JPH0722073A - Ni−MHバッテリの劣化度監視方法及びその装置 - Google Patents

Ni−MHバッテリの劣化度監視方法及びその装置

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JPH0722073A
JPH0722073A JP5157170A JP15717093A JPH0722073A JP H0722073 A JPH0722073 A JP H0722073A JP 5157170 A JP5157170 A JP 5157170A JP 15717093 A JP15717093 A JP 15717093A JP H0722073 A JPH0722073 A JP H0722073A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】Ni−MHバッテリについて、その劣化度を確
実且つ容易に把握することができる劣化度監視方法及び
その装置を提供する。 【構成】少なくとも充電の初期段階において充電電流値
を略一定としてNi−MHバッテリを充電する際に、バ
ッテリの充電開始前の電圧(VI )及び充電開始後の電
圧(VN )の差(|VN −VI |)と、充電電流値(I
C )と、バッテリ1の温度とを計測する。計測した電圧
差と充電電流値との比(|VN −VI |/IC )を求
め、さらにその比の値をバッテリの温度に応じて補正す
る。その補正により得られた値Rによりバッテリの劣化
度を把握する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Ni−MH(ニッケル
−メタルハイドライド)バッテリの劣化度を監視する方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池や鉛蓄電池、Ni−MH
バッテリ等の充電可能なバッテリ(二次電池)は、充放
電を繰り返すことにより、劣化し、その劣化がある程度
進行すると、もはやバッテリの充電を行っても、初期の
容量を回復することができなくなる。
【0003】そして、例えば、この種のバッテリをエネ
ルギー源として走行する電気自動車においては、バッテ
リの性能が直接的に航続可能距離等の走行性能に影響を
及ぼすために、バッテリの劣化がある程度進行したら、
バッテリを交換し、あるいは補水等のメンテナンスを行
う必要性が高く、従って、バッテリの劣化度を適宜把握
することが望ましい。
【0004】ところで、バッテリの劣化度は、例えば満
充電時のバッテリの容量(放電し得る電気量)により把
握することは可能である。これは、バッテリの劣化があ
る程度進行すると、バッテリを満充電しても、その充電
の都度、バッテリの容量が初期容量(新品状態での容
量)あるいは定格容量に較べて低下していくからであ
る。実際、バッテリの寿命・劣化試験を行う場合には、
バッテリの充放電を充電電流や放電電流等の所定の条件
下で繰り返し、この時、適当な充放電回数毎にバッテリ
の満充電時の容量を計測するのが通例である。
【0005】しかしながら、上記のようにバッテリの劣
化度をバッテリの満充電時の容量により把握する場合、
次のような不都合がある。
【0006】すなわち、バッテリの劣化度をバッテリの
満充電時の容量により把握する場合、その前提としてバ
ッテリの満充電時の容量を把握することが必要となる。
【0007】この場合、バッテリの容量を把握する方法
としては、一つには、実際にバッテリの放電を所定の条
件下で行ってその総放電量を計測し、その計測した総放
電量によりバッテリの容量を直接的に把握する方法があ
る。
【0008】しかるに、バッテリの容量は一般に、バッ
テリの劣化度のみならず、放電電流や充電電流、温度、
電解液の比重等、種々の要因により変化する。このた
め、上記のように、バッテリの劣化度を把握すべく実際
にバッテリの放電を行ってバッテリの満充電時の容量を
直接的に把握する場合、放電電流や、充電電流、温度等
の諸条件を適切に規定しなければならず、また、バッテ
リを一旦、満充電にした後に、実際に放電させるのであ
るから多大な時間と労力を要する。さらに、このように
バッテリの劣化度を把握すべくバッテリの満充電時の容
量を直接的に把握することは、電気自動車等の装置に備
えられたバッテリにおいては、実際上、ほとんど不可能
である。
【0009】また、自動車等に備えられたバッテリにお
いては、バッテリの容量を把握する方法として、例えば
特開平1−143984号公報に開示されているよう
に、バッテリの容量が判明している初期状態から放電量
や充電量(放電電流や充電電流の時間的積算量)、端子
電圧、バッテリの温度等を逐次測定していき、これらの
測定データから種々の演算処理等を経てバッテリの現在
の容量(残容量)を類推的に求め、バッテリの容量(残
容量)を間接的に把握するものが知られている。
【0010】従って、電気自動車等の装置に備えたバッ
テリの劣化度を把握する場合、例えばバッテリの充電直
後のバッテリの容量を特開平1−143984号公報に
開示されているように把握し、その把握した容量により
バッテリの劣化度を把握することが考えられる。
【0011】しかしながら、電気自動車等の装置に備え
たバッテリを充電する場合、必ずしもバッテリが満充電
