JPH07224305A - 金属粉末の製造装置 - Google Patents

金属粉末の製造装置

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JPH07224305A
JPH07224305A JP6014193A JP1419394A JPH07224305A JP H07224305 A JPH07224305 A JP H07224305A JP 6014193 A JP6014193 A JP 6014193A JP 1419394 A JP1419394 A JP 1419394A JP H07224305 A JPH07224305 A JP H07224305A
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JP
Japan
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weir
molten metal
powder
disc
rotating
Prior art date
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Pending
Application number
JP6014193A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Mizutani
民穂 水谷
Motonori Nishida
元紀 西田
Hitoshi Okochi
均 大河内
Iwao Takatani
巌 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd filed Critical Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Priority to JP6014193A priority Critical patent/JPH07224305A/ja
Publication of JPH07224305A publication Critical patent/JPH07224305A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化を防止しつつ、粒度分布の狭い、かつ比
較的粗い 200μ以上の金属粉末を高い歩留りで得る装置
を提供する。 【構成】 高速回転する円板の外周に三角せき, 四角せ
き, 半円せきのいずれかを等間隔に設けた側壁を付設
し、該円板に溶融金属を流下させ、せきとせきにはさま
れた壁によって溶融金属を分割し、それぞれのせきから
流出させ、飛散させて、微粒化させると同時に回転円板
に近接して不活性ガス入口を有する蓋を設け、飛散、微
粒化した粉末の酸化をも防止することを特徴とする装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は比較的粗く、酸化の少な
い金属粉末を製造するための製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属粉末の製造方法として噴霧
法,電解法,機械粉砕法,回転電極法等を用いた方法及
び装置が広く用いられている。噴霧法,電解法,機械粉
砕法のいずれも低コストで多量生産に適したものである
が、形成される金属粉末の粒度分布は広く、例えば標準
偏差が 2.5以下にすることは困難であり、特に 200μ以
上の粗い粉末の製造においては歩留りが極めて悪くなる
という欠点があった。
【0003】また、回転電極法は比較的粗い粉末を狭い
粒度分布で製造することができるが、製造コストが高
く、生産性が低いという欠点があった。さらに、一部に
おいて回転円板法が金属粉末の製造に用いられている
が、噴霧法ほどではないが、やはり粒度分布が広くかつ
酸化を防ぐために集粉のための特別な密閉容器を使用し
なければならないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】この発明は 200μ以
上の金属粉末を高い歩留りで、狭い粒度分布で、かつ表
面酸化の少ないものを得るため、回転円板法を改良しよ
うとするもので、円板の外周における分裂の不安定さ,
円板上でのスベリの不安定さ, 溶融金属に加わる遠心力
の不安定さ, 酸化物の生成等の問題を解決しようとする
ものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】即ち、本発明は高速回
転する回転円板に溶融金属を流下させて遠心力により飛
散, 微粒化する遠心噴霧装置において、その円板の周囲
に三角せき, 四角せき,半円せきのいずれかを等間隔に
設けた側壁を付設し、せきとせきにはさまれた壁によっ
て溶融金属を分割し、それぞれのせきから流出させ、か
つ回転円板に近接して不活性ガス入口を有する蓋を設け
たことを特徴とする金属粉末の製造装置である。
【0006】
【作用】本発明は、図1のように回転円板の周囲に三角
せき, 四角せき,半円せきのいずれかを等間隔に設けた
側壁に付設し、せきとせきにはさまれた側壁の一部であ
る壁によって円板上に流下させた溶融金属流の遠心力に
よる外周部への放射状流を分割することをまず第一の特
徴としている。
【0007】即ち、図2に示すような従来用いられた回
転円板はその形状が皿形であり、その外周が単純な円で
あり、従って、ひとつのせきを形成している。ここでい
うせきとは、液体の流量測定に使われている如き、液体
であふれる堤をさす。従って、図2に示すような外周の
単純な円、即ちひとつのせきをあふれる液は全円周から
