JPH07222591A - 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターで形質転換された細胞 - Google Patents

発現系、組込みベクター及びその組込みベクターで形質転換された細胞

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JPH07222591A
JPH07222591A JP7011429A JP1142995A JPH07222591A JP H07222591 A JPH07222591 A JP H07222591A JP 7011429 A JP7011429 A JP 7011429A JP 1142995 A JP1142995 A JP 1142995A JP H07222591 A JPH07222591 A JP H07222591A
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glucose oxidase
aspergillus
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Dirk Carrez
カレー ディルク
Joeel Roos
ロース ジョエル
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Solvay SA
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    • C12N9/0006Oxidoreductases (1.) acting on CH-OH groups as donors (1.1)
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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発現系を含む形質転換糸状菌株によってグル
コースオキシダーゼの発現及び有効な分泌を得ることを
可能にする発現系の提供。 【構成】 グルコースオキシダーゼの細胞外生産に使用
できる発現系であって、プロモーター配列、グルコース
オキシダーゼ分泌シグナル配列、成熟グルコースオキシ
ダーゼ配列、及びターミネーター配列を含むことを特徴
とする発現系を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グルコースオキシダー
ゼの生産に使用できる発現系に関し、更に詳細には、グ
ルコースオキシダーゼの細胞外生産を達成することがで
きる発現系に関する。本発明は、また、その発現系を含
む組込みベクター及びその組込みベクターで形質転換さ
れた細胞に関する。
【0002】
【従来の技術】グルコースオキシダーゼは、国際方式に
おいて参照 E.C.1.1.3.4. 又はβ−D−グルコース:酸
素1−オキシドレダクターゼとして分類されている。こ
の酵素は、β−D−グルコースの、その後グルコン酸に
加水分解されるD−グルコノ−δ−ラクトンへの酸化反
応を触媒する。この反応は、野生型アスペルギルス株に
よって産生されるカタラーゼの作用によって酸素と水に
変換される過酸化水素を生成する。グルコースオキシダ
ーゼは、糸状菌株、特にアスペルギルス(Aspergillus)
株によって天然に産生される。残念ながら、これらのア
スペルギルス株によって産生されたグルコースオキシダ
ーゼはこれらの菌株の培養基にほとんど分泌されず、グ
ルコースオキシダーゼは細胞壁を通過しない(WITTE-VEE
N C.F.B.ら, Applied and Environmental Microbiolog
y, 1992, 58 (4), p. 1190-1194) 。従って、工業的に
は、グルコースオキシダーゼは細胞内酵素として処理さ
れる。アスペルギルス細胞は、グルコースオキシダーゼ
の回収及び精製前に切断されなければならない。収集が
拘束を課す前の細胞切断の追加段階は工業的に実施が困
難であり、更に、収量の著しい低下を生じる。実際に、
細胞の切断後、得られた水性懸濁液はグルコースオキシ
ダーゼを溶解したものを他の酵素及びポリペプチドと共
に、多少可溶性の多くの細胞も共に含んでいる。従っ
て、純粋な又は工業的に使用できるグルコースオキシダ
ーゼを得るためには、いくつかの分離操作を必要とする
精製段階が不可欠である。このために、グルコースオキ
シダーゼの細胞外生産、即ち、酵素の培養基への分泌が
長い間探索されてきた。
【0003】更に、カタラーゼが培地中に最少量でしか
存在しないグルコースオキシダーゼの生産方法が長い間
探索されてきた。この目的は、グルコースオキシダーゼ
触媒反応で形成された過酸化水素が培地中に存在するカ
タラーゼによって酸素と水に分解されないように防止す
るためである。このような関係において、酵母をプラス
ミドで形質転換する提案が国際特許出願第 89/12,675号
でなされている。このプラスミドは、酵母デヒドロゲナ
ーゼ(ADH2−GAP)のプロモーター配列、アスペ
ルギルス・ニガー(Aspergillusniger) グルコースオキ
シダーゼ分泌シグナル配列又はサッカロミセス・セレビ
シエ(Saccharomyces cerevisiae)α交配因子分泌シグナ
ル配列、アスペルギルス・ニガー グルコースオキシダ
ーゼ成熟配列及び酵母デヒドロゲナーゼ(GAP)のタ
ーミネーターを含んでいる。形質転換酵母(サッカロミ
セス・セレビシエ)は、グルコースオキシダーゼを分泌
する。欧州特許出願第 0,357,127号には、ウシキモシン
の生産に使用できる発現系が記載されている。この発現
系は、アスペルギルス・ニガー グルコアミラーゼプロ
モーター配列、アスペルギルス・ニガー グルコアミラ
ーゼシクナルペプチド配列、ウシキモシンコード配列及
びアスペルギルス・ニガー グルコアミラーゼターミネ
ーター配列を含んでいる。この発現系を含む形質転換ア
スペルギルス・ニガー株は、ウシキモシンを得ることを
可能にする。現在、発現系を含む形質転換糸状菌株によ
ってグルコースオキシダーゼの発現及び有効な分泌を得
ることを可能にする発現系は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
発現系を含む形質転換株が培養される培養基中でグルコ
ースオキシダーゼを得ることを可能にする発現系を提供
することである。本発現系は、グルコースオキシダーゼ
の実質的な細胞外生産を得ることを可能にする。更に、
本発現系は、カタラーゼをほとんど含まずにグルコース
オキシダーゼを含む酵素組成物を得ることを可能にす
る。グルコースオキシダーゼは、β−D−グルコース
の、その後グルコン酸に加水分解されるD−グルコノ−
δ−ラクトンへの酸化反応を触媒する酵素を意味すると
理解されるものである。この酵素は、国際方式において
参照 E.C.1.1.3.4. 又はβ−D−グルコース:酸素1−
オキシドレダクターゼとして分類されている。この定義
には、天然酵素及びヌクレオチド又はアミノ酸配列が遺
伝子工学手法又は突然変異誘発手法によって修飾された
酵素のような修飾酵素が含まれる。本発明の目的は、ま
た、組込みベクター及び上記の発現系を含むプラスミド
を提供することである。本発明の目的は、また、グルコ
ースオキシダーゼを発現するとともにその培養基に高レ
ベルの生産性で分泌する上記の組込みベクター又はプラ
スミドによって形質転換された菌株、特に形質転換アス
ペルギルス株、特に形質転換アスペルギルス・ホエチダ
ス(Aspergillus foetidus)株を提供することである。本
形質転換株によるグルコースオキシダーゼの分泌は、実
質的に細胞外である。本発明の目的は、また、大量のグ
ルコースオキシダーゼを産生するとともにそれをほとん
ど完全に細胞外に分泌する糸状菌株を用いるグルコース
オキシダーゼの生産方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】これを目的として、本発
明は、グルコースオキシダーゼの細胞外生産に使用でき
る発現系であって、少なくともプロモーター配列、グル
