JPH0723275B2 - ガリウム砒素単結晶成長方法 - Google Patents
ガリウム砒素単結晶成長方法Info
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- JPH0723275B2 JPH0723275B2 JP1014481A JP1448189A JPH0723275B2 JP H0723275 B2 JPH0723275 B2 JP H0723275B2 JP 1014481 A JP1014481 A JP 1014481A JP 1448189 A JP1448189 A JP 1448189A JP H0723275 B2 JPH0723275 B2 JP H0723275B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、集積回路の基板に要求される電気特性の均一
なガリウム砒素(GaAs)単結晶成長方法に関するもので
ある。
なガリウム砒素(GaAs)単結晶成長方法に関するもので
ある。
現在、工業レベルでのガリウム砒素単結晶の製造は、水
平ブリッジマン法(HB法)と液体封止引き上げ法(LEC
法)とによって行われているが、高純度の半絶縁性結晶
が要求されるガリウム集積回路の基板には主としてLEC
法による結晶が用いられている。
平ブリッジマン法(HB法)と液体封止引き上げ法(LEC
法)とによって行われているが、高純度の半絶縁性結晶
が要求されるガリウム集積回路の基板には主としてLEC
法による結晶が用いられている。
しかし、LEC法により得られる結晶は、結晶製造工程で
結晶が受ける熱履歴が結晶内の各場所又は結晶間で異な
ることに起因して、結晶の欠陥が生じる。そして、この
結晶欠陥の分布には、結晶内に不均一に残存する巨視的
欠陥である転移が大きく影響することが良く知られてい
る。これは結晶の冷却過程において転移が点欠陥の析出
として作用するためである。これにより、LEC結晶から
得られるウエハをシリコン(Si)イオンを直接注入して
能動層を形成する集積回路基板に用いると、基板内の各
場所及び基板間における注入イオンの活性化率が異な
り、個々の集積回路(FET)の閾値がばらつくという問
題が生じていた。
結晶が受ける熱履歴が結晶内の各場所又は結晶間で異な
ることに起因して、結晶の欠陥が生じる。そして、この
結晶欠陥の分布には、結晶内に不均一に残存する巨視的
欠陥である転移が大きく影響することが良く知られてい
る。これは結晶の冷却過程において転移が点欠陥の析出
として作用するためである。これにより、LEC結晶から
得られるウエハをシリコン(Si)イオンを直接注入して
能動層を形成する集積回路基板に用いると、基板内の各
場所及び基板間における注入イオンの活性化率が異な
り、個々の集積回路(FET)の閾値がばらつくという問
題が生じていた。
現在、このようなLEC結晶の不均一性を改善するため、
結晶製造後ウエハ加工工程に入る前に、炉から取り出し
た結晶に高温・長時間のアニールを加えることにより、
点欠陥を均一に再分布させることを狙ったインゴットア
ニールと称する前処理が試みられている。
結晶製造後ウエハ加工工程に入る前に、炉から取り出し
た結晶に高温・長時間のアニールを加えることにより、
点欠陥を均一に再分布させることを狙ったインゴットア
ニールと称する前処理が試みられている。
一方、半絶縁性ガリウム砒素単結晶の新しい成長方法と
して、るつぼ内で融液を固化させて単結晶を得る、通
称、垂直ブリッジマン法が注目されている(中西他,198
8年春季応用物理学関係連合講演会予稿集227ページ、Ga
ult et al.,J.Crystal Growth 74(1986)491)。この
成長方法の特徴の1つは、LEC法と異なり、成長結晶が
直接高温の不活性ガスに晒されることがないため、結晶
からの砒素抜けが防止され、結晶成長プロセスでの高温
・長時間アニールが可能という点である。
して、るつぼ内で融液を固化させて単結晶を得る、通
称、垂直ブリッジマン法が注目されている(中西他,198
8年春季応用物理学関係連合講演会予稿集227ページ、Ga
ult et al.,J.Crystal Growth 74(1986)491)。この
成長方法の特徴の1つは、LEC法と異なり、成長結晶が
直接高温の不活性ガスに晒されることがないため、結晶
からの砒素抜けが防止され、結晶成長プロセスでの高温
・長時間アニールが可能という点である。
