JPH10273463A - アルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents
アルキレンオキサイド付加物の製造方法Info
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- JPH10273463A JPH10273463A JP9094623A JP9462397A JPH10273463A JP H10273463 A JPH10273463 A JP H10273463A JP 9094623 A JP9094623 A JP 9094623A JP 9462397 A JP9462397 A JP 9462397A JP H10273463 A JPH10273463 A JP H10273463A
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Abstract
トの低減化の可能な油脂誘導体のアルキレンオキサイド
付加物の製造方法を提供すること。 【解決手段】(A):油脂誘導体又は油脂誘導体と触媒
の混合物とアルキレンオキサイドを接触させて該油脂誘
導体とアルキレンオキサイドとの付加反応を行い、油脂
誘導体のアルキレンオキサイド付加物及び未反応アルキ
レンオキサイドを含有する液体成分を得る工程、及び
(B):工程(A)で得られる液体成分に残存する未反
応アルキレンオキサイドが実質的に気化しない条件下
で、工程(A)で得られる液体成分の熟成反応を行う工
程、を含んでなる油脂誘導体のアルキレンオキサイド付
加物の製造方法。
Description
レンオキサイド付加物を製造する方法に関する。
物は、界面活性剤、トナーバインダー原料、消泡剤等に
用いられるなど最近重要性を増してきており、またその
用途の発展や性能の向上が期待されていることから、よ
り低コストで製造する方法が求められている。油脂誘導
体のアルキレンオキサイド付加物の中でも最も重要なも
のは、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪
族アミド及びアルキルフェノール等にアルキレンオキサ
イドが付加してなるものである。それらは非常に重要な
ノニオン活性剤グループを形成している。
サイド付加物は、例えば、油脂誘導体中へアルキレンオ
キサイドを噴射することにより、又はアルキレンオキサ
イドが充満した反応容器へ油脂誘導体をスプレーするこ
とにより、アルキレンオキサイドと油脂誘導体とを接触
させて付加反応を行わせることにより得ることができ
る。両者の場合において、アルキレンオキサイドは反応
の経過に従って後添加され(セミバッチ運転)、目的量
のアルキレンオキサイドが反応するまで液状の反応混合
物は攪拌される。付加反応終了後、気相中、液相中のア
ルキレンオキサイドを除去するために、除去設備を設け
たり、反応生成物を減圧処理に付す工程を設けている。
このように、従来の方法では、除去設備を設ける点、付
加的工程を設ける点、さらにアルキレンオキサイドの利
用効率の点において、低コスト化の足かせとなる要因が
存在する。
目的は、未反応成分の除去設備の不要な、より生産コス
トの低減化の可能な油脂誘導体のアルキレンオキサイド
付加物の製造方法を提供することにある。
解決すべく鋭意研究を行った結果、反応生成物中に残存
する未反応アルキレンオキサイドが実質的に気化しない
条件下で、反応生成物の熟成を行うことにより、得られ
る反応生成物中のアルキレンオキサイドの残存量を顕著
に減少し得ることを見出し、本発明を完成させた。
混合物とアルキレンオキサイドを接触させて該油脂誘導
体とアルキレンオキサイドとの付加反応を行い、油脂誘
導体のアルキレンオキサイド付加物及び未反応アルキレ
ンオキサイドを含有する液体成分を得る工程、及び (B):工程(A)で得られる液体成分に残存する未反
応アルキレンオキサイドが実質的に気化しない条件下
で、工程(A)で得られる液体成分の熟成反応を行う工
程、を含んでなる油脂誘導体のアルキレンオキサイド付
加物の製造方法、〔2〕 工程(B)における熟成反
応を、チューブタイプの反応管内で行う前記〔1〕記載
の製造方法、に関するものである。
は油脂誘導体と触媒の混合物とアルキレンオキサイドを
接触させて該油脂誘導体とアルキレンオキサイドとの付
加反応を行い、油脂誘導体のアルキレンオキサイド付加
物及び未反応アルキレンオキサイドを含有する液体成分
を得る工程、である。
に限定されないが、例えばアルコール、脂肪酸、アミ
ン、アミド、アルキルフェノール等が挙げられる。さら
には、より反応性が高いアルコラートも油脂誘導体に包
含される。また、本発明において用いられる触媒として
は、例えばNaOH、KOHなどのアルカリ触媒などの
他、BF3 O(C2 H5 )2 錯体、アンチモンペンタハ
ライド、五塩化スズなどの酸触媒等が挙げられる。触媒
の使用量は特に限定されるものではなく、通常用いられ