コースオキシダーゼ分泌シグナル配列、及びグルコース
オキシダーゼ成熟配列、を含むことを特徴とする発現系
に関する。一般に、発現系は、更に、ターミネーター配
列を含む。好ましい態様においては、プロモーター配列
はグルコアミラーゼプロモーター配列である。本発明
は、グルコースオキシダーゼの細胞外生産に使用できる
発現系であって、少なくともアスペルギルス・ホエチダ
ス グルコアミラーゼプロモーター配列、アスペルギル
ス・ホエチダス グルコースオキシダーゼ分泌シグナル
配列、アスペルギルス・ホエチダス グルコースオキシ
ダーゼ成熟配列、及びアスペルギルス・ホエチダス グ
ルコアミラーゼターミネーター配列、を含むことを特徴
とする発現系に関する。
【0006】発現系は、糸状菌のゲノムに組込まれかつ
この菌にグルコースオキシダーゼの生合成に必要とされ
る遺伝情報を与えることができる分子単位を意味すると
理解されるものである。プロモーターは、転写プロモー
ターを意味すると理解されるものである。強力な転写活
性を示すDNA配列からなるプロモーターは、転写を促
進するDNA配列、例えば『エンハンサー』又は『上流
活性化配列』の名称で知られる配列が先行する。プロモ
ーターは、融合コードDNAの発現に影響する転写調節
配列を含む。遺伝子プロモーター配列は、転写を調節し
かつ遺伝子発現で関与する配列を含む。
【0007】一般に、プロモーター配列は糸状菌に由来
する。通常はアスペルギルス株に由来する。好ましく
は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) 、ア
スペルギルス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、ア
スペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori) 又はア
スペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)株に由来す
る。特に好ましくは、アスペルギルス・ニガー株又はア
スペルギルス・ホエチダス株に由来する。グルコアミラ
ーゼプロモーター配列が由来するアスペルギルス・ニガ
ー株及びアスペルギルス・ホエチダス株は、例えばアス
ペルギルス・ニガー株NRRL3(アグリカルチュラル
・リサーチ・サービス・カルチュア・コレクション(N
RRL),1815 ノースユニバーシティストリート, ペオ
リア, イリノイ 61604, 米国) 、アスペルギルス・ニガ
ー株ATCC13496(アメリカン・タイプ・カルチ
ュア・コレクション, 12301 パークラウンドライブ,ロ
ックビル,メリーランド 20852-1776,米国) 、アスペル
ギルス・ニガー株ATCC22343、アスペルギルス
・ニガー株ATCC46890、アスペルギルス・ホエ
チダス株ATCC10254及びアスペルギルス・ホエ
チダス株ATCC14916が既知である。好ましく
は、グルコアミラーゼプロモーター配列はアスペルギル
ス・ホエチダス株に由来する。特に好ましくは、アスペ
ルギルス・ホエチダス株SE4に由来する。配列番号7
のヌクレオチド配列を含むDNA分子は、アスペルギル
ス・ホエチダス株SE4プロモーターをコードする。
【0008】本発明は、また、アスペルギルス・ホエチ
ダス グルコアミラーゼプロモーターに関する。更に詳
細には、本発明は、アスペルギルス・ホエチダスSE4
グルコアミラーゼプロモーターをコードする配列番号7
のヌクレオチド配列を含むDNA分子に関する。グルコ
ースオキシダーゼ分泌シグナル配列は、勿論グルコース
オキシダーゼ成熟配列のアミノ末端に操作的に結合され
るアミノ酸配列に対応するDNA配列を意味すると理解
されるものである。グルコースオキシダーゼをコードす
る遺伝子はクローン化及び配列決定されており、この研
究から推論されたアミノ酸配列はより複雑である以外は
シグナルペプチドの特徴を有する前配列の存在を示して
いる (WHITTINGTON H.ら, Curr. Genet., 18 (1990),
p. 531-536)。このために、本明細書においては、仮定
のシグナルペプチドをコードする構造遺伝子部分を『グ
ルコースオキシダーゼ分泌シグナル配列』と称し、グル
コースオキシダーゼだけをコードする構造遺伝子部分を
『グルコースオキシダーゼ成熟配列』と称する。
【0009】一般に、グルコースオキシダーゼ分泌シグ
ナル配列は糸状菌株に由来する。通常はアスペルギルス
株又はペニシリウム株に由来する。好ましくは、アスペ
ルギルス株、特にアスペルギルス・ニガー、アスペルギ
ルス・ホエチダス、アスペルギルス・アワモリ又はアス
ペルギルス・オリゼ株に由来する。特に好ましくは、ア
スペルギルス・ニガー株又はアスペルギルス・ホエチダ
ス株に由来する。アスペルギルス・ニガー株NRRL3
(アグリカルチュラル・リサーチ・サービス・カルチュ
ア・コレクション(NRRL),1815 ノースユニバーシ
ティストリート, ペオリア, イリノイ 61604, 米国) の
グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配列を用いて良好
な結果が得られた。この配列は、The Journal of Biolo
gical Chemistry, 1990, 265 (7), p.3793-3802 に発表
されている。アスペルギルス・ホエチダス株ATCC1
4916(アメリカン・タイプ・カルチュア・コレクシ
ョン 12301パークラウンドライブ, ロックビル, メリー
ランド 20852-1776,米国)のグルコースオキシダーゼ分
泌シグナル配列でも良好な結果が得られた。
【0010】本発明による発現系は、グルコースオキシ
ダーゼ成熟配列を含んでいる。グルコースオキシダーゼ
成熟配列は、活性タンパク質、即ち、分泌シグナル配列
なしのグルコースオキシダーゼ構造遺伝子に対応するグ
ルコースオキシダーゼコード配列に翻訳される配列部分
を意味すると理解されるものである。コード配列(構造
遺伝子)は、分泌シグナル配列とグルコースオキシダー
ゼ成熟配列を含む。一般に、グルコースオキシダーゼ成
熟配列は糸状菌株に由来する。通常は、アスペルギルス
株又はペニシリウム株に由来する。好ましくは、アスペ
ルギルス株、特にアスペルギルス・ニガー、アスペルギ
ルス・ホエチダス、アスペルギルス・アワモリ又はアス
ペルギルス・オリゼ株に由来する。特に好ましくは、ア
スペルギルス・ニガー株又はアスペルギルス・ホエチダ
ス株に由来する。アスペルギルス・ニガー株NRRL3
のグルコースオキシダーゼ成熟配列を用いて良好な結果
が得られた。この配列は、The Journal of Biological
Chemistry, 1990, 265(7), p.3793-3802 に発表されて
いる。アスペルギルス・ホエチダス株ATCC1491
6(アメリカン・タイプ・カルチュア・コレクション)
のグルコースオキシダーゼ成熟配列でも良好な結果が得
られた。
【0011】本発明の好ましい態様においては、グルコ
ースオキシダーゼ分泌シグナル配列とグルコースオキシ
ダーゼ成熟配列は同一糸状菌に由来する。アスペルギル
ス・ホエチダス株ATCC14916のグルコースオキ
シダーゼ分泌シグナル配列及びアスペルギルス株ATC
C14916のグルコースオキシダーゼ成熟配列を含む
本発明による発現系を用いて優れた結果が得られた。ア
スペルギルス・ニガー株NRRL3のグルコースオキシ
ダーゼ分泌シグナル配列及びアスペルギルス・ニガー株
NRRL3のグルコースオキシダーゼ成熟配列を含む本
発明による発現系でも優れた結果が得られた。ターミネ
ーターは、転写ターミネーターであると理解されるもの
である。遺伝子のターミネーター配列は、この遺伝子の
転写を終結するように作用するDNA配列である。ター
ミネーターは、mRNAを安定化するポリアデニル化シ
グナルも含む。
【0012】一般に、ターミネーターは糸状菌に由来す
る。本出願においては、糸状菌内で機能するターミネー
ターが適している。ターミネーターは当業者に既知であ
る。菌類由来の既知のターミネーターの例としては、t
