JPH07223991A - アシル置換芳香族化合物の製造法 - Google Patents

アシル置換芳香族化合物の製造法

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JPH07223991A
JPH07223991A JP29632694A JP29632694A JPH07223991A JP H07223991 A JPH07223991 A JP H07223991A JP 29632694 A JP29632694 A JP 29632694A JP 29632694 A JP29632694 A JP 29632694A JP H07223991 A JPH07223991 A JP H07223991A
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acyl
compound
alkaline earth
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JP29632694A
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English (en)
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Yoshitaka Fujiwara
好孝 藤原
Takatsugu Shiyundou
卓嗣 春堂
Koji Kobayashi
孝二 小林
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/45Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation
    • C07C45/46Friedel-Crafts reactions

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】フリーデルクラフツ反応における目的物の収率
を高めようとするものである。 【構成】フリーデルクラフツ触媒およびアルカリ土類金
属塩の存在下、少なくとも1カ所が無置換の芳香族化合
物とカルボン酸の反応性誘導体とを反応させるアシル置
換芳香族化合物の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学工業で用いられる
フリーデルクラフツ反応の改良法に関するもので、医
薬,食品,その他の化学分野で用いられるものである。
【0002】
【従来技術】フリーデルクラフツ反応による芳香族化合
物のアシル化反応は、最も一般的な化学反応の一つであ
り、種々の化合物の合成に用いられている。たとえば特
開昭59−39855号公報には3,4,5−トリメト
キシトルエンとアルキル・9−クロロホルミルノナノエ
ートとをたとえば硫酸,リン酸,ポリリン酸,塩化アル
ミニウム,三フッ化ホウ素などのフリーデルクラフツ触
媒の存在下に反応させてアルキル・9−(3,4−ジメ
トキシ−2−ヒドロキシ−6−メチルベンゾイル)ノナ
ノエートを製造する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この合
成手法の有用性を高めるため、改良検討を行った結果、
これらの反応にアルカリ土類金属塩を添加した場合に反
応収率が向上することを見いだした。 本発明は、この
知見を基礎として完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、フリーデルク
ラフツ触媒およびアルカリ土類金属塩の存在下、少なく
とも1カ所が無置換の芳香族化合物とカルボン酸の反応
性誘導体とを反応させることを特徴とするアシル置換芳
香族化合物の製造法である。上記少なくとも1カ所が無
置換の芳香族化合物はたとえばベンゼン,ナフタレン,
アントラセン,インダン,アセナフチレン,インデンな
どの芳香族炭化水素やたとえばピリジン,キノリン,イ
ンドール,ピロール,フラン,チオフェン,ベンゾフラ
ン,チオナフテンなどの芳香族複素環化合物であってそ
の環上の少なくとも1カ所が無置換のものである。なか
でも芳香族炭化水素でその環上の少なくとも1カ所が無
置換のものが好ましく、特にベンゼン,ナフタレンであ
ってそれらの環上の少なくとも1カ所が無置換のものが
好ましい。これらの芳香族化合物はその環上に置換基を
有していてもよい。該置換基としては、本反応に悪影響
を与えるものでなければどのようなものでもよく、たと
えばメチル,エチル,プロピルなど炭素数1〜3のアル
キル基、たとえばビニル,アリールなど炭素数2〜4の
アルケニル基、ホルミル、たとえばアセチル,プロピオ
ニル,ブチロイルなど炭素数2〜4のアシル基、保護さ
れていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ
基、ニトロ基、たとえば塩素,臭素などのハロゲン原子
などがあげられる。保護された水酸基は化学的に容易に
開裂して遊離の水酸基を与えるようなものであればよ
い。水酸基の保護基としてはたとえばメチル,エチル,
プロピル,ブチルなど炭素数1〜4の低級アルキル基、
たとえばベンジルなどのアラルキル基、ホルミル、たと
えばアセチル,プロピオニル,ブチリルなど炭素数2〜
4の低級アシル基、たとえばトリメチルシリル,t−ブ
チルジメチルシリルなど炭素数3〜6のシリル、たとえ
ばテトラヒドロフラニル,テトラヒドロピラニル,メト
キシメチル,チオメトキシメチルなど炭素数2〜6で水
酸基の酸素と共にアセタールを形成する基などが挙げら
れる。保護された水酸基の例としては、たとえばメトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシなど炭素数1〜4
の低級アルコキシ基、たとえばベンジルオキシなどのア
ラルキルオキシ基、ホルミルオキシ、たとえばアセチル
オキシ,プロピオニルオキシ,ブチリルオキシなど炭素
数2〜4の低級アシルオキシ基、たとえばテトラヒドロ
フラニルオキシ,テトラヒドロピラニルオキシ,メトキ
シメチルオキシ,チオメトキシメチルオキシなど炭素数
2〜6のアセタール,たとえばトリメチルシリルオキ
シ,t−ブチルジメチルシリルオキシなど炭素数3〜6
のトリアルキルシリルオキシなどが挙げられる。上記保
護されていてもよいアミノ基としては、遊離のアミノ基
の他たとえばホルミルアミノ、たとえばアセチルアミ
ノ,プロピオニルアミノ,ブチリルアミノなど炭素数1
〜4のアルカノイルアミノなどが挙げられる。
【0005】少なくとも1カ所が無置換の芳香族化合物
の具体例としてはたとえばベンゼン,トルエン,アニソ
ール,フェノールのほか一般式
【化3】 (式中R1は低級アルキル基,低級アルコキシ基を示す
かまたは2個のR1が互いに結合して−CH=CH−C
H=CH−を示し、R2は水素原子、低級アルキル基も
しくは低級アシル基を、Xは水素原子、保護されていて
もよい水酸基もしくは保護されていてもよいアミノ基を
示す)で表される化合物が挙げられる。R1で示される
低級アルキル基としては、たとえばメチル,エチルなど
炭素数1〜3のものが、低級アルコキシ基としては、た
とえばメトキシ,エトキシなど炭素数1〜3のものがそ
れぞれ挙げられる。R2で示される低級アルキルとして
は、たとえばメチル,エチル,プロピル,ブチルなど炭
素数1〜4のものが、低級アシル基としては、たとえば
アセチル,プロピオニル,ブチリルなど炭素数2〜4の
アルキルカルボニルなどがそれぞれ挙げられる。Xで示
される保護されていてもよい水酸基としては上記芳香族
化合物の置換基として述べたものと同様のものが挙げら
れる。またXで示される保護されていてもよいアミノ基
としては上記芳香族化合物の置換基として述べたものと
同様のものが挙げられる。
【0006】上記カルボン酸の反応性誘導体としては、
たとえばカルボン酸ハライドやカルボン酸無水物が挙げ
られる。該カルボン酸ハライドとしては一般式
【化4】 (式中R3は置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基
を、Zはハロゲン原子を示す。)で表される化合物が挙
げられる。脂肪族炭化水素残基としては、たとえばメチ
ル,エチル,n−プロピル,i−プロピル,n−ブチ
ル,i−ブチル,t−ブチル,n−ペンチル,i−ペン
チル,t−ペンチル,sec.−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デ
シル,n−ウンデシル,n−ドデシル,n−トリデシ
ル,n−テトラデシル,n−ペンタデシル,n−ヘキサ
デシル,n−ヘプタデシル,n−オクタデシル,n−ノ
ナデシル,n−エイコシルなど炭素数1〜21のものが
挙げられ、なかでも直鎖状のものが好ましい。これらは
置換されていてもよく、該置換基としては、反応に関与
しないものであればいずれでもよく、たとえばハロゲン
原子(フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),エステル化また
はアミド化されていてもよいカルボキシル基,置換され
ていてもよい水酸基などが挙げられる。エステル化され
たカルボキシル基としてはたとえばメトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル,ブト
キシカルボニルなど炭素数2〜5のアルコキシカルボニ
ル、たとえばフェノキシカルボニルなど炭素数7〜8の
アリールオキシカルボニルなどが挙げられる。アミド化
されたカルボキシル基はそのアミノ基が置換された置換
