JPH07231910A - 高透湿性接着性ドレッシング - Google Patents

高透湿性接着性ドレッシング

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JPH07231910A
JPH07231910A JP6049896A JP4989694A JPH07231910A JP H07231910 A JPH07231910 A JP H07231910A JP 6049896 A JP6049896 A JP 6049896A JP 4989694 A JP4989694 A JP 4989694A JP H07231910 A JPH07231910 A JP H07231910A
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JP
Japan
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release paper
adhesive layer
dressing
pressure
film
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Withdrawn
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JP6049896A
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Masaru Tsunoda
勝 角田
Takayuki Ota
隆之 太田
Kitsuo Maruoka
橘生 丸岡
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TAC SYST KK
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
TAC SYST KK
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透湿性、酸素透過性、過剰水分除去性、使用中
の密着性、防水性、防菌性に優れた高透湿性接着性ドレ
ッシングを提供する。 【構成】基材フイルム(1)の片面に粘着剤層(2)を
設け、当該粘着剤層の表面に剥離紙(4)を仮接着した
接着性ドレッシングにおいて、基材フイルム(1)とし
て透湿度が3000g/m2 ・24hr以上のフイルム
を使用し、粘着剤層(2)に欠落部(5)を部分的に形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高透湿性接着性ドレッ
シングに関するものであり、詳しくは、透湿性、過剰水
分除去性、酸素透過性、使用中の密着性、外部からの水
および細菌・ウイルス浸入阻止性(防水性、防菌性)に
優れた高透湿性接着性ドレッシングに関するものであ
る。なお、本発明において、ドレッシング(dress
ing)の用語は、外科の手当て用品、傷の手当て用品
などとして人体に適用される粘着性を備えたテープ条体
を指す。斯かる接着性ドレッシングは、例えば、カテー
テル等における針部などの固定用品、皮膚欠損用一時的
緊急被覆剤(創傷被覆剤など)または創傷保護を目的と
した絆創膏類として広く使用されている。
【0002】
【従来の技術】従来の接着性ドレッシングは、基材フイ
ルムの片面の全面に粘着剤層を設け、当該粘着剤層の表
面に剥離紙を仮接着して構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材フ
イルムの片面の全面に粘着剤層を設けた従来の接着性ド
レッシングは、透湿性、酸素透過性、過剰水分除去性な
どが悪いと言う欠点がある。また、粘着剤層と剥離紙と
の間にパッドを介在してなる接着性ドレッシングにおい
ては、パッドの全面が粘着剤と接着しているため、パッ
ドの自由度が低く、患部へストレスを与え、しかも、使
用中の密着性に劣ると言う欠点もある。本発明は、斯か
る実情に鑑みなされたものであり、その目的は、透湿
性、酸素透過性、過剰水分除去性、使用中の密着性、外
部からの水および細菌・ウイルス浸入阻止性(防水性、
防菌性)に優れた高透湿性接着性ドレッシングを提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、基材フイルムの片面に粘着剤層を設け、当該粘着剤
