JPH07233111A - ポリエーテル化合物の製造法 - Google Patents

ポリエーテル化合物の製造法

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JPH07233111A
JPH07233111A JP6024255A JP2425594A JPH07233111A JP H07233111 A JPH07233111 A JP H07233111A JP 6024255 A JP6024255 A JP 6024255A JP 2425594 A JP2425594 A JP 2425594A JP H07233111 A JPH07233111 A JP H07233111A
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alcohol
alkylene oxide
quaternary ammonium
ammonium salt
carbon atoms
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JP6024255A
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Toshinori Tanaka
俊伯 田中
Takehiro Imanaka
健博 今中
Jun Kono
潤 河野
Hiroshi Nagumo
博 南雲
Yukinaga Yokota
行永 横田
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Kao Corp
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Kao Corp
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 界面活性剤やアニオン活性剤を製造するため
の中間体を提供する。 【構成】 脂肪族モノ又は多価アルコールにアルキレン
オキサイドを、第4級アンモニウム塩の存在下で、約0.
5 〜10kg/cm2の圧力下で、約40〜90℃で反応させること
によりポリエーテル化合物(但し、アルキレンオキサイ
ドの平均付加モル数は1〜10である。)を製造する。 【効果】 未反応アルコールが少なく、アルキレンオキ
サイドが1〜10モル付加したポリエーテル化合物を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテル化合物の
製造法に関する。更に詳しくは、本発明は、脂肪族アル
コールにアルキレンオキサイドを特定の触媒の存在下、
低温で付加させることによるポリエーテル化合物の製造
法に関する。本発明の製造法により得られるポリエーテ
ル化合物は、シャンプー、食器用洗剤、液体衣料用洗剤
等に使用される界面活性剤や、更にスルホン化、カルボ
キシメチル化等を行い各種アニオン活性剤を製造する中
間体等として有用である。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエー
テル化合物は、通常、アルカリ金属の水酸化物、アミン
類等の塩基触媒または硫酸、リン酸、塩酸のような鉱酸
若しくはその金属塩からなる酸触媒の存在下で、アルキ
レンオキサイドをアルコール類に付加反応させることに
より製造されている。
【0003】しかし、上記塩基性触媒を用いた場合に
は、アルキレンオキサイドの付加モル数分布が広くなる
ので、臭いの原因となる未反応アルコールが多く残存す
ることになると共に、親水性が強すぎ界面活性剤として
の能力の低い高付加モル品が多く生成する欠点がある。
一方、酸触媒を用いた場合には、反応生成物中の未反応
アルコール量は減少するものの、有害なジオキサンやポ
リエチレングリコール等が多く副生する欠点がある。
【0004】また、いずれの反応でも120〜200℃
という高温が必要とされるので、種々の副生物が生成し
やすいため、製品が着色しやすく、若しくは異臭がある
などの製品上の欠点や、熱源等を使用するのでコストが
上昇し、作業上の安全性が損なわれるといった欠点があ
る。更に、原料のアルコールがエステル結合やアミド結
合を有する場合、反応中にエステル交換、アミド交換反
応が生じ、目的物の収率が低下することとなる。また、
ソルビトール、ソルビタン等の糖を原料とする場合に
は、ソルビタン化のような副反応が起こるといった欠点
があった。
【0005】このようにアルコール類のアルキレンオキ
サイドの付加反応において、低温で反応を行うことがで
き、かつ、未反応アルコール類の含量の少ない、即ちア
ルキレンオキサイド付加モル数の分布の狭い生成物を与
える触媒の開発が強く望まれていた。一方、アルキレン
オキサイド付加反応のための触媒として、第4級アンモ
ニウム塩に代表される相間移動触媒とアルカリ金属化合
物を組み合わせて用いる方法(特開昭56-38322号)、ポ
リアルコールへのアルキレンオキサイド付加のための触
媒としてテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイ
ドを用いる方法(特開昭56-38323号)、フェノール類へ
のアルキレンオキサイド付加のための触媒としてアミン
又は第4級アンモニウム塩を用いる方法(特開昭62-628
14号)がそれぞれ知られている。
【0006】しかし、特開昭56-38322号公報に記載の技