されるとは限らず、このような場合には、バッテリの充
電直後のバッテリの容量を把握しても、バッテリの劣化
度を把握することはできない。
【0012】また、特開平1−143984号公報に開
示されているように、放電量や充電量、端子電圧、バッ
テリの温度等を基にバッテリの容量を把握した場合、バ
ッテリの満充電状態でバッテリの容量を把握しても、そ
の把握される容量は、一般には充電前のバッテリの残容
量や充電電流、充電時間等、種々の要因によって変動を
生じ易く、従って、把握された容量からバッテリの劣化
度を把握することは困難である。
【0013】さらに、特開平1−143984号公報に
開示されているようにバッテリの容量を把握し、その把
握した容量からバッテリの劣化度を把握する場合、測定
データが多数必要となると共に、これらの測定データか
ら容量を求めるための演算処理が複雑化し、このため、
バッテリの劣化度を把握するためのシステムが複雑なも
のとなるという不都合がある。
【0014】このような背景に鑑み、本発明者等が種々
の検討を行った結果、特にNi−MHバッテリにおいて
は、その容量を把握せずとも、バッテリの定電流充電あ
るいは準定電流充電を行う際に、その充電開始前のバッ
テリの電圧と、充電開始後のバッテリの電圧と、バッテ
リへの充電電流とからバッテリの劣化度を確実且つ容易
に把握することができるということを知見した。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑み、Ni−MHバッテリについて、その劣化度を確実
且つ容易に把握することができ、さらには、バッテリの
劣化状態に応じたバッテリの保守・交換の時期、あるい
はバッテリの残容量を的確に把握することができる劣化
度監視方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、種
々の検討を行った結果、Ni−MHバッテリにおいて
は、バッテリの充電を定電流充電あるいは準定電流充電
により行った場合に、充電の開始と同時にバッテリの電
圧が上昇し、その電圧の上昇量を充電電流値で割った値
は、バッテリの劣化の進行に伴って上昇するということ
を知見した。また、該電圧の上昇量を充電電流で割った
値は、バッテリの劣化状態が同一であれば、充電電流の
値や、充電前のバッテリの残容量、充電前のバッテリの
放置時間あるいは充電前のバッテリの電圧に依存しない
ということを知見した。さらに、充電時のバッテリの電
圧の上昇量を充電電流で割った値は、充電時のバッテリ
の温度によって変化するものの、その変化は充電時のバ
ッテリの温度に対して一定の相関関係を有するというこ
とを知見した。
【0017】そこで、本発明の劣化度監視方法は、前記
の目的を達成するために、Ni−MHバッテリの劣化度
を把握・監視する方法であって、前記バッテリの充電を
少なくともその初期段階において充電電流値を略一定と
して行う工程と、該充電の際に前記バッテリの充電開始
前の電圧(VI )と充電開始後の電圧(VN )との差
(|VN −VI |)を計測する工程と、該電圧差(|V
N −VI |)と前記充電の初期段階において略一定の充
電電流値(IC )との比(|VN −VI |/ICまたは
C /|VN −VI |)を求める工程とから成り、該比
の値により前記バッテリの劣化度を把握・監視すること
を特徴とする。
【0018】さらに、前記バッテリの充電時の温度を計
測する工程と、該バッテリの温度に応じて前記比の値を
補正する工程とを備え、前記比の値を前記バッテリの温
度に応じて補正してなる値により前記バッテリの劣化度
を把握・監視することを特徴とする。
【0019】また、本発明の劣化度監視装置は、前記の
目的を達成するために、Ni−MHバッテリの劣化度を
把握・監視する装置であって、前記バッテリの充電を少
なくともその初期段階において充電電流値を略一定とし
て行う際に、前記バッテリの充電開始前の電圧(VI
及び充電開始後の電圧(VN )を検出する電圧検出手段
と、該電圧検出手段により検出された前記充電開始前の
電圧(VI )及び充電開始後の電圧(VN )の差(|V
N −VI |)と前記バッテリの充電の初期段階において
略一定の充電電流値(IC )との比(|VN −VI |/
C またはIC/|VN −VI |)を求める演算手段と
を備え、該演算手段により得られた比の値によりバッテ
リの劣化度を把握・監視することを特徴とする。
【0020】さらに、前記バッテリの充電時の温度を検
出する温度検出手段と、前記演算手段により求められた
前記比の値を前記温度検出手段により検出されたバッテ
リの温度に応じて補正する温度補正手段とを備え、該温
度補正手段により前記比の値を補正してなる値によりバ
ッテリの劣化度を把握・監視することを特徴とする。
【0021】また、前記バッテリの充電時に前記略一定
の充電電流値(IC )を検出する充電電流検出手段を備
え、前記演算手段は、該充電電流検出手段により検出さ
れた充電電流値(IC )を用いて前記比の値を求めるこ
とを特徴とする。
【0022】また、前記比の値により把握された前記バ
ッテリの劣化度に応じてバッテリの保守・交換の必要が
ある旨を報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
