JPH07229215A - 煉瓦ブロックユニット及びその製造方法 - Google Patents

煉瓦ブロックユニット及びその製造方法

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JPH07229215A
JPH07229215A JP6020659A JP2065994A JPH07229215A JP H07229215 A JPH07229215 A JP H07229215A JP 6020659 A JP6020659 A JP 6020659A JP 2065994 A JP2065994 A JP 2065994A JP H07229215 A JPH07229215 A JP H07229215A
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JP
Japan
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brick
block unit
mortar
bricks
sheath
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JP6020659A
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English (en)
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利貞 ▲廣▼岡
Toshisada Hirooka
Taisuke Matsufuji
泰典 松藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熟練した煉瓦工によることなく煉瓦の水平精
度の確保が容易であり、しかも施工能率の良い煉瓦を提
供する。 【構成】 複数個の煉瓦の接合面に寸法誤差吸収用の目
地モルタルを注入し、このモルタルの厚みを誤差に応じ
て調整することにより、ブロック全体の外形を規格寸法
となるように一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数個の煉瓦を予め一
体化した特に施工性に優れた煉瓦ブロックユニット、及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粘土を焼成して製造される煉瓦は、単体
としてのハンドリング性能が良く、また組合せによって
種々の構造とすることが可能であるため、従来より、建
築材や造園材として広く使用されている。また、色合い
が良く耐候性にも優れるため、特に外国においては建築
物の壁材としても利用されている。
【0003】このように多くの煉瓦を組み合わせ壁材等
として用いる場合、各々の煉瓦の接合面をモルタルで接
着することにより一体化し組積構造としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが煉瓦は、その
焼成過程の高熱によって、収縮や反り等が発生し易く、
コンクリートブロック等と比べると、完成品寸法に8%
程度の大きなバラツキがある。
【0005】従来このような製品誤差に基づく構築物へ
の支障を回避するために、一定の誤差以上のものを廃棄
処分としたり、また現場サイドにおいて、目地モルタル
の厚みを微妙に調整し、これによって全体として誤差の
無い構造物としている。
【0006】このような目地モルタルによる製品誤差の
調整は、長年の経験を積んだ煉瓦工にとっても高度の技
術及び時間を要し、これが施工性向上の大きな阻害要因
となっている。
【0007】そこで、本発明は、上記した従来の問題点
を解消し、建築材としての煉瓦のさらなる普及を図るこ
とを目的とし、より具体的には、熟練した煉瓦工による
ことなく煉瓦の水平精度の確保が容易であり、しかも施
工能率の良い煉瓦を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の煉瓦ブロックユ
ニットは、上記課題を解決するために、複数個の煉瓦の
接合面に寸法誤差吸収用の目地モルタルを注入し、この
モルタルの厚みを誤差に応じて調整することにより、ブ
ロック全体の外形を規格寸法となるように一体化してな
ることを特徴とする。
【0009】この煉瓦ブロックユニットは、形成すべき
煉瓦ブロックユニットの外形寸法に等しい内法寸法を有
する剛性型枠内に、前記複数の煉瓦の接合面を対向させ
て挿入し、その後前記複数の煉瓦の接合面にモルタルを
圧入することによって、容易に製作することができる。
【0010】
【作用】煉瓦の接合面に注入される目地モルタルの厚み
を誤差に対応して調整することによって、寸法誤差のあ