rpCターミネーター、グルコアミラーゼターミネータ
ー、アミラーゼターミネーター、α−アミラーゼターミ
ネーター、アスパラギン酸プロテアーゼターミネータ
ー、酸ホスファターゼターミネーター、リパーゼターミ
ネーター、セルラーゼターミネーター、解糖酵素ターミ
ネーター、グルカナーゼターミネーター、ヒドロラーゼ
ターミネーター及びデヒドロゲナーゼターミネーター、
特にアスペルギルス・ニドュランス(Aspergillus nidul
ans)trpCターミネーター、アスペルギルス・ニガー
グルコアミラーゼターミネーター、アスペルギルス・
ニガー α−アミラーゼターミネーター、ムコール・ミ
エヘイ(Mucor miehei)アスパラギン酸プロテアーゼター
ミネーター、アスペルギルス・ニガー 酸ホスファター
ゼターミネーター及びアスペルギルス・ニドュランス
アルコールデヒドロゲナーゼターミネーターが言及され
る。通常、ターミネーター配列はアスペルギルス株に由
来する。好ましくは、アスペルギルス・ニガー、アスペ
ルギルス・ホエチダス、アスペルギルス・アワモリ又は
アスペルギルス・オリゼ株に由来する。特に好ましく
は、アスペルギルス・ニガー株又はアスペルギルス・ホ
エチダス株に由来する。好ましい態様においては、ター
ミネーター配列はグルコアミラーゼターミネーター配列
である。好ましくは、グルコアミラーゼターミネーター
配列はアスペルギルス・ホエチダス株に由来する。特に
好ましくは、アスペルギルス・ホエチダス株SE4に由
来する。配列番号8のヌクレオチド配列を含むDNA分
子は、アスペルギルス・ホエチダス株SE4ターミネー
ターをコードする。
【0013】本発明は、また、アスペルギルス・ホエチ
ダス グルコアミラーゼターミネーターに関する。更に
詳細には、本発明は、アスペルギルス・ホエチダスSE
4グルコアミラーゼターミネーターをコードする配列番
号8のヌクレオチド配列を含むDNA分子に関する。本
発明の好ましい態様においては、グルコアミラーゼプロ
モーター配列とグルコアミラーゼターミネーター配列は
同一糸状菌に由来する。アスペルギルス・ホエチダス株
グルコアミラーゼプロモーター配列及びアスペルギルス
・ホエチダス株グルコアミラーゼターミネーター配列を
含む本発明による発現系を用いて、良好な結果が得られ
た。アスペルギルス・ホエチダス株SE4グルコアミラ
ーゼプロモーター配列及びアスペルギルス・ホエチダス
株SE4グルコアミラーゼターミネーター配列を含む本
発明による発現系を用いて、優れた結果が得られた。本
発明の発現系においては、プロモーター配列は、成熟配
列の上流に位置する分泌シグナル配列の上流に位置する
ことが好ましく、この成熟配列はターミネーター配列の
上流に位置する。これらの位置は、適切な条件下、転写
シグナル、即ちプロモーター及びターミネーターの調節
によってグルコースオキシダーゼを発現させるようにし
て選択される。
【0014】発現系に含められる配列は操作的に結合さ
れることが好ましい。プロモーター配列は、グルコース
オキシダーゼ分泌シグナル配列に操作的に結合される。
グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配列は、グルコー
スオキシダーゼ成熟配列に操作的に結合される。グルコ
ースオキシダーゼ成熟配列は、ターミネーター配列に操
作的に結合される。本発明は、また、少なくともプロモ
ーター配列、グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配
列、グルコースオキシダーゼ成熟配列及びターミネータ
ー配列を含む発現系の調製方法に関する。本方法は下記
のことを含んでいる。グルコースオキシダーゼを産生す
る微生物のゲノムDNAからグルコースオキシダーゼ分
泌シグナル配列及びグルコースオキシダーゼ成熟配列を
単離し、グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配列及び
グルコースオキシダーゼ成熟配列をプロモーター配列及
びターミネーター配列を含むベクター内に導入する、な
お、この導入は配列の配置が該プロモーター及び該ター
ミネーターの調節によってグルコースオキシダーゼを発
現させるようにして選択された位置に行われる。
【0015】本発明は、また、上記で定義された発現系
を含みかつグルコースオキシダーゼを発現させることが
できる組込みベクターに関する。本発明の原理は、ま
た、上記で定義された発現系を含みかつグルコースオキ
シダーゼを発現させることができる発現ベクターに適用
される。組込みベクターは、完全遺伝子発現単位を含む
DNA配列を意味すると理解されるものである。完全遺
伝子発現単位は、構造遺伝子及びプロモーター領域及び
転写及び翻訳に必要とされる調節領域を意味すると理解
されるものである。構造遺伝子は、RNAへの転写に用
いられかつ宿主がタンパク質を合成することを可能にす
るコード配列を意味すると理解されるものである。本組
込みベクターはプラスミドであることが好ましい。プラ
スミドpFGODを用いて良好な結果が得られた。本発
明は、また、上記で定義された組込みベクターによって
形質転換された形質転換細胞(宿主細胞)に関する。本
形質転換細胞は、発現系に含められたプロモーター配列
及びターミネーター配列が本形質転換細胞によって認識
される、即ち、それらが本形質転換細胞に適合及び機能
するようにして選択され、発現系に含められたプロモー
ター配列及びターミネーター配列が形質転換細胞の各々
プロモーター及びターミネーターとしてそれらの各転写
シグナル機能を行う。
【0016】通常、形質転換細胞は糸状菌の細胞であ
る。一般に、形質転換細胞はアスペルギルス細胞に由来
する。特に好ましくは、形質転換細胞はアスペルギルス
・ニガー、アスペルギルス・ホエチダス、アスペルギル
ス・アワモリ又はアスペルギルス・オリゼ細胞に由来す
る。形質転換アスペルギルス・ニガー細胞、特に形質転
換アスペルギルス・ニガー株NRRL3細胞を用いて良
好な結果が得られた。形質転換アスペルギルス・ホエチ
ダス細胞、特に形質転換アスペルギルス・ホエチダス株
SE4細胞を用いて優れた結果が得られた。本発明の好
ましい態様においては、組込みベクターによって形質転
換された細胞はプロモーター配列及び/又はターミネー
ター配列、発現系に含められた配列が由来する菌株に由
来する。形質転換アスペルギルス・ホエチダス株SE4
細胞を用いて優れた結果が得られた。組込みベクターに
よって形質転換されたその細胞は本発明による発現系を
含み、その発現系はアスペルギルス・ホエチダスSE4
プロモーター配列及びアスペルギルス・ホエチダスSE
4ターミネーター配列、特にアスペルギルス・ホエチダ
スSE4グルコアミラーゼプロモーター配列及びアスペ
ルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼターミネ
ーター配列を含んでいる。組込みベクターpFGODに
よって形質転換された細胞を用いて最良の結果が得られ
た。
【0017】糸状菌は、真菌植物門の糸状体をすべて含
む真菌微生物を意味すると理解されるものである。この
門においては、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類及び叢生
菌類のような不完全菌類群が含まれる。その定義には次
の属:アスペルギルス属、トリコデルマ(Trichoderma)
属、ニューロスポラ(Neurospora)属、ポドスポラ(Podos
pora) 属、エンドチア(Endothia)属、ムコール(Mucor)
属、コキオボラス(Cochiobolus) 属、ピリキュラリア(P
yricularia) 属、ペニシリウム(Penicillium)属及びフ
ミコーラ(Humicola)属が含まれる。本発明は、また、精
製及び単離アスペルギルス・ホエチダス株SE4trに
関する。本形質転換株SE4trは株SE4から得られ
る。これは、ゲノムに組込まれたプラスミドpFGOD
を1コピー以上含む点でその株SE4と異なる。アスペ
ルギルス・ホエチダスSE4は、アスペルギルス・ホエ
チダス株ATCC14916から突然変異誘発によって
