JPH06324456A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH06324456A
JPH06324456A JP10944193A JP10944193A JPH06324456A JP H06324456 A JPH06324456 A JP H06324456A JP 10944193 A JP10944193 A JP 10944193A JP 10944193 A JP10944193 A JP 10944193A JP H06324456 A JPH06324456 A JP H06324456A
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acrylate
silver halide
methacrylate
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acid
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JP10944193A
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Shigeaki Takahashi
成明 高橋
Haruhiko Sakuma
晴彦 佐久間
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力によるカブリや減感性がなく、かつ最高
濃度を低下することのないハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法の提供。 【構成】 25℃の水に対する溶解度が0.025重量%以下
の単量体の少なくとも1種を重合してなるポリマーラテ
ックスの少なくとも一つを含有するハロゲン化銀写真感
光材料を、現像処理後、赤外線輻射乾燥又はマイクロ波
乾燥を用いて乾燥することを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは無硬膜の迅速現像処理に際しても性
能劣化がないX線用青感性ハロゲン化銀写真感光材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の高感
度化に対する要請は、写真性能の向上と併せて迅速処理
性の上からも益々高まってきているのが現状である。
【0003】従来より高感度化のための技術は数多く提
案されており、例えばハロゲン化銀の結晶形、結晶内の
ハロゲン化銀組成、粒子サイズ分布などをコントロール
する技術が知られており、結晶形としては例えば特開昭
58-11394号或いは同63-163451号などの平板状ハロゲン
化銀粒子を適用した高感度化技術が開示されている。し
かしながら、平板状ハロゲン化銀粒子を用いたハロゲン
化銀写真感光材料は感度、鮮鋭性 などの改良は得られ
る反面、感光材料の製造工程或いは取り扱い時に他物体
との接触により圧力を受けた部分がカブリ(いわゆる圧
力カブリ)を生じ易い欠点を有していた。このような圧
力カブリを防止する一方法として例えば特開平2-12142
号では、粒子内部を高沃度にしたコア/シェル型乳剤を
開示しているが、結晶内部を高沃度にすると今度は圧力
減感(圧力を受けた部分が濃度を低下する現象)を示すよ
うになり、好ましい方法とは言えなかった。
【0004】さらにハロゲン化銀粒子の圧力耐性を改良
するために、ポリマーラテックスを用いた例えば特公昭
48-43125号、同49-20532号など多数提案されているが、
画像の最高濃度を低下するなどの問題点を有していた。
【0005】一般に現像処理したあとの光学濃度は、乾
燥により濃度の減少を起こすことが知られている。これ
は分散して生成された画像銀が乾燥時の皮膜収縮によっ
て圧縮され、フィラメント銀の形状が変化して再配列す
ることにより濃度低下として現われるためである。本発
明者等の検討によれば自動現像機による迅速処理におい
て、水洗後の乾燥方法が最高濃度に大きく関連し、特に
ポリマーラテックスを含む高感度ハロゲン化銀写真感光
材料において顕著であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、圧力によるカブリや減感性がなく、かつ最高濃度を
低下することのないハロゲン化銀写真感光材料とその処
理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点は下記の本
発明によって解決された。即ち、25℃の水に対する溶解
度が0.025重量%以下の単量体の少なくとも1種を重合
してなるポリマーラテックスの少なくとも一つを含有す
るハロゲン化銀写真感光材料を、現像処理後、赤外線輻
射乾燥又はマイクロ波乾燥を用いて乾燥することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法により達成
される。
【0008】以下、本発明を詳述する。
【0009】本発明における単量体はアクリル酸エステ
ル系化合物であることが好ましく、特に好ましくはアク
リル酸エステル系化合物とメタクリル酸エステル系化合
物をともに用いたときである。本発明のポリマーラテッ
クスの粒子サイズは300nm以下であることが好ましい。
【0010】また、本発明のポリマーラテックスは、水
溶性ポリマー及び/又は界面活性剤の存在下で好ましく
重合される。
【0011】本発明に用いられるポリマーラテックスを
形成する単量体としては少なくとも1種は25℃における
水に対する溶解度が0.025重量%以下であり、好ましく
は、0.015重量%以下である。この様なエチレン性単量
体としては例えばヘキシルアクリレート、2-エチルヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレート、tert-オク
チルアクリレート、ノニルアクリレート、iso-ノニルア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、n-ステアリ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルア
クリレート等のアクリル酸エステル類、ブチルメタクリ
レート、iso-ブチルメタクリレート、tert-ブチルメタ
クリレート、ヘキシルメタリレート、2-エチルヘキシル
メタリレート、オクチルメタリレート、iso-オクチルメ
タクリレート、tert−オクチルメタリレート、ノニルメ
タリレート、iso-ノニルメタリレート、シクロヘキシル
メタリレート、n-ステアリルメタリレート、ラウリルメ
タクリレート、トリデシルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル類等やジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0012】本発明に用いられるポリマーラテックスを
形成する単量体の25℃の水に対する溶解度は、新実験化
学講座基本操作1(丸善化学、1975)に記載されている
方法で測定することができる。この方法で測定すると上
記本発明の単量体の25℃の水に対する溶解度は、例えば
2-エチルヘキシルアクリレートで0.01重量%、2-エチル
ヘキシルメタクリレートで0.001重量%、シクロヘキシ
ルメタクリレートで0.001重量%である。比較の単量体
であるスチレンで0.03重量%、ブチルアクリレートで0.