る煉瓦を使用した場合にも、複数個の煉瓦を組み合わせ
た煉瓦ブロックの外形を容易に規格寸法とすることがで
きる。
【0011】
【実施例】以下本発明の特徴を図面に示す実施例に基づ
いて具体的に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例である煉瓦ブロ
ックユニット10の正面断面図、図2は同じく側面断面
図である。
【0013】1は上部煉瓦、2は下部煉瓦で、上部煉瓦
1と下部煉瓦2の接合面に寸法誤差吸収用の目地モルタ
ル3を注入し、このモルタル3の厚みを誤差に応じて調
整することにより、ブロック10全体の外形として規格
の寸法となるように一体化している。
【0014】例えば、図1の正面図において、煉瓦単体
の規格上の高さが60mmで、実際の上部煉瓦の高さt
1 が58mm、また下部煉瓦の高さt2 が57mmの場
合、上部煉瓦1の上端から下部煉瓦2の下端までのブロ
ック全体の高さTを130mmとするために、目地モル
タル3の厚みt3 を、本来の10mmに煉瓦の縮小分で
ある5mm(2mm+3mm)を加え15mmとする。
【0015】また上部煉瓦1及び下部煉瓦2には、上下
に貫通する断面円形の貫通1a,2aが形成され、この
貫通孔1a,2a内に、上部煉瓦1及び下部煉瓦2及び
目地モルタル3を足した長さのシース部を有するシース
一体型プレート6が配設されている。
【0016】シース一体型プレート6は2部材から構成
されており、特に図3の斜視図に明瞭に示すように、長
めのシース部4aの上端部にプレート部4bを形成した
上部シース一体型プレート4、及び、短めのシース部5
aの下端にプレート部5bを形成した下部シース一体型
プレート5の2部材から構成される。この上部シース一
体型プレート4のシース部4a先端が、下部シース一体
型プレート5のプレート部5b内面に当接した状態で煉
瓦ブロックユニット10の外形が規格寸法なるように形
成している。
【0017】この上下シース一体型プレート4,5は、
後述する緊締具の挿通用であるとともに、シース部4a
の内周面とシース5aの外周面とは接着材で固定され、
さらにプレート部4b,5bの内面が上部煉瓦1及び下
部煉瓦2の上下面に密着しており、これによって、上部
煉瓦1と下部煉瓦2を一体化する場合の固定具及び補強
具としての機能も有する。
【0018】このように、本実施例の煉瓦ブロックユニ
ット10は、目地モルタル3によって、上部煉瓦1及び
下部煉瓦2の製造誤差を吸収して規格の外形寸法となる
ようにしているため、これを用いた組積構造は、従来の
ように目地モルタルによって水平方向の通りを確保する
必要がなくなり、素人でも水平方向の精度に優れた組積
を容易に構築することができる。
【0019】図4はこの煉瓦ブロックユニットの製造手
順を示す説明図である。
【0020】図4(a)に示すように、使用する上部煉
瓦1及び下部煉瓦2の平面H及び長手面Nの“ばり”を
除去する。
【0021】次いで、図4(b)に示すように、長手面
Nを下にして、両側から上部煉瓦1及び下部煉瓦2の貫
通孔1a,2aに、上部シース一体型プレート4、及び
下部シース一体型プレート5を挿入し、図4(c)の状
態とする。この時、上下部シース一体型プレート4,5
の嵌合部に接着剤を塗布する。積み上げた煉瓦ブロック
ユニット10にプレストレスを導入する場合、締め付け
力によって生じる変形は、煉瓦ブロックユニット面と上
下部シース一体型プレート面で共に等しいので、上下部
シース一体型プレートの接着強度が大きいと、締め付け
力は上下部シース一体型プレートの変形のために消費さ
れ、煉瓦ブロックユニットに導入されるプレストレスの
効率が低下する。このプレストレスの導入効率を上げる
ためには、上下部シース一体型プレートの接着強度を小
さくして上下部一体型プレートの変形抵抗を少なくする
必要がある。この理由により、現場組立までの間分離し
ない程度で、また硬化時間は、塗布後、後述する型枠に
セットした後に硬化することが望ましい。
【0022】さらに、これを、図4(d)に示すよう
に、形成すべき煉瓦ブロックユニット10の外形寸法に
等しい内法寸法を有する剛性型枠内20内にセットす
る。この剛性型枠20は鋳鋼によって形成され、小口側
がスライド可能で、その底面中間位置には目地部の間隔
を保持する伸縮性スペーサ21が設けられている。この
状態で、上部煉瓦1と下部煉瓦2の接合面にモルタル3
を圧入する。
【0023】モルタルは、セメントペースト,セメント
モルタル、樹脂モルタル等を使用することができるが、
充填性を良くするために高流動化剤を添加した流動性の
高いものが望ましい。これを、注入ガン,高圧注入ノズ
ルによって圧入する。
【0024】このようにモルタル3を上部煉瓦1及び下
