JPH07217719A - 車両用自動変速装置 - Google Patents
車両用自動変速装置Info
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- JPH07217719A JPH07217719A JP2906494A JP2906494A JPH07217719A JP H07217719 A JPH07217719 A JP H07217719A JP 2906494 A JP2906494 A JP 2906494A JP 2906494 A JP2906494 A JP 2906494A JP H07217719 A JPH07217719 A JP H07217719A
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- signal
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 車両の停止時には駆動源を自動的に停止して
エネルギーの無駄を省くと共に変速操作力を軽減し、し
かも車両の発進時には変速リングが出力軸の回転速度0
に対応する位置にある間に駆動源を自動的に起動して車
両の急発進等を防止するようにした車両用自動変速装置
を提供する。 【構成】 入力軸3の駆動源9に電動機を使用し、出力
軸4の回転速度0に対応する基準位置における可動ばね
受け28から固定ばね受け25に至る変速伝動系に変速
操作の時間的遅れを生じさせる間隙ΔSを設け、且つ基
準位置から転子頂部側に変位した可動ばね受け28を変
速操作の時間的遅れの間に検出して第一の信号を出力す
ると共に転子底部側に基準位置まで変位した可動ばね受
け28を検出して第二の信号を出力する検出器34と、
駆動源9を検出器34の第一の信号に基づいて起動する
と共に第二の信号に基づいて停止する駆動制御装置35
とを設ける。
エネルギーの無駄を省くと共に変速操作力を軽減し、し
かも車両の発進時には変速リングが出力軸の回転速度0
に対応する位置にある間に駆動源を自動的に起動して車
両の急発進等を防止するようにした車両用自動変速装置
を提供する。 【構成】 入力軸3の駆動源9に電動機を使用し、出力
軸4の回転速度0に対応する基準位置における可動ばね
受け28から固定ばね受け25に至る変速伝動系に変速
操作の時間的遅れを生じさせる間隙ΔSを設け、且つ基
準位置から転子頂部側に変位した可動ばね受け28を変
速操作の時間的遅れの間に検出して第一の信号を出力す
ると共に転子底部側に基準位置まで変位した可動ばね受
け28を検出して第二の信号を出力する検出器34と、
駆動源9を検出器34の第一の信号に基づいて起動する
と共に第二の信号に基づいて停止する駆動制御装置35
とを設ける。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両、特に中型特殊車
両、作業車及び搬送車等に好適に使用される車両用自動
変速装置に関する。
両、作業車及び搬送車等に好適に使用される車両用自動
変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速装置として、特開昭63
−125854号公報に、入力軸から出力軸に至る伝動
系にそれらと同一軸線上に小径伝動車、大径伝動車及び
変速リングが配置されると共にそれらに複数の円錐形転
子が遊星運動可能に摩擦係合され、変速リングを円錐形
転子の円錐面に沿って軸線方向に転子頂部側及び転子底
部側へと変位させることにより変速が行われると共に変
速範囲に出力軸の回転速度0が含まれる形式の摩擦無段
変速機にその変速リングに加わるトルクに応じた推力を
発生するカム装置が設けられ、加速ペダルによる内燃機
関の制御とカム装置による負荷トルクの検出とを関連さ
せることにより自動変速が行われるものにおいて、加速
ペダルの踏込み量に対応する量の中心線方向移動を行う
杆体上にばね受座を設け、このばね受座と変速リング支
持体との間に上記カム装置の推力を受けるばねを介在さ
せたものが開示される。
−125854号公報に、入力軸から出力軸に至る伝動
系にそれらと同一軸線上に小径伝動車、大径伝動車及び
変速リングが配置されると共にそれらに複数の円錐形転
子が遊星運動可能に摩擦係合され、変速リングを円錐形
転子の円錐面に沿って軸線方向に転子頂部側及び転子底
部側へと変位させることにより変速が行われると共に変
速範囲に出力軸の回転速度0が含まれる形式の摩擦無段
変速機にその変速リングに加わるトルクに応じた推力を
発生するカム装置が設けられ、加速ペダルによる内燃機
関の制御とカム装置による負荷トルクの検出とを関連さ
せることにより自動変速が行われるものにおいて、加速
ペダルの踏込み量に対応する量の中心線方向移動を行う
杆体上にばね受座を設け、このばね受座と変速リング支
持体との間に上記カム装置の推力を受けるばねを介在さ
せたものが開示される。
【0003】前記構成の自動変速装置において、変速リ
ングは、加速ペダルの踏込みによりばねを介して転子頂
部側即ち高速側に付勢されると同時に出力軸における負
荷トルクに応じたカム装置の推力により転子底部側即ち
低速側に付勢され、前記ばねの反発力とカム装置の推力
との均衡下に負荷トルクに応じた変速比が決定される。
ングは、加速ペダルの踏込みによりばねを介して転子頂
