JPH07233146A - ラセミ化法 - Google Patents

ラセミ化法

Info

Publication number
JPH07233146A
JPH07233146A JP2502694A JP2502694A JPH07233146A JP H07233146 A JPH07233146 A JP H07233146A JP 2502694 A JP2502694 A JP 2502694A JP 2502694 A JP2502694 A JP 2502694A JP H07233146 A JPH07233146 A JP H07233146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
benzyl
heptane
amino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2502694A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kanbara
新治 神原
Makoto Muto
真 武藤
Minako Inanaga
美奈子 稲永
Tsutomu Ehata
勉 江幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2502694A priority Critical patent/JPH07233146A/ja
Publication of JPH07233146A publication Critical patent/JPH07233146A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌性化合物の製造中間体の簡便な製法を提
供する。 【構成】 式(I) 【化1】 または式(II) 【化2】 で表される化合物を、炭化水素を溶媒として、金属触媒
の存在下に水素ガス雰囲気下において処理し、式(III
) 【化3】 で表される化合物を製造する[上記の各式で、Qは -CH
2-または -CO- 、R1およびR2は、各々独立に、水素原
子、炭素数1から5のアルキル基を意味するが、両者で
炭素数2から5のアルキレン鎖となってもよい。R3は低
級アルキル基、水素原子、フェニルアルキル基、トリチ
ル基またはベンツヒドリル基を意味する。]。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性化合物の製造中
間体に関する。
【0002】
【従来技術】(S)-7-アミノ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ン-5- イル基をはじめとして、光学活性な各種のアミノ
ピロリジン誘導体から導かれた置換基を有したフルオロ
キノロン類は、優れた抗菌性化合物として有用である
(例えば、特開平2-231475号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】抗菌性化合物の置換基
として有用な置換基を導くことのできる光学活性なアミ
ノピロリジン誘導体は、光学活性なカルボン酸等を分割
剤として用い、例えば、式(III )
【0004】
【化7】 (式中、Qは -CH2-または -CO- を意味する。R1および
R2は、各々独立に、水素原子または炭素数1から5のア
ルキル基を意味するか、両者があわさって炭素数2から
5のアルキレン鎖となっていてもよい。R3は低級アルキ
ル基、水素原子、フェニルアルキル基、トリチル基また
はベンツヒドリル基を意味するが、R3がフェニル基を有
する置換基の場合にはそのフェニル基はニトロ基、アル
コキシル基またはハロゲン原子を置換基として有してい
てもよい。)で表される誘導体の光学分割によって得る
ことができる(例えば、特開平4-149174号公報。)。こ
の場合、不要となるもう一方のエナンチオマーをラセミ
化して光学分割の原料として再利用できれば、製造コス
ト上有利である。
【0005】一方、水素ガス雰囲気下で触媒存在下に、
エーテル系の溶媒中において、式(I)
【0006】
【化8】 または式(II)
【0007】
【化9】 [式(I)および式(II)で、Q、R1、R2およびR3は先
の定義に等しい。]で表される化合物を処理することを
特徴とする、これらの化合物をラセミ化する方法がある
(特開平4-342565号公報。)。しかし、この方法によっ
て収率よくラセミ化を行うためには、反応をエーテル系
の溶媒中で行う必要があり、工業的な製法としては不向
きであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討の
結果、式(I)または式(II)で表される化合物を水素
ガス雰囲気下において触媒の存在下に処理を行うラセミ
化反応が、工業的に使用が容易である炭化水素系溶媒、
とりわけトルエン中において収率よく進行することを見
いだした。また、反応温度、水素ガス圧、反応時間、触
媒量等により緩和な条件で反応を達成できることも明ら
かとなり本発明を完成した。
【0009】本発明は、式(I)または式(II)で表さ
れる化合物を炭化水素系溶媒中で、水素ガス雰囲気下に