【0023】また、前記バッテリの残容量を把握する残
容量把握手段と、該残容量把握手段により把握された残
容量を前記比の値により把握された前記バッテリの劣化
度に応じて補正する残容量補正手段と、該残容量補正手
段により補正された残容量を報知する報知手段とを備え
たことを特徴とする。
【0024】
【作用】本発明のNi−MHバッテリの劣化度監視方法
によれば、前記Ni−MHバッテリの充電の際に、バッ
テリの充電開始前の電圧(VI )及び充電開始後のバッ
テリの電圧(VN )の差(|VN −VI |)と、充電の
初期段階において略一定とした充電電流値(IC )との
比(|VN −VI |/IC またはIC /|VN −V
I |)の値は、前述したようにバッテリの劣化の進行に
伴って変化する一方、劣化状態が同一であれば、充電電
流値(IC )や、充電前のバッテリの残容量、充電前の
バッテリの放置時間あるいは充電前のバッテリの電圧に
依存しない。また、該比の値は、劣化状態が同一であっ
て、且つ、バッテリの充電時の温度が同一であれば、変
化しない。
【0025】従って、前記比の値は、充電時のバッテリ
の温度条件を特定の温度に規定しておけば、充電電流値
(IC )や、充電前のバッテリの残容量、充電前のバッ
テリの放置時間あるいはバッテリの電圧によらずに、バ
ッテリの劣化度を示すパラメータとなり、その値により
バッテリの劣化度を把握することができる。
【0026】この場合、前記比の値は、前述したよう
に、充電時のバッテリの温度が異なれば、同一の劣化状
態であっても異なる値となるものの、その値と充電時の
バッテリの温度との間には一定の相関関係がある。
【0027】そこで、充電時のバッテリの温度を計測
し、その計測した温度に応じて前記比の値を適切に補正
することにより、その補正により得られた値を、充電時
のバッテリの温度によらずにバッテリの劣化度を示すパ
ラメータとすることができる。
【0028】次に、本発明のNi−MHバッテリの劣化
度監視装置によれば、前記電圧検出手段により検出され
た電圧(VN ,VI )を用いて前記演算手段により求め
た比(|VN −VI |/IC またはIC /|VN −VI
|)の値により、前記劣化度監視方法と同様に、バッテ
リの劣化度を把握することができる。
【0029】そして、前記温度検出手段により検出され
たバッテリの充電時の温度に応じて前記比の値を前記温
度補正手段により補正することにより、その補正により
得られた値を、充電時のバッテリの温度によらずにバッ
テリの劣化度を示すパラメータとすることができる。
【0030】この場合、前記充電電流値(IC )があら
かじめ所定値に規定されている場合には、その規定され
た充電電流値(IC )を用いて前記比の値を求めること
ができるものの、充電電流値(IC )が、前記バッテリ
の充電毎に常に同一の値とされるとは限らない場合に
は、前記充電電流検出手段により充電電流値(IC )を
検出することにより、その検出した充電電流値(IC
を用いて前記比の値を求めることができる。
【0031】また、前記バッテリの劣化度が前記比の
値、あるいはこれを前記温度補正手段により補正してな
る値により把握することができるので、その把握した劣
化度に応じてバッテリの保守・交換の必要がある旨を適
切なタイミングで報知することが可能となる。
【0032】また、前記バッテリの容量は一般にバッテ
リの劣化に伴い減少していく。従って、バッテリの残容
量を把握する残容量把握手段を備えた場合には、該残容
量把握手段により把握された残容量を、前記比の値、あ
るいはこれを前記温度補正手段により補正してなる値に
より把握された劣化度に応じて補正することにより、バ
ッテリの劣化を考慮した残容量の報知が可能となる。
【0033】
【実施例】本発明の一例を図1乃至図8を参照して説明
する。図1は本実施例の劣化度監視装置のシステム構成
図、図2乃至図7は該劣化度監視装置によるバッテリの
劣化度の把握方法を説明するための線図、図8は該劣化
度監視装置によるバッテリの残容量の表示を説明するた
めの説明図である。
【0034】図1において、1はNi−MHバッテリ、
2はバッテリ1の端子電圧Vを検出する電圧センサ(電
圧検出手段)、3はバッテリ1の充放電電流Iを検出す
る電流センサ(電流検出手段)、4はバッテリの温度T
を検出する温度センサ(温度検出手段)、5は各センサ
2〜4の検出信号を基にバッテリ1の劣化度や残容量を
把握・監視するコントローラである。バッテリ1は例え
ば定格容量25Ahのものである。
【0035】バッテリ1には、電動機等の負荷6が接続
され、また、充電器7が接続コネクタ8を介して着脱自
在に接続可能とされている。尚、充電器7は、少なくと
も充電の初期段階においてバッテリ1に略一定の定電流
を通電せしめるものであり、例えば定電流充電型あるい
は準定電流充電型のものである。
【0036】コントローラ5はCPUやRAM、ROM
等を含む電子回路により構成されたものであり、該コン
トローラ5には前記各センサ2〜4と、バッテリ1の残
容量を表示する残容量表示器9(残容量報知手段)と、
バッテリ1の保守・交換の必要がある旨を報知するため
の警告ランプ10(報知手段)とが接続されている。
【0037】このコントローラ5は、その機能的構成と
して、バッテリ1の劣化度を把握する劣化度把握手段1
