JPH07219246A - 電子写真感光体および画像形成方法 - Google Patents
電子写真感光体および画像形成方法Info
- Publication number
- JPH07219246A JPH07219246A JP3787594A JP3787594A JPH07219246A JP H07219246 A JPH07219246 A JP H07219246A JP 3787594 A JP3787594 A JP 3787594A JP 3787594 A JP3787594 A JP 3787594A JP H07219246 A JPH07219246 A JP H07219246A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photoconductor
- photoreceptor
- photosensitive layer
- photosensitive
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 回転する感光体に対して転写紙を供給し、感
光体上に形成されたトナー画像を転写紙に転写して転写
紙上に画像を形成する電子写真法に用いられる電子写真
感光体であって、感光体が、導電性基体表面上に、合成
樹脂中に感光材料を分散、担持した感光層を有し、直径
30mmの円筒状感光体で画像を形成して測定した場合
の感光層の膜減り率が1.5μm/38000感光体回
転回数以下であり、膜減りにより感光層の膜厚が感光体
寿命に到達した時の感光層の表面粗さRzが3μm以下
である電子写真感光体。 【効果】 感光体の表面粗さを制御し、かつ、感光体の
膜減り率を調整することにより、感光層に合成樹脂バイ
ンダーを用いた感光体の長寿命化が図れ、省資源で地球
にやさしい画像形成システムを実現できる。本発明は、
プリンター、複写機等の電子写真を応用した画像形成シ
ステムに応用することができる。
光体上に形成されたトナー画像を転写紙に転写して転写
紙上に画像を形成する電子写真法に用いられる電子写真
感光体であって、感光体が、導電性基体表面上に、合成
樹脂中に感光材料を分散、担持した感光層を有し、直径
30mmの円筒状感光体で画像を形成して測定した場合
の感光層の膜減り率が1.5μm/38000感光体回
転回数以下であり、膜減りにより感光層の膜厚が感光体
寿命に到達した時の感光層の表面粗さRzが3μm以下
である電子写真感光体。 【効果】 感光体の表面粗さを制御し、かつ、感光体の
膜減り率を調整することにより、感光層に合成樹脂バイ
ンダーを用いた感光体の長寿命化が図れ、省資源で地球
にやさしい画像形成システムを実現できる。本発明は、
プリンター、複写機等の電子写真を応用した画像形成シ
ステムに応用することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体および
画像形成方法に関する。
画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は複写機、プリンター等にお
ける画像形成に利用されており、感光体の暗下での均一
帯電→選択画像信号露光による静電潜像の形成→現像に
よる感光体上でのトナー像の形成→感光体上のトナー像
の転写紙への転写→転写紙への定着を基本プロセスとす
る。
ける画像形成に利用されており、感光体の暗下での均一
帯電→選択画像信号露光による静電潜像の形成→現像に
よる感光体上でのトナー像の形成→感光体上のトナー像
の転写紙への転写→転写紙への定着を基本プロセスとす
る。
【0003】感光体の感光層は上記各プロセスにおいて
現像剤、転写紙と接触を繰り返し、また、帯電に接触型
の帯電器を使用するときは粒状帯電剤、帯電ローラ等の
帯電部材と、転写後に感光体上に残存するトナーをクリ
ーニングする場合は、クリーニングブレード、クリーニ
ングローラ等のクリーニング部材と接触する。
現像剤、転写紙と接触を繰り返し、また、帯電に接触型
の帯電器を使用するときは粒状帯電剤、帯電ローラ等の
帯電部材と、転写後に感光体上に残存するトナーをクリ
ーニングする場合は、クリーニングブレード、クリーニ
ングローラ等のクリーニング部材と接触する。
【0004】感光体は、上記の接触において膜が摩耗減
少して膜減りを生じ、特に、バインダー樹脂中に感光材
料を分散、担持させて感光層を形成した有機感光体(O
PC系感光体)においては、この膜減りが顕著であっ
た。
少して膜減りを生じ、特に、バインダー樹脂中に感光材
