JPH07232344A - プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品 - Google Patents

プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品

Info

Publication number
JPH07232344A
JPH07232344A JP6263991A JP26399194A JPH07232344A JP H07232344 A JPH07232344 A JP H07232344A JP 6263991 A JP6263991 A JP 6263991A JP 26399194 A JP26399194 A JP 26399194A JP H07232344 A JPH07232344 A JP H07232344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded product
mold
cooling medium
temperature
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6263991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3288872B2 (ja
Inventor
Takashi Arai
隆 新井
Akira Furusawa
昭 古澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP26399194A priority Critical patent/JP3288872B2/ja
Priority to US08/361,234 priority patent/US5591385A/en
Publication of JPH07232344A publication Critical patent/JPH07232344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3288872B2 publication Critical patent/JP3288872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/768Detecting defective moulding conditions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/78Measuring, controlling or regulating of temperature
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • B29C45/7337Heating or cooling of the mould using gas or steam

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】金型に対して、冷却水などの冷却媒体の供給流
量を確保して、連続成形における成形サイクルの短縮、
生産効率の向上を図る。 【構成】冷却媒体経路中に所要温度に冷却された冷却媒
体を強制供給する冷却工程において、前記冷却媒体の温
度降下の勾配を急激にするとともに、供給圧制御装置に
より前記冷却媒体を所定流量にすることにより、成形温
度から取り出し温度までの金型の熱収支の平衡を安定的
に保つプラスチック成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学系などで使用する
寸法精度の高い樹脂成形品を、射出成形で得るためのプ
ラスチック成形システム、またホットランナーを用い
て、熱可塑性樹脂を射出成形にするプラスチック射出成
形型とプラスチック成形品、及び、他部品と接合するた
めに、成形本体の一面にボスを突出する形成したプラス
チック成形方法とその成形金型及びその成形品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプラスチック成形システムでは、
射出成形装置および付帯設備が用いられている。また、
この種の成形システムに使用される射出成形金型は、ホ
ットランナーのゲートを、図66や図68に示されるよ
うな断面形状に構成している。
【0003】即ち、図66において、ホットランナー4
0は、ゲート39が成形品38A(図67参照)の肉厚
部を形成するためのキャビティ38に対して直接連通し
て設けられている。
【0004】また、図68のように、ホットランナー4
0は、ゲート39がダミーとして設けられるランド部1
00を介して、成形品38A(図69参照)の肉厚に相
当するキャビティ38に連通している。
【0005】一方、プラスチック成形品を他部品と接合
する場合において、成形品本体の一面である、主として
裏側面にボスを突出するように一体成形しておき、この
ボスに対して、相手部品の接合孔部を嵌合するか、ある
いは、取付けビスを使用して螺合して一体に構成するよ
うにしている。
【0006】例えば、図70および図71に示すように
形状のボス150を偏平な成形品本体38Aの一面から
一体形成しておき、ボス150の外周面200に対して
た相手部品の接合孔部が摺接する形で一体的にすること
が多く行われている。このよに相手部品の接合孔部に嵌
合する場合において、更に相手部品との間の間隔を保持
するために、図72および図73に示されるように、ボ
ス150の根元に環状の座部202を形成する場合があ
る。この場合には、成形品本体の肉厚に比較してボス1
50の直径が大きくなる。また、座部202が形成され
る関係上から、冷却過程において、成形品本体の温度降
下に比較して、ボス150や座部202の温度降下が遅
くなることが知られている。
【0007】そこで、ボス150の直径が大きい場合に
は、図74および図75に示されるように、中央部位に
おいて肉抜き孔208を形成して、温度降下を早める工
夫もなされている。特に、取付けビスを用いて、他部品
の接合部を上記ボスに螺着する際には、肉抜き孔208
がビス止め用の下孔として利用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来プラスチック成形システムによれば、以下に述べる
ような欠点がある。
【0009】(1)通常、工場用水の温度は25℃程度
であり、しかも、年間で、平均3℃程度変動する。ま
た、工場用水の分岐先での使用状態でも温度はバラツ
キ、例えば、何台の射出成形装置に対して配管されてい
るか、あるいは、同時に何台が稼動しているか等に依存
して日あるいは時間単位で水温が変動する。
【0010】また、工場用水を、成形金型を所定温度に
冷却するための冷却水として使用する場合には、金型へ
の供給圧力と、その戻りの圧力との差圧が、1kg/平
方センチ〜2kg/平方センチ 程度の小さい値である
ことから、冷却媒体の管路抵抗や金型内の分岐経路抵抗
によって発生する圧力損失により、金型内を流れる冷却
媒体の流量が激減することになる。この結果、金型の冷
却効率が悪くなる。
【0011】そこで、金型内の冷却媒体の温度を制御し
て、連続成形の過程で、繰り返される金型内の温度変化
を一定のパターンに安定させるために、金型と冷却水供
給源(集中チラー)との間において、温度調節装置を介
挿する場合がある。しかしながら、上述のように工場用
水は、通常、25±3℃であるため、加圧調節機能のみ
を備えた温度調節装置により、媒体の温度を安定できる
のは、30℃以上の温度に限られている。さらに、通
常、用いられている温度調節装置の能力は、最大吐出量
で60〜80(リットル/分)であることから、冷却媒
体の経路の圧力損失が3〜4kg/平方センチ 以上で
は、予期する流量を確保できないのが実情である。
【0012】このような事情から、従来は、金型内に供
給された樹脂の熱量を、分岐経路を介して流通される冷
却媒体により運び出すのに必要なサイクルから経験的に
設定して、連続成形の過程で、金型温度の変化が、一定
のパターンに収斂されるようにしている。
【0013】即ち、連続成形状態での成形温度から取り
出し温度までの各サイクルの金型の熱収支の平衡を保つ
ように工夫していた。しかし、この従来方式によれば、
冷却過程での熱交換効率が非常に悪いことから、成形サ
イクルが長くなり、生産効率を低く抑えられてしまう問
題点がある。
【0014】(2)従来の成形システムでは、成形中に
おける成形品に関するデータを収集する処置がなされて
いない。このために、数種類の成形条件下で予め射出成
形を行い、得られた成形品の寸法を測定して、その測定
値中から最も寸法精度の良い成形品を成形する条件を選
択して、成形時の射出成形機および付帯機器の設定を行
っている。この結果、最適条件の設定には多大の労力と
時間が掛かる。
【0015】特に、成形条件の多数のパラメータ(可塑
化シリンダの温度、ホットランナーの温度、冷却水温度
調節機の設定温度、射出速度、射出圧力、金型の保持圧
力、その保持圧力の維持時間、冷却時間、金型開閉速
度、成形品の自動取り出し機の制御速度、動作、位置な
どの設定、等)を、各々、適正値に設定する判断情報を
得ることができないので、試行錯誤を重ねた上で経験的
に各パラメータを設定している。
【0016】(3)従来の成形システムでは、金型供給
前の冷却媒体の温度は、冷却水温度調節機の設定温度か
ら解るが、金型内の分岐経路に対して、実際に流れてい
る冷却媒体の温度、流量を知ることができない。したが
って、成形後に金型から成形品を取り出した際に、その
成形品の全体の温度分布が解らず、金型内での温度調節
のための冷却媒体と、成形品の温度分布との対応が把握
できない。この結果、得られた成形品の、冷却過程にお
ける温度分布の不均一に起因する部分的な熱収縮差が原
因で、成形品に変形が生じた場合であっても、具体的な
原因究明乃至変形防止対策もなし得ないのが実情であ
る。せいぜい、単に冷却時間を延長して、金型内での成
形品の均熱状態を確保するぐらいが有効な方策であっ
た。
【0017】(4)射出成形における成形品の変形原因
の主たるものは、金型内に充填した際の樹脂の密度分布
の不均一と、充填後の冷却過程での金型内の成形品の温
度分布の不均一にある。つまり、金型内の樹脂の密度分
布については、密度の高い部分は収縮量が小さく、密度
の小さい部分は収縮が大きい。
【0018】そのため、部分的な収縮差により、成形品
内に局部的な応力が発生し、変形を引き起こすと考えら
れている。また、温度分布については、温度の低い部分
が、他の部分より先に樹脂の硬化温度に達して、金型内
でその樹脂の熱膨張係数に従った収縮を起こす。一方、
温度の高い部分は、後から同様の収縮を起こすので、先
に硬化した部分を引張る形となり、局部的な応力が発生
してしまい、金型から成形品を取り出す際に、変形を引
き起こす。
【0019】しかしながら、この場合においても、具体
的な原因の究明ができず、有効な対策がない。
【0020】(5)従来の成形システムでは、日常的な
管理および成形品の段取り変え(金型交換など)後の成
形条件管理として、射出成形機、冷却水温度調節機の設
定値を選択設定できる。しかしながら、従来の成形シス
テムでは、実際の成形状態(金型内での樹脂の流動状
態、圧力分布、温度分布、冷却媒体の温度、その流量な
ど)が、所要の条件で再現されているか否かを管理でき
ない。
【0021】従って、金型に対する冷却水供給管路の接
続を誤ったり、冷却媒体を通す流路が詰まっていたり、
あるいは、射出成形機の可塑化シリンダを加熱するヒー
ターの能力が変化しており、実際の金型温度、成形品取
り出し温度、樹脂粘度、樹脂の流動性、圧力分布が変化
していた場合において、即時的に、それらの変化に気付
くことができず、対応が遅れる問題点があった。
【0022】(6)従来の成形システムでは、通常、射
出成形機の金型の開放完了(所謂型開き)信号に基づき
成形品自動取り出し機が動作され、ハンドを金型内にま
で入れて、成形品を把持し、その後、金型から退避させ
るようにしている。また、射出成形機は、成形品自動取