得られ、改良されたグルコアミラーゼ生産に基づいて選
ばれる。アスペルギルス・ホエチダスの名称は、アスペ
ルギルス・シトリカス(Aspergillus citricus)(アメリ
カン・タイプ・カルチュア・コレクションによって発表
された工業的菌類のATCC名, 1994, p.120)と同義で
ある。
【0018】本発明は、また、グルコースオキシダーゼ
の細胞外生産方法であって、下記工程:グルコースオキ
シダーゼを発現及び分泌させる条件下、上記で定義され
た発現系を含む組込みベクターで細胞を形質転換する工
程、形質転換細胞を適切な培養基中で培養する工程、及
び分泌グルコースオキシダーゼを回収する工程を含むこ
とを特徴とする方法に関する。形質転換細胞を培養した
後得られた発酵培地は、ほとんどのグルコースオキシダ
ーゼを含んでいる。実際に、グルコースオキシダーゼは
実質的に形質転換株によって培養基に分泌される。本発
明の方法によって得られたグルコースオキシダーゼは細
胞外である。形質転換細胞を培養した後得られた発酵培
地は、カタラーゼをほとんど含まない。これは、実質的
にカタラーゼなしでグルコースオキシダーゼを含む酵素
組成物が得られることを可能にする。本発明は、また、
上記で定義された形質転換細胞によって産生されたグル
コースオキシダーゼに関する。
【0019】グルコースオキシダーゼは、例えば、食品
工業、医薬工業及び化学工業において多くの工業的応用
がある。特に、血液グルコースレベルを測定するのに用
いられ、その適用の場合診断用キットに組込まれる。本
発明により得られたグルコースオキシダーゼは、カタラ
ーゼで汚染されないので、その適用において有利であ
る。グルコース及び酸素濃度を測定するために、グルコ
ースオキシダーゼを用いることができる。グルコースオ
キシダーゼは、特に食品又は飲料において酸素又はグル
コースを除去するために酸化防止剤として用いられる。
グルコースオキシダーゼは、また、むし歯を予防するた
めに錬歯磨に加えられる。グルコースオキシダーゼは、
腐食を防止するために塗料に混合されてきた。本発明の
図面において用いられる記号及び略号を表1に説明す
る。
【0020】
【表1】 表1 記号略号 意味 ──────────────────────────────────── AMPR アンピシリン耐性を与える遺伝子 ORI 大腸菌中の複製起点 GOD アスペルギルス・ホエチダス ATCC 14916 グルコースオキシダーゼコ ード配列 5′GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコーアミラーゼプロモーター 3′GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコーアミラーゼターミネータ ー GA アスペルギルス・ホエチダス SE4 グルコーアミラーゼコード配列 ────────────────────────────────────
【0021】本発明は、下記実施例によって具体的に説
明される。
【0022】
【実施例1】 アスペルギルス・ホエチダスATCC14916グルコ
ースオキシダーゼコード配列の単離 麦芽エキス2%(重量/容量)、ペプトン(DIFCO) 0.1
%(重量/容量)及びグルコース2%(重量/容量)を
含有するACM("アスペルギルス完全培地")液体栄養培
地上でアスペルギルス・ホエチダスATCC14916
培養を調製する。32℃で48時間インキュベートした
後、菌糸体を収集する。GARBER, R.C.,YODER, O.L., An
al. Biochem. 135 (1983), p.416-422 に記載されてい
る方法に従って、アスペルギルス・ホエチダスATCC
14916ゲノムDNAを単離する。下記混合液を調製
する。 蒸留水 62 μl PCRバッファー(10×) 10 μl dNTPs(各2.5mM) 8 μl オリゴヌクレオチド配列番号1(20μM) 5 μl オリゴヌクレオチド配列番号2(20μM) 5 μl ゲノムDNA(10-1〜10-4希釈液) 10 μl Taqポリメラーゼ(5U/μl) 0.2 μl
【0023】"(10×)反応バッファー組成物”と呼ば
れるPCRバッファー、ヌクレオチドdATP、dTT
P、dGTP及びdCTPをすべて意味する略号dNT
Ps及び産物Taqポリメラーゼは、名称"GENEAMP DNA
AMPLIFICATION REAGENT KITwith AMPLITAQ Recombinan
t Taq DNA Polymerase"(PERKIN ELMER CETUS)として販
売されているキットの小冊子に記載されている。アスペ
ルギルス・ホエチダス株ATCC14916から単離さ
れたゲノムDNAは、その混合液中1μg/μl の濃度で
用いられる。アスペルギルス・ホエチダスATCC14
916グルコースオキシダーゼコード配列は、PCR法
(SAIKI, R.K.ら, SCIENCE, 239 (1988), p.487-491に記
載されている“ポリメラーゼ連鎖反応" 法) に従って単
離した。本実験において用いられた合成オリゴヌクレオ
チド配列は次の通りである。
【0024】 配列番号1 5′-TGATGATCAGGATCCG GCGGCCGCACCTCAGCAATGCAGACTCTCCTTGTGAGCTCGCTT BamHI NotI GTG- 3′ 配列番号2 5′-TCGATGAAGCTTCACTCACTGCATGGAAGCATAATCTTCCAAGATAGCATC - 3′ 配列番号3 5′-GATGCTATCTTGGAAGATTATGCTTCCATGCAGTGAGTGAAGCTTCATCGA - 3′ HindIII 配列番号2の配列は、配列番号3の配列の補体である。
配列番号1のオリゴヌクレオチド配列は、BamHI及
びNotI制限部位の情報、アスペルギルス・ホエチダ
スSE4グルコアミラーゼの5′非翻訳領域及びグルコ
ースオキシダーゼコード配列の開始の情報を含む。配列
番号2のオリゴヌクレオチド配列及びその補体、配列番
号3のオリゴヌクレオチド配列は、グルコースオキシダ
ーゼコード配列の末端に対応するヌクレオチド及びHi
ndIII制限部位の追加情報を含む。β−シアノエチ
ルホスホルアミダイトを用いてバイオサーチサイクロン
シンセサイザー装置で合成オリゴヌクレオチドを構築す
るために用いられる方法は、BEAUCAGE, S.L.ら (1981),
Tetrahedron Letters, 22, p.1859-1882 に記載されて
いる。
【0025】PCRに伴う条件は次の通りである:95
℃で2分、次に95℃で1分、60℃で1分及び72℃
で2分を含む連続30サイクル、次に72℃で10分、
次に20℃の温度が維持される。このPCRに用いられ
る他のパラメーターはすべて名称"GENEAMP DNA AMPLIFI
CATION REAGENT KIT with AMPLITAQ Recombinant TaqDN
A Polymerase"(PERKIN ELMER CETUS)として販売されて
いるキットの小冊子に記載されているものに対応する。
約1.8kbのDNA断片(1kg=1000塩基対)を上記
のように単離した。これをThe Journal of Biological
Chemistry, 1990, 265 (7), p.3793-3802 に発表されて
いる配列と制限分析法(Molecular Cloning - a laborat
ory manual - MANIATIS ら, (Cold Spring Harbor Labo
ratory) 1982, p.374-379 に記載されている分析) を用
いて比較した。本質的な差異は見出されなかった。得ら
れたDNA断片を制限酵素BamHI及びHindII
Iで消化し、次いで前もってBamHI及びHindI
II部位で消化されたプラスミドpUC18(CLONTECH
Laboratories, No. 6110-1) とMolecular Cloning - a
laboratolry manual - SAMBROOK ら, 2 ed., 1989, p.