術は、触媒が二種類の触媒の組合せであり、工業化の際
に工程が複雑化する欠点がある。また、特開昭56-38323
号公報に記載の技術は、残留触媒の効率的な除去を目的
としており、触媒として第4級アンモニウム塩の一つで
あるテトラアルキルアンモニウムハイドロオキシドを触
媒として用いているものの、実施例ではいずれも反応温
度が100℃以上であり、着色、第4級アンモニウム塩
の分解による異臭等の欠点が生じていると推測される。
【0007】更に、特開昭62-62814号公報に記載の技術
は、アルコール類に比較して酸性度が高く、反応性の高
いフェノール類の反応なので、一般に残存フェノール類
は少なく、未反応フェノールが問題となることはない。
実際、触媒としてアミン塩又は第4級アンモニウム塩の
いずれもが使用できるとされている(同公報実施例及び
比較例参照)。
【0008】本発明の発明者らは、鋭意検討の結果、反
応性の低いアルコール類のアルキレンオキサイドの付加
反応において、特定の高性能な触媒を用いることによっ
て低温においても十分活性があり、かつ未反応アルコー
ル類含量を少なくすることが出来る。言い換えるとアル
キレンオキサイドの付加モル数分布を狭くできることを
見いだし、本発明をなすに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、脂肪族モノ又は多価アルコールにアルキレンオキサ
イドを、下記一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 〜R3 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)の第4級アンモニ
ウム塩の存在下で、約0.5 〜10kg/cm2の圧力下、約40〜
90℃で反応させてポリエーテル化合物(但し、アルキレ
ンオキサイドの平均付加モル数は1〜10である。)を
製造することを特徴とするポリエーテル化合物の製造法
が提供される。
【0012】本発明に使用できる第4級アンモニウム塩
は、上記一般式(I)で示される化合物であればいずれ
でも使用することができ、第4級アンモニウム塩を含む
イオン交換樹脂も使用することができる。イオン交換樹
脂としては、ダイヤイオンSA−10A、11A及び1
2A(いずれも三菱化成社製)、ダウエックス1,SBR、
1,SAR 、11及びSBR-P (いずれもダウケミカル社製)等
が挙げられる。
【0013】一般式(I)のR1 〜R3 定義中、炭素数
1〜20の直鎖又は分枝のアルキル基には、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル或い
はイコシルのような直鎖状のアルキル基、イソプロピ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル、ネオペン
チル、tert−ペンチル、イソペンチル、ジメチルブチ
ル、イソヘキシル、メチルヘキシル、エチルヘキシル、
ジメチルヘキシル、トリメチルヘキシル、メチルヘプチ
ル、ジメチルヘプチル、トリメチルヘプチル、テトラメ
チルヘプチル、エチルヘプチル、メチルオクチル、メチ
ルノニル、メチルデシル、メチルドデシル、メチルウン
デシル、メチルトリデシル、メチルテトラデシル、メチ
ルペンタデシル、メチルヘキサデシル、メチルヘプタデ
シル、メチルオクタデシル或いはメチルノナデシル等の
分枝状アルキル基が含まれる。
【0014】R1 〜R3 定義中、アラルキル基には、ベ
ンジル基等が挙げられる。また、アラルキル基はメチル
基等の置換基を有していてもよく、例えば、メチルベン
ジル、ジメチルベンジル等が挙げられる。R1 〜R3
義中、アリール基には、フェニル基等が挙げられる。ま
た、アリール基はメチル基等の置換基を有していてもよ
く、例えば、メチルフェニル、ジメチルフェニル等が含
まれる。
【0015】Xの定義中、炭素数1〜20の脂肪酸残基
としては、RCOOで表すことができ、対応するカルボ
ン酸、即ち、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸等から誘導される残基が挙げら
れる。
【0016】一方、Xは、水溶液中での安定性及び反応
活性を考慮すると、ヒドロキシル基又は炭素数12〜2
0の飽和脂肪酸残基であることが好ましい。特に好まし
いXは、ヒドロキシル基である。上記一般式(I)の第
4級アンモニウム塩のうち、下記一般式(II)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、R1 〜R4 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)である第4級アン
モニウム塩を用いることが特に好ましい。なお、R4
上記R1 〜R3 の定義と同様である。また、第4級アン
モニウム塩の分子量は、一般に小さい方が重量当たりの
活性が大きいので、上記のR1 〜R4 も炭素数の少ない
ほうが好ましい。具体的には炭素数1〜4のメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチルのアルキル基が
挙げられる。
【0019】好ましい第4級アンモニウム塩は、具体的
には、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、
テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラ
プロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、トリメチルプロピ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルメチル
アンモニウムハイドロオキサイド、ジデシルジメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド、ジステアリルジメチル
アンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルベンジル
アンモニウムハイドロオキサイド又はトリエチルフェニ
ルアンモニウムハイドロオキサイド等のアンモニウムハ
イドロオキサイド或いはテトラメチルアンモニウム−、
テトラエチルアンモニウム−、テトラプロピルアンモニ
ウム−、テトラブチルアンモニウム−、トリメチルプロ
ピルアンモニウム−、トリエチルメチルアンモニウム
−、ジデシルジメチルアンモニウム−、ジステアリルジ
メチルアンモニウム−、トリエチルベンジルアンモニウ
ム−又はトリエチルフェニルアンモニウム−とラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸又はステアリン酸との
アンモニウム脂肪酸塩である。
【0020】なお、第4級アンモニウム塩としては、通
常ハロゲン塩又はアミンの鉱酸塩等が知られているが、
以下の比較例でも示すように、本発明の第4級アンモニ
ウム塩に比べると活性がきわめて低いので、触媒として
使用するには不向きである。本発明に使用することがで
きるアルコール類は、特に限定されず、混合物も使用す
ることができるが、原料のアルコールがエステル結合や
アミド結合を有する場合、反応中にエステル交換、アミ
ド交換反応が生じる恐れがある。また、アルキレンオキ
サイドを付加するときの装置及び界面活性剤の性能を考
慮すると、原料にはモノ又は多価アルコールを使用する
ことが好ましい。
【0021】モノアルコールとしては、1級、2級又は
3級アルコールいずれも使用できる。多価アルコールに
は、2価以上のアルコールを含むものである。これらの
具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルア
ルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、
オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコ
ール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ト
リデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデ
シルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアル
コール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコー
ル、イコシルアルコール、ドコシルアルコール、2−メ
チル−ヘキシルアルコール等の1級アルコール、2−オ
クタノール、2−デカノール、2−ドデカノール等の2
級アルコール、炭素数8〜12のオキソ合成法によるア
ルコ−ル、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン及びソルビトール
等の多価アルコール類が挙げられる。更に、これらの混
合物を使用することもできる。
【0022】上記のアルコールのうち、炭素数8〜22
の脂肪族アルコールが特に好ましく、例えば、オクチル
アルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、
ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリル
アルコール、イコシルアルコール、ドコセノール(ベヘ
ノール)、2−メチル−ヘキサノール等の1級アルコー
ル、2−オクタノール、2−デカノール、2−ドデカノ
ール等の2級アルコール、炭素数8〜12のオキソ合成
アルコ−ルである。この内、直鎖の脂肪族モノアルコ−
ル例えば、炭素数10〜18のラウリルアルコール又は
ステアリルアルコールが特に好ましい。
【0023】本発明に使用することができるアルキレン
オキサイドは、活性水素を含有するアルコール類化合物
と反応して付加物を生成し得るものであれば特に限定さ
れない。好ましいアルキレンオキサイドには、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド、エピクロルヒドリン等が挙げられる。この内、エチ
レンオキサイド及びプロピレンオキサイド単独又は両者
の混合物が特に好ましい。
【0024】次に、本発明の製造法について説明する。
まず、反応器中で、アルコール類とアルキレンオキサイ
ドを第4級アンモニウム塩の存在下で反応させる。アル
キレンオキサイドの使用量は、目的とするポリエーテル
化合物中でのアルキレンオキサイド付加モル数によって
異なるが、アルコール類のヒドロキシル基に応じて1〜
10モル倍を添加すればよい。
【0025】また、第4級アンモニウム塩の使用量は、
触媒量でよく、0.1〜5.0モル%、好ましくは0.