層の表面に剥離紙を仮接着した接着性ドレッシングにお
いて、基材フイルムとして透湿度が3000g/m2
24hr以上のフイルムを使用し、粘着剤層に欠落部を
部分的に形成したことを特徴とする高透湿性接着性ドレ
ッシングに存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
高透湿性接着性ドレッシング(以下ドレッシングと略記
する)は、従来公知の接着性ドレッシングと同様に、基
材フイルムの片面に粘着剤層を設け、当該粘着剤層の表
面に剥離紙を仮接着して構成される。本発明のドレッシ
ングの特徴は、基材フイルムとして透湿度が3000g
/m2 ・24hr以上のフイルムを使用し、粘着剤層に
欠落部を部分的に形成した点にある。
【0006】粘着剤層に欠落部を部分的に形成した構造
の透湿性接着性ドレッシングは、本出願人の一人によ
り、既に、実願平5−32561号として提案されてい
る。本発明は、斯かる構造の透湿性接着性ドレッシング
を更に改良したものであり、その最大の特徴は、基材フ
イルムとして透湿度が3000g/m2 ・24hr以上
のフイルムを使用した点にある。そして、その結果、後
述の実施例と比較例から明らかな通り、優れた性能を発
揮する。なお、上記の透湿度は、フイルム厚さ10〜1
00μmにおいて、JIS Z 0208に記載の方法
に準拠して測定した値である。
【0007】透湿度が3000g/m2 ・24hr以上
のフイルムそれ自体は、例えば、特開平1−9213号
公報によって公知であるが、本発明のドレッシングは、
基材フイルムとして斯かる特性のフイルムを使用し、且
つ、実願平5−32561号によって提案された粘着剤
層の欠落部構造との結合により、初めて、初期の目的を
達成することが出来る。すなわち、基材フイルムとして
透湿度が3000g/m2 ・24hr以上の高透湿性フ
イルムを使用しても、その全面に粘着剤層を塗布した場
合は透湿性が低下する。一方、基材フイルムとして透湿
度が上記の範囲より低いフイルムを使用した場合は、粘
着剤層にの欠落部を形成したとしても、透湿性がかなり
低くなり、皮膚に貼付した際にムレを生じて不快感を与
える等の欠点がある。
【0008】透湿度が3000g/m2 ・24hr以上
のフイルムとしては、特に制限されないが、特開平1−
9213号公報によって提案されたフイルム、すなわ
ち、テトラヒドロフランとエチレンオキサイドとのラン
ダム共重合物であってエチレンオキサイド単位を20〜
80重量%含有し且つ数平均分子量が800〜3000
であるポリオールと脂環式ジイソシアネートとを反応さ
せた後、脂環式ジアミンで鎖延長して得られるポリウレ
タン樹脂から成る非多孔性フイルムを使用するのが好ま
しい。そして、上記の脂環式ジイソシアネートの具体例
としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられ
る。
【0009】高透湿性フイルムの非多孔性フイルムは、
ポリウレタン中のエチレンオキサイド(以下、EOと略
すこともある)単位をできるだけ多くすることにより得
ることが出来るが、EO単位が余りに多いと吸水時の膨
潤による寸法変化やベタ着きが生じ、また、物性の低下
が大きくなる。従って、斯かる観点から、EO単位の含
有量は上記の範囲が好ましいとされる。また、脂環式ジ
アミンは、ポリウレタン溶液の安定性および皮膜物性を
考慮した結果、好ましい鎖延長剤として使用される。
【0010】上記のポリウレタン樹脂から高透湿性非多
孔性フイルムを得るための製膜方法としては通常の乾式
製膜法が挙げられる。例えば、ポリプロピレンフイルム
等の支持体や離型紙にポリウレタン溶液を塗布して加熱
乾燥する。斯かる乾式製膜法によれば、高透湿性非多孔
性フイルムを安定して再現よく得ることが出来る。そし
て、非多孔性フイルムは、透明性を有するため、斯かる
フイルムを基材フイルムとして使用したドレッシング
は、注射針、傷の観察が容易であるという利点を有す
る。基材フイルムの厚さは、通常、厚さ20〜50μm
の範囲から選択される。
【0011】基材フイルムの片面に設けられる粘着剤層
は、公知の粘着剤、例えば、ゴム系またはアクリル系粘
着剤を用いて常法により形成される。そして、粘着剤層
の厚さは、通常30〜70μm、好ましくは25〜50
μmから選択される。粘着剤層の厚さが上記の範囲より
大きい場合は、ドレッシングの剥離時に伸びが発生して
