JPH07227855A - 樹脂成形型 - Google Patents

樹脂成形型

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JPH07227855A
JPH07227855A JP2441794A JP2441794A JPH07227855A JP H07227855 A JPH07227855 A JP H07227855A JP 2441794 A JP2441794 A JP 2441794A JP 2441794 A JP2441794 A JP 2441794A JP H07227855 A JPH07227855 A JP H07227855A
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JP
Japan
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resin
thermal conductivity
mold
wall
molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP2441794A
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English (en)
Inventor
Masaichi Yokota
政一 横田
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】良好な意匠面形状を有する樹脂成形体を成形で
きる樹脂成形型を得る。 【構成】上型11と低熱伝導率部材23を有する下型2
1とで構成されていて、上型11と下型21とが閉じら
れて、上型11の内壁12と下型21の内壁22と低熱
伝導率部材23とでキャビティ空間2を形成する樹脂成
形型の、低熱伝導率部材23の熱伝導率が、上型11の
内壁12及び下型21の内壁22の熱伝導率の1/50
〜1/10000である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な意匠形状の樹脂
成形体を与える樹脂成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形体の成形は、樹脂成形型の内壁
によってキャビティ空間を形成し、このキャビティ空間
に流動状の溶融樹脂材料を注入し、キャビティ空間内に
充填された溶融樹脂材料が冷却して固化することによっ
て行われる。こうして、成形型の内壁形状にあった成形
体を得るものである。
【0003】上記のように、溶融した樹脂材料はキャビ
ティ空間内で冷却固化するもので、あるが、この冷却の
際、成形体が熱収縮して、所定形状の成形体を得ること
ができない場合がある。そこで、上記所定形状の成形体
を得るために、成形工程の中に保圧過程を取り入れるこ
とによって、熱収縮による形状不良を防ぐことが提案さ
れている。
【0004】この保圧過程とは、溶融樹脂がキャビティ
空間内に充填された後、溶融樹脂が冷却固化する過程で
の熱収縮分を補うのに十分な樹脂を高圧でキャビティ空
間内にさらに押し込もうとする過程である。冷却収縮分
にちょうど等しい樹脂分がこの保圧過程で補給されれ
ば、原理的には形状の良好な成形体が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形体
の形状の複雑さ、及び溶融樹脂の注入口の位置などによ
り、一般的には成形品の冷却の進み具合が十分制御でき
ない。そのため、注入した高圧の溶融樹脂が必ずしも効
果的に収縮分を補えず、結果的に不均一な密度分布や、
残留応力の発生などによりヒケやソリなどを生じてしま
うことが多い。したがって、この不具合の解消のために
は、多くの試行錯誤や、成形ノウ・ハウが必要となる。
【0006】例えば、ガラス板の周縁部に一体的に形成
されるモールを、成形型内のキャビティーにガラス板を
インサートした上で溶融樹脂材料を流し込むことによっ
て成形する場合、樹脂によって形成されるモール部の形
状断面は複雑であり、かつガラス板の周縁部に沿った細
く長い形状である。そのため、保圧のために溶融樹脂材
料を補充したい部位に注入しようとしても、それ以前に
冷却固化して補充が不十分な部位が発生してしまい、結
果として良好な外観結果が得られないという欠点を有し
ていた。
【0007】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述の欠点を解消することにあり、従来知られていなかっ
た樹脂成形型を新規に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、樹脂材料が注入されるキ
ャビティ空間が形成されるように構成された内壁を有す
る樹脂成形型であって、前記内壁の一部は、その熱伝導
率が他の部分の熱伝導率の1/50〜1/10000で
ある材料により構成されていることを特徴とする樹脂成
形型を提供するものである。
【0009】
【作用】キャビティ空間を構成する部材として意匠面
側、すなわち得られる樹脂成形体の外界に面する側に高
い熱伝導率を持った部材を用い、意匠面でない部分の一
部、又は全部に低い熱伝導率を持った部材を用いた場合
の作用について述べる。
【0010】溶融した樹脂材料が成形型内のキャビティ