アミノカルボニルでもよくまた環状アミノカルボニルで
もよい。置換アミノカルボニルのアミノ基の置換基とし
てはたとえばメチル,エチル,プロピル,ブチルなど炭
素数1〜4のアルキル、たとえばフェニル,ナフチルな
ど炭素数6〜10のアリール基(これらはさらに環上の
任意の位置にたとえばヒドロキシル、アミノ,ニトロ,
ハロゲン,メチルメトキシなどの置換基を有していても
よい。)ヒドロキシルなどが挙げられる。環状アミノカ
ルボニルとしてはたとえばモルホリノカルボニル,ピペ
リジノカルボニル,チオモルホリノカルボニルなどが挙
げられる。また置換されていてもよい水酸基としては無
置換のヒドロキシの他たとえばメトキシメチルオキシ,
アセトキシ,ニトロキシ,アミノカルボニルオキシ,置
換アミノカルボニルオキシ(たとえばメチルアミノカル
ボニルオキシなど),環状アミノカルボニルオキシ(た
とえばモルホリノカルボニルオキシ,ピペリジノカルボ
ニルオキシ,チオモルホリノカルボニルオキシなど)が
挙げられる。Zで示されるハロゲン原子としては、たと
えば塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子などが挙げられ
る。これらの置換基は、脂肪族炭化水素残基のいずれの
位置に置換していてもよいが、末端に置換しているもの
が好ましい。
【0007】上記一般式(II−1)で表されるカルボ
ン酸ハライドのより具体的なものとして、たとえば一般
【化5】 (式中Zは前記と同意義であり、nは0または1〜20
の整数を示し、R4はメチル,ハロゲン原子,エステル
化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基,置
換されていてもよい水酸基を示す。)で表される化合物
が挙げられる。R4で示されるハロゲン原子としてはフ
ッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。R4で示され
るエステル化されたカルボキシル基,アミド化されたカ
ルボキシル基,置換された水酸基は前記R3で示される
脂肪族炭化水素残基の置換基として述べたものと同様の
ものが挙げられる。上記カルボン酸無水物としては一般
【化6】 (式中、R3は前記と同意義である。)または一般式
【化7】 (式中、aは2または3を示す。)で表されるものが挙
げられる。また一般式(II−3)で表される化合物の
より具体的なものとして一般式
【化8】 (式中、R4およびnは前記と同意義である。)で表さ
れるものが挙げられる。カルボン酸の反応性誘導体の使
用量は芳香族化合物に対して通常0.5〜2倍モルであ
る。本反応に用いられるフリーデルクラフツ触媒として
は、塩化アルミニウム,臭化アルミニウム,塩化鉄,臭
化鉄,塩化亜鉛,臭化亜鉛,塩化スズ,臭化スズ,塩化
チタン,塩化ジルコニウム,フッ化アンチモン,塩化ア
ンチモン,臭化アンチモン,フッ化ホウ素,塩化ホウ
素,臭化ホウ素などのルイス酸などが好ましく、その中
でも、塩化アルミニウムが最も好ましい。その使用量
は、通常、出発原料の芳香族化合物に対し1〜5倍モ
ル、好ましくは、1〜3倍モルの範囲内で行われる。本
発明で用いられるアルカリ土類金属塩としてはたとえば
マグネシウム,カルシウムなどのアルカリ土類金属のハ
ロゲン化物などが挙げられる。なかでも塩化物、臭化物
が好ましく、塩化カルシウム,塩化マグネシウムが特に
好ましい。塩化カルシウム,塩化マグネシウムなどは試
薬として顆粒状のものが一般的であるが、本発明では微
粉砕の物が好ましい。アルカリ土類金属塩の使用量は、
通常、出発原料の芳香族化合物に対し0.05〜2倍モ
ル、好ましくは、0.1〜1倍モルである。
【0008】本反応は、無溶媒で行うこともできるが通
常溶媒を用いて行われる。溶媒としては、フリーデルク
ラフツ反応に使用される溶媒をいずれも用いることがで
きる。好ましい溶媒としては、ニトロベンゼン、ニトロ
メタン、ニトロエタンなどのニトロ基を有する溶媒、ジ
クロルメタン、ジクロルエタン、クロロホルム、テトラ
クロルエタンなどのハロゲン化炭化水素型溶媒、エーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル型溶媒、二硫化
炭素が挙げられる。反応は、通常、−10℃〜250℃
の温度範囲で、または−10℃〜使用溶媒の沸点付近の
温度で行われる。本発明においては、アシル置換芳香族
化合物が目的物として得られるが、一般式(I−1)で
表される化合物と一般式(II−1)で表される化合物
を反応させた場合は一般式
【化9】 (式中各記号は前記と同意義である。)で表される化合
物が得られ、また一般式(I−1)で表される化合物と
一般式(II−4)で表される化合物を反応させた場合
は一般式