32重量%、ブチルメタクリレートで0.03重量%であっ
た。
【0013】本発明で用いられるポリマーラテックス
は、上記単量体化合物の他の単量体化合物を共重合して
も良く、共重合するエチレン性単量体化合物としては、
例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル
類、ビニルエステル類、オレフィン類、スチレン類、ク
ロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイ
ン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アクリルア
ミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルケト
ン類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不
飽和ニトリル類、多官能単量体、各種不飽和酸から選ば
れる1種又は2種以上を組み合わせた単量体化合物を挙
げることができる。
【0014】これらの単量体化合物について更に具体的
に示すと、アクリル酸エステル類としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレー
ト、tert-ブチルアクリレート、アミルアクリレート、
ヘキシルアクリレート、2-クロロエチルアクリレート、
2-ブロモエチルアクリレート、4-クロロブチルアクリレ
ート、シアノエチルアクリレート、2-アセトキシエチル
アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、メ
トキシベンジルアクリレート、2-クロロシクロヘキシル
アクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルアクリレート、5-ヒドロキシペンチルア
クリレート、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピルアク
リレート、2-メトキシエチルアクリレート、3-メトキシ
ブチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、
2-iso-プロポキシアクリレート、2-ブトキシエチルアク
リレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチルアクリレー
ト、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、ω-
メトキシポリエチレングリコールアクリレート(付加モ
ル数n=9)、1-ブロモ-2-メトキシエチルアクリレー
ト、1,1-ジクロロ-2-エトキシエチルアクリレートなど
が挙げられる。
【0015】メタクリル酸エステル類の例としては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピ
ルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、ス
ルホプロピルメタクリレート、N-エチル-N-フェニルア
ミノエチルメタクリレート、2-(3-フェニルプロピルオ
キシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミノフェノキ
シエチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタク
リレート、フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、2-ヒドロ
キシエチルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタク
リレート、トリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノメタクリレート、2-メ
トキシエチルメタクリレート、3-メトキシブチルメタク
リレート、2-アセトキシエチルメタクリレート、2-アセ
トアセトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエチル
メタクリレート、2-iso-プロポキシエチルメタクリレー
ト、2-ブトキシエチルメタクリレート、2-(2-メトキシ
エトキシ)エチルメタクリレート、2-(2-エトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、2-(2-ブトキシエトキシ)エ
チルメタクリレート、ω-メトキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート(付加モル数n=6)、アリルメタ
クリレート、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチル
クロライド塩などを挙げることができる。
【0016】ビニルエスル類の例としては、ビニルアセ
テート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルカプロエート、ビニルクロ
ロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルフェ
ニルアセテート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニルな
どが挙げられる。
【0017】またオレフィン類の例としては、ジシクロ
ペンタジエン、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペ
ンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、ク
ロロプレン、ブタジエン、2,3-ジメチルブタジエン等を
挙げることができる。
【0018】スチレン類としては、例えば、スチレン、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメ
チルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレ
ン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレ
ン、トリフルオロメチルスチレン、ビニル安息香酸メチ
ルエステルなどが挙げられる。
【0019】クロトン酸エステル類の例としては、クロ
トン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
【0020】またイタコン酸ジエチル類としては、例え
ば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコ
ン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0021】マレイン酸ジエステル類としては、例え
ば、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイ
ン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0022】フマル酸ジエステル類としては、例えば、
フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチ
ルなどが挙げられる。
【0023】アクリルアミド類としては、アクリルアミ
ド、メチルアクリルアミド、エチルアクリルアミド、プ
ロピルアクリルアミド、ブチルアクリルアミド、tert-
ブチルアクリルアミド、シクロヘキシルアクリルアミ
ド、ベンジルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリ
ルアミド、メトキシエチルアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルアクリルアミド、フェニルアクリルアミド、
ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、β
-シアノエチルアクリルアミド、N-(2-アセトアセトキシ
エチル)アクリルアミドなど;メタクリルアミド類、例
えば、メタクリルアミド、メチルメタクリルアミド、エ
チルメタクリルアミド、プロピルメタクリルアミド、ブ
チルメタクリルアミド、tert-ブチルメタクリルアミ
ド、シクロヘキシルメタクリルアミド、ベンジルメタク
リルアミド、ヒドロキシメチルメタクリルアミド、メト
キシエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルメ
タクリルアミド、フェニルメタクリルアミド、ジメチル
メタクリルアミド、ジエチルメタクリルアミド、β-シ
アノエチルメタクリルアミド、N-(2-アセトアセトキシ
エチル)メタクリルアミドなど;アリル化合物、例え
ば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、ラウリン酸アリ
ル、安息香酸アリルなど;ビニルエーテル類、例えば、
メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシ
ルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、ジ
メチルアミノエチルビニルエーテルなど;ビニルケトン
類、例えば、メチルビニルケトン、フェニルビニルケト
ン、メトキシエチルビニルケトンなど;ビニル異節環化
合物、例えば、ビニルピリジン、N-ビニルイミダゾー
ル、N-ビニルオキサゾリドン、N-ビニルトリアゾール、
N-ビニルピロリドンなど;グリシジルエステル類、例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
トなど;不飽和ニトリル類、例えば、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなど;多官能性単量体、例え
ば、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、
エチレングリコールジメタクリレートなど。
【0024】更に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、イタコン酸モノアルキル、例えば、
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコ
ン酸モノブチルなど;マレイン酸モノアルキル、例え
ば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マ
レイン酸モノブチルなど;シトラコン酸、スチレンスル
ホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、ビニルスルホン
酸、アクリロイルオキシアルキルスルホン酸、例えば、
アクリロイルオキシメチルスルホン酸、アクリロイルオ
キシエチルスルホン酸、アクリロイルオキシプロピルス
ルホン酸など;メタクリロイルオキシアルキルスルホン
酸、例えば、メタクリロイルオキシジメチルスルホン
酸、メタクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクリ
ロイルオキシプロピルスルホン酸など;アクリルアミド
アルキルスルホン酸、例えば、2-アクリルアミド-2-メ
チルエタンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプ
ロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルブタン
スルホン酸など;メタクリルアミドアルキルスルホン
酸、例えば、2-メタクリルアミド-2-メチルエタンスル
ホン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホ
ン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルブタンスルホン酸
など;アクリロイルオキシアルキルホスフェート、例え
ば、アクリロイルオキシエチルホスフェート、3-アクリ
ロイルオキシプロピル-2-ホスフェートなど;メタクリ
ロイルオキシアルキルホスフェート、例えば、メタクリ