1.68-1.69に記載されている連結法に従って連結する。
そのことによりベクターpUCGOD(図1)が得られ
る。
【0026】
【実施例2】プラスミドpFGA2MUTの構築 プラスミドpFGA2MUT(図4)は、NotIクロ
ーン化部位がグルコアミラーゼ遺伝子のプロモーターと
コード部分との間に作成され、HindIIIクローン
化部位がグルコアミラーゼ遺伝子のコード部分とターミ
ネーターとの間に作成されているアスペルギルス・ホエ
チダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子を含む。これらの
2つのクローン化部位、NotI及びHindIIIは
下記のように突然変異誘発によって作成される。下記の
説明に従って、アスペルギルス・ホエチダスSE4グル
コアミラーゼ遺伝子を単離する。実施例1で記載したGA
RBERらの方法に従って、アスペルギルス・ホエチダス株
SE4染色体DNAを単離する。この単離染色体DNA
を制限酵素SauIIIAで部分的に消化し、サイズが
8〜10kbの断片を AUSUBEL, F.M.ら (1989), Current
Protocols in Molecular Biology (John WILLEY & Son
s), p.5.3.2-5.3.8 に記載されている方法に従ってショ
糖勾配を用いて単離及び精製する。これらの単離及び精
製断片を、前もって制限酵素BamHIで消化されたプ
ラスミドpBR322 (CLONTECH LABORATORIES カタロ
グ No.6210-1) に導入する。次いで大腸菌株DH5α(H
ANAHAN, D., J. Mol. Biol. (1983) 166, p.557-580 に
記載され、BETHESDA RESEARCH LABORATORIES (BRL), B.
R.L. Focus (1986) 8, p.9で販売されている) を形質転
換する。
【0027】約15,000の形質転換大腸菌クローン
を、下記合成オリゴヌクレオチド(配列番号4)を用い
てハイブリッド形成法 (SAMBROOKら, p.9.52-9.55)によ
ってスクリーンする。 5′-GATTCATGGTTGAGCAACGAAGCGA - 3′ 選択は、BOELら, EMBO J. 3 (1984), p.1097-1102 に発
表されたグルコアミラーゼヌクレオチド配列に基づく。
このオリゴヌクレオチドを用いてハイブリッド形成する
コロニーを単離する。制限部位を分析し、この株が完全
グルコアミラーゼ遺伝子、即ちプロモーター、ターミネ
ーター及びコード領域並びに分泌シグナルを含むことが
わかる。8.7kbの断片をBamHI部位のプラスミドp
BR322に上記のように導入した。そのことにより、
8.7kbのアスペルギルスDNA挿入断片を含むベクター
pFGA1(図2)が作成される。この挿入断片はプラ
スミドpBR322とベクターpFGA1との間の唯一
の相違である。
【0028】ベクターpFGA1由来でありかつベクタ
ーpFGA1より小さな挿入断片を含むプラスミドは次
のように構築される。ベクターpFGA1を制限酵素E
coRIで消化し、次いでこの消化物からアスペルギル
ス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼプロモーター、
コード領域及びターミネーターを含むサイズが約5kbの
EcoRI断片を ZHUら, 1985によって記載された方法
に従って単離する。次いでこのEcoRI断片を、前も
って制限酵素EcoRIで消化したプラスミドpUC1
8に挿入する。そのことによりベクターpFGA2(図
3)が作成される。アスペルギルス・ホエチダスSE4
グルコアミラーゼプロモーター及びターミネーターのヌ
クレオチド配列をSANGERら (1977) Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 74, p.5463-5467のジデオキシヌクレオチド鎖
終結法によって求めた。この配列の分析により、プロモ
ーター及びターミネーターの存在が示される。アスペル
ギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼプロモター
をコードするヌクレオチド配列(配列番号7)が同定さ
れる。アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミラ
ーゼターミネーターをコードするヌクレオチド配列(配
列番号8)が同定される。
【0029】図6及び図7は、アスペルギルス・ホエチ
ダスSE4グルコアミラーゼプロモターをコードするヌ
クレオチド配列を示すものである。図8は、アスペルギ
ルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼターミネータ
ーをコードするヌクレオチド配列を示すものである。T
7DNAポリメラーゼによる伸長配列を開始するために
用いられる合成オリゴヌクレオチドは、BEAUCAGEら (19
81) Tetrahedron letters 22, p.1859-1882の方法によ
って合成された。配列決定は、配列決定キット(PHARMAC
IA) の供給会社によって作成されたプロトコールに従っ
て行い、NaOH処理によって二本鎖DNAの変性を行
った。配列決定法は、SAMBROOK, 1989, p.13.15 & 13.1
7 に記載されている。SAMBROOK, 1989, p.13.45-13.58
に記載されている方法に従ってポリアクリルアミド配列
決定ゲルを調製した。
【0030】プラスミドpFGA2に由来しかつプロモ
ーター及びターミネーターがNotI及びHindII
I制限部位によってコード部分から離れているアスペル
ギルス・ホエチダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子を含
むプラスミドを下記のように構築する。そのことによ
り、プロモーターとターミネーターを含むプラスミドp
FGA2内に2つの制限部位、NotI及びHindI
IIが作成される。アスペルギルス・ホエチダスSE4
グルコアミラーゼプロモーター及びターミネーターは、
突然変異誘発キット(BIORAD)"MUTA-GENE PHAGEMID in v
itro MutagenesisKit" の技術的小冊子に記載されてい
る手順による2つの特定突然変異誘発によって作成され
たNotI及びHindIII制限部位によって分けら
れる。この手順で用いられる合成オリゴヌクレオチド
は、各々次の配列番号5及び配列番号6である。 5′- GCCTGAGCTTCATCCCCAGCGCGGCCGCATCATTACACCTCAGCAATGT - 3′ NotI 5′- TGACTGACACCTGGCGGTGAAAGCTTCAATCAATCCATTTCGCTATAGTT - 3′ HindIII そのことにより、グルコアミラーゼ遺伝子の5′非翻訳
領域の始めにNotI制限部位及び停止コドンの後かつ
グルコアミラーゼの3′非翻訳領域にHindIII切
断部位を含むベクターpFGA2MUTが得られる。
【0031】
【実施例3】組込みベクターの構築 実施例1で得られたプラスミドpUCGODを2つの制
限酵素NotI及びHindIIIで消化した後、グル
コースオキシダーゼコード配列及びアスペルギルス・ホ
エチダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子の5′非翻訳領
