル基としては専門家に公知のものを
挙げることができる。有利であるのは容易に脱離可能な
エーテル基、例えばテトラヒドロピラニル基、テトラヒ
ドロフラニル基、α−トリベンジルシリル基である。ア
シル基としては例えばアセチル基、プロピオニル基、ブ
チリル基、ベンゾイル基を挙げることができる。
アルキル基R4としては炭素原子数1〜7の直鎖及び分枝
鎖の飽和及び不飽和アルキル基、有利に飽和のアルキル
基を挙げることができ、これらは場合により置換されて
いるアリール基により場合により置換されていてよい。
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ブテニル基、イソブテニ
ル基、プロペニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ベ
ンジル基及びp−クロルベンジル基を挙げることができ
る。
シクロアルキル基R4は環中に炭素原子3〜10、有利に3
〜6を有していてよい。該環は炭素原子1〜4を有する
アルキル基により置換されていてよい。例えばシクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、メチルシクロヘキシル基及びアダマンチル
基を挙げることができる。
アルキレン基Dとしては分枝鎖の飽和及び不飽和アルキ
レン基、特に炭素原子数2〜5の飽和アルキレン基を挙
げることができ、更にこれらの基は場合により弗素原子
により置換されていてよい。例えば、メチレン、フルオ
ルメチレン、エチレン、1,2−プロピレン、エチルエチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、1−メチルテトラメチレン、1−メチル−トリメチ
レンを挙げることができる。
アルキル基R6及びR7とはすでにR2及びR4に関してあげ
た、炭素原子数1〜4の直鎖又は分枝鎖飽和アルキル基
を挙げることができる。ハロゲンとしてのR6及びR7は塩
素及び臭素、有利に塩素であつてよい。
遊離酸(R1=H)との塩形成のためには専門家に生理学
的に認容性の塩を形成するために公知である無機及び有
機塩基が好適である。例えば、水酸化アルカリ金属、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルカ
リ土類金属、例えば水酸化カルシウム、アンモニア、ア
ミン、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、N−メチルグルカミン、モルホ
リン、トリス−(ヒドロキシメチル)−メチルアミン等
を挙げることができる。
更に、本発明は一般式Iの化合物の製造に関し、この製
法は式II [式中、W、D、E及びR4は前記のものを表わし、Bは
トランス−二重結合又は三重結合又は−CH=CBr−基を
表わす〕の化合物を、場合により存在する遊離ヒドロキ
シ基を保護した後、一般式III のウイツテイツヒ(wittig−)試薬と反応させ、場合に
より引き続き任意の順序で異性体を分離し、かつ/又は
保護したヒドロキシ基を遊離し、かつ/又は遊離ヒドロ
キシ基をエステル化し、エーテル化し、かつ/又はエス
テル化カルボキシ基を鹸化するか、又はカルボキシ基を
生理学的に認容性の塩基で塩に変換するか、又は遊離の
ヒドロキシ基をエーテル化して保護した後エステル化カ
ルボキシル基をジイソブチルアルミニウムハイドライド
でアルデヒドに還元し、有機金属化合物と反応させ、引
き続きケトンに酸化することを特徴とする。
一般式IIの化合物と、相当するフオスフオニウム塩とメ
タンスルフイニルメチルナトリウム又はメタンスルフイ
ニルカリウム又はカリウム−t−ブチレートとからジメ
チルスルホキシド又はジメチルスルホキシド−テトラヒ
ドロフラン混合物中で製造した式IIIのウイツテイツヒ
試薬との反応を、0〜100℃、有利には20℃〜60℃の温
度で非プロトン溶剤又は溶剤混合物、有利にジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフ
ラン中で実施する。この際得られたZ−及びE−配位の
オレフイン(5,6−位)の分離は常法で、例えばカラム
クロマトグラフイー又は層クロマトグラフイーにより行
なわれる。前記ウイツテイツヒ−オレフイン化におい
て、Bが−CH=CBr−基を表わす場合には、同時に臭化
水素の脱離下に13,14−アセチレン結合が行なわれる。
プロスタグランジンエステルの鹸化は専門家に公知の方
法により、例えば塩基性触媒で行なわれる。
R2が炭素原子数1〜4のアルキル基を表わす際にR1に関
して−OR2基の導入は専門家に公知の方法で行なう。カ
ルボキシ化合物(R2=H)を例えばジアゾ炭化水素と自
体公知法で反応させる。ジアゾ炭化水素でのエステル化
は、例えば、不活性溶剤、有利にジエチルエーテル中の
ジアゾ炭化水素の溶液を同じ、又は異なる不活性溶剤
(例えば塩化メチレン)中のカルボキシ化合物と混合す
ることにより行なわれる。1〜30分の反応終了後、溶剤
を除去し、エステルを常法で精製する。ジアゾアルカン
は公知であるか又は公知法により製造することができる
〔Org.Reactions、第8巻、第389〜394頁(1954
年)〕。
R2が置換又は未置換アリールを表わす際にR1に関して−
OR2基の導入は専門家に公知に方法により行なう。例え
ばカルボキシ化合物と、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドを有する相当するアリールヒドロキシ化合物とを好適
な塩基、例えばピリジン他はトリエチルアミンの存在下
に不活性溶剤中で反応させる。溶剤としては塩化メチレ
ン、エチレンクロリド、クロロホルム、酢酸エステル、
テトラヒドロフラン、有利にクロロホルムを挙げること
ばできる。この反応は−30℃〜+50℃、有利に+10℃で
実行する。
R1に関して基R3の導入は専門家に公知の方法により行な
う。例えば、カルボン酸エステルをジイソブチルアルミ
ニウムハイドライドで低温、有利に−70℃で、不活性溶
剤、例えばトルオール又はテトラヒドロフラン中で還元
し、アルデヒドにする。アルデヒドと有機リチウム化合
物又は有機マグネシウム化合物との反応を不活性溶剤又
は溶剤混合物、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、トルオール、有利にテトラヒドロ
フラン又はジエチルエーテル中で行なう。この反応は−
100℃〜60℃、有利に−70℃〜30℃で実施する。
この反応に必要な有機金属化合物の製造は、例えば相当
するハロゲン化合物とアルカリ金属又はアルカリ土類金
属(マグネシウム)とを公知法により反応させることに
より行なわれる。
R2が水素原子を表わす一般式Iのプロスタグランジン誘
導体は相当する無機塩基の好適な量で中和下に塩とな
る。例えば相当するPG−酸を、塩基の化学量論量を含有
する水中に溶解し、この水を留去し、水と混和性の溶
剤、例えばアルコール又はアセトンの添加後、固体の無
機塩が得られる。
アミン塩の製造は常法で行なわれる。このためにはPG酸
を好適な溶剤、例えばエタノール、アセトン、ジエチル
エーテル又はベンゾール中に溶かし、少なくとも化学量
論量のアミンをこの溶液に添加する。この際塩は通常固
体として析出するか、又は溶剤を蒸発させた後に常法で
単離する。
遊離のOH基の官能的な変換は専門家に公知の方法で行な
われる。エーテル保護基の導入のためには例えば塩化メ
チレン又はクロロホルム中のジヒドロピランと酸性縮合
剤、例えばp−トルオールスルホン酸の使用化に反応さ
せる。ジヒドロピランを過剰、有利に理論的な要求量の
4〜10倍を使用する。反応は通常0℃〜30℃で15〜30分
後に終了する。
1−ヒドロキシ基の酸化は専門家に公知の方法により行
なわれる。酸化剤としては例えば、ピリジニウムジクロ
マート(Tetrahedron Letters、1979年、第399頁)、ジ
