JPH07231544A - 電線引き留め部における雑音電波発生防止構造 - Google Patents
電線引き留め部における雑音電波発生防止構造Info
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- JPH07231544A JPH07231544A JP6036399A JP3639994A JPH07231544A JP H07231544 A JPH07231544 A JP H07231544A JP 6036399 A JP6036399 A JP 6036399A JP 3639994 A JP3639994 A JP 3639994A JP H07231544 A JPH07231544 A JP H07231544A
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Abstract
するのを防止する。 【構成】 架空電線路の電線引き留め部の碍子10は,
電気的絶縁部である磁器部10bの両側に2つの金属部
材,すなわち金属製の頭部ブラケット10aおよび連結
ロッド10cを持つ。この2つの金属部材10a,10
cの連結部12は,差し込みピン13で回動可能に連結
されている。この金属部材連結部12に導電性混和物2
0を塗布する。導電性混和物20は,導電性成分と接着
性成分とを含む。塗布後固化した導電性混和物20によ
り,2つの金属部材10c,10a間の電気的導通状態
が確実に保持される。これにより,電気的接触不良が発
生せず,雑音電波の発生が防止される。作業は導電性混
和物20を塗布するだけでよいので,簡単である。線路
変更作業の際,導電性混和物20を除去しなくても,碍
子10類等の引き留め部の撤去・交換を容易に行うこと
ができる。
Description
送電線路等の架空電線路の電線引き留め部において,電
気的絶縁部と直列状態に介在している2つの金属部材の
連結部から雑音電波が発生するのを防止する雑音電波発
生防止構造に関する。
の架空電線路において,電線を架線状態に引き留める電
線引き留め部は,図3に示すように,支持構造物である
電柱1とこれに架線状態に引き留められる電線2との間
に,電柱1にボルト3・ナット4で固定される腕金5,
この腕金5にボルト6・ナット7で固定される金属製の
捻りストラップ8,電線2に連結される引き留め金具
9,捻りストラップ8と引き留め金具9との間を連結す
る複数の碍子(図示例では左方の第1の碍子と右方の第
2の碍子の2つ)10を有する構造となっている。前記
碍子10は,電気的絶縁部である磁器部10bと,その
片側の金属製の頭部ブラケット10aと,他側の同じく
金属製の連結ロッド10cとからなる。そして,捻りス
トラップ8と第1の碍子10の頭部ブラケット10aと
の連結部12,および第1の碍子10の連結ロッド10
cと第2の碍子10の頭部ブラケット10aとの連結部
12,および第2の碍子10の連結ロッド10cと引き
留め金具9との連結部12,すなわち2つの金属部材相
互の連結部(以下,金属部材連結部とも呼ぶ)12は,
差し込みピン13と割りピン14とにより互いに回動自
在に連結されて,いわゆるピンジョイント構造となって
いる。
13および割りピン14で連結する上記ピンジョイント
構造の金属部材連結部12においては,互いに連結され
る2つの金属部材のうちの一方の金属部材(捻りストラ
ップ8,第1の碍子10の連結ロッド10c,第2の碍
子10の連結ロッド10c)と,他方の金属部材(第1
の碍子10の頭部ブラケット10a,第2の碍子10の
頭部ブラケット10a,引き留め金具9)との間に少な
からず間隙が存在すること,および各金属部材が錆びて
その表面に酸化被膜が生成することなどによって,両金
属部材間に電気的接触不良が生じ,そしてこの電気的接
触不良に基づく放電現象によって,ラジオ・テレビなど
に電波障害を引き起こすいわゆる雑音電波が発生する恐
れがある。
には,導電性材料により2つの金属部材を電気的に導通
させることが有効であり,そのため従来,図4に示すよ
うに,2つの金属部材の連結部12の外周に導電性材料
としての導電性接着テープ15を巻き付けて,両金属部
材間(図示例では第1の碍子10の連結ロッド10cと
第2の碍子10の頭部ブラケット10a間)を電気的に
導通状態とする提案(実願平2−89370号参照)が
なされており,そして上記導電性接着テープ15とし
て,導電性の自己融着(両面接着性)テープや導電性の
粘着テープ等を用いている。この構成によれば,導電性
接着テープ15が両金属部材間の電気的な導通状態を確
実に維持するので,この金属部材連結部12からの雑音
電波の発生を確実に防止することができ,かつ,導電性
接着テープ15を用いているから,どのような形状・大
きさの金属部材の連結部12に対しても適用することが
できる。
路,特に架空配電線路においては,ルート変更や電柱移
設等に伴う線路変更作業が頻繁にあり,また線路の補修