域を含む断片をZHU, J.D.ら, BIO/TECHNOLOGY, 3, 198
5, p.1014-1016に記載されている方法に従って単離す
る。制限酵素によるプラスミドの部分及び完全消化は、
SAMROOKら, 1989, Chap.5.28-5.32 に記載されている
方法に従って行った。この断片を実施例2で得られたプ
ラスミドpFGA2MUTのNotI−HindIII
クローン化部位に導入する。このプラスミドは、特定部
位突然変異誘発で作成されたNotI及びHindII
Iクローン化部位によって分かれたアスペルギルス・ホ
エチダスSE4グルコアミラーゼ遺伝子のプロモーター
とターミネーターを含む。従って、グルコアミラーゼコ
ード部分はグルコースオキシダーゼコード部分に置き換
わる。
【0032】そのことにより、ベクターpFGOD(図
5)が得られる。このベクターpFGODは、アスペル
ギルス・ホエチダスグルコアミラーゼ転写シグナルの調
節によって、それ自体の分泌シグナルを含むグルコース
オキシダーゼコード配列を含んでいる。このベクターは
下記配列を含む発現系を含んでいる。アスペルギルス・
ホエチダスSE4グルコアミラーゼプロモーター配列、
アスペルギルス・ホエチダスATCC14916グルコ
ースオキシダーゼ分泌シグナル配列、成熟アスペルギル
ス・ホエチダスATCC14916グルコースオキシダ
ーゼ配列、及びアスペルギルス・ホエチダスSE4グル
コアミラーゼターミネーター配列。
【0033】
【実施例4】アスペルギルス・ホエチダス株SE4の形質転換 アスペルギルス・ホエチダス株SE4は、アスペルギル
ス・ホエチダス株ATCC14916に由来する。アス
ペルギルス・ホエチダス株ATCC14916をまず P
ONTECORVO, G., ROPER, J.A., HEMMONS, L.M., MACDONA
LD, K.D., BUFTON, A.W.J., Advances inGenetics 5 (1
953), p.141-238に記載されている方法に従って紫外線
による突然変異誘発処理に供する。デンプン(5%重量
/容量)を加えた寒天栄養培地 POTATO DEXTROSE AGAR
(DIFCO)上にこの処理株を播く。32℃で48時間イン
キュベートした後、デンプン加水分解の最大ハロを示す
コロニーを取り出し、寒天栄養培地で継代培養する。大
量のグルコアミラーゼを生産する菌株を単離する。SE
4と称するこの菌株は薄茶色の分生子を有する。次い
で、ベクターpFGODを、CARREZら, GENE, 94 (199
0), p.147-154に記載されている方法による共形質転換
でアスペルギルス・ホエチダスSE4に導入する。アス
ペルギルス・ニドゥランス アセトアミダーゼ遺伝子
(amdS)を含むプラスミドp3SR2を選択マーカ
ーとして用いる。
【0034】プラスミドp3SR2は、Hynes, M.J., C
orrick, C.M., King, J.A., Mol. Cell. Biol., 3 (198
3), p.1430-1439 に記載されている。形質転換は、KELL
Y, J.M., HYNES, M.J., EMBO J. 4 (1985), p.475-479
に記載されている方法に従ってこのプラスミドを用いて
行われる。アスペルギルス・ホエチダス株SE4を等モ
ル量のプラスミドp3SR2及びpFGODで形質転換
した。約350の形質転換株が得られる。これらの形質
転換株をABTS(BOEHRINGER)を含有する寒天培地Aに
選択してグルコースオキシダーゼの生産を検出する。グ
ルコースオキシダーゼを培養基に分泌する形質転換株の
コロニーは、32℃で2時間インキュベートした後、グ
リーンハロに囲まれている。培地Aは、グルコース10
%(重量/容量)、ABTS(2,2′−アジノビス(3
−エチルベンズチアゾリンスルホネート))(BOEHRINGER)
0.05%(重量/容量)及びホースラディッシュペルオ
キシダーゼ(プルプロガリン46単位/mg,SIGMA)を加
える CZAPEK DOX AGAR培地(DIFCO) から構成されてい
る。約40%の形質転換株がグルコースオキシダーゼを
分泌する。従って、それらのゲノムに選択しうるベクタ
ーp3SR2及び組込みベクターpFGODが組込まれ
た。
【0035】
【実施例5】形質転換株の単離及び精製 最大ハロを示す形質転換株を単離し、寒天培地 POTATO
DEXTROSE AGAR(DIFCO)上で継代培養する。胞子形成が行
われるまでこの培地上32℃で50の形質転換株を培養
する。胞子を収集し、生理的溶液に希釈し、次いで個々
のコロニーが得られるようにして寒天培地A上に播く。
単一胞子に由来しかつ幅広いハロを示すコロニーを寒天
培地 POTATO DEXTROSE AGAR 上で継代培養する。これら
のコロニーを、胞子形成が行われるまでこの寒天培地上
32℃で培養する。形質転換株の精製分生子を回収及び
保存する。これらのアスペルギルス・ホエチダス形質転
換株をSE4trと称する。
【0036】
【実施例6】 形質転換部アスペルギルス・ホエチダスSE4trによ
るグルコースオキシダーゼの生産 実施例5で得られた精製分生子を麦芽エキス(DIFCO)(2
重量%)、ペプトン(DIFCO)(0.1重量%)、加水分解デ
ンプン(10重量%)及び炭酸カルシウム(3.5重量
%)を含有する豊富な液体培地中で培養する。培養基の
pHをアンモニアを加えてpH6に調整する。32℃で
攪拌しながら培養し、5日間モニターする。次いで、得
られた培養を5,000rpm で15分間遠心する(BECKMAN
JA-10) 。細胞を液体窒素で凍結したバイオマスを粉砕
することにより破壊及び切断した後のバイオマス(いわ
ゆる細胞内生産)及び上清(いわゆる細胞外生産)につ
いてFIEDUREK, J.ら, Enzyme Microb. Technol. 8 (198
6), p.734-736 に記載されている方法に従って酵素(グ
ルコースオキシダーゼ)活性を測定する。
【0037】得られた酵素活性の結果をアスペルギルス
・ホエチダス(SE4株)の非形質転換株と比較する。
形質転換株(SE4株)の細胞内グルコースオキシダー
ゼ生産は非形質転換株(SE4株)と比べて5〜10倍
であり、細胞外生産は5000〜10,000倍である。
細胞外グルコースオキシダーゼ生産の大きな増加が認め
られる。実際に、形質転換株は培養基に産生するグルコ
ースオキシダーゼのほとんど全部を分泌する。非形質転
換株によって産生されたグルコースオキシダーゼは、ほ
とんど培養基に分泌されない。即ち、非形質転換株の細
胞の切断段階はグルコースオキシダーゼを回収するため
に必須であるが、本発明による形質転換株にとっては必
要でない。形質転換株SE4trによるグルコースオキ
シダーゼ生産は、実質的に細胞外である。更に、形質転
換株SE4trを培養した後に得られた発酵培地の上清
にはカタラーゼがほとんど検出されない。
【0038】
【実施例7】 形質転換株SE4trによって産生されたグルコースオ
キシダーゼ活性の、pHの関数としてのプロファイル グルコースオキシダーゼの酵素活性を、バッファー中2
5℃の温度の種々のpH値(3.5〜9.0)で測定する。
適用条件は実施例6で記載したものである。実施例6で
得られた上清を使用する。この上清をpH及び酵素活性
に応じて蒸留水に、次にpH範囲3.5〜5.5の場合0.1
M クエン酸塩/リン酸塩バッファーに及びpH6.0〜9.