ヨーンズ(Jones−)試薬(J.Chem.Soc.、1953年、第25
55頁)又は白金/酸素(Adv.in Carbohydrate Chem.、
第17巻、169頁(1962年))又はコリンズ(Collins−)
酸化を挙げることができる。
ピリジニウムクロマートでの酸化は0〜100℃、有利に2
0〜40℃の温度で酸化剤に不活性な溶剤、例えばジメチ
ルホルムアミド中で実施する。
ジヨーンズ試薬での酸化は−40〜+40℃、有利に0〜30
℃の温度で、溶剤としてアセトン中で実施する。
白金/酸素での酸化は0〜60℃、有利に20〜40℃で酸化
剤に不活性な溶剤、例えば酢酸エステル中で実施する。
アシル保護基の導入は、一般式Iの化合物を自体公知法
でカルボン酸誘導体、例えば酸クロリド、酸無水物等と
反応させることにより行なわれる。
官能的に変換したOH基の一般式Iの化合物への遊離は公
知法により行なう。例えば、エーテル保護基の脱離は有
機酸、例えば酢酸、ピロピオン酸等の水溶液中で、又は
無機酸、例えば塩酸の水溶液中で実施する。溶解性の改
良のためには水と混和性の不活性有機溶剤を加えるのが
有利である。好適な有機溶剤は例えばアルコール、例え
ばメタノール及びエタノール、及びエーテル、例えばジ
メトキシエタン、ジオキサン及びテトラヒドロフランで
ある。有利にテトラヒドロフランを使用する。脱離は有
利に20〜80℃の温度で実施する。
シリルエーテル保護基の脱離は例えばテトラブチルアン
モニウムフルオリドを用いて行なわれる。溶剤として
は、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジ
オキサン、メチレンクロリド等が好適である。脱離は有
利に0℃〜80℃の間で実施する。
アシル基の鹸化は例えばアルコール又はアルコールの水
溶液中のアルカリ金属炭酸塩又はアルカリ土類金属炭酸
塩又はアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸
化物で行なうことができる。アルコールとしては脂肪族
アルコール、例えばメタノール、エタノール、ブタノー
ル等を挙げることができ、有利にはメタノールである。
アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物としては
カリウム塩及びナトリウム塩を挙げることができるが、
有利にはカリウム塩である。アルカリ土類金属炭酸塩及
びアルカリ土類金属水酸化物としては例えば炭酸カルシ
ウム、水酸化カルシウム及び炭酸バリウムが好適であ
る。反応は−10℃〜70℃、有利に25℃で行なわれる。
出発物質である一般式IIの化合物は、公知でないかぎ
り、西ドイツ国特許公開第2845770号公報、同第3048906
号公報、同第3121155号公報、同第3204443号公報、同第
3209702号公報、同第3225288号公報、同第3226550号公
報、同第3237200号公報、同第3206123号公報及び同第33
06125号公報に記載された方法により製造される。
本発明の1−カルボキシ−化合物及びその他の−COOR2
化合物は血圧降下及び気管支拡張に作用する。更に血小
板凝集の阻止に好適である。本発明による1−ケト−化
合物は胃、腸、心臓、肝臓、腎臓及び膵臓で選択的に細
胞保護に作用する。従つて、式Iの新規カルバサイクリ
ン誘導体は重要な薬学的な作用物質である。更に、該誘
導体は類似の作用スペクトルにおいて、相当するプロス
タグランジンと比較して、より高い特異性及び特に著し
く長い作用時間を示す。PGI2に比較して本発明の化合物
はより大きな安定性により優れている。新規プロスタグ
ランジンの高い組織特異性は平滑筋の器官、例えばモル
モツト回腸又は単離した家兎気管での実験において示さ
れ、これら平滑筋の器管で天然のE型、A型、又はF型
のプロスタグランジンの適用におけるより著しくわずか
な興奮が観察された。
新規カルバサイクリン類似物質はプロスタサイクリンに
典型的な特性を有している。例えば末梢動脈及び冠状血