剥離困難となり、また、場合によっては粘着剤の投錨力
を超えてしまって粘着剤を皮膚に残留させることがあ
る。
【0012】粘着剤層の部分的な欠落部(粘着剤層を形
成していない部分)は、例えば、基材フイルムの粘着剤
塗布面に所定の形状も寸法を有する剥離紙を載置し、そ
の上から粘着剤を塗布した後、上記の剥離紙と共にその
上に位置する粘着剤を剥離する方法(以下、「背ぬき加
工」と言う)により、形成することが出来る。欠落部の
形状は、特に制限されないが、方形状の欠落部は、背ぬ
き加工が容易である。そして、方形状の欠落部の場合、
一辺の長さが余りにも短い場合は、背ぬき加工が困難と
なるため、通常、一辺の長さは5mm程度以上とされ
る。他の形状の場合、例えば、三角や丸などの場合の最
低寸法も、上記の大きさを参考にして決定するのがよ
い。
【0013】また、欠落部の大きさ及び総面積は任意で
あり、特に制限されないが、背ぬき加工が行われずに残
る粘着剤層の粘着剤の量は、ドレッシングの防水性を保
持するための必要な粘着力および追随性を考慮し、30
0g/12m2 〜600g/12m2 とするのがよい。
粘着剤の量が300g/12m2 未満の場合は、必要な
密着性を確保できず、600g/12m2 を超える場合
は、製造の際のドレッシング切断工程において、切断面
から接着剤がサイドアウトし、切断不良、ゴミ寸着を生
じることがあり、また、ドレッシング使用時に粘着剤の
皮膚残留などの原因となることがある。なお、背ぬき加
工においては、多数の欠落部を均等に設ける他、必要な
大きさの欠落部を1つ設けることも可能である。
【0014】本発明のドレッシングにおいては、必要に
応じ、粘着剤層と剥離紙との間にパッドを介在させるこ
とが出来る。パッドは、欠落部の形成された粘着剤層の
位置と剥離紙との間に介在させられる。パッドの材料と
しては、綿や化学繊維などが制限なく使用され、織布、
不織布の何れであってもよい。また、パッドには、後述
する様な抗菌剤や消毒液その他の薬液を含浸させてもよ
い。
【0015】剥離紙としては、特に制限なく、公知の剥
離紙を使用することが出来る。剥離紙は、粘着剤層の表
面に仮接着されるが、粘着剤層と剥離紙との間にパッド
を介在させた場合、剥離紙は、パッドを挟んで粘着剤層
に仮接着される。
【0016】本発明のドレッシングにおいては、剥離紙
の剥離を容易にして操作性を高めるため、剥離紙を3つ
の区分、すなわち、左側剥離紙、中央部剥離紙および右
側剥離紙に区分して粘着剤層の表面に仮接着するのが好
ましい。
【0017】上記の場合、左側および右側剥離紙は、中
央部剥離紙を基準として外側に折り畳まれ、そして、そ
の下面側において粘着剤層に仮接着され、中央部剥離紙
は、その中央部において粘着剤層に仮接着され、そし
て、その左右の両端部は、折り畳まれた左側および右側
剥離紙の上面側に重ねられる。
【0018】更に、粘着剤層と剥離紙との間にパッドを
介在させた場合、左側および右側剥離紙は、中央部剥離
紙を基準として外側に折り畳まれてパッドの左右に位置
し、そして、その下面側において粘着剤層に仮接着さ
れ、中央部剥離紙は、その中央部の上下の何れかにおい
て粘着剤層に仮接着され、そして、その左右の両端部
は、折り畳まれた左側および右側剥離紙の上面側に重ね
られる。
【0019】剥離紙を3つに区分した本発明のドレッシ
ングにおいては、先ず、中央部剥離紙を除去し、左側お
よび右側剥離紙を両手で持ち、中央部を例えば傷口に当
てて固定した後、次に、右側剥離紙および左側剥離紙を
順次に剥離して皮膚に固定することにより、患部へ確実
に添付することが出来、貼付ミスを防止することが出来
る。
【0020】図1は、本発明のドレッシングの一例の平
面説明図であり、図2は、図1に示すドレッシングのII
−II線に沿った断面説明図であり、図3は、本発明のド
レッシングの他の一例の平面説明図であり、図4は、図
3に示すドレッシングのIV−IV線に沿った断面説明図で
ある。これらの例は、何れも、パッドを備えたドレッシ
ングである。
【0021】図1及び図2に示すドレッシングは、粘着
剤層の表面に剥離紙を通常の態様で仮接着したドレッシ
ングであって、透湿度が3000g/m2 ・24hr以
上である基材フイルム(1)の片面に、欠落部(5)の
形成された粘着剤層(2)を設け、欠落部(5)の形成
された粘着剤層(2)表面にパッド(3)を配置し、そ