り出し機の退避完了信号まで、型閉動作を待っている
が、この種の射出成形機は、型閉信号を受けてから、実
際に型閉動作に入るのに、かなりのロスタイムがある問
題点が指摘されている。
【0023】(7)従来の成形システムでは、成形品を
金型から取り出すのに、上述のように、成形品自動取り
出し機が用いられるが、そのハンドには、工場内に供給
されている圧縮エアーによって作動されるエアーシリン
ダ・タイプのチャックが用いられている。しかしなが
ら、一つの射出成形機で、数種類の金型を順次、交換し
ながら成形する際には、その金型交換の都度、チャック
を交換し、例えば、そのチャックの把持力などを調整す
る必要がある。このようなチャックの調整(例えば把持
力)を誤ると、特異な形状の成形品、もしくは、成形品
の取り出し温度が高いものでは、成形品に作用する把持
力で、予期しない成形品の変形をもたらしてしまい、成
形品の寸法精度のばらつきや不良品を生じる。
【0024】一方、上述した従来の図66の射出成形金
型によれば、ゲート39の近傍において、成形品に、肉
引きが生じる欠点がある。また、図68に示された成形
型によれば、型開きをした際に、所謂、糸引きを生じる
欠点がある。尚、この他にも、前者の場合で、予め、ゲ
ート39周辺の成形品の肉厚を薄くすることもなされて
いるが、ゲート39近傍に対応する成形品の箇所におい
て、樹脂温度が必要以上に高温になり樹脂が分解したり
樹脂中の添加剤が揮発、分解して起るフラッシュや、樹
脂温度が必要以上に高温になり樹脂中の水分が揮発ある
いは、水分分解に伴う樹脂の加水分解、樹脂中の添加剤
が揮発して発生するシルバーなどの外観不良を呈する虞
がある。このような不良は、高い精度と外観美を要求さ
れるプラスチック成形品において特に外観面を成形する
場合には、重大な問題となる。
【0025】また、図70、図73において円柱状ある
いは円筒形状のボス150を一体射出成形する場合に
は、幾つかの問題点がある。
【0026】即ち、成形後に成形品38Aが離型できる
温度まで冷却されているにも拘らず、ボス150や座部
202では、離型に必要な温度まで降下されていない場
合があり、このために、成形サイクル(冷却工程)を遅
延させることが必要になり、生産性を低下する。
【0027】また、成形品の各部位の温度降下の差に起
因して、ボス150の嵌合面200にヒケが発生し、嵌
合精度を低下させ、あるいは、成形品本体38Aの、ボ
ス形成箇所に対向する面にヒケが発生して、平面精度や
外観美を損なう問題がある。また、図74、図75に示
したように肉抜きをした場合には、ボス150の強度低
下が問題となる。更に、成形型においては、ボス位置を
変更する場合などは、ボス150の雌型部分と肉抜き部
208を形成する雄型部分の補正を同時に行う必要があ
り、雌雄型の双方の金型変更が必要となりかつ相互位置
合わせが困難となりコストアップを招く問題点がある。
【0028】したがって本発明は、上記の各問題点と各
事情に鑑みてなされたものあり、その目的とするところ
は、金型に対して、冷却水などの冷却媒体の供給流量を
確保して、連続成形における成形サイクルの短縮、生産
効率の向上を図るようにしたプラスチック成形方法を提
供することにある。
【0029】また、金型内部の冷却媒体の流通経路の流
量を測定して、その測定結果をフィードバックし、冷却
媒体の供給流量を必要、十分に確保できるようにしたプ
ラスチック成形方法の提供を目的にしている。
【0030】また、金型内部の所要箇所における温度を
測定し、その温度制御に必要な冷却媒体の流量制御を行
うように構成したプラスチック成形方法の提供を目的に
している。
【0031】また、金型内の温度分布、圧力分布を測定
して、成形、冷却過程で、成形品の良否判定を実現でき
るようにしたプラスチック成形方法の提供を目的にして
いる。
【0032】また、金型内の温度分布、圧力分布を測定
して、その測定結果をフィードバックして、射出成形
機、付帯機器などの諸パラメータを補正して、即時的な
対応を実現できるようにしたプラスチック成形方法の提
供を目的にしている。
【0033】また、金型から取り出された成形品の所要
各部の温度をモニターして、成形品の良否判定を行うよ
うにしたプラスチック成形方法の提供を目的にしてい
る。
【0034】また、金型の開閉と、成形品取り出し手段
の動作タイミングとを、ロスタイムが無いようにして、
成形品の生産効率を向上するようにしたプラスチック成
形方法の提供を目的にしている。
【0035】また、金型からの成形品の取り出し温度か
ら、成形品取り出し手段の把持力を調整制御して、取り
出しに際して、成形品側に変形をもたらさないように工
夫したプラスチック成形方法の提供を目的にしている。
【0036】また、金型より取り出された成形品の所要
箇所の温度をモニターすることで、成形品の良否判定を
行えるようにしたプラスチック成形方法の提供を目的に
している。
【0037】また、ホットランナーからキャビティに射
出される熱可塑性樹脂はゲート吐出箇所で、射出時の剪
断熱による温度上昇を受けるが、これを抑えるように工
夫して、出来上がる成形品において「ひけ」を生じさせ
ないように、ホットランナーとキャビティとの連絡部位
を構成したプラスチック成形金型の提供を目的にしてい
る。
【0038】また、成形品として外観上、何等支障のな
い形で、しかも、射出成形時に、成形品表面に「ひけ」
を生じない構成のプラスチック成形品の提供を目的とし
ている。
【0039】また、ボスの嵌合直径に関係なく、成形品
本体と同等ないしそれより薄い肉厚で、ボスを構成でき
るようにしたプラスチック成形品の提供を目的にしてい
る。
【0040】他の目的とするところは、後述する実施例
に基づいて、明らかにされるであろう。
【0041】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上述の課題を解決し、目的を達成するために、
本発明によれば、樹脂を射出成形する際 射出成形機か
ら金型に射出された樹脂を、成形後、金型内で所定温度
まで冷却し、その後、取り出すように構成されたプラス
チック成形システムにおいて、上記金型を冷却する冷却
媒体経路には、所要温度に冷却された冷却媒体を強制供
給し、冷却工程における温度降下の勾配を急激にして、
連続成形状態での成形温度から取り出し温度までの各サ
イクルの金型の熱収支の平衡を保つように、金型への冷
却媒体の供給圧制御装置が装備されている。
【0042】この場合、上記冷却媒体経路には、更に、
上記冷却媒体を冷却する冷却装置、冷却媒体の温度制御
装置、および、金型からの冷却媒体戻り経路に設けられ
た流量測定装置が装備されていて、上記流量測定装置の
測定結果で上記供給圧制御装置の駆動を制御するように
構成してもよい。
【0043】また、上記冷却媒体経路は、金型に対して
複数に分岐されており、金型内の各分岐経路に対応して
冷却媒体分岐装置が装備され、上記供給圧制御装置は、
各分岐経路についての、冷却媒体分岐装置への冷却媒体
の供給圧を制御するように構成され、上記流量測定装置
は、各分岐冷却媒体戻り経路に対応して複数個、設けら
れているとよい。上記流量測定装置の測定結果は、制御
ユニットに供給され、上記制御ユニットは、金型に設け
られた金型温度測定装置からの測定結果および上記流量
測定装置からの測定結果から、上記供給圧制御装置の駆
動信号を出力するように構成されているとよい。
【0044】更に、要すれば、冷却媒体分岐装置から金
型への供給経路には、絞り弁が設けられていて、上記流
量測定装置の測定結果は、制御ユニットに供給され、上
記制御ユニットは、金型に設けられた金型温度測定装置
からの測定結果および上記流量測定装置からの測定結果
から、上記絞り弁の開度制御信号を出力するように構成
されているとよい。
【0045】また、本発明によれば、樹脂を射出成形す
る際、射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形
後、金型内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すよ
うに構成されたプラスチック成形システムにおいて、上
記金型を冷却する冷却媒体経路には、所要温度に冷却さ
れた冷却媒体を強制供給し、冷却工程における温度降下
の勾配を急激にして、連続成形状態での成形温度から取
り出し温度までの各サイクルの金型の熱収支の平衡を保
つように、金型への冷却媒体の供給圧制御装置が装備さ
れており、また、金型には所要箇所に圧力センサーおよ
び金型温度測定装置が設けられており、それらの測定結
果は制御ユニットに供給され、上記制御ユニットは、そ
れらの測定結果から、金型冷却の際の均熱制御を行うよ
うに、上記冷却媒体経路の冷却媒体の流量を調節するた
めの信号を出力するように構成されている。
【0046】この場合、冷却媒体分岐装置から金型への
供給経路には、絞り弁が設けられており、上記制御ユニ
ットからは、冷却媒体の流量の調節のため、上記絞り弁
の開度制御信号が出力されるようになっているとよい。
【0047】また、本発明によれが、樹脂を射出成形す
る際、射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形
後、金型内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すよ
うに構成されたプラスチック成形システムにおいて、上
記金型の温度を測定する金型温度測定装置および金型内
の樹脂圧力を測定する圧力センサを、それぞれ、所要の
複数箇所に備えると共に、射出成形後の冷却過程/射出
成形から冷却過程における、これらの測定過程に基づい
て、制御ユニットで、成形品の成形の良否判定を行うよ
うに構成している。
【0048】この場合、このシステムでは、上記圧力セ
ンサの出力信号を記録する記録装置を備えており、上記
記録装置の情報をモニタし、出力波形から異常を検出し
た時、警報信号を出力するように構成してもよい。ま
た、金型からの成形品の取り出し手段は、制御ユニット
からの信号で、成形品の掴み圧力を制御されるように、
その把持部の圧力調整手段を具備しているとよい。
【0049】更に、本発明によれば、樹脂を射出成形す
る際、射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形
後、金型内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すよ
うに構成されたプラスチック成形システムにおいて、金
型内の成形品を上下から掴む把持手段を具備し、また、
成形品搬出経路には、成形品を上下から掴んだままの状
態で、上記把持手段からの成形品を、載置、受容して
後、搬出経路に転送する転送手段が設けられている。
【0050】この場合、上記転送手段は、成形品を載置
する載置台、上記載置台の傾動手段、および、上記傾動
手段の傾動操作の時に成形品を搬出経路に滑走させる滑
走台部材を装備しているとよい。
【0051】また、本発明によれば、樹脂を射出成形す
る際、射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形
後、金型内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すよ
うに構成されたプラスチック成形システムにおいて、金
型内から搬出された成形品を搬出する成形品搬出経路に
は、成形品の各部温度をモニタする監視手段が設けられ
ており、これによって、成形品の良否判定を行うように
している。
【0052】この場合、上記監視手段からのフィードバ
ックで、冷却媒体の分岐経路における上記冷却媒体の流
量制御を行うように構成してもよい。
【0053】また、本発明によれば、ホットランナーを
用いて熱可塑性樹脂を射出成形するプラスチック射出成
形型において、キャビティに連なるゲートのランド部
は、円筒形状であり、ランド部を介してゲートに連なる
キャビティの部分いおける成形品の肉厚が、徐々にラン
ド部の出口に向かって薄くなるように、ゲートに対する
キャビティの連接部分を形成している。