1と、バッテリ1の残容量を把握する残容量把握手段1
2とを備えている。
【0038】この場合、劣化度把握手段11は、詳細は
後述するが、バッテリ1の充電の際に前記電圧センサ2
及び電流センサ3を介して検出されるバッテリ1の端子
電圧V及び充電電流Iを用いて所定の演算処理を行う演
算手段13と、該演算手段13により得られた結果を、
前記温度センサ4を介して検出される充電時のバッテリ
1の温度Tに応じて補正する温度補正手段14とを備
え、該温度補正手段14を介して得られた結果によりバ
ッテリ1の劣化度を把握するようにしている。そして、
該劣化度把握手段11は、温度補正手段14を介して得
られた結果により後述するようにバッテリ1の劣化度を
判定する劣化度判定手段11aを備え、その判定結果に
応じて適宜、前記警告ランプ10を点灯あるいは点滅さ
せるようにしている。
【0039】また、残容量把握手段12は、例えば特開
平1−143984号公報に開示されているように、基
本的には、前記電流センサ3を介して検出されるバッテ
リ1の充放電電流Iを時間的に積算することによりバッ
テリ1の放電量及び充電量を検出し、さらに、これらの
放電量及び充電量をそれぞれバッテリ1の初期容量(新
品状態の容量)から減算及び加算し、その加減算により
得られた値を、前記温度センサ4を介して検出されるバ
ッテリ1の温度Tに応じて補正する。そして、その補正
により得られた値をバッテリ1の基準残容量としてを逐
次把握するようにしている。この場合、本実施例におい
ては、コントローラ5は、上記のようにして得られるバ
ッテリ1の基準残容量をさらに前記劣化度把握手段11
により把握されたバッテリ1の劣化度に応じて補正する
残容量補正手段15を備えており、この残容量補正手段
15により上記基準残容量を補正してなる値を現在のバ
ッテリ1の残容量として前記残容量表示器9に表示せし
めるようにしている。
【0040】次に、かかる装置の作動を説明する。
【0041】本実施例の装置においては、バッテリ1を
充電器7により充電する際にコントローラ5によりバッ
テリ1の劣化度が把握される。
【0042】すなわち、バッテリ1の充電の際には、充
電器7が接続コネクタ8を介してバッテリ1に接続さ
れ、この状態で商用電源等を用いて起動される充電器7
からバッテリ1に充電電流Iが通電される。この場合、
図2(a)に示すように、充電電流Iは、少なくとも充
電の初期段階において一定の値IC である。
【0043】一方、この充電の際には、前記コントロー
ラ5の劣化度把握手段11は、バッテリ1の端子電圧V
及び充電電流Iをバッテリ1の充電開始前(例えば充電
器7の接続時)から前記電圧センサ2及び電流センサ3
を介して監視するようにしており、図2(b)に示すよ
うに、充電開始(バッテリ1への通電開始)直前の端子
電圧VI (以下、充電前電圧VI という)及び充電開始
直後の端子電圧VN (以下、充電後電圧VN という)を
電圧センサ2を介して検出し、また、充電開始後の充電
電流Iが一定である所定の時点において充電電流値IC
を電流センサ3を介して検出する。この場合、図2
(b)に示すように、端子電圧Vは充電の開始により上
昇し、従って、VN >VI である。このように充電の開
始により端子電圧Vが変化するのは、バッテリ1の内部
抵抗に起因する。
【0044】尚、充電前電圧VI 及び充電後電圧VN
検出に際しては、必ずしも充電開始直前及び直後である
必要はなく、例えば、充電開始時点から所定時間前及び
所定時間後の端子電圧Vを検出するようにしてもよい。
【0045】次いで、コントローラ5の劣化度把握手段
11は、上記のように検出した充電前電圧VI 及び充電
後電圧VN 、並びに充電電流値IC により、充電前電圧
I及び充電後電圧VN の差、すなわち充電開始による
端子電圧Vの変化量と、充電電流値IC との比RC を次
式により求める。かかる演算は、前記演算手段13によ
り行われる。
【0046】RC =(VN −VI )/IC ……(1) このようにして求められた比RC の値は、充電の初期段
階におけるバッテリ1の内部抵抗値を示すものであり、
基本的にはバッテリ1の劣化度と、充電開始時あるいは
充電の初期段階におけるバッテリ1の温度Tとに応じて
定まり、バッテリ1の充電前の残容量や充電電流値IC
等に依存しない。ここで、このような比RC の特性につ
いて、図3乃至図6を参照して説明する。
【0047】本発明者等は、前記比RC の値に関し、各
種の実験を行った。
【0048】図3を参照して、本発明の発明者等は、前
記バッテリ1と同種の定格容量25AhのNi−MHバ
ッテリについて、その残容量を各種の値としたうえで、
定電流充電を行い、前記式(1)により求められる比R
C の値を計測演算した。その結果を図3に示した。ここ
で、充電電流値は6A、30Aの2種類とした。尚、図
3において、残容量は満充電状態の容量を100%とし
て百分率により表した。
【0049】同図を参照して明らかなように、比RC
値は、充電前の残容量の値によらず、ほぼ一定であり、
また、充電電流値にもよらずにほぼ一定である。
【0050】次に、図4を参照して、本発明の発明者等
は、上記のバッテリについて、残容量の各種の値まで放
電あるいは充電した後、適当な時間だけ該バッテリを放
