JPH07230280A - 管楽器用素材 - Google Patents
管楽器用素材Info
- Publication number
- JPH07230280A JPH07230280A JP6044808A JP4480894A JPH07230280A JP H07230280 A JPH07230280 A JP H07230280A JP 6044808 A JP6044808 A JP 6044808A JP 4480894 A JP4480894 A JP 4480894A JP H07230280 A JPH07230280 A JP H07230280A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blank
- brazing
- rare earth
- earth elements
- agcu alloy
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軟化し難く、機械的特性特に硬さやまた加工
特性に優れ、外観的にも疵がなく光沢も優れた、さらに
特異なオリジナリティに富んだ高級感あふれる管楽器用
素材を提供する。 【構成】 Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金
である管楽器用素材。
特性に優れ、外観的にも疵がなく光沢も優れた、さらに
特異なオリジナリティに富んだ高級感あふれる管楽器用
素材を提供する。 【構成】 Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金
である管楽器用素材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルート等の高級管楽
器に用いられるパイプ等の部品を作る為の素材に係り、
特に生産性良く、機械的特性も良好な管楽器用素材に関
するものである。
器に用いられるパイプ等の部品を作る為の素材に係り、
特に生産性良く、機械的特性も良好な管楽器用素材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりフルート用素材として洋白等銅
合金、銀合金、金合金等が広く用いられている。近年特
異の趣き、音色、高級感等の要望から種々の銀系合金が
試みられつつある。しかし、純銀や銀含有量の多い銀系
合金では機械的特性特に硬さがやや低いという難があ
り、取扱いにくく、加工中の傷等が残り易く、フルート
本体のはめ込み(接続組立)時のすり傷等が問題であっ
た。従って、銀銅合金例えばAgCu7.5%、AgCu1
0%等硬質の銀系素材を試みたが、フルート仕上がり外
観における光沢が不十分なもので所望の銀特有の金属光
沢の鏡面が得られなかった。また、部品としてフルート
本体への取り付けはろう付けで行なう為、加熱の影響で
軟化するという点で、致命的であった。
合金、銀合金、金合金等が広く用いられている。近年特
異の趣き、音色、高級感等の要望から種々の銀系合金が
試みられつつある。しかし、純銀や銀含有量の多い銀系
合金では機械的特性特に硬さがやや低いという難があ
り、取扱いにくく、加工中の傷等が残り易く、フルート
本体のはめ込み(接続組立)時のすり傷等が問題であっ
た。従って、銀銅合金例えばAgCu7.5%、AgCu1
0%等硬質の銀系素材を試みたが、フルート仕上がり外
観における光沢が不十分なもので所望の銀特有の金属光
沢の鏡面が得られなかった。また、部品としてフルート
本体への取り付けはろう付けで行なう為、加熱の影響で
軟化するという点で、致命的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決すべくなされたもので、その目的は、軟化し難く機
械的特性特に硬さやまた加工特性に優れ、外観的にも疵
がなく光沢も優れた、さらに特異なオリジナリティに富
んだ高級感あふれる管楽器用素材を提供する。
解決すべくなされたもので、その目的は、軟化し難く機
械的特性特に硬さやまた加工特性に優れ、外観的にも疵
がなく光沢も優れた、さらに特異なオリジナリティに富
んだ高級感あふれる管楽器用素材を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、Si、Ti、
Zr、Hf、希土類元素の中から1種又は2種以上を合
計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金で
あることを特徴とするものである。
Zr、Hf、希土類元素の中から1種又は2種以上を合
計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金で
あることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】上記のように構成された本発明の管楽器用素材
によれば、Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01から1重量%及び残部Ag又はAgCu合金
であることから再結晶温度が高く、ろう付け時軟化し難
く、従ってろう付け後も硬さを維持できるものである。
また、研摩し易く光沢が出し易くなる等フルートとして