【0054】また、本発明では、キャビティに連なるゲ
ートのランド部が、ホットランナーの、ゲートにおける
射出方向と直交する方向に延びる領域と、この領域の、
上記ゲート一から外れた位置で、キャビティに連なる様
に、樹脂の流れ方向を変える領域とからなる構成になっ
ている。
【0055】また、本発明では、キャビティには、これ
に連なるホットランナーのゲートが成形品表面より内側
まで突出するような所要寸法の突出部が設けられてお
り、また、そのゲート周囲に位置して、ゲートから離れ
る方向に、その箇所の成形品の肉厚を徐々に増加する肉
厚変化部分が形成されている。
【0056】更に、本発明によれば、キャビティには、
これに連なるホットランナーのゲートの対向面側に、成
形品の薄肉部分を形成し、また、ゲートから離れる方向
に、その箇所の成形品の肉厚を徐々に増加する肉厚変化
部分が形成されている。
【0057】本発明の射出成形で形成されるプラスチッ
ク成形品は、成形時、ランド部を介して、ホットランナ
ーのゲートに連なる成形型のキャビティの部分における
肉厚厚が、徐々にランド部の出口に向かって薄くなるよ
うな形状に構成されている。
【0058】また、本発明の成形品は、成形時、ホット
ランナーのゲートに連なるランド部が、成形品の一部を
構成するものであり、その部分が上記ホットランナーの
射出方向と直交する方向に延びる領域と、この領域の、
上記ゲート一から外れた位置で、成形品本体に連なるよ
うに、曲げられた方向に延びる領域とからなる構成であ
る。
【0059】また、本発明のプラスチック成形品は、成
形時、ホットランナーのゲートに連なる部分の成形品表
面に、内側に窪む溝状部が設けられており、また、その
ゲート対応部分の周囲に位置して、そこから離れる方向
に、その箇所の肉厚を徐々に増加する肉厚変化部分が形
成されている。
【0060】更に、本発明のプラスチック成形品は、成
形時、ホットランナーのゲートに対向する裏面側に薄肉
部分が形成され、また、ゲートに連なる箇所から離れる
方向に、肉厚を徐々に増加する肉厚変化部分が形成され
ている。
【0061】このため、本発明では、他部品と接合する
ために、成形品本体の一面に突出形成されたボスが、他
部品の嵌合孔の内径に、外周縁の3箇所以上が接する状
態で、嵌合中心から放射状に延びる板上の複数のリブか
ら構成されている。
【0062】また、本発明では、他部品と接合するため
に、成形品本体の一面に突出形成されたボスが他部品の
嵌合突起の外形に、内周縁の3箇所以上が接する間隙を
備えた状態で、嵌合中心から放射状に延びる板上の複数
のリブから構成されている。また、本発明では、他部品
と接合するために、成形品本体の一面に突出形成された
ボスが、他部品の取付けビス外周に、ビス下孔として、
内周縁の3箇所以上が螺合する間隙を備えた状態で、嵌
合中心から放射状に延びる板状の複数のリブから構成さ
れている。
【0063】これによって、冷却過程で、成形品本体と
ボスとの間に、温度降下の差がなくなり、成形サイクル
(冷却工程)にロス時間がなくなり、生産性画工状で
き、また、成形品にヒケが発生せず、他部品との嵌合精
度、へん面精度、外観美などを良好に保持できる。ま
た、ボス位置の若干の修正などの成形型補正も、部分的
に行えるので、修正が仕易い。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して、具
体的に詳述すると、図1は射出成形装置の概略構成図で
ある。本図において、射出成形装置1には、可塑化シリ
ンダ31が装備されており、材料供給装置4よりホッパ
ー3を経由して、熱風乾燥した樹脂材料が、エア搬送で
供給されるように構成されている。また、射出成形装置
1に装着された金型2のキャビティ内には、上記の可塑
化シリンダ31から、所定温度に加熱された樹脂材料
が、所定サイクルの繰り返しの過程において、所定圧力
で充填された後に、金型内で冷却されてから、ロボット
ハンドなどの成形品自動取り出し手段5により完成成形
品として外部に取り出される。
【0065】また、金型2内には、不図示の複数の冷却
経路が配設されており、管路9を介して、工場用水、冷
却油などの冷却媒体が供給及び循環され金型2を所定温
度に金型を保つようにしている。このために、冷却媒体
経路には、例えば、工場用水集中チラー33から冷却媒
体である冷却水が温度調節装置6において、所要温度ま
で昇温されてから、分岐装置12を経由して分岐され
て、金型2の各分岐経路に供給されるように構成されて
いる。また、成形品は、冷却完了後に、上記の自動取り
出し手段5により、搬出経路であるコンベアー7上に取
り出されてから、自動搬送されるようにレイアウトされ
ている。
【0066】特に、金型2を冷却する冷却媒体経路に
は、その複数の供給経路9A側において、金型2への冷
却媒体の供給圧制御装置14であって増圧ポンプを内蔵
した装置が装備されている。そして、所要温度に冷却さ
れた冷却媒体は強制供給されて冷却工程における樹脂の
温度降下の勾配を急激にできるようにして、連続成形状
態における成形温度から取り出し温度までの各サイクル
の金型2の熱収支の平衡状態を保てるようにしている。
【0067】また、冷却媒体経路途中には、更に、冷却
媒体を所要温度である、例えば、10℃に冷却するため
の冷却装置10と、冷却後の冷却媒体を加温して正確に
一定温度に制御する温度制御装置6と、金型2からの複
数の冷却媒体戻り経路9Bに対応して、それぞれ、リア
ルタイムで戻り冷却媒体9Bの流量を測定する流量測定
装置13とが装備されている。以上の構成により、流量
測定装置13の測定結果に応じて、供給圧制御装置14
の駆動を制御するように構成されている。冷却装置10
は、備え付けの温度センサの検知信号に基づきポンプを
駆動し、圧縮冷媒ガスを熱交換器に供給し、冷却する方
式などが採用される。
【0068】一方、金型2の温度が異常状態になった場
合には、冷却媒体の供給圧力を制御して、少なくとも所
定温度以上の箇所の流量を変化させて、正常に戻すよう
に機能する。
【0069】また、冷却媒体経路は、往復経路9A、9
Bを介して、金型2に対して分岐連通されており、経路
途中には、金型2内の各分岐経路に対応して冷却媒体分
岐装置12が装備されており、供給圧制御装置14によ
り各分岐経路の冷却媒体分岐装置12への冷却媒体の供
給圧を制御するように構成されている。なお、流量測定
装置13の測定結果は、例えば、コンピュータ制御など
の制御ユニットU(図22参照)に送られてから、金型
2内に設けられた金型温度測定装置42からの測定結果
と流量測定装置13からの測定結果から供給圧制御装置
14の駆動信号を出力するように構成されている。
【0070】更に、冷却媒体分岐装置12から金型2へ
の供給経路には、絞り弁13Aが設けられており、流量
測定装置13から直接的あるいは上記の制御ユニットU
を経由して、上述の金型温度測定装置からの測定結果を
含めて、制御ユニットから、絞り弁13Aの開度制御信
号を出力するように構成されている。
【0071】以上の構成により、金型2の温度が異常に
なった場合に、冷却媒体の供給量を絞り制御して、少な
くとも温度異常発生箇所の流量を適宜変化させて、正常
に戻すように機能する。
【0072】このように、冷却装置10において、例え
ば、10℃前後に冷却水を冷却することで、工場用水
が、通常、25±3℃で変動した場合であっても、これ
に続く温度制御装置6によって適正な温度制御が容易に
実現できることになる。また、供給圧制御装置14をさ
らに備えたことにより、流路の圧力損失が3〜4kg/
平方センチ を越えた場合であっても、最大吐出量とし
て、例えば、60〜80(リットル/min)を確保す
ることができるので、金型2内での熱交換効率を向上す
ることができる。
【0073】図14には、冷却水流量と成形中の金型温
度および成形品温度の相関関係が、成形サイクル初期か
ら、その成形ショット数との関係で示されている。本図
において、冷却水量が多い程、連続成形の過程で、金型
温度の変化が、一定のパターンに収斂されることが分か
る。
【0074】即ち、連続成形状態での成形温度から取り
出し温度までの各サイクルの金型の熱収支の平衡を保つ
ようになるまでの成形ショット回数は、冷却水量が多い
程、短くなるが、それでも、従来の成形システムにおけ
る冷却水の供給の場合と比較すると、冷却水の温度が低
いだけに、相当に多くなる。このことは、図15に示す
冷却時間と金型温度および成形品温度との相関関係から
理解できる。しかし、冷却工程における樹脂の温度降下
の勾配は、急峻になるので、成形サイクルで大きく占め
る冷却時間を大幅に、例えば、サイクル全体として、1
/2〜2/3程度に短縮できる。これは、図からも明ら
かなように、冷却水流量の増大に従って、金型温度、成
形品内部温度の平衡値が低くなっていることから理解さ
れる。
【0075】上述の制御ユニットには、金型2内に設け
られた前述の温度測定装置42から温度測定信号が供給
されると共に、同じく、金型2内に設けた圧力センサ
(図1には示していない)から樹脂充填圧力の測定信号
が供給される。また、これらの測定結果は、アナライジ
ング・レコーダなどの記録装置21にリアルタイムで記
録される。
【0076】なお、この実施例では、図3ないし図5に
示すように、金型2の内部における圧力センサ35の設
置の仕方が有効である。即ち、図3の実施例では、圧力
センサの受圧面36が、樹脂が供給される金型2内のウ
エルド部37に臨んでいる。また、図4に示す実施例で
は、圧力センサ35は、その受圧面36をゲ−ト39、
ホットランナー40に近い位置で樹脂が供給される部分
に臨ませてある。図5の実施例は、金型2のキャビティ
に臨んで配置された成形品突き出し用のエジェクターピ
ン41の外端に、圧力センサ35の受圧面36を当接し
たものである。
【0077】なお、これらの実施例は、できるだけ、直
接的に樹脂圧力を測定できるように工夫されているが、
圧力センサの設置箇所は、これらに限られるものではな
く、また、設置箇所(測定点)も所要個数、設定した方
が、測定精度を高める上で、また、局部的な圧力分布を
確認する上で有効である。
【0078】金型内の温度測定装置42(温度センサ)
は、図6および図7に示すような設置の仕方が有効であ
る。即ち、ホットランナー40に近い樹脂供給部分や、
特に金型内部に形成した蓄熱部43(少ない体積で大き
な樹脂接触面を持つ突起状の形がよい)に温度測定装置
の感知部42Aを臨ませる。
【0079】このような構成では、金型2の所要箇所に
設けられた圧力センサ35および金型温度測定装置42
の測定結果は、前述のように、記録装置21にリアルタ
イムで記録され、制御ユニットUに供給されて、制御ユ
ニットは、異常値の解析を行い、その結果から、例え
ば、金型冷却の際の均熱制御を行うように、上記の冷却
媒体経路の冷却媒体の流量を調節するための信号を出力
するように構成されている。
【0080】そして、例えば、金型温度測定装置では、
異常を検知しない場合でも、金型2内の圧力が異常に上
昇した場合に、制御ユニットから供給圧制御装置14に
制御信号を送り、その流量制御で、金型温度を制御し、
少なくとも異常圧力の箇所での樹脂の流動状態を制御す
る。同様に、絞り弁13Aについても制御を行う。
【0081】また、制御ユニットでは、射出成形後の冷
却過程/射出成形から冷却過程における、圧力センサ3
5および金型温度測定装置42からの測定結果に基づい
て、成形品の成形の良否判定を行うことができる。実際
上、本発明において、上述のような圧力センサ35の設
置により、図16(正常)および図17(異常)に示す
ように、連続成形中の金型内の樹脂圧力と成形品寸法精
度との相関関係が明らかになった。また、上述のような
金型温度測定装置の設置により、図18(正常)および
図19(異常)に示すように、連続成形中の金型内温度
変化と成形品寸法精度との相関関係も明らかになった。
【0082】なお、制御ユニットUは、圧力センサ35
の出力信号や金型温度測定装置42からの出力信号を記
録するための記録装置21からの情報をモニタし、出力
波形から樹脂の射出時、あるいは、冷却過程での異常を
検出した時、適当な警報装置を介して、警報信号を出力
