JPH0970866A - 光ディスク基板成形方法及び制御装置 - Google Patents

光ディスク基板成形方法及び制御装置

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JPH0970866A
JPH0970866A JP22931295A JP22931295A JPH0970866A JP H0970866 A JPH0970866 A JP H0970866A JP 22931295 A JP22931295 A JP 22931295A JP 22931295 A JP22931295 A JP 22931295A JP H0970866 A JPH0970866 A JP H0970866A
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mold
displacement
movable
optical disk
disk substrate
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Application number
JP22931295A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Jodai
康弘 上代
Kazuhiro Kotaka
一広 小鷹
Tomohiro Mitani
智洋 三谷
Katsunori Sudo
克典 須藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク基板を成形工程の管理を容易にし
て、安定した高品質で歩留りを向上する。 【解決手段】 固定金型6と司能金型との変位を固定金
型6に設けた反射鏡23と、可動金型の圧縮プレート
7、型締めプレート9に設けたレーザ測長器22とで計
測する。溶融樹脂の射出、保圧、冷却、剥離の各工程に
おいて変位・ブロー制御部28に予め設定した可動金型
の変位プロファイルと、計測した可動金型の変位とを比
較し、可動金型を、設定した可動金型の成形工程に定め
られた変位プロファイルに対し、所定誤差範囲で一致す
るように成型機制御部27を介して駆動する。冷却工程
が完了して型開き始点後、所定時間遅れて一定の空気流
量で固定ブロー、可動ブローし、成形基板を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク基板成
形方法及び制御装置に関し、より詳細には、情報の記
録、再生ができる光ディスクメディアに用いる光ディス
ク基板の成形方法および成形金型の変位を制御する制御
装置に関し、プラチック成形の射出圧縮制御方法等に用
いて好適である。
【0002】
【従来の技術】情報記録媒体としての光ディスクには、
書換型、追記型、あるいは再生専用のものがあり、光デ
ィスクの記録情報量は高密変化の傾向を辿り、これに伴
って、光ディスク基板は高精度のものが要求されてい
る。光ディスク基板に要求される精度としては、内、外
径、厚さ、あるいは偏心量、特に、引け、たわみ等の表
面精度を含む寸法精度や、基板成形時の内部応力による
偏光の大きさ、気泡混入や色などの光学的特性等に関す
るものである。また、光ディスク基板は、主に、射出成
形、射出圧縮成形装置により成形されるが、成形ショッ
ト毎の光ディスク基板の精度が再現され、規定された精
度の光ディスクが歩留よく形成されることが求められ
る。
【0003】光ディスク基板は、射出、射出圧縮成形装
置にポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート
樹脂や、ポリオリフィン系樹脂等の透明樹脂を加熱溶融
した溶融樹脂を、射出成形金型に充填開始してから成形
終了迄の諸工程を経て形成される。しかし、一定に加圧
され、ノズルから射出成形金型のキャビテイ内に充填さ
れる過程では、溶融樹脂は、時間経過とともに冷却し
て、粘度が高くなりキャビテイ内においてノズル近傍と
外側との間では、内圧が変化し、更に、成形の過程にお
いても材料収縮を伴うなど物性が大きく変化する。これ
を補うため、金型キャビテイ寸法の補正や保圧力の印加
により溶融樹脂の圧縮が行われている。しかし、金型温
度や圧縮条件は外部影響を受け易く、ショット毎に一定
ではなく、更に、溶融樹脂の収縮にも影響されるので成
形品質にばらつきが生じて、高精度な品質の成形品を連
続して作り出すことが困難であった。
【0004】特開昭59−224323号公報による
