JPH07228241A - 電動車輌の制動装置 - Google Patents
電動車輌の制動装置Info
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- JPH07228241A JPH07228241A JP6019220A JP1922094A JPH07228241A JP H07228241 A JPH07228241 A JP H07228241A JP 6019220 A JP6019220 A JP 6019220A JP 1922094 A JP1922094 A JP 1922094A JP H07228241 A JPH07228241 A JP H07228241A
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Abstract
電源電圧や温度による特性の変化に対して、制動特性が
図7のように悪化するのを防止する。センサ自体や補償
回路が高価になるのを防止する。 【構成】 ブレ−キがオフの時に、センサが検出した圧
力PmとPwとの差圧dPzによりオフセット係数Kb
を求め、ブレ−キがオンで差圧弁6が開いている時に、
センサが検出した圧力PmとPwとの賛圧dPo に基づ
いて、ゲイン係数を求める。予め求めた係数Ka,Kb
と、その時に検出した差圧dPにより、Ka・dP−K
bを計算して回生制動量Mを求める。図5のC3の特性
を得る。
Description
用しうる制動装置に関する。
のために利用できるエネルギ−がバッテリ−に充電され
た電力だけであり、バッテリ−に充電できる電力は限ら
れるので、1回の充電で走行できる距離を長くするため
には、車輌のエネルギ−を有効に利用する必要がある。
従って、電気自動車においては回生制動を用いることが
非常に有効な手段である。即ち、制動時に、車輌の運動
エネルギ−により車輪に連結された電気モ−タを駆動
し、電気モ−タが発電した電力をバッテリ−に戻すよう
にすれば、エネルギ−の無駄な消費を減らすことができ
る。
輪(駆動輪)だけに連結されるような車輌においては、
回生制動を利用するだけでは、非駆動輪に制動をかける
ことができない。安全で確実な制動を実現するために
は、駆動輪と非駆動輪の両者に適正なトルク配分でそれ
ぞれ制動をかける必要がある。また、回生制動では制動
能力の限界が低いため、回生制動だけでなく、一般の自
動車で従来より利用されている油圧ブレ−キが、回生制
動と併用して使用される。
の踏み込みストロ−クに比例するように線形に変化する
のが望ましい。但し、エネルギ−の利用効率を高めるた
めには、できる限り油圧ブレ−キ力よりも回生制動力を
利用するべきである。
公報の技術では、油圧ブレ−キと回生制動とを併用でき
る駆動輪については、比較的制動力が小さい領域では、
油圧ブレ−キを遮断して回生制動のみを実施し、大きな
制動力が必要になった時だけ、油圧ブレ−キと回生制動
の両者を組合せて制動を実施している。
ダルの踏み込みに応じた油圧を発生するマスタシリンダ
M/Cと、車輪に制動をかけるホイ−ルシリンダW/C
との間の油を通す流路中に、差圧弁30を介挿し、マス
タシリンダ圧力が比較的低い時には差圧弁30を閉じ、
圧力が高くなった時だけ差圧弁30を開き、マスタシリ
ンダM/Cの油圧をホイ−ルシリンダW/Cに供給す
る。従って、マスタシリンダ圧力が比較的低い時には、
油圧ブレ−キは遮断され、回生制動のみが可能になる。
ような制御系では、マスタシリンダ圧(即ちブレ−キペ
ダルの踏込量)と制動力との関係を図5にC3として示
すような直線的な特性にするのが望ましい。このような
特性を得るためには、マスタシリンダ圧が0〜Prの範
囲内では、回生ブレ−キの制動力を、マスタシリンダ圧
に比例して増大させ、かつその特性の傾きを油圧ブレ−
キの特性の傾きと同一にする必要がある。そのために
は、マスタシリンダ圧とホイ−ルシリンダ圧とをそれぞ
れ圧力センサで正確に検出しなければならない。
小さい圧力センサは非常に高価である。また、圧力セン
サの検出特性は、電源電圧,周囲温度等の変動に伴なっ
て変化するので、格別に電源電圧の調整や温度補償をし
なければ、検出誤差が増大する。特に自動車の用途の場
合、センサは例えば−30〜+120℃のような広い温
度範囲に渡る環境下で使用されるので、圧力センサの特
性変動も比較的大きい。しかも、上述のような制御系で
は、少なくとも2つの圧力センサが必要であり、2つの
圧力センサが検出した圧力の差分に応じて回生ブレ−キ
の制動力を調整するので、各々の圧力センサの誤差が規
定範囲内であっても、2つの圧力センサの誤差を加算し
た誤差が差圧に含まれるので、差圧の誤差は規定範囲を
外れる場合がある。
に大きな誤差が含まれている場合、図7に示すような不
都合が生じる。例えば、検出した差圧dPが、マスタシ
リンダ圧とホイ−ルシリンダ圧との実際の差圧に比べて
プラス側にずれている場合、油圧−制動力特性は、E3
で示すようになり、ブレ−キペダルを踏み込んでいない
時でも回生制動が働き、ブレ−キ解除が不能になる。し
かもブレ−キペダルの踏込力が変化しても制動力が変化
しない不感帯が生じるので、運転者の感じる制動フィ−
リングが悪化する。また、検出した差圧dPが、実際の
差圧に比べてマイナス側にずれている場合、油圧−制動
力特性は、F3で示すようになり、ブレ−キペダルを踏