0の場合0.1M KH2 PO4/K2 HPO4 バッファーに
希釈する。2.5mlの基質水溶液を50μl の希釈上清に
25℃において加える。基質水溶液は、グルコース10
%(重量/容量)、ABTS0.05%(重量/容量)及
びホースラディッシュペルオキシダーゼ12mg/lを含有
する。基質水溶液のpHを、pH範囲3.5〜5.5の場合
0.1M クエン酸塩/リン酸塩バッファーで又はpH6.0
〜9.0の場合0.1M KH2 PO4/K2 HPO4 バッファ
ーで調整する。2分間インキュベートした後、420nm
の吸光度を測定する。結果を表2に示す。この試験で、
pH約5.5及び温度25℃に置いた試料の最大酵素活性
を測定した。定義上この試料を相対活性100%とし
た。本実施例は、約4.0〜約7.0のpH範囲において約
25℃の温度で測定したグルコースオキシダーゼの酵素
活性が最適であることを示すものである。
【0039】
【表2】 表2 産生グルコースオキシダーゼの相対活性 % pH 非形質転換株 形質転換株 ──────────────────────────────────── 3.5 47 43 4.0 69 66 5.0 98 99 5.5 100 100 6.0 98 98 6.5 88 86 7.0 67 63 8.0 34 30 8.5 14 14 9.0 9 8 ────────────────────────────────────
【0040】形質転換株によって産生されたグルコース
オキシダーゼ活性の、pHの関数としてのプロファイル
は、非形質転換株によって産生されたグルコースオキシ
ダーゼ、即ち未変性酵素と同じである。
【0041】
【実施例8】 形質転換株SE4trによって産生されたグルコースオ
キシダーゼ活性の、温度の関数としてのプロファイル グルコースオキシダーゼの酵素活性を、0.1M KH2
4/K2 HPO4 バッファー中pH6.0において種々の
温度(20〜50℃)で測定する。適用条件は実施例6
で記載したものである。実施例6で得られた上清を使用
する。この上清をpH及び酵素活性に応じて蒸留水に、
次に0.1M KH2 PO4/K2 HPO4 バッファーに希釈
する。2.5mlの基質水溶液を50μl の希釈上清に25
℃において加える。基質水溶液は、グルコース10%
(重量/容量)、ABTS0.05%(重量/容量)及び
ホースラディッシュペルオキシダーゼ12mg/lを含有す
る。基質水溶液のpHを、pH6.0に0.1M KH2 PO
4/K2 HPO4 バッファーで調整する。混合する前に、
基質水溶液と希釈上清を所望の温度に加熱する。2分間
インキュベートした後、420nmの吸光度を測定する。
結果を表3に示す。この試験で、pH約6.0及び温度3
5℃に置いた試料の最大酵素活性を測定した。定義上こ
の試料を相対活性100%とした。本実施例は、約20
〜約50℃の温度範囲においてpH約6.0で測定したグ
ルコースオキシダーゼの酵素活性が最適であることを示
すものである。
【0042】
【表3】 表3 産生グルコースオキシダーゼの相対活性 % 温度 非形質転換株 形質転換株 ──────────────────────────────────── 20 79 82 30 99 99 35 100 100 40 99 97 50 83 76 ────────────────────────────────────
【0043】形質転換株によって産生されたグルコース
オキシダーゼ活性の、温度の関数としてのプロファイル
は、非形質転換株によって産生されたグルコースオキシ
ダーゼ、即ち未変性酵素と同じである。実施例7及び8
は、形質転換株によって産生されたグルコースオキシダ
ーゼの特徴が非形質転換株によって産生されたグルコー
スオキシダーゼと同じであることを示すものである。
【0044】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:63 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 TGATGATCAG GATCCGGCGG CCGCACCTCA GCAATGCAGA CTCTCCTTGT GAGCTCGCTT 60 GTG 63
【0045】配列番号:2 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 TCGATGAAGC TTCACTCACT GCATGGAAGC ATAATCTTCC AAGATAGCAT C 51
【0046】配列番号:3 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 GATGCTATCT TGGAAGATTA TGCTTCCATG CAGTGAGTGA AGCTTCATCG A 51
【0047】配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 GATTCATGGT TGAGCAACGA AGCGA 25
【0048】配列番号:5 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 GCCTGAGCTT CATCCCCAGC GCGGCCGCAT CATTACACCT CAGCAATGT 49
【0049】配列番号:6 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド 配列 TGACTGACAC CTGGCGGTGA AAGCTTCAAT CAATCCATTT CGCTATAGTT 50
【0050】配列番号:7 配列の長さ:2045 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 GAATTCCCGA CATCGGTCAT TGGCCTCCTC GCTGATCTCC CTTTGGTACA GTCGGCTACC 60 AATGCTCTCG AGGATTGCCT GAACATTGAC ATTCGGCGTC CGGCCGGGAC CACCGCGGAC 120 TCGAAGCTGC CTGTGCTGGT CTGGATCTTT GGCGGAGGCT TTGAACTTGG TTCAAAGGCG 180 ATGTATGATG GTACAACGAT GGTATCATCG TCGATAGACA AGAACATGCC TATCGTGTTT 240 GTAGCAATGA ATTATCGCGT GGGAGGTTTC GGGTTCTTGC CCGGAAAGGA GATCCTGGAG 300 GACGGGTCCG CGAACCTAGG GCTCCTGGAC CAACGCCTTG CCCTGCAGTG GGTTGCCGAC 360 AACATCGAGG CCTTTGGTGG AGACCCGGAC AAGGTGACGA TTTGGGGAGA ATCAGCAGGA 420 GCCATTCGTT TGACTAGATG ACTTGTACGA CGGAAACATC ACTTACAAGG ATAAGCCCTT 480 GTTCCGGGGG GCCATCATGG ACTCCGGTAG TGTTGTTCCC GCAGACCCCG TCGATGGGGT 540 CAAGGGACAG CAAGTATATG ATGCGGTAGT GGAATCTGCA GGCTGTTCCT CTTCTAACGA 600 CACCCTAGCT TGTCTGCGTG AACTAGACTA CACCGACTTC CTCAATGCGG CAAACTCCGT 660 GCCAGGCATT TTAAGCTACC ATTCTGTGGC GTTATCATAT GTGCCTCGAC CGGACGGGAC 720 GGCGTTGTCG GCATCACCGG ACGTTTTGGG CAAAGCAGGG AAATATGCTC GGGTCCCGTT 780 CATCGTGGGC GACCAAGAGG ATGAGGGGAC CTTATTCGCC TTGTTTCAGT CCAACATTAC 840 GACGATCGAC GAGGTGGTCG ACTACCTGGC CTCATACTTC TTCTATGACG CTAGCCGAGA 900 GCAGCTTGAA GAACTAGTGG CCCTGTACCC AGACACCACC ACGTACGGGT CTCCGTTCAG 960 ACAGCGCGGC CAACAACTGG TATCCGCAAT TTAAGCGATT GGCCGCCATT CTCGGCGACT 1020 TGGTCTTCAC CATTACCGGC GGGCATTCCT CTCGTATGCA GAGGAAATCT CCCCTGATCT 1080 TCCGAACTGG TCGTACCTGG CGACCTATGA CTATGGCACC CCAGTTCTGG GGACCTTCCA 1140 CGGAAGTGAC CTGCTGCAGG TGTTCTATGG GATCAAGCCA AACTATGCAG CTAGTTCTAG 1200 CCACACGTAC TATCTGAGCT TTGTGTATAC GCTGGATCCG AACTCCAACC GGGGGGAGTA 1260 CATTGAGTGG CCGCAGTGGA AGGAATCGCG GCAGTTGATG AATTTCGGAG CGAACGACGC 1320 CAGTCTCCTT ACGGATGATT TCCGCAACGG GACATATGAG TTCATCCTGC AGAATACCGC 1380 GGCGTTCCAC ATCTGATGCC ATTGGCGGAG GGGTCCGGAC GGTCAGGAAC TTAGCCTTAT 1440 GAGATGAATG ATGGACGTGT CTGGCCTCGG AAAAGGATAT ATGGGATCAT GATAGTACTA 1500 GCCATATTAA TGAAGGGCAT ATACCACGCG TTGGACCTGC GTTATAGCTT CCCGTTAGTT 1560 ATAGTACCAT CGTTATACCA GCCAATCAAG TCACCACGCA CGACCGGGGA CGGCGAATCC 1620 CCGGGAATTG AAAGAAATTG CATCCCAGGC CAGTGAGGCA GCGATTGGCC ACCTCTCCAA 1680 GGCACAGGGC CATTCTGCAG CGCTGGTGGA TTCATCGCAA TTTCCCCCGG CCCGGCCCGA 1740 CACCGCTATA GGCTGGTTCT CCCACACCAT CGGAGATTCG TCGCCTAATG TCTCGTCCGT 1800 TCACAAGCTG AAGAGCTTGA AGTGGCGAGA TGTCTCTGCA GGAATTCAAG CTAGATGCTA 1860 AGCGATATTG CATGGCAATA TGTGTTGATG CATGTGCTTC TTCCTTCAGC TTCCCCTCGT 1920 GCAGATGAGG TTTGGCTATA AATTGAAGTG GTTGGTCGGG GTTCCGTGAG GGGCTGAAGT 1980 GCTTCCTCCC TTTTAGACGC AACTGAGAGC CTGAGCTTCA TCCCCAGCAT CATTACACCT 2040 CAGCA 2045