の加工において寸法、形状、外観、機能等に良好に発揮
されるものである。また、AgまたはAgCu合金に比
べ機械的強度が向上し、特に硬さが向上するものであ
る。ここでSi、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01重量%未満だと硬さの向上効果が薄く、1重
量%を超えるとAgまたはAgCu合金の特性を損なう
ものである。また、AgCu合金は特にCu5〜12重量
%が品位と特性の点から好ましい。なお、Si、Ti、
Zr、HfやY、Sm、Eu、Erなどの希土類元素で
あれば、1種類に限らず2種類以上でも同様に改善効果
を有するものである。また、Y、Sm、Eu、Erの他
Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Gd、Tb、D
y、Ho、Tm、Yb、Luの希土類元素でも同様の改
善効果を有するものである。また、Si、Ti、Zr、
Hf、希土類元素の脱酸作用から鋳造時の湯流れが改善
される他ピンホール等の材料欠陥の無い良好な材料とな
る。
によれば、Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01から1重量%及び残部Ag又はAgCu合金
であることから再結晶温度が高く、ろう付け時軟化し難
く、従ってろう付け後も硬さを維持できるものである。
また、研摩し易く光沢が出し易くなる等フルートとして
の加工において寸法、形状、外観、機能等に良好に発揮
されるものである。また、AgまたはAgCu合金に比
べ機械的強度が向上し、特に硬さが向上するものであ
る。ここでSi、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、
Erなどの希土類元素の中から1種類又は2種類以上を
合計で0.01重量%未満だと硬さの向上効果が薄く、1重
量%を超えるとAgまたはAgCu合金の特性を損なう
ものである。また、AgCu合金は特にCu5〜12重量
%が品位と特性の点から好ましい。なお、Si、Ti、
Zr、HfやY、Sm、Eu、Erなどの希土類元素で
あれば、1種類に限らず2種類以上でも同様に改善効果
を有するものである。また、Y、Sm、Eu、Erの他
Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Gd、Tb、D
y、Ho、Tm、Yb、Luの希土類元素でも同様の改
善効果を有するものである。また、Si、Ti、Zr、
Hf、希土類元素の脱酸作用から鋳造時の湯流れが改善
される他ピンホール等の材料欠陥の無い良好な材料とな
る。
【0006】
【実施例】以下に実施例及び従来例について述べる。ま
ず、実施例としてAgまたはAgCu 7.5重量%、Ag
Cu10重量%に各々Hf、Y、Sm、Eu、Erをそれ
ぞれ4重量%含有した材料を母合金として、高周波真空
溶解炉にて溶解鋳造して各々所定の含有量0.01重量%、
0.2重量%、1重量%の組成とし、中ぐり加工にて外径
22mm、内径20mmのパイプ材とした。その後 800℃、30
分、大気中で焼鈍し、ついで伸管加工し外径19.6mm内径
19mmのフルート用パイプを得た。また、従来例としてA
gおよびAgCu 7.5重量%(Ti、Zr、Hf、希土
類元素を含まない)を溶解、鋳造、次いで実施例と同一
条件、工程にて同様のフルート用パイプを得た。然し
て、硬さ、外観、光沢について検査したところ、下記の
表1ような結果を得た。
ず、実施例としてAgまたはAgCu 7.5重量%、Ag
Cu10重量%に各々Hf、Y、Sm、Eu、Erをそれ
ぞれ4重量%含有した材料を母合金として、高周波真空
溶解炉にて溶解鋳造して各々所定の含有量0.01重量%、
0.2重量%、1重量%の組成とし、中ぐり加工にて外径
22mm、内径20mmのパイプ材とした。その後 800℃、30
分、大気中で焼鈍し、ついで伸管加工し外径19.6mm内径
19mmのフルート用パイプを得た。また、従来例としてA
gおよびAgCu 7.5重量%(Ti、Zr、Hf、希土
類元素を含まない)を溶解、鋳造、次いで実施例と同一
条件、工程にて同様のフルート用パイプを得た。然し
て、硬さ、外観、光沢について検査したところ、下記の
表1ような結果を得た。
【0007】
【表1】
【0008】然して、上記実施例、従来例のフルート用
パイプをAg系のろう材にてろう付け温度 650℃でろう
付けした後、仕上げ研摩してフルートとした。然して、
実施例においては従来例に比べろう付け後の機械的強度
が良好であることが確認された。そして、ろう付け前及
びろう付け後の硬さを含有量 0.2重量%について調べた
結果、従来例Agにおいてはろう付け前はHv80〜90で
あったのが、ろう付け後はHv35〜45に軟化していた。
また、AgCu 7.5重量%においては、ろう付け前はH
v 125〜 135であったのが、ろう付け後はHv75〜85に
軟化していた。これに対して、実施例においては、下記
表2に示す如く軟化の程度が低いものであった。また仕
上げ外観品質検査の結果、実施例の色合い、艶共良好な
ものであった。
パイプをAg系のろう材にてろう付け温度 650℃でろう
付けした後、仕上げ研摩してフルートとした。然して、