み込んでも全く制動力が働かない制動不能領域が生じ
る。しかも、油圧ブレ−キが働き始める時に特性が折線
状に変化するので、運転者の感じる制動フィ−リングが
悪化する。また、設計値に比べて圧力センサの感度が高
い場合には、油圧−制動力特性がG3で示すようになる
ので、不感帯が生じる。設計値に比べて圧力センサの感
度が低い場合には、図示しないが、F3と同様に特性が
折線状に変化するので、運転者の感じる制動フィ−リン
グが悪化する。
従来は誤差の小さい非常に高価な圧力センサを採用した
り、補償回路を設けたり、調整作業を実施しなければな
らなかった。このため、圧力センサによる装置のコスト
増大が避けられなかった。
おいて、使用する圧力センサの誤差が比較的大きい場合
であっても、実際のブレ−キペダルの踏み込み力(又は
ストロ−ク)と制動力との関係が予め定めた特性からず
れるのを防止し、圧力センサ及びそれに関連する補償回
路等にかかるコストを低減し、更に調整作業を単純化も
しくは不要にすることを課題とする。
に、本発明では、電気エネルギ−を蓄える車上バッテリ
−(1);該車載バッテリ−からの電力により車輪を駆
動する電気駆動手段(2);前記車輪の回転に伴なって
前記電気駆動手段が発生する電力を前記車載バッテリ−
に戻す回生制動手段(D1〜D6);ブレ−キペダルの
操作量に応じた液圧を発生する液圧発生手段(4);該
液圧発生手段が発生する液圧に応じて前記車輪に制動力
を与える液圧制動手段(5(FR));及び前記液圧発生手
段と液圧制動手段との間の液体流路に介挿され、所定以
上の液圧が印加された時に開く差圧弁手段(6);を備
える電動車輌の制動装置において:前記液圧発生手段と
前記差圧弁手段との間の液体流路の圧力を検出する第1
の圧力検出手段(11);前記差圧弁手段と前記液圧制
動手段との間の液体流路の圧力を検出する第2の圧力検
出手段(12);前記差圧弁手段が開いている時に、前
記第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力と前記第2
の圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力し、該第
1の圧力と第2の圧力との差圧に基づいてゲイン係数
(Ka)を求める、ゲイン決定手段(46,47);及
び前記ゲイン係数が決定された後で、前記第1の圧力検
出手段が検出した第1の圧力と前記第2の圧力検出手段
が検出した第2の圧力とを入力し、該第1の圧力と第2
の圧力との差圧と、決定された前記ゲイン係数とに基づ
いて、前記回生制動手段の回生制動量を決定する、回生
制動量決定手段(3I,3J,3K,3L);を設け
る。
ダルの操作量が零の時に、前記第1の圧力検出手段が検
出した第1の圧力と前記第2の圧力検出手段が検出した
第2の圧力とを入力し、該第1の圧力と第2の圧力との
差圧に基づいてオフセット係数(Kb)を求める、オフ
セット決定手段(44,45);を更に含み、前記回生
制動量決定手段は、前記オフセット係数及びゲイン係数
が決定された後で、前記第1の圧力検出手段が検出した
第1の圧力と前記第2の圧力検出手段が検出した第2の
圧力とを入力し、該第1の圧力と第2の圧力との差圧
と、決定された前記オフセット係数及びゲイン係数に基
づいて、前記回生制動手段の回生制動量を決定するよう
に構成する。
手段は、前記第1の圧力検出手段もしくは第2の圧力検
出手段が検出した圧力を予め定めたしきい値(Pt)と
比較して、前記差圧弁手段が開いているか否かを識別す
る(46)ように構成する。また請求項4の発明では、
前記液圧発生手段と液圧制動手段との間の液体流路に、
前記差圧弁手段と並列に接続されたバイパス弁手段
(7)を更に含み、前記ゲイン決定手段は、前記バイパ
ス弁手段を閉じた状態で(43)、検出された前記第1
の圧力と第2の圧力との差圧に基づいてゲイン係数を求
めるように構成する。
実施例中の対応する要素又は処理ステップの符号を参考
までに示したものであるが、本発明の各構成要素は実施
例中の具体的な要素のみに限定されるものではない。
からの電力により車輪を駆動する。回生制動手段(D1
〜D6)は、車輪の回転に伴なって電気駆動手段が発生
する電力を車載バッテリ−に戻す。この時の電気駆動手
段の発電制動によって、車輪に制動がかけることができ
る。また、ブレ−キペダルの操作量に応じた液圧が液圧
発生手段(4)で発生し、この液圧により、液圧制動手
段(5)が車輪に制動力を与える。但し、液圧発生手段
と液圧制動手段との間の液体流路には、差圧弁手段
(6)が介挿されており、液圧が所定以下の時には差圧
弁手段が閉じるので、液圧制動手段は動作しない。しか
し液圧制動手段が動作しない時には、回生制動手段によ
って、ブレ−キペダルの踏み込み力に応じた制動力が車
輪に印加される。
I,3J,3K,3L)によって決定される。即ち、回
生制動量は、第1の圧力検出手段が検出した圧力(マス
タシリンダ圧)と第2の圧力検出手段が検出した圧力
(ホイ−ルシリンダ圧)との差圧、即ち、差圧弁手段
(6)の両端の差圧と予め定めたゲイン係数に基づいて
決定される。
(M/C)油圧)と制動力との関係は、図5に示すC3
のように、比例関係(直線的)であるのが望ましい。仮
に、第1の圧力検出手段及び第2の圧力検出手段の特性
が常に一定であれば、C1で示すようにM/C油圧が0