管抵抗の低下、血小板凝集の抑制及び血小板性血栓の溶
解、心筋細胞保護及び同時に心拍容量及び冠状血管通過
量を下げることない全身的な血圧の低下;脳卒中の治
療、冠状心臓疾患、冠状血栓生成、心臓硬塞、末梢動脈
疾患、動脈硬化症及び血栓生成の予防及び治療、中枢神
経系の虚血発作の予防及び治療、ショックの治療、気管
支結紮の抑制、胃酸分泌の阻止、胃粘膜及び腸粘膜の細
胞保護、肝臓、腎臓及び膵臓の細胞保護、抗アレルギー
特性、肺動脈抵抗及び肺血圧の低下、腎貫流の促進、ヘ
パリンの代用又は血液濾過の透析における佐薬として、
保存血漿、特に保存血小板の保存における佐薬として、
分娩陣痛の阻止、妊娠中毒の治療、脳の貫流の上昇等そ
の他にも新規カルバサイクリン誘導体は抗増殖性及び抗
下痢原特性を有している。
本発明のカルバサイクリンは例えばβ−遮断剤、利尿
剤、ホスホンジエステラーゼ抑制剤、カルシウム拮抗
剤、非ステロイド系炎症抑制剤、ロイコトリエン(Leuk
otrien)合成抑制剤、ロイコトリエン拮抗剤、トロンボ
キサン(Thromboxan)合成抑制剤、トロンボキサン拮抗
剤と共に使用することができる。
この化合物の投与量は、人の患者に投与する場合1〜15
00μg/kg/1日である。医薬的に認容性の担体に関する単
位投与量は0.01〜100mgである。
覚醒、高血圧ラツテに5、20及び100μg/kg体重の投与
量で静脈注射を行なう際に、本発明による化合物は強い
血圧降下及び長時間保持されるPGE2及びPGA2としての作
用を示し、一方PGE2におけるような下痢又はPGA2におけ
るような心臓性不整脈は惹起されない。
麻酔家兎への静脈肉注射においては、本発明による化合
物はPGE2及びPGA2に比較してより強く、著しく長く保持
される血圧降下作用を示し、他の平滑筋器官又は器官機
能に影響を及ぼさない。
新規化合物は血圧降下及び血小板凝集における阻止に作
用する。例えばラツテに実施例7の化合物、(5E)−
(16S)−13,14−ジデヒドロ−16,20−ジメチル−18,1
8,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−イ
ンター−m−フエニレン−6a−カルバプロスタグランジ
ン−I2を経口投与する場合、心拡張期の血圧を48%低下
させ、これに対してイロプロスト(ILOPROST)は34%低
下させる。この作用はイロプロストより3倍も長く保持
されるのである。更に、この化合物はラツテの血小板凝
集に関してイロプラストの1.56倍良好に抑制に作用す
る。
腸管外適用は無菌の、注射可能な、水溶液又は油溶液を
使用する。経口適用に関しては例えば錠剤、糖衣丸又は
カプセルが好適である。
こうして、本発明の一般式Iの化合物及び常用の助剤及
び担体並びにシクロデキストリンクラトレート(Cyclod
extrinclathrate)を基礎とする医薬組成物が得られ
る。
本発明による作用物質はガーレン式製剤において、例え
ば血圧降下剤、血小板凝集抑制剤又は細胞保護剤のため
に公知で常用の助剤と組み合わせて使用するのがよい。
例 1 (5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2 ジメチルスルホキシド24ml及びテトラヒドロフラン14ml
中のトリフエニル−3−カルボキシベンジル−ホスホニ
ウムブロミド10gの溶液に50℃で45分以内にカリウム−
t−ブチレート4.48gを加え、更に5℃で45分間撹拌す
る。赤色のイレン(Ylen)溶液にテトラヒドロフラン16
ml中の(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒドロピラン−
2−イル−オキシ)−6−〔(E)−(3S,4RS)−4−
メチル−3−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)
−オクツ−1−エン−6−イニル〕−ビシクロ〔3.3.