するように構成されている。即ち、例えば、この警報信
号により、射出成形器に設置してある不図示の回転燈を
回転して、異常を知らせる。また、制御ユニットUは、
成形品取り出し手段5、射出成形器などに制御信号を送
ることができる(図23参照)。
【0083】また、金型2からの成形品の自動取り出し
手段5は、金型温度や、樹脂粘度、充填圧力などが変化
して、金型内の樹脂圧力が基準値以上に変化する場合な
ど、制御ユニットUでの成形品の良否判定に基づいて、
良品のみを成形品搬出経路であるコンベア7へ、また不
良品を所定の不良品回収部へ選択搬送することができる
ように構成されている。
【0084】また、制御ユニットUは、温度測定装置4
2からの増幅器20を介して、温度コントローラ23に
もたらされた金型温度情報、および、圧力センサ35か
ら増幅器19を介して圧力コントローラ22にもたらさ
れた樹脂圧力情報を、記録装置21に記録させ、また、
成形品自動取り出し手段5を制御する制御器24に制御
信号を与えるように構成されている。
【0085】また、成形品自動取り出し手段5は、この
実施例では、図8に示されるように、金型2内の成形品
を上下から掴むチャックなどの把持手段48を具備した
オートハンド5Aを有しており、また、成形品搬出経路
には、成形品を上下から掴んだままの状態で、上記把持
手段48からの成形品を、載置、受容した後に、搬出経
路に転送する転送手段8が設けられている。この把持手
段48は、その上下に把持部47Aを有するチャック用
エアシリンダ47が装備されており、金型内から成形品
44を掴んで取り出し、そのままの姿勢でコンベア7上
の転送手段8に搬送する。
【0086】この実施例では、把持手段48にチャック
確認センサ45が装備されており、例えば、チャック力
が異常になった時、或は、それによる成形品の変形量の
異常が検出された時、チャック力の制御や、不良品の跳
ね出しのために、成形品自動取り出し手段5の制御を行
う。このため、制御器24からの信号などで調整され
る、把持部47Aのチャック力の調整手段46が装備さ
れている。このチャック力の調整手段46には減圧弁と
フローレギュレータとが用いられ、チャックする成形品
の取り出し時の温度や強度に基づいて調整される。
【0087】従って、成形品の冷却程度を考慮して、把
持力の調整ができるので、この成形品自動取り出し手段
5での取り出し作業において、成形品に変形を与える虞
れがなくなる。特に、把持部47Aで上下から把持した
ままの状態で、転送手段8に転送できるので、従来のよ
うに、把持部を水平になるまで、90度の姿勢変換をす
る必要を無くせる。したがって、把持部は左右から摩擦
係合で成形品を把持する状態にならず、直接、コンベア
上に載せるので、操作時間が短縮できる。また調整手段
46を採用した結果、把持力を大幅に低減でき、図20
に示されるように、チャック用エアシリンダ47の圧力
と、成形品の変形量との間には、冷却の程度に応じて、
相関関係があることが解明された。
【0088】また、転送手段8は、図8(B)および
(C)に図示のように、把持部47Aで把持された成形
品を載置する載置台8A、載置台8Aを枢支軸8Bを中
心に回動する不図示の傾動手段と、この傾動手段の傾動
操作の時に、成形品44をコンベア7上に降下、滑走さ
せる滑走台部材8Cが装備されている。なお、転送手段
8は、載置台8Aの脇に、コンタクトセンサなどの成形
品受渡し確認センサ28を備えている。
【0089】そして、自動取り出し手段5により取り出
された後の成形品は、転送手段8に運ばれ、載置台8A
に移載される。この場合、自動取り出し手段5は、金型
から成形品をチャックした状態のまま、そのチャックの
向きを変化させることなく、転送手段8へと移動する。
また、受渡し確認センサ28は、成形品が載置台8Aに
受け渡されると、これを確認して確認信号を出力し、転
送手段8に備えた制御器などにより、自動取り出し手段
5の退避過程で、フローレギュレータなどの駆動手段を
駆動させ、転送手段8の姿勢を変えさせ、コンベア7上
に成形品を移送する。
【0090】また、図1に示されるように、成形品を搬
送する成形品搬出経路のコンベア7には、成形品の各部
温度をモニタする赤外線温度分布測定などの非接触型の
測定器25、モニタ26、その制御部27などを有する
監視手段が設けられており、成形品の良否判定を行うよ
うにしている。
【0091】なお、この監視手段は、図23に示される
ように接続されており、フィードバック信号あるいは、
制御ユニットを介して、射出成形機の樹脂充填制御を行
い、また、供給圧制御装置6あるいは/および絞り弁1
3Aを制御して、冷却媒体の分岐経路における上記冷却
媒体の流量制御を行うように構成してもよく、このよう
に構成することで、即時的に成形品の不良発生を防止す
る効果が期待できる。
【0092】また、成形品の取り出しに際して、成形品
自動取り出し手段5による成形品の取り出しタイミング
と、金型閉動作との間の時間遅れを回避するため、図9
に示されるように、成形品自動取り出し手段5のチャッ
ク48の出入りする箇所で、固定側金型53及び可動側
金型54に、それぞれ、光学センサ、例えば、透光器5
1および受光器52を装備しており、チャック48が通
過する時点で、金型閉じ信号を出力できるようにしてい
る。なお、センサ51、52は、図10に示されるよう
に、金型を保持するプラテン56の脇に設けたダイ保持
バー55に装着してもよい。
【0093】次に、本発明に係わる成形システムの動作
フローを、図11を参照して、具体的に説明する。成形
サイクルの始めに、可塑化シリンダ31から金型2への
樹脂の射出が行われる。これと同時に、金型2に対する
型締めのための保圧がなされる。その後、冷却媒体によ
る金型内部に対する冷却がなされて、次いで、型開きの
後に、成形品自動取り出し手段5による成形品取り出
し、その後の型閉じが行われる。この間に、管路9を介
して冷却媒体としての冷却水が冷却装置10により所定
温度まで冷却されて、更に、温度制御装置6を経由し
て、一定温度に制御される。そして、冷却水は供給圧制
御装置14を介して増圧され、分岐装置12を介して金
型内部に供給される。また、冷却媒体の分岐戻り経路で
は、流量測定装置13による流量測定がなされて、その
フィードバック制御により、絞り弁13Aの絞り調整が
行われる。
【0094】一方、金型温度測定装置42では、常時、
金型温度を測定して、記録装置21に記録する。また、
圧力センサ35は、樹脂の[射出]から[型開き]まで
の過程で、金型内部の所要箇所での樹脂圧力を測定す
る。また、成形品自動取り出し手段5の動作過程で、転
送手段8、コンベア7などが所要のタイミングで動作さ
れる。なお、自動取り出し手段5の動作に関連する金型
の開閉制御は、例えば、図12に示されるように、その
フローを構成している。ここでは、チャック確認センサ
45で、チャック47Aによる成形品の[チャッキン
グ]が確認されてから、自動取り出し手段5による成形
品の金型外への取り出し動作がなされ、また、光学セン
サ51,52で、型外取り出し完了の確認がなされ、そ
の後、直ちに[型閉め]を行う。このため、成形品自動
取り出し手段5が金型から退避中であっても、金型の開
閉エリアからチャックが外れた段階で、型閉動作が始ま
るため、成形品取り出し時間が少なくて済む。このよう
なサイクルを繰り返して、連続的な成形作業を継続す
る。
【0095】なお、上記実施例では、制御ユニットを介
して、直接的に、流量測定装置13からのフィードバッ
ク信号により、供給圧制御装置14や絞り弁13Aの制
御を行っているが、流量測定装置13で測定した各分岐
戻り経路に実際に流れている流量が、予め設定した基準
値から外れた場合に、適当な警報手段で警報を発するよ
うな構成にしてもよい。この場合、流路が詰まったり、
段取り替えの時に、流路の接続を誤った際には、その流
量変化に伴い、警報が出るので、瞬時に異常が検出でき
る。
【0096】図13は、他の実施例を示し、図1に示し
た冷却装置、温度制御装置、供給圧制御装置、冷却媒体
の分岐装置、流量測定装置などを1つのユニット57に
収めた構成にしてある。その他の構成は、図1に示す実
施例と同様である。
【0097】また、図21には、本発明のプラスチック
成形システムの制御を、制御ユニットを中心とした総括
制御形態にした場合の一具体例を、ブロック形式で、概
念的に示したもので、制御の基本は、先述の実施例を踏
襲するものである。
【0098】また、図2の表は、上記実施例の成形シス
テムを用いて、射出成形したものと、従来の成形システ
ムを用いて射出成形したものとの比較表である。この表
から明らかなように、本実施例のシステムを用いた場合
は、従来のシステムを用いた場合の1/2〜1/3のサ
イクルに短縮された状態で、所要の成形ができる。
【0099】次に、図24は温度制御手段6の概略構成
図である。本図において、冷却装置10から送られる冷
却水はポンプ6−1とタンク6−4に送られポンプ6−
1により分岐装置12に送られる。この際に、温度セン
サ6−3からの出力が温度制御装置に入力されており、
予め設定された温度との比較を行い、冷却水の温度が低
い場合には冷却装置10からの供給を電磁弁6−2を介
して止めて、タンク6−4内の水温度をヒータ6−5に
より上げる。そして、設定温度に冷却水の温度が達する
までタンク内の冷却水を分岐装置12に送る。設定温度
に対して差が1℃前後になると、ヒータ6−5の温度が
減少されて送水は、冷却装置10からの冷却水とタンク
中の水とが電磁弁によって切り換えられる。分岐装置1
2から戻ってきた冷却水は温度により電磁弁が作動し
て、ポンプとタンクへ切り換えられる。以上のようにし
て、冷却装置10からの冷却水をヒータ6−5により昇
温して、一定の温度の冷却水を分岐装置12に送ること
で、金型2に配設された冷却管2−1の中を通過する冷
却水温度を一定にして金型温度を一定にする。
【0100】また、図25は、供給圧制御手段14の概
略構成図であって、上述のように分岐装置12と温度制
御手段6の間に配管されており、温度制御装置6から送
られた冷却水をポンプ14−2の作用により増圧して分
岐装置12に対して送るものである。このために、ポン
プ14−2の下流には電磁弁14−1が、またバイパス
管14−3がポンプ14−2にバイパスするように配管
されており、夫々が電源制御部14−4に接続されてい
る。この構成により、圧力測定装置13の検出により冷
却水の供給圧が高すぎるときは、電磁弁14−1が開く
状態となり、バイパス管14−3を介して送られる。ま
た、供給圧が低い場合には、ポンプ14−2により増圧
されて供給される。以上のようにして、冷却水の供給圧
力を自動調整する。
【0101】図26は、流量測定装置13の概略構成図
であり、本図において、配管9の途中部位には冷却水の
流速に応じて回転するとともにマグネット13−6を備
えた回転体13−2が回転自在に設けられており、この
マグネット13−6の動きを制御部13−1に接続され
たセンサ13−5で検出して電気信号に変換して表示部
13−3において表示する一方、出力部13−4を介し
て制御装置に送るように構成されている。
【0102】図27は、分岐装置12の概略構成図であ
る。本図において、上述した供給圧制御装置14または
温度制御装置6から供給される冷却水はマニホールド1
2−2において複数に分岐された後に、金型2中に配管
されている冷却管2−1に連通する分岐管12−4に振
り分けられるが、この分岐管12−4とマニホールド1
2−2の途中には制御部12−1に接続される電磁弁1
2−3が夫々設けられており、各分岐管12−4におけ
る流量制御を任意に行えるように構成されている。
【0103】図28は、上記実施例の冷却曲線と従来の
冷却曲線の比較図であって、冷却勾配差を示したもので
ある。本図において、従来の冷却曲線によれば、成形品
の取り出し温度になるまでに、約45秒を要している
が、本実施例による冷却曲線によれば、約8秒で取り出
し温度の80℃にできることが分かる。また冷却勾配は
(射出時樹脂温度−成形品取り出し温度)/冷却時から
求まるので、従来では、(300−60)/45=5.