料を分散、担持させて感光層を形成した有機感光体(O
PC系感光体)においては、この膜減りが顕著であっ
た。
【0005】感光層の膜厚が減少すると、感光層の帯電
保持能が低下し、画像形成プロセスに必要な表面電位を
維持できなくなり、画像特性が劣化する。そのため、感
光層が摩耗してある所定の膜厚となった時に感光体寿命
に到達し、寿命が尽きる。特に、摩耗による感光層の膜
減りが激しい有機感光体は、従来から短寿命な感光体で
あると位置付けられている。
保持能が低下し、画像形成プロセスに必要な表面電位を
維持できなくなり、画像特性が劣化する。そのため、感
光層が摩耗してある所定の膜厚となった時に感光体寿命
に到達し、寿命が尽きる。特に、摩耗による感光層の膜
減りが激しい有機感光体は、従来から短寿命な感光体で
あると位置付けられている。
【0006】しかしながら、短期間で有機感光体を交換
・廃棄することは、メンテナンスコストの上昇を招くば
かりか、省資源化の趨勢にも遅れ、地球環境に対してや
さしくない。特に最近では、感光体まわりの帯電器、現
像器、転写器等の各部品を感光体とともに一体化して感
光体ユニットとし、感光体ユニットごと交換することが
行なわれている。そのため、短寿命な感光体に合わせて
ユニット全体を交換することになり、上記の不都合がさ
らに顕著となる。
・廃棄することは、メンテナンスコストの上昇を招くば
かりか、省資源化の趨勢にも遅れ、地球環境に対してや
さしくない。特に最近では、感光体まわりの帯電器、現
像器、転写器等の各部品を感光体とともに一体化して感
光体ユニットとし、感光体ユニットごと交換することが
行なわれている。そのため、短寿命な感光体に合わせて
ユニット全体を交換することになり、上記の不都合がさ
らに顕著となる。
【0007】なお、感光体の導電性基体の表面状態を制
御することについては、以下の報告例があるが、いずれ
も本願発明とは技術思想的に異なるものであり、特に、
感光層の表面状態の技術的な意義については何ら示唆さ
れていない。
御することについては、以下の報告例があるが、いずれ
も本願発明とは技術思想的に異なるものであり、特に、
感光層の表面状態の技術的な意義については何ら示唆さ
れていない。
【0008】(1)特公昭62−42498号公報:最
大表面粗さ0.7μm以上かつ平均表面粗さ0.5μm
以上の表面粗さをもつ導電性基体上に、導電性微粉末を
分散した樹脂被覆層を形成し、その上に電荷発生層およ
び電荷輸送層を設けた電子写真感光体。樹脂被覆層によ
り、導電性基体の表面粗さの影響を緩和する。
大表面粗さ0.7μm以上かつ平均表面粗さ0.5μm
以上の表面粗さをもつ導電性基体上に、導電性微粉末を
分散した樹脂被覆層を形成し、その上に電荷発生層およ
び電荷輸送層を設けた電子写真感光体。樹脂被覆層によ
り、導電性基体の表面粗さの影響を緩和する。
【0009】(2)特公平4−26108号公報:平面
溝状の凹凸を有し、山の高さが0.3〜2μmで、山と
山との相互距離が20μm以下である凹凸形状の導電性
基体上に、セレン感光層を真空蒸着により形成した電子
写真感光体。干渉縞の発生を防止する。
溝状の凹凸を有し、山の高さが0.3〜2μmで、山と
山との相互距離が20μm以下である凹凸形状の導電性
基体上に、セレン感光層を真空蒸着により形成した電子
写真感光体。干渉縞の発生を防止する。
【0010】(3)特開昭58−35544号公報:隣
接する突起の深さが0.3μm以下の導電性基体上に、
セレン系感光層を真空蒸着により形成した電子写真感光
体。セレン系感光層の形成時に突起が生長することを防
止して、鮮明な画像を形成する。
接する突起の深さが0.3μm以下の導電性基体上に、
セレン系感光層を真空蒸着により形成した電子写真感光
体。セレン系感光層の形成時に突起が生長することを防
止して、鮮明な画像を形成する。
【0011】(4)特開平1−92754号公報:無機
顔料を合成樹脂中に分散した支持体上に、導電層、光導
電体層および電荷輸送層を形成し、支持体および金属薄
膜の平均表面粗さを0.1〜0.5μm、最大表面粗さ
を1.5〜5μmとする。
顔料を合成樹脂中に分散した支持体上に、導電層、光導
電体層および電荷輸送層を形成し、支持体および金属薄
膜の平均表面粗さを0.1〜0.5μm、最大表面粗さ
を1.5〜5μmとする。
【0012】(5)特開平2−253268号公報:有
機感光層が塗布される導電性基体の塗布面の表面粗さR
maxを0.5〜2μmにすることにより、塗布した感
光層の剥がれ落ち、ピンホール、塗布ムラなどによる感
光体の収率の低下を防止する。
機感光層が塗布される導電性基体の塗布面の表面粗さR
maxを0.5〜2μmにすることにより、塗布した感
光層の剥がれ落ち、ピンホール、塗布ムラなどによる感
光体の収率の低下を防止する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ある程度の
膜減りが避けられない合成樹脂中に感光材料を分散、担
持した感光層を用いた電子写真感光体および画像形成方
法において、長寿命化を図り、長期にわたって高品質の
画像を形成することを目的とする。
膜減りが避けられない合成樹脂中に感光材料を分散、担
持した感光層を用いた電子写真感光体および画像形成方
法において、長寿命化を図り、長期にわたって高品質の
画像を形成することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
は、回転する感光体に対して転写紙を供給し、感光体上
に形成されたトナー画像を転写紙に転写して転写紙上に
画像を形成する電子写真法に用いられる電子写真感光体
であって、感光体が、導電性基体表面上に、合成樹脂中
に感光材料を分散、担持した感光層を有し、直径30m
mの円筒状感光体で画像を形成して測定した場合の感光
層の膜減り率が1.5μm/38000感光体回転回数
以下であり、膜減りにより感光層の膜厚が感光体寿命に
到達した時の感光層の表面粗さRzが3μm以下である
ことを特徴とする。
は、回転する感光体に対して転写紙を供給し、感光体上
に形成されたトナー画像を転写紙に転写して転写紙上に
画像を形成する電子写真法に用いられる電子写真感光体
であって、感光体が、導電性基体表面上に、合成樹脂中
に感光材料を分散、担持した感光層を有し、直径30m
mの円筒状感光体で画像を形成して測定した場合の感光
層の膜減り率が1.5μm/38000感光体回転回数
以下であり、膜減りにより感光層の膜厚が感光体寿命に
到達した時の感光層の表面粗さRzが3μm以下である
ことを特徴とする。
【0015】また、本発明の画像形成方法は、回転する
感光体に対して転写紙を供給し、感光体上に形成された
トナー画像を転写紙に転写して転写紙上に画像を形成す
る電子写真法による画像形成方法において、導電性基体
表面上に、合成樹脂中に感光材料を分散、担持した感光
層を有する感光体を用い、直径30mmの円筒状感光体
で画像を形成して測定した場合の感光層の膜減り率を
1.5μm/38000感光体回転回数とし、膜減りに
より感光層の膜厚が感光体寿命に到達したときの感光層
の表面粗さRzが3μm以下である感光体を使用するこ
とを特徴とする。
感光体に対して転写紙を供給し、感光体上に形成された
トナー画像を転写紙に転写して転写紙上に画像を形成す
る電子写真法による画像形成方法において、導電性基体
表面上に、合成樹脂中に感光材料を分散、担持した感光
層を有する感光体を用い、直径30mmの円筒状感光体
で画像を形成して測定した場合の感光層の膜減り率を
1.5μm/38000感光体回転回数とし、膜減りに
より感光層の膜厚が感光体寿命に到達したときの感光層
の表面粗さRzが3μm以下である感光体を使用するこ
とを特徴とする。
【0016】
【実施例】図1および図2は本発明の電子写真感光体の
実施例を示す説明断面図であり、導電性基体11上に感
光層13または15が形成されている。図1の感光体に
おいては、感光層13が1層で電荷の発生と輸送との双
方の機能を果たしており、例えば、合成樹脂中に電荷発
生物質と電荷輸送物質の両者を均一分散させることによ
り形成できる。また、合成樹脂中に、電荷の発生と輸送
の両機能を有する単一の感光物質を分散することによっ
ても形成できる。
実施例を示す説明断面図であり、導電性基体11上に感
光層13または15が形成されている。図1の感光体に
おいては、感光層13が1層で電荷の発生と輸送との双
方の機能を果たしており、例えば、合成樹脂中に電荷発
生物質と電荷輸送物質の両者を均一分散させることによ
り形成できる。また、合成樹脂中に、電荷の発生と輸送
の両機能を有する単一の感光物質を分散することによっ
ても形成できる。
【0017】図2の感光体においては、感光層15が機
能分離されており、電荷発生層17と電荷輸送層19と
の2層から形成されている。電荷発生層は、合成樹脂中
に電荷発生物質を均一分散させることにより形成されて
いる。また、電荷輸送層は、電荷輸送物質を合成樹脂中
に分散させてなる。感光体の形状は、回転させて用いら
れるものであればよく、円筒状でもベルト状でもよい。
能分離されており、電荷発生層17と電荷輸送層19と
の2層から形成されている。電荷発生層は、合成樹脂中
に電荷発生物質を均一分散させることにより形成されて
いる。また、電荷輸送層は、電荷輸送物質を合成樹脂中
に分散させてなる。感光体の形状は、回転させて用いら
れるものであればよく、円筒状でもベルト状でもよい。
【0018】導電性基体11としては、アルミニウム、
銅、ステンレス等の金属;ガラス、合成樹脂フィルム等
の絶縁体上、アルミニウム薄膜等の導電性薄膜を形成し
たものなどの導電性の基体が用いられる。
銅、ステンレス等の金属;ガラス、合成樹脂フィルム等
の絶縁体上、アルミニウム薄膜等の導電性薄膜を形成し
たものなどの導電性の基体が用いられる。
【0019】電荷発生物質としては、従来公知のものを
いずれも使用することができ、例えば、スーダンレツ
ド、ダイアンブルー、ジェナスグリーンBなどのアゾ顔
料、アルゴールイエロー、ピレンキノン、インダンスレ
ンブリリアントバイオレットRRPなどのキノン顔料、
キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ、チオイン
ジゴ等のインジゴ顔料、インドファーストオレンジトナ
ーなどのビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニ
ン、アルミクロル−フタロシアニンなどのフタロシアニ
ン顔料、キナクリドン顔料などが用いられる。
いずれも使用することができ、例えば、スーダンレツ
ド、ダイアンブルー、ジェナスグリーンBなどのアゾ顔
料、アルゴールイエロー、ピレンキノン、インダンスレ
ンブリリアントバイオレットRRPなどのキノン顔料、
キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ、チオイン
ジゴ等のインジゴ顔料、インドファーストオレンジトナ
ーなどのビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニ
ン、アルミクロル−フタロシアニンなどのフタロシアニ
ン顔料、キナクリドン顔料などが用いられる。
【0020】電荷輸送物質としては、従来公知のものを
いずれも使用でき、例えば、アントラセン、ピレン、フ
ェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物;イン
ドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾー
ル、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジ
アゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾール
などの含窒素環式化合物;ヒドラゾン化合物などを用い
ることができる。
いずれも使用でき、例えば、アントラセン、ピレン、フ
ェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物;イン
ドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾー
ル、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジ
アゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾール
などの含窒素環式化合物;ヒドラゾン化合物などを用い
ることができる。
【0021】感光層を形成する合成樹脂としては、ポリ
カーボネート、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアク
リレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリサルホ
ン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン
−メタクリル酸メチルコポリマー等が用いられる。
カーボネート、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアク
リレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリサルホ
ン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン
−メタクリル酸メチルコポリマー等が用いられる。
【0022】感光層13,15の縦膜厚は10〜30μ
mが好適であり、より好ましくは20〜27μmとす
る。感光層の膜厚が厚すぎると感光体の感度が低下した
り、感光体の製造時に感光層を均一に塗工できない等の
問題が発生し、一方、薄すぎると印字による膜減りによ
り感光体の耐圧がもたず、また、すぐに黒点等の画像欠
陥を生じるという問題がある。
mが好適であり、より好ましくは20〜27μmとす
る。感光層の膜厚が厚すぎると感光体の感度が低下した
り、感光体の製造時に感光層を均一に塗工できない等の
問題が発生し、一方、薄すぎると印字による膜減りによ
り感光体の耐圧がもたず、また、すぐに黒点等の画像欠
陥を生じるという問題がある。
【0023】また、感光層13,15の膜減り率は、
1.5μm/38000感光体回転回数以下、好ましく
は0.5〜1μm/38000感光体回転回数とする。
これは、感光体が38000回転した時の感光層の膜厚
の減少割合を示す。感光体は、1回転する間に、帯電、
露光、現像、転写、クリーニング等の各処理が施され、
この間に処理部材や転写紙と接触することにより磨耗さ
れて膜厚が減少する。上記の膜減り率は、直径30mm
の円筒状感光体を用い、A4用紙連続縦送りで紙と紙と
の間の長さ(60mm)も含めた値で1万枚印字したと
きの膜減り率に相当する。
1.5μm/38000感光体回転回数以下、好ましく
は0.5〜1μm/38000感光体回転回数とする。
これは、感光体が38000回転した時の感光層の膜厚
の減少割合を示す。感光体は、1回転する間に、帯電、
露光、現像、転写、クリーニング等の各処理が施され、
この間に処理部材や転写紙と接触することにより磨耗さ
れて膜厚が減少する。上記の膜減り率は、直径30mm
の円筒状感光体を用い、A4用紙連続縦送りで紙と紙と
の間の長さ(60mm)も含めた値で1万枚印字したと
きの膜減り率に相当する。
【0024】図1に示した単層感光体では、表面の感光
層13が摩耗すると、光感度の低下と帯電量の低下が生
じる。図2に示した積層感光体では、表面の電荷輸送層
19が摩耗すると、帯電量が低下する。
層13が摩耗すると、光感度の低下と帯電量の低下が生
じる。図2に示した積層感光体では、表面の電荷輸送層
19が摩耗すると、帯電量が低下する。
【0025】さらに本発明では、膜減りにより感光層の
膜厚が感光体寿命に到達したときの表面粗さRzが3μ
m以下、好ましくは2.5μm以下とすることにより、
長期にわたって優れた画像特性を実現でき、結果として
感光体の長寿命化が可能となる。
膜厚が感光体寿命に到達したときの表面粗さRzが3μ
m以下、好ましくは2.5μm以下とすることにより、
長期にわたって優れた画像特性を実現でき、結果として
感光体の長寿命化が可能となる。
【0026】感光層の表面粗さRmaxは、触針式表面
粗さ測定器(JIS B 0561−1976)により
測定できる。感光体の表面は、帯電、現像、転写、クリ
ーニング等の各処理工程において常に暴露され、表面が
擦られている。そのため、使用につれて表面層は荒れて
くる。感光体表面が荒れてくると、クリーニングブレー
ド等のクリーニングエッジが摩耗し、また、感光体表面
も微少凹凸を生じることから、転写後に感光体上に残存
しているトナー粒子がクリーニングブレード等のクリー
ニング部材を通り抜けてしまい、クリーニング不良が生
じる。その結果、形成された画像に地汚れが生じること
になり、感光体の寿命が尽きる。また、感光体の表面が
荒れて細かい深い傷が生じると、その中に紙粉やオゾン
生成物が堆積し像流れを発生させる。感光体表面の傷は
印字枚数により進行するので、この傷の大きさ、すなわ
ち表面粗さRzが感光体の寿命を決定する。
粗さ測定器(JIS B 0561−1976)により
測定できる。感光体の表面は、帯電、現像、転写、クリ
ーニング等の各処理工程において常に暴露され、表面が
擦られている。そのため、使用につれて表面層は荒れて
くる。感光体表面が荒れてくると、クリーニングブレー
ド等のクリーニングエッジが摩耗し、また、感光体表面
も微少凹凸を生じることから、転写後に感光体上に残存
しているトナー粒子がクリーニングブレード等のクリー
ニング部材を通り抜けてしまい、クリーニング不良が生
じる。その結果、形成された画像に地汚れが生じること
になり、感光体の寿命が尽きる。また、感光体の表面が
荒れて細かい深い傷が生じると、その中に紙粉やオゾン
生成物が堆積し像流れを発生させる。感光体表面の傷は
印字枚数により進行するので、この傷の大きさ、すなわ
ち表面粗さRzが感光体の寿命を決定する。
【0027】本発明の感光体によれば、285000感
光体回転回数以上の感光体寿命が実現できる。この寿命
は、直径30mmの円筒状感光体を用い、A4用紙縦送
りで75000枚以上印字可能な感光体寿命に相当す
る。
光体回転回数以上の感光体寿命が実現できる。この寿命
は、直径30mmの円筒状感光体を用い、A4用紙縦送
りで75000枚以上印字可能な感光体寿命に相当す
る。
【0028】本発明では、また、導電性基体11とし
て、その表面に存在する最大突起の谷底から頂上までの
高さが3μm以下、好ましくは2μm以下であるものを
用いるのが適当である。この高さが大きすぎると、繰返
し使用により感光層の膜厚が減少した時に、帯電した状
態で突起部から電流がリークし、反転現像法により画像
形成したときに黒点を生じて画像品質が劣化する。
て、その表面に存在する最大突起の谷底から頂上までの
高さが3μm以下、好ましくは2μm以下であるものを
用いるのが適当である。この高さが大きすぎると、繰返
し使用により感光層の膜厚が減少した時に、帯電した状
態で突起部から電流がリークし、反転現像法により画像
形成したときに黒点を生じて画像品質が劣化する。
【0029】この微少突起は、谷底から頂上までの高さ
が重要であり、突起間距離が非常に小さいものでも感光
体寿命に与える影響が大きい。したがって、従来の表面
粗さの概念を超えてコントロールする必要がある。具体
的には、触針式表面粗さ測定器(JIS B 0561
−1976)によっては検知されない突起も大きな影響
を及ぼす。本発明では、このような微少突起の存在およ
びその高さを光学式顕微鏡により検出、測定し、感光体
の長寿命化を実現した。
が重要であり、突起間距離が非常に小さいものでも感光
体寿命に与える影響が大きい。したがって、従来の表面
粗さの概念を超えてコントロールする必要がある。具体
的には、触針式表面粗さ測定器(JIS B 0561
−1976)によっては検知されない突起も大きな影響
を及ぼす。本発明では、このような微少突起の存在およ
びその高さを光学式顕微鏡により検出、測定し、感光体
の長寿命化を実現した。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、感光体の表面粗さを制
御し、かつ、感光体の膜減り率を調整することにより、
感光層に合成樹脂バインダーを用いた感光体の長寿命化
が図れ、省資源で地球にやさしい画像形成システムを実
現できる。本発明は、プリンター、複写機等の電子写真
を応用した画像形成システムに応用することができる。
御し、かつ、感光体の膜減り率を調整することにより、
感光層に合成樹脂バインダーを用いた感光体の長寿命化
が図れ、省資源で地球にやさしい画像形成システムを実
現できる。本発明は、プリンター、複写機等の電子写真
を応用した画像形成システムに応用することができる。
【0031】
実験例1 直径30mmのアルミニウム筒の表面をダイアモンドバ
イトにより超精密切削加工を行ない、表面仕上げされた
導電性基体を得た。この導電性基体の表面を光学式顕微
鏡で観察し、突起の高さを測定したところ、基体表面に
存在した最大突起の谷底から頂上までの高さは1.5μ
mであった。
イトにより超精密切削加工を行ない、表面仕上げされた
導電性基体を得た。この導電性基体の表面を光学式顕微
鏡で観察し、突起の高さを測定したところ、基体表面に
存在した最大突起の谷底から頂上までの高さは1.5μ
mであった。
【0032】電荷発生物質および合成樹脂バインダーを
溶媒中に溶解ないしは分散した液を上記の導電性基体上
に塗布、乾燥させて厚さ3000〜4000オングスト
ロームの電荷発生層を形成した。ついで、電荷輸送物質
および合成樹脂バインダーを溶媒に溶解した液を電荷発
生層上に塗布、乾燥させて厚さ22μmの電荷輸送層を
形成して本発明の電子写真感光体を作成した。
溶媒中に溶解ないしは分散した液を上記の導電性基体上
に塗布、乾燥させて厚さ3000〜4000オングスト
ロームの電荷発生層を形成した。ついで、電荷輸送物質
および合成樹脂バインダーを溶媒に溶解した液を電荷発
生層上に塗布、乾燥させて厚さ22μmの電荷輸送層を
形成して本発明の電子写真感光体を作成した。
【0033】この感光体を京セラ製レーザービームプリ
ンターF−3300に搭載させ、A4縦送りで15万枚
印字を繰り返したが、地汚れ、像流れ、黒点等の画像欠
陥発生がなく、感光体寿命として設定した感光層の膜厚
となるまで良好な画像が得られた。寿命時の感光層表面
の表面粗さRzは、2.32μmであった。このときの
膜減り率は、0.6μm/38000感光体回転回数で
あった。
ンターF−3300に搭載させ、A4縦送りで15万枚
印字を繰り返したが、地汚れ、像流れ、黒点等の画像欠
陥発生がなく、感光体寿命として設定した感光層の膜厚
となるまで良好な画像が得られた。寿命時の感光層表面
の表面粗さRzは、2.32μmであった。このときの
膜減り率は、0.6μm/38000感光体回転回数で
あった。
【図1】本発明の感光体の実施例における層構成を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明の感光体の実施例における層構成を示す
説明図である。
説明図である。
11 導電性基体 13 感光層 15 感光層 17 電荷発生層 19 電荷輸送層
Claims (2)
- 【請求項1】 回転する感光体に対して転写紙を供給
し、感光体上に形成されたトナー画像を転写紙に転写し
て転写紙上に画像を形成する電子写真法に用いられる電
子写真感光体であって、 感光体が、導電性基体表面上に、合成樹脂中に感光材料
を分散、担持した感光層を有し、 直径30mmの円筒状感光体で画像を形成して測定した
場合の感光層の膜減り率が1.5μm/38000感光
体回転回数以下であり、 膜減りにより感光層の膜厚が感光体寿命に到達した時の
感光層の表面粗さRzが3μm以下であることを特徴と
する電子写真感光体。 - 【請求項2】 回転する感光体に対して転写紙を供給
し、感光体上に形成されたトナー画像を転写紙に転写し
て転写紙上に画像を形成する電子写真法による画像形成
方法において、 導電性基体表面上に、合成樹脂中に感光材料を分散、担
持した感光層を有する感光体を用い、 直径30mmの円筒状感光体で画像を形成して測定した
場合の感光層の膜減り率を1.5μm/38000感光
体回転回数とし、 膜減りにより感光層の膜厚が感光体寿命に到達したとき
の感光層の表面粗さRzが3μm以下である感光体を使
用することを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3787594A JPH07219246A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 電子写真感光体および画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3787594A JPH07219246A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 電子写真感光体および画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07219246A true JPH07219246A (ja) | 1995-08-18 |
Family
ID=12509714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3787594A Pending JPH07219246A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 電子写真感光体および画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07219246A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7074540B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-07-11 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus |
-
1994
- 1994-02-09 JP JP3787594A patent/JPH07219246A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7074540B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-07-11 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus |
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