5〜3.0モル%である。本発明の反応温度は、約40
〜90℃、好ましくは約60〜80℃に調整する必要が
ある。一方、反応圧力は、0.5〜10kg/cm2、好まし
くは2〜5kg/cm2に調整する必要がある。この範囲で反
応させることにより、容易に未反応アルコール含量を1
0重量%以下、好ましくは8重量%以下のポリエーテル
化合物を得ることができるからである。なお、反応温度
が40℃以下では、反応速度が遅すぎるので実用的では
なく、90℃以上では適度な反応速度を得ることができ
るが、未反応アルコールの量を上記温度範囲の場合より
減少させることはできず、却って着色などの品質面での
悪影響が生じるため好ましくない。
【0026】ここで、反応容器は、密閉容器であるオー
トクレーブ等を使用することが好ましい。なお、上記反
応系中に、粘度、均一性等を考慮して、必要により反応
系に不活性な有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン等の炭化水素が挙げられる。
【0027】また、未反応アルコールの含量を10重量
%以下、好ましくは8重量%以下としたのは、これ以上
では未反応アルコールによる臭い等の影響が顕著になる
からである。更に、ポリエーテルのアルキレンオキサイ
ドの平均付加モル数は1〜10、好ましくは2〜6であ
る。これは、一般に平均付加モル数が10を越えると、
それだけ未反応アルコール類の残存量が実質的に減少す
るので、未反応アルコール類に起因する臭い等の悪影響
を考慮する必要がなくなるからである。なお、アルキレ
ンオキサイドの平均付加モル数及び未反応アルコールの
含量は、反応物をトリメチルシリル化した後、ガスクロ
マトグラフィーを用いて測定した値をいう。
【0028】以上説明したように、本発明では、未反応
アルコールの含量を減少させることができるが、同時
に、アルキレンオキサイドの付加数が多い、ポリエーテ
ルを減少させることもできる。このことは、本発明のポ
リエーテルの製造法が、アルキレンオキサイドの付加数
の分布の幅が狭いポリオールを高収率で提供できること
を示している。
【0029】上記製造法により得られたポリエーテル化
合物は、常法によって分離することができる。なお、分
離されたポリエーテル化合物は、用途により精製工程に
付してもよい。精製工程としては、例えば、活性炭処
理、イオン交換樹脂処理が挙げられる。以上のようにし
て得られたポリエーテル類は、モノクロロ酢酸ナトリウ
ム等を用いてカルボキシルメチル化する際、反応性の乏
しい未反応アルコール類が少ないので、反応率が向上す
ることとなる。
【0030】また、SO3 等のスルホン化剤によりスル
ホン化して、対応する硫酸エステルを製造する場合にも
皮膚刺激性の高い未反応アルコール類の硫酸エステル化
物が減少し、シャンプー、食器用洗剤、液体衣料用洗剤
等に使用される界面活性剤や潤滑剤その中間体として好
適に使用することができる。更に未反応アルコール類が
少ないので、ポリウレタンの原料として使用すれば良好
な収率を得ることができる。
【0031】
【作用】本発明のポリエーテル化合物の製造法によれ
ば、脂肪族モノ又は多価アルコールにアルキレンオキサ
イドを、下記一般式(I)
【0032】
【化5】
【0033】(式中、R1 〜R3 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)の第4級アンモニ
ウム塩の存在下で、約0.5 〜10kg/cm2の圧力下、約40〜
90℃で反応させてポリエーテル化合物(但し、アルキレ
ンオキサイドの平均付加モル数は1〜10である。)が
製造されることとなる。
【0034】このように低温で反応をおこなうことがで
き、未反応アルコールの含量の少ないポリエーテル化合
物を得ることができる理由は必ずしも明らかではない
が、ナトリウム、カリウム等の通常のカチオンに比べ、
嵩高い立体構造を有する4級塩からなる有機カチオンを
用いることにより、アルコラートの活性が増し、低温で
反応が可能となり、更に、有機カチオンと原料アルコー
ルとの相溶性と、低温反応による成長反応の抑制により
分布が狭くなるのではないかと考えられる。
【0035】また、第4級アンモニウム塩を、下記一般
式(II)
【0036】
【化6】
【0037】(式中、R1 〜R4 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)とすることによ
り、アルキレンオキサイドが収率良く付加することとな