33となる。
【0104】一方、実施例によれば、(300−60)
/8=30となり冷却勾配は約6倍になり格段に優れて
いることが判明した。
【0105】以上から、例えば、図29に示したレーザ
ビームプリンタのシャーシを成形品44として一体成形
する際に、図示のような複雑な形状を有するものであっ
ても短時間で成形できるようになった。
【0106】その成形条件としては、図2の比較表にお
いて冷却装置10の設定温度は10℃、温度調節器6の
設定温度は15℃にした。また、工場水の温度は25℃
であって、通常は±5℃前後の変化はさけられないの
で、より低い温度の±1℃に安定する必要があった。そ
こで、冷却装置10により、約10℃に冷却してから、
温度調節機6において25℃に保つようにした。また、
分岐装置12における分岐数は20系統が設けられてお
り、その流量は10から18リットル/毎分となってい
る。一方、従来装置においては、流量計が配設されてお
らず流量は不明である。しかし、試しに従来装置に流量
計を接続して測定したところ、3リットル/毎分前後で
あったので増圧ポンプを設けた効果が確認できた。ま
た、成形時の射出圧力、保圧圧力、保圧時間、型閉め時
間は、従来と同条件で行った。ここで、射出時間が夫々
異なる理由としては、従来の装置の場合には成形サイク
ルがより長いために、材料の粘土が低下して成形材料が
可塑化シリンダー中に留まる時間が長いことによる。
【0107】従来の装置による成形サイクルが長い理由
は、図28の図でも述べたように、樹脂を金型2のキャ
ビティ中に注入した後に、熱交換して取り出し温度まで
に冷やすために要する単位時間当たりの冷却速度が遅い
ことによる。
【0108】また、保圧時間が従来より短い理由は、金
型のキャビティ内に注入された樹脂の冷却速度が早いた
めに、樹脂の冷却が進行して、流動しない状態になった
後は、圧力をかけないようにして、残留歪みを防止する
ために保圧を解除することによる。また、成形品の取り
出し時間が短い理由は、本実施例のほうが、冷却速度が
早いので、取り出し時の成形品の温度が低いので、成形
品の剛性がある程度確保できるので、成形品への変形を
防止して比較的に早い時点で把持して取り出しすること
ができることによる。
【0109】さらに、上述のように把持力調整装置46
が把持装置には設けられているので、実際には、2kg
fの把持力に設定して成形品に対する歪みを最少に留
め、かつ把持動作を確実にできるようにしている。
【0110】また、成形品の取り出し直後の温度である
成形品温度は、上述の非接触温度測定装置25により測
定されるが、実施例によれば、最低温度部位が45℃、
最高温度部位が110℃であった。ちなみに使用した樹
脂は日本GE社制のPP0樹脂であり、熱変形温度が1
24℃であった。
【0111】また、図30の型内圧力関係図において、
樹脂注入後に最大圧になり、約28秒後にゼロとなっ
た。この型内圧力変化は、圧力センサ35(図3、図
4、図5)により測定できたものであって、特にゲート
39近傍では450kgf/平方センチとなり、また溶
融樹脂の最終充填部となる部位のセンサによる測定では
最大240kgf/平方センチとなることが解った。
【0112】さらに、金型温度は図6、図7により述べ
た型内温度センサ42Aにより測定される金型温度であ
って、型内の数箇所にセンサが配設されているので、成
形ショットを重ねる時間経過に伴う温度変化の測定がで
きる。この測定によれば、連続成形中の最も型温度の低
い部位で45℃、高い部位で65℃であった。
【0113】最後に、不良率は成形部品44の重要管理
寸法であって、特に機構部品が取り付けられる部位間の
寸法を測定して評価してあり、所要の寸法公差内に収ま
った良品の比率で示されている。
【0114】次に、図31は、熱収支の平衡の説明のた
めに従来の平衡曲線Jと実施例の平衡曲線Hとを比較し
て示した図である。本図において、熱収支の平衡を高い
精度に保つことは発生する熱の需給関係をくり返し高い
精度に保つことを意味しており、溶融状態にある樹脂か
らの熱量Q1を曲線Hで囲まれた金型の冷却装置で主に
奪う熱量Q2(図中のハッチングで示した)を熱交換す
ることを意味する。厳密には、樹脂からの熱量Q1は、
金型2で奪われる熱量Q2と、金型2から大気中に奪わ
れる熱量Q3と、金型2を通じて成形機に対して熱伝導
される熱量Q4の総和で求められる。また、当然ながら
Q2、Q4、Q3の順に熱量は小さくなる。
【0115】図31において、実施例の曲線Hによれ
ば、上述のように冷却時間を短縮できて、しかも冷却勾
配を急峻にでき、かつ成形サイクルが短く、かつくり返
し精度が良くできる。これに対して、従来の曲線Jによ
れば、金型2で奪われる熱量Q2の能力が低くく、ま
た、最低温度t2が実施例のT2よりも高くなる。ま
た、ので、図中の破線で示したように温度誤差t3b−
t3a分が発生してしまい、くり返し精度が悪いもので
ある。
【0116】次に、図32は金型内に設けられている温
度センサと圧力センサとが制御ユニットに接続されてい
る様子を示したブロック図である。本図において、温度
センサは制御ユニット内の温度センサアンプに接続され
ており、図33(A)に示すように温度上昇とともに出
力電圧がリニアに変化するようにしてA/D変換器に入
力される。また、圧力センサも圧力センサアンプに接続
されており、図33(B)に示されるように圧力上昇に
比例してリニアに出力電圧が変化して、温度センサと同
様にA/D変換器に入力されて、出力電圧が所定のデジ
タル値に変換されて、金型の所定温度と所定圧力値を記
憶している記憶部に接続されている演算処理部におい
て、各上下の限界値を比較する。この後に、比較結果に
基づき、デジタル信号をアナログ信号にD/A変換器に
おいて、変換して上記の各装置を制御する。
【0117】図34は、金型温度を測定する温度センサ
出力と良否判断の関係図であり、演算処理部で実行され
る処理であって、温度センサ出力は図示のように成形の
1サイクル毎に変化するが、この温度変化が上下限界値
範囲(管理値)内に収まる状態では、正常状態と判断す
る。
【0118】また、図35は、金型内のキャビティ内圧
力温度を測定する圧力センサ出力と良否判断の関係図で
あり、演算処理部で実行される処理であって、圧力セン
サ出力は図示のように成形の開始時におけるゼロから最
大値まで急激に変化して、サイクルの終了時に再びゼロ
になるように変化するが、この圧力変化が上下限界値範
囲(管理値)内に収まる状態を正常状態と判断する。
【0119】続いて、本発明の金型の各実施例を図36
〜図54を参照して具体的に説明する。先ず、図36に
示す実施例によれば、ホットランナー40を用いて熱可
塑性樹脂を射出成形するプラスチック射出成形型におい
て、キャビティ38に連なるゲート39のランド部10
0は、円筒形状であり、ランド部100を介してゲート
39に連なるキャビティ38の部分における成形品の肉
厚が、そこから中央のランド部100の出口に向かって
薄くなるように、ゲート39に対するキャビティの連接
部分(薄肉部分105、肉厚変化部分110)を形成し
ている。
【0120】このため、肉厚の薄い部分(ランド部の根
元に近い部分)から先に早く冷却され、ゲート39付近
の熱可塑性樹脂の射出時に発生する剪断熱による温度上
昇が抑えられ、キャビティ内樹脂のランド部近傍の温度
と、成形品の他の所定肉厚相当部分の温度との間におけ
る温度差が少なくなり、成形型の冷却の際の樹脂収縮タ
イミングおよび収縮量差を小さくできるようになる。こ
の結果、ゲートシール時間、保圧時間、成形サイクルを
短縮できるので、生産性を向上できるようになる。さら
にまた、成形型の型開きの際に、ゲート部39における
所謂糸引きが発生しない。
【0121】尚、剪断熱は樹脂が剪断力を受けた時に発
生する熱であって、溶融樹脂が流動する際に、型と接触
する表面部位と内部とでは樹脂の流動速度が当然異なる
ことから、板状部品の成形の場合には肉厚方向の速度差
により剪断力が発生する。この剪断力の差は、流速が大
きいほど大きくなるので、ゲート付近で最大となる。ま
た、ホットランナーを使用した場合には、コールドラン
ナーに比較してゲートに温度が伝達されるので剪断力発
生は最少できる。
【0122】以上の金型を使用した結果、図37に示す
ように、成形品は、成形時、ランド部100を介して、
ホットランナーのゲートに連なる成形型のキャビティの
部分における肉厚が、徐々にランド部100の出口に向
かって薄くなるような形状、即ち、ランド部100を囲
む薄肉部105Aおよび肉厚変化部100Aを形成する
ように構成される。従って、ランド部100近傍に対応
する成形品の箇所に、ヒケが発生しない。また、ランド
部近傍に相当する成形品の反対面にフラッシュ、シルバ
ーなどの外観不良が発生しない。
【0123】また、図38に示すように、別の実施例で
は、キャビティ38に連なるランド部100は、ホット
ランナー40の、ゲート39における射出方向と直交す
る方向に延びる領域101と、この領域101の、上記
ゲート位置から外れた位置で、キャビティ38に連なる
ように、樹脂の流れ方向を変える領域102とからなる
構成になっている。特に、このような構成では、塩化ビ
ニルもしくはアロイ、難燃材を多く含んだ複合樹脂など
の、比較的に熱安定性の悪い熱可塑性樹脂などを成形す
る場合に好都合である。即ち、図38のように構成する
と、射出時に、一度、樹脂の流動方向が略直角に変えら
れてから、成形品を形成するキャビティ38に充填され
るため、剪断熱によるゲート39付近のフラッシュやシ
ルバーなどのフローマークがたとえ発生した場合であっ
てもランド部100内に留めることができる。したがっ
て、ランド部100に対向する裏面を製品の外観面にす
ることで、製品の外観を悪化させないようにできる。
【0124】また、図39は図38の成形型を用いて射
出成形された成形品の一部を示した斜視図であって、本
図において図39のホットランナー40のゲート39に
連なるランド部100が、成形品の一部、例えば、ハー
ネス留め用の取り付けブラケットを構成する部分であ
り、この部分が上記のホットランナーの射出方向と直交
する方向に延びる領域101Aと、この領域の、上記ゲ
ート位置から外れた位置で、成形品本体38Aに連なる
ように、曲げられた方向に延びる領域102Aとからな
る構成にして、成形品本体38A−1の面を外見面にす
ればよい。
【0125】また、図40に示すように、他の実施例で
は、キャビティ38に連なるホットランナー40のゲー
ト39が成形品表面より内側まで突出するような所要寸
法、例えば、0.2〜0.5mmの突出部115が設け
られている。また、ゲート39周囲に位置して、ゲート
から離れる半径方向に、その箇所の成形品の肉厚を徐々
に増加する肉厚変化部分111が形成されている。ま
た、この実施例では、上記の肉厚変化部分111から成
形品の肉厚部に向けて厚肉部112を形成するように、
キャビティ38を形成している。このため、ゲート39
の出口の対向側キャビティ面の、最も、剪断発熱による
温度上昇の高い部分を成形品の肉厚が薄くなる部分にで
き、温度を下げるようにできる。また、肉厚が薄い部分
周囲では、逆に、肉厚が厚いために温度が上昇して、樹
脂の流動性を良くでき、さらに、その外側では、徐々に
肉厚が製品の肉厚さ戻るようにしているために、緩やか
な冷却勾配にできる。この結果、溶融樹脂の流動性を維
持しながらも、成形品のヒケなど発生を回避できること
になる。
【0126】このようにして、キャビティ38内の樹脂
のゲート39近傍の温度と、成形品の他の所定肉厚相当
部分の温度とに差がなくなり、成形型の冷却の際の樹脂
収縮タイミングおよび収縮量差を小さくできる。また、
ゲートシール時間、保圧時間、成形サイクルが夫々短縮
され、生産性が向上する。
【0127】その結果、図41に示すような成形品が得
られる。即ち、成形時において、ホットランナー40の
ゲート39に連なる部分の成形品38Aの表面には、内
側に窪む溝状部115Aが設けられており、また、裏側
面では、そのゲート対応部分の周囲に位置して、そこか
ら離れる半径方向に、その箇所の肉厚を徐々に増加する
肉厚変化部分が形成される。従って、ゲート近傍に対応
する成形品の箇所に、ヒケが発生せず、また、ゲート近
傍に相当する成形品の反対面38A−1にフラッシュ、
シルバーなどの外観不良が発生しないようにできる。ま
た、ホットランナー40のゲート39部に発生するゲー
トスラグ39Aが、成形品表面38A−2から上に突き
出ることがないので、相手部品を面同志で付き当てるこ
ともできるようになる。
【0128】更に、図42に示す実施例によれば、キャ
ビティ38には、これに連なるホットランナー40のゲ
ート39の対向面側に、成形品の薄肉部分105を形成
し、また、ゲート39から離れる半径方向に、その箇所
の成形品の肉圧を徐々に増加する肉厚変化部分114が
形成されている。
【0129】その結果、この金型による成形品は、図4
3に示すように、成形時、ホットランナーのゲートに対
向する裏面側に薄肉部分105Aが形成され、また、ゲ
ートに連なる箇所から離れる半径方向に、肉圧を徐々に
増加する肉厚変化部分114Aが形成される。
【0130】次に、図44に示す実施例は、図40に示
した実施例の変形例であり、キャビティ38に連なるホ
ットランナー40のゲート39の対応面側に、成形品の
薄肉部分116を形成し、また、ゲート39から離れる
半径方向に、その箇所の成形品の肉圧を徐々に増加する
肉厚変化部分117が形成されている。さらに、この実
施例では、上記の肉厚変化部分117から成形品の肉厚
部に向けて、厚肉部118を形成するように、キャビテ
ィ38が形成されている。
【0131】以上の結果、図44の射出成形型で形成さ
れる成形品は、図45の外観斜視図に示すように成形時
において、ホットランナー40のゲート39に対応する
表面側に薄肉部分116Aが形成される。また、ゲート
39に連なる箇所から離れる半径方向に、肉厚を徐々に
増加する肉厚変化部分117Aが形成され、しかも、表
面に突出する環状部118Aが形成されることになり強
度アップを図れる。また、反対面38A−1にフラッシ
ュ、シルバーなどの外観不良が発生しないようにでき、
かつヒケ発生を防止できる。
【0132】図46は、レーザビームプリンタ装置Sの
外観斜視図であって、カバー部品が成形品44として、
上記の図38に示した金型により成形されて外観面に3
8A−1が表に表れる様子を示している。また、図47
は、カバーを裏側から見た外観斜視図であって、ゲート
部39Aは図39のホットランナー40のゲート39に
連なるように形成される一方、ランド部100Aはワイ
ヤーハーネス留め用の取り付けブラケットを構成する部
分になっている。このためにホットランナーの射出方向
と直交する方向に延びる領域101Aと、成形品本体3
8Aに連なるように、曲げられた方向に延びる領域10
2Aとから一体形成して、成形品本体38A−1の面を
外見面にしている。また、内面には図示のようにボス1
50が夫々一体形成されており、不図示の相手部品をこ
の各ボスを使用して位置決め固定するようにしている。
【0133】また、図48はゲートシール時間、保圧時
間、成形サイクルの比較表であって、本表においてゲー
トシール時間、保圧時間、成形サイクルは全てが約半分
に短縮できた結果、生産性が倍増できた。
【0134】次に、図49はゲート部の剪断熱の変化を
従来の金型と図38に示した金型と比較して示した図で
ある。本図において、型閉め後の型内の樹脂充填前の樹
脂温度は約300℃であるので、本実施例によれば、キ
ャビティ38に連通する部位が剪断力により上昇する温
度は約5℃上昇しているにすぎない。また、樹脂冷却は
早くでき、従来と同時間の経過後に成形品を取り出す場
合においては、取り出し温度は約25℃低くなるので、
成形品を把持して取り出す場合により歪みを少なくでき
る。
【0135】次に、図50はホットランナー40のゲー
ト39近傍の温度分布を時間経過とともに示した図であ
って、キャビティ38の厚さよりゲート39の周辺部位
に対応する部位の厚さを凸状に厚く設定した場合を示し
ている。本図において、樹脂の冷却を遅らせるようにし
た結果、ゲート真下部位P1と、凸状部位の下方部位P
2と、肉厚部位P3は略同じ冷却勾配にできた。
【0136】また、図51は、ゲート39の周辺から連
続形成される傾斜面角度aと、肉厚Tと、ゲート下部位
の肉厚T1の関係を示した表である。また、図52は、
図51の結果をまとめた関係式である。図51、52か
ら、例えば肉厚T1が1.5mmで、T2が2mmの場
合において傾斜面角度aを45度に設定した場合におい
て、ゲートに対向する外観面を平らにでき、かつヒケの
発生を防止することができた。同様に、肉厚T1が1.
