JPH07233107A - 担持されたパラジウム/白金触媒を用いるtert−ブチルヒドロペルオキシドからtert−ブチルアルコールの製造方法 - Google Patents
担持されたパラジウム/白金触媒を用いるtert−ブチルヒドロペルオキシドからtert−ブチルアルコールの製造方法Info
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- JPH07233107A JPH07233107A JP6278710A JP27871094A JPH07233107A JP H07233107 A JPH07233107 A JP H07233107A JP 6278710 A JP6278710 A JP 6278710A JP 27871094 A JP27871094 A JP 27871094A JP H07233107 A JPH07233107 A JP H07233107A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 tert−ブチルヒドロペルオキシドの溶媒溶液
である供給原料をヒドロペルオキシド分解触媒と接触さ
せて、tert−ブチルヒドロペルオキシドを分解するtert
−ブチルアルコールの製造方法であって、前記のヒドロ
ペルオキシド分解触媒が、パラジウムと白金の混合物で
あることを特徴とする製造方法。 【効果】 tert−ブチルヒドロペルオキシドから、高い
転換率と選択率で、tert−ブチルアルコールを合成でき
る。
である供給原料をヒドロペルオキシド分解触媒と接触さ
せて、tert−ブチルヒドロペルオキシドを分解するtert
−ブチルアルコールの製造方法であって、前記のヒドロ
ペルオキシド分解触媒が、パラジウムと白金の混合物で
あることを特徴とする製造方法。 【効果】 tert−ブチルヒドロペルオキシドから、高い
転換率と選択率で、tert−ブチルアルコールを合成でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、tert−ブチルヒドロペ
ルオキシド(TBHP)の接触分解に関する。より詳し
くは、本発明は、tert−ブチルヒドロペルオキシドの接
触分解により、tert−ブチルアルコール(TBA)を合
成する方法に関する。さらに詳細には、本発明は、アル
ミナに担持されたパラジウム/白金触媒を、tert−ブチ
ルヒドロペルオキシドのtert−ブチルアルコールへの実
質的に選択的な分解に触媒作用するために使用する方法
に関する。
ルオキシド(TBHP)の接触分解に関する。より詳し
くは、本発明は、tert−ブチルヒドロペルオキシドの接
触分解により、tert−ブチルアルコール(TBA)を合
成する方法に関する。さらに詳細には、本発明は、アル
ミナに担持されたパラジウム/白金触媒を、tert−ブチ
ルヒドロペルオキシドのtert−ブチルアルコールへの実
質的に選択的な分解に触媒作用するために使用する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】イソブタンを酸素と、熱的にまたは接触
的に反応させ、生成する主な過酸化物がtert−ブチルヒ
ドロぺルオキシドであるような過酸化反応生成物を形成
させることは知られている。このtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドを、熱的または接触的に分解して、tert−ブ
チルアルコールを形成させることも、また公知である。
的に反応させ、生成する主な過酸化物がtert−ブチルヒ
ドロぺルオキシドであるような過酸化反応生成物を形成
させることは知られている。このtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドを、熱的または接触的に分解して、tert−ブ
チルアルコールを形成させることも、また公知である。
【0003】Sanderson らは、tert−ブチルヒドロペル
オキシドの分解に対する様々な触媒の利用を、一連の米
国特許において開示しており、そのなかには、担体を用
いないニッケル、銅、クロミアおよび鉄よりなる触媒
(米国特許第4,704,482号明細書);鉄、銅、
クロミアおよびコバルトよりなる触媒(米国特許第4,
705,903号明細書);周期率表のVIA族またはVI
II族から選ばれた、塩基処理された水素化触媒よりなる