の上から剥離紙(4)を被せてパッド(3)の周囲の粘
着剤層(2)の露出面に仮接着して構成される。斯かる
構造のドレッシングは、剥離紙(4)を剥離し、パッド
(3)を皮膚に当て、パッド(3)の周囲の粘着剤層
(2)の露出面で皮膚に固定する。
【0022】図3及び図4に示すドレッシングは、粘着
剤層の表面に剥離紙を3つに区分した態様で仮接着した
ドレッシングであって、透湿度が3000g/m2 ・2
4hr以上である基材フイルム(1)の片面に、欠落部
(5)の形成された粘着剤層(2)を設け、欠落部
(5)の形成された粘着剤層(2)表面にパッド(3)
を配置し、左側剥離紙(41)及び右側剥離紙(42)
は、中央部剥離紙(40)を基準として外側に折り畳ま
れてパッド(3)の左右に位置し、そして、その下面側
において粘着剤層(2)に仮接着され、中央部剥離紙
(40)は、その中央部の上下の何れかにおいて粘着剤
層(2)に仮接着され、そして、その左右の両端部は、
折り畳まれた左側剥離紙(41)及び右側剥離紙(4
2)の上面側に重ねられて構成されている。
【0023】図3及び図4に示すドレッシングは、先
ず、中央部剥離紙(40)を除去し、左側剥離紙(4
1)及び右側剥離紙(42)を両手で持ち、パッド
(3)を例えば傷口に当てて固定した後、次に、(4
1)及び右側剥離紙(42)を順次剥離し皮膚に固定す
る。
【0024】本発明のドレッシングは、抗菌剤を担持さ
せることにより、抗菌効果を持たせることも出来る。抗
菌剤を担持させる方法としては、例えば、予め粘着剤層
中に抗菌剤を所定量分散させる方法や、基材フイルム中
に抗菌剤を所定量分散させる方法、パッド中に含侵させ
る方法などが挙げられる。抗菌剤としては、サルファ剤
系、セファロスポリン系、ペニシリン系、ナリジキシン
酸系のものが使用できる。そして、パッドを備えないド
レッシングは、注射針、傷の観察が容易であるという利
点を有する。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例によって限定されるものではない。なお、以下の実
施例において、フイルムの透湿度はJIS Z−020
8に準拠し、40°C、90%RHの条件下、透湿度カ
ップを使用して重量測定により求めた。
【0026】実施例1 <(1)THF・EOランダム共重合物の製造>エチレ
ングリコール:17.2重量部、THF:241.4重
量部、EO:241.4重量部、BF3 ・エチルエーテ
ル錯塩:19.7重量部の処方により、開始剤にエチレ
ングリコール、酸触媒にBF3 ・エチルエーテル錯塩を
使用し、常圧、30℃の条件下、オートクレーブ中でT
HFとEOとをランダム共重合させた。重合後、生成物
中の酸触媒をアルカリ中和処理し、沈澱物を濾過し、更
に、100℃で乾燥窒素を吹込むことにより脱水した。
得られたTHF・EOランダム共重合物(以下ポリオー
ルと呼ぶ)は無色透明な液体であり、数平均分子量18
00、EO含有率は48.3重量%であった。なお、数
平均分子量はOH価測定により算出、EO含有率は仕込
量から算出した。
【0027】<(2)ポリウレタン樹脂の製造>上記で
得られたポリオール100重量部、4,4′−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート(ジイソシアネート成
分A)36.4重量部、イソホロンジアミン14.8重
量部を乾燥窒素下においてフラスコ中で100℃で6時
間反応させて末端にイソシアネート基を持つウレタンプ
レポリマーとした後、ジメチルホルムアミド溶媒中で鎖
延長剤としてイソホロンジアミンを使用し温度を30℃
に保持して2時間鎖延長反応を行なった。得られたポリ
ウレタン溶液は、無色透明であり、ポリウレタン固形分
濃度が20重量%、温度25℃での粘度が10,000
cpsであった。
【0028】<(3)ポリウレタンフイルムの作製>上
記で得られたポリウレタン溶液を10重量%濃度になる
様にメタノールで希釈した後、スペーサーを設けたガラ
ス板上に流し、ガラス棒により引き伸ばして均一な厚さ
に塗布した後、80℃で一昼夜乾燥させて無色透明なポ
リウレタン乾式フイルムを得た。この際、フイルムの厚
さが約30μmとなる様にスペーサーによって塗布厚さ
を調節した。得られたフイルムの透湿度は3870g/
2 ・24hrであった。
【0029】<(4)ドレッシングの製造>図1及び2