5mmで、T2が3mmの場合において傾斜面角度aを
60度に設定した場合において、ゲートに対向する外観
面を平らにでき、かつヒケの発生を防止することが確認
できた。したがって、図52に示す関係式を得ることが
できた。
【0137】さらにまた、図53は金型の要部破断図で
あり、各部位P1からP4の位置を表わしている。図5
4は、図53の各部位における温度傾向を溶融樹脂の充
填後において時間経過とともに示した図である。両図か
ら、樹脂注入の直後には、ゲート付近の温度が最も高
く、キャビティ38との温度差が大きいが、時間経過と
ともに収束して全ての部位の温度が略等しくなることが
確認された。
【0138】次ぎに、図55ないし図65に示す成形品
の各実施例を参照して、具体的に説明すると、プラスチ
ック成形品は、他部品と接合するために、成形品本体3
8Aの一面側から突出して形成されたボス150が一体
形成されている。このボス150は、相手部品の嵌合用
孔の内径に対して外周縁201の3箇所以上、この実施
例では4箇所が接する状態で、嵌合中心から放射状に延
びる板状の複数のリブ200が構成されている。
【0139】このような構成において、リブ200の方
が、成形品本体38Aよりも肉厚が薄くなっており、冷
却過程で、成形品本体38Aとボス150との間に、実
質的に温度降下の差がなくなり、成形サイクル(冷却工
程)にロス時間がなくなるようにしている。この結果、
生産性を向上でき、また、成形品にヒケが発生せず、か
つ相手部品との嵌合精度、平面精度、外観美などを良好
に保持できる。また、ボス150の位置の若干の修正な
どは。リブ対応の箇所を部分的に切削したり、肉盛りす
るだけの加工で、簡単に行えることになる。即ち、例え
ば、金型の雌側のみの修正でボス位置を簡単に補正でき
るようになる。
【0140】また、図57、図58に示すように各リブ
200の根元に、段部202を形成して、これを、成形
品本体38Aと、これに取り付けられる相手部品との間
隔を保持する座部として使用することもできる。また、
図59に示す様に、隣り合うリブ200の根元の相互を
弧状の段部151で結ぶリング形に形成して、これを座
部としてもよい。これらの段部151によって、ボス1
50の倒れ防止効果がされに得えられることになる。
【0141】また、図60および図61に示すように、
別の実施例では、他部品または相手部品と接合するため
に、成形品本体38Aの一面から突出して形成されたボ
ス150が一体形成されており、ボス150が他部品の
嵌合突起の外径部位に対して内周縁203の3箇所以上
(この実施例では4箇所)が接する間隙を備えた状態
で、かつ嵌合中心から放射状に延びる板状の複数のリブ
200から構成されるようにしている。そして、内周縁
203で囲まれた間隙を、成形品本体38Aを他部品と
接合するために、他部品の取付けビス外周に螺合するビ
ス下孔として機能してもよい。
【0142】また、図62は別の実施例の外観斜視図で
ある。本図において、部品300Aは嵌合孔300Bを
設けるとともに、嵌合孔300Bの縁部からラジアル方
向に垂直に延設される凸部300Cを一体的に形成して
いる。また、成形品38Aには4枚のリブ201と、段
部151とが一体形成されており、各リブ201の外周
面において部品300Aの嵌合孔300Bを位置規制し
た状態で案内する一方、凸部300Cが段部151にお
いて当接してそれ以上の移動が規制されて間隙Kを作れ
るように構成されている。
【0143】また、図63は別の実施例の外観斜視図で
ある。本図において、部品300Aには下方に向けて垂
直に延設される支柱部300Bが中空部300Cをその
中心部位に設けるようにして一体形成されている。ま
た、成形品38A側には4枚の内周縁203を設けた部
材が一体形成されており、各内周縁203において支柱
部300Bの外周面を位置規制した状態で案内する一
方、支柱部300Bの先端部位が成形品38Aの表面部
位に対して当接してそれ以上の移動が規制されて間隙K
を作れるように構成されている。
【0144】そして、図64は別の実施例の外観斜視図
である。本図において、部品300Aには2ヶ所に嵌合
孔300Bが穿設されるとともに、ギア303を出力軸
に固定しているモータ301が固定されている。また、
成形品38Aには図示のように4枚のリブからなるボス
150が嵌合孔300Bに対応した位置に夫々一体形成
されており、ボス150の外周縁部において部品300
Aの嵌合孔300Bを位置規制した状態で案内すること
で、成形品38Aに固定されているギア302に歯合す
るように構成されており、孔と支柱とを嵌合させること
で自動的に組立が完了するように配慮されている。
【0145】また、図65は別の実施例の外観斜視図で
ある。本図において、部品300Aには図示のように縁
部を補強した嵌合孔300Bが穿設されている。また、
成形品38Aには図示のように4枚のリブ201からな
り段部202を夫々一体形成した部品が一体形成されて
おり、段部202において部品300Aを当接支持する
ように構成されている。
【0146】尚、上記の射出成形装置により成形される
ものは、上記のカバー乃至シャーシに限定されず、例え
ばインクジェットプリンタ、複写機、CRTの外装品等
であってゲート跡が目立つは困るような部品であれば何
でも良い。
【0147】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば金
型に対して、冷却水などの冷却媒体の供給流量を確保で
き、連続成形における成形サイクルを、例えば、従来に
比べて1/2〜1/3に短縮でき、生産効率の向上を図
ることができる。
【0148】この場合、上記冷却媒体経路には、更に、
上記冷却媒体を冷却する冷却装置、冷却媒体の温度制御
装置、および、金型からの冷却媒体戻り経路に設けられ
た流量測定装置が装備されており、上記流量測定装置の
測定結果で上記供給圧制御装置の駆動を制御するように
構成し、あるいは、上記流量測定装置の測定結果を制御
ユニットに供給し、上記制御ユニットによって、金型に
設けられた金型温度測定装置からの測定結果および上記
流量測定装置からの測定結果から、上記供給圧制御装置
の駆動信号を出力し、あるいは、金型への冷却媒体の供
給経路に設けられた絞り弁の開度制御信号を出力するよ
うに構成することで、金型の温度制御に必要とされる十
分な冷却媒体の流量の調整ができる。
【0149】また、本発明は、樹脂を射出成形する際、
射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形後、金型
内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すように構成
されたプラスチック成形システムにおいて、上記金型の
温度を測定する金型温度測定装置および金型内の樹脂圧
力を測定する圧力センサを、それぞれ、所要の複数箇所
に備えると共に、射出成形後の冷却過程/射出成形から
冷却過程における、これらの測定結果に基づいて、制御
ユニットで、成形品の成形の良否判定を行うように構成
したので、成形条件の良否判定が、成形中に判断でき
る。また、その測定結果のフィードバックで、射出成形
機、付帯機器などの諸パラメータを補正して、即時的な
対応を実現できる。特に、必要なら、金型の冷却媒体の
流量との対比ができるので、金型温度の制御性能を向上
できる。
【0150】更に、本発明は、樹脂を射出成形する際、
射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形後、金型
内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すように構成
されたプラスチック成形システムにおいて、金型内の成
形品を上下から掴む把持手段を具備し、また、成形品搬
出経路には、成形品を上下から掴んだままの状態で、上
記把持手段からの成形品を、載置、受容して後、搬出経
路に転送する転送手段が設けられているので、金型から
の取り出しに際して、成形品の変形を避け、作業時間の
短縮も図ることができる。
【0151】また、本発明は、樹脂を射出成形する際、
射出成形機から金型に射出された樹脂を、成形後、金型
内で所定温度まで冷却し、その後、取り出すように構成
されたプラスチック成形システムにおいて、金型内から
搬出された成形品を搬送する成形品搬出経路には、成形
品の各部温度をモニタする監視手段が設けられており、
これによって、成形品の良否判定を行うようにしたの
で、従来のように、常温まで冷却された後で、成形品の
変形、寸法精度などを測定して、良否判定するよりも、
遙かに効率の良い判定ができる。また、成形品の変形原
因箇所が判明するので、冷却などの対応策を容易に実施
できる。
【0152】また、本発明は、以上詳述したように、ホ
ットランナーのゲート近傍におけるキャビティ形状を工
夫することで、ゲート付近の熱可塑性樹脂の射出時に発
生するせん断熱による温度上昇を抑え、冷却時における
ゲート近傍、あるいは、ランド部近傍の温度と、成形品
の通常の肉厚部分に相当する他の箇所の温度との差を小
さくすることができ、その結果、温度差による樹脂収縮
タイミング誤差および収縮量差を小さくすることができ
る。この結果、成形型については、ゲートシール時間が
短くなり、保圧時間が短くなり、成形サイクルが短縮さ
れ、生産性を向上することができ、更に、成形型の型開
きの際、ゲート部で糸引きが発生しないなどの効果が得
られる。また、成形品については、ゲート近傍あるいは
ランド部近傍でのヒケの発生が避けられ、また、この部
分でのフラッシュ、シルバーなどによる外観不良が避け
られるなどの効果が得られる。
【0153】また、本発明は以上説明したようになるか
ら、冷却過程で、成形品本体とボスとの間に、温度降下
の差がなくなり、成形サイクル(冷却工程)にロス時間
がなくなり、生産性が向上でき、また、成形品にヒケが
発生せず、他部品との嵌合精度、平面精度、外観美など
を良好に保持できる。また、ボス位置の若干の修正など
の成形型補正も、部分的に行えるので、修正が仕易いな
どの優れた効果が得られる。
【0154】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1の実施例の装置の成形条件図である。
【図3】圧力センサ35の取付け状態を示した断面図で
ある。
【図4】圧力センサ35の他の取付け状態を示した断面
図である。
【図5】圧力センサ35の別の取付け状態を示した断面
図である。
【図6】温度測定装置42Aの取付け状態を示した断面
図である。
【図7】温度測定装置42Aの他の取付け状態を示した
断面図である。
【図8】成形品自動取り出し手段のコンベア上での動作
状態を示した側面図である。
【図9】成形品自動取り出し手段の金型に対する取り出
し確認手段を示した正面図である。
【図10】取り出し確認手段の他の実施例を示す平面図
である。
【図11】成形方法のフローを示すタイムチャートであ
る。
【図12】取り出し手段のフローを示すタイムチャート
である。
【図13】本発明の別の実施例を示す概略構成図であ
る。
【図14】冷却水流量と成形中の金型温度、成形品温度
変化の相関関係を示す図である。
【図15】冷却時間と成形後の金型温度、成形品温度の
相関関係を示す図である。
【図16】連続成形中の金型内樹脂圧力と寸法変化との
関係(正常)を示す図である。
【図17】連続成形中の金型内樹脂圧力と寸法変化との
関係(異常)を示す図である。
【図18】連続成形中の金型内樹脂温度と成形品寸法変
化との関係(正常)を示す図である。
【図19】連続成形中の金型内樹脂温度と成形品寸法と
の関係(異常)を示す図である。
【図20】成形品自動取り出し手段のチャック力と成形
品の変形量との関係を示す図である。
【図21】成形システムの制御形態の一具体例を示すブ
ロック図である。
【図22】成形システムの制御形態の他の具体例を示す
ブロック図である。
【図23】成形システムの制御形態の更に他の具体例を
示すブロック図である。
【図24】温度制御装置6の構成図である。
【図25】供給圧制御装置14の構成図である。
【図26】流量測定装置13の構成図である。
【図27】分岐装置12の構成図である。
【図28】冷却勾配を示す図である。
【図29】成形品44を示す外観斜視図である。
【図30】キャビティの部位別の圧力変化を示した図で
ある。
【図31】熱収支の平衡を示す図である。
【図32】制御ユニットの構成図である。
【図33】温度センサと圧力センサの出力波形図であ
る。
【図34】温度センサの判断を示す図である。
【図35】圧力センサの判断を示す図である。
【図36】成形型の要部の概略断面図である。
【図37】図36の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図38】別実施例を示す成形型の要部の概略断面図で
ある。
【図39】図38の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図40】別実施例を示す成形型の要部の概略断面図で
ある。
【図41】図40の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図42】別実施例を示す成形型の要部の概略断面図で
ある。
【図43】図42の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図44】別実施例を示す成形型の要部の概略断面図で
ある。
【図45】図44の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図46】成形品44の外観斜視図である。
【図47】図46の成形品の裏側の外観斜視図である。
【図48】成形所要時間の対比図である。
【図49】ゲートシール温度の比較図である。
【図50】成形型の部位別温度特性図である。
【図51】成形型の形状と成形結果の対比図である。
【図52】図51の具体的な値を示す図である。
【図53】成形型の部位を示す図である。
【図54】図53の部位別温度特性図である。
【図55】成形品の要部の正面図である。
【図56】図55の一部の外観斜視図である。
【図57】成形品の要部の正面図である。
【図58】図57の一部の外観斜視図である。
【図59】成形品の要部の外観斜視図である。
【図60】成形品の要部の外観斜視図である。
【図61】成形品の要部の平面図である。
【図62】成形品の要部の外観斜視図である。
【図63】成形品の要部の外観斜視図である。
【図64】成形品の要部の外観斜視図である。
【図65】成形品の要部の外観斜視図である。
【図66】従来例を示す成形型の要部の概略断面図であ
る。
【図67】図66の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図68】従来例を示す成形型の要部の概略断面図であ
る。
【図69】図68の成形型で形成された成形品の一部の
概略斜視図である。
【図70】従来例を示す成形品の要部の断面図である。
【図71】従来の成形品の一部の概略斜視図である。
【図72】従来例を示す成形品の要部の断面図である。