〜Prの間では、回生制動量がM/C油圧に比例して0
〜TBの間で変化し、M/C油圧がPr以上の時には回
生制動量がTBで一定となるように、第1の圧力検出手
段の出力と第2の圧力検出手段の出力との差圧と、回生
制動量との関係を定めることによって、C3のような特
性が得られる。
力検出手段の特性にはばらつきがあるので、その検出感
度が標準特性からずれていると、例えば図7の最下段に
示すG3のように、ペダル踏込量と制動力との関係が非
線形になり、不感帯ができてしまう。
と回生制動量(M)との関係は、ゲイン係数(Ka)に
よって決定される。このゲイン係数(Ka)を調整する
ことによって、実際に使用する圧力検出手段の検出感度
が標準特性からずれている場合でも、そのずれを補償し
て、ペダル踏込量と制動力との関係を線形に近づけるこ
とができる。
手段(6)が開いている時に、第1の圧力検出手段が検
出した第1の圧力と第2の圧力検出手段が検出した第2
の圧力とを入力し、該第1の圧力と第2の圧力との差圧
に基づいてゲイン係数(Ka)を自動的に決定する。
圧力に対しては閉状態を維持し、所定圧力Prが印加さ
れると開く。従って、差圧弁手段(6)の高圧側の圧力
(M/C油圧)がPr以上になると、即ち差圧弁手段が
開くと、その両端の差圧(dPo)は常に一定(Pr)
に維持される(図6参照)。差圧弁手段が開いている
時、実際の差圧はPrであるが、第1及び第2の圧力検
出手段によって検出される差圧値は、圧力検出手段の実
際の検出感度に応じて変化する。従ってこの時、第1及
び第2の圧力検出手段によって検出された差圧値(dP
o)と実際の差圧(Pr)とに基づいて、圧力検出手段
の感度を補償するためのゲイン係数(Ka)を求めるこ
とができる。
がPrの時に回生制動量TBを得たいのであれば、Ka
=TB/dPoとすればよい。ゲイン係数Kaが得られ
たら、回生制動量Mは、その時に検出した差圧dPとゲ
イン係数Kaとに基づいて求められる(M=Ka・d
P)。
のばらつきがあるので、圧力Prの実際の値は装置毎に
多少異なるが、実際の装置のPrに対応する検出差圧d
Poに基づいてゲイン係数Kaが決定されるので、実際
に差圧弁手段が閉から開に切換わる圧力(Pr)の点で
回生制動量が所定量(TB)になるように決定される。
これによって、回生制動+液圧制動の全体の制動力特性
は、図5に示すC3のように、ブレ−キ解除不能,不感
帯,制動不能領域がなく、連続的に制動力がマスタシリ
ンダにより変化する。
で、使用する圧力検出手段に大きな特性のばらつきがあ
る場合でも、特別な調整作業は不要であり、補償回路を
設ける必要もない。
ては、請求項1の発明を実施するだけで好ましい結果が
得られる。しかしながら実際の圧力検出手段は、零点の
ばらつきを有するものも少なくない。そのような圧力検
出手段を採用する場合には、図7にE3で示す特性やF
3で示す特性になる可能性がある。しかしその場合に
は、請求項2の発明を実施することによって、零点のず
れを補償し、好ましい結果を得ることができる。
(44,45)が、ブレ−キペダルの操作量が零の時
に、第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力と第2の
圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力し、それら
の差圧に基づいてオフセット係数(Kb)を求める。ブ
レ−キペダルの操作量が零の時には、第1の圧力検出手
段が検出する圧力と第2の圧力検出手段が検出する実際
の圧力は、いずれも0であるので、この時に検出した差
圧(dPz)により、オフセット係数(Kb)を求める
ことができる。例えば、Kb=dPzとすれば、回生制
動量Mは、その時に検出した差圧dPとゲイン係数Ka
及びオフセット係数に基づいて求められる(M=Ka・
dP−Kb)。
もしくは第2の圧力検出手段が検出した圧力を予め定め
たしきい値(Pt)と比較して、前記差圧弁手段が開い
ているか否かを識別する(46)。第2の圧力検出手段
が検出する圧力は、差圧弁手段が閉の時にはほぼ零であ
り、差圧弁手段が開くと、M/C圧−Prに比例した圧
力になる。従って、第2の圧力検出手段が検出した圧力
をある程度大きなしきい値をPtと比較することによ
り、差圧弁手段の開閉状態を識別しうる。第1の圧力検
出手段は、M/C圧を検出するので、Prよりも充分大
きなしきい値をPtに定めれば、第1の圧力検出手段が
検出した圧力とPtとを比較することにより、差圧弁手
段の開閉状態を識別しうる。
した場合には、回生制動を中止して液圧制動に切換える
必要がある。そのためには、前記差圧弁手段(6)と並
列にバイパス弁手段(7)を接続し、異常が発生した時
にはバイパス弁手段を開く必要がある。このバイパス弁
手段が開いていると、前記差圧弁手段(6)の差圧が零
になる。従って請求項4の発明では、ゲイン係数を求め
る時には、まず前記バイパス弁手段を閉じ、その状態で
検出された前記第1の圧力と第2の圧力との差圧に基づ
いてゲイン係数を求める。
主要部構成を図1に示す。図1を参照すると、この実施
例においては、前輪Frが駆動輪、後輪Rrが従動輪に
なっている。駆動源である電気モ−タ2の駆動軸は、変
速機(T/M)25を介して、前輪Frの車軸に連結さ
れている。なお図1においては、前輪Frの1輪と後輪