0〕−オクタン−3−オン1.8gの溶液を加え、35℃で18
時間撹拌する。反応混合物を氷水上に注ぎ、クエン酸で
pH5にし、塩化メチレンで抽出する。有機層を塩水と共
に振盪し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃
縮する。残分をシリカゲル上で数回クロマトグラフイー
にかけて精製する。ヘキサン/酢酸エステル(6+4)
を用いて先ずZ−配位のオレフイン390mg、末分離の5E/
Z−混合物0.9g並びに極性成分として(5E)−(16RS)
−16−メチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−
トリノル−1,5−インター−m−フエニレン−6a−カル
バ−プロスタグランジン−I2−11,15−ビス−(テトラ
ヒドロピラニエルエーテル)370mgが無色油状物質とし
て得られる。
IR(CHCl3):3605、3400(幅広)、2950、2868、1695
(幅広)、1600、1573、1380、974/cm。
保護基を脱離するために、前記の得られた生成物370mg
を酢酸/水/テトラヒドロフラン(65/35/10)からなる
混合物40mlと共に25℃で20時間撹拌する。引き続き、ト
ルオールの添加下に真空中で濃縮し、残分をシリカゲル
上でクロマトグラフイーにかける。塩化メチレン/イソ
プロパノール(9+1)を用いて、表題化合物205mgが
無色油状物質として得られる。
IR:3605、3400(幅広)、2960、2920、1695(幅広)、1
600、1582、970/cm。
例 2 (5Z)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2 例1におけるクロマトグラフイー分離により得られた
(5Z)−配位オレフイン390mgを酢酸/水/テトラヒド
ロフラン(65/35/10)からなる混合物40mlと共に25℃で
18時間撹拌する。トルオールを添加して真空中で濃縮
し、残分をシリカゲルでクロマトグラフイーにかける。
塩化メチレン/イソプロパノール(9+1)で表題化合
物220mgが油状物質として得られる。
IR:3605、3400(幅広)、2960、2920、1730、1695、160
0、1581、970/cm。
例 3 (5E)−(16RS)−16,20−ジメチル−18,18,19,19−テ
トラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−
フエニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2 例1と同様にして(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(E)−(3S,4R
S)−4−メチル−3−(テトラヒドロピラン−2−イ
ルオキシ)−ノン−1−エン−6−イニル〕−ビシクロ
〔3.3.0〕−オクタン−3−オン1.6gから(5E)−(16R
S)−16,16−ジメチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ
−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエニレン−
6a−カルバプロスタグランジン−I2−11,15−ビス(テ
トラヒドロピラニルエーテル)420mgが無色油状物質と
して得られる。
IR:3600、3410(幅広)、2950、2869、1696(幅広)、1
600、1573、975/cm。
例1と同様にして保護基を脱離した後、表題化合物280m
gが無色油状物質として得られる。
IR:3600、3380(幅広)、2962、2922、1696(幅広)、1
600、1573、971/cm。
例 4 (5E)−18,18,19,19−テトラデヒドロ−16,16,20−ト
リメチル−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2 例1と同様にして(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(E)−(3R)−
4,4−ジメチル−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イ
ルオキシ)−ノン−1−エン−6−イニル〕−ビシクロ
〔3.3.0〕オクタン−3−オン1.4gから(5E)−18,18,1
9,19−テトラデヒドロ−16,16,20−トリメチル−2,3,4
−トリノル−1,5−インター−m−フエニレン−6a−カ
ルバ−プロスタグランジン−I2−11,15−ビス(テトラ
ヒドロピラニルエーテル)390mgが無色油状物質として
得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2960、2925、1697(幅広)、1
600、1574、972/cm。
例 5 (5E)−20−メチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−1
6,16−トリメチレン−2,3,4−トリノル−1,5−インター
−m−フエニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−
I2 例1と同様にして、(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(E)−(3R)
−4,4−トリメチレン−3−(テトラヒドロピラン−2
−イルオキシ)−ノン−1−エン−6−イニル〕−ビシ
クロ〔3.3.0〕−オクタン−3−オン2gから(5E)−20
−メチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−16,16−トリ
メチレン−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバプロスタグランジン−I2−11,15−
ビス−(テトラヒドロピラニルエーテル)595mgが無色
油状物質として得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2950、2885、1698(幅広)、1