置し、その放置時間(レストタイム)の経過時から各値
の残容量のバッテリの定電流充電を行った。そして、該
定電流充電の開始直前におけるバッテリの端子電圧(開
放端子電圧)を測定すると共に、その定電流充電による
前記比RC の値を計測演算した。その結果を図4(a)
に示した。ここで、前記放置時間は各値の残容量のバッ
テリについて長短2種類とした。また、充電電流値は3
0Aとした。この場合、図4(b)に示すように、充電
後のバッテリの端子電圧は、前記放置時間の経過に従っ
て、ある一定値まで漸減していく。従って、図4(a)
に示す各値の残容量のバッテリにおける2つの測定点の
うち、端子電圧の低い方が放置時間の長い場合に対応
し、端子電圧の高い方が放置時間の短い場合に対応す
る。
【0051】図4(a)を参照して明らかなように、各
値の残容量のバッテリについて、前記比RC の値は、残
容量の値によらないことはもちろん、定電流充電の開始
直前のバッテリの端子電圧によらず、ほぼ一定であり、
換言すれば、放置時間によらず、ほぼ一定である。
【0052】次に、図5を参照して、本発明の発明者等
は、上記のバッテリについて、その新品状態から充電電
流や放電電流等の所定の条件下で充放電を繰り返し、そ
の繰り返しの適当な回数(サイクル数)後に、バッテリ
の残容量を各種の値としたうえで、バッテリの定電流充
電を行い、前記比RC の値を計測演算した。ここで、充
電電流値は6Aとした。その結果を新品状態のバッテリ
と340サイクルの充放電後のバッテリとについて図5
に示した。
【0053】同図を参照して明らかなように、340サ
イクルの充放電後のバッテリにおいては、前記比RC
値は、新品状態のバッテリにおける比RC の値よりも大
きくなり、また、その比RC の値は充電前の残容量の値
によらず、ほぼ一定である。尚、図5には示さないが、
比RC の値は、充放電のサイクル数が多くなるに従っ
て、換言すれば、バッテリの劣化が進行するに従って、
大きくなった。
【0054】次に、図6を参照して、本発明の発明者等
は、同じ劣化状態(充放電のサイクル数が同一)の上記
のバッテリについて、充電時(充電開始時)のバッテリ
の温度を各種の値としてバッテリの定電流充電を行い、
前記比RC の値を計測演算した。その結果を図6に示し
た。
【0055】同図を参照して明らかなように、比RC
値は、バッテリの温度が0°C〜30°Cの範囲ではほ
ぼ一定であるが、温度が0°Cよりも低い範囲では、比
Cの値が、温度の低下に従って大きくなり、また、温
度が30°Cよりも高い範囲では、比RC の値が温度の
上昇に従って大きくなる。
【0056】以上のことから、前記比RC の値は、Ni
−MHバッテリの劣化度に応じて変化する一方、バッテ
リの充電前の残容量や充電電流値、充電前の放置時間あ
るいは端子電圧に依存しない。また、充電時のバッテリ
の温度が室温程度の温度であれば、該温度にも依存しな
い。従って、比RC の値は、基本的には、バッテリの劣
化度を示すパラメータであり、以下、比RC を劣化度基
準パラメータRC という。但し、前述したように劣化度
基準パラメータRC の値は、充電時のバッテリの温度が
比較的低い場合や高い場合には、該温度に応じて変化す
る。尚、比RCの値が、バッテリの充電前の残容量や充
電電流値、充電前の放置時間等に依存しない理由として
は、Ni−MHバッテリにおいては、その内部抵抗の値
に大きな影響を及ぼす電解液の組成が、残容量等によっ
て変化しないということが考えられる。
【0057】そこで、本実施例では、前記コントローラ
5の劣化度把握手段11は、前記式(1)により求めた
劣化度基準パラメータRC を、前記温度センサ4を介し
て検出されたバッテリ1の充電時における温度Tに応じ
て次のように補正することにより、温度Tに依存しない
パラメータRを得る。
【0058】すなわち、劣化度把握手段11は、バッテ
リ1の充電開始時あるいは充電の初期段階において、前
記温度センサ4を介してバッテリ1の温度Tを検出し、
その検出した温度Tに応じて例えば次式(2)により劣
化度基準パラメータRC を補正してパラメータRを得
る。
【0059】R=RC /KT ……(2) ここで、KT は補正係数であり、その値は、温度Tに応
じて次のように定めた。
【0060】T<0(°C)では、 KT =−0.02484T+1 0≦T≦30(°C)では、 KT =1 T>30(°C)では、 KT =0.009317T+0.696 式(2)により求めたパラメータRの値は、基本的に
は、バッテリ1の充電時の温度Tに依存しない。実際、
前記図6に示したRC の値について、式(2)によりパ
ラメータRを求めると、同図仮想線示のように、充電時
のバッテリの温度によらずにほぼ一定の値が得られた。
【0061】従って、パラメータRの値は、基本的に
は、バッテリ1の劣化度のみに応じて変化するものとな
り、該パラメータRの値により、バッテリ1の劣化度を
把握することができる。以下、パラメータRを劣化度パ
ラメータRという。尚、劣化度基準パラメータRC の上
記のような補正は前記温度補正手段14により行われ
る。
【0062】ここで、劣化度パラメータRとバッテリの
劣化状態との関係について本発明者等が行った実験につ
いて説明する。
【0063】本発明者等は、定格容量25AhのNi−