空間に充填され、保圧過程にある状態では、樹脂材料の
圧力が高いために、樹脂材料は成形型の内壁に十分密着
している。この際に、樹脂材料は成形型に接触している
部分から熱を奪われて冷却が進み、固化することによっ
て成形型の内壁の形状を形成するようになる。しかしな
がら、この冷却が成形型に接触していない樹脂内部で進
むに従い、冷却に伴う熱収縮のために、樹脂材料には内
壁に接触している部分を内部方向へ引っぱり込む応力が
働く。
【0011】本発明における樹脂成形型は、その内壁の
一部の熱伝導率が他の部分の熱伝導率の1/50〜1/
10000であるため、このような低熱伝導率部分に接
触している樹脂材料の冷却は、高熱伝導率部分に接触し
ている樹脂材料の冷却よりも遅くなる。通常、樹脂成形
型には鉄が用いられ、鉄の熱膨張率は100℃で70W
/(m・K)程度であるため、低熱膨張率部分に用いら
れる材料としては、その熱伝導率が数W/(m・K)か
ら小数点以下3桁のオーダーである材料が用いられる。
【0012】その結果、前述した樹脂の内部方向へ引っ
ぱり込む応力が働いた場合でも、樹脂材料の冷却が遅れ
て部分が他の部分に比べて溶融状態にあるため、この冷
却の遅れている部分が引っぱり込まれる。したがって、
樹脂の内部方向へ引っぱり込む応力が緩和されて、冷却
固化された樹脂成形体の高熱伝導率部分に接触している
部分は、熱収縮による変形が生じない。
【0013】特に、上記の高熱伝導率部分を樹脂成形体
の意匠面形状を形成する内壁とすると、意匠面以外の部
分には熱収縮による変形が生じても、意匠面にはそのよ
うな変形が起こらず、所定の良好な意匠面形状を得るこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明における樹脂成形型の一例を示す
要部概略断面図である。成形型1は、上型11と下型2
1とで構成されており、下型21は低熱伝導率部材23
を有している。上型11の内壁12は、樹脂成形体の意
匠面を形成するものであり、下型21の内壁22及び低
熱伝導率部材23は非意匠面を形成するものである。こ
うして上型11と下型21とが閉じられて、上型11の
内壁12と下型21の内壁22と低熱伝導率部材23と
でキャビティ空間2を形成する。さらに、このキャビテ
ィ空間2内に軟質塩化ビニルコンパウンドを注入し、冷
却固化させることによって、所望形状の樹脂成形体が得
られる。
【0015】低熱伝導率部材23の熱伝導率は、上型1
1の内壁12及び下型21の内壁22の熱伝導率よりも
低く、その値としては上型11の内壁12及び下型21
の内壁22の熱伝導率の1/50〜1/10000であ
る。本実施例では、上型11及び下型21は鉄製であ
り、低熱伝導率部材23としては熱伝導率が鉄の1/3
00であるエポキシ系樹脂を用いた。
【0016】図2(a)は、本発明の樹脂成形型の一例
を示す概略斜視図であり、図2(b)は、(a)に示す
樹脂成形体の一例を示す概略断面図である。キャビティ
空間内で冷却固化されて成形された樹脂成形体3は、上
型11及び下型21を解放することによってキャビティ
空間内から取り出される。本実施例では、下型21に備
えられた突起状の低熱伝導率部材23に相当する樹脂成
形体3の非意匠面側に凹部が形成される。
【0017】こうして得られた樹脂成形体3は、非意匠
面である低熱伝導率部材によって与えられる形状24よ
りもへこんだ形状32となっているが、逆に、意匠面3
1には熱収縮による変形が生じず、所望の形状となっ
た。
【0018】本発明における樹脂成形型が、上記の実施
例に限定されるものでないことはもちろんであり、例え
ば、キャビティ空間の形状は成形する樹脂成形体の形状
に応じて適宜変更されるものである。また、キャビティ
空間にインサート部材を装着することによって、このイ
ンサート部材に樹脂成形体を一体的に成形することもで
きる。
【0019】また、低熱伝導率部材としては、他の部分
の熱伝導率の1/50〜1/1000の熱伝導率を有し
ていれば、その材質等に制限はなく、鉄製の成形型の一
部に上記のエポキシ系樹脂を埋め込んだ場合をはじめ、
その他の樹脂やガラス材や熱伝導率の低い金属等を用い
ることができる。注入される樹脂材料が高温であるた
め、低熱伝導率の樹脂としては耐熱性の樹脂が好ましく
用いられ、上記のエポキシ系樹脂はその好ましい例であ
る。
【0020】さらに耐熱性が要求される場合には、耐熱
性エポキシ樹脂のほか、ガラス材が好ましく用いられ
る。ガラス材の熱伝導率は鉄の1/100程度であり、
上記実施例の低熱伝導率のエポキシ系樹脂の代わりに、
ガラス材を低熱伝導率部材として用いた場合も、図2
(b)に示すような良好な意匠面形状を有する樹脂成形
体が得られた。
【0021】低熱伝導率部材の備えられる位置は、樹脂
成形型の適宜の位置であって、得られる樹脂成形体の表
面形状を良好とする部分に相当する型の内壁、すなわち
意匠面を形成する型の内壁を除く部分に備えられるもの
である。例えば、図1に示したように下型に埋め込むよ
うに備えてもよいが、シート状に形成した低熱伝導率を
型の内壁に貼着させてもよく、成形する樹脂成形体の形
状にあわせて適宜決められるものである。
【0022】キャビティ空間内に注入される樹脂材料と
しては、溶融樹脂材料が例示され、軟質のポリ塩化ビニ
ル(PVCとする)のほか、PVCとエチレンの共重合
体、PVCと酢酸ビニルとの共重合体、PVCとプロピ
レンとの共重合体等、種々の熱可塑性樹脂や、これらに
添加材を加えたものが用いられる。
【0023】一方、低熱伝導率部材を用いずに、成形型
のキャビティ空間の形成部分すべてを同じ熱伝導率のも
ので形成して、成形された樹脂成形体の断面図を図3に
示す。この樹脂成形体33は、意匠面34が熱収縮によ
って変形してしまい、低熱伝導率部材を用いた場合と同
様の保圧条件下では、良好な形状の樹脂成形体が得られ
なかった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂成形型の内壁の一
部が低熱伝導率部分となっているため、樹脂注入口から
の保圧が樹脂内に均一に伝わらなくても、十分な保圧を
必要とせずに良好な意匠面形状を与えることができる。
こうして、従来のように射出成形で良好な意匠を得るの
が困難であった厚肉形状の樹脂成形体や、保圧が樹脂内
に均一に与えられなかった細長い形状の樹脂成形体であ
っても、良好な意匠面形状が得られる樹脂成形型を得る
ことができる。
【0025】さらに、十分な保圧が不要となったため、
保圧過程、冷却過程を短くすることが容易となり、加工
工程時間を減らすことができ、不良品の手直しにかかる
時間を省くこともでき、さらには良品条件範囲が広が
り、結果として不良率の低下が実現できる。また、従来
試行錯誤による試作に費していた時間を著しく低減する
ことができる。
【0026】特に、自動車窓用としてガラス板に一体的
に形成されるモールの成形においては、保圧過程時のガ
ラス板の破損が保圧の低減により防止できる。さらに、
破損による型キズの防止にも役立つことから、型補修時
間を削減でき、稼動率を向上させることができる。これ
は、ガラス板に限らず、従来の射出成形では破損してし
まうような、弱い材質のインサート部品も、保圧を低減
できることから可能となる。
【0027】また、自動車用窓ガラス板の周囲に後から
取り付けられるモールについても、成形型のガラス板へ
のかみ込み口を形成する部分に低熱伝導率部材を用いる
ことにより、良好な意匠を得る効果が得られるばかりで
なく、低熱伝導率部材で与えられる形状よりもへこんだ
形状が応力によって形成され、このへこみ部分にガラス
板とモールとを接着する接着剤が保持されて、接着剤の
洩れ防止や、外観への影響を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における樹脂成形型の一例を示す要部概
略断面図
【図2】本発明の樹脂成形の一例を示す型概略斜視図
(a)、及びこれを用いて成形された樹脂成形体の一例
を示す概略断面図(b)
【図3】従来の樹脂成形体の概略断面図
【符号の説明】
1:成形型 2:キャビティ空間 3:樹脂成形体 11:上型 12:上型の内壁 21:下型 22:下型の内壁 23:低熱伝導部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂材料が注入されるキャビティ空間が形
    成されるように構成された内壁を有する樹脂成形型であ
    って、前記内壁の一部は、その熱伝導率が他の部分の熱
    伝導率の1/50〜1/10000である材料により構
    成されていることを特徴とする樹脂成形型。
  2. 【請求項2】前記内壁の一部が、成形される樹脂の意匠
    面を成形する部分を含まないことを特徴とする請求項1
    の樹脂成形型。
JP2441794A 1994-02-22 1994-02-22 樹脂成形型 Pending JPH07227855A (ja)

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JP2441794A JPH07227855A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 樹脂成形型

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JP2441794A JPH07227855A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 樹脂成形型

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ID=12137587

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JP2441794A Pending JPH07227855A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 樹脂成形型

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JP (1) JPH07227855A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020178784A (ja) * 2019-04-23 2020-11-05 株式会社イノアックコーポレーション シートパッドおよびその製造方法、成形型

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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