JPH07221393A - 半導体レーザ素子とその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子とその製造方法

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JPH07221393A
JPH07221393A JP1390494A JP1390494A JPH07221393A JP H07221393 A JPH07221393 A JP H07221393A JP 1390494 A JP1390494 A JP 1390494A JP 1390494 A JP1390494 A JP 1390494A JP H07221393 A JPH07221393 A JP H07221393A
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JP
Japan
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semiconductor laser
current confinement
laser device
clad
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JP1390494A
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English (en)
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Kunio Matsubara
邦雄 松原
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電流狭窄層のドーパントが拡散して電流狭窄効
果が低下し、レーザ発振が不可能となるのを防ぐ。 【構成】電流狭窄層を形成する前に、電流狭窄層を形成
する個所にあるキャップ層を、過酸化水素水を含むエッ
チング液を用いて除去し、第2クラッド層と電流狭窄層
との界面に、第2クラッド層が酸化されたAlGaAs
酸化物層を形成することにより、この酸化物層が、電流
狭窄層中のドーパントの拡散するのを防止するので、電
流狭窄が正常に行なわれ、高歩留りで特性のよいLDを
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAlx Ga1-x As系の
半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】単一横モードで発振するAlx Ga1-x
As系(0≦X≦1)半導体レーザ素子(以下LDと略
称する)として図3に示す構造を有するものが知られて
いる。図3はこのLDを正面から見た模式断面図であ
る。図3に示すように、このLDは、GaAs基板1上
にバッファ層2,第1クラッド層3,活性層4,第2ク
ラッド層5,キャップ層6,第3クラッド層9,コンタ
クト層10がこの順に形成されており、第3クラッド層
9のストライプ状になったレーザ光に平行な両側面を電
流狭窄層8で挟んである。この電流狭窄層8は光の吸収
層の役割を持っており、第3クラッド層9の幅を適切に
選ぶことにより、素子の安定な横モード発振を可能と
し、さらに電流狭窄層8が活性層4の発光領域に近いた
め、電流が活性層4の一部に集中して流れ、発振しきい
値電流を低減させることができる。
【0003】このようなLDは通常次のようにして製造
される。図4(a)〜(c)はその主な工程順を示して
おり、図3と共通部分を同一符号で表している。まずn
型GaAs基板1(Siドープ、キャリア濃度2×10
18/cm3,厚さ300μm)上に、MOCVD法(有機金
属気相成長法)を用いて、バッファ層2(n型GaA
s、キャリア濃度1×1018/cm3,厚さ0.5μm),
第1クラッド層3(n型Al0.5 Ga0.5 As、キャリ
ア濃度5×1017/cm3 ,厚さ1μm), 活性層4(ノ
ンドープ、Al0 .1Ga0.9 As,厚さ0.1μm),
第2クラッド層5(p型Al0.5 Ga0.5 As、キャリ
ア濃度5×1017/cm3 ,厚さ0.3μm),キャップ
層6(p型GaAs,キャリア濃度1×1018/cm3,厚
さ0.003μm)を成長させる。さらにこのウエハ上
に、SiO2 膜7をスパッタ法により付着させ、フォト
レジストを塗布してパターニングを行ない、キャップ層
6の上に幅5μmのストライプを形成する[図4
(a)]。
【0004】次いでフォトレジストを除去した後、再度
MOCVD法を用いて電流狭窄層8(n型GaAs、キ
ャリア濃度1×1019/cm3 ,厚さ0.3μm)を成長
させる[図4(b)]。そしてMOCVD装置から取り
出しSiO2 膜7を除去した後に、第3クラッド層9
(p型Al0.5 Ga0.5 As、キャリア濃度5×1017
/cm3 ,厚さ0.8μm),コンタクト層10(p型G
aAs,キャリア濃度1×1019/cm3,厚さ5.0μ