触媒(米国特許第4,742,179号明細書);本質
的にニッケル、銅、クロムおよびバリウムよりなる触媒
(米国特許第4,873,380号明細書);レニウム
化合物によって促進される金属フタロシアニンよりなる
触媒(米国特許第4,910,349号明細書);塩基
によって促進される金属フタロシアニンよりなる触媒
(米国特許第4,912,269号明細書);二座配位
子によって促進される可溶性ルテニウム化合物よりなる
触媒(米国特許第4,912,033号明細書);アル
キルチオールまたはアミンによって促進される鉄(III)
またはマンガン(III)のような金属ポルフィンよりなる
触媒、イミダゾールによって促進される金属フタロシア
ニン化合物よりなる触媒(米国特許第4,912,26
6号明細書)、(米国特許第4,922,034号明細
書);チオールによって促進される金属フタロシアニン
およびフリーラジカル抑制剤よりなる触媒(米国特許第
4,922,035号明細書);ホウ酸塩によって促進
される金属フタロシアニンよりなる触媒(米国特許第
4,922,036号明細書);または、酢酸塩、ホウ
酸塩、シュウ化物、塩化物、1,3−プロパンジオネー
ト、2−エチルヘキサノエート、ヨウ化物、硝酸塩、
2,4−ペンタンジオネート、過塩素酸塩もしくは硫酸
塩のような可溶性ルテニウム化合物および鉄化合物より
なる触媒(米国特許第5,025,113号明細書)が
包含される。
オキシドの分解に対する様々な触媒の利用を、一連の米
国特許において開示しており、そのなかには、担体を用
いないニッケル、銅、クロミアおよび鉄よりなる触媒
(米国特許第4,704,482号明細書);鉄、銅、
クロミアおよびコバルトよりなる触媒(米国特許第4,
705,903号明細書);周期率表のVIA族またはVI
II族から選ばれた、塩基処理された水素化触媒よりなる
触媒(米国特許第4,742,179号明細書);本質
的にニッケル、銅、クロムおよびバリウムよりなる触媒
(米国特許第4,873,380号明細書);レニウム
化合物によって促進される金属フタロシアニンよりなる
触媒(米国特許第4,910,349号明細書);塩基
によって促進される金属フタロシアニンよりなる触媒
(米国特許第4,912,269号明細書);二座配位
子によって促進される可溶性ルテニウム化合物よりなる
触媒(米国特許第4,912,033号明細書);アル
キルチオールまたはアミンによって促進される鉄(III)
またはマンガン(III)のような金属ポルフィンよりなる
触媒、イミダゾールによって促進される金属フタロシア
ニン化合物よりなる触媒(米国特許第4,912,26
6号明細書)、(米国特許第4,922,034号明細
書);チオールによって促進される金属フタロシアニン
およびフリーラジカル抑制剤よりなる触媒(米国特許第
4,922,035号明細書);ホウ酸塩によって促進
される金属フタロシアニンよりなる触媒(米国特許第
4,922,036号明細書);または、酢酸塩、ホウ
酸塩、シュウ化物、塩化物、1,3−プロパンジオネー
ト、2−エチルヘキサノエート、ヨウ化物、硝酸塩、
2,4−ペンタンジオネート、過塩素酸塩もしくは硫酸
塩のような可溶性ルテニウム化合物および鉄化合物より
なる触媒(米国特許第5,025,113号明細書)が
包含される。
【0004】述べられているように、イソブタンが分子
状の酸素と反応すると、主要な反応生成物はtert−ブチ
ルアルコールとtert−ブチルヒドロペルオキシドであ
る。しかしながら、少量の他の汚染物もまた形成され
る。少量の水が形成され、それは通常、反応器からの流
出液の0.5〜1重量%の量である。生じる副生成物と
しての水の量は、使用される反応条件の苛酷さの関数で
あり、そして、その反応条件の苛酷さが増加すればする
ほど、増加する傾向がある。
状の酸素と反応すると、主要な反応生成物はtert−ブチ
ルアルコールとtert−ブチルヒドロペルオキシドであ
る。しかしながら、少量の他の汚染物もまた形成され
る。少量の水が形成され、それは通常、反応器からの流
出液の0.5〜1重量%の量である。生じる副生成物と
しての水の量は、使用される反応条件の苛酷さの関数で
あり、そして、その反応条件の苛酷さが増加すればする
ほど、増加する傾向がある。
【0005】示されたように、tert−ブチルヒドロペル
オキシドは、tert−ブチルアルコールを製造するための
原料物質として有用である。tert−ブチルアルコール