ロイルオキシエチルホスフェート、3-メタクリロイルオ
キシプロピル-2-ホスフェートなど;親水基を2個有す
る3−アリロキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナ
フチルなどが挙げられる。これらの酸はアルカリ金属
(例えば、Na、Kなど)又はアンモニウムイオンの塩
であってもよい。さらにその他の単量体化合物として
は、米国特許3,459,790号、同3,438,708号、同3,554,98
7号、同4,215,195号、同4,247,673号、特開昭57‐20573
5号公報明細書等に記載されている 架橋性単量体を用い
ることができる。このような架橋性単量体の例として
は、具体的にはN-(2-アセトアセトキシエチル)アクリル
アミド、N-{2-(2-アセトアセトキシエトキシ)エチル}ア
クリルアミド等を挙げることができる。
【0025】これらの単量体化合物のうち、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル
類、スチレン類、オレフィン類が好ましく用いられる。
【0026】本発明のポリマーラテックスの重合の際用
いられる界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界
面活性剤のいずれも用いることができるが、好ましくは
アニオン性界面活性剤及び/またはノニオン性界面活性
剤である。アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活
性剤としては、それぞれ当業界で公知の種々の化合物を
使用できるが、特に好ましくはアニオン性界面活性剤が
用いられる。
【0027】本発明のポリマーラテックスの重合の際に
用いられる水溶性高分子としては、例えば合成高分子及
び天然水溶性高分子が挙げられるが、本発明ではいずれ
も好ましく用いることができる。このうち、合成水溶性
高分子としては、分子構造中に例えばノニオン性基を有
するもの、アニオン性基を有するもの、カチオン性基を
有するもの、ノニオン性基とアニオン性基を有するも
の、ノニオン性基とカチオン性基を有するもの、アニオ
ン性基とカチオン性基を有するもの等が挙げられる。ノ
ニオン性基としては、例えばエーテル基、アルキレンオ
キサイド基、ヒドロキシ基、アミド基、アミノ基等が挙
げられる。アニオン性基としては、例えばカルボン酸基
あるいはその塩、燐酸基あるいはその塩、スルホン酸基
あるいはその塩等が挙げられる。カチオン性基として
は、例えば4級アンモニウム塩基、3級アミノ基等が挙
げられる。
【0028】また、天然水溶性高分子としても、分子構
造中に例えばノニオン性基を有するもの、アニオン性基
を有するもの、カチオン性基を有するもの、ノニオン性
基とアニオン性基を有するもの、ノニオン性基とカチオ
ン性基を有するもの、アニオン性基とカチオン性基を有
するもの等が挙げられる。
【0029】本発明のポリマーラテックスの重合の際に
用いられる水溶性ポリマーとしては、合成水溶性ポリマ
ー、天然水溶性のいずれの場合にも、アニオン性基を有
するものおよびノニオン性基とアニオン性基を有するも
のを好ましく用いることができる。
【0030】本発明において、水溶性ポリマーとは、20
℃の水100gに対して、0.05g以上溶解すればよく、好ま
しくは0.1g以上のものである。
【0031】天然水溶性ポリマーとしては、水溶性高分
子水分散方樹脂の総合技術資料集(経営開発センターに
詳しく記載されているものが挙げられるが、好ましくは
リグニン、澱粉、プルラン、セルロース、デキストラ
ン、デキストリン、グリコーゲン、アルギン酸、ゼラチ
ン、コラーゲン、グァーガム、アラビアゴム、ラミナラ
ン、リケニン、ニグラン等およびこれらの誘導体であ
る。また天然水溶性高分子の誘導体としては、スルホン
化、カルボキシル化、燐酸化、スルホアルキレン化、カ
ルボキシアルキレン化、アルキル燐酸化したものおよび
その塩が好ましく用いられる。特に好ましくは、グルコ
ース、ゼラチン、デキストラン、セルロースおよびその
誘導体である。
【0032】本発明に用いるポリマーラテックスは、種
々の方法で容易に製造することができる。例えば、乳化
重合法、或いは溶液重合又は塊状重合等で得たポリマー
を、再分散する方法等がある。
【0033】乳化重合法では、水を分散媒とし、水に対
して10〜50重量%の単量体と単量体に対して0.05〜5重
量%の重合開始剤、0.1〜20重量%の分散剤を用い、約3
0〜100℃、好ましくは60〜90℃で3〜8時間攪拌下重合
させることによって得られる。単量体の濃度、開始剤
量、反応温度、時間等は幅広くかつ容易に変更できる。
【0034】開始剤としては、水溶性過酸化物(例えば
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、水溶性アゾ
化合物(例えば2,2′-アゾビス-(2-アミジノプロパン)-
ハイドロクロライド等)等を挙げることができる。
【0035】分散剤としては水溶性ポリマーの他にアニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性
活性剤、両性活性剤が挙げられ、これらを単独で用いて
もまた併用しても良く、好ましくは水溶性ポリマーとノ
ニオン活性剤またはアニオン性活性剤との併用である。
【0036】溶液重合では一般に適当な溶剤(例えばエ
タノール、メタノール、水等)中で適当な濃度の単量体
の混合物(通常、溶剤に対して40重量%以下、好ましく
は10〜25重量%の混合物)を重合開始剤(例えば、過酸
化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸ア
ンモニウム等)の存在下で適当な温度(例えば40〜120
℃、好ましくは50〜100℃)に加熱することにより共重
合反応が行われる。その後、生成したコポリマーを溶か
さない媒質中に反応混合物を注ぎこみ、生成物を沈降さ
せ、ついで乾燥することにより未反応混合物を分離除去
する。
【0037】次いでコポリマーは溶かすが水には溶けな
い溶媒(例えば酢酸エチル、ブタノール等)にコポリマ
ーを溶かし、分散剤(例えば界面活性剤、水溶性ポリマ