m)を成長させる。なお、キャップ層6は、電流の通路
となる第2クラッド層5と、第3クラッド層9との界面
に、酸化膜が発生するのを防止する働きを持っている。
[図4(c)]。
【0005】その後は、上部のp型電極11,下部のn
型電極12の両電極を形成した後、ウェハを劈開しチッ
プ化して、図3に示した構造を持つLDを得ることがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようにして製造されるLDは次のような問題点がある。
それは電流狭窄層8のキャリア濃度が1×1019/cm3
と高いために、電流狭窄層8を形成する2回目のエピタ
キシャル成長過程、第3クラッド層9とコンタクト層1
0を形成する3回目のエピタキシャル成長過程で、電流
狭窄層8のドーパント(Se)が、バッファ層2〜キャ
ップ層6を形成する1回目のエピタキシャル成長膜に拡
散して、電流狭窄のためのp−nジャンクションが形成
されないので、レーザ発振が不可能となることである。
この発振不可能となったLDについて、SIMS分析に
より、ドーパントの拡散状態を分析すると、電流狭窄層
8からドーパントのSeが、第2クラッド層5中に拡散
し、電流狭窄層8内のSe濃度が1×1017/cm3 以下
となっており、そのため素子の歩留りを低下させるとい
う問題がある。
【0007】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、電流狭窄層のドーパントが拡散して
その濃度を低下することなく、正常なレーザ発振を行な
う半導体レーザ素子とその製造方法をを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のLDは、電流狭窄層を形成する前に、電
流狭窄層を形成する個所にあるキャップ層を、過酸化水
素水を含むエッチング液を用いて除去し、第2クラッド
層と電流狭窄層との界面に、第2クラッド層が酸化され
たAlGaAs酸化物層を形成したものである。
【0009】
【作用】以上のように、第2クラッド層と電流狭窄層と
の界面に形成したAlGaAs酸化物層は、電流狭窄層
中のドーパント(Se)が拡散するのを防止するので、
電流狭窄が正常に行なわれ、高歩留りで特性のよいLD
を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。図
1に本発明のLDの要部構成を図1の模式断面図に示
し、図3と共通部分を同一符号で表わしてある。本発明
のLDが従来と異なる点は、電流狭窄層8の下部にAl
GaAs酸化物層13を形成したことにある。このAl
GaAs酸化物層13は、アモルファス状の結晶構造を
持っているため、結晶周期が乱れ、エピタキシャル成長
で得られた結晶と比べて、ドーパントの拡散が起こり難
い。そのため、電流狭窄層8中のドーパントの拡散が抑
制され、所定のドーピングレベルを維持することができ
る。
【0011】次に、本発明のLDの製造方法について説
明する。図2(a)〜(c)はその主な工程順を示して
おり、これまでの図と共通部分を同一符号で表してい
る。まず、MOCVD装置を用いて、基板1上に各膜を
積層し、SiO2 膜7で幅5μmのストライプを形成す
るは、図4(a)の場合と同じである[図2(a)]。
【0012】次に、このSiO2 膜7をマスクとして、
エッチングを行なう。エッチング液は、硫酸:過酸化水
素水:水(5:1:1)のエッチング液を用い、キャッ
プ層6を除去する。このとき、同時に第2クラッド層5
の露出面が酸化されて、AlGaAs酸化物層13が形
成される[図2(b)]。そして、以下図4(c)に示
したのと同様に、第3クラッド層9,コンタクト層10
を成長させる[図4(c)]。
【0013】その後は、上部のp型電極11,下部のn
型電極12の両電極を形成し、ウェハを劈開しチップ化
して、図1に示した構造を持つLDを得ることができ
る。次に、このようにして得られた本発明のLD100
個と、比較のために従来のLD100個を用いて、それ
ぞれの特性を測定した。その結果、従来のLDには、5
2個の発振不能のものがあったのに対して、本発明によ
るLDは発振不能のものは見られなかった。
【0014】本発明によるLDについて、前述と同様に
SIMS分析を行なった結果は、電流狭窄層8中のドー
パントのSe濃度は、1×1019/cm3 であり、第2ク
ラッド層5中への拡散は起こっていない。次いで、Si
2 膜7をマスクとして、キャップ層6を除去するエッ
チングを行なう際のエッチングの影響について調べた。
エッチング方法次の4種類である。
【0015】 上述の硫酸:過酸化水素水:水(5:
1:1)のエッチング液による湿式エッチング 燐酸:過酸化水素水:水(10:1:1)のエッチ
ング液による湿式エッチング ブロム−メタノールエッチング液による湿式エッチ
ング Arによるドライエッチング これらにより、それぞれLD100個を作製してエッチ
ングを行ない、得られたLDについてその特性を評価