る。更に、第4級アンモニウム塩として、テトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド又はテトラブチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドとすることにより更にアルキレン
オキサイドが収率良く付加することとなる。
【0038】次に、脂肪族モノ又は多価アルコールとし
て、炭素数8〜22の脂肪族アルコールを使用すること
により、アルキレンオキサイドを付加するときの界面活
性剤の性能がより向上する。また、脂肪族モノ又は多価
アルコールとして、炭素数10〜18の直鎖脂肪族モノ
アルコ−ルを使用することにより、触媒の性能がより向
上する。
【0039】更に、アルキレンオキサイドとして、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド又はエピクロルヒドリンを使用することによりポ
リエーテル化合物が収率良く生成される。また、アルキ
レンオキサイドの平均付加モル数2〜6のポリエーテル
化合物は、悪臭が顕著に減少したものとなる。
【0040】
【実施例】以下、実施例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。 実施例1 6リットルのオートクレーブに、ラウリルアルコール5
78.5g(3.11モル)と10%のテトラブチルア
ンモニウムハイドロオキサイド80.9g(0.03モ
ル)を仕込み、混合後5mmHgの減圧下、60℃で脱
水を行った。ついで、エチレンオキサイド412g
(9.35モル)を内圧2.5Kg/cm2G以下に保
ちながら導入し60℃で反応を行った。
【0041】同温度で、1〜3時間熟成した後、反応混
合物を取り出し、80℃で15分間減圧下で揮発分を除
去した。得られた反応物をトリメチルシリル化し、ガス
クロマトグラフィーで未反応アルコール及びアルキレン
オキサイドの付加モル数分布を調べた。その結果を図1
に示した。なお、実施条件及び得られたポリオールの分
析値を表1に示した。
【0042】実施例2〜9及び比較例1〜6 実施例1と同様の反応を原料アルコール、触媒を異なら
せて種々の反応条件にて反応を行った。実施条件及び得
られたポリオールの分析値を実施例2〜9は表1及び2
に、比較例1〜7は表3にそれぞれに示した。また、比
較例1のアルキレンオキサイドの付加モル数分布を実施
例1と同様に測定し、図1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】表1〜3からも明らかなように、本発明の
いずれの触媒を用いても40〜90℃の温和な反応条件
下で、アルキレンオキサイドの付加反応を行うことがで
きる。また、従来のアルカリ金属水酸化物を触媒として
使用し130℃以上の高温で反応を行い得られた反応物
に比べ、本発明によって得られる反応物は未反応アルコ
ールの残存量が少なく、付加モル数の分布も狭く、品質
的にも優れたポリエーテル類を得ることができた。
【0047】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、未反応原料の
残存量が少なく、付加モル数の分布も狭く、品質的にも
優れたポリエーテル類を得ることができる。即ち、脂肪
族モノ又は多価アルコールにアルキレンオキサイドを、
下記一般式(I)
【0048】
【化7】
【0049】(式中、R1 〜R3 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)の第4級アンモニ
ウム塩の存在下で、約0.5 〜10kg/cm2の圧力下、約40〜
90℃で反応させてポリエーテル化合物(但し、アルキレ
ンオキサイドの平均付加モル数は1〜10である。)を
製造することができる。
【0050】また、第4級アンモニウム塩を、下記一般
式(II)
【0051】
【化8】
【0052】(式中、R1 〜R4 は同一または異なっ
て、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、
アラルキル基又はアリール基であり、Xはヒドロキシル
基又は炭素数1〜20の脂肪酸残基)とすることによ
り、アルキレンオキサイドを収率良く付加させることが
できる。更に、第4級アンモニウム塩として、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルア
ンモニウムハイドロオキサイド又はテトラブチルアンモ