作業もしばしば行われる。このような線路変更作業等に
おいては,捻りストラップ8,碍子10,引き留め金具
9等の引き留め部の撤去・交換が必ず伴う。このような
場合,上記従来の雑音電波発生防止構造では,まず最初
に金属部材連結部12の外周を取り巻いている導電性接
着テープ15を取り去らなければならない。次いで差し
込みピン13を抜き,碍子10等を撤去する。しかし,
導電性接着テープ15の取り去り作業は,融着一体化し
ている導電性接着テープ15の層15aにナイフで切り
込みを入れた後,その切れ込みに工具および指を入れ
て,導電性接着テープ15を金属部材連結部12より引
き剥がしながら取り去らなければならず,その作業は煩
雑で必ずしも容易なものではなかった。また,金属部材
連結部12に導電性接着テープ15を巻き付ける作業
は,柔らかいテープを巻き付ける操作であるから,長い
棒の先端に作業工具を設けた構造のホットスティックを
用いて行う作業やロボットハンドによる作業等は実際上
困難で殆ど不可能であり,どうしても作業員の人手に頼
る作業で行わなければならないものであった。
なされたもので,雑音電波発生防止を図るための作業が
容易であり,かつ,どのような形状・寸法の金属部材の
連結部に対しても適応可能であり,かつ,前記引き留め
部の撤去・交換の際の作業性を損なうことなく,さら
に,ホットスティックやロボット操作等によっても処理
作業を行うことが可能な電線引き留め部の雑音電波発生
防止構造を提供することを目的とする。
明は,架空電線路の電線引き留め部において,電気的絶
縁部と直列状態に介在している2つの金属部材の連結部
から雑音電波が発生するのを防止する雑音電波発生防止
構造であって,前記2つの金属部材を電気的に導通状態
とすべく,両金属部材の連結部に導電性成分と接着性成
分とを含むとともに流動性を持ち,塗布後固化する導電
性混和物を塗布したことを特徴とする。
塗布された導電性混和物は,塗布後固化して両金属部材
を電気的に導通状態とさせる。したがって,2つの金属
部材が電気的な接触不良を生じることがなく,両金属部
材が相互に確実に電気的に接続される。それ故,放電現
象に基づく雑音電波の発生を阻止し得る。
作業は,例えば液状の導電性混和物をスプレー缶に収容
し,このスプレー缶のボタンを押して導電性混和物を噴
霧状に噴射して塗布する。したがって,ホットスティッ
クを用いて行う作業やロボットハンド作業等によっての
塗布が可能となる。また,引き留め部の撤去・交換の際
には,導電性混和物は碍子類を拘束しないから,導電性
混和物を除去しなくても碍子類の撤去・交換を容易に行
うことができる。
電波発生防止構造の一実施例を図1〜図3を参照して説
明する。この実施例における電線引き留め部自体に関し
ては先に説明した図3の通りであり,再度の詳細な説明
は省略するが,この電線引き留め部において,電気的絶
縁部である磁器部10bと直列状態に介在している2つ
の金属部材の連結部12,すなわち,捻りストラップ8
と第1の碍子10の頭部ブラケット10aとの連結部1
2,および第1の碍子10の連結ロッド10cと第2の
碍子10の頭部ブラケット10aとの連結部12,およ
び第2の碍子10の連結ロッド10cと引き留め金具9
との連結部12は,いずれも差し込みピン13と割りピ
ン14とにより互いに回動自在に連結されて,いわゆる
ピンジョイント構造となっている。
部材の連結部12,図示例では第1の碍子10の連結ロ
ッド10cと第2の碍子10の頭部ブラケット10aと
の連結部12に,導電性成分と接着性成分とを含むとと
もに流動性を持ち,塗布後固化する導電性混和物20を
塗布している。この導電性混和物20は,例えばポリイ
ソブチレンとカーボン微粒子と導電性ウィスカーとを混
合したもので,溶材で溶かし液状にしスプレー缶に封入
して用いるとよい。図1は,導電性混和物20がポリイ
ソブチレンのゴム状弾性による弾性状に固化した状態を
示すもので,図示例では,前記導電性混和物20が2つ
の金属部材10c,10aの表面に塗布されるだけでな
く,差し込みピン13,割りピン14を含めた金属部材
連結部12の表面全体に塗布されている。機能的には2
つの金属部材が導通状態となるように両金属部材の表面
の一部に塗布されていればよいが,図示のように金属部
材連結部12の若干広い範囲にわたって塗布してもよ
い。この導電性混和物20を封入したスプレー缶21に
より導電性混和物20を金属部材連結部12にスプレー
して塗布する作業要領を図2に示している。
aの表面には塗布後固化した導電性混和物20が存在
し,かつ両金属部材10c,10aがこの導電性混和物
20を介して互いに導通状態となっているので,これら
2つの金属部材10c,10aが確実に電気的に接続さ
れる。このため,2つの金属部材10c,10a間に電
気的接触不良が生じることがなく,電気的接触不良に基
づく放電現象が発生せず,雑音電波の発生が防止され
る。
10等の引き留め部の撤去・交換が必要となるが,導電