第5図は液体封止・垂直ブリッジマン法における成長方
法を示した説明図である。図において、11はるつぼ、12
はガリウム砒素融液、13は種子結晶、14はガリウム砒素
単結晶、15は液体封止材(B2O3である。また、Tmは凝固
温度(1238℃)、Thは高温ゾーンの温度、Tlは低温ゾー
ンの温度を示している。
法を示した説明図である。図において、11はるつぼ、12
はガリウム砒素融液、13は種子結晶、14はガリウム砒素
単結晶、15は液体封止材(B2O3である。また、Tmは凝固
温度(1238℃)、Thは高温ゾーンの温度、Tlは低温ゾー
ンの温度を示している。
さて、この方法では、炉内上方の高温ゾーン(温度Th)
から下方の低温ゾーン(温度Tl)に向かってるつぼを降
下させることにより、るつぼ内の融液を種子結晶側から
徐々に固化させ、単結晶を得ることができる。
から下方の低温ゾーン(温度Tl)に向かってるつぼを降
下させることにより、るつぼ内の融液を種子結晶側から
徐々に固化させ、単結晶を得ることができる。
結晶成長終了後は、室温まで第6図に示す特性図のよう
に降温速度を制御して結晶を冷却する。ここで、T1は種
子側の温度、T2は尾部側の温度である。また、領域Iは
結晶成長プロセス、領域IIは冷却プロセスを示してい
る。
に降温速度を制御して結晶を冷却する。ここで、T1は種
子側の温度、T2は尾部側の温度である。また、領域Iは
結晶成長プロセス、領域IIは冷却プロセスを示してい
る。
しかしながら従来の方法は、次のような欠点を有する。
まず、インゴットアニールと称する前処理は、ガリウム
砒素単結晶からの砒素抜けを防ぐため工程数の多い複雑
な作業を必要する。即ち、まず結晶を円柱状インゴット
に加工整形する。しかる後、十分な洗浄を行ない石英管
内に真空封入する。石英管内にはアニールしようとする
インゴットと共に、砒素雰囲気を形成するための砒素蒸
気源となる固体砒素或いはガリウム砒素結晶の破片を同
時に封入する。
砒素単結晶からの砒素抜けを防ぐため工程数の多い複雑
な作業を必要する。即ち、まず結晶を円柱状インゴット
に加工整形する。しかる後、十分な洗浄を行ない石英管
内に真空封入する。石英管内にはアニールしようとする
インゴットと共に、砒素雰囲気を形成するための砒素蒸
気源となる固体砒素或いはガリウム砒素結晶の破片を同
時に封入する。
第7図は砒素蒸気源としてガリウム砒素破片を用いる場
合のアニール炉内の構成図である(特開昭62-226898号
公報参照)、図において、1はガリウム砒素インゴッ
ト、2はガリウム砒素破片、3は石英容器、4は石英
管、5,6はヒーター、7は回転機構、8,9は保温板、10は
回転台である。
合のアニール炉内の構成図である(特開昭62-226898号
公報参照)、図において、1はガリウム砒素インゴッ
ト、2はガリウム砒素破片、3は石英容器、4は石英
管、5,6はヒーター、7は回転機構、8,9は保温板、10は
回転台である。
さて、ヒーター6によりガリウム砒素インゴット1を加
熱し高温のアニールを行なうと共に、ヒーター5により
ガリウム砒素破片2を加熱してこれから出る砒素蒸気を
石英管4内に充満させることにより、ガリウム砒素イン
ゴット1からの砒素抜け防止を図っている。この例から
も判るように、上記石英管4への真空封入等の複雑な作
業に加え、アニール炉についても砒素蒸気源及びガリウ
ム砒素インゴット1両者の温度を独立に制御し得る専用
炉が必要である。さらに、インゴットアニールでは、成
長炉から取り出した結晶をインゴットに加工整形後、再
度高温熱処理を加えるため、生産現場ではインゴット表
面の汚れ除去が不十分なために生じる歩留まり低下も懸
念される。また、一方では結晶製造工程の低減,簡素
化、高歩留まり化は、結晶製造コストの低減を図る上で
必須の要求であり、上記LEC結晶のインゴットアニール
に変わる新しい高均一結晶製造方法の開発が強く望まれ
ている。
熱し高温のアニールを行なうと共に、ヒーター5により
ガリウム砒素破片2を加熱してこれから出る砒素蒸気を
石英管4内に充満させることにより、ガリウム砒素イン
ゴット1からの砒素抜け防止を図っている。この例から
も判るように、上記石英管4への真空封入等の複雑な作
業に加え、アニール炉についても砒素蒸気源及びガリウ
ム砒素インゴット1両者の温度を独立に制御し得る専用
炉が必要である。さらに、インゴットアニールでは、成
長炉から取り出した結晶をインゴットに加工整形後、再
度高温熱処理を加えるため、生産現場ではインゴット表