「型内圧波形による監視方法」および、特開昭60−8
021号公報による「圧縮成形方法」では、溶融樹脂が
金型内に充填されてから、成形が完了するまでの工程に
おいて、金型内の圧力が成形精度に影響することに着目
して圧力制御する方法が開示されている。
【0005】すなわち、特開昭59−224323号公
報は、金型の最適な型内圧波形をあらかじめ設定し、設
定された規準の型内圧力と各ショットの型内圧波形の検
出値とを時間経過とともに比較演算して、型内圧があら
かじめ設定した基準型内圧力を越えることを監視する監
視方法である。
【0006】特開昭60−8021号公報は、金型キャ
ビティ内の型内圧を検出して、型内圧が予め設定した型
内圧力波形に一致するように充填材料に対する圧縮力を
調整して、各ショット毎に型内圧力を最適状態に保持す
る圧縮成形方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】第1の課題は、従来技
術の型内圧を検出し制御する圧縮成形方法では、可動金
型の動きは、キャビティ内に射出される溶融樹脂の射出
圧、キャビティ内の保圧,型締力,圧縮力等の圧力条件
の組み合せにより決まり、積極的に可動金型の動きを制
御することができなかった。
【0008】第2の課題は、従来技術の型内圧を検出し
制御する圧縮成形方法では、可動金型の動きは、成形品
の成形過程において、可動金型変位のプロファイルを設
定して、設定されたプロファイルに基づいて制御されて
いないので、外乱等があると可動金型の動きにばらつき
が生じた。
【0009】第3の課題は、従来技術の型内圧力を検出
し制御する圧縮成形方法では、可動金型の動きをプロフ
ァイル設定できなかったため、光ディスク基板特定の良
好な成形条件下の可動金型の変位量がつかめなかった。
第4の課題は、従来技術の型内圧力を検出し制御する圧
縮成形方法では、可動金型の動きをコントールできなか
ったため、可動金型の変位量管理ができなかった。第5
の課題は、従来技術の型内圧力を検出し制御する圧縮成
形方法では、生産時の可動金型変位量のばらつきをつか
むのが困難であり、経時的な金型の変化が判らなかっ
た。
【0010】第6の課題は、従来技術の型内圧力を検出
し制御する圧縮成形方法では、可動金型変位量を金型別
にデータとして残せなかったため、成形トラブルが出た
時の不良解析が大変だった。第7の課題は、従来技術の
型内圧力を検出し制御する圧縮成形方法では、可動金型
の動きが何らかの理由で変化した時、成形条件を変更し
て調整するか、金型自体を調整して可動金型の動きを変
更するしかなかった。
【0011】第8の課題は、従来技術の型内圧力を検出
し制御する圧縮成形方法では、射出圧縮金型の圧縮プレ
ートと型締めプレートは、型開きした時、圧力が開放さ
れてしまうため、可動金型の変位はある特定のプロファ
イルになってしまい、最適な変位のプロファイルに制御
できなかった。第9の課題は、従来技術の型内圧力を検
出し制御する圧縮成形方法では、固定ブロー・可動ブロ
ーの開始時期は型開き時を中心にして型開きの以前かま
たは遅延した時間で制御していたため、剥離状態にばら
つきが出て、基板特性のばらつきが大きかった。
【0013】第10の課題は、従来技術の型内圧力を検
出し制御する圧縮成形方法では、固定ブロー・可動ブロ
ーの吹き出しは(圧力×時間)の設定であったため、剥
離状態においても不用なブローをしていることがあり、
このブローにより取出し時、取出し不良が発生すること
があった。第11の課題は、従来技術の型内圧力を検出
し制御する圧縮成形方法では、可動金型の移動はシステ
ム化されていなかったため、可動金型の移動を制御する
ことができなかった。
【0014】本発明の第1の目的は、成形サイクル中の
射出・保圧・冷却・剥離の各工程で可動金型の動きをコ
ントロールすることであり、第2の目的は、可動金型の
動きを一定の変位パターンに従って制御することであ
り、
【0015】第3の目的は、予備成形して光ディスク基
板特性の良好な可動金型変位のプロファイルを設定し
て、光ディスク基板特性と可動金型の変位量と対応がと
れるようにすることであり、第4の目的は、可動金型変
位量の管理幅を設定することにより、光ディスク基板特
性の管理がてきるようにすることであり、第5の目的
は、生産日ごとに可動金型の変位量ばらつきのデータを
残し、経時的な可動金型の変位量変化をつかむことであ
り、
【0016】第6の目的は、可動金型の変位量を金型ご
とにデータファイルできるようにして、成形トラブル時
の不良解析を容易にすることであり、第7の目的は、可