し、その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 表1中の〜は、上述のエッチング液、エッチング方
法〜に対応する。表1から、エッチング液に過酸化
水素水を使用したエッチング方法のみ、電流狭窄層8の
ドーパントの拡散を抑えられることがわかる。しかし、
,についても、SIMS分析により得られた電流狭
窄層8のSe(ドーパント)濃度は、1×1018/cm3
程度であり、従来のLDに比べて、拡散を1桁以上抑制
することができる。
【0017】そこで、それぞれの試料についてエッチン
グを行ない、2回目のエピタキシャル成長条件と同じ条
件のAs圧下でアニールを施した試料について、表面を
ESCAで分析した。その結果、エッチング液および
については、自然酸化膜以外に、エッチング過程で形
成されたAlGaAs酸化物層13が観察されたが、
とについては観察することができなかった。これらの
ことから、エッチング液中の過酸化水素水の酸化作用に
より形成される酸化物層13が、ドーパントの拡散を抑
えるのに効果的であることが判明した。
【0018】以上の結果を総合すると、キャップ層6の
一部をエッチングして、酸化物層13を形成すること
は、歩留りを上げるために重要であり、さらに、過酸化
水素水を加えたエッチング液を用いてエッチングするこ
とにより、高歩留りでLDを製造することができる。
【0019】
【発明の効果】LDは電流狭窄層のキャリア濃度が高
く、2回目、3回目のエピタキシャル成長過程で、電流
狭窄層のドーパントが、1回目のエピタキシャル成長膜
に拡散すしてpn接合の形成を阻害し、従来のLDは電
流狭窄が十分に行なわれず、レーザ発振が不可能となる
ことも生じていたが、これに対してなされた本発明のL
Dは実施例で述べた如く、電流狭窄層を形成する前に、
電流狭窄層を形成する個所にあるキャップ層を、過酸化
水素水を含むエッチング液を用いて除去するとともに、
第2クラッド層と電流狭窄層との界面に、第2クラッド
層が酸化されたAlGaAs酸化物層を形成したため
に、この酸化物層が電流狭窄層中のドーパントの拡散を
防止するので、このようにして得られた本発明のLD
は、電流狭窄が正常に行なわれ、発振しきい値電流も低
く、製造歩留りを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザ素子の要部構成を示す模
式断面図
【図2】本発明の半導体レーザ素子の主な製造工程順を
示し、それぞれ(a)は1回目のエピタキシャル成長過
程、(b)は2回目のエピタキシャル成長過程、(c)
は3回目のエピタキシャル成長過程を表わす模式断面図
【図3】従来の半導体レーザ素子の要部構成を示す模式
断面図
【図4】従来の半導体レーザ素子の主な製造工程順を示
し、それぞれ(a)は1回目のエピタキシャル成長過
程、(b)は2回目のエピタキシャル成長過程、(c)
は3回目のエピタキシャル成長過程を表わす模式断面図
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 第1クラッド層 4 活性層 5 第2クラッド層 6 キャップ層 7 SiO2 膜 8 電流狭窄層 9 第3クラッド層 10 コンタクト層 11 p型電極 12 n型電極 13 酸化物層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Alx Ga1-x As系(0≦X≦1)半導
    体レーザ素子のGaAs基板の一主面上に、Alx Ga
    1-x As第1クラッド層、AlY Ga1-Y As活性層、
    Alx Ga1-x As第2クラッド層、GaAsキャップ
    層、Alx Ga1-x As第3クラッド層、およびコンタ
    クト層を有し(0≦Y≦X≦1)、前記第3クラッド層
    の両側面に、前記第3クラッド層とは逆導電型の電流狭
    窄層がレーザ光と平行に形成された半導体レーザ素子に
    おいて、前記第2クラッド層と前記電流狭窄層との界面
    に、前記第2クラッド層を酸化したAlGaAs酸化物
    層を有することを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体レーザ素子を製造す
    るに当たり、基板の一主面上に、第1クラッド層, 活性
    層,第2クラッド層,キャップ層をこの順に成長させた
    後、続いて電流狭窄層を成長させる前に、電流狭窄層を
    形成する個所にあるキャップ層をエッチング除去すると
    ともに、ここに酸化物層を形成する工程を含むことを特
    徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の方法において、キャップ層
    をエッチングするエッチング液中に過酸化水素水を含む
    ことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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