おいて触媒存在下に処理することによってラセミ化を行
い、式(III )で表される化合物を製造する方法に関す
る。
【0010】即ち本発明は、式(I)
【0011】
【化10】 または式(II)
【0012】
【化11】 で表される化合物を、炭化水素を溶媒として、金属触媒
の存在下に水素ガス雰囲気下において処理することを特
色とする式(III )
【0013】
【化12】 (上記の各式中、Q、R1、R2およびR3は先の定義に等し
い。)で表される化合物の製法に関する。
【0014】また本発明は、金属触媒が、ラネー系触媒
である上記の製法に関する。
【0015】さらに本発明は、金属触媒がラネーコバル
トである上記の製法に関する。
【0016】そして本発明は、炭化水素がトルエンであ
る上記の製法に関する。
【0017】また本発明は、式(I)または式(II)の
化合物において、R1およびR2がエチレン鎖またはプロピ
レン鎖を形成している化合物である上記の製法に関す
る。
【0018】さらに本発明は、R3が、そのフェニル基上
にニトロ基、アルコキシル基またはハロゲン原子を置換
基として有していてもよいベンジル基である上記の製法
に関する。
【0019】そして本発明は、式(I)
【0020】
【化13】 または式(II)
【0021】
【化14】 で表される化合物を、トルエンを溶媒とし、ラネーコバ
ルト触媒の存在下に水素ガス雰囲気下に処理することを
特徴とする、式(III )
【0022】
【化15】 (上記の各式中、Q、R1、R2およびR3は先の定義に等し
い。)で表される化合物の製法に関する。
【0023】また本発明は、(R)-7-アミノ-5- ベンジル
-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンを、トルエン中において
ラネーコバルトの存在下に、水素ガス雰囲気下に処理す
ることを特徴とする7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピ
ロ[2.4] ヘプタンの製法に関する。
【0024】さらに本発明は、(R)-7-アミノ-5- ベンジ
ル-4- オキソ-5- アザスピロ[2.4]ヘプタンを、トルエ
ン中においてラネーコバルトの存在下に、水素ガス雰囲
気下に処理することを特徴とする7-アミノ-5- ベンジル
-4- オキソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンの製法に関す
る。
【0025】そして本発明は、水素ガス雰囲気が、加圧
した水素ガス雰囲気である上記の製法に関する。
【0026】また本発明は、水素ガス圧が 10 kg/cm2
ら100 kg/cm2の範囲である上記の製法に関する。
【0027】本発明において、式(III )で表される化
合物は、置換基R3に不斉炭素がなく、かつR1とR2が同一
であるかまたはアルキレン鎖を形成しているときはラセ
ミ体であり、置換基R3に不斉炭素があるかまたはR1とR2
が異なるときはジアステレオアイソマーが存在すること
となる。
【0028】式(I)、式(II)および式(III )で表
される化合物における置換基R1およびR2は、水素原子ま
たは炭素数1から5のアルキル基を意味するかまたは、
R1およびR2の両者で炭素数2から5のアルキレン鎖、好
ましくはエチレン鎖またはプロピレン鎖を形成している
ことを意味する。
【0029】式(I)、式(II)および式(III )で表
される化合物の置換基であるR3としては、例えばベンジ
ル基、α- フェニルエチル基、トリチル基、ベンツヒド
リル基を、第三級ブチル基、もしくは水素を挙げること
ができるが、好ましくはベンジル基、(R)-α- フェニル
エチル基、(S)-α- フェニルエチル基またはラセミ体の
α- フェニルエチル基トリチル基、ベンツヒドリル基を
挙げることができる。特に好ましくはベンジル基であ
る。
【0030】この置換基R3がフェニル基を有する置換基
の場合に、そのフェニル基はニトロ基、アルコキシル基
またはハロゲン原子を置換基として有していてもよい。
このようなフェニル基上の置換基がニトロ基の場合、そ
の数は1または2でよい。また、フェニル基上の置換基
がアルコキシル基の場合、その数は1、2または3でよ
い。アルコキシル基は炭素数が1から6の範囲のもので
よいが、例えばメトキシル基、エトキシル基、プロポキ
シル基、ブトキシル基等を挙げることができる。さらに
はメチレンジオキシ基でもよい。アルコキシル基が複数
存在する場合には単一種でもよくまた複数種が存在して
いてもよい。アルコキシル基としてはメトキシル基また
はメチレンジオキシ基が好ましい。フェニル基上の置換
基がハロゲン原子の場合、その数は1、2または3でよ
い。ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子を
挙げることができるが、これらのうちでは塩素原子また
は臭素原子が好ましく、特に塩素原子がよい。
【0031】ニトロ基およびハロゲン原子は、これらを
有したフェニル基を含む置換基を、接触水素添加、接触
水素化分解あるいは、酸と金属とによる切断等の条件を