面の汚れ除去が不十分なために生じる歩留まり低下も懸
念される。また、一方では結晶製造工程の低減,簡素
化、高歩留まり化は、結晶製造コストの低減を図る上で
必須の要求であり、上記LEC結晶のインゴットアニール
に変わる新しい高均一結晶製造方法の開発が強く望まれ
ている。
次に、従来の垂直ブリッジマン法は、LEC法と異なり降
温速度を制御する高温・長時間アニールが可能であるた
め、結晶内の各場所での熱履歴の差に起因する不均一は
緩和される傾向にある。しかしながら、不均一核である
転位への点欠陥析出に起因する不均一性の問題は依然と
して残っており、均一性改善にインゴットアニールが必
要であるという事情はLEC結晶の場合と何ら変わらな
い。
温速度を制御する高温・長時間アニールが可能であるた
め、結晶内の各場所での熱履歴の差に起因する不均一は
緩和される傾向にある。しかしながら、不均一核である
転位への点欠陥析出に起因する不均一性の問題は依然と
して残っており、均一性改善にインゴットアニールが必
要であるという事情はLEC結晶の場合と何ら変わらな
い。
本発明は上記の欠点を解消するためになされたもので、
ガリウム砒素単結晶の成長後、このガリウム砒素単結晶
の一部又は全体に対して、ガリウム砒素単結晶が再融解
しない範囲で、結晶成長の過程において不均一核に析出
した点欠陥の解離及び結晶内の均一拡散をさせるための
高温熱処理と、その点欠陥が再び不均一核に析出せずに
かつ新たな転移の発生・増殖の生じない降温速度で降温
した後の、点欠陥の均一核を形成させるための低温熱処
理と、均一核への点欠陥の均一析出を促進させるための
中温熱処理とを含む冷却工程を有している。
ガリウム砒素単結晶の成長後、このガリウム砒素単結晶
の一部又は全体に対して、ガリウム砒素単結晶が再融解
しない範囲で、結晶成長の過程において不均一核に析出
した点欠陥の解離及び結晶内の均一拡散をさせるための
高温熱処理と、その点欠陥が再び不均一核に析出せずに
かつ新たな転移の発生・増殖の生じない降温速度で降温
した後の、点欠陥の均一核を形成させるための低温熱処
理と、均一核への点欠陥の均一析出を促進させるための
中温熱処理とを含む冷却工程を有している。
結晶成長の工程でガリウム砒素単結晶中に過剰に取り込
まれた点欠陥が、結晶全体にわたって均一に析出及び分
散する。
まれた点欠陥が、結晶全体にわたって均一に析出及び分
散する。
次に、本発明の実施例を図に従って説明する。
第1図は本発明に係る冷却工程を示した特性図である。
図において、第6図と同一部分には同一符号を付する。
なお、記号A,Cは昇温プロセス、Bは降温プスセスを示
している。
図において、第6図と同一部分には同一符号を付する。
なお、記号A,Cは昇温プロセス、Bは降温プスセスを示
している。
本実施例は、垂直ブリッジマン法において、ガリウム砒
素単結晶の成長後に結晶の一部或いは全体に対して昇温
及び降温の冷却プロセスを受けるよう制御することを最
も大きな特徴とする。
素単結晶の成長後に結晶の一部或いは全体に対して昇温
及び降温の冷却プロセスを受けるよう制御することを最
も大きな特徴とする。
以下、領域IIにおける冷却プロセスについて説明する。
まず、領域Iにおける結晶成長プロセスで不均一核(転
位)に析出した点欠陥の解離及び結晶内の均一拡散を行
なうため、約1100℃以上に昇温し、その温度で一定時間
保持する(プロセスA)。
位)に析出した点欠陥の解離及び結晶内の均一拡散を行
なうため、約1100℃以上に昇温し、その温度で一定時間
保持する(プロセスA)。
次に、点欠陥の均一核を形成するため、500〜600℃に降
温し、その温度で一定時間保持する(プロセスB)。
温し、その温度で一定時間保持する(プロセスB)。
その後、均一核における点欠陥の均一析出を促進するた
めの800〜1000℃に昇温し、その温度で一定時間保持す
る(プロセスC)。
めの800〜1000℃に昇温し、その温度で一定時間保持す
る(プロセスC)。
上記プロセスより明らかなように、本実施例によるガリ
ウム砒素単結晶成長方法は、成長界面でガリウム砒素結
晶中に取り込まれた過剰な点欠陥を結晶全体にわたって
均一に析出及び分散させるというものである。
ウム砒素単結晶成長方法は、成長界面でガリウム砒素結
晶中に取り込まれた過剰な点欠陥を結晶全体にわたって
均一に析出及び分散させるというものである。
これらのプロセスの根拠は、約1100℃以上の高温では不