部側即ち高速側に付勢されると同時に出力軸における負
荷トルクに応じたカム装置の推力により転子底部側即ち
低速側に付勢され、前記ばねの反発力とカム装置の推力
との均衡下に負荷トルクに応じた変速比が決定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術によれば、内燃機関を駆動源としているため車両
の一旦停止時や小休止時における出力軸の回転速度0の
時点でも駆動源は停止することがないので、前記構成に
おいて内燃機関の代りに起動及び停止が容易な電動機を
駆動源として採用した場合には、出力軸の回転速度0の
時点でも駆動源の回転を続ける前記機構ではエネルギー
が無駄になること、車両の発進時に変速リングが出力軸
の回転速度0に対応する位置まで変位していない状態で
駆動源が起動されることがあり、車両の急発進による危
険性や過電流による駆動源用バッテリーの過放電等の不
具合を生じること、さらに変速操作力が増大し、特に中
型の車両で変速操作が遠隔的に行われる際には機械的な
操作が困難になること等の問題が発生する。
来技術によれば、内燃機関を駆動源としているため車両
の一旦停止時や小休止時における出力軸の回転速度0の
時点でも駆動源は停止することがないので、前記構成に
おいて内燃機関の代りに起動及び停止が容易な電動機を
駆動源として採用した場合には、出力軸の回転速度0の
時点でも駆動源の回転を続ける前記機構ではエネルギー
が無駄になること、車両の発進時に変速リングが出力軸
の回転速度0に対応する位置まで変位していない状態で
駆動源が起動されることがあり、車両の急発進による危
険性や過電流による駆動源用バッテリーの過放電等の不
具合を生じること、さらに変速操作力が増大し、特に中
型の車両で変速操作が遠隔的に行われる際には機械的な
操作が困難になること等の問題が発生する。
【0005】本発明の課題は、車両の停止時には駆動源
を自動的に停止してエネルギーの無駄を省くと共に変速
操作力を軽減し、しかも車両の発進時には変速リングが
出力軸の回転速度0に対応する位置にある間に駆動源を
自動的に起動して車両の急発進等を防止するようにした
車両用自動変速装置を提供することにある。
を自動的に停止してエネルギーの無駄を省くと共に変速
操作力を軽減し、しかも車両の発進時には変速リングが
出力軸の回転速度0に対応する位置にある間に駆動源を
自動的に起動して車両の急発進等を防止するようにした
車両用自動変速装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両用自動
変速装置は、入力軸から出力軸に至る伝動系にそれらと
同一軸線上に小径伝動車、大径伝動車及び変速リングが
配置されると共にそれらに複数の円錐形転子が遊星運動
可能に摩擦係合され、変速リングを円錐形転子の円錐面
に沿って軸線方向に転子頂部側及び転子底部側へと変位
させることにより変速が行われると共に変速範囲に出力
軸の回転速度0が含まれる形式の車両駆動用摩擦無段変
速機と、出力軸における負荷トルクに応じて変速リング
を転子底部側に付勢する推力を発生するカム装置と、変
速リングと軸線方向に連動可能に設けられた支持軸と、
支持軸上に設けられた固定ばね受け及び軸線方向に変位
可能に設けられた可動ばね受けと、固定ばね受けと可動
ばね受けとの間に支持軸に沿って介設され、カム装置の
推力に抗して変速リングを転子頂部側に付勢する反発力
を発生するばねと、増速時には可動ばね受け、ばね及び
固定ばね受けを順次介して支持軸を転子頂部側に変位さ
せると共に減速時には支持軸を転子底部側に変位させる
変速操作装置とからなるものにおいて、入力軸の駆動源
に電動機を使用し、出力軸の回転速度0に対応する基準
位置における可動ばね受けから固定ばね受けに至る変速
伝動系に変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙を設
け、且つ基準位置から転子頂部側に変位した可動ばね受
けを変速操作の時間的遅れの間に検出して第一の信号を
出力すると共に転子底部側に基準位置まで変位した可動
ばね受けを検出して第二の信号を出力する検出器と、駆
動源を検出器の第一の信号に基づいて起動すると共に検
出器の第二の信号に基づいて停止する駆動制御装置とを
設けたことを特徴としている。
変速装置は、入力軸から出力軸に至る伝動系にそれらと
同一軸線上に小径伝動車、大径伝動車及び変速リングが
配置されると共にそれらに複数の円錐形転子が遊星運動
可能に摩擦係合され、変速リングを円錐形転子の円錐面
に沿って軸線方向に転子頂部側及び転子底部側へと変位
させることにより変速が行われると共に変速範囲に出力
軸の回転速度0が含まれる形式の車両駆動用摩擦無段変
速機と、出力軸における負荷トルクに応じて変速リング
を転子底部側に付勢する推力を発生するカム装置と、変
速リングと軸線方向に連動可能に設けられた支持軸と、
支持軸上に設けられた固定ばね受け及び軸線方向に変位
可能に設けられた可動ばね受けと、固定ばね受けと可動
ばね受けとの間に支持軸に沿って介設され、カム装置の
推力に抗して変速リングを転子頂部側に付勢する反発力
を発生するばねと、増速時には可動ばね受け、ばね及び
固定ばね受けを順次介して支持軸を転子頂部側に変位さ
せると共に減速時には支持軸を転子底部側に変位させる
変速操作装置とからなるものにおいて、入力軸の駆動源