使用する時に好ましい。またアルコキシル基は、酸性条
件下で切断しようとする場合に好ましい。
【0032】本発明のラセミ化方法は、炭化水素系溶媒
中で反応を行なうことを特色とする。炭化水素として
は、例えば芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素等の炭
化水素を挙げることができる。芳香族炭化水素の例とし
ては、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、
p-キシレン、2,4,6-メシチレン、クロルベンゼン等を挙
げることができる。一方、脂肪族炭化水素としては、直
鎖状でも環状であってもよく、例えば炭素数が6である
ヘキサン類、炭素数が5であるペンタン類等を挙げるこ
とができる。芳香族と脂肪族とでは芳香族炭化水素が好
ましく、例えばベンゼンまたはトルエンが好ましい。特
に好ましいのはトルエンである。一方、脂肪族炭化水素
としてはn-ヘキサン、n-ペンタン、サイクロヘキサンが
好ましいものの例である。
【0033】本発明のラセミ化方法は、水素加圧下で触
媒、好ましくはラネー系触媒、さらに好ましくはラネー
コバルトの存在下行なうことが適当である。また、時に
チタン、マンガン、鉄、銅、亜鉛等の金属またはその塩
を添加して反応を行なう場合もある。
【0034】水素圧は、常圧から300 気圧の範囲でよい
が、好ましくは10気圧から100 気圧の範囲である。ま
た、反応温度は室温から300 ℃の範囲でよく、好ましく
は80℃から150 ℃の範囲である。
【0035】
【実施例】次に、実施例と参考例を示して本発明を説明
するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】なお、実施例と参考例中に記載した化合物
の光学純度は、3,5-ジニトロベンゾイル化後、SUMICHIR
AL(住友化学)あるいは CHIRALCEL(ダイセル化学)等
の光学活性な担体を用いた HPLC に付して測定した。
【0037】また、実施例と参考例中に記載した化合物
は既知化合物(特開平4-149174号公報)であり、HPLC、
物理恒数、スペクトルデーターを別途合成した標品と比
較して同定した。
【0038】ラセミ化反応の収率は、別途合成した標品
を用い、逆相 HPLC に付して生成物を定量して求めた。
【0039】先ず、ラセミ化反応に用いた原料の合成法
を、参考例で示す。
【0040】参考例1 (S)-7-アミノ-5- ベンジル-5-
アザスピロ[2.4] ヘプタン D-酒石酸塩 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン 2
0.2 g を 5% 含水メタノール 200 ml に溶解し、ここに
D-酒石酸 15 g を 5% 含水メタノール 200 mlに溶解し
た溶液を撹拌しながら徐々に加え、室温で一夜撹拌し
た。この後、析出晶を漉取して 5% 含水メタノールおよ
びメタノールで洗浄後、減圧下で乾燥することにより、
(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ン(光学純度:92% e.e.)のD-酒石酸塩 1.4 gを無色結
晶性粉末として得た。
【0041】参考例2 (R)-7-アミノ-5- ベンジル-5-
アザスピロ[2.4] ヘプタン 参考例1で(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ
[2.4] ヘプタン(光学純度 92% e.e.)のD-酒石酸塩を
得た後の漉液から溶媒を減圧下に留去した。得られた残
留物を水に溶解し、塩化メチレンで2回洗浄した。水層
に活性炭 2 gを加えて室温で3時間撹拌した後、活性炭
を漉去した。漉液に水酸化ナトリウム水溶液を用いてア
ルカリ性にし、トルエンで3回抽出した。トルエン層を
合わせた後に飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後トルエンを留去して淡黄色油状物質として標題
化合物 5 gを得た(約 65% e.e.)。
【0042】参考例3 (R)-7-アミノ-5- ベンジル-5-
アザスピロ[2.4] ヘプタン 参考例1および2の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジ
ル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン(約 65% e.e. )10 g
を5%含水メタノール 40 mlに溶解し、L-酒石酸8.8 gを5
%含水メタノール媒 40ml に溶解した溶液を撹拌しなが
ら徐々に加え、室温で一夜撹拌した。この後析出晶を漉
取し、5%含水メタノールおよびメタノールで洗浄後、減
圧下で乾燥した。得られた白色結晶を水に溶解し、これ
に水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にし、ト
ルエンで3回抽出した。トルエン層を合わせ飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後トルエンを留去