【図73】従来の成形品の一部の概略斜視図である。
【図74】従来例を示す成形品の要部の断面図である。
【図75】従来の成形品の一部の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 射出成形機 2 金型 3 ホッパー 4 材料供給装置 5 成形品自動取り出し手段 6 温度制御装置 7 コンベアー 8 転送装置 9 管路 9A 分岐供給経路 9B 分岐戻り経路 10 冷却装置 11 チャック力の調整手段 12 分岐装置 13A 絞り弁 14 供給圧制御装置(増圧ポンプ) 15 成形品取り出し確認センサ 24 制御器 25 非接触温度測定装置 26 モニタ 31 可塑化シリンダ 32 集中チラー 35 圧力センサ 42 金型温度測定装置(温度センサ) 38 キャビティ 38A 成形品 39 ゲート 40 ホットランナー 100 ランド部 105,105A 薄肉部分 110,110A 肉厚変化部分 115 突出部 115A 溝部 111,111A 肉厚変化部分 112,112A 厚肉部分 114,114A 肉厚変化部分 116,116A 薄肉部分 117,117A 肉厚変化部分 118 厚肉部分 118A 環状部 150 ボス 200 リブ 201 外周縁 202 段部 203 内周縁

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却媒体経路を備えた金型のキャビティ
    中に所定樹脂を射出後に、所定温度まで冷却して、取り
    出すプラスチック成形方法であって、 前記冷却媒体経路中に所要温度に冷却された冷却媒体を
    強制供給する冷却工程において、前記冷却媒体の温度降
    下の勾配を急激にするとともに、供給圧制御装置により
    前記冷却媒体を所定流量にすることにより、成形温度か
    ら取り出し温度までの金型の熱収支の平衡を安定的に保
    つことを特徴とするプラスチック成形方法。
  2. 【請求項2】 前記冷却媒体経路において前記冷却媒体
    を冷却する冷却装置と、前記冷却媒体を所定温度に保つ
    温度制御装置と、前記金型からの冷却媒体戻り経路に設
    けられる流量測定装置とを装備してなり、 前記流量測定装置の測定結果に基づき前記供給圧制御装
    置の駆動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    プラスチック成形方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却媒体経路は、前記金型に対して
    複数に分岐される分岐経路からなり、前記各分岐経路に
    冷却媒体分岐装置が設けられてなり、前記供給圧制御装
    置により前記各分岐経路毎の前記冷却媒体分岐装置への
    冷却媒体の供給圧を制御するために、前記流量測定装置
    が前記各分岐冷却媒体戻り経路本数に対応して設けられ
    ていることを特徴とする請求項2に記載のプラスチック
    成形方法。
  4. 【請求項4】 前記流量測定装置による測定結果は、制
    御装置に入力され、前記制御装置は、前記金型に設けら
    れる金型温度測定装置による測定結果および前記流量測
    定装置による測定結果に基づいて前記供給圧制御装置を
    所定駆動するための駆動信号を出力することを特徴とす
    る請求項2に記載のプラスチック成形方法。
  5. 【請求項5】 前記流量測定装置の測定結果は、制御装
    置に入力され、前記制御装置は、前記各分岐経路に対応
    して、複数の前記金型温度測定装置からの測定結果およ
    び前記各流量測定装置からの測定結果により、前記供給
    圧制御装置を所定駆動する駆動信号を出力することを特
    徴とする請求項3に記載のプラスチック成形方法。
  6. 【請求項6】 前記冷却媒体分岐装置から金型への供給
    経路の途中部位において絞り弁が設けられていることを
    特徴とする請求項2に記載のプラスチック成形方法。
  7. 【請求項7】 前記流量測定装置の測定結果は、制御装
    置に入力され、前記制御装置は、前記金型に設けられた
    金型温度測定装置による測定結果および前記流量測定装
    置による測定結果に基づいて前記絞り弁の開度制御信号
    を出力することを特徴とする請求項6に記載のプラスチ
    ック成形方法。
  8. 【請求項8】 前記冷却媒体分岐装置から前記金型に至
    る分岐供給経路に、それぞれ絞り弁が設けられているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のプラスチック成形方
    法。
  9. 【請求項9】 前記流量測定装置の測定結果は、制御装
    置に入力され、前記制御装置は、前記各分岐経路に対応
    して、金型に設けられた金型温度測定装置による測定結
    果および前記流量測定装置による測定結果に基づき前記
    各絞り弁の開度制御信号を出力することを特徴とする請
    求項8に記載のプラスチック成形方法。
  10. 【請求項10】 前記金型の所要箇所において圧力セン
    サおよび金型温度測定装置を配設し、前記圧力センサお
    よび金型温度測定装置による測定結果は制御装置に入力
    され、前記制御装置は、前記測定結果により、前記冷却
    媒体経路の冷却媒体の流量を調節するための信号を出力
    して、金型冷却の際の均熱制御を行うことを特徴とする
    請求項1に記載のプラスチック成形方法。
  11. 【請求項11】 前記冷却媒体分岐装置から金型に至る
    供給経路に絞り弁が設けられており、冷却媒体の流量調
    節のための前記絞り弁の開度制御信号を前記制御装置か
    ら出力することを特徴とする請求項10に記載のプラス
    チック制御方法。
  12. 【請求項12】 樹脂を射出成形する際、射出成形機か
    ら金型に射出された樹脂を、成形後、金型内で所定温度
    まで冷却し、その後、取り出すように構成されたプラス
    チック成形方法において、 前記金型の温度を測定する金型温度測定装置および金型
    内の樹脂圧力を測定する圧力センサを、それぞれ、所要
    の複数箇所に配設するとともに、 射出成形後の冷却過程/射出成形から冷却過程におい
    て、前記金型温度測定装置および前記圧力センサによる
    測定結果に基づいて、制御装置において成形品の成形の
    良否判定を行うことを特徴とするプラスチック成形方
    法。
  13. 【請求項13】 前記圧力センサの出力信号を記録する
    記録装置を備えてなり、前記記録装置の記録情報をモニ
    ターして、出力波形から異常を検出した時に、警報信号
    を出力することを特徴とする請求項12に記載のプラス
    チック成形方法。
  14. 【請求項14】 金型からの成形品の取り出し手段は、
    制御装置からの信号に基づいて前記成形品の掴み圧力を
    制御する把持部の圧力調整手段を具備することを特徴と
    する請求項12に記載のプラスチック成形方法。
  15. 【請求項15】 樹脂を射出成形する際、射出成形機か
    ら金型に射出された樹脂を、成形後、金型内で所定温度
    まで冷却し、その後、取り出すように構成されたプラス
    チック成形方法において、 金型内の成形品を上下方向から掴む把持手段と、 前記把持手段により成形品搬出経路において前記成形品
    を上下から掴んだままの状態で載置受容した後に、搬出
    経路に転送する転送手段とを具備することを特徴とする
    プラスチック成形方法。
  16. 【請求項16】 前記転送手段は、前記成形品を載置す
    るための載置台と、前記載置台を傾けるための傾動手段
    と、前記傾動手段の傾動時に前記成形品を搬出経路に滑
    走させる滑走台部材と具備することを特徴とする請求項
    15に記載のプラスチック成形方法。
  17. 【請求項17】 樹脂を射出成形する際、射出成形機か
    ら金型に射出された樹脂を、成形後、金型内で所定温度
    まで冷却し、その後、取り出すように構成されたプラス
    チック成形方法において、金型内から搬出された成形品
    を搬送する成形品搬出経路には、形成品の各部温度をモ
    ニタする監視手段が設けられ、成形品の良否判定を行う
    ことを特徴とするプラスチック成形方法。
  18. 【請求項18】 金型内から搬出された成形品を搬送す
    る成形品搬出経路には、成形品の各部温度をモニタする
    監視手段が設けられており、前記監視手段からのフィー
    ドバック信号により冷却媒体の分岐経路における前記冷
    却媒体の流量制御を行うことを特徴とする請求項3に記
    載のプラスチック成形方法。
  19. 【請求項19】 冷却媒体経路を備えた金型のキャビテ
    ィ中に所定樹脂を射出後に、所定温度まで冷却して、取
    り出すプラスチック成形金型であって、 ホットランナーと、該ホットランナーに連通するゲート
    と、該ゲートに連通してなり剪断熱の発生を抑制する形
    状部とを具備することを特徴とするプラスチック成形金
    型。
  20. 【請求項20】 前記形状部は、前記ゲートに対して一
    端が連続し他端が前記キャビティに連続する円筒状のラ
    ンド部と、前記他端に対向する部位の肉厚が次第に厚く
    形成され成形品の板厚に連続した所定傾斜角度を有する
    円環状の凹部とから形成されることを特徴とする請求項
    19に記載のプラスチック成形金型。
  21. 【請求項21】 前記形状部は、前記ゲートにおける所
    定樹脂射出方向に略直交する方向に延びる第1領域と、
    該第1領域から所定距離離間した部位から略直交して前
    記キャビティに連続する第2領域とから形成されること
    を特徴とする請求項19に記載のプラスチック成形金
    型。
  22. 【請求項22】 前記形状部は、前記ゲートが成形品表
    面より内側まで突出する所要寸法の突出部と、前記ゲー
    トに対向する部位において成形品の肉厚を徐々に増加す
    るために成形品の板厚に連続した所定傾斜角度を有する
    環状の肉厚変化部分とから形成されることを特徴とする
    請求項19に記載のプラスチック成形金型。
  23. 【請求項23】 前記形状部は、前記キャビティに連続
    する前記ゲートの対向面側において、成形品の薄肉部分
    を形成するとともに前記ゲートから離れる方向に成形品
    の肉厚を徐々に増加するために成形品の板厚に連続した
    所定傾斜角度を有する肉厚変化部分が形成されているこ
    とを特徴とする請求項19に記載のプラスチック成形金
    型。
  24. 【請求項24】 前記形状部は、前記キャビティに連続
    する前記ゲートの周辺部位において、成形品の肉厚を徐
    々に増加するために成形品の板厚に連続した所定傾斜角
    度を有する肉厚変化部分が形成されていることを特徴と
    する請求項19に記載のプラスチック成形金型。
  25. 【請求項25】 冷却媒体経路を備えた金型のキャビテ
    ィ中に所定樹脂を射出後に、所定温度まで冷却して、取
    り出されるプラスチック成形品であって、 ゲートに連通して剪断熱の発生を抑制する形状部を一体
    成形したことを特徴とするプラスチック成形品。
  26. 【請求項26】 前記形状部は、前記ゲートに対して一
    端が連続し他端が前記キャビティに連続する円筒状のラ
    ンド部と、前記他端に対向する部位の肉厚が次第に厚く
    形成され成形品の板厚に連続した所定傾斜角度を有する
    円環状の凹部とから形成されることを特徴とする請求項
    25に記載のプラスチック成形品。
  27. 【請求項27】 前記形状部は、前記ゲートにおける所
    定樹脂射出方向に略直交する方向に延びる第1領域と、
    該第1領域から所定距離離間した部位から略直交して前
    記キャビティに連続する第2領域とから形成されること
    を特徴とする請求項25に記載のプラスチック成形品。
  28. 【請求項28】 前記形状部は別部品取り付け部位とな
    るとともに、前記形状部の反対面が略平面に形成される
    カバー部品であることを特徴とする請求項27に記載の
    プラスチック成形品。
  29. 【請求項29】 前記形状部は、前記ゲートが成形品表
    面より内側まで突出する所要寸法の突出部と、前記ゲー
    トに対向する部位において成形品の肉厚を徐々に増加す
    るために成形品の板厚に連続した所定傾斜角度を有する
    環状の肉厚変化部分とから形成されることを特徴とする
    請求項25に記載のプラスチック成形品。
  30. 【請求項30】 前記形状部は、前記キャビティに連続
    する前記ゲートの対向面側において、成形品の薄肉部分
    を形成するとともに前記ゲートから離れる方向に成形品
    の肉厚を徐々に増加するために成形品の板厚に連続した
    所定傾斜角度を有する肉厚変化部分が形成されているこ
    とを特徴とする請求項25に記載のプラスチック成形
    品。
  31. 【請求項31】 前記形状部は、前記キャビティに連続
    する前記ゲートの周辺部位において、成形品の肉厚を徐
    々に増加するために成形品の板厚に連続した所定傾斜角
    度を有する肉厚変化部分が形成されていることを特徴と
    する請求項25に記載のプラスチック成形品。
  32. 【請求項32】 他部品と接合するために、成形品本体
    の一面に突出形成されたボスが、他部品の嵌合孔の内径
    に、外周縁の3箇所以上が接する状態で、嵌合中心から
    放射状に延びる板状の複数のリブから構成されているこ
    とを特徴とするプラスチック成形品。
  33. 【請求項33】 他部品と接合するために、成形品本体
    の一面に突出形成されたボスが、他部品の嵌合突起の外
    形に、内周縁の3箇所以上が接する間隔を備えた状態
    で、嵌合中心から放射状に延びる板上の複数のリブから
    構成されていることを特徴とするプラスチック成形品。
  34. 【請求項34】 他部品と接合するために、成形品本体
    の一面に突出形成されたボスが、他部品の取付けビス外
    周に、ビス下孔として、内周縁の3箇所以上が螺合する
    間隔を備えた状態で、嵌合中心から放射状に延びる板上
    の複数のリブから構成されていることを特徴とするプラ
    スチック成形品。
JP26399194A 1993-12-28 1994-10-27 プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品 Expired - Fee Related JP3288872B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26399194A JP3288872B2 (ja) 1993-12-28 1994-10-27 プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品