Rrの1輪は省略されているが、実施例の自動車は4輪
車である。各車輪近傍には、それぞれ、油圧制動のため
のホイ−ルシリンダ(W/C)5が装着されている。前
輪Frは、駆動輪であるため、電気モ−タ2による回生
制動も可能になっている。
レ−キペダル21の踏み込みストロ−クに応じた油圧
が、ブレ−キマスタシリンダ(M/C)4の出力に発生
する。後輪側では、マスタシリンダ4出力の配管は、プ
ロポ−ショニングバルブ23を介して、ホイ−ルシリン
ダ5(Rr)の配管と接続されている。また前輪側で
は、マスタシリンダ4出力の配管24aと、ホイ−ルシ
リンダ5(Fr)の配管24bとの間に、差圧弁(リリ
−フ弁)6,チェック弁29,及びバイパス弁7が介挿
されている。
bの油圧よりも所定以上高い時に開き、機械的に配管2
4aと配管24bの差圧を一定に制御する。チェック弁
29は、通常は閉じているが、何らかの原因により配管
24aの油圧よりも配管24bの油圧が高くなると開
き、配管24bの油圧を配管24aに逃がす。バイパス
弁7は、電磁弁であり、通常は閉状態であるが、主とし
て電気系統に故障が生じた時に、開制御されて、配管2
4aの油圧と配管24bの油圧を同一にする。
シリンダ4側の入側油圧が所定圧以下の時には、ホイ−
ルシリンダ5(Rr)側の出側油圧を入側油圧と同一に
し、入側油圧が前記所定圧を越えている時には、入側と
出側を分離して、入側油圧の変化に対する出側油圧の変
化の比率をそれまでより抑えるように動作する。プロポ
−ショニングバルブ23を設けることにより、油圧制動
による前後輪の制動力配分を理想配分に近づけ、後輪の
ホイ−ルロックを防ぐことができる。
岐管8の一端が接続されており、この分岐管8の他端に
は、ストロ−クシミュレ−タ9が接続されている。
該シリンダの内空間を移動するピストン,及び該ピスト
ンに力を与えるスプリングを備えており、マスタシリン
ダ4から出た油をそのシリンダの内空間に導入し、ホイ
−ルシリンダ5に似た特性で油を消費することができ
る。ストロ−クシミュレ−タ9を設けることによって、
差圧弁6が閉じている時でも、マスタシリンダ4から出
た油が消費されるので、油の消費に伴なってブレ−キペ
ダル21の踏み込み位置が移動する。これにより、ブレ
−キペダルの踏み込みストロ−クと制動力との関係を線
形に近づけることが可能になる。
あり、配管24bには圧力センサ12が設置してある。
また、ブレ−キペダル21の近傍には、ブレ−キペダル
21の踏み込みの有無を検出するブレ−キスイッチ22
が設置してある。また、ポテンショメ−タ28は、図示
しないアクセルペダルと連結してあり、アクセルペダル
の踏み込みストロ−クを検出する。
施例で使用している電気モ−タ2は、誘導モ−タであ
り、回転子には永久磁石により磁極が形成されており、
固定子には3相の巻線が設置されている。固定子の3相
の巻線に交流電力を印加することにより、回転磁界を発
生し、回転子を回転駆動することができる。また、車輪
の回転によって電気モ−タ2の回転子が回転している時
には、その回転を止める方向の磁界を固定子の巻線で発
生することにより、制動をかけることができ、このとき
固定子の巻線に発生する起電力を電源に回収する(回生
制動する)ことができる。電気モ−タ2の内部には、回
転子の磁極の位置を検出する検出器が設置されている。
して、モ−タECU27とブレ−キECU26が備わっ
ている。モ−タECU27とブレ−キECU26は、各
々、内部にマイクロコンピュ−タを備えており、前者は
主として電気モ−タ2の駆動に関する制御を実施し、後
者は油圧制動及び回生制動に関する制御を実施する。ま
た両者のマイクロコンピュ−タは互いに接続されてお
り、互いに情報を交換可能になっている。
示す。図2を参照すると、モ−タECU27にはインバ
−タINVが備わっており、インバ−タINVの3本の
出力ラインL1,L2及びL3が電気モ−タ2の各巻線
と接続されている。インバ−タINVの電源ラインLP
及びLMは、車載バッテリ−1のプラス及びマイナスの
端子にそれぞれ接続されている。例えば車載バッテリー
1は鉛蓄電池等のバッテリーを用いればよいが、バッテ
リーと並列に大容量コンデンサを併設し、バッテリーと
大容量コンデンサから車載バッテリー1を構成するよう
にして、定常電流はバッテリーから供給し、過度電流は
コンデンサから供給するようにしてもよい。バッテリー
に過渡的な電流が流れにくいため、バッテリーの効率が
よくなり、長時間走行ができるようになる。この場合、
電力の回生時にはバッテリーとコンデンサに電力が回生
される。また、大容量のバッテリーと小容量のバッテリ
ーを2つ以上組み合わせて車載バッテリー1を構成する
ようにしてもよい。
グ用出力トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及
びQ6が備わっており、上側のトランジスタQ1,Q3
及びQ5の少なくとも1つと、下側のトランジスタQ
2,Q4及びQ6の少なくとも1つをオンすることによ
り、バッテリ−1から電気モ−タ2の各巻線に電流を流
すことができる。但し、トランジスタQ1とQ2,Q3
とQ4,ならびにQ5とQ6は同時にオンしない。
5及びQ6の制御端子には、それぞれドライバDV1,
DV2,DV3,DV4,DV5及びDV6の出力が接
続されており、これらのドライバDV1〜DV6の入力