実施例においては従来例に比べろう付け後の機械的強度
が良好であることが確認された。そして、ろう付け前及
びろう付け後の硬さを含有量 0.2重量%について調べた
結果、従来例Agにおいてはろう付け前はHv80〜90で
あったのが、ろう付け後はHv35〜45に軟化していた。
また、AgCu 7.5重量%においては、ろう付け前はH
v 125〜 135であったのが、ろう付け後はHv75〜85に
軟化していた。これに対して、実施例においては、下記
表2に示す如く軟化の程度が低いものであった。また仕
上げ外観品質検査の結果、実施例の色合い、艶共良好な
ものであった。
【0009】
【表2】
【0010】さらに、上記実施例と同様の方法にてS
i、Ti、Zrや上記実施例以外の希土類元素を含有し
た各々0.01重量%、 0.2重量%、1重量%含有したAg
またはAgCu合金をろう付けした後仕上げ研摩してフ
ルートとしたが、上記同様の効果があった。
i、Ti、Zrや上記実施例以外の希土類元素を含有し
た各々0.01重量%、 0.2重量%、1重量%含有したAg
またはAgCu合金をろう付けした後仕上げ研摩してフ
ルートとしたが、上記同様の効果があった。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明の管楽器用素材によ
れば、Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、Er
などの希土類元素の中から1種類または2種類以上を合
計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金で
あることからろう付け後も軟化し難く、機械的強度特に
硬さやまた加工特性の優れたものである。従って、疵が
つき難く変形し難く光沢も優れているという優れた、さ
らに特異なオリジナリティに富んだ高級感あふれる管楽
器用素材が得られるという効果を有するものです。
れば、Si、Ti、Zr、HfやY、Sm、Eu、Er
などの希土類元素の中から1種類または2種類以上を合
計で0.01〜1重量%及び残部AgまたはAgCu合金で
あることからろう付け後も軟化し難く、機械的強度特に
硬さやまた加工特性の優れたものである。従って、疵が
つき難く変形し難く光沢も優れているという優れた、さ
らに特異なオリジナリティに富んだ高級感あふれる管楽
器用素材が得られるという効果を有するものです。
Claims (3)
- 【請求項1】 Si、Ti、Zr、Hf、希土類元素の
中から1種又は2種以上を合計で0.01〜1重量%及び残
部AgまたはAgCu合金であることを特徴とする管楽
器用素材。 - 【請求項2】 希土類元素がY、Sm、Eu、Erであ
ることを特徴とする請求項1記載の管楽器用素材。 - 【請求項3】 AgCu合金がCu5〜12重量%を含有
するAgCu合金であることを特徴とする請求項1又は
請求項2記載の管楽器用素材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6044808A JPH07230280A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | 管楽器用素材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6044808A JPH07230280A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | 管楽器用素材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07230280A true JPH07230280A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12701733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6044808A Pending JPH07230280A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | 管楽器用素材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07230280A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020159865A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 大同特殊鋼株式会社 | 金属材表面の良否判定方法 |
-
1994
- 1994-02-18 JP JP6044808A patent/JPH07230280A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020159865A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 大同特殊鋼株式会社 | 金属材表面の良否判定方法 |
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