あふれる。即ち、分割されることはない。しかし、図2
に示す如き皿型円板を回転させると、ある回転数に達し
たとき、初めて分割が起こる。
【0008】即ち、円板上に流下させた溶融金属は遠心
力により放射状に均一な流れを形成し、外周部へと流れ
る。しかし、溶融金属と円板のぬれ性はその材質にもよ
るが一般に悪く、円板との間にすべりが生じ、従って、
均一な遠心力を与えることが難しく均一な流れにはなり
にくく、従って、粒度分布の狭い粒子を作ることは困難
である。
【0009】特に、比較的粗い、即ち、 200μ以上の粉
末を得ようとすると、回転数をさげるか、円板直径を小
さくするか、もしくは溶融金属流の流量を大きくする必
要がある。即ち、粒径は一般に次式で表されている。 DpαN-1・Q0.2 ・D-0.3 (1) しかし、回転数を下げると液の分裂が滴状分裂となっ
て、粒度分布が広くなり、流量を増すと、放射状流が不
安定となり、粒度分布を広げ、直径を小さくすると、生
産量が少なくなるという欠点を生じる。
【0010】しかし、回転数、溶融金属流の流量,円板
直径が適切に選ばれたときは、上記の欠点が減少する。
そして、この時の状態を高速度カメラで入念に観察する
と円板の周囲から液滴が等間隔で飛び出すのが認められ
る。しかし、等間隔で飛び出す条件は、回転数が高く、
流量が低い時に限られ、即ち 200μ以上の粒子の得られ
る条件においては、上記の現象は認められなかった。
【0011】本発明は、上記の欠点を解決しようとした
ものであり、請求項1について、図1に従って詳しく述
べると、まず溶湯流1は水平に回転する回転円板2の上
に流下し、外周へと放射状に流れ、外周に設けられた側
壁3によってせきとめられ、十分な遠心力を均一に受け
た後、せき4を越えて外部へ飛び出す。せき4は側壁に
等間隔で設けられているから、当然溶融金属流の流れは
等分割されて飛び出し、流れの大きさ、もしくは太さは
等しくなる。ここで重要なことは、回転数,溶融金属の
流量,円板の直径にかかわらず、あらゆる条件のもと
で、前記、流れの大きさもしくは太さが等しくなるとい
うことである。粒子径は当然、前記の式(1) に従うが、
本発明によれば、比較的粗い、即ち 200μ以上の粉末を
狭い粒度分布で歩留りよく製造することができる。
【0012】せきについて説明すれば、まず、その形状
は三角せき, 四角せき, 半円せきが考えられるが、実験
の結果、半円せきを用いた場合の歩留りが最もよかっ
た。このことは溶融金属の場合、その表面張力により、
三角せき, 四角せきではせきの流出抵抗が大きいためと
思われる。ここでいう歩留りとは、時間当りのある粒度
の金属粉末の得られた量である。三角せき, 四角せきで
は、流量を変えなかったにもかかわらず、半円せきに比
べて歩留りが悪くなる理由の一つは、上記のことからせ
きの流出に加へ側壁をも越えて、流出したためである。
【0013】一方、せきに代えて円孔を側壁に設けるこ
とが考えられるが、溶融金属にあっては、わずかな酸素
の影響により、円孔の閉塞をおこすという問題が生じ、
長時間の運転に耐えない他、歩留りが極めて悪いという
結果を生じるので、好ましくない。次にせきとせきの間
隔Pはせきの巾をBとすると、P=2BからP=4Bが
好ましい。より大きな間隔であってもよいが、当然、生
産量は小さくなる。しかし、本発明による利益として、
金属の閉塞が全く起こらないということであり、かつ、
生成したわずかの酸化物の除去、これは運転終了後に行
われるものであるが、これが非常に容易であり、その点
では間隔は大きい方が、即ち、せきの数が少ない方がよ
い。
【0014】せきの巾Bは製造しようといる金属粉末の
粒径の1倍〜4倍とるのが好ましい。これは、溶融金属
の表面張力により、見掛けのせきの巾Bより金属流の太
さもしくは大きさが小さくなるためである。本発明の装
置において、不活性ガス入口を有する蓋12を設けるこ
とは不可欠であり、その第1の理由は生成する金属粉末
の表面酸化を防止することであり、第2の理由は、円板
上での酸化物の生成を防止し、円滑な放射状流れを作る
ためである。
【0015】従来は上記の金属粉末の表面酸化及び円板
上での酸化物の生成の防止のために、円板部を図3の如
く特別な密閉容器を用いていた。この密閉容器は酸化防
止の目的の他に、粉末の収集という他の目的も合わせて
持っている。当然のことながら、密閉容器は十分な気密
性を要する他、不活性ガスの圧力に十分耐える必要があ
り、時として、空気と不活性ガスとの置換のため、真空
にする必要があり、その強度及び気密性に十分な注意を
はらわれなければならない。
【0016】本発明では、図1に示す如く、円板に近接
して不活性ガス入口を有する蓋12を設けて、不活性ガ
ス入口から、例えば40 l/分の流量で不活性ガス、例え
ば窒素を注入するだけで金属粉末の表面酸化を大きく減
少させることができる。即ち、前記のような従来の密閉
された容器11を必要とせず、生成した金属粉末を集め
るための単なる上部が開放かれた箱のようなものでよ
く、極めて簡単かつ安価なものでよい。即ち、不活性ガ
ス中に全ての機器を置く必要がない。これは溶融金属の
流れがせきから飛び出すため、円板の側壁に極めて近
く、例えば 0.2〜0.5 mmの隙間を持たせて蓋を設けるこ
とができ、従って、円板を完全に不活性ガスで保護する
ことができると同時に、液滴に分散する瞬間をも保護す
るためである。
【0017】次に、皿型円板で起こる大きな問題はその
精度であって、真円度, 同心度が悪いと振れ等が発生し
液面が不安定となる。これは、前述の如く皿型の場合、
ひとつのせきからの溶融金属の流れをコントロールしよ
うとするものである限り、その精度は厳しく要求され
