JPH07224226A - 低温接着性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

低温接着性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH07224226A
JPH07224226A JP1838694A JP1838694A JPH07224226A JP H07224226 A JPH07224226 A JP H07224226A JP 1838694 A JP1838694 A JP 1838694A JP 1838694 A JP1838694 A JP 1838694A JP H07224226 A JPH07224226 A JP H07224226A
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compound
group
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JP1838694A
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Hisami Toba
久美 鳥羽
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 80℃以下の温度でも速やかに硬化し、金属や
プラスチック、特にポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエ
ンジニアリングプラスチックに対しても良好な接着性を
有する低温接着性オルガノポリシロキサン組成物を提供
する。 【構成】 付加反応型のオルガノポリシロキサン組成物
に、エポキシ基およびアルコキシ基がケイ素原子に結合
した有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、有機
錫化合物とを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、オルガノポリシロキサン
組成物に関し、詳細には金属やプラスチックに対して良
好な接着性を有する低温接着性オルガノポリシロキサン
組成物に関し、さらに詳細には、80℃以下の温度でも速
やかに硬化し、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエ
ンジニアリングプラスチックに対して良好な接着性を有
する低温接着性オルガノポリシロキサン組成物に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】接着性オルガノポリ
シロキサン組成物には、その反応機構から代表的なもの
として付加反応型と縮合反応型とがある。縮合反応型接
着性オルガノポリシロキサン組成物は、基本的には室温
で硬化し、各種被着体に良好な接着性を示すことが知ら
れているが、硬化に時間がかかり、量産を必要とする電
気・電子部品などの製造工程には適していないという問
題がある。一方、付加反応型接着性オルガノポリシロキ
サン組成物は、加熱することにより短時間で硬化し、硬
化時に副生成物の発生がなく、また、優れた難燃性や電
気絶縁性などを有することから多くの産業で使用されて
いる。しかしその反面、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)な
どのエンジニアリングプラスチック類への接着性が劣
り、また、硬化に 100℃以上の加熱が必要であるため、
プラスチック類の熱変形の問題があった。付加反応型接
着性オルガノポリシロキサン組成物は、硬化途上で接触
する基材に対して自己接着性を示さないため、該組成物
に特定の接着性付与剤を添加し、接着性を改良したオル
ガノポリシロキサン組成物が数多く検討されている。例
えば、ビニルトリクロロシランとビニルトリアルコキシ
シランとの部分加水分解縮合物を添加した接着性シリコ
ーンゴム(特公昭47−36255 号公報)、アクリロキシア
ルキル基含有シランもしくはシロキサンを添加したシリ
コーンゴム組成物(特公昭51−28309 号公報)、一分子
中に少なくとも1個のA(RO)2Si基(A はエポキシ基含有
1価の炭化水素基であり、R は低級アルキル基である)
と少なくとも1個のケイ素原子に結合した低級アルケニ
ル基もしくは水素原子を有する有機ケイ素化合物を添加
した硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特公昭52−
48146 号公報)、分子鎖末端にアクリロキシ基またはメ
タクリロキシ基含有の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物(特公昭55−39258 号公報)、不飽和基含有アルコ
キシシランを添加した硬化性オルガノポリシロキサン組
成物(特公昭56−9183号公報)、エポキシ化合物と有機
アルミニウム化合物とを添加した接着性を有するポリオ
ルガノシロキサン組成物(特開昭60−101146号公報)、
ケイ素原子結合の不飽和基とアルコキシ基とを有する有
機ケイ素化合物およびアルミニウム化合物またはジルコ
ニウム化合物を添加した硬化性オルガノポリシロキサン
組成物(特開昭62−240361号公報)、有機錫化合物を添
加したシリコーンゴム接着剤組成物(特開平5−194930
号公報)などが開示されている。しかしながら、これら
いずれの組成物も低温で短時間に硬化させた場合におい
ては十分な接着力を付与するまでには至っていない。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、前述のような従来技術
の欠点を克服して、金属やプラスチックに対して良好な
接着性を有する低温接着性オルガノポリシロキサン組成
物の提供にあり、さらに詳細には、80℃以下の温度でも
速やかに硬化し、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエ
ンジニアリングプラスチックに対して良好な接着性を有
する低温接着性オルガノポリシロキサン組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【発明の構成】本発明者は、上記の目的を達成するため
に検討を重ねた結果、付加反応型のオルガノポリシロキ
サン組成物に、エポキシ基およびアルコキシ基がケイ素
原子に結合した有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化
合物、有機錫化合物とを配合することにより、上記の目
的に適合し、金属やプラスチックに対して良好な接着性
を有し、さらには、80℃以下の温度でも速やかに硬化
し、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)などのエンジニアリング
プラスチックに対して良好な接着性を有する組成物が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は、 (A) ケイ素原子に結合した1価の脂肪族不飽和炭化水素
基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
100重量部; (B) ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以
上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A)
成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して、
ケイ素原子に結合した水素原子の数が 0.5〜5個となる
ような量; (C) エポキシ基およびアルコキシ基がケイ素原子に結合
した有機ケイ素化合物0.1〜20重量部; (D) 有機アルミニウム化合物0.01〜10重量部; (E) 有機錫化合物 0.001〜1重量部; (F) 白金および白金化合物からなる群から選ばれた触
媒、(A) 成分に対して白金原子として 0.1〜500ppm;を
含有してなる低温接着性オルガノポリシロキサン組成物
である。
【0005】以下、本発明の組成物に用いられる各成分
について説明する。本発明で用いられる(A) 成分のオル
ガノポリシロキサンは、本発明組成物のベースポリマー
となる成分である。この(A) 成分は、ケイ素原子に結合
した1価の脂肪族不飽和炭化水素基を1分子中に2個以
上有し、付加反応により網状構造を形成することができ
るものであれば、どのようなものであってもよい。1価
の脂肪族不飽和炭化水素基としては、ビニル、アリル、
1−ブテニル、1−ヘキセニルなどが例示されるが、合
成が容易で、また硬化前の組成物の流動性や経済性から
ビニル基が最も有利である。(A) 成分のケイ素原子に結
合した他の有機基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、
ドデシルなどのアルキル基;フェニルなどのアリール
基;ベンジル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロ
ピルなどのアラルキル基;およびクロロメチル、クロロ
フェニル、2−シアノエチル、3,3,3 −トリフルオロプ
ロピルなどの置換炭化水素基が例示される。これらのう
ち、合成が容易であって、機械的強度および硬化前の組
成物の流動性などのバランスが優れているという点か
ら、メチル基が最も好ましいが、硬化後の組成物に耐寒
性が求められるときは少量のフェニル基を、また耐油性
が求められるときは3,3,3 −トリフルオロプロピル基を
含有させるなど、任意に選択することができる。また、
シロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状であってもよい。
硬化後の組成物の機械的特性を向上させるためには、直
鎖状のオルガノポリシロキサンと分岐状のオルガノポリ
シロキサンとを混合して用いることが好ましい。これら
の混合物を用いる場合、混合物の機械的強度や弾性率を
上げるためには、(A) 成分のオルガノポリシロキサン
中、R3SiO1/2単位およびSiO2単位ならびに必要に応じて
R2SiO 単位(R は前記の有機基を表し、1分子中少なく
とも2個、好ましくは3個以上は1価の脂肪族不飽和炭
化水素基である)からなる分岐状オルガノポリシロキサ
ンが2〜50重量%配合され、残余が直鎖状の、両末端が
1価の脂肪族不飽和炭化水素基で封鎖されたオルガノポ
リシロキサンからなる混合物を用いることが好ましい。
(A) 成分の重合度は特に限定されないが、硬化前の組成
物が良好な流動性および作業性を有し、硬化後の組成物
が適度の弾性を有するには、25℃における粘度が10〜50
0,000cStのものが好ましく、50〜100,000cStのものが特
に好ましい。
【0006】本発明で用いられる(B) 成分のポリオルガ
ノハイドロジェンシロキサンは、分子中に含まれるヒド
ロシリル基が(A) 成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素
基への付加反応を行うことにより、(A) 成分の架橋剤と
して機能するものであり、硬化物を網状化するために、
該付加反応に関与するケイ素原子に結合した水素原子を
1分子中に少なくとも3個以上有している。シロキサン
単位のケイ素原子に結合した有機基としては、前述の
(A) 成分における1価の脂肪族不飽和炭化水素基以外の
有機基と同様のものが例示され、それらの中でも、合成
の容易な点からメチル基が最も好ましい。(B) 成分にお
けるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状および環状のい
ずれであってもよい。また、これらの混合物を用いても
よい。(B) 成分の重合度は特に限定されないが、同一の
ケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したポリオルガ
ノハイドロジェンシロキサンは合成が困難なので、3個
以上のシロキサン単位からなることが好ましい。(B) 成
分の具体例としては、以下のようなものが例示される。 a.次式
【0007】
【化1】
【0008】(式中、p は3〜100 、q は0〜100 の整
数を表す)で示される直鎖状ポリオルガノハイドロジェ
ンシロキサン b.次式
【0009】
【化2】
【0010】(式中、p は1〜100 、q は0〜100 の整
数を表す)で示される直鎖状ポリオルガノハイドロジェ
ンシロキサン c.(CH3)2HSiO1/2 及びSiO2単位からなる分岐状ポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサン (B) 成分の配合量は、(A) 成分中の1価の脂肪族不飽和
炭化水素基1個に対して(B) 成分中のケイ素原子に結合
した水素原子の数が 0.5〜5個、好ましくは0.7 〜3個
となるような量である。上記の水素原子の存在比が 0.5
未満となるような量では、硬化が十分でなく所望の物理
特性が得られず、好ましくない。逆に、該存在比が5を
越えるような量の場合は、硬化の際に発泡が起こり易
く、硬化後の耐熱性が低下し、好ましくない。また、
(B) 成分は(A) 成分に対する相溶性が優れていることが
好ましい。
【0011】本発明に用いる (C)成分は、(D) 成分の有
機アルミニウム化合物および(E) 成分の有機錫化合物と
共に、接着性を付与するために用いる成分である。この
(C)成分は、1分子中にケイ素原子に結合したエポキシ
基とケイ素原子に結合したアルコキシ基とを有する有機
ケイ素化合物であれば、いかなる有機ケイ素化合物でも
使用することができるが、得られたオルガノポリシロキ
サン組成物が優れた自己接着性を示すには、(C) 成分は
1分子中にケイ素原子に結合したエポキシ基が少なくと
も1個と、ケイ素原子に結合したアルコキシ基が少なく
とも2個を有する有機ケイ素化合物であることが好まし
い。(C) 成分の化合物として、
【0012】
【化3】
【0013】(上式中、R は炭素数1〜6の1価の炭化
水素基、m 、n は0または正の整数)等の化学式で例示
される有機ケイ素化合物、これらの1種もしくは2種以
上の部分加水分解縮合物またはこれらの1種もしくは2
種以上と(C) 成分以外のアルコキシシラン類との部分加
水分解縮合物等が例示される。(C) 成分の具体例として
は、以下のようなものが例示される。
【0014】
【化4】
【0015】(C) 成分の配合量は(A) 成分 100重量部に
対して、 0.1〜20重量部、好ましくは 0.5〜10重量部で
ある。配合量が 0.1重量部未満であると、得られたオル
ガノポリシロキサン組成物は十分な接着性を示さず、ま
た、20重量部を越えると、得られたオルガノポリシロキ
サン組成物の物理特性が低下するためである。
【0016】本発明に用いられる(D) 成分の有機アルミ
ニウム化合物としては(CH3O)3Al 、(C2H5O)3Al、(n-C3H
7O)3Alなどのアルミニウムアルコラート;ナフテン酸、
ステアリン酸、オクチル酸、安息香酸などのアルミニウ
ム塩;アルミニウムアルコラートとアセト酢酸エステル
またはジアルキルマロネートなどを反応させて得られ
る、
【0017】
【化5】
【0018】などのアルミニウムキレート;アルミニウ
ムオキサイドの有機酸塩;アルミニウムアセチルアセテ
ートなどが例示されるが、好ましくはアルミニウムキレ
ート、アルミニウムアルコラートである。これらは混合
物であっても良い。(D) 成分の配合量は(A) 成分 100重
量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは 0.1〜5重
量部である。配合量が0.01重量部未満であると、得られ
たオルガノポリシロキサン組成物は十分な接着性を示さ
ず、また、10重量部を越えると、得られたオルガノポリ
シロキサン組成物の物理特性、耐熱性が低下するためで
ある。 (D) 成分を配合する方法は特に限定されないが、室温で
固体の有機アルミニウム化合物を配合するには、固体の
有機アルミニウム化合物を溶媒に溶解後、該組成物に配
合する方法が好ましい。使用できる溶媒は固体の有機ア
ルミニウム化合物を溶解させるものであれば特に限定さ
れないが、溶媒の除去の容易さから、低沸点溶媒が好ま
しい。このような溶媒としては、ジエチルエーテル、ジ
プロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロ
ピルエーテル、エチルプロピルエーテルなどのエーテル
類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;クロロホルム、四
塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が例示される。
また、(D) 成分は(C) 成分と予め反応させ、Al-O-Si 結
合を有する有機化合物として配合しても良い。
【0019】(E) 成分の有機錫化合物としては、一般に
縮合反応型オルガノポリシロキサン組成物に用いられて
いるものを使用することができる。例えば、ジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ
ベンジルマレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオク
チル酸錫、ジ−n−ブチルジメトキシ錫、ビスエチルマ
レイルジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ベンジルマレ
ート、テトラブチルビス(エチルマレート)ジ錫オキサ
イド、ジブチル錫ビス(イソオクチルフタレート)、ジ
ブチル錫ビス(3−メチル−3−メトキシブチルマレー
ト)、ジオクチル錫ジラウレートなどが例示される。ま
た、予めアルコキシ基含有ケイ素化合物と反応させ、Sn
-O-Si 結合を有する以下のような有機化合物として配合
しても良い。
【0020】
【化6】
【0021】(R'は炭素数1〜6の1価の炭化水素基、
R"はアルコキシ基および/または炭素数1〜6の1価の
炭化水素基、p 、q は0または正の整数) (E) 成分の配合量は(A) 成分 100重量部に対して、 0.0
01〜1重量部、好ましくは 0.001〜0.5 重量部である。
配合量が 0.001重量部未満であると、得られたオルガノ
ポリシロキサン組成物は十分な接着性を示さず、また、
1重量部を越えると、米国特許第3532649 号公報に教示
されているように、有機錫化合物は本質的に付加硬化型
のオルガノポリシロキサン組成物に対して硬化阻害効果
を有するため、硬化速度が著しく遅くなる。
【0022】本発明に用いる(F) 成分の白金および白金
化合物からなる群から選ばれた触媒は、(A) 成分の1価
の脂肪族不飽和炭化水素基と(B) 成分の中のヒドロシリ
ル基との間の付加反応を促進させるための触媒である。
(F) 成分としては、白金の単体(白金黒)、塩化白金
酸、白金−オレフィン錯体、白金とアルコールより得ら
れる錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、その他の白金
配位化合物、あるいはアルミナ、シリカなどの担体に白
金の単体を担持したものなどを用いることができる。塩
化白金酸、白金−オレフィン錯体を用いる場合は、アル
コール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水
素系溶剤などに溶解したものを使用することが好まし
い。また、固体のものは分散性を良くするために細かく
粉砕する必要があり、使用する担体も粒径が小さく、比
表面積の大きいものを用いるのが好ましい。(F) 成分の
使用量は、成分(A) に対して白金原子として 0.1〜500p
pmの範囲が好ましい。0.1ppm未満では効果が少なく、50
0ppmを越えて配合しても特に硬化速度の向上などが期待
できない。
【0023】上記の (A)〜(F) 成分を含む本発明の組成
物には、硬化後のゴム状弾性体に機械的強度や硬さを付
与する目的で、無機質充填剤を配合することもできる。
無機質充填剤としては、当業者の間で公知なもので良
く、たとえば、煙霧質シリカ、沈澱シリカ、石英粉、溶
融石英、球状シリカ、珪藻土、ゼオライト、炭酸カルシ
ウム、二酸化チタン、酸化鉄、アルミナ、球状アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、硫酸マグ
ネシウム、炭化ケイ素、炭化窒素、金属粉、金属酸化
物、カーボンブラック、グラファイトなどが挙げられ
る。これらの無機質充填剤は、単独で用いても、2種以
上を混合して用いても良く、また、そのまま用いても、
表面をポリジメチルシロキサン、オクタメチルシクロテ
トラシロキサン、ヘキサメチルジシラザンのような有機
ケイ素化合物で処理して用いてもよい。このような充填
剤の配合量は、充填剤の種類や組成物の使用目的によっ
ても異なるが、通常、(A) 成分 100重量部に対して10〜
300 重量部である。
【0024】また、本発明の効果を損なわない範囲で有
機溶剤や他のオルガノポリシロキサンを併用しても良
い。さらに、本発明の組成物の作業可能時間を長くする
ために、ビニルシクロテトラシロキサン、トリアリルイ
ソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアル
コール類およびそのシラン、シロキサン変性物、ハイド
ロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベ
ンゾトリアゾールなどの付加反応調節剤を1種あるいは
複数種併用してもよい。さらに、耐熱剤、老化防止剤、
防カビ剤などの添加剤で当業者の間で公知なものを1種
あるいは複数種併用してもよい。
【0025】本発明の低温接着性オルガノポリシロキサ
ン組成物は、上記(C) 、(D) 、(E)成分の組合せを採用
したことにより、後記実施例にも示すように、一般に80
℃以下の温度、例えば60℃程度の低温下で1時間程度で
速やかに硬化し、従来技術の如く、高温、長時間の加熱
を要しない。
【0026】
【発明の効果】本発明の接着性オルガノポリシロキサン
組成物は金属やプラスチックに対して良好な接着性を示
し、特に80℃以下の温度でも速やかに硬化し、ポリフェ
ニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT)などのエンジニアリングプラスチック
に対して良好な接着性を有するため、この種の用途に好
適に用いられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中、部はすべて重量部
を意味する。 実施例1 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたオ
ルガノポリシロキサン(25℃における粘度が3,000cSt)
100 部に、比表面積が 200m2/gである煙霧質シリカ15部
及び、式、
【0028】
【化7】
【0029】で示されるオルガノポリハイドロジェンシ
ロキサン1部、及び、上記オルガノポリシロキサンの合
計重量に対して白金原子として 10ppmに相当する、塩化
白金酸とビニルシロキサンダイマーとの反応錯体とを混
合し、混合物Aを得た。この混合物Aにγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン1部、アルミニウムアセ
チルアセテート 0.2部、及び表1に示した有機錫化合物
を添加し、均一になるまで混合、脱泡して、試料1〜5
を調製した。また、有機錫化合物を用いない比較例試料
6、アルミニウムアセチルアセテートを用いない比較例
試料7、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
の替わりにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランを用い、アルミニウムアセチルアセテートを用いな
い比較例試料8、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランの替わりにテトラメトキシシランを用いた比較
例試料9を調製した。この試料1〜9について、表2に
示した各種基材との接着性を試験するため、図1に示し
た試験体を作成し、60℃、1時間の条件で加熱硬化さ
せ、島津オートグラフにより10mm/分の引っ張り速度で
引っ張り試験を行った。この時、硬化したオルガノポリ
シロキサン組成物が凝集破壊したか、基材から界面剥離
したかを評価した。結果を表2に示す。
【0030】
【化8】
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で使用した接着性試験のための試験体
の斜視図である。
【符号の説明】
1 オルガノポリシロキサン組成物 2 被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/05 C09J 183/04 JGG

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ケイ素原子に結合した1価の脂肪族不
    飽和炭化水素基を1分子中に2個以上有するオルガノポ
    リシロキサン 100重量部; (B) ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以
    上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A)
    成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して、
    ケイ素原子に結合した水素原子の数が 0.5〜5個となる
    ような量; (C) エポキシ基およびアルコキシ基がケイ素原子に結合
    した有機ケイ素化合物0.1〜20重量部; (D) 有機アルミニウム化合物0.01〜10重量部; (E) 有機錫化合物 0.001〜1重量部; (F) 白金および白金化合物からなる群から選ばれた触
    媒、(A) 成分に対して白金原子として 0.1〜500ppm;を
    含有してなる低温接着性オルガノポリシロキサン組成
    物。
JP1838694A 1994-02-15 1994-02-15 低温接着性オルガノポリシロキサン組成物 Pending JPH07224226A (ja)

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JP1838694A Pending JPH07224226A (ja) 1994-02-15 1994-02-15 低温接着性オルガノポリシロキサン組成物

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JP (1) JPH07224226A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0948916A (ja) * 1995-08-04 1997-02-18 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 導電性シリコーンゴム組成物および半導体装置
JP2007002234A (ja) * 2005-05-27 2007-01-11 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性シリコーンゴム組成物及び半導体装置

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