600、1580、976/cm。
例1と同様にして保護基を脱離すると表題化合物275mg
が無色油状物質として得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2955、2895、1695(幅広)、1
600、1580、976/cm。
例 6 (5E)−(16RS)−13,14−ジデヒドロ−16−メチル−1
8,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−
インター−m−フエニレン−6a−カルバ−プロスタグラ
ンジン−I2 例1と同様にして(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(3S,4RS)−4−
メチル−3−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)
−オクタ−1,6−ジイニル〕−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ
ン−3−オン1.50gから(5E)−(16RS)−13,14−ジデ
ヒドロ−16−メチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−
2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエニレン−6a
−カルバ−プロスタグランジン−I2−11,15−ビス(テ
トラヒドロピラニルエーテル)460mgが無色油状物質と
して得られる。
IR:3600、3405(幅広)、2955、2877、2215、1698(幅
広)、1600、1581/cm。
保護基を例1と同様にして脱離した後、表題化合物251m
gが無色油状物質として得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2961、2928、2212、1698(幅
広)、1601、1579/cm。
例 7 (5E)−(16E)−13,14−ジデヒドロ−16,20−ジメチ
ル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−
1,5−インター−m−フエニレン−6a−カルバ−プロス
タグランジン−I2 例1と同様にして、(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(3S,4S)−4
−メチル−3−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)−ノナ−1,6−ジイニル〕−ビシクロ〔3.3.0〕オク
タン−3−オン2.0gから(5E)−(16S)−13,14−ジデ
ヒドロ−16,20−ジメチル−18,18,19,19−テトラデヒド
ロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエニレン
−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2−11,15−ビス
−(テトラヒドロピラニルエーテル)590mgが無色油状
物質として得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2958、2875、2230、1695(幅
広)、1600、1582/cm。
例1と同様にして、保護基を脱離した後、表題化合物28
0mgが無色油状物質として得られる。
IR:3600、3400(幅広)、2960、2924、2230、1696(幅
広)、1600、1579/cm。
例 8 (5E)−13,14−ジデヒドロ−20−メチル−18,18,19,19
−テトラデヒドロ−16,16−トリメチレン−2,3,4−トリ
ノル−1,5−インター−m−フエニレン−6a−カルバ−
プロスタグランジン−I2 例1と同様にして(1R,5S,6R,7R)−7−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)−6−〔(3S)−4,4−ト
リメチレン−3−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)−ノナ−1,6−ジイニル〕−ビシクロ〔3.3.0〕オク
タン−3−オン1.05gから(5E)−13,14−ジデヒドロ−
20−メチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−16,16−ト
リメチレン−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フ
エニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2−11,1
5−ビス−(テトラヒドロピラニルエーテル)310mgが無
色油状物質として得られる。
IR:3600、3405(幅広)、2962、2881、2225、1696(幅
広)、1600、1582/cm。
例1と同様にして保護基を脱離した後、表題化合物140m
gが無色油状物質として得られる。
IR:3600、3410(幅広)、2960、2961、2225、1698(幅
広)、1578/cm。
例 9 (3E)−(1S,5S,6S,7R)−3−(m−アセチル−ベン
ジリデン)−7−ヒドロキシ−6−〔(E)−(3S,4R
S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−オクツ−1−エン
−6−イニル〕−ビシクロ〔3.3.0〕−オクタン ジクロロメタン100ml中の(5E)−(16RS)−16−メチ
ル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−
1,5−インター−m−フエニレン−6a−カルバ−プロス
タグランジン−I2−11,15−ビス(テトラヒドロピラニ
ルエーテル)(例1参照)2.0gの溶液に0℃で、反応溶
液のわずかな黄色が保持されるまでエーテル性ジアゾメ
タン溶液を滴加する。引き続き、残分を真空中で濃縮
し、これをトルオール130ml中に溶かす。−70℃でトル
オール中のジイソブチルアルミニウムハイドライドの1.