は、tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分解により
形成することができる。米国特許第3,472,876
号明細書は、酸素を含有するガスが、イソブタンおよび
酸化触媒を含有する反応容器に供給され、tert−ブチル
アルコール、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アセト
ンおよびtert−ブチルエーテルよりなる反応混合物を生
じることを開示している。この特許において報告された
結果は、比較的低い転換率ならびにtert−ブチルアルコ
ールへの比較的低い反応選択性を示している。
オキシドは、tert−ブチルアルコールを製造するための
原料物質として有用である。tert−ブチルアルコール
は、tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分解により
形成することができる。米国特許第3,472,876
号明細書は、酸素を含有するガスが、イソブタンおよび
酸化触媒を含有する反応容器に供給され、tert−ブチル
アルコール、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アセト
ンおよびtert−ブチルエーテルよりなる反応混合物を生
じることを開示している。この特許において報告された
結果は、比較的低い転換率ならびにtert−ブチルアルコ
ールへの比較的低い反応選択性を示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】tert−ブチルヒドロペ
ルオキシドから、先行技術より高い転換率と増大した選
択率で、tert−ブチルアルコールに接触分解する方法が
求められている。本発明の目的は、そのような方法を提
供することである。
ルオキシドから、先行技術より高い転換率と増大した選
択率で、tert−ブチルアルコールに接触分解する方法が
求められている。本発明の目的は、そのような方法を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、tert−
ブチルヒドロペルオキシドの溶媒溶液である供給原料
を、触媒として有効な量のヒドロペルオキシド分解触媒
と、ヒドロペルオキシド分解反応帯域で、液相で好まし
くは撹拌しながら接触させ、前記のtert−ブチルヒドロ
ペルオキシドが分解生成物、主としてtert−ブチルアル
コールに転換され、前記のヒドロペルオキシド分解触媒
が、その上に沈着した、パラジウム1部あたり白金が
0.1〜10部の割合で、パラジウム0.01〜5重量
%、好ましくは0.1〜5重量%および白金0.01〜
5重量%、好ましくは0.1〜5重量%を有するアルミ
ナから本質的になる、担持されたヒドロペルオキシド分
解触媒であり、そしてtert−ブチルアルコールは、ヒド
ロペルオキシド分解反応の生成物から回収される。
ブチルヒドロペルオキシドの溶媒溶液である供給原料
を、触媒として有効な量のヒドロペルオキシド分解触媒
と、ヒドロペルオキシド分解反応帯域で、液相で好まし
くは撹拌しながら接触させ、前記のtert−ブチルヒドロ
ペルオキシドが分解生成物、主としてtert−ブチルアル
コールに転換され、前記のヒドロペルオキシド分解触媒
が、その上に沈着した、パラジウム1部あたり白金が
0.1〜10部の割合で、パラジウム0.01〜5重量
%、好ましくは0.1〜5重量%および白金0.01〜
5重量%、好ましくは0.1〜5重量%を有するアルミ
ナから本質的になる、担持されたヒドロペルオキシド分
解触媒であり、そしてtert−ブチルアルコールは、ヒド
ロペルオキシド分解反応の生成物から回収される。
【0008】tert−ブチルアルコールは、形成される唯
一の分解生成物ではない。少量の他の酸素含有物質もま
た形成される。
一の分解生成物ではない。少量の他の酸素含有物質もま
た形成される。
【0009】本発明の方法で使用される出発物質は、te
rt−ブチルヒドロペルオキシド供給原料と、アルミナに
担持されたパラジウム/白金触媒である。
rt−ブチルヒドロペルオキシド供給原料と、アルミナに
担持されたパラジウム/白金触媒である。
【0010】tert−ブチルヒドロペルオキシド供給原料 tert−ブチルヒドロペルオキシドである供給原料は、イ
ソブタンの酸化生成物を含み、ここで、該tert−ブチル