ー等)の存在下、激しく分散し、その後溶媒を留去しポ
リマーラテックスを得る。
【0038】本発明で用いるポリマーラテックスを形成
するポリマーのTg(ガラス転移温度)は、60℃以下で
あることが好ましく特に好ましくは40℃以下である。
【0039】本発明で用いられるエチレン性単量体類の
多くのポリマーのTgは、ブランドラップらによる“ポ
リマーハンドブック”III−139頁からIII−179頁(1966
年)(ワイリーアンドサンズ社版)に記載されており、
コポリマーのTg(°K )は下記の式で表される。
【0040】 Tg(コポリマー)=v1Tg1+v2Tg2+…+vWTgW 但し上式中v1,v2…vWはコポリマー中の単量体の重
量分率を表し、Tg1 ,Tg2…TgWはコポリマー中の各
単量体のホモポリマーのTg(°K)を表す 。
【0041】上式に従って計算されたTgには、±5℃
の精度がある。
【0042】本発明で用いるポリマーラテックスの合成
法に関しては、米国特許2,852,386号、同2,853,457号、
同3,411,911号、同3,411,912号、同4,197,127号、ベル
ギー特許688,882号、同691,360号、同712,823号、特公
昭45‐5331号、特開昭60‐18540号、同51-130217号、同
58-137831号、同55-50240号などに詳しく記載されてい
る。
【0043】本発明で用いるポリマーラテックスの平均
粒径は、0.5〜300nmのものであればいずれも好ましく使
用することができ、30〜250nmが特に好ましい。
【0044】本発明で用いるポリマーラテックスの粒子
サイズは、'高分子ラテックスの化学'(高分子刊行会、
1973年)に記載されている電子顕微鏡写真法、石鹸滴定
法、光散乱法、遠心沈降法により測定できるが、光散乱
法が好ましく用いられる。光散乱法の装置としては、D
LS700(大塚電子社製)を用いた。
【0045】又、分子量の規定は特にはないが、好まし
くは総分子量で1,000〜1,000,000、更に好ましくは2,00
0〜500,000である。
【0046】本発明で用いるポリマーラテックスは、そ
のままもしくは水に分散させて写真構成層に含有するこ
とができる。該ポリマーラテックスの含有量は、写真構
成層バインダーに対し5〜70重量%添加するのが好まし
い。添加場所としては、感光性層、非感光性層を問わな
いが感光性乳剤層への添加が好ましい。
【0047】本発明で用いるポリマーラテックスは、ポ
リマーカプラーやポリマー紫外線吸収剤等の機能性ポリ
マーがラテックスの形で添加されている場合も含む。
【0048】次にポリマーラテックスの製造法の例を述
べるが、本発明は以下の例に限られない。
【0049】(ポリマーラテックスの製造法) 製造例1(Lx−1の合成) 1,000mlの4つ口フラスコに攪拌器、温度計、滴下ロー
ト、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを導入し
脱酸素を行いつつ蒸留水350ccを加えて内温が80℃とな
るまで加熱した。分散剤としてSf−1、4.5gを添加
し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウム0.45gを添
加し、次いでエチルヘキシルアクリレート90gを滴下ロ
ートで約1時間かけて滴下する。滴下終了後5時間その
まま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応単量体を除去
する。その後冷却しアンモニア水でpH6に調整しポリ
マーラテックスを得る。粒径は150nmであった。
【0050】製造例2(Lx−2の合成) 1,000mlの4つ口フラスコに攪拌器、温度計、滴下ロー
ト、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを導入し
脱酸素を行いつつ蒸留水350ccを加えて内温が80℃とな
るまで加熱した。分散剤として本発明に係わるP−3、
4.5gを添加し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウ
ム0.45gを添加し、次いでエチルヘキシルアクリレート
90gを滴下ロートで約1時間かけて滴下する。滴下終了
後4時間そのまま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応
単量体を除去する。その後冷却しアンモニア水でpH6
に調整しポリマーラテックスを得る。粒径は200nmであ
った。
【0051】製造例3(Lx−10の合成) 500mlの3つ口フラスコに、ジオキサン200mlを入れ窒素
ガスで脱酸素を行う。その後、イソノニルアクリレート
15g、シクロヘキシルアクリレート35gを添加し、更に
開始剤としてアゾビスイソ酪酸ジメチル1.2gを加え、6
0℃で6時間反応を続ける 。反応終了後、反応液を3l
の蒸留水に激しく攪拌しながら加え、白色結晶を得る。
【0052】この白色結晶を濾取、乾燥した後、酢酸エ
チル100mlに溶解し、Sf−2、2gを添加した蒸留水5
00mlに激しく攪拌しながら加え、次いで酢酸エチルを除
去しポリマーラテックスを得る。粒径は180nmであっ
た。
【0053】製造例4(比較用ラテックスLの合成) 水40リットルに名糖産業製KMDS(デキストラン硫酸
エステルナトリウム塩)0.25kg及び過硫酸アンモニウム
0.05kgを加えた液に、液温81℃で攪拌しつつ窒素雰囲気
下で、n-ブチルアクリレート4.51kg、スチレン5.49kg及
びアクリル酸0.1kgの混合液を1時間かけて添加、その
後過硫酸アンモニウムを0.005kg加え、更に1.5時間攪拌
後、冷却し、アンモニア水を用いてpHを6に調製し
た。
【0054】得られたラテックス液をWhotman社製GF
/Dフィルターで濾別し、水で50.5kgに仕上げ、平均粒
径250nmの単分散なラテックス(L)を作製した。
【0055】以下に本発明に係わるポリマーラテックス
及びその合成に使用された分散剤の具体例を示す。モノ
マー単位のサフィックスはそれぞれの含有百分率を示
す。
【0056】
【化1】
【0057】