動金型の変位が外乱等により変化しても、この変化を機
械側で検知して調整し、可動金型の変位を変位プロファ
イルの許容幅内に制御することであり、
【0017】第8の目的は、型開き時の可動金型(圧縮
プレート・型締めプレート)を制御することにより、成
形基板の特性値ばらつきを低減することであり、第9の
目的は、型開き時に所定の可動金型の変位ができた時、
固定ブロー・可動ブローを作動することにより、剥離状
態を一定にして光ディスク基板特性のばらつきを低減す
ることであり、第10の目的は、固定ブロー・可動ブロ
ーからの吹き出しをエアーの体積で決め、毎ショットの
固定・可動エアーブロー流量を一定にすることであり、
第11の目的は、可動金型の各工程における変位をシス
テム化することにより、可動金型の変位量制御を容易に
する制御装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、可動金型が固定金型に接合し、型締め力が発生した
射出成形用金型のキャビティ内に溶融樹脂を充填する射
出工程と、前記キャビティ内に充填された溶融樹脂に対
し所定の圧力を印加する保圧工程と、該保圧工程による
印加圧力を所定時間保持して前記キャビティ内の樹脂を
冷却する冷却工程と、冷却後型開きしてエアブローを施
し、前記光ディスク基板を剥離する剥離工程を経て光デ
ィスク基板を成形する成形方法において、前記射出、保
圧,冷却,剥離の各工程において、前記固定金型に対す
る前記可動金型の変位量を任意に制御するようにして、
射出成形の射出,保圧,冷却,剥離の各工程において可
動金型の動きを任意に制御できるようにする。
【0019】請求項2に記載の発明は、前記請求項1に
おいて、前記光ディスク基板成形方法において、予め設
定した可動金型変位のプロファイルに基づいて、該可動
金型の変位を制御することにより、可動金型の動きを一
定の変位パターンに従って制御できるようにする。
【0020】請求項3に記載の発明は、前記請求項2に
おいて、前記可動金型変位のプロファイルを決めるため
に、予備成形を行い、該予備成形時の前記可動金型変位
の平均から光ディスク基板特性の良好な前記金型変位の
プロファイルを求めることにより、光ディスク基板特性
と可動金型の変位量と対応がとれるようにすることであ
る。請求項4に記載の発明は、前記請求項2において、
前記可動金型変位のプロファイルの許容幅が設定できる
ようにして光ディスク基板特性の管理ができるようにす
る。請求項5に記載の発明は、前記請求項2において、
光ディスク基板生産時の前記可動金型の変位量のばらつ
きをデータ処理し、処理後のデータが記憶されるように
して、経時的な可動金型の変位量の変化を把握できるよ
うにする。
【0021】請求項6に記載の発明は、前記請求項2に
おいて、前記可動金型変位のプロファイルを前記可動金
型ごとに記憶できるようにして、可動金型の変位量を可
動金型ごとにデータファイルできるようにして、成形ト
ラブルが発生した時の不良解析を容易にできるようにす
る。請求項7に記載の発明は、前記請求項4において、
前記可動金型変位のプロファイルが該プロファイルの許
容幅から外れた時、データを演算して可動金型変位が補
正、又は調整され、該可動金型変位許容幅内に戻すよう
にして、可動金型の変位が外乱等により変化しても、こ
の変化を機械側で検知して調整し、変位プロファイルの
許容幅内に制御できるようにする。
【0022】請求項8に記載の発明は、前記請求項1に
おいて、型開き時に、前記可動側金型の圧縮プレート
と、型締めプレートが同方向に変位するようにして、型
開き時の可動金型(圧縮プレート・型締めプレート)を
制御することにより、成形基板の特性値ばらつきを低減
する。請求項9に記載の発明は、前記請求項1におい
て、固定ブロー、可動ブローの開始時期を前記可動金型
の変位量により設定できるようにして、型開き時に所定
の可動金型の変位ができた時、固定ブロー・可動ブロー
を作動することにより、成形基板の剥離状態を一定にし
て光ディスク基板特性のばらつき低減する。
【0023】請求項10に記載の発明は、前記請求項1
において、固定ブロー、可動ブローの吹き出しを、エア
ーの総流量で制御することにより、固定ブロー・可動ブ
ローからの吹き出しをエアーの体積で決め、毎ショット
の固定・可動エアーブロー流量を一定し、不要なブロー
による剥離不良を防止にすることである。請求項11に
記載の発明は、前記請求項1乃至10に記載の発明をシ
ステム制御することにより、可動金型の変位量制御を容