ヒドロペルオキシドは、イソブタンとtert−ブチルアル
コールの混合物中に溶解されたものでも、またはtert−
ブチルアルコールの添加により希釈されたイソブタンの
酸化生成物を含んでもよく、tert−ブチルアルコールと
イソブタンの混合物中のtert−ブチルアルコールの溶液
が、5〜30重量%のtert−ブチルヒドロペルオキシド
を含有したものであればよい。
ソブタンの酸化生成物を含み、ここで、該tert−ブチル
ヒドロペルオキシドは、イソブタンとtert−ブチルアル
コールの混合物中に溶解されたものでも、またはtert−
ブチルアルコールの添加により希釈されたイソブタンの
酸化生成物を含んでもよく、tert−ブチルアルコールと
イソブタンの混合物中のtert−ブチルアルコールの溶液
が、5〜30重量%のtert−ブチルヒドロペルオキシド
を含有したものであればよい。
【0011】別法として、イソブタンの反応生成物を蒸
留帯域に供給して、そこで未反応のイソブタンを蒸留画
分として再循環のために除去してもよく、それによっ
て、5〜30重量%のtert−ブチルヒドロペルオキシド
を含有する、tert−ブチルヒドロペルオキシドのtert−
ブチルアルコール溶液が得られる。
留帯域に供給して、そこで未反応のイソブタンを蒸留画
分として再循環のために除去してもよく、それによっ
て、5〜30重量%のtert−ブチルヒドロペルオキシド
を含有する、tert−ブチルヒドロペルオキシドのtert−
ブチルアルコール溶液が得られる。
【0012】触媒系 本発明によって使用されるヒドロペルオキシド分解触媒
は、その上に沈着された、パラジウム1部あたり白金が
0.1〜10部の割合の、パラジウム0.01〜5重量
%および白金0.01〜5重量%を有するアルミナから
本質的になるものである。
は、その上に沈着された、パラジウム1部あたり白金が
0.1〜10部の割合の、パラジウム0.01〜5重量
%および白金0.01〜5重量%を有するアルミナから
本質的になるものである。
【0013】より好ましくは、該触媒は、アルミナ担体
の重量を基準にして、0.1〜1重量%のパラジウムお
よび0.1〜1重量%の白金をその上に有するアルミナ
から本質的になる。好ましくは、白金とパラジウムは、
パラジウム1部あたり白金が0.5〜2部の重量比で存
在する。さらにより好ましくは、等しい重量のパラジウ
ムと白金が用いられる。
の重量を基準にして、0.1〜1重量%のパラジウムお
よび0.1〜1重量%の白金をその上に有するアルミナ
から本質的になる。好ましくは、白金とパラジウムは、
パラジウム1部あたり白金が0.5〜2部の重量比で存
在する。さらにより好ましくは、等しい重量のパラジウ
ムと白金が用いられる。
【0014】tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分
解 本発明の方法は、反応槽の中でバッチ式に実施されて
も、反応物が管状反応器を連続的に通過することにより
実施されてもよい。
解 本発明の方法は、反応槽の中でバッチ式に実施されて
も、反応物が管状反応器を連続的に通過することにより
実施されてもよい。
【0015】tert−ブチルヒドロペルオキシドの接触分
解は、20〜250℃、好ましくは20〜160℃、よ
り好ましくは60〜120℃、最も好ましくは80〜1
00℃の範囲内の温度において実施される。この反応
は、好ましくは生成物および反応物を液相に保持するた
めに十分な圧力で実施される。所望であれば、0.1〜
7MPa (0〜1,000psig)の圧力を用いることがで
きる。
解は、20〜250℃、好ましくは20〜160℃、よ
り好ましくは60〜120℃、最も好ましくは80〜1
00℃の範囲内の温度において実施される。この反応
は、好ましくは生成物および反応物を液相に保持するた
めに十分な圧力で実施される。所望であれば、0.1〜
7MPa (0〜1,000psig)の圧力を用いることがで
きる。
【0016】供給溶液の反応帯域への流速は、反応容器
内で適切な接触時間が得られるように調節すべきであ
る。バッチ法においては、保持時間は適切には0.5〜
10時間、そしてより好ましくは1〜3時間である。
内で適切な接触時間が得られるように調節すべきであ
る。バッチ法においては、保持時間は適切には0.5〜
10時間、そしてより好ましくは1〜3時間である。
【0017】本発明の最も好ましい実施態様によれば、
イソブタンは、135〜155℃の温度、2.1〜5.