に電動機を使用し、出力軸の回転速度0に対応する基準
位置における可動ばね受けから固定ばね受けに至る変速
伝動系に変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙を設
け、且つ基準位置から転子頂部側に変位した可動ばね受
けを変速操作の時間的遅れの間に検出して第一の信号を
出力すると共に転子底部側に基準位置まで変位した可動
ばね受けを検出して第二の信号を出力する検出器と、駆
動源を検出器の第一の信号に基づいて起動すると共に検
出器の第二の信号に基づいて停止する駆動制御装置とを
設けたことを特徴としている。
【0007】前記構成において、検出器を、第一の信号
を出力するものと第二の信号を出力するものとに分けて
個別に設けることもできる。また、変速操作装置はハン
ドルやペダル等で可動ばね受けや支持軸を直接駆動する
ものであってもよく、或はまた変速操作装置がパイロッ
トモータからなり、ラックを可動ばね受けとして支持軸
上に軸線方向に変位可能に設けると共にパイロットモー
タにより回転駆動されるピニオンをラックと歯合させ、
且つ支持軸上におけるラックの転子底部側にラックと当
接可能に固定ラック受けを設けてもよい。
を出力するものと第二の信号を出力するものとに分けて
個別に設けることもできる。また、変速操作装置はハン
ドルやペダル等で可動ばね受けや支持軸を直接駆動する
ものであってもよく、或はまた変速操作装置がパイロッ
トモータからなり、ラックを可動ばね受けとして支持軸
上に軸線方向に変位可能に設けると共にパイロットモー
タにより回転駆動されるピニオンをラックと歯合させ、
且つ支持軸上におけるラックの転子底部側にラックと当
接可能に固定ラック受けを設けてもよい。
【0008】また、前記構成において、変速リングの位
置に応じた信号を出力する位置検出器と、変速リングの
目標位置に応じた信号を出力する位置設定器と、位置検
出器の信号と位置設定器の信号とを同じ物理量基準で比
較する比較器と、比較器における偏差に基づいて変速操
作装置を自動的に作動させる操作制御装置とを設けても
よい。
置に応じた信号を出力する位置検出器と、変速リングの
目標位置に応じた信号を出力する位置設定器と、位置検
出器の信号と位置設定器の信号とを同じ物理量基準で比
較する比較器と、比較器における偏差に基づいて変速操
作装置を自動的に作動させる操作制御装置とを設けても
よい。
【0009】前記位置検出器として、変速リングや支持
軸等の位置を検出するもの以外に、それらと連動関係に
ある可動ばね受けの位置を検出するものを採用してもよ
い。前記変速操作装置にパイロットモータを用いるもの
では、位置検出器として、例えばピニオンの回転角を測
定してラックの位置を検出すると共に変速リングの位置
に応じた信号を出力するものを好適に採用することがで
きる。また、前記位置設定器として、例えば変速リング
の目標位置に応じたペダル、グリップ、レバー及びハン
ドル等の回動角に対応する電圧を出力するアクセル装置
を採用することができる。
軸等の位置を検出するもの以外に、それらと連動関係に
ある可動ばね受けの位置を検出するものを採用してもよ
い。前記変速操作装置にパイロットモータを用いるもの
では、位置検出器として、例えばピニオンの回転角を測
定してラックの位置を検出すると共に変速リングの位置
に応じた信号を出力するものを好適に採用することがで
きる。また、前記位置設定器として、例えば変速リング
の目標位置に応じたペダル、グリップ、レバー及びハン
ドル等の回動角に対応する電圧を出力するアクセル装置
を採用することができる。
【0010】さらに、前記構成において、車両の速度に
応じた信号を出力する速度検出器と、車両の目標速度に
応じた信号を出力する速度設定器と、速度検出器の信号
と速度設定器の信号とを同じ物理量基準で比較する比較
器と、比較器における偏差に基づいて変速操作装置を自
動的に作動させる操作制御装置とを設けることもでき
る。前記速度検出器として、例えば出力軸や車軸等の回
転数を計測する回転計を採用してもよい。
応じた信号を出力する速度検出器と、車両の目標速度に
応じた信号を出力する速度設定器と、速度検出器の信号
と速度設定器の信号とを同じ物理量基準で比較する比較
器と、比較器における偏差に基づいて変速操作装置を自
動的に作動させる操作制御装置とを設けることもでき
る。前記速度検出器として、例えば出力軸や車軸等の回
転数を計測する回転計を採用してもよい。
【0011】
【作用】変速操作装置により可動ばね受けを出力軸の回
転速度0に対応する基準位置から転子頂部側に支持軸に
沿って変位させると、変速伝動系上の間隙に基づく変速
操作の時間的遅れを経て実際の変速操作が開始され、ま
た基準位置から変位した可動ばね受けが変速操作の時間
的遅れの間に検出器により検出されると共に検出器の第
一の信号に基づいて駆動源が駆動制御装置により起動さ
れる。従って、駆動源は、実際の変速操作が開始される
前に、即ち変速リングが出力軸の回転速度0に対応する
位置にある間に自動的に起動されることになる。
転速度0に対応する基準位置から転子頂部側に支持軸に
沿って変位させると、変速伝動系上の間隙に基づく変速
操作の時間的遅れを経て実際の変速操作が開始され、ま
た基準位置から変位した可動ばね受けが変速操作の時間
的遅れの間に検出器により検出されると共に検出器の第