MHバッテリについて、その新品状態から充電電流や放
電電流等の所定の条件下で充放電を繰り返し、その繰り
返しの適当な回数(サイクル数)毎に、バッテリの満充
電容量を測定した。ここで、バッテリの充電において
は、充電電流を3A、充電時間を12時間としてバッテ
リを満充電し、また、バッテリの放電においては、放電
電流を6Aとしてバッテリの端子電圧が1V(=カット
オフ電圧)となるまで放電した。そして、その放電時に
おいて、放電電流を時間的に積算することによりバッテ
リの満充電容量を測定した。
【0064】また、かかる測定と並行して、充放電の適
当なサイクル数毎に、前述したように劣化度基準パラメ
ータRC を計測演算すると共に、該劣化度基準パラメー
タR C を前記式(2)により補正して劣化度パラメータ
Rを求めた。
【0065】これらの実験結果を図7に示した。図7に
示すように、バッテリの満充電容量は、充放電のサイク
ル数が300回程度となるまでは、ほぼ定格容量(25
Ah)に等しく、大きな変化は見られないが、充放電の
サイクル数が300回を越えたあたりから急激に減少し
ていく。このことは、充放電のサイクル数が300回を
越えたあたりから、バッテリの劣化により、充電を行っ
てもバッテリが初期の容量を回復することができなくな
ることを示している。
【0066】一方、劣化度パラメータRにあっては、充
放電のサイクル数が300回程度までは、緩やかに上昇
していくものの、サイクル数が300回を越えたあたり
から、バッテリの満充電容量の減少に呼応して急激に上
昇していく。
【0067】このように劣化度パラメータRは、バッテ
リの劣化状態に呼応して変化し、該劣化度パラメータR
の値によりバッテリの劣化度を把握することができる。
【0068】尚、本発明者等は、上記の実験において、
充放電のサイクル数が380回となった時にバッテリの
補水を行ったところ、図7の測定点Pに示すように、バ
ッテリの満充電容量が定格容量に近い値まで回復し、ま
た、これに呼応して、劣化度パラメータRの値が図7の
測定点Qに示すようにバッテリの新品状態に近い値まで
減少した。このことから、劣化度パラメータRは、バッ
テリの補水等のメンテナンス時期を把握するためのパラ
メータとしても使用することができることが判る。
【0069】前述したように劣化度パラータRを求めた
コントローラ5の劣化度把握手段11は、前記劣化度判
定手段11aにより、劣化度パラメータRをあらかじめ
定めた所定の基準値と比較し、劣化度パラメータRの値
が基準値以上となった時に、前記警告ランプ10を点灯
あるいは点滅させ、これによりバッテリ1の補水等のメ
ンテナンスあるいは交換の必要性がある旨を報知する。
この場合、上記基準値は、例えば図7に示すように、バ
ッテリ1の満充電容量が、劣化により定格容量の80%
まで減少した場合に対応する劣化度パラメータRの値
(図7では約16mΩ)に設定されている。尚、前述し
たように求めた劣化度パラメータRは、コントローラ5
に備えたRAM(図示しない)に記憶保持され、バッテ
リ1の充電が行われる毎に更新される。
【0070】一方、コントローラ5の残容量把握手段1
2は、本実施例の装置の稼動時(バッテリ1の充放電
時)において、前述したように前記電流センサ3を介し
て検出される充放電電流Iの時間的積算値を基にバッテ
リ1の基準残容量を求め、さらにその求めた基準残容量
を前記残容量補正手段15が、劣化度把握手段11によ
り前述したように求められた最新の劣化度パラメータR
に応じて補正し、その補正により得られた値をバッテリ
1の現在の残容量として前記残容量表示器9に表示させ
る。この場合、劣化度パラメータRに応じた補正は、例
えば図7に示したような実験データを基に、あらかじめ
劣化度パラメータRの各値におけるバッテリ1の劣化に
よる容量の減少分を特性テーブルとして定めておき、そ
の特性テーブルと最新の劣化度パラメータRとから得ら
れる容量の減少分を前記基準残容量から減算することに
より行われる。このように、劣化度パラメータRに応じ
て前記基準残容量を補正することにより、バッテリ1の
劣化状態に応じた残容量を把握することができる。
【0071】また、残容量表示器9による残容量の表示
は、例えば図8に示すように液晶等を用いたバーグラフ
により行われる。同図において、斜線を付したバーグラ
フB 1 の長さがバッテリ1の劣化度に応じて補正して得
られる残容量に相当し、点描を付したバーグラフB2
長さがバッテリ1の劣化度に応じた容量減少分に相当
し、バーグラフB1 とバーグラフB2 とは例えば液晶を
用いた色違い表示等により表示される。尚、バーグラフ
1 とバーグラフB2 との長さの総和は、前記残容量把
握手段12により把握された基準残容量に相当する。そ
して、該基準残容量が同一であっても、バッテリ1の劣
化が進行するに従ってその劣化度を示すバーグラフB2
の長さが長くなっていき、これに追従してバッテリ1の
残容量を示すバーグラフB1 の長さが短くなる。
【0072】以上、説明したように、本実施例の装置に
よれば、バッテリ1の充電の際に劣化度パラメータRを
求めることにより、その劣化度パラメータRの値により
バッテリ1の劣化度を確実に把握することができる。そ
して、該劣化度パラメータRによりバッテリ1の劣化度
を確実に把握することができるので、該劣化度パラメー