部煉瓦2の間に圧入することによって、上部煉瓦1及び
下部煉瓦2が外側へ広がり、規格外形の煉瓦ブロックユ
ニット10を簡単に形成することができる。
【0025】最後に、モルタル3が凝固した時点で、剛
性型枠20の小口側をスライドさせ形成された煉瓦ブロ
ックユニット10を取り出す。
【0026】次いで、図5及び図6を参照して、上記煉
瓦ブロックユニット10を用いた組積構造の施工例を説
明する。ここで、図5は組積構造の側面断面図、図6は
同全体正面図である。
【0027】30は基礎コンクリートで、この基礎コン
クリート30を打設する際にアンカーボルト31を埋め
込み、これにプレストレス導入用の鉄筋32を取りつけ
る。この鉄筋32を煉瓦ブロックユニット10の貫通孔
1a,2aを通して順次積み上げる。その際煉瓦ブロッ
クユニット10の接合面には、積み上げた煉瓦ブロック
ユニットの各層における相互の水平レベル確保のための
バネ板または剛性樹脂からなるスペーサ33を配設す
る。鉄筋32の最も上部には、鉄骨34を取付け、さら
に鉄筋32に形成した雄ねじにナット35を螺合して、
積み上げた煉瓦ブロックユニット10にプレストレスを
導入し全体を一体化する。
【0028】このような組積構造によって、水平方向の
精度に優れた、且つ地震力に耐えられる壁構造とするこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は、煉瓦の
接合面に注入される目地モルタルの厚みを誤差に対応し
て調整することによって、寸法誤差のある煉瓦を使用し
た場合にも、複数個の煉瓦を組み合わせた煉瓦ブロック
の外形を容易に規格寸法とすることができ、これを用い
た組積構造は、熟練工の技術を要することなく、施工精
度を容易に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である煉瓦ブロックユニット
の正面断面図である。
【図2】図1に示す煉瓦ブロックユニットの側面断面図
である。
【図3】シース一体型プレートの斜視図である。
【図4】図1に示す煉瓦ブロックユニットの製造手順を
示す説明図である。
【図5】煉瓦ブロックユニットを用いた組積構造の側面
断面図である。
【図6】図5に示す組積の正面図である。
【符号の説明】
1 上部煉瓦 1a 貫通孔 2 下部煉瓦 2a 貫通孔 3 目地モルタル 4 上部シース一体型プレート 5 下部シース一体型プレート 4a,5a シース部 4b,5b プレート部 6 シース一体型プレート 10 煉瓦ブロックユニット 20 剛性型枠 21 伸縮性スペーサ 30 基礎コンクリート 31 アンカーボルト 32 鉄筋 33 スペーサ 34 鉄骨 35 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 2/02 E04F 21/165 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の煉瓦の接合面に寸法誤差吸収用
    の目地モルタルを注入し、前記複数の煉瓦を規格外形寸
    法に一体化してなる煉瓦ブロックユニット。
  2. 【請求項2】 前記煉瓦ブロックに緊締具配設用の貫通
    孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の煉瓦ブロ
    ックユニット。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔内にシースを配設すると共
    に、前記煉瓦ブロックの上下面に密着したプレートを該
    シースの上下端に一体に備えていることを特徴とする請
    求項2記載の煉瓦ブロックユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の煉瓦ブロックユニ
    ットの製造方法であって、形成すべき煉瓦ブロックユニ
    ットの規格外形寸法に等しい内法寸法を有する剛性型枠
    内に、前記複数の煉瓦の接合面を対向させて挿入し、そ
    の後前記複数の煉瓦の接合面にモルタルを圧入すること
    を特徴とする煉瓦ブロックユニットの製造方法。
JP6020659A 1994-02-17 1994-02-17 煉瓦ブロックユニット及びその製造方法 Pending JPH07229215A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011734A1 (ja) 2002-07-31 2004-02-05 Japan Science And Technology Agency 煉瓦壁の施工計画方法
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