2モル溶液6.2mlを滴加し、−70℃で30分間撹拌する。引
き続き、順次イソプロパノール2.5ml及びを水2.5mlを滴
加し、20℃で2時間撹拌し、濾過し、真空中で濃縮す
る。残分をシリカゲル上でヘキサン/エーテル(1:1)
でクロマトグラフイーにかけ、(3E)−(1S,5S,6S,7
R)−3−(m−ホルミル−ベンジリデン)−6−
〔(E)−(3S,4RS)−4−メチル−3−テトラヒドロ
ピラン−2−イルオキシ)−オクツ−1−エン−6−イ
ニル〕−7−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)
−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン1.51gが得られる。
前記の製造したアルデヒド1.40gをジエチルエーテル40m
g及びテトラヒドロフラン40ml中に溶かし、−70℃でエ
ーテル性メチルリチウム溶液1.6モル5mlを加え、1時間
以内に0℃に加温し、飽和塩化アンモニウム溶液で希釈
する。エーテルで抽出し、塩溶液で洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。油状粗生成物
が得られる。
このように得られたカルビノールをメチルケトンに変換
するために、残分をジクロルメタン50ml中に溶解し、こ
の溶液をジクロルメタン80ml中のコリンズ(Collins)
−試薬6gに加える。15分後にエーテル300mlと混合し、
濾過し、濾液を順次水、5%炭酸水素ナトリウム溶液、
10%硫酸及び水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥さ
せ、真空中で濃縮する。
保護基の脱離のために、濃縮残分を20℃で16時間酢酸/
水/テトラヒドロフラン(65/35/10)100mlと共に撹拌
する。真空中で濃縮し、残分をシリカゲル上で酢酸エチ
ル/ヘキサン(7+3)を用いてクロマトグラフイーに
かけると、表題化合物510mgが無色油状物質として得ら
れる。
IR:3600、3405(幅広)、2938、1692、1601、976/cm。
例 10 (3E)−(1S,5S,6S,7R)−3−(m−アセチル−ベン
ジリデン)−6−〔(E)−(3S)−3−シクロヘキシ
ル−3−ヒドロキシ−1−プロペニル〕−7−ヒドロキ
シ−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン 例9と同様にして(5E)−15−シクロヘキシル−16,17,
18,19,20−ペンタノル−2,3,4−トリノル−1,5−インタ
ー−m−フエニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン
−I2−11,15−ビス(テトラヒドロピラニルエーテル)1
gから表題化合物220mgが無色油状物質として得られる。
IR:3600、3425(幅広)、2980、2935、1688、1600、158
1、975/cm。
例 11 (5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2−メチル
エステル ジクロルメタン10ml中の(5E)−(16RS)−16−メチル
−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,
5−m−インター−フエニレン−6a−カルバ−プロスタ
グランジン−I2150mgの溶液に黄色が保持されるまでジ
アゾメタンのエーテル溶液を0℃で滴加する。引き続
き、真空中で濃縮し、残分をシリカゲル上で酢酸エチル
/ヘキサン(8+2)でクロマトグラフイーにかける
と、表題化合物115mgが無色油状物質として得られる。
IR:3600、2955、2864、1710、1601、1578、975/cm。
例 12 (5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2−フエナ
シルエステル (5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−m−インター−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2220mgを
アセトン10ml中に溶かし、ω−ブロム−アセトフエノン
135mg及びトリエチルアミン1.5mlと混合し、室温で1夜
撹拌する。エーテルで希釈し、順次、水及び塩溶液と振
盪し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃縮す
る。残分をシリカゲル上ジクロルメタン/10%アセトン
で精製すると、表題化合物209mgが得られる。IR:3600、
2965、2862、1705(幅広)、1600、1581、974/cm。
例 13 (5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インター−m−フエ
ニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン−I2−トリス
−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン塩 アセトニトリル40ml中の(5E)−(16RS)−16−メチル
−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,
5−m−インター−フエニレン−6a−カルバ−プロスタ
グランジン−I2185mgの溶液に、70℃で水0.2ml中のトリ
ス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン60mgの溶液を
加える。撹拌下に冷却し、16時間後に溶剤から傾瀉し、
残分を真空中で乾燥する。表題化合物159mgがワツクス
状物質として得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エツケハルト・シリンガー ドイツ連邦共和国ベルリン28・イム・アム ゼルタール 50 (72)発明者 クラウス‐シユテツフエン・シユテユルツ エベヒヤー ドイツ連邦共和国ベルリン33・クーククス ヴエーク 6