易にする制御装置を提供できるようにする。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、本発明による光ディスク基
板成形方法を適用する射出成形装置の概要および本発明
による制御装置を説明する。 (請求項1、請求項8乃
至請求項11に対応) 図1は、本発明による光ディスク基板成形方法および射
出成形機の制御装置の実施の形態を説明するための図で
あり、図中、1はノズル、2は固定プラテン、3は可動
プラテン、4は型締めシリンダ、5はタイバー、6は固
定金型、7は圧縮プレート、8は圧縮ブロック、9は型
締めプレート、10はスプル部、11はキャビティ、1
2はレーザ測長器、13は反射鏡、14は圧縮シリン
ダ、15はA油圧配管、16はB油圧配管、17は成形
機制御部、18は変位・ブロー制御部、19はプロファ
イルシステムである。
【0025】図1に示した射出成形機は、固定プラテン
2と可動プラテン3がタイバー5に支えられて対向して
配置され、固定プラテン2には固定金型6が、可動プラ
テン3には圧縮プレート7,圧縮ブロック8および型締
めプレート9からなる可動金型が取り付けられている。
また、成形機制御部17には、変位・ブロー制御部1
8,プロファイルシステム19を接続してある。固定金
型6の中央には、スプル部10が貫通し、外側部には該
外側部の異なる位置に各々、反射鏡13が取り付けられ
てあり、一方の反射鏡13は、圧縮プレート7の外側部
に取り付けられたレーザ測長器12と、他方の反射鏡1
3は、型締めプレート9の外側部に取り付けられたレー
ザ測長器12とにより固定金型6に対する可動金型の移
動量(変位)を計測する。
【0026】次に、上述した射出成形機による光ディス
ク基板の成形方法を説明する。成形の工程には、次に詳
述する射出工程,保圧工程,冷却工程,剥離工程,成形
品取出し工程の五工程がある。
【0027】射出工程 オペレータが、サイクルスタート信号を入力すると、型
締めシリンダ4が前進して、可動金型は固定金型6が接
合し、キャビティ11を形成し、型締め力が発生する。
なお、固定金型6には、キャビティ11に面してスタン
パ(図示せず)が取り付けられてある。このとき、ノズ
ル1は固定金型6に接合しており、溶融樹脂はノズル1
からスプル部10を経てキャビティ11内に充填され
る。
【0028】保圧工程 キャビティ11内には、ノズル1から充填された溶融樹
脂により内圧がかけ続けられる。このとき、型締めシリ
ンダ4から可動金型にかけている力は、成形機制御部1
7により多段階に制御されている。設定したタイミング
になると、 可動プラテン3内に設けられた圧縮シリン
ダ14にA油圧配管25から圧送さ れた油が流入し、
圧縮シリンダ14を前進させる。このため、圧縮シリン
ダ1 4は前進して圧縮ブロック8が押し出され、圧縮
プレート7に力が伝達し、キ ャビティ11内の樹脂が
圧縮される。
【0029】なお、圧縮シリンダ14と圧縮ブロック8
とは連結手段(図示せず)により締結されており、圧縮
シリンダ14の動きが圧縮ブロック8にそのまま伝わる
ようになっている。圧縮シリンダ14の移動変位は成形
機制御部17によるアナログ制御により多段階に制御さ
れている。更に、キャビティ11内で加圧された成形樹
脂に対して中央をカットする穴加工が図示しない装置に
より行われる。なお、圧縮シリンダ14による圧縮制御
は、キャビティ11内の樹脂が応力緩和しやすいよう
に、時間経過に対して漸減する圧力カーブが設定され
る。
【0030】冷却工程 型締めシリンダ4と圧縮シリンダ14は、冷却が完了す
るまで成形機制御部17により設定した条件で圧力をか
け続ける。冷却工程が完了後、従来は、圧縮シリンダ1
4の圧力を直ちに解放したが、本発明では、圧縮シリン
ダ14内の油をB油圧配管16を介して段階的に抜く。
【0031】剥離工程 冷却工程が完了すると、可動金型は後退して型開きさ
れ、成形された光ディスク基板が取り出されるが、成形
基板がスタンパおよび圧縮プレート7から剥離し易いよ
うに固定金型6の中心から固定ブロー(図示せず)を、
可動金型の中心近傍から可動ブロー(図示せず)が変位
・ブロー制御部18の設定に基づいてエアーが吹き出
す。上記した一連の工程中、レーザ測長器12は、反射
鏡13との間の距離を常時検出して距離データをプロフ
ァイルシステム19へ送り続ける。プロファイルシステ
ム19へ送られたデータは、光ディスク等の記録媒体に
記録されていく。
【0032】取出工程 型締めシリンダ4が後退してキャビティ11部が開き、