均一核(転位)に析出した点欠陥が解離し、析出が殆ど
進行しないという実験事実、点欠陥の析出は約1000〜80
0℃の温度で最も顕著であるという実験事実、及び、約1
000℃以下の温度では不均一核への析出だけでなく均一
核が形成され、500〜600℃と低温ほどそのサイズが小さ
く高密度であるというガリウム砒素結晶の点欠陥の熱的
挙動に関する最近の研究成果に基づくものである。
均一核(転位)に析出した点欠陥が解離し、析出が殆ど
進行しないという実験事実、点欠陥の析出は約1000〜80
0℃の温度で最も顕著であるという実験事実、及び、約1
000℃以下の温度では不均一核への析出だけでなく均一
核が形成され、500〜600℃と低温ほどそのサイズが小さ
く高密度であるというガリウム砒素結晶の点欠陥の熱的
挙動に関する最近の研究成果に基づくものである。
次に、上記プロセスの留意点として、プロセスAでの昇
温の温度範囲は、融点1238℃の結晶が再融解する恐れの
ない500〜1200℃以下とするのが適当であり、さらに、
プロセスAで解離・均一拡散させた点欠陥が再び不均一
核(転位)に析出するのを防ぐため、プロセスBでの降
温速度は20℃/hr以上で、且つ熱応力による新たな転位
の発生・増殖の生じない250℃/hr以下とする必要があ
る。
温の温度範囲は、融点1238℃の結晶が再融解する恐れの
ない500〜1200℃以下とするのが適当であり、さらに、
プロセスAで解離・均一拡散させた点欠陥が再び不均一
核(転位)に析出するのを防ぐため、プロセスBでの降
温速度は20℃/hr以上で、且つ熱応力による新たな転位
の発生・増殖の生じない250℃/hr以下とする必要があ
る。
また、上記プロセスAで結晶内の各場所の熱履歴の差を
解消した後、プロセスB及びCにおいて、再び結晶内の
各場所での熱履歴の差による不均一を生じさせないた
め、1100℃以下の冷却過程における結晶内温度差を50℃
以内とする必要がある。
解消した後、プロセスB及びCにおいて、再び結晶内の
各場所での熱履歴の差による不均一を生じさせないた
め、1100℃以下の冷却過程における結晶内温度差を50℃
以内とする必要がある。
さらに、上記昇温及び降温は、ホットゾーンを構成する
個々のヒーターの加熱電力制御又はるつぼ移動制御、あ
るいは加熱電力制御及びるつぼ移動制御の両方の組み合
わせにより行なう必要がある。
個々のヒーターの加熱電力制御又はるつぼ移動制御、あ
るいは加熱電力制御及びるつぼ移動制御の両方の組み合
わせにより行なう必要がある。
このように、本実施例におけるガリウム砒素単結晶成長
方法は、従来の垂直ブリッジマン法において行なわれて
いた降プロセスのみからなる単調な結晶冷却過程制御と
はその効果においても大きく異なる。
方法は、従来の垂直ブリッジマン法において行なわれて
いた降プロセスのみからなる単調な結晶冷却過程制御と
はその効果においても大きく異なる。
また、結晶冷却過程における昇温プロセスの導入は、結
晶からの砒素抜けの生じるLEC法では不可能な方法であ
る。
晶からの砒素抜けの生じるLEC法では不可能な方法であ
る。
次に、具体的な実施例について説明する。
実施例1 液体封止・垂直ブリッジマン法により直径50mm,長さ100
mmのガリウム砒素単結晶を成長させた。本実施例では、
成長終了後に種子側温度は約1150℃、尾部側温度は1238
℃であった。そこで、尾部側のみ約1150℃に降温し、結
晶全体を1150℃とした。その後、結晶全体を150℃/hrの
速度で降温し、550℃で3時間保持した。しかる後、再
び150℃/hrの速度で900℃に昇温し、5時間保持した。
そして、最後に室温まで100℃/hrの速度で冷却した。
mmのガリウム砒素単結晶を成長させた。本実施例では、
成長終了後に種子側温度は約1150℃、尾部側温度は1238
℃であった。そこで、尾部側のみ約1150℃に降温し、結
晶全体を1150℃とした。その後、結晶全体を150℃/hrの
速度で降温し、550℃で3時間保持した。しかる後、再
び150℃/hrの速度で900℃に昇温し、5時間保持した。
そして、最後に室温まで100℃/hrの速度で冷却した。
第2図は本実施例を行なうために用いた成長装置の構成
図である(特開昭63-32854号公報)。図において、11は
るつぼ、12は種子結晶、13はガリウム砒素融液、14はガ
リウム砒素結晶、15は液体封止材、16はるつぼホルダ
ー、17はるつぼ軸、18はるつぼ駆動機構、191〜194はヒ
ーター、20は気密容器、211〜215は熱電対、22は成長界
面、23はスリップリング、24は温度計測手段、25は温度
分布計算手段、26は温度分布表示手段、27はプログラム
信号出力手段、28は比較器、29は制御器、30は磁界印加
手段である。
図である(特開昭63-32854号公報)。図において、11は
るつぼ、12は種子結晶、13はガリウム砒素融液、14はガ
リウム砒素結晶、15は液体封止材、16はるつぼホルダ
ー、17はるつぼ軸、18はるつぼ駆動機構、191〜194はヒ
ーター、20は気密容器、211〜215は熱電対、22は成長界
面、23はスリップリング、24は温度計測手段、25は温度
分布計算手段、26は温度分布表示手段、27はプログラム
信号出力手段、28は比較器、29は制御器、30は磁界印加
手段である。
さて、同図に示すように、熱電対211〜215により得られ
るるつぼ壁温度を境界条件として温度分布計算手段25に
より計算した結晶内温度分布の結果に基づき、マルチ構
造の個々のヒータ191〜194の加熱電力及びヒーターとる
つぼの相対位置を制御することにより、所望の結晶内温
度分布を得る機能を有している。この機能を活用するこ
とにより、上記実施例で具体的に述べた結晶熱履歴の精
密制御を容易に行なうことができる。
るるつぼ壁温度を境界条件として温度分布計算手段25に
より計算した結晶内温度分布の結果に基づき、マルチ構
造の個々のヒータ191〜194の加熱電力及びヒーターとる
つぼの相対位置を制御することにより、所望の結晶内温
度分布を得る機能を有している。この機能を活用するこ
とにより、上記実施例で具体的に述べた結晶熱履歴の精
密制御を容易に行なうことができる。
次に、上記実施例で得た結晶の各場所から取得したウエ
ハにシリコンイオンを注入して能動層を形成し、そのシ
ートキャリア濃度Nsを調べた。シートキャリア濃度Ns分
布の均一な結晶は注入イオン活性化率の均一な結晶、即
ち、FET閾値電圧の均一な結晶である。
ハにシリコンイオンを注入して能動層を形成し、そのシ
ートキャリア濃度Nsを調べた。シートキャリア濃度Ns分
布の均一な結晶は注入イオン活性化率の均一な結晶、即
ち、FET閾値電圧の均一な結晶である。
第3図は結晶長さ方向のマクロなシートキャリア濃度Ns
分布を示す特性図である。図において、記号aは本実施
例における成長法の特性、記号bは従来ブリッジマン法
の特性を示している。
分布を示す特性図である。図において、記号aは本実施
例における成長法の特性、記号bは従来ブリッジマン法
の特性を示している。
また、第4図はウエハ内のミクロなシートキャリア濃度
Nsを示す特性図である。図において、第3図と同様に記
号aは本実施例における成長法の特性、記号bは従来ブ
リッジマン法の特性を示している。
Nsを示す特性図である。図において、第3図と同様に記
号aは本実施例における成長法の特性、記号bは従来ブ
リッジマン法の特性を示している。
さて、第3図及び第4図から明らかなように、本実施例
で得られた結晶は結晶内各場所の熱履歴の差の解消、及
び残存転位の影響の除去により、従来ブリッジマン結晶
に比してマクロ、ミクロ共にΔNs/Ns≒±5%と著しく
均一性が向上した。本実施例で得られた結晶は、インゴ
ットアニール処理を施したLEC結晶と比較しても同等以
上の均一性を有する結晶である。
で得られた結晶は結晶内各場所の熱履歴の差の解消、及
び残存転位の影響の除去により、従来ブリッジマン結晶
に比してマクロ、ミクロ共にΔNs/Ns≒±5%と著しく
均一性が向上した。本実施例で得られた結晶は、インゴ
ットアニール処理を施したLEC結晶と比較しても同等以
上の均一性を有する結晶である。
実施例2 本実施例では、長さ150mmと実施例1の場合より長尺の
結晶を成長させた。このため、成長終了時の種子側温度
は1000℃、尾部側温度は1238℃であった。そこで、先
ず、尾部側を徐々に降温すると共に種子側を昇温するこ
とにより、結晶全体を1100℃とした。しかる後、結晶全
体を150℃/hrで550℃まで降温した。その後のプロセス
は、実施例1の場合と同様にした。得られた結晶の均一
性をシリコンイオン注入層のシートキャリア濃度Ns測定
で調べた結果、実施例1の場合と同様の均一化効果を確
認できた。
結晶を成長させた。このため、成長終了時の種子側温度
は1000℃、尾部側温度は1238℃であった。そこで、先
ず、尾部側を徐々に降温すると共に種子側を昇温するこ
とにより、結晶全体を1100℃とした。しかる後、結晶全
体を150℃/hrで550℃まで降温した。その後のプロセス
は、実施例1の場合と同様にした。得られた結晶の均一
性をシリコンイオン注入層のシートキャリア濃度Ns測定
で調べた結果、実施例1の場合と同様の均一化効果を確
認できた。
以上説明したように本発明は、ガリウム砒素単結晶の成
長後、このガリウム砒素単結晶の一部又は全体に対し
て、ガリウム砒素単結晶が再融解しない範囲で、結晶成
長の過程において不均一核に析出した点欠陥の解離及び
結晶内の均一拡散をさせるための高温熱処理と、その点
欠陥が再び不均一核に析出せずにかつ新たな転移の発生
・増殖の生じない降温速度で降温した後の、点欠陥の均
一核を形成させるための低温熱処理と、均一核への点欠
陥の均一析出を促進させるための中温熱処理とを含む冷
却工程を行うため、成長界面でガリウム砒素結晶中に取
り込まれた過剰な点欠陥を結晶全体にわたって均一に析
出及び分散させることができる。これにより、結晶全体
にわたって注入イオン活性化率の均一な半絶縁性ガリウ
ム砒素結晶が実現でき、集積回路基板への適用において
基板内及び基板間で個々のFETの閾値電圧がばらつくと
いう問題を解消することができる。
長後、このガリウム砒素単結晶の一部又は全体に対し
て、ガリウム砒素単結晶が再融解しない範囲で、結晶成
長の過程において不均一核に析出した点欠陥の解離及び
結晶内の均一拡散をさせるための高温熱処理と、その点
欠陥が再び不均一核に析出せずにかつ新たな転移の発生
・増殖の生じない降温速度で降温した後の、点欠陥の均
一核を形成させるための低温熱処理と、均一核への点欠
陥の均一析出を促進させるための中温熱処理とを含む冷
却工程を行うため、成長界面でガリウム砒素結晶中に取
り込まれた過剰な点欠陥を結晶全体にわたって均一に析
出及び分散させることができる。これにより、結晶全体
にわたって注入イオン活性化率の均一な半絶縁性ガリウ
ム砒素結晶が実現でき、集積回路基板への適用において
基板内及び基板間で個々のFETの閾値電圧がばらつくと
いう問題を解消することができる。
また、本発明による成長法を用いることにより、LEC法
で行われている均一化のためのインゴットアニール処理
を不要とすることができるため、結晶製造過程の低減、
簡素化、歩留まり向上が可能となり、結晶製造コストの
低減が図れるという効果を有する。
で行われている均一化のためのインゴットアニール処理
を不要とすることができるため、結晶製造過程の低減、
簡素化、歩留まり向上が可能となり、結晶製造コストの
低減が図れるという効果を有する。
第1図は本発明に係る冷却工程を示した特性図、第2図
は成長装置の構成図、第3図は結晶長さ方向のマクロな
シートキャリア濃度Ns分布を示す特性図、第4図はウエ
ハ内でのミクロなシートキャリア濃度Naを示す特性図、
第5図は液体封止・垂直ブリッジマン法における成長方
法を示した説明図、第6図は降温速度を示す特性図、第
7図は砒素蒸気源としてガリウム砒素破片を用いる場合
のアニール炉内の構成図である。 I……結晶成長プロセス、II……冷却プロセス、A,C…
…昇温プロセス、B……降温プロセス、T1……種子側の
温度、T2……尾部側の温度、11……るつぼ、12……種子
結晶、13……ガリウム砒素融液、14……ガリウム砒素結
晶、15……液体封止材、16……るつぼホルダー、17……
るつぼ軸、18……るつぼ駆動機構、191〜194……ヒータ
ー、20……気密容器、211〜215……熱電対、22……成長
界面、23……スリップリング、30は磁界印加手段。
は成長装置の構成図、第3図は結晶長さ方向のマクロな
シートキャリア濃度Ns分布を示す特性図、第4図はウエ
ハ内でのミクロなシートキャリア濃度Naを示す特性図、
第5図は液体封止・垂直ブリッジマン法における成長方
法を示した説明図、第6図は降温速度を示す特性図、第
7図は砒素蒸気源としてガリウム砒素破片を用いる場合
のアニール炉内の構成図である。 I……結晶成長プロセス、II……冷却プロセス、A,C…
…昇温プロセス、B……降温プロセス、T1……種子側の
温度、T2……尾部側の温度、11……るつぼ、12……種子
結晶、13……ガリウム砒素融液、14……ガリウム砒素結
晶、15……液体封止材、16……るつぼホルダー、17……
るつぼ軸、18……るつぼ駆動機構、191〜194……ヒータ
ー、20……気密容器、211〜215……熱電対、22……成長