【化10】 (式中各記号は前記と同意義である。)で表される化合
物が得られる。本発明は、たとえば医薬として有用な脳
循環代謝改善作用を有する化合物として知られていてい
る2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−(10−ヒド
ロキシデシル)−1,4−ベンゾキノンの重要な中間原
料であるアルキル・9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジ
メトキシ−6−メチルベンゾイル)ノナノエート、およ
び9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−6−メ
チルベンゾイル)ノナノールまたはそのエステルの製造
に有効である。このアルキル・9−(2−ヒドロキシ−
3,4−ジメトキシ−6−メチルベンゾイル)ノナノエ
ートおよび9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ
−6−メチルベンゾイル)ノナノールまたはそのエステ
ルは、3,4,5−トリメトキシトルエンとアルキル・
9−クロロホルミルノナノエートおよび9−クロロホル
ミルノナノールまたはそのエステルをフリーデルクラフ
ツ反応に付して得られる。本発明の目的化合物の一つで
あるメチル9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ
−6−メチルベンゾイル)−ノナノエートは特開昭59
−39855号公報に記載の方法によって特異な薬理活
性作用を有する2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−
(10−ヒドロキシデシル)−1,4−ベンゾキノン
(イデベノン)に導くことができる。
【0009】
【実施例】
実施例1 無水塩化アルミニウム(9.07g)と無水塩化カルシ
ウム(1.66g)のジクロルエタン(103ml)懸
濁液へ、氷冷下塩化フェニルアセチル(7.73g)の
ジクロルエタン(7ml)溶液を30分で滴下した。次
に、アニソール(5.41g)のジクロルエタン(7m
l)溶液を滴下した。これを還流下20分かきまぜた
後、反応液を希塩酸(水120mlおよび濃塩酸8.5
6g)に加えた。分液してp−メトキシフェニルベンジ
ルケトン(9.28g、収率82.2%)を含むジクロ
ルエタン層を得た。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
8:1)に付し、主流分を濃縮後メタノールから結晶化
してp−メトキシフェニルベンジルケトン(4.69
g)を得た。 赤外吸収スペクトルν(KBr錠剤)(cm- 1 ):1
680(CO) 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3 中)(ppm):
3.80(3H、一重線、CH3 O)、4.20(2
H、一重線、−CH2 −)、6.89(2H、二重線、
Ph−OCH3 )、7.26(5H、一重線、Ph
CH2 −)、7.97(2H、二重線、−Ph−OCH
3 、) 比較例1 無水塩化カルシウムを添加しないで実施例1の方法で反
応を行った結果、p−メトキシフェニルベンジルケトン
(6.83g、収率60.4%)を含むジクロルエタン
層を得た。
【0010】実施例2 アニソールの代わりにトルエン(4.70g)を用い、
実施例1の方法で反応を行った結果、p−トリルベンジ
ルケトン(9.83g、収率93.7%)を含むジクロ
ルエタン層を得た。溶媒留去後エタノールから結晶化し
てp−トリルベンジルケトン(7.70g)を得た。 赤外吸収スペクトルν(KBr錠剤)(cm- 1 ):1
682(CO) 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3 中)(ppm):
2.37(3H、一重線、CH3 −)、4.23(2
H、一重線、−CH2 −)、7.22(2H、二重線、
Ph−CH3 )、7.26(5H、一重線、Ph−C
2 −)、7.90(2H、二重線、−Ph−CH3 ) 比較例2 無水塩化カルシウムを添加しないで実施例2の方法で反
応を行った結果、p−トリルベンジルケトン(9.03
g、収率86.0%)を含むジクロルエタン層を得た。
【0011】実施例3 無水塩化アルミニウム(74.0g)と無水塩化カルシ
ウム(9.99g)のジクロルエタン(618ml)懸
濁液へ、20℃以下で3,4,5−トリメトキシトルエ
ン(54.67g)のジクロルエタン(38ml)溶液
を30分で滴下した。次に、メチル9−クロロホルミル
ノナノエート(77.5g)のジクロルエタン(38m
l)溶液を滴下した。78〜82℃で20分かきまぜた
後、反応液を希塩酸(水840mlおよび濃塩酸72.
1ml)に加えた。分液してメチル9−(2−ヒドロキ
シ−3,4−ジメトキシ−6−メチルベンゾイル)ノナ
ノエート(95.66g、収率87.0%)のジクロル
エタン層を得た。 比較例3 実施例3の方法に従い、無水塩化カルシウムを用いない
でメチル9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−
6−メチルベンゾイル)ノナノエートを製造した。収率
は78.0%であった。 実施例4 実施例3の方法に従い、無水塩化カルシウムの代わりに
無水塩化マグネシウム(8.57g)を添加して反応を
行い、メチル9−(2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキ
シ−6−メチルベンゾイル)ノナノエート(93.46
g,収率85.0%)を含むジクロロエタン層を得た。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、従来のフリーデルクラ
フツ反応に比べて収率よく目的化合物を得ることができ
る。したがって、例えば医薬品のような高付加価値化合
物へ適用する場合などに最も有用で、原価低減等に効果
を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/343 69/716 Z 9279−4H // C07B 61/00 300

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フリーデルクラフツ触媒およびアルカリ土
    類金属塩の存在下、少なくとも1カ所が無置換の芳香族
    化合物とカルボン酸の反応性誘導体とを反応させること
    を特徴とするアシル置換芳香族化合物の製造法。
  2. 【請求項2】フリーデルクラフツ触媒が塩化アルミニウ
    ムである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】アルカリ土類金属塩がマグネシウムまたは
    カルシウムのハロゲン化物である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】アルカリ土類金属塩が塩化カルシウムまた
    は塩化マグネシウムである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】アルカリ土類金属塩を少なくとも1カ所が
    無置換の芳香族化合物に対して0.05〜2倍モル用い
    る請求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】少なくとも1カ所が無置換の芳香族化合物
    が一般式 【化1】 (式中R1は低級アルキル基,低級アルコキシ基を示す
    かまたは2個のR1が互いに結合して−CH=CH−C
    H=CH−を示し、R2は水素、低級アルキル基もしく
    は低級アシル基、Xは水素、保護されていてもよい水酸
    基もしくは保護されていてもよいアミノ基を示す)で表
    される化合物である請求項1記載の製造法。
  7. 【請求項7】カルボン酸の反応性誘導体がカルボン酸ハ
    ライドまたはカルボン酸無水物である請求項1記載の製
    造法。
  8. 【請求項8】アシル置換芳香族化合物が一般式 【化2】 (式中R1は低級アルキル基,低級アルコキシ基を示すか
    または2個のR1が互いに結合して−CH=CH−CH
    =CH−を示し、R2は水素原子、低級アルキル基もし
    くは低級アシル基を、Xは水素、保護されていてもよい
    水酸基もしくは保護されていてもよいアミノ基を、R3
    は置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を示す)で
    表される化合物である請求項1記載の製造法。
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