成形された光ディスク基板を取出し機(図示せず)で取
り出し、マガジン(図示せず)に整列される。
【0033】次に、図1に示した射出成形機により、光
ディスク基板を成形するための金型変位プロファイル制
御を図2にもとづいて説明する(請求項2乃至7に対
応)。
【0034】図2は、本発明による光ディスク基板成形
方法の実施の形態に係る金型変位プロファイルの制御フ
ロー図である。 step1:光ディスク基板成形に使用する金型の番号を入
力する。 step2:金型の変位・プロファイルデータを呼び出す。
このプロファイルデータは、今迄にこの金型で生産した
データが入力されている。 step3:これから生産するデータをプロファイルデータ
に入力するため、生産日を入力後オープンする。 step4:ファイルを呼び出して金型に対応した成形条件
を射出成形機で設定して予備成形が必要か否かを決め
る。 step5:予備成形が必要な時は、成形スタートして可動
金型変位データを取り込み、取り込んだ可動金型変位デ
ータを平均値化処理する。このときの取り込みデータ数
は任意に設定する。 step6:平均値化処理したデータの繰り返しばらつきが
大きいか小さいかを判断する。繰り返しばらつきが大き
いときは、成形条件を変更して、上記内容を繰り返す。
ここで、繰り返しばらつきには、可動金型変位プロファ
イルのばらつき確認と、光ディスク基板特性確認を含
む。 step7:step6で平均化処理したデータの、操返しばら
つきが小さいと判断されたとき、可動金型変位プロファ
イルの許容幅を設定する。 step8:step4において、予備成形が必要ないと判断さ
れたときは、前回設定した金型変位プロファイルの許容
幅で生産をスタートしてデータを採録する。 step9:step8で採録するデータ数は100個とする。 step10:データ数が100個となったとき、取り込んだ
データを演算して金型変位プロファイルが許容値内であ
るか否かを調べる。 step11:step10において、プロファイルデータが許容値
内であれば、データ数1000個を取り込み演算する。
なお、データの取り込み数を1000個としたが、デー
タ数の設定は任意に変更できる。 step12:演算結果、プロファイルが許容値内にあるか否
かを調べる。 step13:step12においてプロファイルが許容値内にある
ときは、データファイル記録する。 step14:step10,step12において、金型変位のプロファ
イルが許容幅を越したとき、どの工程において規格外れ
を起こしているかを解析して対称とする工程を決める。 step17:以後、1000個のデータごとに演算してデー
タファイル記録する。
【0035】次に、本発明による光ディスク基板の成形
方法と、従来の成形方法を用いたときの可動金型の変位
とブロー流量波形を比較するための実施例を示す。図3
は、本発明による可動金型変位、対、ブロー流量波形、
図4は、従来の可動金型変位、対、ブロー流量波形を示
す図で、横軸が射出,保圧,冷却,剥離の工程を示す時
間軸、縦軸が可動金型の変位,ブロー流量である。
【0036】図4に示した従来の型内圧力波形により制
御する方法では、可動金型の変位は各工程に亘って圧縮
プレート7の変位波形Aと型締めプレート9の波形Bが
不揃いとなっていることが解る。これに対して、図3に
示した本発明による可動金型の変位プロファイルによる
制御方法によると、圧縮プレート7の変位波形Aと型締
めプレート9の変位波形Bとが略同じ形状の変位波形と
なる。すなわち、変位波形AとBとを同じに揃えること
ができる。
【0037】また、可動金型変位のプロファイル制御方
法を用いることにより保圧工程において、圧縮プレート
7の変位波形Aと型締めプレート9の変位波形Bとの傾
斜をともに小さくできるので、成形樹脂の応力緩和がな
され、更に、冷却工程終了後に型開きしたとき、圧縮プ
レート7と型締めプレート9の変位波形A,Bとが同じ
形状となるので、図3に示すように、圧縮プレート7又
は型締めプレート9の変位量、例えばΔX1,ΔX2を検
出することにより、固定ブローおよび可動ブローの開始
時期を定めることができる。
【0038】従来技術では、図4に示す固定ブロー波形
C,可動ブロー波形Dに示すように、固定ブロー,可動
ブローは型開きする以前にスタートしていたが、剥離工
程においても経続し、ブローするエアー流量の総量を定
めることができなかった。これに対し、本発明による
と、図3に示す固定ブロー波形C,可動ブロー波形Dの
ように、型開き始点から後に固定ブローC,可動ブロー