端子は、マイクロコンピュ−タCPUの出力ポ−トと各
々接続されている。即ち、マイクロコンピュ−タCPU
がトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及びQ6
のオン/オフを制御することにより、電気モ−タ2の各
巻線の通電を制御する。
は、それの回転子の磁極の位置に合わせて、それを駆動
する方向に、固定子巻線が形成する各磁極の位置を順次
に移動させる必要があるので、マイクロコンピュ−タC
PUは、電気モ−タ2に内蔵された検出器からの信号に
基づいて、ドライバDV1〜DV6に印加する制御信号
のタイミングを決定する。
制御信号のタイミングを調整することにより、電気モ−
タ2の回転に対して制動をかけることもできる。この制
動の際、電気モ−タ2は発電機として機能するので、そ
の固定子巻線に電力が誘起するが、この電力はバッテリ
−1に回収される。
って、出力ラインL1の電圧が電源ラインLPよりも高
くなると、出力ラインL1からダイオ−ドD1を介して
電源ラインLPに電流が流れ、また出力ラインL1の電
圧が電源ラインLMよりも低くなると、出力ラインL1
からダイオ−ドD2を介して電源ラインLMに電流が流
れ、バッテリ−1が充電される。同様に、出力ラインL
2の電圧が電源ラインLPよりも高くなると、出力ライ
ンL2からダイオ−ドD3を介して電源ラインLPに電
流が流れ、また出力ラインL2の電圧が電源ラインLM
よりも低くなると、出力ラインL2からダイオ−ドD4
を介して電源ラインLMに電流が流れ、バッテリ−1が
充電される。更に、出力ラインL3の電圧が電源ライン
LPよりも高くなると、出力ラインL3からダイオ−ド
D5を介して電源ラインLPに電流が流れ、また出力ラ
インL3の電圧が電源ラインLMよりも低くなると、出
力ラインL3からダイオ−ドD6を介して電源ラインL
Mに電流が流れ、バッテリ−1が充電される。
ECU27は、ポテンショメ−タ28が出力する信号に
より、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、この踏み
込み量に応じて、電気モ−タ2の駆動量(回転速度)を
制御する。また、回生制動の実施をブレ−キECU26
が指示する時には、その指示に従って、電気モ−タ2の
制動量を制御する。前述のインバ−タINVのトランジ
スタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及びQ6の制御端子
に印加する信号のパルス幅を調整することによって、電
気モ−タ2の駆動トルク及び制動量が調整される。
からの信号,圧力センサ12からの信号,ブレ−キスイ
ッチ22からの信号,変速機25からの信号,及び電気
モ−タ2からの信号が印加される。ブレ−キECU26
は、入力されるこれらの信号に基づいて、制動制御を実
施し、回生制動のための情報をモ−タECUに出力する
とともに、油圧制動のために、必要に応じてバイパス弁
7をオン/オフ制御する。
すような検出特性を有している。もちろんこの特性は標
準的な特性であり、センサ毎のばらつき,電源電圧の違
い,温度の違いなどによって実際のセンサの特性は多少
ずれる場合がある。この実施例では、圧力が0の時のセ
ンサの出力電圧を0Vよりも大きくしてあり、また飽和
圧力(最大圧力)に対する出力電圧を電源電圧の5Vよ
りも小さくしてある。従って、センサの出力レベルが最
小値(0.5V)よりも小さい時には例えばセンサ回路
の断線とみなすことができ、出力レベルが最大値(4.
5V)よりも大きい時にはセンサ回路と電源ラインとの
ショ−トとみなすことができるので、故障の検出に役立
つ。
ログ電圧であり、この信号のレベルは必要に応じてサン
プリングされ、A/D変換されてマイクロコンピュ−タ
に読取られる。
ンピュ−タの動作の主要部分を図3に示す。図3を参照
して説明する。電源がオンすると、まずステップ31で
初期化を実施し、ステップ32に進む。
チ(IG_SW)の状態を参照し、オフの間は待機し、オ
ンになると次のステップ35に進む。ステップ35では
バイパス弁7を閉じる(通電オン)。バイパス弁7を閉
じることにより、マスタシリンダ4出力の油圧が所定以
上になるまでは、ホイ−ルシリンダ5(Fr)には油圧
が印加されない。
検出する。具体的には、電気モ−タ2の故障の有無,電
気モ−タ2の現在の回転数(rpm),及び電気モ−タ
2の温度の情報を入力する。次のステップ38では、バ
ッテリ−1の状態を検出する。具体的には、バッテリ−
1の故障の有無,バッテリ−1の放電深度,及びバッテ
リ−1の温度の情報を入力する。次のステップ39で
は、変速機25の状態(変速位置)を検出する。
8,39等で入力した情報に基づいて、回生制動を実施
するための条件が満たされているか否かを識別する。こ
の実施例においては、次の全ての条件を満たす場合に、
「回生制動可」とする。
ない, b. モ−タ,インバ−タの電圧が300〜350Vの
範囲内, c. モ−タ,インバ−タの電流が250A以下, d. モ−タ,インバ−タの温度が共に100℃以下, e. モ−タの回転数が9000rpm以下, f. バッテリ−の電圧が300〜350Vの範囲内, g. バッテリ−の電流が250A以下, h. バッテリ−の放電深度が95%以下, i. バッテリ−の温度が60度C以下,及び j. 変速機の変速位置がバック以外。