においてパッドを省略した構造のドレッシングを製造し
た。先ず、上記で得られた非多孔性フイルムを基材フイ
ルムとして使用し、その片面にアクリル系粘着剤を厚さ
40μmに塗布し、100mm×80mmのテープ条体
(基材フイルムと粘着剤層との積層体)を作成した。な
お、粘着剤層には、予め、背抜き加工により欠落部を形
成しておいた。すなわち、アクリル系粘着剤を塗布する
前に基材フイルムの粘着剤塗布面に55mm×30mm
の四角形の剥離紙を均等に載置し、粘着剤を塗布した
後、上記の剥離紙と共にその上に位置する粘着剤を剥離
した。粘着剤層の欠落部は、上記の剥離紙の形状に従
い、55mm×30mmの四角形であった(透過面積:
27.274cm2 、背ぬき加工面積:16000cm
2 )。次いで、粘着剤層の表面に剥離紙を被せて仮接着
し、本発明のドレッシングを得た。
【0030】実施例2 図1及び2に示す構造のドレッシングを製造した。先
ず、実施例1(3)で得られた非多孔性フイルムを基材
フイルムとして使用し、その片面にアクリル系粘着剤を
厚さ40μmに塗布し、100mm×80mmのテープ
条体(基材フイルムと粘着剤層との積層体)を作成し、
これに65mm×40mmのパッドを接着した。なお、
パッドの接着面に相当する粘着剤層の部分には、予め、
実施例1と同様の背抜き加工により欠落部を形成してお
いた。パッドの裏面の欠落部は、55mm×30mmの
四角形であった(透過面積:27.274cm2 、背ぬ
き加工面積:16000cm2 )。次いで、パッドの上
から剥離紙を被せパッドの周囲の粘着剤層の露出面に仮
接着し、本発明のドレッシングを得た。
【0031】比較例1 実施例1において、粘着剤層の背抜き加工を行わなかっ
た以外は、実施例1と同様に操作し、基材フイルム全面
にアクリル系粘着剤を厚さ40μmに塗布した接着性ド
レッシング(パッド無し)を得た。
【0032】比較例2 実施例2において、粘着剤層の背抜き加工を行わなかっ
た以外は、実施例2と同様に操作し、基材フイルム全面
にアクリル系粘着剤を厚さ40μmに塗布した接着性ド
レッシング(パッド有り)を得た。
【0033】比較例3 実施例2において、基材フイルムとして、大倉工業
(株)製の「シルクロンフイルム」(透湿度:1420
g/m2 ・24hr)を使用した以外は、実施例2と同
様に操作し、粘着剤層の背抜き加工を行って接着性ドレ
ッシング(パッド有り)を得た。
【0034】比較例4 実施例2において、基材フイルムとして、大倉工業
(株)製の「シルクロンフイルム」(透湿度:1420
g/m2 ・24hr)を使用し、粘着剤層の背抜き加工
を行わなかった以外は、実施例2と同様に操作し、基材
フイルム全面にアクリル系粘着剤を厚さ40μmに塗布
した接着性ドレッシング(パッド有り)を得た。
【0035】試験例1(透湿度試験) 実施例1及び2と比較例1で得られた各ドレッシングに
ついて透湿度試験を行い、得られた結果を表1に示し
た。表1に示す結果から、本願発明のドレッシングは、
高い透湿性を有することが分かる。
【0036】
【表1】
【0037】試験例2(皮膚水分量測定) 実施例2及び比較例2〜4で得られた各ドレッシングに
ついて皮膚水分量測定を測定した。すなわち、人の前腕
屈伸部左右にドレッシングを貼付し、2時間後に剥離
し、パッド部に対応する皮膚角質層の水分を皮膚水分計
(I.B.S.社製の型式SKICON−200)によ
って測定した。計測対象人員は4人(A〜D)である。
結果を表2に示す。表中の単位はμSである。
【0038】
【表2】
【0039】表2に示す結果から次のことが分かる。す
なわち、実施例1と比較例2の結果より、本願発明のド
レッシングを使用した場合は、剥離後の水分が遙に少な
く、水分の上昇が抑制されている。また、実施例1と比
較例3、4の結果により、本願発明のドレッシングを使
用した場合、一般に人が不快に感じる皮膚水分量の30
0μSを遙に下廻る結果が得られる。
【0040】試験例3(酸素透過性測定) ガス透過膜測定機 Gasperm100(日本分光
製、温度:23℃、酸素圧力:2Kg/cm2 、膜面
積:12.566cm2 )を使用し、実施例2と比較例
2で得られたドレッシング及び「バイオクルーシブ」
(J&J社製の背ぬき加工無しのドレッシング:透湿度
543g/m2 ・24hr)の酸素透過量を測定し、そ
の結果を表3に示す。表3に示す結果から、本願発明の