タRの値に応じてバッテリ1の保守・交換の必要性の有
無を的確に報知することができ、また、該劣化度パラメ
ータRの値に応じてバッテリ1の充放電電流I等から把
握される基準残容量を補正することにより、バッテリ1
の劣化状態に応じた残容量を的確に把握することができ
る。また、劣化度パラメータRを求めるに際しては、バ
ッテリ1の充電開始前及び充電開始後の端子電圧Vと充
電電流Iと充電時のバッテリ1の温度とを検出するだけ
で、これらの検出値から簡単な演算により劣化度パラメ
ータRを求めることができるので、バッテリ1の劣化度
を極めて容易に把握することができると共に、バッテリ
1の劣化度を把握・監視するための装置構成を簡略なも
のとすることができる。
【0073】尚、本実施例では、劣化度パラメータRを
求めるに際して、バッテリ1の充電の初期段階における
充電電流値IC を検出するようにしたが、該充電電流値
Cがあらかじめ定まっているような場合には、その値
をコントローラ5のRAM等に記憶しておき、その記憶
した充電電流値IC を用いて劣化度パラメータRを求め
るようにしてもよい。この場合には、充電電流値IC
検出するための電流センサを省略することができる。
【0074】また、本実施例では、劣化度基準パラメー
タRC を充電時のバッテリ1の温度Tに応じて補正する
ことにより、劣化度パラメータRを求めるようにした
が、充電時のバッテリ1の温度Tが、あらかじめ所定値
に規定されている場合や、劣化度基準パラメータRC
温度Tに応じて変化しないような温度範囲に規定されて
いるような場合には、劣化度基準パラメータRC をその
まま劣化度パラメータRとして用いるようにしてもよ
い。例えば、前記実施例において、バッテリ1の充電時
の温度Tが0°C〜30°Cの範囲内に規定されておれ
ば、前記補正係数K T が“1”であるので、劣化度基準
パラメータRC の値と劣化度パラメータRの値とは一致
し、従って、劣化度基準パラメータRC をそのまま劣化
度パラメータRとして用いることができる。そして、こ
の場合には、劣化度パラメータRを得るための温度セン
サを省略することができる。
【0075】また、本実施例では、バッテリ1の劣化度
を把握するためのパラメータとして、充電開始時の端子
電圧Vの変化量(VN −VI )と充電電流値IC との比
(V N −VI )/IC を用いたが、その逆数IC /(V
N −VI )の値によりバッテリ1の劣化度を把握するよ
うにすることも可能であることはもちろんである。この
場合、比IC /(VN −VI )の値は、バッテリ1の劣
化の進行に伴って減少いく。
【0076】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のNi−MHバッテリの劣化度監視方法によれば、バッ
テリの充電の際に該バッテリの充電開始前の電圧
(VI )及び充電開始後の電圧(VN )の差(|VN
I |)と、充電の初期段階において略一定の充電電流
値(IC )との比(|VN −VI |/IC またはIC
|VN−VI |)の値によりバッテリの劣化度を把握・
監視することによって、バッテリの劣化度の把握を確実
且つ容易に行うことができる。
【0077】そして、バッテリの充電時の温度を計測
し、その計測した温度に応じて前記比の値を適切に補正
することにより、その補正により得られた値を充電時の
バッテリの温度に依存しないものとすることができ、従
って、バッテリの充電時の温度によらずに、前記補正に
より得られた値によりバッテリの劣化度の把握を確実に
行うことができる。また、本発明のNi−MHバッテリ
の劣化度監視装置によれば、該バッテリの充電開始前の
電圧(VI )及び充電開始後の電圧(VN )をそれぞれ
電圧検出手段により検出することにより、前記劣化度監
視方法に従って前記比の値によりバッテリの劣化度を確
実且つ容易に把握することができ、また、その把握のた
めの構成を極めて簡略なものとすることができる。
【0078】そして、温度検出手段によりバッテリの充
電時の温度を検出し、その検出した温度に応じて前記比
の値を補正することにより、バッテリの充電時の温度に
よらずに、バッテリの劣化度の把握を確実に行うことが
でき、また、このようにバッテリの劣化度を確実且つ容
易に把握することができるシステムを簡略な構成で提供
することができる。
【0079】また、電流検出手段を備えてバッテリの充
電電流値(IC )を検出し、その検出した充電電流値
(IC )を用いて前記比の値を求めることにより、充電
電流値(IC )によらずにバッテリの劣化度を把握・監
視することができるシステムを簡略な構成で提供するこ
とができる。
【0080】また、このようにバッテリの劣化度を前記
比の値や、これを充電時のバッテリの温度に応じて補正
してなる値により確実に把握することができるので、適
宜の報知手段を用いてバッテリの保守・交換の必要性の
有無を前記比の値や、その補正値に応じて的確なタイミ
ングで報知することができる。
【0081】また、上記のようにバッテリの劣化度を前
記比の値や、これを充電時のバッテリの温度に応じて補
正してなる値により確実に把握することができることに
よって、バッテリの残容量を把握して報知する場合に、
前記比の値やその補正値に応じてバッテリの残容量を把