して、淡黄色油状物質として標題化合物 4.8 gを得た
(約 93% e.e.)。
【0043】参考例4 (S)-7-アミノ-5- ベンジル-4-
オキソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン L-酒石酸塩 7-アミノ-5- ベンジル-4- オキソ-5- アザスピロ[2.4]
ヘプタン 21.6 g をメタノール 100 ml に溶解し、L-酒
石酸 5.6 gをメタノール 150 ml に溶解した溶液を撹拌
中しながら加え、50℃で30分間加熱撹拌した後、室温で
一夜撹拌した。この後、析出晶を漉取し、メタノールで
洗浄後、減圧下で乾燥することにより、(S)-7-アミノ-5
- ベンジル-4- オキソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン
(光学純度97% e.e. )のL-酒石酸塩 9.2 gを無色結晶
性粉末として得た。
【0044】参考例5 (R)-7-アミノ-5- ベンジル-4-
オキソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン 参考例4で(S)-7-アミノ-5- ベンジル-4- オキソ-5- ア
ザスピロ[2.4] ヘプタン(光学純度 97% e.e. )のL-酒
石酸塩を得た際の漉液を減圧下で溶媒を留去した。得ら
れた残留物に水を加え、ここに水酸化ナトリウム水溶液
を加えてアルカリ性にした。これを塩化メチレンで3回
抽出した。塩化メチレン層を合わせ食塩水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に塩化メチレンを
減圧留去した。
【0045】得られた残留物から 10 g を分取してメタ
ノール 50 mlに溶解した。これにD-酒石酸 3.1 gをメタ
ノール 75 mlに溶解した溶液を撹拌中しながら加え、50
℃で30分間加熱撹拌した後、さらに室温で一夜撹拌し
た。この後析出晶を漉取し、メタノールで洗浄後、減圧
下で乾燥することにより(R)-7-アミノ-5- ベンジル-4-
オキソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンのD-酒石酸塩 6.9
gを無色結晶性粉末として得た。
【0046】得られた結晶性粉末を水に溶解し、ここに
水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした。こ
れを塩化メチレンで3回抽出した後、塩化メチレン層を
合わせ食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後塩
化メチレンを減圧留去し、標題化合物 4.9 gを淡黄色油
状物質として得た(約 96% e.e. )。
【0047】次に、ラセミ化反応の実施例を示す。
【0048】
【化16】
【0049】実施例1 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン 参考例3の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジル-5- ア
ザスピロ[2.4] ヘプタン 2.02 g をトルエン 20 mlに溶
解し、この溶液にラネーコバルト 1.5 ml を加え、初圧
80 kg/cm2の水素圧としたオートクレーブ中で24時間撹
拌した。反応後、触媒を漉去して濾液の溶媒を減圧下に
留去し、標題化合物の粗体 2.05 g を濃縮残留物として
得た(HPLCによる定量収率:52% 、光学純度:0 % e.
e.)。
【0050】実施例2 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン 参考例1および2の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジ
ル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン 9.5 gをトルエン 25
mlに溶解し、この溶液にラネーコバルト 7 mlを加え、
初圧 35 kg/cm2の水素圧としたオートクレーブ中で6時
間撹拌した。反応後、触媒を漉去して濾液の溶媒を減圧
下に留去し、標題化合物の粗体 9.0 gを濃縮残留物とし
て得た(HPLCによる定量収率:86% 、光学純度:2 % e.
e.)。
【0051】実施例3 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン 参考例3の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジル-5- ア
ザスピロ[2.4] ヘプタン 2.02 g をトルエン 10 mlに溶
解し、この溶液にラネーコバルト 1.5 ml を加え、初圧
35 kg/cm2の水素圧としたオートクレーブ中で5時間撹
拌した。反応後、触媒を漉去して濾液の溶媒を減圧下に
留去し、標題化合物の粗体 2.05 g を濃縮残留物として
得た(HPLCによる定量収率:90% 、光学純度:1 % e.