Dのエアーブローが開始しても安定した光ディスク基板
の剥離が行われ、ブローエアーの総流量も定めることが
できるので、定められた流量のエアーブローすることに
より、光ディスク基板も安定した形状で取り出すことが
できる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に対応する効果:固定金型と可動金型とからな
る射出成形用金型を用い、前記固定金型に対し、可動金
型が接合し型締め力が発生したキャビティ内に溶融樹脂
を充填する射出工程と、前記キャビティ内に充填された
溶融樹脂に対し所定の圧力を印加する保圧工程と、該保
圧工程による印加圧力を所定時間保持して前記キャビテ
ィ内の樹脂を冷却する冷却工程と、冷却後型開きしてエ
アブローを施し、前記光ディスク基板を剥離する剥離工
程を経て光ディスク基板を成形する成形方法において、
前記射出保圧,冷却,剥離時の前記固定金型に対する前
記可動金型の変位量を任意に制御したので、射出成形の
射出,保圧,冷却,剥離の各工程において可動金型の動
きを任意に制御でき、ピットの多重転写等の成形不良が
低減し、歩留りが向上する。
【0040】請求項2に対応する効果:前記請求項1に
おいて、前記光ディスク基板成形工程の前記固定金型と
可動金型間の変位を予め設定した前記可動金型変位のプ
ロファイルに基づいて、前記可動金型の変位を制御する
ことにより、可動金型の動きを一定の変位パターンに従
って制御できるようにしたので、成形機側の駆動装置・
可塑化装置がばらついても、金型制御で光ディスク基板
特性がコントロールでき、ピットの多重転写有無等のば
らつきがなくなり、安定した基板品質が得られる。
【0041】請求項3に対応する効果:前記請求項2に
おいて、前記可動金型変位のプロファイルを決めるため
に予備成形を行い、その平均からプロファイルを求めた
ので、基板特性の良好なプロファイルが設定でき、金型
改造、訂正等金型の状態変化時にも立上げ時間を一定に
保てる。
【0042】請求項4に対応する効果:前記請求項2に
おいて、前記プロファイルの許容幅が設定できるので、
工程管理が金型の変位量ででき、成形工程の管理が容易
になり後工程の検査が不要となる。
【0043】請求項5に対応する効果:前記請求項2に
おいて、生産時の前記可能の金型変位量ばらつきがデー
タ処理された生産時の可動金型変位量を生産日ごとに残
したので、金型の履歴が明らかになり、異常発生時の原
因解析が短時間でできるようになる。また、光ディスク
基板特性のばらつきが低減できる。
【0044】請求項6に対応する効果:前記請求項2に
おいて、可動金型変位のプロファイルを前記可能金型ご
とに記憶可能にしたので、可動金型ごとに該可動金型の
変位量を残せるため、金型ごとの履歴が明らかになり、
他の金型で異常が発生しても原因解析時間が短かくて済
み、工程管理がしやすくなる。
【0045】請求項7に対応する効果:前記請求項4に
おいて、前記プロファイルが該プロファイルの許容幅か
ら外れた時、データを演算して金型変位が補正(又は調
整)され、許容幅内に戻すようにしたので、可動金型の
変位が外乱等により変化しても自動で制御できるため、
光ディスク基板特性のばらつきが低減して基板品質の安
定化が計れる。
【0046】請求項8に対応する効果:型開き時に圧縮
プレートと型締めプレートが同方向に変位するようにし
たので、剥離時に基板を押し付ける力が減り、ピットの
多重転写の発生が防げ、歩留りが向上する。
【0047】請求項9に対応する効果:固定ブロー・可
動ブローの開始の時期を金型の変位量からとるようにし
たので、基板剥離が安定し、ピットの多重転写・反り等
の異常が無くなり、歩留りが向上する。
【0048】請求項10に対応する効果:エアーブロー
時間を総流量で制御するようにしたので、光ディスク基
板取り出し時の基板状態が一定になり、基板の取出し不
良が無くなり、更に、基板取り出しサイクルが短かくで
き、チョコ停上時間を無くすことができ、タクトの短縮
が計れる。
【0049】請求項11に対応する効果:システム制御
したので、光ディスク基板の特性の安定化が計れ、歩留
りが上向し、成形工程の管理が容易となり、人件費の削
減が計れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の射出成形機の制御装置の実施の形態
を説明するための図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る金型変位プロファ
イル制御フロー図である。