界面、23……スリップリング、30は磁界印加手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 活田 健治 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−14200(JP,A) 特開 昭59−97591(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】るつぼ内に作製された融液をるつぼ底部に
置かれた種子結晶側から上方に向かって固化させ単結晶
を得る垂直ブリッジマン法によるガリウム砒素単結晶成
長方法において、 ガリウム砒素単結晶の成長後、このガリウム砒素単結晶
の一部又は全体に対して、 前記ガリウム砒素単結晶が再融解しない範囲で、結晶成
長の過程において前記ガリウム砒素単結晶の不均一核に
析出した点欠陥の解離及び結晶内の均一拡散をさせるた
めの高温熱処理と、 前記点欠陥が再び前記不均一核に析出せずにかつ新たな
転移の発生・増殖の生じない降温速度で降温した後の、
前記ガリウム砒素単結晶の点欠陥の均一核を形成させる
ための低温熱処理と、 前記ガリウム砒素単結晶の均一核への点欠陥の均一析出
を促進させるための中温熱処理と を含む冷却工程を有することを特徴とするガリウム砒素
単結晶成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014481A JPH0723275B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | ガリウム砒素単結晶成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014481A JPH0723275B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | ガリウム砒素単結晶成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02196081A JPH02196081A (ja) | 1990-08-02 |
JPH0723275B2 true JPH0723275B2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=11862245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1014481A Expired - Lifetime JPH0723275B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | ガリウム砒素単結晶成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723275B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0570288A (ja) * | 1991-09-09 | 1993-03-23 | Toshiba Corp | 化合物半導体単結晶の製造方法及び製造装置 |
JP3612788B2 (ja) * | 1995-04-25 | 2005-01-19 | 住友電気工業株式会社 | 加熱炉のヒータ温度制御装置 |
JP2007217199A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Daiichi Kiden:Kk | 単結晶の製造方法および単結晶製造装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5997591A (ja) * | 1982-11-26 | 1984-06-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 単結晶育成法および装置 |
JP2576131B2 (ja) * | 1987-07-07 | 1997-01-29 | ソニー株式会社 | 化合物半導体結晶の処理方法 |
-
1989
- 1989-01-24 JP JP1014481A patent/JPH0723275B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02196081A (ja) | 1990-08-02 |
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