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I [式中、R1は基OR2(ここで、R2は水素原子、C1〜C4
    アルキル基又は フェニル基を表わす)又は基R3(ここでR3はC1〜C4−ア
    ルキル基を表わす)を表わし、Aはトランス−CH=CH−
    又は−C≡C−基を表わし、Wはα−又はβ−位であっ
    てよい遊離ヒドロキシメチレン基を表わし、Dは 炭素原子数2〜5の分枝アルキレン基又は直接結合を表
    わし、nは1,2又は3の数値を表わし、Eは−C≡C−
    基又は直接結合を表わし、R4はC1〜C7−アルキル基又は
    C3〜C6−シクロアルキル基を表わす]のカルバサイクリ
    ン誘導体、そのシクロデキストリンクラスレート、又は
    R2が水素原子である場合はその生理学的に認容性の塩基
    との塩。
  2. 【請求項2】(5E)−(16RS)−16−メチル−18,18,1
    9,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インタ
    ー−m−フェニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン
    −I2である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】(5Z)−(16RS)−16−メチル−18,19,1
    9,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−インタ
    ー−m−フェニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン
    −I2である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】(5E)−(16RS)−16,20−ジメチル−18,
    18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4−トリノル−1,5−イ
    ンター−m−フェニレン−6a−カルバ−プロスタグラン
    ジン−I2である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】(5E)−18,18,19,19−テトラデヒドロ−1
    6,16,20−トリメチル−2,3,4−トリノル−1,5−インタ
    ー−m−フェニレン−6a−カルバ−プロスタグランジン
    −I2である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  6. 【請求項6】(5E)−20−メチル−18,18,19−19−テト
    ラデヒドロ−16,16−トリメチレン−2,3,4−トリノル−
    1,5−インター−m−フェニレン−6a−カルバ−プロス
    タグランジン−I2である特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】(5E)−(16S)−13,14−ジデヒドロ−1
    6,20−ジメチル−18,18,19,19−テトラデヒドロ−2,3,4
    −トリノル−1,5−インター−m−フェニレン−6a−カ
    ルバ−プロスタグランジン−I2である特許請求の範囲第
    1項記載の化合物。
  8. 【請求項8】(3E)−(1S,5S,6S,7R)−3−(m−ア
    セチル−ベンジリデン)−7−ヒドロキシ−6−
    [(E)−(3S,4RS)−3−ヒドロキシ−4−メチル−
    オクツ−1−エン−6−イニル]−ビシクロ[3.3.0]
    −オクタンである特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  9. 【請求項9】一般式I [式中、R1は基OR2(ここで、R2は水素原子、C1〜C4
    アルキル基又は フェニル基を表わす)又は基R3(ここでR3はC1〜C4−ア
    ルキル基を表わす)を表わし、Aはトランス−CH=CH−
    又は−C≡C−基を表わし、Wはα−又はβ−位であっ
    てよい遊離ヒドロキシメチレン基を表わし、Dは 炭素原子数2〜5の分枝アルキレン基又は直接結合を表
    わし、nは1,2又は3の数値を表わし、Eは−C≡C−
    基又は直接結合を表わし、R4はC1〜C7−アルキル基又は
    C3〜C6−シクロアルキル基を表わす]のカルバサイクリ
    ン誘導体、そのシクロデキストリンクラスレート、又は
    R2が水素原子である場合はその生理学的に認容性の塩基
    との塩を製造するために、一般式II [式中、W、D、E及びR4は前記のものを表わし、Bは
    トランス−二重結合又は三重結合又は−CH=CBr−基を
    表わす]の化合物を、場合により存在する遊離ヒドロキ
    シ基を保護した後、一般式III のウイッティッヒ試薬と反応させ、場合により引き続き
    任意の順序で異性体を分離し、かつ/又は保護したヒド
    ロキシ基を遊離し、かつ/又は遊離ヒドロキシ基をエス
    テル化し、エーテル化し、かつ/又はエステル化カルボ
    キシ基を酸化するか、又はカルボキシ基を生理学的に認
    容性の塩基で塩に変換するか、又は遊離のヒドロキシ基
    をエーテル化して保護した後エステル化カルボキシ基を
    ジイソブチルアルミニウムハイドライドでアルデヒドに
    還元し、有機金属化合物と反応させ、引き続きケトンに
    酸化することを特徴とするカルバサイクリン又はその生
    理学的に認容性の塩の製法。
JP60045001A 1984-03-08 1985-03-08 カルバサイクリン誘導体及びその製法 Expired - Lifetime JPH0723336B2 (ja)

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