一の信号に基づいて駆動源が駆動制御装置により起動さ
れる。従って、駆動源は、実際の変速操作が開始される
前に、即ち変速リングが出力軸の回転速度0に対応する
位置にある間に自動的に起動されることになる。
【0012】変速操作装置による前記変速操作におい
て、可動ばね受けの変位は前記変速操作の時間的遅れを
経てばね及び固定ばね受けを順次介して支持軸に伝達さ
れると共に支持軸が転子頂部側に変位させられ、これと
連動して変速リングが高速側に変位すると共に車両は徐
々に発進して走行を開始し、増速される。車両の減速に
際しては、変速操作装置により支持軸を直接に又は固定
ばね受けその他の部材を介して転子底部側に変位させる
と、これと連動して変速リングが低速側に変位すると共
に車両は減速される。
て、可動ばね受けの変位は前記変速操作の時間的遅れを
経てばね及び固定ばね受けを順次介して支持軸に伝達さ
れると共に支持軸が転子頂部側に変位させられ、これと
連動して変速リングが高速側に変位すると共に車両は徐
々に発進して走行を開始し、増速される。車両の減速に
際しては、変速操作装置により支持軸を直接に又は固定
ばね受けその他の部材を介して転子底部側に変位させる
と、これと連動して変速リングが低速側に変位すると共
に車両は減速される。
【0013】一方、カム装置は出力軸における負荷トル
クに応じて推力を発生し、前記のようにして変速操作装
置により所要位置に調節された変速リングは支持軸と共
にばねの反発力に抗してそれと均衡する位置まで転子底
部側即ち低速側に変位させられ、従って車両は走行条件
の変化等に起因する負荷トルクの増大に応じて所要変速
比から自動的に減速された変速比で走行を続ける。
クに応じて推力を発生し、前記のようにして変速操作装
置により所要位置に調節された変速リングは支持軸と共
にばねの反発力に抗してそれと均衡する位置まで転子底
部側即ち低速側に変位させられ、従って車両は走行条件
の変化等に起因する負荷トルクの増大に応じて所要変速
比から自動的に減速された変速比で走行を続ける。
【0014】車両の停止に際しては、前記減速操作を続
けて支持軸を転子底部側に漸次変位させると、基準位置
まで変位した可動ばね受けが検出器により検出されると
共に検出器の第二の信号に基づいて駆動源が駆動制御装
置により停止される。従って、駆動源は、変速リングが
出力軸の回転速度0に対応する位置まで変位した時点で
自動的に停止されることになる。
けて支持軸を転子底部側に漸次変位させると、基準位置
まで変位した可動ばね受けが検出器により検出されると
共に検出器の第二の信号に基づいて駆動源が駆動制御装
置により停止される。従って、駆動源は、変速リングが
出力軸の回転速度0に対応する位置まで変位した時点で
自動的に停止されることになる。
【0015】前記構成において、変速操作装置がパイロ
ットモータからなるものでは、パイロットモータをスイ
ッチにより増速側に起動すると、ピニオンを介して可動
ばね受けとしてのラックが基準位置から転子頂部側に支
持軸に沿って変位させられ、既述のように変速操作の時
間的遅れを経て車両は増速される。増速中にパイロット
モータを停止すると、ラック、支持軸及び変速リングの
変位も停止し、その時点における変速リングの位置に応
じた変速比で車両は走行を続ける。また、車両の定速走
行中にパイロットモータをスイッチにより減速側に起動
すると、ラックが転子底部側に支持軸に沿って変位させ
られと共に固定ラック受けがラックにより支持軸と一体
に同側に押圧され、これと連動して変速リングが低速側
に変位する。
ットモータからなるものでは、パイロットモータをスイ
ッチにより増速側に起動すると、ピニオンを介して可動
ばね受けとしてのラックが基準位置から転子頂部側に支
持軸に沿って変位させられ、既述のように変速操作の時
間的遅れを経て車両は増速される。増速中にパイロット
モータを停止すると、ラック、支持軸及び変速リングの
変位も停止し、その時点における変速リングの位置に応
じた変速比で車両は走行を続ける。また、車両の定速走
行中にパイロットモータをスイッチにより減速側に起動
すると、ラックが転子底部側に支持軸に沿って変位させ
られと共に固定ラック受けがラックにより支持軸と一体
に同側に押圧され、これと連動して変速リングが低速側
に変位する。
【0016】また、前記構成において、位置設定器によ
り変速操作装置を作動させるものでは、位置設定器で変
速リングの目標位置を設定すると、位置検出器の信号と
位置設定器の信号とが比較器により比較され、比較器に
おける偏差に基づいて変速操作装置が自動的に作動させ
られると共に変速リングが高速側又は低速側に変位し、
偏差0の時点で変速操作装置が停止される。前記位置設
定器にその非操作時に自動的に復帰する自動復帰機能を
設けておけば、運転者が車両から離れた時点で該自動復
帰機能が作動して比較器に減速のための偏差が生じ、既
述のように、支持軸が変速リングと共に転子底部側即ち
低速側に変位させられると共に変速リングが出力軸の回
転速度0に対応する位置まで変位した時点で駆動源が自
動的に停止されることになる。なお、位置検出器として
可動ばね受けの位置を検出するものを採用した場合、負
荷トルクの変動による変速リングの変位は検出されない
ので、負荷トルクに影響されない安定した制御が得られ
る。
り変速操作装置を作動させるものでは、位置設定器で変
速リングの目標位置を設定すると、位置検出器の信号と
位置設定器の信号とが比較器により比較され、比較器に
おける偏差に基づいて変速操作装置が自動的に作動させ
られると共に変速リングが高速側又は低速側に変位し、
偏差0の時点で変速操作装置が停止される。前記位置設
定器にその非操作時に自動的に復帰する自動復帰機能を
設けておけば、運転者が車両から離れた時点で該自動復
帰機能が作動して比較器に減速のための偏差が生じ、既
述のように、支持軸が変速リングと共に転子底部側即ち
低速側に変位させられると共に変速リングが出力軸の回
転速度0に対応する位置まで変位した時点で駆動源が自
動的に停止されることになる。なお、位置検出器として
可動ばね受けの位置を検出するものを採用した場合、負
荷トルクの変動による変速リングの変位は検出されない
ので、負荷トルクに影響されない安定した制御が得られ
る。
【0017】さらに、前記構成において、速度設定器に
より変速操作装置を作動させるものでは、速度設定器で
車両の目標速度を設定すると、速度検出器の信号と速度
設定器の信号とが比較器により比較され、比較器におけ
る偏差に基づいて変速操作装置が自動的に作動させられ
ると共に変速リングが高速側又は低速側に変位し、偏差
0の時点で変速操作装置が停止される。この構成では、
変速リングが負荷トルクの増大よって低速側に変位させ
られた場合、車両は減速されて比較器に偏差が生じるの
で、車両の速度を目標速度に維持するべく変速操作装置
が自動的に作動させられて変速リングが高速側に変位す
ることになる。また、速度検出器の信号を積算すること
により、車両の移動距離を測定することもできる。速度
設定器における車両の目標速度は、特定のプログラムに
従って変化するものであってもよい。なお、車両が走行
中に障害物に接触したような場合、比較器に生じる異常
な偏差に基づいて駆動制御装置を作動させると共に車両
を緊急停止させるように構成することも可能である。速
度設定器を用いる前記構成は、例えば無人搬送車等に好
適に利用することができる。
より変速操作装置を作動させるものでは、速度設定器で
車両の目標速度を設定すると、速度検出器の信号と速度
設定器の信号とが比較器により比較され、比較器におけ
る偏差に基づいて変速操作装置が自動的に作動させられ
ると共に変速リングが高速側又は低速側に変位し、偏差
0の時点で変速操作装置が停止される。この構成では、
変速リングが負荷トルクの増大よって低速側に変位させ
られた場合、車両は減速されて比較器に偏差が生じるの
で、車両の速度を目標速度に維持するべく変速操作装置
が自動的に作動させられて変速リングが高速側に変位す
ることになる。また、速度検出器の信号を積算すること
により、車両の移動距離を測定することもできる。速度
設定器における車両の目標速度は、特定のプログラムに
従って変化するものであってもよい。なお、車両が走行
中に障害物に接触したような場合、比較器に生じる異常
な偏差に基づいて駆動制御装置を作動させると共に車両
を緊急停止させるように構成することも可能である。速
度設定器を用いる前記構成は、例えば無人搬送車等に好
適に利用することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0019】〔第一の実施例〕図1は本発明の第一の実
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図、図2は図1
に示すカム装置の要部平面図、図3は図1に示す可動ば
ね受けの変位状況を説明する要部側面図であり、(A)
は変位前、(B)は変位開始直後、(C)は変位開始後
における変速操作開始時の各状態を示す。
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図、図2は図1
に示すカム装置の要部平面図、図3は図1に示す可動ば
ね受けの変位状況を説明する要部側面図であり、(A)
は変位前、(B)は変位開始直後、(C)は変位開始後
における変速操作開始時の各状態を示す。
【0020】図1において、摩擦無段変速機1は、ケー
ス2に入力軸3及び出力軸4が同一軸線上に支承され、
入力軸3上に小径伝動車5、出力軸4上に大径伝動車6
が各々設けられると共にそれらの周囲に変速リング7が
配置され、小径伝動車5、大径伝動車6及び変速リング
7に複数の円錐形転子8が遊星運動可能に摩擦係合され
てなり、入力軸3は電動機からなる駆動源9により回転
駆動される。この摩擦無段変速機1では、変速範囲に出
力軸4の回転速度0が含まれ、変速リング7を円錐形転
子8の円錐面に沿って軸線方向に変位させることにより
変速が行われ、転子頂部側(図面左方向)への変位の場
合は増速、転子底部側(図面右方向)への変位の場合は
減速となる。
ス2に入力軸3及び出力軸4が同一軸線上に支承され、
入力軸3上に小径伝動車5、出力軸4上に大径伝動車6
が各々設けられると共にそれらの周囲に変速リング7が
配置され、小径伝動車5、大径伝動車6及び変速リング
7に複数の円錐形転子8が遊星運動可能に摩擦係合され
てなり、入力軸3は電動機からなる駆動源9により回転
駆動される。この摩擦無段変速機1では、変速範囲に出
力軸4の回転速度0が含まれ、変速リング7を円錐形転
子8の円錐面に沿って軸線方向に変位させることにより
変速が行われ、転子頂部側(図面左方向)への変位の場
合は増速、転子底部側(図面右方向)への変位の場合は
減速となる。
【0021】前記摩擦無段変速機1には出力軸4におけ
る負荷トルクに応じて変速リング7を転子底部側に付勢
する推力を発生するカム装置11が設けられ、該カム装
置11は、図2に拡大して示すように、変速リング7に
転子底部側に先細りとなるように形成された横V字状の
カム作用面12と、ケース2に前記カム作用面12と係
合可能に支承されたローラ13とから構成される。この
機構では、出力軸4における負荷トルクに応じて変速リ
ング7に加わる回転力が転子底部側即ち低速側への推力
に変換される。
る負荷トルクに応じて変速リング7を転子底部側に付勢
する推力を発生するカム装置11が設けられ、該カム装
置11は、図2に拡大して示すように、変速リング7に
転子底部側に先細りとなるように形成された横V字状の
カム作用面12と、ケース2に前記カム作用面12と係
合可能に支承されたローラ13とから構成される。この
機構では、出力軸4における負荷トルクに応じて変速リ
ング7に加わる回転力が転子底部側即ち低速側への推力
に変換される。
【0022】前記変速リング7にはその転子底部側に配
置したスラスト受け21を介して両面を保持するリング
保持部材22が設けられ、該リング保持部材22上に支
持軸23が軸線方向にピン24で固定される。この機構
では、支持軸23を軸線方向へ変位させると、これと連
動して変速リング7が同方向に変位し、リング保持部材
22がケース2内壁に当接された時点で変速リング7が
出力軸4の回転速度0に対応する位置にあるように調節
されている。
置したスラスト受け21を介して両面を保持するリング
保持部材22が設けられ、該リング保持部材22上に支
持軸23が軸線方向にピン24で固定される。この機構
では、支持軸23を軸線方向へ変位させると、これと連
動して変速リング7が同方向に変位し、リング保持部材
22がケース2内壁に当接された時点で変速リング7が
出力軸4の回転速度0に対応する位置にあるように調節
されている。
【0023】前記支持軸23上には固定ばね受け25が
固設されると共にそれに隣接して圧縮コイルばね26が
装着され、それらを挟んで減速駆動部材27及びそれと
連結された可動ばね受け28が軸線方向に一体的に移動
可能に配置される。また、ケース2には変速操作装置と
してのハンドル31がピン32を介して転子頂部側及び
転子底部側に揺動可能に支承されると共にその上部にお
いて可動ばね受け28と減速駆動部材27との連結部と
ピン33を介して枢着される。この機構では、ハンドル
31を転子頂部側に揺動させると、可動ばね受け28が
圧縮コイルばね26を介して固定ばね受け25を転子頂
部側に押圧すると共に支持軸23が変速リング7と一体
に同側に変位させられ、またハンドル31を転子頂部側
から転子底部側に揺動させると、減速駆動部材27が固
定ばね受け25を転子底部側に押圧すると共に支持軸2
3が変速リング7と一体に同側に変位させられる。
固設されると共にそれに隣接して圧縮コイルばね26が
装着され、それらを挟んで減速駆動部材27及びそれと
連結された可動ばね受け28が軸線方向に一体的に移動
可能に配置される。また、ケース2には変速操作装置と
してのハンドル31がピン32を介して転子頂部側及び
転子底部側に揺動可能に支承されると共にその上部にお
いて可動ばね受け28と減速駆動部材27との連結部と
ピン33を介して枢着される。この機構では、ハンドル
31を転子頂部側に揺動させると、可動ばね受け28が
圧縮コイルばね26を介して固定ばね受け25を転子頂
部側に押圧すると共に支持軸23が変速リング7と一体
に同側に変位させられ、またハンドル31を転子頂部側
から転子底部側に揺動させると、減速駆動部材27が固
定ばね受け25を転子底部側に押圧すると共に支持軸2
3が変速リング7と一体に同側に変位させられる。
【0024】変速リング7が出力軸4の回転速度0に対
応する位置にあるとき、前記ハンドル31は揺動角0の
位置にあり、その時点で減速駆動部材27が固定ばね受
け25に当接されると共に圧縮コイルばね26と可動ば
ね受け28とに変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙
ΔSが設けられる。また、出力軸4の回転速度0に対応
する可動ばね受け28の位置は基準位置とされ、該基準
位置には可動ばね受け28を検出する検出器34が配置
される。
応する位置にあるとき、前記ハンドル31は揺動角0の
位置にあり、その時点で減速駆動部材27が固定ばね受
け25に当接されると共に圧縮コイルばね26と可動ば
ね受け28とに変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙
ΔSが設けられる。また、出力軸4の回転速度0に対応
する可動ばね受け28の位置は基準位置とされ、該基準
位置には可動ばね受け28を検出する検出器34が配置
される。
【0025】前記機構では、図3(A)に示すように可
動ばね受け28が基準位置にあり且つ圧縮コイルばね2
6との間に間隙ΔSを有する状態において、ハンドル3
1を揺動角0の位置から転子頂部側に揺動させると、図
3(B)に示すように基準位置から変位した可動ばね受
け28が検出器34により検出された時点で検出器34
の第一の信号に基づいて駆動源9が駆動制御装置35に
より起動され、図3(C)に示すように間隙ΔSに基づ
く変速操作の時間的遅れを経て可動ばね受け28が圧縮
コイルばね26を押圧すると共に支持軸23が変速リン
グ7と一体に転子頂部側に変位させられる。また、ハン
ドル31を転子底部側に揺動角0の位置まで揺動させる
と、変速リング7が出力軸4の回転速度0に対応する位
置に復帰し、基準位置まで変位した可動ばね受け28が
検出器34により検出された時点で検出器34の第二の
信号に基づいて駆動源9が駆動制御装置35により停止
される。
動ばね受け28が基準位置にあり且つ圧縮コイルばね2
6との間に間隙ΔSを有する状態において、ハンドル3
1を揺動角0の位置から転子頂部側に揺動させると、図
3(B)に示すように基準位置から変位した可動ばね受
け28が検出器34により検出された時点で検出器34
の第一の信号に基づいて駆動源9が駆動制御装置35に
より起動され、図3(C)に示すように間隙ΔSに基づ
く変速操作の時間的遅れを経て可動ばね受け28が圧縮
コイルばね26を押圧すると共に支持軸23が変速リン
グ7と一体に転子頂部側に変位させられる。また、ハン
ドル31を転子底部側に揺動角0の位置まで揺動させる
と、変速リング7が出力軸4の回転速度0に対応する位
置に復帰し、基準位置まで変位した可動ばね受け28が
検出器34により検出された時点で検出器34の第二の
信号に基づいて駆動源9が駆動制御装置35により停止
される。
【0026】前記構成において、ハンドル31の操作に
より所要位置に調節された変速リング7は、負荷トルク
に応じた前記カム装置11の推力により圧縮コイルばね
26の反発力に抗してそれと均衡する位置まで転子底部
側即ち低速側に支持軸23と共に変位させられ、従って
圧縮コイルばね26の反発力とカム装置11の推力との
均衡下に負荷トルクに応じた変速比が決定されることに
なる。
より所要位置に調節された変速リング7は、負荷トルク
に応じた前記カム装置11の推力により圧縮コイルばね
26の反発力に抗してそれと均衡する位置まで転子底部
側即ち低速側に支持軸23と共に変位させられ、従って
圧縮コイルばね26の反発力とカム装置11の推力との
均衡下に負荷トルクに応じた変速比が決定されることに
なる。
【0027】〔第二の実施例〕図4は本発明の第二の実
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図、図5は図4
に示す可動ばね受けの要部側断面図、図6は図4に示す
各部材の作動状況を比較して表す説明図である。
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図、図5は図4
に示す可動ばね受けの要部側断面図、図6は図4に示す
各部材の作動状況を比較して表す説明図である。
【0028】同図において、支持軸23上には固定ばね
受け25及び圧縮コイルばね26が配置されると共に外
端に固定ラック受け36が設けられ、圧縮コイルばね2
6と固定ラック受け36との間に可動ばね受けとしての
ラック28aが支持軸23上を軸線方向に移動可能に配
置される。また、ケース2には変速操作装置としてのパ
イロットモータ41が設けられ、パイロットモータ41
により回転駆動されるピニオン42がラック28aと歯
合される。また、変速リング7が出力軸4の回転速度0
に対応する位置にあるとき、ピニオン42は回転角0の
位置にあり、その時点でラック28aが固定ラック受け
36に当接されると共に圧縮コイルばね26とラック2
8aとに変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙ΔSが
設けられ、さらに可動ばね受けとしてのラック28aの
基準位置に検出器34が配置される。なお、その他の構
成は第一の実施例の場合と同様であるので詳細な説明を
省略する。
受け25及び圧縮コイルばね26が配置されると共に外
端に固定ラック受け36が設けられ、圧縮コイルばね2
6と固定ラック受け36との間に可動ばね受けとしての
ラック28aが支持軸23上を軸線方向に移動可能に配
置される。また、ケース2には変速操作装置としてのパ
イロットモータ41が設けられ、パイロットモータ41
により回転駆動されるピニオン42がラック28aと歯
合される。また、変速リング7が出力軸4の回転速度0
に対応する位置にあるとき、ピニオン42は回転角0の
位置にあり、その時点でラック28aが固定ラック受け
36に当接されると共に圧縮コイルばね26とラック2
8aとに変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙ΔSが
設けられ、さらに可動ばね受けとしてのラック28aの
基準位置に検出器34が配置される。なお、その他の構
成は第一の実施例の場合と同様であるので詳細な説明を
省略する。
【0029】前記構成において、パイロットモータ41
を増速側に起動すると、ピニオン42が回転すると同時
にラック28aが基準位置から転子頂部側に支持軸23
に沿って変位させられ、第一の実施例と同様にして検出
器34の第一の信号に基づいて駆動源9が起動されると
共に変速操作の時間的遅れを経て支持軸23が変速リン
グ7と一体に転子頂部側に変位させられる。図6は前記
状況を図示したものであり、ピニオン42の回転角に対