【0051】配列番号:8 配列の長さ:1035 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 CAATCAATCC ATTTCGCTAT AGTTAAAGGA TGGGGATGAG GGCAATTGGT TATATGATCA 60 TGTATGTAGT GGGTGTGCAT AATAGTAGTG AAATGGAAGC CAGTCATGTG ATTGTAATCG 120 ACCGACGGAA TTGAGGATAT CCGGAAATAC AGACACCGTG AAAGCCATGG TCTTTCCTTC 180 GTGTAGAAGA CCAGACAGAC AGTCCCTGAT TTACCCTTGC ACAAAGCACT AGAAAATTAG 240 CATTCCATCC TTCTCTGCTT GCTCTGCTGA TATCACTGTC ATTCAATGCA TAGCCATGAG 300 CTCATCTTAG ATCCAAGCAC GTAATTCCAT AGCCGAGGTC CACAGGTGAG CAGCAACATT 360 CCCCATCATT GCTTTCCCAG GGCCTCCCAA CGACTAAATC AAGAGTATAT CTCTACCGTC 420 CAATAGATCG TCTTCGCTTC AAAATCTTTG ACAATTCCAA GAGGGTCCCC ATCCATCAAA 480 CCCAGTTCAA TAATAGCCGA GATGCATGGT GGAGTCAATT AGGCAGTATT GCTGGAATGT 540 CGGGGCCAGT TCCGGTGGTC ATTGGCCGCC TGTGATGCCA TCTGCCACTA AATCCGATCA 600 TTGATCCACC GCCCACGAGG CGCGTCTTTG CTTTTTGCGC GGCGTCCAGG TTCAACTCTC 660 TCTGCAGCTC CAGTCCAACG CTGACTGACT AGTTTACCTA CTGGTCTGAT CGGCTCCATC 720 AGAGCTATGG CGTTATCCCG TGCCGTTGCT GCGCAATCGC TATCTTGATC GCAACCTTGA 780 ACTCACTCTT GTTTTAATAG TGATCTTGGT GACGGAGTGT CGGTGAGTGA CAACCAACAT 840 CGTGCAAGGG AGATTGATAC GGAATTGTCG CTCCCATCAT GATGTTCTTG CCGGCTTTGT 900 TGGCCCTATC GTGGGATCGG ATGCCCTCGC TGTGCAGCAG CAGGTACTGC TGGATGAGGA 960 GCCATCGGTC TCTGCACGCA AACCCAACTT CCTCTTCATT CTCACGGATG ATCAGGATCT 1020 CCGGATGAAG AATTC 1035
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpUCGODの制限地図を示す。
【図2】プラスミドpFGA1の制限地図を示す。
【図3】プラスミドpFGA2の制限地図を示す。
【図4】プラスミドpFGA2MUTの制限地図を示
す。
【図5】プラスミドpFGODNO制限地図を示す。
【図6】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼプロモーターをコードするヌクレオチド配列(配
列番号7)を示す。
【図7】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼプロモーターをコードするヌクレオチド配列(配
列番号7)の図6のつづきを示す。
【図8】アスペルギルス・ホエチダスSE4グルコアミ
ラーゼターミネーターをコードするヌクレオチド配列
(配列番号8)を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:66) (C12N 1/15 C12R 1:66) (C12N 9/04 C12R 1:66) C12R 1:66)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコースオキシダーゼの細胞外生産に
    使用できる発現系であって、 プロモーター配列、 グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配列、 グルコースオキシダーゼ成熟配列、及びターミネーター
    配列、を含むことを特徴とする発現系。
  2. 【請求項2】 プロモーター配列がグルコアミラーゼプ
    ロモーター配列であり、ターミネーター配列がグルコア
    ミラーゼターミネーター配列であり、これらの配列が糸
    状菌株に由来することを特徴とする請求項1記載の発現
    系。
  3. 【請求項3】 グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配
    列及びグルコースオキシダーゼ成熟配列が糸状菌株に由
    来することを特徴とする請求項1又は2記載の発現系。
  4. 【請求項4】 糸状菌株がアスペルギルス(Aspergillu
    s) 株であることを特徴とする請求項2又は3記載の発
    現系。
  5. 【請求項5】 アスペルギルス株がアスペルギルス・ホ
    エチダス(Aspergillus foetidus)株であることを特徴と
    する請求項4記載の発現系。
  6. 【請求項6】 グルコアミラーゼプロモーター配列及び
    グルコアミラーゼターミネーター配列がアスペルギルス
    ・ホエチダス株SE4に由来することを特徴とする請求
    項1記載の発現系。
  7. 【請求項7】 グルコースオキシダーゼ分泌シグナル配
    列及びグルコースオキシダーゼ成熟配列がアスペルギル
    ス・ホエチダス株ATCC14916に由来することを
    特徴とする請求項1記載の発現系。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の発
    現系を含み、グルコースオキシダーゼを発現させること
    ができる組込みベクター。
  9. 【請求項9】 プラスミドであることを特徴とする請求
    項8記載の組込みベクター。
  10. 【請求項10】 プラスミドpFGOD。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9記載の組込みベクター
    又は請求項10記載のプラスミドによって形質転換され
    た細胞。
  12. 【請求項12】 糸状菌の細胞であることを特徴とする
    請求項11記載の形質転換細胞。
  13. 【請求項13】 糸状菌の細胞がアスペルギルス細胞で
    あることを特徴とする請求項12記載の形質転換細胞。
  14. 【請求項14】 アスペルギルス細胞がアスペルギルス
    ・ホエチダス細胞であることを特徴とする請求項13記
    載の形質転換細胞。
  15. 【請求項15】 グルコースオキシダーゼの細胞外生産
    方法であって、下記工程:グルコースオキシダーゼを発
    現及び分泌させる条件下、請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の発現系を含む組込みベクターで細胞を形質転換
    する工程、 形質転換細胞を適切な培養基中で培養する工程、及び分
    泌グルコースオキシダーゼを回収する工程を含むことを
    特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 単離及び精製アスペルギルス・ホエチ
    ダス株SE4tr。
  17. 【請求項17】 アスペルギルス・ホエチダス グルコ
    アミラーゼプロモーター。
  18. 【請求項18】 アスペルギルス・ホエチダスSE4グ
    ルコアミラーゼプロモーターをコードする配列番号7の
    ヌクレオチド配列を含むDNA分子。
  19. 【請求項19】 アスペルギルス・ホエチダス グルコ
    アミラーゼターミネーター。
  20. 【請求項20】 アスペルギルス・ホエチダスSE4グ
    ルコアミラーゼターミネーターをコードする配列番号8
    のヌクレオチド配列を含むDNA分子。
  21. 【請求項21】 請求項11、12、13及び14のい
    ずれか1項に記載の形質転換細胞によって生産されたグ
    ルコースオキシダーゼ。
JP7011429A 1994-01-28 1995-01-27 発現系、組込みベクター及びその組込みベクターで形質転換された細胞 Pending JPH07222591A (ja)

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