e.)。
【0052】実施例4 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン 参考例3の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジル-5- ア
ザスピロ[2.4] ヘプタン 2.02 g をトルエン 10 mlに溶
解し、ラネーコバルト 0.4 ml を加え、初圧 20 kg/cm2
の水素圧としたオートクレーブ中で5時間撹拌した。反
応後、触媒を漉去して濾液の溶媒を減圧下に留去し、標
題化合物の粗体 2.03 g を濃縮残留物として得た(HPLC
による定量収率:80% 、光学純度:0 % e.e.)。
【0053】実施例5 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン 参考例3の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジル-5- ア
ザスピロ[2.4] ヘプタン 2.02 g をシクロヘキサン 10
mlに溶解し、この溶液にラネーコバルト 1.5 ml を加
え、初圧 35 kg/cm2の水素圧としたオートクレーブ中で
5時間撹拌した。反応後、触媒を漉去して濾液の溶媒を
減圧下に留去し、標題化合物の粗体 2.08g を濃縮残留
物として得た(HPLCによる定量収率:70% 、光学純度:
12% e.e.)。
【0054】
【化17】
【0055】実施例6 7-アミノ-5- ベンジル-4- オキ
ソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン 参考例5の方法で得た(R)-7-アミノ-5- ベンジル-4- オ
キソ-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン 2.16 g をトルエン
20 mlに溶解し、この溶液にラネーコバルト 1.5 ml を
加え、初圧 40 kg/cm2の水素圧としたオートクレーブ中
で12時間撹拌した。反応後、触媒を漉去して濾液の溶媒
を減圧下に留去し、標題化合物の粗体 2.18 g を濃縮残
留物として得た(HPLCによる定量収率:83% 、光学純
度:0% e.e. )。
フロントページの続き (72)発明者 江幡 勉 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬株式会社東京研究開発センター内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 または式(II) 【化2】 で表される化合物を、炭化水素を溶媒として、金属触媒
    の存在下に水素ガス雰囲気下において処理することを特
    色とする式(III ) 【化3】 で表される化合物の製法[上記の式(I)、式(II)お
    よび式(III )において、Qは -CH2-または -CO- を意
    味する。R1およびR2は、各々独立に、水素原子または炭
    素数1から5のアルキル基を意味するが、両者があわさ
    って炭素数2から5のアルキレン鎖となってもよい。R3
    は低級アルキル基、水素原子、フェニルアルキル基、ト
    リチル基またはベンツヒドリル基を意味するが、R3がフ
    ェニル基を有する置換基であるときは、そのフェニル基
    はニトロ基、アルコキシル基またはハロゲン原子を置換
    基として有していてもよい。]
  2. 【請求項2】 金属触媒が、ラネー系触媒である請求項
    1に記載の製法
  3. 【請求項3】 金属触媒がラネーコバルトである請求項
    1または2に記載の製法
  4. 【請求項4】 炭化水素がトルエンである請求項1、2
    または3に記載の製法
  5. 【請求項5】 式(I)または式(II)の化合物におい
    て、R1およびR2がエチレン鎖またはプロピレン鎖を形成
    している化合物である請求項1、2、3または4に記載
    の製法
  6. 【請求項6】 R3が、そのフェニル基上にニトロ基、ア
    ルコキシル基またはハロゲン原子を置換基として有して
    いてもよいベンジル基である請求項5に記載の製法
  7. 【請求項7】 式(I) 【化4】 または式(II) 【化5】 で表される化合物を、トルエンを溶媒として、ラネーコ
    バルト触媒の存在下に水素ガス雰囲気下に処理すること
    を特徴とする、式(III ) 【化6】 で表される化合物の製法[上記の式(I)、式(II)お
    よび式(III )において、Qは -CH2-または -CO- を意
    味する。R1およびR2は、各々独立に、水素原子または炭
    素数1から5のアルキル基を意味するか、両者があわさ
    って炭素数2から5のアルキレン鎖となっていてもよ
    い。R3は低級アルキル基、水素原子、フェニルアルキル
    基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味するが、
    R3がフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェニル
    基はニトロ基、アルコキシル基またはハロゲン原子を置
    換基として有していてもよい。]
  8. 【請求項8】 (R)-7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピ
    ロ[2.4] ヘプタンを、トルエン中においてラネーコバル
    トの存在下に、水素ガス雰囲気下に処理することを特徴
    とする7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプ
    タンの製法
  9. 【請求項9】 (R)-7-アミノ-5- ベンジル-4- オキソ-5
    - アザスピロ[2.4] ヘプタンを、トルエン中においてラ
    ネーコバルトの存在下に、水素ガス雰囲気下に処理する
    ことを特徴とする7-アミノ-5- ベンジル-4- オキソ-5-
    アザスピロ[2.4] ヘプタンの製法
  10. 【請求項10】 水素ガス雰囲気が、加圧した水素ガス
    雰囲気である請求項8または9に記載の製法
  11. 【請求項11】 水素ガス圧が 10 kg/cm2から100 kg/c
    m2の範囲である請求項10記載の製法