いない状況を示す。また、f,gはバッテリーが空にな
っていない状況を示す。その他の項目は、装置に異常が
発生しているか、または車両が異常な状況に置かれてい
るような場合を示す。バッテリー1が満充電であるとバ
ッテリー1にはそれ以上充電できないので回生制動がで
きない。バッテリー1にある程度電圧が残っていないと
充電できないので回生制動ができない。装置が異常な場
合や装置が異常な状況に置かれているときには回生制動
しないほうがよい。そこで、バッテリーに充電可能であ
る(満充電ではない,空でない)とき、装置が異常がな
いとき、装置が異常な状況に置かれていないときに回生
制動可としている。
1が検出したマスタシリンダ圧Pmの情報を入力し、次
に圧力センサ12が検出したホイ−ルシリンダ圧Pwの
情報を入力し、PmとPwとを比較する。Pm=Pwな
らステップ3Bを通ってステップ32に戻り、そうでな
ければステップ3Eに進む。
ップ3Aの結果が「回生制動可」でない場合(回生禁止
の時)には、ステップ3Bからステップ3Cに進む。回
生制動動作を実施している時、又はステップ3Aの結果
が「回生制動可」の時には、次にステップ3Dに進む。
電オフ)、ステップ32に戻る。バイパス弁7を開くこ
とにより、マスタシリンダ4出力の油圧が、そのままホ
イ−ルシリンダ5(Fr)に印加される。
果を参照する。そして、ステップ3Aの結果が「回生制
動可」でない場合、即ち回生制動動作中に故障などによ
って回生動作を禁止すべき条件に適合した時には、「回
生中止要」とみなし次にステップ3Fに進む。ステップ
3Aの結果が「回生制動可」の時には、次にステップ3
Iに進む。
モ−タECUに出力し、次のステップ3Gでは、バイパ
ス弁7を開け(通電オフ)る。バイパス弁7を開くこと
により、マスターシリンダ4の出力の油圧がそのままホ
イールシリンダ5に印加される。
たマスタシリンダ圧Pmの情報を入力し、ステップ3J
では圧力センサ12が検出したホイ−ルシリンダ圧Pw
の情報を入力する。次のステップ3Kでは、PmとPw
の差圧dPを求める。
リに保持されたゲイン係数Kaおよびオフセット係数K
bを読み出し、それらとステップ3Kで求めた差圧dP
に基づいて、M=Ka・dP+Kbとして回生制動量M
を求める。そして次のステップ3Mでは、この回生制動
量Mと回生制動指令をモ−タECU27に与え、回生制
動を実施する。
ない時の動作特性を図5に示す。図5を参照して説明す
る。ストロークシミュレータ(S/S)9の消費流量
は、A1で示すようにストロークシミュレータ9が満杯
になる油圧(Pr)までの範囲では、M/C圧に比例
し、それ以上では一定になる。また、ホイールシリンダ
(W/C)の消費流量は、A2で示すように、M/C油
圧が0からPr(差圧弁6の開弁圧)までの範囲では差
圧弁6が閉じているため0であり、M/C油圧がPrを
越えると、M/C油圧の増大に伴ってW/C油圧も増大
する。また、全体の消費流量はストロークシミュレータ
(S/S)9の消費流量とホイールシリンダ(W/C)
の消費流量を足した流量(A3)となる。M/C油圧と
ブレーキペダルの踏込みストロークとの関係は、Bで示
すように、マスターシリンダの消費流量の特性(A3)
と同様になる。
回生中止条件が成立するまでは、図3のステップ3H〜
3MでM/C油圧PmとW/C油圧Pwとの差圧dPに
対応するように制御しているので、図5にC1で示すよ
うに、M/C油圧が0〜Prまでの範囲では、M/C油
圧に比例する。回生ブレーキの制動力は一定値以上には
あがらない。本実施例では、回生ブレーキがそれ以上上
がらない点で差圧弁6が開弁するように設定してある。
よって、M/C油圧がPr以上で回生ブレーキの制動力
は一定になる。一方、油圧ブレーキの制動力は、ホイー
ルシリンダに油圧が導入されて働くので、ホイールシリ
ンダの消費流量A2に対応してC2に示すように上昇す
る。全体の制動力は回生ブレーキの制動力(C1)と油
圧ブレーキの制動力(C2)の和(C3)となる。
図4を参照して説明する。最初のステップ41では、シ
ステムの初期化を実行する。即ち、マイクロコンピュ−
タの出力ポ−トのレベルを初期化し、内部メモリのチェ
ック及びクリアを実行し、割込み,通信,タイマ等の各
種モ−ドセットを実行する。次のステップ42では、故
障の有無をチェックする。即ち、ブレ−キECU26に
接続された各種センサからの情報およびモ−タECU2
7,変速機25等の外部ユニットから送られる情報に基
づいて、システム内の故障に関する状態を識別する。
のステップ44ではブレ−キスイッチ22の状態を参照
して、ブレ−キペダルの踏込みの有無を識別し、ブレ−
キペダル21の踏込みがなくなると、次のステップ45
に進む。
検出したマスタシリンダ圧Pmを入力し、次に圧力セン
サ12が検出したホイ−ルシリンダ圧Pwを入力し、マ
スタシリンダ圧Pmとホイ−ルシリンダ圧Pwとの差圧
をdPzとする。そして、差圧dPzを、オフセット係
数Kbに割り当てたメモリにストアする。
時には、配管24aの圧力(マスタシリンダ圧)も配管
24bの圧力(ホイ−ルシリンダ圧)も実際には零にな
るので、この時に検出されるマスタシリンダ圧Pmの値
及びホイ−ルシリンダ圧Pwの値は、いずれも圧力の0
[kg/cm2]に相当する。実際に使用している圧力
センサ11及び12に誤差が存在しなければ、この時の