握することにより、バッテリの劣化状態に応じた的確な
残容量の報知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を適用したNi−MHバッテリの
劣化度監視装置のシステム構成図。
【図2】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図3】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図4】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図5】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図6】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図7】図1の装置によるバッテリの劣化度の把握方法
を説明するための線図。
【図8】図1の装置によるバッテリの残容量の表示を説
明するための説明図。
【符号の説明】
1…Ni−MHバッテリ、2…電圧センサ(電圧検出手
段)、3…電流センサ(電流検出手段)、4…温度セン
サ(温度検出手段)、9…残容量表示器(残容量報知手
段)、10…警告ランプ10(報知手段)、12…残容
量把握手段、13…演算手段、14…温度補正手段、1
5…残容量補正手段。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni−MHバッテリの劣化度を把握・監視
    する方法であって、前記バッテリの充電を少なくともそ
    の初期段階において充電電流値を略一定として行う工程
    と、該充電の際に前記バッテリの充電開始前の電圧(V
    I )と充電開始後の電圧(V N )との差(|VN −VI
    |)を計測する工程と、該電圧差(|VN −VI |)と
    前記充電の初期段階において略一定の充電電流値
    (IC )との比(|VN −V I |/IC またはIC /|
    N −VI |)を求める工程とから成り、該比の値によ
    り前記バッテリの劣化度を把握・監視することを特徴と
    するNi−MHバッテリの劣化度監視方法。
  2. 【請求項2】前記バッテリの充電時の温度を計測する工
    程と、該バッテリの温度に応じて前記比の値を補正する
    工程とを備え、前記比の値を前記バッテリの温度に応じ
    て補正してなる値により前記バッテリの劣化度を把握・
    監視することを特徴とする請求項1記載のNi−MHバ
    ッテリの劣化度監視方法。
  3. 【請求項3】Ni−MHバッテリの劣化度を把握・監視
    する装置であって、前記バッテリの充電を少なくともそ
    の初期段階において充電電流値を略一定として行う際
    に、前記バッテリの充電開始前の電圧(VI )及び充電
    開始後の電圧(VN )を検出する電圧検出手段と、該電
    圧検出手段により検出された前記充電開始前の電圧(V
    I )及び充電開始後の電圧(VN )の差(|VN −VI
    |)と前記バッテリの充電の初期段階において略一定の
    充電電流値(IC )との比(|VN −VI |/I C また
    はIC /|VN −VI |)を求める演算手段とを備え、
    該演算手段により得られた比の値によりバッテリの劣化
    度を把握・監視することを特徴とするNi−MHバッテ
    リの劣化度監視装置。
  4. 【請求項4】前記バッテリの充電時の温度を検出する温
    度検出手段と、前記演算手段により求められた前記比の
    値を補正する温度補正手段とを備え、該温度補正手段に
    より前記比の値を前記温度検出手段により検出されたバ
    ッテリの温度に応じて補正してなる値によりバッテリの
    劣化度を把握・監視することを特徴とする請求項3記載
    のNi−MHバッテリの劣化度監視装置。
  5. 【請求項5】前記バッテリの充電時に前記略一定の充電
    電流値(IC )を検出する充電電流検出手段を備え、前
    記演算手段は、該充電電流検出手段により検出された充
    電電流値(IC )を用いて前記比の値を求めることを特
    徴とする請求項3または4記載のNi−MHバッテリの
    劣化度監視装置。
  6. 【請求項6】前記比の値により把握された前記バッテリ
    の劣化度に応じてバッテリの保守・交換の必要がある旨
    を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項3
    または4記載のNi−MHバッテリの劣化度監視装置。
  7. 【請求項7】前記バッテリの残容量を把握する残容量把
    握手段と、該残容量把握手段により把握された残容量を
    前記比の値により把握された前記バッテリの劣化度に応
    じて補正する残容量補正手段と、該残容量補正手段によ
    り補正された残容量を報知する残容量報知手段とを備え
    たことを特徴とする請求項3または4記載のNi−MH
    バッテリの劣化度監視装置。
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