JP2502694A 1994-02-23 1994-02-23 ラセミ化法 Pending JPH07233146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2502694A JPH07233146A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 ラセミ化法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2502694A JPH07233146A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 ラセミ化法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07233146A true JPH07233146A (ja) 1995-09-05

Family

ID=12154410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2502694A Pending JPH07233146A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 ラセミ化法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07233146A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996037470A1 (fr) * 1995-05-26 1996-11-28 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Procedes de preparation de composes cycliques
US5977381A (en) * 1998-01-12 1999-11-02 Hoffmann-La Roche Inc. Process for making 3-amino-pyrolidine derivatives

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996037470A1 (fr) * 1995-05-26 1996-11-28 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Procedes de preparation de composes cycliques
US5856518A (en) * 1995-05-26 1999-01-05 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Production process of cyclic compound
US6013806A (en) * 1995-05-26 2000-01-11 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Production process of cyclic compound
US6218548B1 (en) 1995-05-26 2001-04-17 Daiichi Paharmaceutical Co., Ltd. Production process of cyclic compound
US5977381A (en) * 1998-01-12 1999-11-02 Hoffmann-La Roche Inc. Process for making 3-amino-pyrolidine derivatives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100812046B1 (ko) 1-(2s,3s)-2-벤즈히드릴-n-(5-삼급-부틸-2-메톡시벤질)퀴누클리딘-3-아민의 제조 방법
EP0828702B1 (en) Process for resolving chiral acids with 1-aminoindan-2-ols
HU228925B1 (en) Method for producing l-phenylephrine hydrochloride
KR102037494B1 (ko) 광학활성을 갖는 피페리딘 유도체의 중간체 및 이의 제조방법
WO2008077560A1 (en) Process for the preparation of optically active 2-amino-1-phenylethanols
KR20000064735A (ko) R-α-프로필-피페로닐 아민 및 그의 유사체의 신규 비대칭 합성 방법
EP0928787B1 (en) Process for the preparation of 3-amino-pyrrolidine derivatives
EP3421455A1 (en) Improved process for the preparation of chiral 3-amino-piperidins, useful intermediates for the preparation of tofacitinib
KR100877849B1 (ko) 3-히드록시테트라히드로퓨란의 효율적 제조방법
KR960000758B1 (ko) 광학적 활성 히드록시벤질아민 유도체 및 그의 제조방법
NL8201307A (nl) Nieuwe werkwijze voor de bereiding van d-2-(6-methoxy-2-naftyl)-propionzuur.
JPH07233146A (ja) ラセミ化法
JP3021109B2 (ja) アミノ化合物の製法
JPH0570412A (ja) 光学活性なβ−アミノアルコールの製造方法
JP2008514554A (ja) α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化法
JPH07285934A (ja) 脱保護法
KR20000016898A (ko) 피롤리디닐하이드록삼산화합물의제조방법
JPH05279325A (ja) 光学活性3−ヒドロキシピロリジンの製法
JP3691235B2 (ja) 光学活性ピペリジン類の製造方法
JP3432880B2 (ja) 光学活性アザスピロ化合物の製法
JP3010756B2 (ja) 光学活性アルコールの製造方法
JP2858015B2 (ja) 光学活性な1―アルキルアミノ―3―アリールオキシ―2―プロパノール類の製造方法
JP2002371060A (ja) 光学活性アミノピペリジン誘導体の製造方法
WO2007035003A1 (ja) 光学活性なピペラジン化合物の製造方法
JPH10237013A (ja) 光学活性2−ベンジルコハク酸の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02