る公知の程度で良い。好ましくは油脂誘導体1モルに対
して0.001〜0.1モルてあり、より好ましくは油
脂誘導体1モルに対して0.005〜0.05モルであ
る。
としては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、
混合して用いても良い。また、液体で供給しても良く、
気体で供給しても良い。さらに、アルキレンオキサイド
は窒素ガス等の不活性ガスと共に供給しても良い。
て、公知の製造方法により油脂誘導体のアルキレンオキ
サイド付加物を製造する。例えば、バッチ式の製造方法
としては、攪拌タイプのリアクターを用いる方法、アル
キレンオキサイドガス中に油脂誘導体の液滴を分散させ
る方法、反応液を外部熱交換器に液循環させて、インジ
ェクターよりアルキレンオキサイドを供給させる方法等
が挙げられる。また、連続式の製造方法としては、例え
ばDE−4128827A1号公報に記載のフォーリン
グフィルムリアクターを用いる方法や、特公昭52−3
923号公報に記載の反応蒸留塔による連続的製造方法
等が挙げられる。
ルキレンオキサイド付加物は、液体成分中に含有され
る。通常、この液体成分中には、付加反応に関与しなか
った未反応アルキレンオキサイドが残存する。本発明で
は、工程(A)で得られる、油脂誘導体のアルキレンオ
キサイド付加物及び未反応アルキレンオキサイドを含有
する液体成分を、工程(B)において熟成することによ
り該未反応アルキレンオキサイドの量を減少させる。
得られる液体成分に残存する未反応アルキレンオキサイ
ドが実質的に気化しない条件下で、工程(A)で得られ
る液体成分の熟成反応を行う工程、である。工程(B)
における熟成反応は、工程(A)で得られる液体成分中
の未反応アルキレンオキサイドが実質的に気化しない条
件下で行われる。アルキレンオキサイドが気相に存在し
ないことにより、アルキレンオキサイドの気液平衡の影
響を受けることがなく、効率良く残存するアルキレンオ
キサイドを除去することができる。液体成分の熟成によ
り、液体成分に含まれる油脂誘導体のアルキレンオキサ
イド付加物又は油脂誘導体と、未反応アルキレンオキサ
イドとの付加反応がさらに進み、液体成分中の未反応ア
ルキレンオキサイドの量が減少する。
は、工程(A)で得られる液体成分を反応管に導くこと
で達成される。反応管の形状は、例えばチューブタイ
プ、コイル型チューブタイプ等が挙げられる。工程
(B)における温度、圧力は、液体成分中の未反応アル
キレンオキサイドが液体で存在する条件であれば任意に
設定できる。本工程における温度、圧力の好適な条件と
しては、溶存アルキレンオキサイドがガス化しない程度
であれば良いので、例えば、温度が主反応と同じである
ならば主反応の圧力と同等、もしくは高い方が良い。通
常、かかる条件ではアルキレンオキサイドの付加反応は
容易に起こる。工程(B)における温度は、例えば温水
等で加熱したり、液の余熱を利用して調製すれば良い。
成分中に溶解しているアルキレンオキサイドを熟成反応
により減少させるために充分な時間であれば良く、例え
ば0.5〜30分間が好ましく、1〜15分間がより好
ましい。工程(B)の熟成反応をチューブタイプの反応
管を用いて行う場合、反応管の内径や長さは特に限定さ
れず、上記の滞留時間を満たす程度であることが好まし
い。具体的には、反応管の内径は10〜200mmが好
ましく、20〜80mmがより好ましい。また、反応管
の長さは30cm〜10mが好ましく、30〜500c
mがより好ましい。
ける圧力と同じ圧力とする場合、工程(B)における温
度を工程(A)における温度以下とすることが好まし
い。これによって、圧力調節を行うことなくアルキレン
オキサイドを液体で存在させることができる。また、工
程(B)における温度を工程(A)における温度以上と
する場合、工程(B)における圧力を工程(A)におけ
る圧力以上とすることが好ましい。工程(B)における
温度を工程(A)における温度以上とすることにより、
熟成反応が迅速に進行し、液体成分の滞留時間を短縮で
きる等の効果がある。
管を設けることにより実施できるため、通常用いられて
いる公知の反応器に容易に組み込むことができる。した
がって、本発明において、工程(B)を設けることは工
程(A)で用いられる反応器を何ら限定するものでな
い。
型バッチ反応器にチューブタイプの反応管を設けた態様
を図1に示す。アルキレンオキサイドは、アルキレンオ
キサイドフィードライン1から供給される。また、窒素
を供給する場合、窒素ライン2から窒素を供給する。油
脂誘導体又は油脂誘導体と触媒の混合物は、反応槽3に
投入される。モーターMにより、攪拌羽根8を攪拌さ
せ、アルキレンオキサイドと油脂誘導体又は油脂誘導体
と触媒の混合物とを混合させる。また、反応槽3の圧力
調製のために、バキュームライン5から気体成分を吸引
する。工程(A)の付加反応の終了後、槽底バルプ6を
開けて液体成分をチューブ型反応管4に供給する。バル
ブ7の開き具合を調節すること等により、液体成分のチ