US08/361,234 US5591385A (en) 1993-12-28 1994-12-21 Method for cooling injection molding molds

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33601293 1993-12-28
JP5-336011 1993-12-28
JP5-336010 1993-12-28
JP33601093 1993-12-28
JP5-336012 1993-12-28
JP33601193 1993-12-28
JP26399194A JP3288872B2 (ja) 1993-12-28 1994-10-27 プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07232344A true JPH07232344A (ja) 1995-09-05
JP3288872B2 JP3288872B2 (ja) 2002-06-04

Family

ID=27478677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26399194A Expired - Fee Related JP3288872B2 (ja) 1993-12-28 1994-10-27 プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5591385A (ja)
JP (1) JP3288872B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007223245A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Seiko Epson Corp ハウジング本体の位置決め装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2018202723A (ja) * 2017-06-02 2018-12-27 林テレンプ株式会社 車両用内装材、及び、その製造方法
JP2021024230A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 株式会社ジェイテクト 成形品の品質異常予測システム

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19513055C2 (de) * 1995-04-07 2000-02-03 Delcroix Jean L Durchflußmeßvorrichtung
KR200164860Y1 (ko) * 1996-07-16 2000-01-15 윤종용 모니터 케이스의 사출금형 게이트랜딩구조
US5813601A (en) * 1997-06-12 1998-09-29 Burger Engineering, Inc. Temperature responsive flow control valve
US6315543B1 (en) * 1998-05-15 2001-11-13 Husky Injection Molding Systems, Ltd. Detection and removal system for reducing cycle time of an injection molding apparatus
US6937921B1 (en) 1998-06-30 2005-08-30 Precision Optical Manufacturing (Pom) Production of smart dies and molds using direct metal deposition
US6410105B1 (en) 1998-06-30 2002-06-25 Jyoti Mazumder Production of overhang, undercut, and cavity structures using direct metal depostion
US6312628B1 (en) * 1998-12-28 2001-11-06 Cito Products, Inc. Mold temperature control
US20020165634A1 (en) * 2000-03-16 2002-11-07 Skszek Timothy W. Fabrication of laminate tooling using closed-loop direct metal deposition
US6572796B1 (en) * 2000-10-27 2003-06-03 General Electric Company Method of predicting optimal injection molding cycle time
KR100415147B1 (ko) * 2000-11-27 2004-01-14 유도실업주식회사 온조기를 이용한 사출금형의 온도 조절방법
US7168942B1 (en) 2003-07-31 2007-01-30 Cito Products, Inc. Method and apparatus for mold temperature control using air
US7585449B2 (en) * 2003-11-20 2009-09-08 Nicol William A Sensory system and method thereof
US20050150635A1 (en) * 2004-01-14 2005-07-14 Luebke Paul W. Modular cooling loop system
TWI248863B (en) * 2004-02-12 2006-02-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Apparatus and method for mold temperature adjustment, and mold temperature control unit
US7488939B2 (en) * 2005-04-29 2009-02-10 Alcoa Closure Systems International, Inc. Process monitoring of molded closures
US7935294B2 (en) * 2006-03-29 2011-05-03 Cadillac Products Automotive Company Reduced density foam and method for molding reduced density foam
US20090200698A1 (en) * 2006-06-12 2009-08-13 Husky Injection Molding Systems Ltd. Method and apparatus for post-mold cooling a molded article
US7421310B2 (en) * 2006-06-12 2008-09-02 Husky Injection Molding Systems Ltd. Method and apparatus for controlling cooling rates during post-mold cooling of a molded article
US20080036108A1 (en) * 2006-08-11 2008-02-14 Husky Injection Molding Systems Ltd. Molding system having thermal-management system, amongst other things
WO2011114378A1 (ja) * 2010-03-18 2011-09-22 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 射出成形方法、成形品の製造方法並びに射出成形装置
DE102010042759B4 (de) * 2010-10-21 2014-03-27 Skz - Kfe Ggmbh Kunststoff-Forschung Und -Entwicklung Verfahren zur Herstellung von Kunststoff-Formteilen
JP5516610B2 (ja) * 2012-01-19 2014-06-11 株式会社安川電機 ロボット、ロボットハンドおよびロボットハンドの保持位置調整方法
JP5570581B2 (ja) * 2012-11-30 2014-08-13 ファナック株式会社 電動射出成形機のモータ動力遮断装置
AT517592B1 (de) * 2015-11-27 2017-03-15 Engel Austria Gmbh Temperiervorrichtung
US11229935B2 (en) * 2016-10-21 2022-01-25 Ford Global Technologies, Llc Method for monitoring quality of hot stamped components

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS576731A (en) * 1980-06-13 1982-01-13 Sekisui Plastics Co Ltd Method of controlling amount of cooling water according to tempeature of cooling water during foam molding
EP0317992B1 (en) * 1987-11-25 1993-04-07 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Method of judging quality of injection molded products
US5062786A (en) * 1988-12-12 1991-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Molding device for molding optical elements
JP2898122B2 (ja) * 1991-06-07 1999-05-31 キヤノン株式会社 光学素子及びその成形方法及び成形装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007223245A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Seiko Epson Corp ハウジング本体の位置決め装置、記録装置及び液体噴射装置
JP4737424B2 (ja) * 2006-02-24 2011-08-03 セイコーエプソン株式会社 ハウジング本体の位置決め装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2018202723A (ja) * 2017-06-02 2018-12-27 林テレンプ株式会社 車両用内装材、及び、その製造方法
JP2021024230A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 株式会社ジェイテクト 成形品の品質異常予測システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3288872B2 (ja) 2002-06-04
US5591385A (en) 1997-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07232344A (ja) プラスチック成形方法とその成形金型及びその成形品
US20050082707A1 (en) Automatic process control for a multilayer injection molding apparatus
EP0909626A2 (en) Method and apparatus for injection moulding plastics
EP3849772B1 (en) Methods for controlling injection molding processes based on actual plastic melt pressure or cavity pressure
US20230031650A1 (en) Systems and Approaches for Controlling an Injection Molding Machine
KR20130087995A (ko) 냉각 및 싸이클 시간을 단축하는 다채널 금형 온도조절장치
US4508670A (en) Method and apparatus for controlling the temperature in thermoforming machines
JP3398408B2 (ja) 中空射出成形方法及び装置
US20230041317A1 (en) Systems and approaches for controlling an injection molding machine
JPH10315292A (ja) プラスチック成形方法及び成形装置
JP5087585B2 (ja) 射出成形方法及び射出成形装置
JP2003175528A (ja) 射出成形機
KR19990010600A (ko) 금형온도 자동조절 시스템
KR100625348B1 (ko) 온도센서를 장착한 웰드라인 방지 금형
KR100625350B1 (ko) 온도센서와 열교환을 통한 웰드라인 방지 금형
JPH05329901A (ja) ゲートシール成形システムの管理装置
JP2907260B2 (ja) プラスチック成形型
JPH05318518A (ja) プラスチック成形方法及びその装置
JP2598687Y2 (ja) 射出成形機の製品良否判定装置
JP2797705B2 (ja) ブロー成形機の型締め方法および装置
JPH0623781A (ja) 射出成形方法
JPH0970866A (ja) 光ディスク基板成形方法及び制御装置
JP2005081791A (ja) 射出成形機
JP3497013B2 (ja) 金型温度調節機
WO2022256441A1 (en) Manufacturing method using shuttle mold and overmolding

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080315

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees