JPH07225439A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JPH07225439A
JPH07225439A JP1666794A JP1666794A JPH07225439A JP H07225439 A JPH07225439 A JP H07225439A JP 1666794 A JP1666794 A JP 1666794A JP 1666794 A JP1666794 A JP 1666794A JP H07225439 A JPH07225439 A JP H07225439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
acrylate
emulsion
methacrylate
sensitive material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1666794A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Adachi
仁 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP1666794A priority Critical patent/JPH07225439A/ja
Publication of JPH07225439A publication Critical patent/JPH07225439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体上の一方の側に少なくとも2層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、支持体から遠い側の乳剤層は全ハロゲン化銀粒子
の70重量%以上がアスペクト比3以上の平板状ハロゲン
化銀粒子と、ガラス転移点が10℃以上であるポリマーラ
テックスまたはコロイダルシリカを含有し、かつ支持体
より近い乳剤層はアスペクト比2.5以下のハロゲン化銀
粒子とガラス転移点0℃未満であるポリマーラテックス
を含有していることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料により達成。 【効果】 高感度、高鮮鋭性を有し、かつプレッシャー
耐性と擦り傷の劣化のないハロゲン化銀写真感光材料の
提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは高感度、高鮮鋭性を有し、さらにプ
レッシャー耐性と擦り傷耐性が改良されたハロゲン化銀
写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療用X線診断の分野では、診断
回数の増加や確定診断のための撮影項目の増加等による
X線写真の撮影枚数の増加、さらに診断結果の迅速な回
答の必要から、より迅速な処理が望まれている。特に血
管造影撮影、外科などの術中撮影等、短時間での処理を
要求される分野では迅速処理が必須の条件である。
【0003】したがって、上記の条件を満たすために
は、撮影、処理作業の自動化、迅速化を促進することが
必要であり、用いるX線フィルムも迅速処理に対応する
性能を付与する必要がある。しかし、迅速処理を行うと
高pH、高温(30〜40℃)で処理することが多く、画質
の劣化を招き問題となる。
【0004】画質の劣化を伴わない迅速処理化の要請に
対して、近年、平板状ハロゲン化銀粒子が用いられてい
る。平板状ハロゲン化銀粒子は比表面積が大きいために
増感色素を多量に吸着でき分光増感を高めることがで
き、さらにクロスオーバー光を減少し、光散乱が少なく
高解像力の画像が得られる特徴がある。
【0005】しかしながら、平板状ハロゲン化銀粒子は
上記の特徴とその形状から機械搬送時等に感光材料が受
ける外圧に対して弱く、容易に擦り傷状の黒化が発生す
るという問題が生じており、この問題が未だ解決される
に至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、高感度、高鮮鋭性を有し、かつ
プレッシャー耐性と擦り傷の劣化のないハロゲン化銀写
真感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、支
持体上の一方の側に少なくとも2層のハロゲン化銀乳剤
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、支持体
から遠い側の乳剤層は全ハロゲン化銀粒子の70重量%以
上がアスペクト比3以上の平板状ハロゲン化銀粒子と、
ガラス転移点が10℃以上であるポリマーラテックスまた
はコロイダルシリカを含有し、かつ支持体より近い乳剤
層はアスペクト比2.5以下のハロゲン化銀粒子とガラス
転移点0℃未満であるポリマーラテックスを含有してい
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達
成される。
【0008】以下、本発明について具体的に説明する。
【0009】まず本発明に用いられるポリマーラテック
スについて説明する。ガラス転移点が0℃以上のポリマ
ーラテックスは具体的には ブチルメタクリレート:2-メチル-2-(1-オキソ-2-プロ
ペニルアミノ)-1-プロパンスルホン酸ナトリウム:3-オ
キソブタン酸の2-(2-メチル-1-オキソ-2-プロペニルオ
キシ)エチルエステル=88:5:7(ガラス転移点80
℃) エチルメタクリレート:2-メチル-2-(1-オキソ-2-プロ
ペニルアミノ)-1-プロパンスルホン酸ナトリウム:3-オ
キソブタン酸の2-(2-メチル-1-オキソ-2-プロペニルオ
キシ)エチルエステル=88:5:7(ガラス転移点40
℃) 酢酸ビニル:フェニルアクリレート=50:50(ガラス転
移点15℃) スチレン:ブチルアクリレート=60:40(ガラス転移点
18℃) スチレン:エチルアクリレート=50:50(ガラス転移点
25℃) エチルアクリレート:メチルメタクリレート=50:50
(ガラス転移点20℃) 等が挙げられるが、さらに好ましくは以下に示すポリマ
ーラテックスである。
【0010】本発明に用いられるポリマーラテックスを
形成する単量体としては少なくとも1種は25℃における
水に対する溶解度が0.025重量%以下であり、好ましく
は、0.015重量%以下である。この様なエチレン性単量
体としては例えばヘキシルアクリレート、2-エチルヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレート、tert-オク
チルアクリレート、ノニルアクリレート、iso-ノニルア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、n-ステアリ
ルアクリレート、ドデシルアクリレート、トリデシルア
クリレート等のアクリル酸エステル類、ブチルメタクリ
レート、iso-ブチルメタクリレート、tert-ブチルメタ
クリレート、ヘキシルメタリレート、2-エチルヘキシル
メタリレート、オクチルメタリレート、iso-オクチルメ
タクリレート、tert-オクチルメタリレート、ノニルメ
タリレート、iso-ノニルメタリレート、シクロヘキシル
メタリレート、n-ステアリルメタリレート、ドデシルメ
タクリレート、トリデシルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル類等やジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0011】本発明に用いられるポリマーラテックスを
形成する単量体の25℃の水に対する溶解度は、新実験化
学講座基本操作1(丸善化学、1975)に記載されている
方法で測定することができる。この方法で測定すると上
記本発明の単量体の25℃の水に対する溶解度は、例えば
2-エチルヘキシルアクリレートで0.01重量%、2-エチル
ヘキシルメタクリレートで0.00重量%、シクロヘキシル
メタクリレートで0.00重量%である。比較の単量体であ
るスチレンで0.03重量%、ブチルアクリレートで0.32重
量%ブチルメタクリレートで0.03重量%であった。
【0012】本発明で用いられるポリマーラテックス
は、上記単量体化合物の他の単量体化合物を共重合して
も良く、共重合するエチレン性単量体化合物としては、
例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル
類、ビニルエステル類、オレフィン類、スチレン類、ク
ロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイ
ン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アクリルア
ミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルケト
ン類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不
飽和ニトリル類、多官能単量体、各種不飽和酸から選ば
れる1種又は2種以上を組み合わせた単量体化合物を挙
げることができる。
【0013】これらの単量体化合物について更に具体的
に示すと、アクリル酸エステル類としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレー
ト、tert-ブチルアクリレート、アミルアクリレート、
ヘキシルアクリレート、2-クロロエチルアクリレート、
2-ブロモエチルアクリレート、4-クロロブチルアクリレ
ート、シアノエチルアクリレート、2-アセトキシエチル
アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、メ
トキシベンジルアクリレート、2-クロロシクロヘキシル
アクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルアクリレート、5-ヒドロキシペンチルア
クリレート、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピルアク
リレート、2-メトキシエチルアクリレート、3-メトキシ
ブチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、
2-iso-プロポキシアクリレート、2-ブトキシエチルアク
リレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチルアクリレー
ト、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、ω-
メトキシポリエチレングリコールアクリレート(付加モ
ル数n=9)、1-ブロモ-2-メトキシエチルアクリレー
ト、1,1-ジクロロ-2-エトキシエチルアクリレートなど
が挙げられる。
【0014】メタクリル酸エステル類の例としては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピ
ルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、ス
ルホプロピルメタクリレート、N-エチル-N-フェニルア
ミノエチルメタクリレート、2-(3-フェニルプロピルオ
キシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミノフェノキ
シエチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニルメタ
クリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタク
リレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、4-ヒド
ロキシブチルメタクリレート、トリエチレングリコール
モノメタクリレート、ジプロピレングリコールモノメタ
クリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、3-メト
キシブチルメタクリレート、2-アセトキシエチルメタク
リレート、2-アセトアセトキシエチルメタクリレート、
2-エトキシエチルメタクリレート、2-iso-プロポキシエ
チルメタクリレート、2-ブトキシエチルメタクリレー
ト、2-(2-メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2-
(2-エトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2-(2-ブ
トキシエトキシ)エチルメタクリレート、ω-メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート(付加モル数n=
6)、アリルメタクリレート、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチルメチルクロライド塩などを挙げることができ
る。
【0015】ビニルエステル類の例としては、ビニルア
セテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、
ビニルイソブチレート、ビニルカプロエート、ビニルク
ロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルフ
ェニルアセテート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル
などが挙げられる。
【0016】またオレフィン類の例としては、ジシクロ
ペンタジエン、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペ
ンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、ク
ロロプレン、ブタジエン、2,3-ジメチルブタジエン等を
挙げることができる。
【0017】スチレン類としては、例えば、スチレン、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメ
チルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレ
ン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレ
ン、トリフルオロメチルスチレン、ビニル安息香酸メチ
ルエステルなどが挙げられる。
【0018】クロトン酸エステル類の例としては、クロ
トン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
【0019】またイタコン酸ジエチル類としては、例え
ば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコ
ン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0020】マレイン酸ジエステル類としては、例え
ば、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイ
ン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0021】フマル酸ジエステル類としては、例えば、
フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチ
ルなどが挙げられる。
【0022】アクリルアミド類としては、アクリルアミ
ド、メチルアクリルアミド、エチルアクリルアミド、プ
ロピルアクリルアミド、ブチルアクリルアミド、tert-
ブチルアクリルアミド、シクロヘキシルアクリルアミ
ド、ベンジルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリ
ルアミド、メトキシエチルアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルアクリルアミド、フェニルアクリルアミド、
ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、β
-シアノエチルアクリルアミド、N-(2-アセトアセトキシ
エチル)アクリルアミドなど;メタクリルアミド類、例
えば、メタクリルアミド、メチルメタクリルアミド、エ
チルメタクリルアミド、プロピルメタクリルアミド、ブ
チルメタクリルアミド、tert-ブチルメタクリルアミ
ド、シクロヘキシルメタクリルアミド、ベンジルメタク
リルアミド、ヒドロキシメチルメタクリルアミド、メト
キシエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルメ
タクリルアミド、フェニルメタクリルアミド、ジメチル
メタクリルアミド、ジエチルメタクリルアミド、β-シ
アノエチルメタクリルアミド、N-(2-アセトアセトキシ
エチル)メタクリルアミドなど;アリル化合物、例え
ば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、ラウリン酸アリ
ル、安息香酸アリルなど;ビニルエーテル類、例えば、
メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシ
ルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、ジ
メチルアミノエチルビニルエーテルなど;ビニルケトン
類、例えば、メチルビニルケトン、フェニルビニルケト
ン、メトキシエチルビニルケトンなど;ビニル異節環化
合物、例えば、ビニルピリジン、N-ビニルイミダゾー
ル、N-ビニルオキサゾリドン、N-ビニルトリアゾール、
N-ビニルピロリドンなど;グリシジルエステル類、例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
トなど;不飽和ニトリル類、例えば、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなど;多官能性単量体、例え
ば、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、
エチレングリコールジメタクリレートなど。
【0023】更に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、イタコン酸モノアルキル、例えば、
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコ
ン酸モノブチルなど;マレイン酸モノアルキル、例え
ば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マ
レイン酸モノブチルなど;シトラコン酸、スチレンスル
ホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、ビニルスルホン
酸、アクリロイルオキシアルキルスルホン酸、例えば、
アクリロイルオキシメチルスルホン酸、アクリロイルオ
キシエチルスルホン酸、アクリロイルオキシプロピルス
ルホン酸など;メタクリロイルオキシアルキルスルホン
酸、例えば、メタクリロイルオキシジメチルスルホン
酸、メタクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクリ
ロイルオキシプロピルスルホン酸など;アクリルアミド
アルキルスルホン酸、例えば、2-アクリルアミド-2-メ
チルエタンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプ
ロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルブタン
スルホン酸など;メタクリルアミドアルキルスルホン
酸、例えば、2-メタクリルアミド-2-メチルエタンスル
ホン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホ
ン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルブタンスルホン酸
など;アクリロイルオキシアルキルホスフェート、例え
ば、アクリロイルオキシエチルホスフェート、3-アクリ
ロイルオキシプロピル-2-ホスフェートなど;メタクリ
ロイルオキシアルキルホスフェート、例えば、メタクリ
ロイルオキシエチルホスフェート、3-メタクリロイルオ
キシプロピル-2-ホスフェートなど;親水基を2個有す
る3-アリロキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナフ
チルなどが挙げられる。これらの酸はアルカリ金属(例
えば、Na、Kなど)又はアンモニウムイオンの塩であっ
てもよい。さらにその他の単量体化合物としては、米国
特許3,459,790号、同3,438,708号、同3,554,987号、同
4,215,195号、同4,247,673号、特開昭57-205735号等に
記載されている架橋性単量体を用いることができる。こ
のような架橋性単量体の例としては、具体的にはN-(2-
アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、N-{2-(2-ア
セトアセトキシエトキシ)エチル}アクリルアミド等を
挙げることができる。
【0024】これらの単量体化合物のうち、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル
類、スチレン類、オレフィン類が好ましく用いられる。
【0025】本発明に用いるポリマーラテックスは、種
々の方法で容易に製造することができる。例えば、乳化
重合法、或いは溶液重合又は塊状重合等で得たポリマー
を、再分散する方法等がある。
【0026】乳化重合法では、水を分散媒とし、水に対
して10〜50重量%の単量体と単量体に対して0.05〜5重
量%の重合開始剤、0.1〜20重量%の分散剤を用い、約3
0〜100℃、好ましくは60〜90℃で3〜8時間攪拌下重合
させることによって得られる。単量体の濃度、開始剤
量、反応温度、時間等は幅広くかつ容易に変更できる。
【0027】開始剤としては、水溶性過酸化物(例えば
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、水溶性アゾ
化合物(例えば2,2′-アゾビス-(2-アミジノプロパン)-
ハイドロクロライド等)等を挙げることができる。
【0028】分散剤としては水溶性ポリマーの他にアニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性
活性剤、両性活性剤が挙げられ、これらを単独で用いて
もまた併用しても良く、好ましくは水溶性ポリマーとノ
ニオン活性剤またはアニオン性活性剤との併用である。
【0029】溶液重合では一般に適当な溶剤(例えばエ
タノール、メタノール、水等)中で適当な濃度の単量体
の混合物(通常、溶剤に対して40重量%以下、好ましく
は10〜25重量%の混合物)を重合開始剤(例えば、過酸
化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸ア
ンモニウム等)の存在下で適当な温度(例えば40〜120
℃、好ましくは50〜100℃)に加熱することにより共重
合反応が行われる。その後、生成したコポリマーを溶か
さない媒質中に反応混合物を注ぎこみ、生成物を沈降さ
せ、ついで乾燥することにより未反応混合物を分離除去
する。
【0030】次いでコポリマーは溶かすが水には溶けな
い溶媒(例えば酢酸エチル、ブタノール等)にコポリマ
ーを溶かし、分散剤(例えば界面活性剤、水溶性ポリマ
ー等)の存在下、激しく分散し、その後溶媒を留去しポ
リマーラテックスを得る。
【0031】本発明で用いるポリマーラテックスを形成
するポリマーのTg(ガラス転移温度)は、60℃以下で
あることが好ましく特に好ましくは40℃以下である。
【0032】本発明で用いられるエチレン性単量体類の
多くのポリマーのTgは、ブランドラップらによる“ポ
リマーハンドブック”III−139頁からIII−179頁(1966
年)(ワイリーアンドサンズ社版)に記載されており、
コポリマーのTg(°K)は下記の式で表される。
【0033】 Tg(コポリマー)=v1Tg1+v2Tg2+…+vWTgW 但し上式中v1,v2…vWはコポリマー中の単量体の重
量分率を表し、Tg1,Tg2…TgWはコポリマー中の各単
量体のホモポリマーのTg(°K)を表す。
【0034】上式に従って計算されたTgには、±5℃
の精度がある。
【0035】本発明で用いるポリマーラテックスの合成
法に関しては、米国特許2,852,386号、同2,853,457号、
同3,411,911号、同3,411,912号、同4,197,127号、ベル
ギー特許688,882号、同691,360号、同712,823号、特公
昭45-5331号、特開昭60-18540号、同51-130217号、同58
-137831号、同55-50240号などに詳しく記載されてい
る。
【0036】本発明で用いるポリマーラテックスの平均
粒径は、0.5〜300nmのものであればいずれも好ましく使
用することができ、30〜250nmが特に好ましい。
【0037】本発明で用いるポリマーラテックスの粒子
サイズは、’高分子ラテックスの化学’(高分子刊行
会、1973年)に記載されている電子顕微鏡写真法、石鹸
滴定法、光散乱法、遠心沈降法により測定できるが、光
散乱法が好ましく用いられる。光散乱法の装置として
は、DLS700(大塚電子社製)を用いた。
【0038】又、分子量の規定は特にはないが、好まし
くは総分子量で1,000〜1,000,000、更に好ましくは2,00
0〜500,000である。
【0039】(ポリマーラテックスの製造法) 製造例1(Lx−Aの合成) 1,000mlの4つ口フラスコに攪拌器、温度計、滴下ロー
ト、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを導入し
脱酸素を行いつつ蒸留水350ccを加えて内温が80℃とな
るまで加熱した。分散剤としてSf−15、4.5gを添加
し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウム0.45gを添
加し、次いでエチルヘキシルアクリレート90gを滴下ロ
ートで約1時間かけて滴下する。滴下終了後5時間その
まま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応単量体を除去
する。その後冷却しアンモニア水でpH6に調整しポリ
マーラテックスを得る。粒径は150nmであった。
【0040】製造例2(Lx−Bの合成) 1,000mlの4つ口フラスコに攪拌器、温度計、滴下ロー
ト、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを導入し
脱酸素を行いつつ蒸留水350ccを加えて内温が80℃とな
るまで加熱した。分散剤としてP−12 4.5gを添加し、
さらに開始剤として過硫酸アンモニウム0.45gを添加
し、次いでエチルヘキシルアクリレート90gを滴下ロー
トで約1時間かけて滴下する。滴下終了後4時間そのま
ま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応単量体を除去す
る。その後冷却しアンモニア水でpH6に調整しポリマ
ーラテックスを得る。粒径は200nmであった。
【0041】製造例3(Lx−Cの合成) 500mlの3つ口フラスコに、ジオキサン200mlを入れ窒素
ガスで脱酸素を行う。その後、イソノニルアクリレート
15g、シクロヘキシルアクリレート35gを添加し、更に
開始剤としてアゾビスイソ酪酸ジメチル1.2gを加え、6
0℃で6時間反応を続ける。反応終了後、反応液を3l
の蒸留水に激しく攪拌しながら加え、白色結晶を得る。
この白色結晶を濾取、乾燥した後、酢酸エチル100mlに
溶解し、Sf−19、2gを添加した蒸留水500mlに激し
く攪拌しながら加え、次いで酢酸エチルを除去しポリマ
ーラテックスを得る。粒径は180nmであった。
【0042】
【化1】
【0043】以下に本発明に係わるポリマーラテックス
の具体例を示す。モノマーのサフィックスはそれぞれの
含有百分率を示す。
【0044】
【化2】
【0045】
【化3】
【0046】
【化4】
【0047】以下に、本発明のガラス転移点が0℃未満
のポリマーラテックスの製造例及び本発明について実施
例により更に詳しく説明するが本発明はこれらの製造
例、実施例によって限定されるものではない。
【0048】製造例4(Lx−Dの合成) 撹拌器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、還流冷却器
をつけた四つ口フラスコに、純水270ccを入れ、70℃に
加熱し、還流冷却器を水冷し窒素ガスを窒素導入管から
四つ口フラスコ中に窒素ガスを30分間導入した。ついで
上述の条件下に、重合開始剤として過硫酸カリウムを5
mmol/l加え、ついでスレチン40g、ブチルアクリレー
ト40gよりなる重合性不飽和化合物80gを30分かけ滴下
ロートより滴下し、その後12時間かけて重合させて重合
体を得た。ラテックスの粒径は平均粒径50nmであった。
【0049】Lx−15からLx−34については、ラテッ
クス製造例4と重合性不飽和化合物の種類を表1のよう
に変えて、各種ガラス転移点を有する重合体を得た。
【0050】 表中の記号の説明 BA :ブチルアクリレート St :スチレン GMA :グリシジルメタクリレート But :ブタジェン EA :エチルアクリレート MAA :メタクリル酸 TEA :t-ブチルアクリレート PA :プロピルアクリレート AA :アクリル酸 BMA :ブチルメタクリレート MAN :マレイン酸ナトリウム塩 VAc :酢酸ビニル HHMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート AM :アクリルアミド VdcL:ビニルデンクロライド It :イタコン酸
【0051】
【表1】
【0052】本発明において、ポリマーラテックスの使
用量は重量比でバインダー総重量の0.5〜50%である。
【0053】ガラス転移点が0℃以上のポリマーラテッ
クスについてガラス転移点は好ましくは10℃〜100℃で
ある。又、ガラス転移点が0℃未満のポリマーラテック
スとは、ガラス転移点は−1℃〜−100℃好ましくは−1
0℃〜−50℃である。
【0054】次に、本発明に係るコロイダルシリカは、
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層に添加、含有される。
【0055】コロイダルシリカとしては平均粒子径が5
μm〜5000μm、好ましくは10μm〜1000μmで、主成分は
二酸化ケイ素からなり、少量成分としてアルミン酸塩を
含んでいてもよい。アルミン酸塩としてはアルミン酸ナ
トリウム、アルミン酸カリウムなどが挙げられる。これ
らコロイダルシリカには安定化剤として水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニ
ウム等の無機塩類やテトラメチルアンモニウムイオンの
如き有機塩が含まれていてもよい。
【0056】コロイダルシリカの具体例としては例えば
E.I.Du Pont de Nemouvs & Co(USA)からのLudox AM、Lu
dox AS、Ludox LS、Ludox TM、Ludox HSなど、日産化学
(社)からのスノーテックス20、スノーテックス30、スノ
ーテックスC、スノーテックスOなどの商品名で、Mons
anto Co(USA)からのSyton C-30、Syton ZOOなどの商品
名で、Nalco Chem CoからNalcoag-1060、Nalcoag-ID 21
〜64などの商品名で市販されており、これらは容易に入
手することが出来る。
【0057】本発明に係る乳剤に添加される上記のコロ
イダルシリカの使用量は、乳剤層のゼラチン量に対し、
乾燥重量比で0.01%〜2.0%でよく、より好ましくは0.1
%〜1.0%である。添加に際しては水又は親水性溶媒で
適宜に希釈したものを添加してよく、乳剤への添加時期
は特に限定されないが、好ましくは化学熟成終了後の塗
布前の任意の工程に添加するのがよい。
【0058】本発明における粒子直径(粒径)とは、粒
子の投影像を同面積の円像に換算した時の直径である。
粒子厚さとは平板状粒子の互いに対向する2つの主平面
の距離をいう。粒子の投影面積は、この粒子の和から求
めることができる。全投影面積及び粒子直径を求めるた
めの投影面積はいずれも粒子の重なりが生じない程度に
試料台上に分布されたハロゲン化銀結晶サンプルを電子
顕微鏡で1〜5万倍に拡大して投影し、その写真上の粒
子直径または投影面積を実測することにより得ることが
できる。測定個数は無差別に1000個以上あることとす
る。粒子の厚さは電子顕微鏡によって試料を斜めから観
察することによって得ることができる。
【0059】本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤と
は、 (粒径の標準偏差)/(平均粒径)×100=分布の広さ
(%) によって定義した分布の広さが30%以下のものであり、
さらに好ましくは20%以下のものである。ここで粒径の
測定方法は前記の測定方法に従うものとし、平均粒径は
単純平均とする。
【0060】平均粒径=Σdii/Σni 単分散粒子を得る方法としては種粒子を含むゼラチン溶
液中に水溶性銀塩溶液とハライド溶液をpAg及びpHの制
御下ダブルジェット法によって調製することができる。
添加速度の決定に当たっては特開昭54-48521号、同58-4
9938号を参考にすることができる。
【0061】本発明における双晶粒子とは1つの粒子内
に1つ以上の双晶面を有するハロゲン化銀結晶を意味す
る。双晶の形態の分類はクラインとモイザーによる報文
ホトグラフィッシュ・コレスポンデンツ〔Photographis
he Korrespondenz〕99巻99頁、同100巻57頁に詳しく述
べられている。
【0062】本発明のハロゲン化銀粒子は、一般に該粒
子を含有するハロゲン化銀乳剤の形で製造される。本発
明に用いられる支持体に最も遠い層に用いられるハロゲ
ン化銀粒子の形状は平均アスペクト比(粒子直径/粒子
厚さ)が3以上の平板状粒子であり、支持体により近い
層に用いられるハロゲン化銀粒子の形状はその平均アス
ペクト比が2.5以下である。好ましくは各々全投影面積
の50%が厚さ0.3μm未満でかつアスペクト比が3以上の
双晶粒子または2.5以下である単分散の双晶粒子であ
る。
【0063】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
が、ハロゲン化銀粒子の全投影面積に占める割合は好ま
しくは60%以上、より好ましくは70%以上である。アス
ペクト比の平均値は全平板状粒子の厚みに対する粒径の
比を平均することにより得られる。双晶の2つ以上の双
晶面は互いに平行であっても平行でなくともよい。双晶
面は直接電子顕微鏡で観察することができるが、ハロゲ
ン化銀を樹脂中に分散して固め、超薄切片試料として断
面から観察することもできる。
【0064】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤を構成す
る上記ハロゲン化銀双晶粒子は主として2枚以上の平行
な双晶面を有するものであることが好ましく、より好ま
しくは偶数枚、特に好ましくは2枚の双晶面をもつこと
である。
【0065】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤を構成す
る上記ハロゲン化銀双晶粒子は主として2枚以上の平行
な双晶面を有する。双晶粒子が大型粒子から数えた時の
個数にして50%以上、好ましくは60%以上、特に好まし
くは70%以上の場合である。本発明における単分散双晶
とは、双晶粒子の粒径の分布の広さが30%以下のもので
あり、さらに好ましくは20%以下のものである。本発明
に用いられるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀組成は好
ましくは沃化銀2.0モル%以下、より好ましくは2.0〜0.
05モル%含有する沃臭化銀、沃塩臭化銀のいずれのハロ
ゲン化銀を用いても良い。また、粒子内のハロゲン分布
に関しては均一構造でも層状構造(コア/シェル構造)
をなしていてもよい。
【0066】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は酸
性法、中性法、アンモニア法等のいずれの方法をとって
もよいが、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
形式としてはダブルジェット法(同時混合法)を用い
る。同時混合法の1つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、即ちコントロール
ド・ダブルジェット法を用いることもできる。この方法
によると結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロ
ゲン化銀乳剤が得られる。
【0067】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤は、バイ
ンダーとしてハロゲン化銀を包むための種々の親水性コ
ロイドが用いられる。これらの親水性コロイドとしては
ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド
などの合成ポリマーやコロイド状アルブミン、ポリサッ
カローズ誘導体などの写真用バインダーが用いられる。
【0068】本発明に係る乳剤は、物理熟成又は化学熟
成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いるこ
とができる。公知の添加剤としては、例えばリサーチ・
デイスクロージャー No.17643(1978年12月)及び同No.
18716(1979年11月)に記載された化合物が挙げられ
る。本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体
としては、例えば前述のRD−17643の28頁及びRD−1
8716の647頁左欄に記載されているものが挙げられる。
適当な支持体としては、プラスチックフィルムなどでこ
れら支持体の表面は一般に、塗布層の接着をよくするた
めに、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射など
を施してもよい。そして、このように処理された支持体
上の片面あるいは両面に本発明に係る乳剤を塗布するこ
とができる。
【0069】本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料のす
べてに適用可能であるが、特に高感度の黒白用感光材料
に適している。
【0070】医療用X線ラジオグラフィーに本発明を適
用する場合、例えば透過性放射線曝射によって近紫外光
ないし可視光を発生する蛍光体を主成分とする蛍光増感
紙が用いられる。これを本発明の乳剤を両面塗布してな
る感光材料両面に密着し露光することが望ましい。
【0071】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0072】(本発明乳剤試料の調製)特開昭61-6643
号の方法によって、単分散性の球型種乳剤を調製した。
【0073】 〈A1〉 オセインゼラチン 150g 臭化カリウム 53.1g 沃化カリウム 24.0g 水で 7.2l 〈B1〉 硝酸銀 1500g 水で 6l 〈C1〉 臭化カリウム 1327g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール(メタノールで溶解) 0.3g 水で 3l 〈D1〉 アンモニア水(28%) 705ml 40℃で激しく撹拌したA1液に、B1液とC1液をダブル
ジェット法により30秒で添加し、核の生成を行った。こ
の時のpBrは1.09〜1.15であった。1分30秒後、D1
を20秒で添加し5分間の熟成を行った。熟成時のKBr
濃度は0.071モル/l、アンモニア濃度は0.63モル/
lであった。その後pHを6.0に合わせ、直ちに脱塩、水
洗を行った。この種乳剤を電子顕微鏡観察したところ、
平均粒径0.26μm、分布の広さ18%の単分散性球型の種
乳剤であった。得られた種乳剤を硝酸銀溶液とハライド
溶液とをpH及びpAgを制御しながら混合するコントロー
ルド・ダブルジェット法により成長させ、物理熟成後、
脱塩処理して、平均粒径0.92μmでアスペクト比が3.6の
平均沃化銀含有量2.0モル%の平板状沃臭化銀乳剤を得
た。得られた乳剤に、化学増感剤として、チオシアン酸
アンモニウムと塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを加え、
金・硫黄増感を行った。その後、4-ヒドロキシ-6-メチ
ル-1,3,3a,7-テトラザインデンを加え、次に、沃化カリ
ウムと分光増感色素(イ)、(ロ)を、それぞれ300m
g、5mg/AgXlモルを添加し、分光増感を行った。
【0074】
【化5】
【0075】得られた本発明の平板状沃臭化銀乳剤に、
AgX1モルにつき下記の添加剤を加え乳剤塗布液Em−
1とした。
【0076】 t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニルホスホニウムクロライド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンゾイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 15mg
【0077】
【化6】
【0078】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 10mg スチレン-無水マレイン酸共重合体 7.5g (立方晶沃臭化銀乳剤の調製)平均粒径0.3μmの沃化銀
2.0モル%を含有する沃臭化銀の単分散粒子を核とし、
沃化銀30モル%を含有する沃臭化銀をpH9.8、pAg7.8で
成長させ、その後pH8.2、pAg9.1で臭化カリウムと硝酸
銀を等モル添加し、平均沃化銀含有率が2.0モル%の単
分散性沃臭化銀乳剤を調製した。脱塩、水洗後に得られ
た乳剤を電子顕微鏡で観察したところ、平均粒径0.40μ
mで分布の広さ16%未満の単分散性立方晶沃臭化銀乳剤
を調製した。
【0079】得られた乳剤に前記平板状乳剤と同様な方
法で、金・硫黄増感及び分光増感を行い、次に4-ヒドロ
キシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデンを加え、次
に、沃化カリウムと分光増感色素(イ)、(ロ)を、そ
れぞれ300mg、5mg/AgXlモルを添加し、分光増感を行
った。
【0080】得られた立方晶沃臭化銀乳剤にAgX1モル
について前記の添加剤を加えハロゲン化銀乳剤塗布液E
m−2とした。
【0081】(比較乳剤の調製)Em−1、Em−2を
ハロゲン化銀モル比で7:3となるように混合した乳剤
を調製し、比較乳剤Em−3とした。
【0082】また表面保護層にはゼラチン1g当たり下
記化合物を加えた。
【0083】
【化7】
【0084】 平均粒径5μmのポリメチルメタクリレート 7mg Em−1〜3のそれぞれの乳剤に表1及び表2に示すよ
うにポリマーラテックス、コロイダルシリカを添加して
上層、下層乳剤塗布液を調製した。
【0085】(感光材料試料の作製)これら塗布液を用
いて、次のように試料を調製した。即ち、写真乳剤層は
ゼラチン量として2.0g/m2となるように、ハロゲン
化銀粒子は銀換算値で片面当たり1.90g/m2となるよう
に、又、保護層はゼラチン付量として1.15g/m2となる
ように、2台のスライドホッパー型コーターを用い毎分
80mのスピードで支持体上に両面同時塗布を行い、2分
20秒で乾燥し、試料を得た。支持体としては、グリシジ
ルメタクリレート50wt%、メチルアクリレート10wt%、
ブチルメタクリレート40wt%の3種モノマーからなる共
重合体の濃度が10wt%になるように希釈して得た共重合
体水性分散液を下引液として塗設した175μmのX線フィ
ルム用の青色着色したポリエチレンテレフタレートフィ
ルムベースを用いた。
【0086】これらの試料を下記方法によりそれぞれの
項目について評価を行った。
【0087】解像力(MTF)の評価 試料No.1及びNo.2について0.5〜10ライン/mmのフン
クテストチャートSMS5853(コニカメヂカル(株)販
売)をX線写真用蛍光増感紙KO−250(コニカ(株)
製)を用い常法により撮影を行った。
【0088】撮影フィルムを自動現像機SRX−501を
用い、現像液XD−SR、定着液XF−SR(いずれも
コニカ(株)製)にて35℃で45秒処理を行った。
【0089】現像済みの試料フィルムに記録された矩形
波パターンをマイクロデンシトメータPDM−5 タイ
プB(コニカ(株)製)を用い測定スリットサイズを矩形
波に平行方向300μm、直角方向25μmで測定した。得ら
れたMTF値を空間波数2.0ライン/mmの値で示す。
【0090】鮮鋭性の評価 四肢骨ファントムをX線入射角30度斜入射撮影し、前記
同様に処理して得られたフィルムを写真観察用光源台上
で目視により下記5段階で評価した。
【0091】1)非常に劣る 2)劣る 3)普通 4)良好 5)非常に良好擦り傷耐性の評価 得られた試料を25℃、30%RHの条件下で1時間調湿した
後、同条件下で市販のナイロンタワシを用いて2×2cm
の面積に荷重100gをかけ、毎秒2cmのスピードでこす
った。そのまま未露光で上記のセンシト同様に現像処理
し、黒化した擦り傷の本数を数えた。数値が少ない方が
擦り傷耐性が優れることを表す。
【0092】プレッシャーマークの評価 プレッシャーマークは、以下により測定した。
【0093】相対湿度40%、温度23℃の条件下で2時間
調湿した試料を、曲率半径4mmで180°折り曲げる。次
いで、現像を行い(但し、露光は行わない)、得られた
試料について折り曲げて黒化の生じた部分の濃度を測定
し、黒化の生じていない部分との濃度差(△D)を求め
た。
【0094】いずれも試料の現像はコニカ(株)製 SR
X−501自動現像機を用い、XD−SR現像液で45秒処
理した。
【0095】結果を表2、表3に示す。
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】表2及び表3の結果から本発明の試料はM
TF、鮮鋭性が良好で、擦り傷、プレッシャー黒化も少
ないことがわかる。
【0099】
【発明の効果】本発明により高感度、高鮮鋭性を有し、
かつプレッシャー耐性と擦り傷の劣化のないハロゲン化
銀写真感光材料を提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の一方の側に少なくとも2層の
    ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
    において、支持体から遠い側の乳剤層は全ハロゲン化銀
    粒子の70重量%以上がアスペクト比3以上の平板状ハロ
    ゲン化銀粒子と、ガラス転移点が10℃以上であるポリマ
    ーラテックスを含有し、かつ支持体より近い乳剤層はア
    スペクト比2.5以下のハロゲン化銀粒子とガラス転移点
    0℃未満であるポリマーラテックスを含有していること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体上の一方の側に少なくとも2層の
    ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
    において、支持体から遠い側の乳剤層は全ハロゲン化銀
    粒子の70重量%以上がアスペクト比3以上の平板状ハロ
    ゲン化銀粒子とコロイダルシリカを含有し、かつ支持体
    より近い乳剤層はアスペクト比2.5以下のハロゲン化銀
    粒子とガラス転移点0℃未満であるポリマーラテックス
    を含有していることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。
JP1666794A 1994-02-10 1994-02-10 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH07225439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1666794A JPH07225439A (ja) 1994-02-10 1994-02-10 ハロゲン化銀写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1666794A JPH07225439A (ja) 1994-02-10 1994-02-10 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07225439A true JPH07225439A (ja) 1995-08-22

Family

ID=11922683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1666794A Pending JPH07225439A (ja) 1994-02-10 1994-02-10 ハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07225439A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0767400A1 (en) * 1995-10-02 1997-04-09 Agfa-Gevaert N.V. Preparation method for (100) tabular silver halide grains rich in chloride in silica sol as binder
US5840474A (en) * 1995-10-02 1998-11-24 Agfa-Gevaert, N.V. Preparation method for (100) tabular silver halide grains rich in chloride in silica sol as binder

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0767400A1 (en) * 1995-10-02 1997-04-09 Agfa-Gevaert N.V. Preparation method for (100) tabular silver halide grains rich in chloride in silica sol as binder
US5840474A (en) * 1995-10-02 1998-11-24 Agfa-Gevaert, N.V. Preparation method for (100) tabular silver halide grains rich in chloride in silica sol as binder

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07225439A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
EP0620481B1 (en) Silver Halide photographic light-sensitive material
JP3240533B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3240537B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3243668B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0756274A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその乾燥方法
JPH0728179A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH06324456A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2552444B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3240538B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH06308650A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3350743B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0648348B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US5476762A (en) Silver halide photographic light-sensitive material
JPH0728180A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0777764A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH07319098A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3191194B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS615249A (ja) ハロゲン化銀カラ−写真感光材料
JPH08137041A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH07175153A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3191192B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH075607A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS6289950A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0869070A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料