ューブ型反応管4における滞留時間を調製する。このよ
うにして、アルキレンオキサイドの除去操作が不要な程
度にまでその残存量が減少された油脂誘導体のアルキレ
ンオキサイド付加物を得ることができる。
明するが、本発明はかかる実施例によりなんら限定され
るものではない。 実施例1 図1に示す攪拌型バッチ反応器を用いて、油脂誘導体の
アルキレンオキサイド付加物を製造した。具体的な操作
を以下に示す。ラウリルアルコール100kgを反応槽
3に仕込み、ここに、ラウリルアルコール1モルに対し
て0.05モルのKOHを添加した。次いで、110
℃、10Torrの条件で、バキュームライン5を通し
て減圧操作を行いつつ脱水反応を行った。その後、71
kgのエチレンオキサイドをアルキレンオキサイドフィ
ードライン1より供給し、180℃、8kg/cm2 G
で、エチレンオキサイド付加反応を行った。
圧によってチューブ型反応管4へ供給した。槽内を一定
圧に保つ為、窒素を窒素ライン2からを随時供給した。
チューブ型反応管4は内径28mm、長さ4mとした。
チューブ型反応管4の温度を150℃、圧力を8kg/
cm2 Gとし、管内の液滞留時間を3分間とした。その
結果、チューブ型反応管4の入口にをいては、液体成分
中のエチレンオキサイド濃度が50ppmであったのに
対し、チューブ型反応管4の出口においては、エチレン
オキサイドは検出されなかった。エチレンオキサイド濃
度の測定は、分取した各液体成分を脱気後、該液体成分
を30torr、90℃、120分間加熱し、脱気・加
熱処理前後の液体成分の重量の差からエチレンオキサイ
ド濃度をもとめた。
生成物中のアルキレンオキサイドの残存量を、除去不要
な程度にまで低減させることができる。
ーブタイプの反応管を設けた態様を示す概略説明図であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A):油脂誘導体又は油脂誘導体と触
媒の混合物とアルキレンオキサイドを接触させて該油脂
誘導体とアルキレンオキサイドとの付加反応を行い、油
脂誘導体のアルキレンオキサイド付加物及び未反応アル
キレンオキサイドを含有する液体成分を得る工程、及び (B):工程(A)で得られる液体成分に残存する未反
応アルキレンオキサイドが実質的に気化しない条件下
で、工程(A)で得られる液体成分の熟成反応を行う工
程、を含んでなる油脂誘導体のアルキレンオキサイド付
加物の製造方法。 - 【請求項2】 工程(B)における熟成反応を、チュー
ブタイプの反応管内で行う請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09462397A JP3939804B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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JP09462397A JP3939804B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10273463A true JPH10273463A (ja) | 1998-10-13 |
JP3939804B2 JP3939804B2 (ja) | 2007-07-04 |
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---|---|---|---|
JP09462397A Expired - Fee Related JP3939804B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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JP (1) | JP3939804B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012122014A (ja) * | 2010-12-09 | 2012-06-28 | Mitsui Chemicals Inc | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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-
1997
- 1997-03-27 JP JP09462397A patent/JP3939804B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3939804B2 (ja) | 2007-07-04 |
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JPH025756B2 (ja) |
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