【化2】
【0058】
【化3】
【0059】
【化4】
【0060】
【化5】
【0061】
【化6】
【0062】本発明において、ポリマーラテックスの使
用量はゼラチン100に対して重量比で、10%以上、300%
以下、好ましくは30%以上、200%以下である。ポリマ
ーラテックスの使用量が少なすぎる場合は本発明の効果
が充分に発揮されず、また使用量が多すぎる場合は充分
な膜強度が得られない。更に本発明に使用される水溶性
ポリマーは、ポリマーラテックス100に対して重量比で
0.5%以上、30%以下、好ましくは1%以上、15%以下
である。
【0063】本発明の感光材料の塗布銀量は、支持体の
片面当たり3.5g/m2以下、好ましくは1.0g/m2以上3.0g
/m2以下の範囲である。
【0064】本発明の乳剤層を有する乳剤層側の全バイ
ンダー量は、4.8g/m2未満であることが好ましい。
【0065】本発明に係る感光材料及びその処理方法に
よれば、水洗後の乾燥を恒率乾燥領域において感光材料
に温風を吹きつけて乾燥する従来方式に対して、赤外線
或はマイクロ波で感光材料を乾燥することにより、現像
後の画像銀の濃度低下を抑制できることを見い出した。
【0066】さらに本発明に係る感光材料の処理時間
は、上述した感光材料と定着液を使用することにより迅
速処理を可能にすることである。処理時間は現像、定
着、水洗及び乾燥の全工程を合わせたDry to Dryを48秒
以下で完了することである。本発明における自動現像機
は現像工程、定着工程、水洗工程及び乾燥工程よりなる
ものである。
【0067】自動現像機は、迅速処理特有の現像ムラを
防止するために特開昭63-151943号明細書に記載されて
いるようなゴム材質のローラーを現像タンク出口のロー
ラーに適用することや、特開昭63-151944号明細書に記
載されているように現像液タンク内の現像液撹拌のため
の吐出流速を10m/分以上にすることや、更には特願昭
61-315537号明細書に記載されているように、少なくと
も現像処理中は感光材料を処理していないときより撹拌
をすることがより好ましい。
【0068】処理する感光材料の搬送方法や処理槽の形
態は、例えば特開平3-41447号や実願平3-100845号など
に記載されているものでよい。通常は千鳥型のローラ搬
送と一部を対抗ローラとしたローラ搬送式のものであ
る。
【0069】本発明のDry to Drayとは、特開平1-15843
4号記載の自動現像機の搬送路の長さであるlの開始点
に感光材料の先端が突入してからlの終点に至るまでに
要する時間である。
【0070】更には本発明のような迅速処理のために
は、特に定着液タンクのローラーの構成は、定着速度を
速めることや、増感色素を含んでいる感光材料では色素
の溶出を速めることのために、対向ローラーであること
がより好ましい。対向ローラーで構成することによっ
て、ローラーの本数を少なくでき、処理タンクを小さく
できる。すなわち自現機をよりコンパクトにすることが
可能となる。
【0071】本発明のハロゲン化銀感光材料は、上記の
少なくとも現像、定着、水洗(又は安定化)及び乾燥の
工程を含む自動現像機で処理されるとき、現像から乾燥
までの工程を300秒以内で完了させることが一般的であ
る。感光材料の先端が現像液に浸漬され始める時点か
ら、定着、水洗(又は安定化)工程を経て乾燥されて、
同先端が乾燥ゾーンを出てくるまでの時間(Dry to D
ryの時間)が48秒以内であることが好ましい。より好ま
しくは、このDry to Dryの時間が15秒以上48秒以内で
ある。
【0072】本発明において「現像工程時間」又は「現
像時間」とは、前述のように処理する感光材料の先端が
自現機の現像タンク液に浸漬してから次の定着液に浸漬
するまでの時間、「定着時間」とは定着タンク液に浸漬
してから次の水洗タンク液(安定液)に浸漬するまでの
時間、「水洗時間」とは、水洗タンク液に浸漬している
時間をいう。
【0073】また、乾燥温度は通常35℃〜100℃好まし
くは40℃〜80℃の熱風が吹き出す工程又は赤外線やマイ
クロ波により感光材料に熱を発生させる工程である。赤
外線ヒーターの表面温度は150℃〜260℃の範囲が好まし
い。
【0074】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0075】実施例1 乳剤Iの調製 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつつ、ダブル
ジェット法で平均粒径0.3μmの沃化銀2モル%を含む沃
臭化銀の単分散立方晶粒子を調製した。得られた反応液
を40℃にて花王アトラス〔株〕製のデモールN(ナフタ
レンスルホン酸ナトリウム塩のアルデヒド縮合物)と硫
酸マグネシウムの水溶液を用いて脱塩してから、ゼラチ
ン水溶液中に再分散し種乳剤を得た。
【0076】得られた種乳剤を40℃に保たれたゼラチン
水溶液中に分散し、アンモニア水と酢酸でpHを9.7に調
整した。この液にアンモニア性硝酸銀水溶液及び臭化カ
リウムと沃化カリウムの水溶液をダブルジェット法で添
加した。添加中のpAg=7.3、pH=9.7に制御し沃化銀含
有率が35モル%の層を形成させた。
【0077】次にアンモニア性硝酸銀水溶液と臭化カリ
ウム水溶液をダブルジェット法で添加し、目標粒径の95
%まではpAgを9.0に保ち、pHは9.0から8.0まで連続的
に変化させた。その後、pAg=11.0に調整し、pHを8.0
に保ちながら目標粒径まで成長させた。続いて酢酸でp
Hを6.0まで下げてから、分光増感色素として5,5′-ジ
クロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサ
カルボシアニンナトリウム塩の無水物を400mg/モルAg
X添加してから上記と同様の方法で脱塩した後ゼラチン
水溶液中に再分散した。
【0078】この方法により、平均沃化銀含有率が2.0
モル%で、頂点が丸みを帯びた14面体である平均粒径が
0.51μm、変動係数が0.17の単分散沃臭化銀乳剤を得
た。この乳剤を乳剤Iとした。
【0079】乳剤IIの調製 40℃で激しく撹拌した過酸化水素処理ゼラチンを含む0.