圧力センサ11及び12の出力電圧は共に0.5[V]
になるが(図8参照)、実際にはセンサ毎の特性のばら
つき,電源電圧の違いに応じた変化,周囲温度の違いに
応じた変化などの影響により、それぞれの圧力センサの
出力には、0.5[V]とは多少違った値が現われる。
大きい場合、油圧ブレ−キと回生ブレ−キを組合せた制
動特性を図5のC3になるように設計していても、実際
の制動特性は図7に示すE3やF3のようになり、不具
合が生じる。
数Kbを自動的に調整する。この実施例では、マスタシ
リンダ圧Pmとホイ−ルシリンダ圧Pwとの差圧dPに
基づいて回生制動量Mを決定するので、実際の圧力が零
の時に検出される差圧dPzを、オフセット係数Kbと
してメモリに保存しておき、回生制動量Mを求める時に
利用する。
検出したホイ−ルシリンダ圧Pwを入力し、Pwをしき
い値(定数)Ptと比較する。このしきい値Ptは、図
5及び図6に示すように、比較的大きな値であり、少な
くともマスタシリンダ圧PmがPrより大きい時でない
とPw>Ptにはならない。Pw>Ptになると、次の
ステップ47に進む。
には、差圧弁6が開くので、それによって差圧弁6の両
端の差圧が一定(Pr)になるように自動的に制御され
る。即ち、ステップ47に進む時には、マスタシリンダ
圧Pmとホイ−ルシリンダ圧Pwとの差圧dPは、Pr
になり、この差圧は実際に使用している差圧弁6の特性
により定まる。
したマスタシリンダ圧Pmを入力し、このマスタシリン
ダ圧Pmと前のステップ46で検出したホイ−ルシリン
ダ圧Pwとの差圧をdPo とする。そして、次の計算式
を使用してゲイン係数Kaを求める。
5にC1で示すように、回生ブレ−キによる制動量は、
マスタシリンダ圧が0〜Prの間では、マスタシリンダ
圧に比例した値になり、マスタシリンダ圧がPr以上で
は、TBに固定される。
る差圧dPoは、差圧弁6の特性によって定まる差圧P
r(一定)と一致する。例えば、圧力センサ11及び1
2の検出感度が標準感度より大きい場合、検出される差
圧dPoは、それの標準値よりも大きめになるので、ス
テップ47で計算されるゲイン係数Kaは標準値よりも
小さめになる。また、圧力センサ11及び12の検出感
度が標準感度より小さい場合、検出される差圧dPo
は、それの標準値よりも小さめになるので、ステップ4
7で計算されるゲイン係数Kaは標準値よりも大きめに
なる。即ち、圧力センサ11及び12が検出した差圧d
Pにゲイン係数Kaを掛けることにより、圧力センサ1
1及び12の検出感度のばらつきを補償することができ
る。
る差圧dPoは、実際に使用している差圧弁6の特性に
よって定まる差圧Prと一致するので、差圧弁6の特性
のばらつきがゲイン係数Kaにも反映される。つまり、
圧力センサ11及び12が検出した差圧dPにゲイン係
数Kaを掛けることにより、差圧弁6の特性のばらつき
をも補償することができる。
Pとゲイン係数Ka及びオフセット係数Kbを用いて、
Ka・dP−Kbを計算して回生制動量Mを求めてい
る。従って、マスタシリンダ圧が実際に0の時には回生
制動量Mが0になり、マスタシリンダ圧が0とPrとの
間では回生制動量Mはマスタシリンダ圧に比例して値に
なり、マスタシリンダ圧がPr以上の時には回生制動量
Mは100%になる。油圧ブレ−キの制動量は、マスタ
シリンダ圧がPr以上で実際に差圧弁6が開いている時
に、(マスタシリンダ圧)−Prに比例した値になる。
従って、圧力センサ11及び12ならびに差圧弁6の特
性にばらつき等がある場合でも、常に図5にC3で示す
制動特性が得られる。
度に、図4に示す初期化を実行し、そのつど最適なゲイ
ン係数Ka及びオフセット係数Kbを求めるようにして
いるので、電源電圧の変動幅や温度の変動幅が大きい場
合であっても、その時の使用環境に合わせて、使用前に
システムの特性が自動的に補償される、という効果があ
る。
きく変動しない場合には、ゲイン係数Ka及びオフセッ
ト係数Kbの設定を最初に1回だけ実施すればよい。そ
の場合には、例えば、不揮発性メモリを設けて、電源オ
フ時にもゲイン係数Ka及びオフセット係数Kbを保持
するようにし、電源が投入された時に不揮発性メモリの
内容を参照して、ゲイン係数Ka及びオフセット係数K
bが未設定になっている場合にのみ、ゲイン係数Ka及
びオフセット係数Kbの計算及び保存を実施すればよ
い。あるいは、特別なスイッチを設けて、そのスイッチ
がオンになった時にだけ、ゲイン係数Ka及びオフセッ
ト係数Kbの計算及び保存を実施するように構成しても
よい。
6で圧力センサ12が検出したホイ−ルシリンダ圧Pw
を参照しているが、それの代わりに、圧力センサ11が
検出したマスタシリンダ圧Pmを参照してもよい。いず
れにしても、確実に差圧弁6が開いている時、つまりP
m>Prの時に、ステップ46からステップ47に進む
ように構成してあればよい。
定手段(46,47)が、差圧弁手段(6)が開いてい
る時に、第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力と第
2の圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力し、該
第1の圧力と第2の圧力との差圧に基づいてゲイン係数
(Ka)を自動的に決定し、ここで決定されたゲイン係
数と、検出した差圧(dP)とに基づいて回生制動量
