JPH0722515Y2 - バランスシャフト - Google Patents

バランスシャフト

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JPH0722515Y2
JPH0722515Y2 JP4254290U JP4254290U JPH0722515Y2 JP H0722515 Y2 JPH0722515 Y2 JP H0722515Y2 JP 4254290 U JP4254290 U JP 4254290U JP 4254290 U JP4254290 U JP 4254290U JP H0722515 Y2 JPH0722515 Y2 JP H0722515Y2
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balance shaft
liquid
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internal space
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保 神谷
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、内燃機関等に使用されるバランスシャフトに
関するもので、特に、回転数の高低に応じてバランスウ
ェイトのアンバランスマス(不平衡質量)の大きさが増
減するようにしたものに関する。
[従来の技術] 第3図に従来から使用されているバランスシャフトと、
それに関連する機構の一例(第1の従来技術)を示す。
バランスシャフト1は軸受2によって軸支され、内燃機
関のクランクシャフト3から駆動歯車4及び被駆動歯車
5等を介して駆動される。6はクランクシャフト3及び
駆動歯車4を支持する軸受、7は機関の図示されないピ
ストンに連結されるコネクティングロッドを示す。
バランスシャフト1には、アンバランスマスを形成する
ように、その軸心に対して偏心している鋳鉄又は鋼材か
らなるバランスウェイト8(この例では3個)が固定さ
れており、バランスシャフト1がそれと平行に軸支され
たクランクシャフト3の2倍の速度で同方向又は逆方向
に回転駆動されることにより、内燃機関のピストン、コ
ネクティングロッド、クランクシャフト等のアンバラン
スマスの運動によって発生する振動を、バランスウェイ
ト8のアンバランスマスの回転によって生じる大むね逆
向きの振動によって釣り合わせて、全体として振動を可
及的に幅広く打ち消すようになっている。また、バラン
スシャフト1には軸方向に潤滑油通路9が穿設されてお
り、該通路9を通って給送される潤滑油が軸受2に供給
されて、それらを潤滑、減摩するようになっている。
このようにバランスウェイト8が固定された剛体で、ア
ンバランスマスの大きさが変化しないバランスシャフト
1は後述のような問題を有するので、その一つの解決策
として、特開昭57−177441号公報記載のもの(第2の従
来技術)が提案されている。第4図は第2の従来技術を
示すもので、バランスシャフト1は両端を軸受2によっ
て軸支され、バランスシャフト1の中央部にはその径方
向に軸線を有する油圧シリンダ10を削設した固定ウェイ
ト11が付設されており、この油圧シリンダ10内には移動
ウェイト12が摺動自在に嵌合されると同時に、移動ウェ
イト12に働く油圧力に対抗する方向に移動ウェイト12を
ばね13で付勢している。さらに移動ウェイト12を変位さ
せる油圧源と圧力油の給排を外部信号によってコントロ
ールする油圧制御装置とを油パイプ14により接続してい
る。
バランスシャフト1を装着した機械に不釣合が生じた場
合には、シリンダ10への油圧供給を停止して、ばね13の
付勢力により移動ウェイト12をシリンダ10の内方(第4
図において下方の位置)へ移動させ、バランスシャフト
1のアンバランスマスを最大とし、第1の従来例と同様
にバランサとして働かせる。
バランスシャフト1を取付けた機械が完全に釣合ってい
るときはバランスシャフト1は偏心させる必要がないの
で、この場合は油圧制御装置への外部信号指令によって
油圧源より圧力油をシリンダ3内に供給すると、移動ウ
ェイト12はばね13の付勢力に抗してシリンダ10の外方
(第4図において最も上方の位置)に移動し、バランス
シャフト1が回転する時、固定ウェイト11と移動ウェイ
ト12に働く遠心力は方向が反対で絶対値が同じ値とな
り、バランスシャフト1のアンバランスマスは零とな
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
第3図に示すような第1の従来例においては、バランス
ウェイト8はバランスシャフト1に固定された鋳鉄又は
鋼鉄の塊であって、アンバランスマスの大きさを調節す
ることができないので、バランスシャフトの必要性が低
い低・中速域でも、バランスウェイト8のアンバランス