05Nの臭化カリウム水溶液中に、硝酸銀水溶液と過酸化
水素処理ゼラチンを含む等モルの臭化カリウム水溶液を
ダブルジェット法で添加し、1.5分後から30分間かけて2
5℃まで液温を下げてから硝酸銀1モル当たり80mlのア
ンモニア水(28%)を加え5分間撹拌を続けた。その後酢
酸でpHを6.0に合わせてから上記と同様の方法で脱塩し
たのちゼラチン水溶液を加えて再分散した。得られた種
乳剤は平均粒径0.23μm、変動係数0.28の球形粒子であ
った。
【0080】得られた種乳剤を用い次のように粒子を成
長させた。
【0081】75℃で激しく撹拌したオセインゼラチンと
ポリエチレンオキシ・ポリプロピレンオキシ-ジ-サクシ
ネート-ジ-ナトリウム塩を含む水溶液に、臭化カリウム
と沃化カリウムの水溶液及び硝酸銀水溶液をダブルジェ
ット法で添加した。
【0082】この間pH=5.8、pAg=は9.0に保った。添
加終了後、pHを6.0に合わせてから分光増感色素として
5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物を400mg
/モルAgX添加してから上記と同様の方法で脱塩した
後、ゼラチン水溶液中に分散した。
【0083】この方法により平均沃化銀含有率が1.5モ
ル%で、投影面積直径0.96μm、変動係数0.25、アスペ
クト比(投影面積直径/粒子の厚さの比)が4.0の平板状
沃臭化銀乳剤である乳剤IIを調製した。
【0084】試料の調製 得られた乳剤I及びIIをそれぞれに55℃にて5,5′-ジ
クロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサ
カルボシアニンナトリウム塩の無水物と5,5′-ジ-(ブト
キシカルボニル)-1,1′-ジ-エチル-3,3′-ジ-(4-スルホ
ブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニンナトリウム塩
の無水物を200:1の重量比でハロゲン化銀1モル当たり
乳剤Iが975mg、乳剤IIが500mgになるよう添加した。
【0085】10分後、適当量の塩化金酸、チオ硫酸ナト
リウム、チオシアン酸アンモニウムを加えて化学熟成を
行った。熟成終了15分前に沃化カリウムをハロゲン化銀
1モル当たり200mg添加し、次いで4-ヒドロキシ-6-メチ
ル-1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当
たり3×10-2モル添加してからゼラチンを70g含む水溶液
に分散した。
【0086】得られた乳剤に下記の添加剤を加え乳剤塗
布液とした。添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で
示した。
【0087】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 1.5mg
【0088】
【化7】
【0089】また、保護層液に用いた添加物は次の通り
である。添加量は塗布液1.0l当たりの量で示す。
【0090】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ポリチメルメタクリレート、面積平均粒径3.5μmのマット剤 1.1g 二酸化ケイ素粒子(面積平均粒径1.2μmのマット剤)
0.5g ルドックスAM(デュポン社のコロイドシリカ)
30g (CH2=CHSO2CH2)2O(硬膜剤) 2.0g C4F9SO3K 2g C12H25CONH(CH2CH2O)5H 2.0g i-アミル-n-デシルスルホサクシネートナトリウム塩 1.0g
【0091】
【化8】
【0092】乳剤層は塗布銀量として片面当たり1.7g
/m2、ゼラチン塗布量は2.0g/m2、ポリマーラテッ
クスは表1に示す量になるよう添加した。又、保護層は
塗布ゼラチン量が1.1g/m2になるよう塗布した。塗布
は2台のスライドホッパー型コーターを用い毎分80mの
スピードでブルーに着色した厚さ180μmの下引き済み
ポリエチレンテレフタレート支持体の両面に塗布した。
【0093】得られた試料について以下を試験した。
【0094】 (現像液) 亜硫酸カリウム 70g ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム 8g 1,4-ジヒドロキシベンゼン 28g 硼酸 10g 5-メチルベンゾトリアゾール 0.04g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.01g メタ重亜硫酸ナトリウム 5g 酢酸(90%) 13g トリエチレングリコール 15g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 1.2g 5-ニトロインダゾール 0.2g グルタルアルデヒド 4g 臭化カリウム 4g 5-ニトロベンゾイミダゾール 1g 1リットルの水溶液にし、水酸化ナトリウムでpHを10.5の液とした。