6MPa (300〜800psig)の圧力、および2〜6時
間の保持時間を包含する酸化反応条件のもとで、酸化帯
域において酸素と反応し、未反応イソブタン、tert−ブ
チルヒドロペルオキシド、tert−ブチルアルコールおよ
び酸素含有副生成物を含む最初の酸化反応生成物が得ら
れる。この最初の酸化反応生成物は、次に、本発明のte
rt−ブチルヒドロペルオキシド供給原料として使用され
る。tert−ブチルヒドロペルオキシド供給原料中のtert
−ブチルヒドロペルオキシドの濃度が、最初の酸化反応
生成物の30重量%を越える場合には、この最初の酸化
反応生成物を、tert−ブチルヒドロペルオキシドの濃度
を所望のパーセンテージ、たとえば15〜25重量%の
tert−ブチルヒドロペルオキシドを含有するtert−ブチ
ルヒドロペルオキシド供給原料を得るまで低下させるの
に十分な量の、tert−ブチルアルコールで希釈してもよ
い。
イソブタンは、135〜155℃の温度、2.1〜5.
6MPa (300〜800psig)の圧力、および2〜6時
間の保持時間を包含する酸化反応条件のもとで、酸化帯
域において酸素と反応し、未反応イソブタン、tert−ブ
チルヒドロペルオキシド、tert−ブチルアルコールおよ
び酸素含有副生成物を含む最初の酸化反応生成物が得ら
れる。この最初の酸化反応生成物は、次に、本発明のte
rt−ブチルヒドロペルオキシド供給原料として使用され
る。tert−ブチルヒドロペルオキシド供給原料中のtert
−ブチルヒドロペルオキシドの濃度が、最初の酸化反応
生成物の30重量%を越える場合には、この最初の酸化
反応生成物を、tert−ブチルヒドロペルオキシドの濃度
を所望のパーセンテージ、たとえば15〜25重量%の
tert−ブチルヒドロペルオキシドを含有するtert−ブチ
ルヒドロペルオキシド供給原料を得るまで低下させるの
に十分な量の、tert−ブチルアルコールで希釈してもよ
い。
【0018】別法では、最初の酸化反応生成物を、何ら
かの適切な手法で(たとえば蒸留帯域における蒸留によ
って)分別し、そこから再循環のためにイソブタンを除
去して、tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびtert−
ブチルアルコールの、通常5〜30重量%のtert−ブチ
ルヒドロペルオキシドを含有する溶液を得ることもでき
る。
かの適切な手法で(たとえば蒸留帯域における蒸留によ
って)分別し、そこから再循環のためにイソブタンを除
去して、tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびtert−
ブチルアルコールの、通常5〜30重量%のtert−ブチ
ルヒドロペルオキシドを含有する溶液を得ることもでき
る。
【0019】tert−ブチルヒドロペルオキシドのtert−
ブチルアルコール溶液は、次に、ヒドロペルオキシド接
触分解帯域に供給され、そこでアルミナに担持されたパ
ラジウム/白金触媒と接触し、高い収率と選択率で、te
rt−ブチルアルコールに、実質的に選択的に転換され
る。
ブチルアルコール溶液は、次に、ヒドロペルオキシド接
触分解帯域に供給され、そこでアルミナに担持されたパ
ラジウム/白金触媒と接触し、高い収率と選択率で、te
rt−ブチルアルコールに、実質的に選択的に転換され
る。
【0020】本発明の方法は、tert−ブチルヒドロペル
オキシド供給原料をペレット状のヒドロペルオキシド分
解触媒の固定層を含有する反応器へ、適切には、触媒1
容量に対してtert−ブチルヒドロペルオキシド供給原料
を毎時0.5〜3容量の範囲の空間速度で連続的に供給
することにより、連続方式で実施してもよい。好ましく
は、この空間速度は、触媒1容量に対してtert−ブチル
ヒドロペルオキシド供給原料を毎時1〜2容量の範囲で
ある。
オキシド供給原料をペレット状のヒドロペルオキシド分
解触媒の固定層を含有する反応器へ、適切には、触媒1
容量に対してtert−ブチルヒドロペルオキシド供給原料
を毎時0.5〜3容量の範囲の空間速度で連続的に供給
することにより、連続方式で実施してもよい。好ましく
は、この空間速度は、触媒1容量に対してtert−ブチル
ヒドロペルオキシド供給原料を毎時1〜2容量の範囲で
ある。
【0021】tert−ブチルヒドロペルオキシド分解工程
から得られた反応生成物は、次に、蒸留のような何らか
の適切な方法で分別され、tert−ブチルアルコールが回
収される。
から得られた反応生成物は、次に、蒸留のような何らか
の適切な方法で分別され、tert−ブチルアルコールが回
収される。
【0022】
【発明の効果】本発明によって、アルミナに担持された
Pd/Pt触媒を用いて、tert−ブチルヒドロペルオキ
シドから、高い転換率と選択率で、tert−ブチルアルコ