(M)を決定するので、第1の圧力検出手段,第2の圧
力検出手段および差圧弁手段の特性にばらつきがある場
合や、電源電圧,温度等の変化によりそれらの特性が変
化する場合でも、ゲイン係数(Ka)の自動調整によっ
て、特性のずれが補償され、例えば図5にC3として示
すような好ましい制動特性が常に得られる。従って、高
価な圧力センサを採用したり、補償回路を設置する必要
がなく、検出感度の調整作業も不要になる。
ト決定手段(44,45)が、ブレ−キペダルの操作量
が零の時に、第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力
と第2の圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力
し、それらの差圧に基づいてオフセット係数(Kb)を
求め、ここで決定されたオフセット係数(Kb)を利用
して回生制動量(M)を決定するので、第1の圧力検出
手段および第2の圧力検出手段の検出特性にオフセット
ずれがある場合でも、それが自動的に補償され、例えば
図5にC3として示すような好ましい制動特性が常に得
られる。
手段もしくは第2の圧力検出手段が検出した圧力を予め
定めたしきい値(Pt)と比較することにより、差圧弁
手段が開いているか否かを確実に識別することができ
る。
列にバイパス弁手段(7)が接続されている場合でも、
正しいゲイン係数を求めることができる。
である。
図である。
ャ−トである。
ある。
ラフである。
ある。
チ 23:プロポ−ショニングバルブ 25:変速機 26:ブレ−キECU 27:モ−タECU 28:ポテンショメ−
タ
Claims (4)
- 【請求項1】 電気エネルギ−を蓄える車上バッテリ
−;該車載バッテリ−からの電力により車輪を駆動する
電気駆動手段;前記車輪の回転に伴なって前記電気駆動
手段が発生する電力を前記車載バッテリ−に戻す回生制
動手段;ブレ−キペダルの操作量に応じた液圧を発生す
る液圧発生手段;該液圧発生手段が発生する液圧に応じ
て前記車輪に制動力を与える液圧制動手段;及び前記液
圧発生手段と液圧制動手段との間の液体流路に介挿さ
れ、所定以上の液圧が印加された時に開く差圧弁手段;
を備える電動車輌の制動装置において:前記液圧発生手
段と前記差圧弁手段との間の液体流路の圧力を検出する
第1の圧力検出手段;前記差圧弁手段と前記液圧制動手
段との間の液体流路の圧力を検出する第2の圧力検出手
段;前記差圧弁手段が開いている時に、前記第1の圧力
検出手段が検出した第1の圧力と前記第2の圧力検出手
段が検出した第2の圧力とを入力し、該第1の圧力と第
2の圧力との差圧に基づいてゲイン係数を求める、ゲイ
ン決定手段;及び前記ゲイン係数が決定された後で、前
記第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力と前記第2
の圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力し、該第
1の圧力と第2の圧力との差圧と、決定された前記ゲイ
ン係数とに基づいて、前記回生制動手段の回生制動量を
決定する、回生制動量決定手段;を設けたことを特徴と
する、電動車輌の制動装置。 - 【請求項2】 前記ブレ−キペダルの操作量が零の時
に、前記第1の圧力検出手段が検出した第1の圧力と前
記第2の圧力検出手段が検出した第2の圧力とを入力
し、該第1の圧力と第2の圧力との差圧に基づいてオフ
セット係数を求める、オフセット決定手段;を更に含
み、前記回生制動量決定手段は、前記オフセット係数及
びゲイン係数が決定された後で、前記第1の圧力検出手
段が検出した第1の圧力と前記第2の圧力検出手段が検
出した第2の圧力とを入力し、該第1の圧力と第2の圧
力との差圧と、決定された前記オフセット係数及びゲイ
ン係数に基づいて、前記回生制動手段の回生制動量を決
定する、前記請求項1記載の電動車輌の制動装置。 - 【請求項3】 前記ゲイン決定手段は、前記第1の圧力
検出手段もしくは第2の圧力検出手段が検出した圧力を
予め定めたしきい値と比較して、前記差圧弁手段が開い
ているか否かを識別する、前記請求項1記載の電動車輌
の制動装置。 - 【請求項4】 前記液圧発生手段と液圧制動手段との間
の液体流路に、前記差圧弁手段と並列に接続されたバイ
パス弁手段を更に含み、前記ゲイン決定手段は、前記バ
イパス弁手段を閉じた状態で検出された前記第1の圧力
と第2の圧力との差圧に基づいてゲイン係数を求める、
前記請求項1記載の電動車輌の制動装置。
Priority Applications (1)
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JP01922094A JP3577605B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 電動車輌の制動装置 |
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1994
- 1994-02-16 JP JP01922094A patent/JP3577605B2/ja not_active Expired - Fee Related
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