JPH0721969U - ハンガー戸のあおり止め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンガー戸の下端小口に凹設した下部レール
を出入口の一側部に埋設した戸車で案内する機構にし
て、動揺防止性能とともに開閉性能、信頼性を向上して
いる。 【構成】 出入口１２の上部に設けたハンガーレール２
により吊持して開閉するハンガー戸１において、このハ
ンガー戸１の下端小口に沿い形成した溝５内に下部レー
ル６を配設するとともに、出入口１２の一側部の床面１
０に前記の下部レール１の案内戸車８を埋設状に配設し
たことに特徴を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工場、倉庫等の建物の出入口に配設されるハンガー戸において、そ の強風等による動揺（煽動）を防止するハンガー戸のあおり止め構造に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ハンガー戸は、例えば工場、倉庫等の建物においてその大きい出入口に 汎用されており、通常、その出入口の上枠部に設けたハンガーレールにより複数 の吊車を介し吊持して横方向に開閉移動する構造になつており、また、図２に示 すようにハンガー戸ａの下側小口に沿いガイドレールｂを突設するとともに、ハ ンガー戸ａの開閉移動の範囲に対応させて床面にガイド溝ｃを長く配設して前記 のガイドレールｂを案内したり、あるいはそのガイド溝ｃによりハンガー戸ａの 下部を直接に案内して、その強風等による動揺、即ち煽動を防止するハンガー戸 ａのあおり止め構造が付設されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のハンガー戸のあおり止め構造は、前記のようにハンガー戸の開閉移動の 範囲に対応させて床面に長いガイド溝に配設して、ハンガー戸の下部やその下端 小口に突設したガイドレールを案内するようになつており、そのガイド溝は出入 口の下側床面のほぼ全長にわたつて配置され、つまずいたりして通行に支障を来 たしたり、塵芥が溜まり易く溝内の清掃に手数を要するなどの課題がある。

【０００４】 本考案は、上記のような課題に対処するために開発されたものであつて、その 目的とする処は、ハンガー戸の下端小口に凹設した下部レールを出入口の一側部 に埋設した戸車で案内する機構にして、動揺防止性能とともに開閉性能、信頼性 を向上したハンガー戸のあおり止め構造を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、出入口の上部に設けたハンガーレールにより吊持して開閉するハン ガー戸において、このハンガー戸の下端小口に沿い形成した溝内に下部レールを 配設するとともに、出入口の一側部の床面に前記の下部レールの案内戸車を埋設 状にして配設して、ハンガー戸の下端小口に凹設した下部レールを出入口の一側 部に配設した案内戸車で案内することにより、ハンガー戸の動揺（煽動）を効果 的に防止してその開閉移動を円滑にするとともに、その案内戸車及びその埋設用 凹部は、出入口部の歩行等に格別の妨げにならず保守管理を容易にしている。

【０００６】

【作用】

出入口の上部に設けたハンガーレールにより吊持して開閉するハンガー戸にお いて、そのハンガー戸の下端小口に形成した溝内に配設した下部レールを、出入 口の一側部の床面に埋設状にして配設した案内戸車により案内することにより、 その案内戸車によりその下部レールが案内されて、ハンガー戸の動揺、即ち煽動 が効果的に防止されるとともにその開閉移動を円滑となり、その案内戸車及びそ の埋設用凹部は、出入口の一側部の床面に配設されてその出入りに格別の妨げに ならず、その保守管理が容易に行われる。

【０００７】

【実施例】

図１（Ａ）ないし（Ｃ）に本考案の一実施例を示す。図中１は建物の壁１１に 設けた出入口１２のハンガー戸、２は出入口１２の上部枠に設けたハンガーレー ル、３はハンガー戸１の上部に突設した吊車、６はハンガー戸１の下側小口に設 けた溝５内に配設されている下部レール、８は出入口１２の一側部の床面１０に 形成した凹部７内に軸支９されている案内戸車であり、図示の実施例は、出入口 １２の上部に設けたハンガーレール２により吊持して開閉するハンガー戸１にお いて、このハンガー戸１の下端小口に沿い形成した溝５内に下側レール６を配設 するとともに、出入口１２の一側部の床面に下側レール６の案内戸車８を埋設状 にして配設したハンガー戸のあおり止め構造になつている。

【０００８】 さらに詳述すると、ハンガー戸１は、図示のようにその上部に突設した複数の 吊車３を有し、出入口１２の上部枠（図示省略）に配設したハンガーレール２に より吊持されて矢示方向Ｓに開閉移動される構造になつており、また、そのハン ガー戸１の下側小口の全長にわたり溝５を設けて、その溝５内に下部レール６を 配設するとともに、出入口１２の一側部の床面１０に凹部７を小さく設け、その 凹部７内に下部レール６の案内戸車８を回転自在に軸支９して埋設状に配設し、 この案内戸車８は、好ましくは図示のように床面１０上に少し突出せしめ、下部 レール６を嵌合状にして円滑に案内する構造になつている。

【０００９】 図示のように案内戸車８は、出入口１２の一側部に設けた小さい凹部７内に配 設されて回転可能に軸支９され、ハンガー戸１の下端小口に設けた溝５内に配設 されている下部レール６を嵌合して案内し、ハンガー戸１の動揺、即ち煽動を効 果的に低減し、また、案内戸車８を図示のように床面１０上に少し突出させて配 置しても、この案内戸車８及び凹部７は出入口１２部の歩行等には格別の支障に ならず、一方、ハンガー戸１の下端小口に設けた下部レール６は、溝５内に配設 されて開閉移動に格別の妨げにならず、案内戸車８により円滑に案内されて、開 閉性能、信頼性が高められている。また、前記のように凹部７は、著しく小さく 形成されてその内部で案内戸車８が回転し、塵芥等の堆積が著しく低減されると ともに、その清掃が容易に行われる。

【００１０】 なお、前記の案内用戸車８は、必要に応じ間隔を置き複数配設してハンガ戸１ の開閉をさらに円滑にすることもできる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、前述のように構成され、出入口の上部に設けたハンガーレールによ り吊持して開閉するハンガー戸において、ハンガー戸の下端小口に形成した溝内 に配設した下部レールを、出入口の一側部の床面に埋設状にして配設した案内戸 車により案内したことにより、ハンガー戸の動揺（煽動）を効果的に防止すると ともにその開閉移動を円滑とし、また、その案内戸車及びその埋設用凹部は、出 入口の一側部の床面に配設されて歩行等に格別の支障にならず、その保守管理が 容易に行われ、歩行、保守管理度が容易となり動揺防止性能、開閉性能、信頼性 が著しく向上されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図（Ａ）とＸ−Ｘ
断面図（Ｂ）及びＹ−Ｙ断面図（Ｃ）

【図２】従来例を示すとＸ−Ｘ相当部の断面図である。

【符号の説明】

１ ハンガー戸 ２ ハンガーレール ５ 溝 ６ 下部レール ８ 案内戸車 １０ 床面 １２ 出入口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 出入口の上部に設けたハンガーレールに
   より吊持して開閉するハンガー戸において、同ハンガー
   戸の下端小口に沿い形成した溝内に下部レールを配設す
   るとともに、出入口の一側部の床面に前記の下部レール
   の案内戸車を埋込状にして配設したことを特徴とするハ
   ンガー戸のあおり止め構造。