ールを合成することが可能である。
Pd/Pt触媒を用いて、tert−ブチルヒドロペルオキ
シドから、高い転換率と選択率で、tert−ブチルアルコ
ールを合成することが可能である。
【0023】
【実施例】本発明は、以下の限定的でない実施例によっ
て、より詳細に説明されるであろう。
て、より詳細に説明されるであろう。
【0024】実験方法 実験に用いられた反応器は、電気的に加熱されるステン
レス鋼製の管(12.3mm×360mm)であった。液体
供給物は、反応器の底部に、Ruska(登録商標)二重駆動
ポンプを用いて供給した。圧力はSkinner Uni Flow(登
録商標)バルブおよびFoxboro(登録商標)制御器を用い
て調整した。試料を反応器の塔頂で採集し、大気温度ま
で冷却し、ろ過して、ガスクロマトグラフィーによって
分析した。供給物と得られた精製物の分析結果を、以下
の表に報告する。
レス鋼製の管(12.3mm×360mm)であった。液体
供給物は、反応器の底部に、Ruska(登録商標)二重駆動
ポンプを用いて供給した。圧力はSkinner Uni Flow(登
録商標)バルブおよびFoxboro(登録商標)制御器を用い
て調整した。試料を反応器の塔頂で採集し、大気温度ま
で冷却し、ろ過して、ガスクロマトグラフィーによって
分析した。供給物と得られた精製物の分析結果を、以下
の表に報告する。
【0025】実施例1 この実施例では、触媒は、1:1の比率のパラジウムと
白金から本質的になるものであった。用いた触媒組成、
反応条件、供給原料および生成物の組成、ならびに転換
率および選択率を表1〜3に示す。
白金から本質的になるものであった。用いた触媒組成、
反応条件、供給原料および生成物の組成、ならびに転換
率および選択率を表1〜3に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】TBA中のTBHPの19.1%溶液は、
アルミナ上のPd0.15%およびPt0.15%を含
む商業的触媒の上(80℃、空間速度0.5)で分解し
て、TBAに84.1%、DTBPに5.0%、アセト
ンに10.9%、およびメタノールに2.6%の選択率
で、74.2%のTBHP転換率を与えた。カルボン酸
をはじめとする少量生成物もまた形成された。
アルミナ上のPd0.15%およびPt0.15%を含
む商業的触媒の上(80℃、空間速度0.5)で分解し
て、TBAに84.1%、DTBPに5.0%、アセト
ンに10.9%、およびメタノールに2.6%の選択率
で、74.2%のTBHP転換率を与えた。カルボン酸
をはじめとする少量生成物もまた形成された。
【0030】140℃(空間速度0.5)において、T
BAに80.1%、DTBPに〜0%、アセトンに1
9.9%、およびメタノールに1.6%の選択率で、9
9.8%のTBHP転換率を与えた。このように、より
高い温度で、より多くのTBHPが分解したが、TBA
への選択率はいくらか減少した。同様の傾向は、他の空
間速度においても観測された。すなわち、所望のTBA
へのより高い選択率は、より低い温度で得られた。
BAに80.1%、DTBPに〜0%、アセトンに1
9.9%、およびメタノールに1.6%の選択率で、9
9.8%のTBHP転換率を与えた。このように、より
高い温度で、より多くのTBHPが分解したが、TBA
への選択率はいくらか減少した。同様の傾向は、他の空
間速度においても観測された。すなわち、所望のTBA
へのより高い選択率は、より低い温度で得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・フレデリック・ナイフトン アメリカ合衆国、テキサス 78726、オー スチン、キャッツキル・トレイル 10900 (72)発明者 ロジャー・ジョージ・デュランリュー アメリカ合衆国、テキサス 78626、ジョ ージタウン、ルート 5、ボックス 87
Claims (3)
- 【請求項1】 tert−ブチルヒドロペルオキシドの溶媒
溶液である供給原料をヒドロペルオキシド分解触媒と接
触させて、tert−ブチルヒドロペルオキシドを分解する
tert−ブチルアルコールの製造方法であって、前記のヒ
ドロペルオキシド分解触媒が、アルミナに担持されたパ
ラジウムと白金の混合物であることを特徴とする製造方
法。 - 【請求項2】 前記の溶媒がtert−ブチルアルコール、
またはそれとイソブタンとの混合物である請求項1に記
載の製造方法。 - 【請求項3】 tert−ブチルアルコール中にtert−ブチ
ルヒドロペルオキシドを5〜30重量%含有するtert−
ブチルヒドロペルオキシド供給原料溶液を、触媒として
有効な量のヒドロペルオキシド分解触媒に、ヒドロペル
オキシド分解反応帯域で、液相において、20〜250
