JPH0722820Y2 - キーボードのキートツプ取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、キートツプが端押しされた際の傾きを防止す
るためにレバーを組み込んだキーボードのキートツプ取
付構造に係り、特に、キートツプ側のレバー支持部の構
造に関する。

〔従来の技術〕

パーソナルコンピユータやワードプロセツサ等の各種入
力装置に用いられるキーボードにおいて、大キーと称せ
られる大形のキートツプは、通常の取付構造では端押し
された際に長手方向に大きく傾いてしまうので、線材か
らなるレバーを組み込んでこれを防止している。

すなわち、大形のキートツプの従来の取付構造は、第３
図に示すように、キートツプ１の裏側の複数個所のレバ
ー支持部２を設け、プリント基板やパネル等の固定部材
３側には複数個所にレバー案内部４を設け、線材を略Ｃ
字形に屈曲させてなるレバー５の端部5aを上記レバー支
持部２の挿入孔2aに挿入し、かつレバー５の中間部5bを
上記レバー案内部４のガイド溝4aに挿入することによつ
て、レバー支持部２に回動自在に支持されたレバー５が
キートツプ１の昇降に伴いガイド溝4a内を摺動するよう
になつている。

なお、第３図中の符号６は固定部材３に取り付けられた
押鉛スイツチで、キートツプ１を下降させるとこの押釦
スイツチ６のステム6aが押し込まれてスイツチ動作が行
われる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上述した従来のキートツプ取付構造におい
て、キートツプ１側のレバー支持部２は、一対の挾持部
7,8を対向配置させて挿入孔2aを画成するというもので
あり、このレバー支持部２とキートツプ１とは成形金型
の関係から一体に成形できなかつた。そのため、別体で
成形したキートツプ１とレバー支持部２とをスナツプ嵌
合等により組み合わせて一体化せざるを得ず、部品点数
の増加や組立て作業の煩雑化を余儀なくされていた。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、その
目的は、キートツプとレバー支持部とが一体に成形で
き、部品点数の削減ならびに組立て作業の簡素化が図れ
るキーボードのキートツプ取付構造を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するために、本考案は、レバー支持部を
設けたキートップとレバー案内部を設けた固定部材との
間に上記キートップの長手方向の傾きを防止するための
線材を介在させてレバーとなし、このレバーが上記レバ
ー支持部に回動自在に支持されているとともに上記レバ
ー案内部に摺動自在に保持されているキーボードのキー
トップ取付構造において、上記レバー支持部が、上記キ
ートップの内壁から前記キートップの略開口部周縁を含
む平面まで突設された第１の挾持部と、上記第１の挾持
部に対し上記キートップの長手方向に沿ってずらした位
置に上記キートップの内壁に突設されかつ上記キートッ
プの略開口部周縁を含む平面まで至る先端部に切欠き部
を形成した第２の挾持部とを備え、上記第１の挾持部の
前面壁と上記切欠き部とで上記レバーを上記キートップ
の短手方向に挾持して支持するようにした構成にしてあ
る。

〔作用〕 上記手段によれば、第１の挾持部と第２の挾持部とが対
向関係にないのでレバー支持部を得るための金型構造が
単純になり、かつ少なくとも第１の挾持部に可撓性が付
与されているので樹脂冷却後の無理抜きも楽に行え、よ
つてスライドコアを用いるなどして金型構造を複雑化さ
せなくともキートツプとレバー支持部とが一体に成形で
きる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例に係るキートツプの断面図、
第２図はこのキートツプの一部破断斜視図であり、符号
11で示すキートツプの裏側の長手方向両端部に符号12で
示すレバー支持部が一体成形でしてある。

このレバー支持部12は、キートツプ11から板状に垂下さ
れて先端部分に可撓性が付与された第１の挾持部13と、
この第１の挾持部13に対し、キートツプ11の長手方向に
沿つてずらした位置に突設された第２の挾持部14とで構
成されている。この第１の挾持部13の前面壁13bには挿
入溝13aが形成されている。また、第２の挾持部14には
切欠14aが形成されて側壁14bが設けられている。

そして、線材を略Ｃ字形に屈曲させてなるレバー15を上
記レバー支持部12に取り付ける際には、このレバー15の
一部（中間部または端部）を第１の挾持部13の可撓性を
利用して図示下方から第１の挾持部13の前面壁13bと第
２の挾持部14の側壁14bとの隙間に押し込み挿入溝13aに
係合させる。これにより、レバー15は、第１の挾持部13
の前面壁13bと第２の挾持部14の側壁14bによつてキート
ツプ11の短手方向に挾持され、レバー支持部12に回動自
在に支持される。

なお、図示はしていないがプリント基板やパネル等の固
定部材側にはレバー案内部が設けてあり、このレバー案
内部が上記レバーを摺動自在に保持するようになつてい
る。

さて、上記実施例では第１の挾持部13と第２の挾持部14
とが対向関係になく、キートツプ11の長手方向に沿つて
両挾持部13,14がずらして配置してあるので、レバー支
持部12を得るための金型構造は比較的単純である。しか
も、挿入溝13aを有する第１の挾持部13には可撓性が付
与されているので、樹脂冷却後の無理抜きも楽に行え
る。したがつて、スライドコアを用いるなどして金型構
造を複雑化させなくとも、レバー支持部12をキートツプ
11と一体に成形することができ、その結果、部品点数が
削減できて組立て作業も簡素化する。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、第1,2の挾持部
の先端をキートップの略開口部周縁の平面までとしたの
で、キートップのとれるストローク高さにフレキシビリ
テイがとれ、キーボードの薄型化ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るキートツプの断面図、
第２図はこのキートツプの一部破断斜視図、第３図は従
来のキートツプ取り付け構造を示す断面図である。 11……キートツプ、12……レバー支持部、13……第１の
挾持部、13a……挿入溝、14……第２の挾持部、14a……
切欠、15……レバー。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】レバー支持部を設けたキートップとレバー
   案内部を設けた固定部材との間に上記キートップの長手
   方向の傾きを防止するための線材を介在させてレバーと
   なし、このレバーが上記レバー支持部に回動自在に支持
   されているとともに上記レバー案内部に摺動自在に保持
   されているキーボードのキートップ取付構造において、 上記レバー支持部が、上記キートップの内壁から前記キ
   ートップの略開口部周縁を含む平面まで突設された第１
   の挾持部と、上記第１の挾持部に対し上記キートップの
   長手方向に沿ってずらした位置に上記キートップの内壁
   に突設されかつ上記キートップの略開口部周縁を含む平
   面まで至る先端部に切欠き部を形成した第２の挾持部と
   を備え、 上記第１の挾持部の前面壁と上記切欠き部とで上記レバ
   ーを上記キートップの短手方向に挾持して支持するよう
   にしたことを特徴とするキーボードのキートップ取付構
   造。
2. 【請求項２】上記第１の挾持部が平板体からなり、該平
   板体の先端部に上記レバーを受ける挿入溝を設けてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のキーボードのキー
   トップ取付構造。