ニウムハイドロオキサイドとすることによりアルキレン
オキサイドを更に収率良く付加させることができる。
【0053】次に、脂肪族モノ又は多価アルコールとし
て、炭素数8〜22の脂肪族アルコールを使用すること
により、アルキレンオキサイドを付加するときの界面活
性剤の性能をより向上させることができる。また、脂肪
族モノ又は多価アルコールとして、炭素数10〜18の
直鎖脂肪族モノアルコ−ルを使用することにより、触媒
の性能がより向上させることができる。
【0054】更に、アルキレンオキサイドとして、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド又はエピクロルヒドリンを使用することによりポ
リエーテル化合物が収率良く生成することができる。ま
た、ポリエーテル化合物が、アルキレンオキサイドの平
均付加モル数2〜6であることにより製造されるポリエ
ーテルの悪臭を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法と従来の製造法により製造され
るポリエーテルのアルキレンオキサイドの付加数と重量
%を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南雲 博 和歌山県和歌山市吉礼1613−1 (72)発明者 横田 行永 大阪府阪南市鳥取中208−10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族モノ又は多価アルコールにアルキ
    レンオキサイドを、下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 〜R3 は同一または異なって、炭素数1〜
    20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、アラルキル基又
    はアリール基であり、Xはヒドロキシル基又は炭素数1
    〜20の脂肪酸残基)の第4級アンモニウム塩の存在下
    で、約0.5 〜10kg/cm2の圧力下、約40〜90℃で反応させ
    てポリエーテル化合物(但し、アルキレンオキサイドの
    平均付加モル数は1〜10である。)を製造することを
    特徴とするポリエーテル化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩が、下記一般式
    (II) 【化2】 (式中、R1 〜R4 は同一または異なって、炭素数1〜
    20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、アラルキル基又
    はアリール基であり、Xはヒドロキシル基又は炭素数1
    〜20の脂肪酸残基)である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 第4級アンモニウム塩が、テトラメチル
    アンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモ
    ニウムハイドロオキサイド又はテトラブチルアンモニウ
    ムハイドロオキサイドである請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 脂肪族モノ又は多価アルコールが、炭素
    数8〜22の脂肪族アルコールである請求項1〜3いず
    れか一つに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 脂肪族モノ又は多価アルコ−ルが、炭素
    数10〜18の直鎖脂肪族モノアルコ−ルである請求項
    4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 アルキレンオキサイドが、エチレンオキ
    サイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド又
    はエピクロルヒドリンである請求項1〜5いずれか一つ
    に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 ポリエーテル化合物が、アルキレンオキ
    サイドの平均付加モル数2〜6である請求項1〜6いず
    れか一つに記載の製造法。
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