る。しかし、本発明においてはせきを多数有しており、
即ち、その中のひとつに対して、液面が上昇もしくは下
降することはなく、常にバランスする。従って、わずか
の誤差は許容され、例えば振れは 200μであっても粉末
の粒径の標準偏差に全く変化がなかった。一方、皿型円
板では50μ以下にしないと片流れを起こし、得られる粉
末の粒径の標準偏差は本発明のほぼ 1.5倍と大きくな
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例(1) 図1に示す本発明の装置を用いて15%Sn, 残部Pbの合金
を 400℃で溶解し、溶融金属流量2000kg/時で流下さ
せ、回転数 600RPM で微粒化させたところ、平均粒径 2
50μの粉末が標準偏差1.97で得られた。また、得られた
粉末の酸素量は0.013 %であった。 なお、円板の直径
は75mmであり、材質はSUS304を用いた。
【0019】比較例(1) 従来の皿型円板を用い、かつ、不活性ガスを流さなかっ
たこと以外は実施例(1) と同じ条件で、同じ材質を微粒
化させたところ、平均粒径 190μの粉末が標準偏差2.89
で得られた。また、得られた粉末の酸素量は 0.023%で
あった。 実施例(2) 実施例(1) と同じ条件でPbを 450℃で溶解し、微粒化を
行ったところ、平均粒径 210μの粉末が標準偏差1.83で
得られた。また、得られた粉末の酸素量は 0.007%であ
った。
【0020】比較例(2) 従来の皿型円板を用い、かつ、不活性ガスを流さなかっ
たこと以外は実施例(2) と同じ条件で同じ材質を微粒化
させたところ、平均粒径 170μの粉末が標準偏差3.12で
得られた。また、得られた粉末の酸素量は 0.024%であ
った。
【0021】
【発明の効果】本発明の装置によって、得られた金属粉
末は粒度分布の極めて狭く、得られた粉末の酸素量が少
なく、かつ、比較的粗い、即ち、 200μ以上の金属粉末
の製造が効率よく可能になり、工業上の利用価値は高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例を示す側面概略図であ
る。
【図2】従来の回転円板法の一例を示す側面概略図であ
る。
【図3 】本発明の容器の一例を示す側面概略図である。
【図4 】従来の酸化防止のための密閉容器の一例を示す
側面概略図である。
【符号の説明】
1 溶融金属流 2 回転円板 3 側壁 4 せき 5 液滴 6 溶融金属 7 液滴の軌跡 8 モータ 9 容器 10 金属粉末 11 密閉容器 12 不活性ガス入口を有する蓋 B せきの巾 P せきとせきの間隔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する回転円盤に溶融金属を流下
    させて遠心力により飛散,微粒化する遠心噴霧装置にお
    いて、その円板の周囲に三角せき,四角せき,半円せき
    のいずれかを等間隔に設けた側壁を付設し、せきとせき
    にはさまれた壁によって溶融金属を分割し、それぞれの
    せきから流出させ、かつ回転円板に近接して、不活性ガ
    ス入口を有する蓋を設けたことを特徴とする金属粉末の
    製造装置。
JP6014193A 1994-02-08 1994-02-08 金属粉末の製造装置 Pending JPH07224305A (ja)

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JP6014193A JPH07224305A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 金属粉末の製造装置

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JP6014193A JPH07224305A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 金属粉末の製造装置

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JPH07224305A true JPH07224305A (ja) 1995-08-22

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ID=11854293

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JP6014193A Pending JPH07224305A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 金属粉末の製造装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106694896A (zh) * 2016-12-30 2017-05-24 西安交通大学青岛研究院 一种TiAl粉的雾化制备装置
CN106735278A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 西安交通大学青岛研究院 一种TiAl粉的雾化制备装置
CN109622982A (zh) * 2018-12-30 2019-04-16 北京康普锡威科技有限公司 金属粉末的制备装置和制备方法
CN109622981A (zh) * 2018-11-29 2019-04-16 北京康普锡威科技有限公司 一种高效制备金属粉末的装置及方法

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