【0095】 (定着液) チオ硫酸ナトリウム-5水塩 4.5g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 0.5g チオ硫酸アンモニウム 150g 無水亜硫酸ナトリウム 8g 酢酸カリウム 16
g 硫酸アルミニウム10〜18水塩 10
g 硫酸(50wt%) 5g クエン酸 1g 硼酸 7g 氷酢酸 5g 1リットルの水溶液にして氷酢酸でpH4.2液とした。
【0096】現像処理及び乾燥方法 上記の現像液と定着液を満たした下記4種の自動現像機
を用意した。
【0097】自動現像機A:SRX-502(コニカ〔株〕
製)を用いて温度25℃、RH50%の室内で温風乾燥の温
度設定を45℃として現像処理した。
【0098】自動現像機B:SRX-502で温風乾燥され
る搬送長の1/2を、銀画像濃度で1.0の両面塗布感光材
料1m2当たり7g/分の強度の赤外線ヒーター(表面温
度20℃)の赤外線輻射乾燥が主体で、若干の風が入るよ
う改造した自動現像機で処理した。なお、あとの1/2
は自動現像機Aと同様の温風乾燥を行った。
【0099】自動現像機C:SRX-502で温風乾燥され
る搬送長の1/2を、銀画像濃度で1.0の両面塗布感光材
料1m2当たり7g/分の強度のマイクロ波を感光材料
に当てたマイクロ波乾燥が主体で、若干の風が入るよう
改造した自動現像機で処理した。なお、あとの1/2は
自動現像機Aと同様の温風乾燥を行った。
【0100】自動現像機D:上記の自動現像機Bを改良
し、Dry to Dryの処理時間を28秒になるようにした。ま
た乾燥赤外線ヒーターは1m2当たり10g/分の強度に
なるよう設計した。また後半の温風乾燥温度は58℃とし
た。
【0101】なお、現像、定着ともに33℃で処理し、水
洗水は18℃の水道水を毎分5リットル流した。現像液は
感光材料1m2当たり230ml、定着液は310mlを補充し
た。
【0102】<最高濃度の評価>試料をタングステンラ
ンプでJIS法に基づき白色露光してから、上記の現像
液と定着液を用い各自動現像機で処理した。
【0103】<擦り傷黒化の評価>各試料を23℃、RH
70%の条件下で2時間調湿した後、試料を3枚ずつ重ね
て机の上に置き、その上に1kgの分銅を乗せ、いちば
ん上のフィルムをその下のフィルムと接しながら引っ張
る。上から二番目のフィルムを未露光のまま上記と同様
に現像した。このフィルムはいちばん上のフィルムでこ
擦られることにより細かい線状の黒筋が発生する。この
度合いを以下の基準で目視評価した。
【0104】◎:細かい線状の黒筋が全く発生しない ○:細かい線状の黒筋が僅かに発生した △:細かい線状の黒筋が発生した ×:細かい線状の黒筋がかなり発生している なお◎○、△×などの評価は◎と○、△と×の中間のレ
ベルを指す。○以上の評価であれば製品として許容レベ
ルである。得られた結果を下記に示す。
【0105】
【表1】
【0106】表から明らかなように本発明の試料は、最
高濃度を低下することなく優れた擦り傷耐性を有するこ
とが分かる。又、平板状粒子からなるハロゲン化銀乳剤
を用いることにより、さらに本発明の効果を良好に奏す
ることが分かった。
【0107】
【発明の効果】本発明により最高濃度を劣化することな
く、擦り傷耐性を改良したハロゲン化銀写真感光材料と
その処理方法を得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃の水に対する溶解度が0.025重量%
    以下の単量体の少なくとも1種を重合してなるポリマー
    ラテックスの少なくとも一つを含有するハロゲン化銀写
    真感光材料を、現像処理後、赤外線輻射乾燥又はマイク
    ロ波乾燥を用いて乾燥することを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1991015834A1 (en) * 1990-04-03 1991-10-17 Omron Corporation Transaction processor

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