ドレッシングは高度酸素透過性を有することが分かる。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】以上説明した本発明のドレッシングは、
基材フイルムとして高透湿性フイルムを使用し且つ当該
フイルムの片面に設けられる粘着剤層に欠落部を形成し
たことにより、透湿性、過剰水分除去性、酸素透過性、
使用中の密着性、防水性、防菌性に優れ、しかも、剥離
紙を3つの区分、すなわち、左側剥離紙、中央部剥離紙
および右側剥離紙に区分して粘着剤層の表面に仮接着し
たことにより、患部貼付時の操作性を容易に行うことが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドレッシングの一例の平面説明図であ
る。
【図2】図1に示すドレッシングのII−II線に沿った断
面説明図である。
【図3】本発明のドレッシングの他の一例の平面説明図
である。
【図4】図3に示すドレッシングのIV−IV線に沿った断
面説明図である。
【符号の説明】
1 基材 2 粘着剤層 3 パッド 4 剥離紙 5 欠落部 40 中央部剥離紙 41 左側剥離紙 42 右側剥離紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸岡 橘生 香川県三豊郡豊中町笠田笠岡2263 タック システム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フイルムの片面に粘着剤層を設け、
    当該粘着剤層の表面に剥離紙を仮接着した接着性ドレッ
    シングにおいて、基材フイルムとして透湿度が3000
    g/m2 ・24hr以上のフイルムを使用し、粘着剤層
    に欠落部を部分的に形成したことを特徴とする高透湿性
    接着性ドレッシング。
  2. 【請求項2】 剥離紙が左側剥離紙、中央部剥離紙およ
    び右側剥離紙から成り、左側および右側剥離紙は、中央
    部剥離紙を基準として外側に折り畳まれ、そして、その
    下面側において粘着剤層に仮接着され、中央部剥離紙
    は、その中央部において粘着剤層に仮接着され、そし
    て、その左右の両端部は、折り畳まれた左側および右側
    剥離紙の上面側に重ねられている請求項1に記載の高透
    湿性接着性ドレッシング。
  3. 【請求項3】 欠落部の形成された粘着剤層と剥離紙と
    の間にパッドを介在してなる請求項1に記載の高透湿性
    接着性ドレッシング。
  4. 【請求項4】 剥離紙が左側剥離紙、中央部剥離紙およ
    び右側剥離紙から成り、左側および右側剥離紙は、中央
    部剥離紙を基準として外側に折り畳まれてパッドの左右
    に位置し、そして、その下面側において粘着剤層に仮接
    着され、中央部剥離紙は、その中央部の上下の何れかに
    おいて粘着剤層に仮接着され、そして、その左右の両端
    部は、折り畳まれた左側および右側剥離紙の上面側に重
    ねられている請求項3に記載の高透湿性接着性ドレッシ
    ング。
  5. 【請求項5】 基材フイルムとして、テトラヒドロフラ
    ンとエチレンオキサイドとのランダム共重合物であって
    エチレンオキサイド単位を20〜80重量%含有し且つ
    数平均分子量が800〜3000であるポリオールと脂
    環式ジイソシアネートとを反応させた後、脂環式ジアミ
    ンで鎖延長して得られるポリウレタン樹脂から成る非多
    孔性フイルムを使用する請求項1〜4の何れかに記載の
    高透湿性接着性ドレッシング。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006325675A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Bando Chem Ind Ltd 創傷保護フィルム及び医療用貼付材
JP2009240603A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Takeo Nagaoka パッド付き救急絆創膏
WO2010137699A1 (ja) 2009-05-29 2010-12-02 株式会社イノアック技術研究所 貼付材
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