【図3】 本発明による可動金型変位,ブロー流量波形
を示す図である。
【図4】 従来の可動金型変位,ブロー流量波形を示す
図である。
【符号の説明】
1…ノズル、2…固定プラテン、3…可動プラテン、4
…型締めシリンダ、5…タイバー、6…固定金型、7…
圧縮プレート、8…圧縮ブロック、9…型締めプレー
ト、10…スプル部、11…キャビティ、12…レーザ
測長器、13…反射鏡、14…圧縮シリンダ、15…A
油圧配管、16…B油圧配管、17…成形機制御部、1
8…変位・ブロー制御部、19…プロファイルシステ
ム。
フロントページの続き (72)発明者 須藤 克典 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動金型が固定金型に接合し、型締め力
    が発生した射出成形用金型のキャビティ内に溶融樹脂を
    充填する射出工程と、前記キャビティ内に充填された溶
    融樹脂に対し所定の圧力を印加する保圧工程と、該保圧
    工程による印加圧力を所定時間保持して前記キャビティ
    内の樹脂を冷却する冷却工程と、冷却後型開きしてエア
    ブローを施し、前記光ディスク基板を剥離する剥離工程
    を経て光ディスク基板を成形する、前記射出、保圧,冷
    却,剥離の各工程において、前記固定金型に対する前記
    可動金型の変位量を任意に制御することが可能なことを
    特徴とする光ディスク基板成形方法。
  2. 【請求項2】 前記光ディスク基板成形方法において、
    予め設定した可動金型変位のプロファイルに基づいて、
    該可動金型の変位を制御することを特徴とする請求項1
    に記載の光ディスク基板成形方法。
  3. 【請求項3】 前記可動金型変位のプロファイルを決め
    るために、予備成形を行い、該予備成形時の前記可動金
    型変位の平均から前記可動金型変位のプロファイルを求
    めることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク基板
    成形方法。
  4. 【請求項4】 前記可動金型変位のプロファイルの許容
    幅が設定できることを特徴とする請求項2に記載の光デ
    ィスク基板成形方法。
  5. 【請求項5】 光ディスク生産時の前記可動金型の変位
    量のばらつきをデータ処理し、処理後の該データが記憶
    されることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク基
    板成形方法。
  6. 【請求項6】 前記可動金型変位のプロファイルを前記
    可動金型ごとに記憶可能なことを特徴とする請求項2に
    記載の光ディスク基板成形方法。
  7. 【請求項7】 前記可動金型変位のプロファイルが該プ
    ロファイルの許容幅から外れた時、外れた該データを演
    算して可動金型変位が補正(又は調整)され、該可動金
    型変位許容幅内に戻すことを特徴とする請求項4に記載
    の光ディスク基板成形方法。
  8. 【請求項8】 型開き時に、前記可動側金型の圧縮プレ
    ートと、型締めプレートが同方向に変位することを特徴
    とする請求項1に記載の光ディスク基板成形方法。
  9. 【請求項9】 固定ブロー、可動ブローの開始時期を前
    記可動側金型の変位量により設定できることを特徴とす
    る請求項1に記載の光ディスク基板成形方法。
  10. 【請求項10】 固定ブロー、可動ブローの吹き出し
    を、エアーの総流量で制御することを特徴とする請求項
    1に記載の光ディスク基板成形方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10に記載の発明をシステ
    ム制御することを特徴とする光ディスク基板成形の制御
    装置。
JP22931295A 1995-09-06 1995-09-06 光ディスク基板成形方法及び制御装置 Pending JPH0970866A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018171866A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 住友重機械工業株式会社 射出成形機、および射出成形用情報処理装置

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