℃の範囲内の温度および0.1〜7.0MPa (0〜1,
000psig)の圧力のヒドロペルオキシド分解条件のも
とで接触させ、前記のtert−ブチルヒドロペルオキシド
を、主としてtert−ブチルアルコールである分解生成物
に転換する方法であって、前記のヒドロペルオキシド分
解触媒が、パラジウム1部あたり白金が0.1〜10部
の割合で、パラジウム0.01〜5重量%および白金
0.01〜5重量%がその上に沈着したアルミナから本
質的になることを特徴とする請求項1または2に記載の
製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/150,915 US5359130A (en) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | Use of supported palladium/platinum catalysts in the preparation of tertiary butyl alcohol from tertiary butyl hydroperoxide |
US08/150915 | 1993-11-12 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07233107A true JPH07233107A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=22536534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6278710A Pending JPH07233107A (ja) | 1993-11-12 | 1994-11-14 | 担持されたパラジウム/白金触媒を用いるtert−ブチルヒドロペルオキシドからtert−ブチルアルコールの製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5359130A (ja) |
EP (1) | EP0653405B1 (ja) |
JP (1) | JPH07233107A (ja) |
CA (1) | CA2133692A1 (ja) |
DE (1) | DE69404952T2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2854487A (en) * | 1955-04-12 | 1958-09-30 | Distillers Co Yeast Ltd | Process for the manufacture of carbinols |
US4704482A (en) * | 1986-06-27 | 1987-11-03 | Texaco Inc. | Catalytic purification of tertiary butyl alcohol |
US4705903A (en) * | 1986-11-20 | 1987-11-10 | Texaco Inc. | Catalytic decomposition of impurities in tertiary butyl alcohol |
-
1993
- 1993-11-12 US US08/150,915 patent/US5359130A/en not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-10-05 CA CA002133692A patent/CA2133692A1/en not_active Abandoned
- 1994-11-10 EP EP94308297A patent/EP0653405B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-11-10 DE DE69404952T patent/DE69404952T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-11-14 JP JP6278710A patent/JPH07233107A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69404952D1 (de) | 1997-09-18 |
CA2133692A1 (en) | 1995-05-13 |
US5359130A (en) | 1994-10-25 |
EP0653405B1 (en) | 1997-08-13 |
DE69404952T2 (de) | 1998-01-22 |
EP0653405A1 (en) | 1995-05-17 |
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