性混和物20は碍子10類を拘束しないので,導電性混
和物20を除去することなく,そのまま割りピン14を
抜き,差し込みピン13を引き抜くことができ,したが
って,碍子10類等の引き留め部の撤去・交換がきわめ
て容易であり,線路変更作業が容易である。
に2つの金属部材の連結部12に導電性混和物20を塗
布する場合について説明したが,事前に2つの金属部材
に個別に導電性混和物20を塗布しておくこともでき
る。
上述のものに限らず,適宜のものを採用することができ
る。要するに,導電性成分と接着性成分とを含むととも
に流動性を持ち,塗布後固化する導電性混和物であれば
よい。
に電気的に導通状態とすべく,両金属部材の連結部12
に単に導電性混和物20を塗布するだけの構成で放電現
象に基づく雑音電波の発生を阻止することができる。ま
た,金属部材の連結部12に導電性混和物20を塗布す
る作業は,例えば液状の導電性混和物を入れたスプレー
缶を用いると,単にスプレー缶のボタンを押す簡単な操
作を行うだけでよいので,従来の導電性接着テープを用
いる場合と異なり,ホットスティックやロボット操作に
よる作業が可能となり,人の手作業に頼る煩わしさを解
消することができる。また,架空電線路の既設の電線引
き留め部に対して,活線状態で塗布することも可能とな
る。また,線路変更のため碍子類等の引き留め部を撤去
・交換する際には,金属部材の連結部12に塗布した導
電性混和物20は,従来の導電性接着テープの巻き付け
構造と異なり碍子類を拘束しないので,導電性混和物2
0を除去しなくても碍子類等の引き留め部の撤去・交換
を行うことができ,碍子類等の引き留め部の撤去・交換
作業がきわめて容易であり,線路変更の作業を容易に行
い得る。
発生防止構造の一実施例の要部を示すもので,一部破断
拡大正面図である。
の作業状態の例を示すものである。
の全体構成を示す正面図である。
した一部破断拡大正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 架空電線路の電線引き留め部において,
電気的絶縁部と直列状態に介在している2つの金属部材
の連結部から雑音電波が発生するのを防止する雑音電波
発生防止構造であって,前記2つの金属部材を電気的に
導通状態とすべく,両金属部材の連結部に導電性成分と
接着性成分とを含むとともに流動性を持ち,塗布後固化
する導電性混和物を塗布してなることを特徴とする電線
引き留め部における雑音電波発生防止構造。 - 【請求項2】 前記導電性混和物が,ポリイソブチレン
とカーボン微粒子と導電性ウィスカーとの混合物からな
ることを特徴とする請求項1記載の電線引き留め部にお
ける雑音電波発生防止構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03639994A JP3236922B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 電線引き留め部における雑音電波発生防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03639994A JP3236922B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 電線引き留め部における雑音電波発生防止構造 |
Publications (2)
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JPH07231544A true JPH07231544A (ja) | 1995-08-29 |
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ID=12468781
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Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5551197A (en) | 1993-09-30 | 1996-09-03 | Donnelly Corporation | Flush-mounted articulated/hinged window assembly |
US7838115B2 (en) | 1995-04-11 | 2010-11-23 | Magna Mirrors Of America, Inc. | Method for manufacturing an articulatable vehicular window assembly |
-
1994
- 1994-02-10 JP JP03639994A patent/JP3236922B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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