マスに作用する遠心力が軸受2の負荷となり、軸受の摩
擦によって動力を損失させると共に軸受の耐久期間を短
縮させる。また、無用のアンバランスマスを駆動する
(加速、減速)することにより動力の損失もある。
第4図に示す第2の従来例は、不均合力がない時には移
動ウェイト12を油圧によって移動させてアンバランスマ
スを零とするので、その状態では軸受2の負荷やバラン
スシャフト1を駆動するための無駄な動力は比較的小さ
くなるが、移動ウェイト12は移動するだけであってその
重量は不変であるから、負荷や損失が極めて小になる訳
ではない。むしろ、この状態では、シリンダ10に注入さ
れた圧油の重量だけバランスシャフト1の重量が増大す
るため、その重量を駆動するための動力の損失や軸受の
負担が増加するというマイナスの面もある。これに加え
て、第2の従来例ではシリンダ3に送り込む圧油を外部
信号により作動する油圧制御装置によって給排制御して
いるので、システムが複雑化してコスト上昇を招くこと
が明らかである。
本考案は、これらの従来技術の問題点を解決するために
なされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案のバランスシャフトは、可変バランスウェイトの
取付部と、前記取付部に固着され軸心から偏心した液体
容器として所定の容積の内部空間を有する中空ケーシン
グと、前記中空ケーシングの前記内部空間へアンバラン
スマスとなる液体を導入する入口穴と、前記中空ケーシ
ングの外周面の一部に開口し前記内部空間にある液体を
放出する出口穴と、前記中空ケーシングの一部に設けら
れて前記出口穴から流出する液体の量を制御するために
遠心力によって作動する弁体とを備えていることを特徴
とする。
〔作用〕
中空ケーシングの入口穴から内部空間に流入する液体
は、バランスシャフトの回転数が低い間は弁体が出口穴
を開いているために外部へ流出してアンバランスマスが
小となっているが、回転数が高くなると弁体に作用する
遠心力が大となって弁体は出口穴を閉塞するため、流入
した液体は内部空間に充満して大きなアンバランスマス
を形成し、回転数の上昇と共に増大する振動に対する大
きな制振力を提供する。
〔実施例〕
第1図及び第2図は本考案の一実施例の要部を示したも
ので、対象とする内燃機関のクランクケース内に設置さ
れたバランスシャフト1には、可変バランスウェイト15
が、バランスシャフト1にくびれた部分として形成され
たバランスウェイト取付部1aに溶接やカシメ等の方法で
固着される。可変バランスウェイト15は、所定の軸方向
厚さと例えば半円形で180°以下の開き角とによって所
定の内容積をもちバランスシャフト1に対して偏心して
いる扇形の中空ケーシング16を有し、その内部空間17
は、この例では、バランスシャフト1の軸心に穿孔され
た軸受のための潤滑油通路9に対して、入口穴18によっ
て常時連通している。入口穴18の断面積は所定の値であ
って、加圧された潤滑油が可変バランスウェイト15の内
部空間17へ流入する時の流量を制限する絞りの作用をす
る。
中空ケーシング16の外周面16aの一部には出口穴19が穿
孔されており、出口穴を外周面16aの内面において覆う
ように、小さい円筒枠状のスプリングリテーナ20が固着
されていて、その内部には引張りスプリング21によって
出口穴19から遠ざかるようにシャフト1の中心の方向に
付勢された球状の弁体22が挿入されている。弁体22は所
定の重量を有する重錘であって、耐摩耗性の金属球が用
いられているが、必ずしも球状でなくてもよく、円錐状
や切欠溝を有する小円柱状でもよい。また、弁座となる
出口穴19の周囲には耐摩耗性のグロメットを取り付けて
補強してもよい。引張りスプリング21は、弁体22等の形
状を変更すれば圧縮スプリングとすることもできる。ま
た、先端に重錘を有するリード弁状のものとすれば、弁
体22とスプリング21が一体のものとなり、スプリングリ
テーナ20も不要となる。なお、図中23はスプリングリテ
ーナ20の油入口を示したものである。
図示実施例では、軸受のための潤滑油通路9から圧油を
受入れているので、潤滑油をそのまま本考案の可変バラ
ンスウェイト15のアンバランスマスとなる質量液体とし
て利用することができるが、本考案においては、質量液
体を潤滑油とは別途に供給することができることは言う
までもない。特別の質量液体を供給する場合は、水銀な
どの比重の大きい液体を使用するのが有利であり、その
場合は、小流量で且つ可変バランスウェイト15を小型化
しても十分な効果を挙げることができる。
図示実施例においては、潤滑油通路9が可変バランスウ
ェイト15の扇形の中空ケーシング16の内部空間17と連通
しているから、機関の運転状態においては、入口穴18等
の絞り作用によって制限を受けながら、機関の潤滑油の
一部が内部空間17に流入する。機関回転数が低い間は機
関本体のアンバランスマスによる振動は低レベルにある
から、バランスシャフトの必要性も低いが、その時は弁
体22に作用する遠心力の値も小さいので、弁体22はスプ
リング21により出口穴19から遠ざかった位置に置かれて
おり、可変バランスウェイト15の内部空間17に流入した
潤滑油は殆んど抵抗なく遠心力によって出口穴19から流
出し、バランスシャフト1が設けられた機関のクランク
ケース内に落下するため、内部空間17内に残る潤滑油の
量が少なくなる。そのため、可変バランスウェイト15の
アンバランスマスの量は小となり、動力を浪費したり、
軸受の負担となったりすることが防止される。
機関回転数が上昇すると、弁体22に作用する遠心力が大
となり、スプリング21に抗して出口穴19に接近し、一定
の回転数以上では出口穴19を実質的に閉塞するようにな
る。また、機関回転数の上昇と共に図示しない潤滑油ポ
ンプの回転数も増大して潤滑油の圧力が高くなるので、
入口穴18を通って可変バランスウェイト15の内部空間17
に流入する潤滑油の量も増え、一定の回転数以上では内
部空間17が潤滑油によって充満するようになる。そのた
め、可変バランスウェイト15の偏心した質量、すなわち
アンバランスマスが大となり、機関回転数の増大と共に
上昇する振動レベル対応して、それを打消す作用が漸次
大となるので、機関回転数が上昇しても振動は増加しな
いという効果が得られる。
このように、機関回転数に連動してバランスシャフト1
の回転数が上昇した時だけ、アンバランスマスを十分に
増加して制振能力を高めるので、必要性の大小に関係な
く絶えず一定のアンバランスマスを回転させていた従来
のものにくらべて、動力の損失や軸受の耐久性等の点で
著しく有利となる。しかも、この例では、アンバランス
マスの増減を機関の潤滑油の流入、排出により行ってお
り、特別のシステムを設けなくても、軸受の潤滑油通路
9からアンバランスマスとしての潤滑油の供給を受ける
ことができ、機構が簡単で低コストになる利点がある。
〔考案の効果〕
本考案により、バランスシャフトによる制振を必要とす
る高回転のときだけ、可変バランスウェイトの内部空間
に液体が滞留してアンバランスマスが増大し、必要な制
振作用をするので、動力の損失や軸受の早期摩耗が防止
される。
低回転のときはアンバランスマスが小となるばかりでな
く、可変バランスウェイトの重量も小となるので、動力
損失の防止や軸受を保護する作用が更に高められる利点
もある。
本考案においてはアンバランスマスとして液体を使用し
ているので、液体はバランスシャフトの回転により遠心
力を受けて中空ケーシングの軸心から最も離れた位置へ
偏よる性質があるため、アンバランスマスによる慣性モ
ーメントが大となって、少量で比重の小さい液体を用い
ていても大きな制振効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の要部を示す正断面図、第2図
は第1図におけるII−II線における側断面図、第3図は
第1の従来例を概念的に示す正断面図、第4図は第2の
従来例を示す一部切断正面図である。 1…バランスシャフト、1a…バランスウェイト取付部、
2…軸受、3…クランクシャフト、4…駆動歯車、5…
被駆動歯車、6…軸受、7…コネクティングロッド、8
…バランスウェイト、9…潤滑油通路、10…シリンダ、
11…固定ウェイト、12…移動ウェイト、13…ばね、14…
油パイプ、15…可変バランスウェイト、16…中空ケーシ
ング、16a…外周面、17…内部空間、18…入口穴、19…
出口穴、20…スプリングリテーナ、21…スプリング、22
…弁体、23…油入口。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】可変バランスウェイトの取付部と、前記取
    付部に固着され軸心から偏心した液体容器として所定の
    容積の内部空間を有する中空ケーシングと、前記中空ケ
    ーシングの前記内部空間へアンバランスマスとなる液体
    を導入する入口穴と、前記中空ケーシングの外周面の一
    部に開口し前記内部空間にある液体を放出する出口穴
    と、前記中空ケーシングの一部に設けられて前記出口穴
    から流出する液体の量を制御するために遠心力によって
    作動する弁体とを備えていることを特徴とするバランス
    シャフト。
JP4254290U 1990-04-23 1990-04-23 バランスシャフト Expired - Lifetime JPH0722515Y2 (ja)

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JP6329472B2 (ja) * 2014-09-29 2018-05-23 株式会社Subaru 車両用駆動装置
JP7452442B2 (ja) * 2021-01-07 2024-03-19 株式会社豊田自動織機 内燃機関の1軸バランサ

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