JPH0681900A - 内燃機関の振動低減装置 - Google Patents

内燃機関の振動低減装置

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JPH0681900A
JPH0681900A JP23185192A JP23185192A JPH0681900A JP H0681900 A JPH0681900 A JP H0681900A JP 23185192 A JP23185192 A JP 23185192A JP 23185192 A JP23185192 A JP 23185192A JP H0681900 A JPH0681900 A JP H0681900A
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JP
Japan
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crankshaft
piston
balance shaft
engine
reaction torque
Prior art date
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Application number
JP23185192A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Asada
俊昭 浅田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機関回転数の全領域に亘って機関の振動を低
減する。 【構成】 クランクシャフト3と同期して回転すると共
にクランクシャフト3の軸線と平行な軸線回りを回転す
るバランスシャフト6を具備し、バランスシャフト6に
アンバランス質量7を取付ける。機関回転数が低いとき
にはピストン2の慣性力が最大になったときにバランス
シャフト6のアンバランス方向がこの慣性力を打ち消す
方向となり機関回転数が高いときにはクランクシャフト
3回りに発生する反動トルクが最大になったときにバラ
ンスシャフト6のアンバランス方向がこの反動トルクを
打ち消す方向となるようにクランクシャフト3に対する
バランスシャフト6の相対位置を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の振動低減装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関ではピストンが上死点に近づく
とピストンの上昇速度が急激に減速されるためにピスト
ンの慣性力によって機関本体はピストンの上昇方向に加
振される。従ってピストンが往復動を繰返すとピストン
の慣性力によって機関本体が振動せしめられる。この場
合、ピストンの慣性力は機関回転数の2乗に比例するの
でピストンの慣性力により生ずる機関本体の振動は機関
回転数が高くなるほど激しくなる。
【0003】そこでクランクシャフトと同期して回転す
ると共にクランクシャフトの軸線と平行な軸線回りを回
転するバランスシャフトを具備し、バランスシャフトに
一対のアンバランス質量を取付け、機関回転数が高いと
きにはピストンの往復動により発生する慣性力が最大に
なったときにバランスシャフトのアンバランス方向がこ
の慣性力を打ち消す方向となるようにして機関本体の振
動を低減し、ピストンの慣性力によっては大きな振動を
生じなくなる機関低回転時には一対のアンバランス質量
を互いにバランスする位置に移動してバランスシャフト
の回転により機関が加振されないようにした内燃機関が
公知である(トヨタ技術公開集第4388号参照)。こ
の内燃機関では機関高回転時にピストンの慣性力によっ
て機関本体が激しく振動するのを阻止することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら内燃機関
では爆発が行われてピストンに燃焼圧が加わるとクラン
クシャフトには急激に回転方向の大きなトルクが加わ
り、この反力として機関本体には回転方向と逆向きのク
ランクシャフト回りの反動トルクが作用する。従って機
関運転時にはこの反動トルクによって機関本体がクラン
クシャフト回りに振動せしめられる。反動トルクにより
生ずる機関本体の振動の大きさは機関回転数の影響をほ
とんど受けず、従ってこの振動は機関回転数によらずに
ほぼ一定となる。
【0005】ところで反動トルクにより生ずる機関本体
の振動は機関回転数が高いときにはピストンの慣性力に
より生ずる機関本体の振動よりも弱いが機関回転数が低
下してピストンの慣性力により生ずる機関本体の振動が
弱くなると反動トルクにより生ずる機関本体の振動の方
が強くなる。即ち、機関高回転時には機関本体の振動は
ピストンの慣性力によって支配されるが機関低回転時に
は機関本体の振動は反動トルクによって支配されること
になる。従って上述の内燃機関におけるように機関低回
転時に一対のアンバランス質量をバランスさせてバラン
スシャフトの回転により機関が加振されないようにして
も反動トルクによって機関本体が大きく振動せしめられ
るという問題を生ずる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、クランクシャフトと同期して回転
すると共にクランクシャフトの軸線とほぼ平行な軸線回
りを回転するバランスシャフトを具備し、バランスシャ
フトにアンバランス質量を取付けた内燃機関において、
機関回転数が高いときにはピストンの往復動によりピス
トンの移動方向に発生する慣性力が最大になったときに
バランスシャフトのアンバランス方向がこの慣性力を打
ち消す方向となり機関回転数が低いときには燃焼圧によ
りクランクシャフト回りに発生する反動トルクが最大に
なったときにバランスシャフトのアンバランス方向がこ
の反動トルクを打ち消す方向となるようにクランクシャ
フトに対するアンバランス質量の相対位置を制御するア
ンバランス質量制御装置を具備している。
【0007】
【作用】機関本体の振動の発生に対してピストンの慣性
力が支配的となる機関高回転時にはピストンの慣性力を
打ち消すようにクランクシャフトに対するアンバランス
質量の相対位置が変化せしめられ、機関本体の振動の発
生に対して反動トルクが支配的となる機関低回転時には
反動トルクを打ち消すようにクランクシャフトに対する
アンバランス質量の相対位置が変化せしめられる。
【0008】
【実施例】まず初めに図1から図3を参照して本発明の
基本となる考え方を2サイクル単気筒機関を例にとって
説明する。なお、図1から図3において1はシリンダ、
2はシリンダ1内で往復動するピストン、3はクランク
シャフト、4はクランクシャフトピン、5はピストン2
とクランクシャフトピン4とを連結するコネクティング
ロッド、6はバランスシャフト、7はアンバランス質量
を夫々示し、バランスシャフト6はクランクシャフト3
の回転方向Rと逆方向rにクランクシャフト3と同一速
度で回転せしめられる。
【0009】ピストン2が上死点に近づくとピストン2
の上昇速度が急激に減速されるためにピストン2の慣性
力によって機関本体はピストン2の上昇方向に加振され
る。ピストン2の減速度が最大となるのはピストン2が
上死点に達したときであり、従ってこのときピストン2
による慣性力は最大となる。一方、ピストン2が下死点
に近づくとピストン2の下降速度が急激に減速されるた
めにピストン2の慣性力によって機関本体はピストン2
の下降方向に加振され、このときにはピストン2が下死
点に達したときにピストン2による慣性力は最大とな
る。従ってピストン上昇方向の慣性力Fを正とし、ピス
トン2が上死点位置にあるときのクランク角(CA)を
0°とすると慣性力Fは図1(B)に示されるようにク
ランク角(CA)に応じて変化する。
【0010】一方、バランスシャフト6が回転するとア
ンバランス質量7による遠心力が発生する。従って図1
(A)に示されるようにピストン2が上死点に達したと
きにアンバランス質量7がバランスシャフト6の真下に
位置するとアンバランス質量7の遠心力Mはピストン2
による慣性力Fと逆向きになる。このとき遠心力Mと慣
性力Fが等しくなるようにアンバランス質量7によるバ
ランスシャフト6のアンバランス量を定めておければ慣
性力Fが遠心力Mにより打ち消され、斯くして機関本体
は慣性力Fによってピストン2の上昇方向に加振されな
くなる。また、前述したようにクランクシャフト3とバ
ランスシャフト6とは同一の回転速度で回転せしめられ
ているので図1において破線で示されるようにピストン
2が下死点に達したときにはアンバランス質量7はバラ
ンスシャフト6の真上に位置し、斯くしてこのときにも
ピストン2による慣性力Fが遠心力Mによって打ち消さ
れることになる。即ち、バランスシャフト6をクランク
シャフト3と同一回転速度で回転させかつピストン2が
上死点に達したときにアンバランス質量Mがバランスシ
ャフト6の真下に位置するようにすればピストン2の慣
性力により生ずる機関本体の振動を低減できることにな
る。
【0011】一方、爆発が行われてピストン2に燃焼圧
が加わるとクランクシャフト3には急激に回転方向Rの
大きなトルクが加わり、この反力として機関本体には図
2(A)に示されるように回転方向Rとは逆向きのクラ
ンクシャフト3回りの反動トルクTが発生する。クラン
クシャフト3の回転方向Rと反対向きの反動トルクTを
正にとるとこの反動トルクTは図2(B)に示されるよ
うに上死点(クランク角0°)後30°〜45°程度の
クランク角CAで最大となる。この最大の反動トルクT
を打ち消すには図2(A)において破線で示すように反
動トルクTと反対向きのクランクシャフト3回りのトル
クT′を発生させてやればよく、そのためには図2
(A)に示されるようにクランク角CAが30°〜45
°程度のときにアンバランス質量Mがバランスシャフト
6の右側に位置すればよいことになる。このときバラン
スシャフト6のアンバランスの量およびバランスシャフ
ト6とクランクシャフト3間の距離を反動トルクTとト
ルクT′とが等しくなるように定めれば反動トルクTが
アンバランス質量7の遠心力Mによって打ち消されるこ
とになる。
【0012】ところで図3に示されるようにピストン2
の慣性力Fによる機関本体の加振力は機関回転数Nの2
乗に比例して増大し、これに対して反動トルクTによる
機関本体の加振力は機関負荷が一定であるとすると機関
回転数Nによらずにほぼ一定となる。更に機関回転数N
が高くなると(N>No )慣性力Fによる加振力の方が
反動トルクTによる加振力よりも大きくなり、機関回転
数Nが低くなると(N<No )反動トルクTによる加振
力の方が慣性力Fによる加振力よりも大きくなる。従っ
て機関回転数Nが高いときには(N>No )慣性力Fを
アンバランス質量7の遠心力Mによって積極的に打ち消
し、機関回転数Nが低いときには(N<No )反動トル
クTをアンバランス質量Mの遠心力Mによって積極的に
打ち消せばあらゆる機関回転数Nに対して機関本体が振
動するのを良好に低減できることになる。そのためには
図3(B)に示されるように機関回転数Nが高いときに
は(N>No )ピストン2が上死点に達したときにはア
ンバランス質量7がバランスシャフト6の真下に位置す
るようにし、即ちバランスシャフト6のアンバランスの
方向が下向きとなるようにし、機関回転数Nが低いとき
には図3(B)において破線で示されるようにピストン
2が上死点に達したときのアンバランス質量7の位置を
バランスシャフト6の回転方向rへ45°〜60°ずら
してクランク角CAが30°〜45°程度になったとき
にアンバランス質量7がバランスシャフト6の右側に位
置する、即ちバランスシャフト6のアンバランス方向が
右方向となるようにすればよいことになる。このように
機関回転数Nに応じてクランクシャフト3に対するアン
バランス質量7の相対位置を変えると慣性力Fと反動ト
ルクTの大きい方をアンバランス質量7の遠心力Mによ
って打ち消せることになる。これが本発明における基本
となる考え方である。
【0013】このような考え方は2サイクル単気筒機関
ばかりでなく、2サイクルの2気筒機関、4気筒機関、
6気筒機関等、或いは4サイクルの単気筒機関、4気筒
機関、6気筒機関等にも適用できる。次にこの考え方を
4サイクル4気筒機関に適用した具体的な例について説
明する。図4および図5を参照すると、10は機関本
体、#1〜#4は1番気筒から4番気筒を夫々示してお
り、これら気筒#1〜#4の点火順序は1−3−4−2
となっている。機関本体10の長手軸線の両側には夫々
対称的にバランスシャフト6a,6bが配置されてお
り、これらバランスシャフト6a,6bは夫々対応する
一対の軸受11によって機関本体10により支承されて
いる。これらのバランスシャフト6a,6bはクランク
シャフト3の軸線と平行をなしている。バランスシャフ
ト6aの両端部近傍には図5に示されるような一対のセ
クター状をなすアンバランス質量7aが一体形成されて
おり、これらアンバランス質量7aはバランスシャフト
6aから同一半径方向に突出している。また、バランス
シャフト6bの両端部近傍にも一対のセクター状をなす
アンバランス質量7bが一体形成されており、これらア
ンバランス質量7bもバランスシャフト6bから同一半
径方向に突出している。なお、各バランスシャフト6
a,6bが回転したときに機関本体10の長手方向にお
ける重心G回りにおいて機関本体10が加振されないよ
うに各アンバランス質量7aは重心Gから等距離(l1
=l2 )に配置され、各アンバランス質量7bも重心G
から等距離に配置されている。
【0014】バランスシャフト7aの端部には可変タイ
ミング機構を内蔵したプーリ12aが取付けられ、バラ
ンスシャフト6bの端部にも可変タイミング機構を内蔵
したプーリ12bが取付けられている。また、図5に示
されるようにクランクシャフト3には駆動プーリ13が
取付けられ、駆動プーリ13、一対のプーリ12a,1
2bおよびアイドラー14周りにかけられたベルト15
によって各プーリ12a,12bが駆動される。図5か
らわかるように駆動プーリ13はプーリ12a,12b
の2倍の径を有しており、従って各プーリ12a,12
bは駆動プーリ13の、即ちクランクシャフト3の2倍
の速度で回転せしめられる。更にこのとき各駆動プーリ
12a,12bは互いに反対方向rに回転せしめられ、
従って各バランスシャフト6a,6bは互いに反対方向
に回転せしめられる。
【0015】図6はプーリ12aに内蔵されている可変
タイミング機構を示している。図6からわかるようにプ
ーリ12aは軸受16を介して回転可能に支承されてお
り、バランスシャフト6aとプーリ12a間には環状の
ピストン17がバランスシャフト6aの軸線方向に摺動
可能に挿入されている。ピストン17の内周面はバラン
スシャフト6aの外周面とスプライン嵌合18してお
り、ピストン17の外周面はプーリ12aのハブ部内周
面とスプライン嵌合19している。各スプライン嵌合1
8,19におけるスプラインはバランスシャフト6aの
軸線方向に対して互いに反対方向に向けて斜めに延びて
おり、従ってピストン17がバランスシャフト6aの軸
線方向に移動するとバランスシャフト6aはプーリ12
aに対して相対的に回転せしめられる。
【0016】プーリ12aのハブ部内には油圧室20が
形成され、ピストン17は圧縮ばね21のばね力により
油圧室20に向けて押圧される。油圧室20はオイル通
路22、電磁切換弁23およびオイルポンプ24を介し
てオイルタンク25に連結され、この電磁切換弁23は
回転数センサ26の出力信号に基づいて制御装置27に
より制御される。図6は油圧室20が電磁切換弁23を
介してオイルタンク25内に直接連結されているところ
を示している。油圧室20が電磁切換弁23を介してオ
イルポンプ24に接続されると油圧室20内に加圧オイ
ルが供給され、その結果ピストン17がアンバランス質
量7aに向けて移動するためにバランスシャフト6aは
プーリ12aに対して相対回転せしめられる。従って電
磁切換弁23の切換作用によってバランスシャフト6a
のアンバランス方向を変化させることができることにな
る。なお、プーリ12bの可変タイミング機構も図6と
同様な構造を有するのでこれについては説明を省略す
る。
【0017】図7は1番気筒#1から4番気筒#4のク
ランクシャフトピン4の相対位置関係を示している。図
7からわかるようにクランクシャフトピン4がこのよう
な相対位置関係を有すると4気筒のうちの2気筒が上死
点位置に達したときに残りの2気筒は下死点位置にな
り、このときピストン2の上昇方向に向けて慣性力Fが
発生する。次にこのことについて図8を参照しつつ簡単
に説明する。
【0018】図8(A)はクランク角度CAが上死点前
ΔΘ°のときを示しており、図8(B)はクランク角度
が下死点前ΔΘ°のときを示している。また図8(A)
および(B)において鎖線Dはコネクティングロッド5
の長さlを半径とする円を表わしている。図8(A)に
示す状態からピストン2が上死点に達するまでにはピス
トン2はΔl1だけ上昇し、図8(B)に示す状態から
ピストン2が下死点に達するまでにはピストン2はΔl
2だけ下降する。Δl1とΔl2とを比較するとΔl1
のほうがΔl2よりも明らかに大きく、従ってピストン
2が上死点に達したときの減速度の方がピストン2が下
死点に達したときの減速度よりも大きくなる。この場
合、減速度の大きいピストン2の移動方向に慣性力が生
じ、斯くしてクランクシャフトピン4が図7に示すよう
な相対位置関係を有する場合にはいずれか2つのピスト
ン2が上死点に達したときにピストン2の上昇方向に慣
性力が生ずることになる。
【0019】即ち、4気筒内燃機関では図9に示される
ようにピストン2の慣性力Fによる機関本体10への加
振力は180クランク角度毎にピークが生ずる。従って
この慣性力Fを打ち消したい場合にはいずれか2つのピ
ストン2が上死点に達したときに各アンバランス質量7
a,7bがバランスシャフト6a,6bの真下に位置す
るようにクランクシャフト3に対する各バランスシャフ
ト6a,6bの相対位置が定められる。なお、この場
合、一対のアンバランス質量7a,7bによる遠心力M
の和が慣性力Fと等しくなるように定めれば慣性力Fは
遠心力Mによって打ち消される。また、云うまでもない
が180クランク角度経過すると各アンバランス質量7
a,7bは図9(B)に示す位置に再び戻る。
【0020】一方、前述したように反動トルクTによる
機関本体10への加振力は上死点後30°〜45°程度
のクランク角CAで最大となるので機関本体10への加
振力は図10(A)に示されるように180クランク角
度毎にピークが表われる。従ってこの反動トルクTを打
ち消したい場合には図10(B)に示されるようにいず
れかの気筒が爆発行程における上死点後30°〜45°
程度のクランク角CAになったときにアンバランス質量
7a,7bが共に対応するバランスシャフト6a,6b
の右側に位置するようにクランクシャフト3に対する各
バランスシャフト6a,6bの相対位置が定められる。
なお、この場合、一対のアンバランス質量7a,7bの
遠心力MによるトルクT′が反動トルクTと等しくなる
ように定めれば反動トルクTは遠心力Mによって打ち消
される。無論、この場合も180クランク角度経過する
と各アンバランス質量7a,7bは図10(B)に示す
位置に再び戻る。
【0021】即ち、図4から図6に示される実施例では
機関回転数NがNo (図3)よりも高いときには油圧室
20が電磁切換弁23を介してオイルタンク25に直接
接続される。このときには図11において実線で示され
るようにいずれか2つのピストン2が上死点に達したと
きに各アンバランス質量7a,7bが各バランスシャフ
ト6a,6bの真下となり、斯くしてピストン2による
慣性力がアンバランス質量7a,7bによって打ち消さ
れることになる。
【0022】一方、機関回転数NがNo (図3)よりも
低くなると油圧室20が電磁切換弁23を介してオイル
ポンプ24に接続される。このときには各アンバランス
質量7a,7bが図10(B)に示す位置をとるように
バランスシャフト6aはプーリ12aの可変タイミング
機構によりΘ1 (図11)だけ回転せしめられ、バラン
スシャフト6bはプーリ12bの可変バルブタイミング
機構によりΘ2 (図11)だけ回転せしめられる。その
結果、反動トルクがアンバランス質量7a,7bによっ
て打ち消されることになる。
【0023】
【発明の効果】機関回転数の全領域に亘って機関の振動
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】慣性力を打ち消すための基本的な考え方を説明
するための図である。
【図2】反動トルクを打ち消すための基本的な考え方を
説明するための図である。
【図3】慣性力および反動トルクを打ち消すための基本
的な考え方を説明するための図である。
【図4】機関本体の平面図である。
【図5】機関本体の図解的に示した正面図である。
【図6】バランスシャフトの一部断面平面図である。
【図7】図解的に示したクランクシャフトの斜視図であ
る。
【図8】慣性力の発生を説明するための図である。
【図9】慣性力の打ち消し方を説明するための図であ
る。
【図10】反動トルクの打ち消し方を説明するための図
である。
【図11】慣性力および反動トルクの打ち消し方を説明
するための図である。
【符号の説明】
2…ピストン 3…クランクシャフト 6…バランスシャフト 7…アンバランス質量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトと同期して回転すると
    共にクランクシャフトの軸線とほぼ平行な軸線回りを回
    転するバランスシャフトを具備し、バランスシャフトに
    アンバランス質量を取付けた内燃機関において、機関回
    転数が高いときにはピストンの往復動によりピストンの
    移動方向に発生する慣性力が最大になったときにバラン
    スシャフトのアンバランス方向がこの慣性力を打ち消す
    方向となり機関回転数が低いときには燃焼圧によりクラ
    ンクシャフト回りに発生する反動トルクが最大になった
    ときにバランスシャフトのアンバランス方向がこの反動
    トルクを打ち消す方向となるようにクランクシャフトに
    対するアンバランス質量の相対位置を制御するアンバラ
    ンス質量制御装置を具備した内燃機関の振動低減装置。
JP23185192A 1992-08-31 1992-08-31 内燃機関の振動低減装置 Pending JPH0681900A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172215A (ja) * 2003-03-18 2005-06-30 Kubota Corp レシプロ式直列4気筒エンジン
KR100507162B1 (ko) * 2002-10-02 2005-08-09 현대자동차주식회사 엔진의 밸런스샤프트 장치
US7905210B2 (en) 2004-11-08 2011-03-15 Honda Motor Co., Ltd. Engine vibration elimination system and variable stroke characteristic engine

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