するラック28a及び支持軸23(又は変速リング7)
の各変位量と駆動源9の停止及び起動状況を表してい
る。
を増速側に起動すると、ピニオン42が回転すると同時
にラック28aが基準位置から転子頂部側に支持軸23
に沿って変位させられ、第一の実施例と同様にして検出
器34の第一の信号に基づいて駆動源9が起動されると
共に変速操作の時間的遅れを経て支持軸23が変速リン
グ7と一体に転子頂部側に変位させられる。図6は前記
状況を図示したものであり、ピニオン42の回転角に対
するラック28a及び支持軸23(又は変速リング7)
の各変位量と駆動源9の停止及び起動状況を表してい
る。
【0030】また、増速中にパイロットモータ41を停
止すると、ラック28a、支持軸23及び変速リング7
の変位も停止し、その時点における変速リング7の位置
に応じた変速比に維持される。また、定速回転中にパイ
ロットモータ41を減速側に起動すると、ラック28a
が転子底部側に支持軸23に沿って変位させられと共に
固定ラック受け36がラック28aにより支持軸23と
一体に同側に押圧され、これと連動して変速リング7も
低速側に変位する。ラック28aが基準位置まで変位し
た時点で既述のように駆動源9が自動的に停止される。
止すると、ラック28a、支持軸23及び変速リング7
の変位も停止し、その時点における変速リング7の位置
に応じた変速比に維持される。また、定速回転中にパイ
ロットモータ41を減速側に起動すると、ラック28a
が転子底部側に支持軸23に沿って変位させられと共に
固定ラック受け36がラック28aにより支持軸23と
一体に同側に押圧され、これと連動して変速リング7も
低速側に変位する。ラック28aが基準位置まで変位し
た時点で既述のように駆動源9が自動的に停止される。
【0031】〔第三の実施例〕図7は本発明の第三の実
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図である。同図
において、ピニオン42の回転角を測定して可動ばね受
けとしてのラック28aの位置を検出すると共に変速リ
ング7の位置に応じた信号を出力するポテンショメータ
からなる位置検出器51と、ペダル等の回転により変速
リング7の目標位置に応じた信号を出力するアクセル装
置からなる位置設定器52と、位置検出器51の信号と
位置設定器52の信号とを比較する比較器53と、比較
器53における偏差に基づいて変速操作装置としてのパ
イロットモータ41を自動的に作動させる操作制御装置
54とが設けられる。なお、駆動源9の制御機構を含む
その他の構成は第二の実施例の場合と同様であるので詳
細な説明を省略する。
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図である。同図
において、ピニオン42の回転角を測定して可動ばね受
けとしてのラック28aの位置を検出すると共に変速リ
ング7の位置に応じた信号を出力するポテンショメータ
からなる位置検出器51と、ペダル等の回転により変速
リング7の目標位置に応じた信号を出力するアクセル装
置からなる位置設定器52と、位置検出器51の信号と
位置設定器52の信号とを比較する比較器53と、比較
器53における偏差に基づいて変速操作装置としてのパ
イロットモータ41を自動的に作動させる操作制御装置
54とが設けられる。なお、駆動源9の制御機構を含む
その他の構成は第二の実施例の場合と同様であるので詳
細な説明を省略する。
【0032】前記構成では、位置設定器52で変速リン
グ7の目標位置に応じた信号を与えると、比較器53に
おける偏差に基づいてパイロットモータ41が作動させ
られると共に変速リング7が高速側又は低速側に変位
し、偏差0の時点でパイロットモータ41が停止され
る。なお、前記位置検出器51を駆動源9の制御のため
の第一の信号及び第二の信号を出力する検出器として使
用することもできる。
グ7の目標位置に応じた信号を与えると、比較器53に
おける偏差に基づいてパイロットモータ41が作動させ
られると共に変速リング7が高速側又は低速側に変位
し、偏差0の時点でパイロットモータ41が停止され
る。なお、前記位置検出器51を駆動源9の制御のため
の第一の信号及び第二の信号を出力する検出器として使
用することもできる。
【0033】〔第四の実施例〕図8は本発明の第四の実
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図である。同図
において、出力軸4の回転数を計測して車両の速度に応
じた信号を出力する回転計からなる速度検出器61と、
車両の目標速度に応じた信号を出力する速度設定器62
と、速度検出器61の信号と速度設定器62の信号とを
比較する比較器63と、比較器63における偏差に基づ
いて変速操作装置としてのパイロットモータ41を自動
的に作動させる操作制御装置54とが設けられる。な
お、駆動源9の制御機構を含むその他の構成は第二の実
施例の場合と同様であるので詳細な説明を省略する。
施例に係る車両用自動変速装置の縦断面図である。同図
において、出力軸4の回転数を計測して車両の速度に応
じた信号を出力する回転計からなる速度検出器61と、
車両の目標速度に応じた信号を出力する速度設定器62
と、速度検出器61の信号と速度設定器62の信号とを
比較する比較器63と、比較器63における偏差に基づ
いて変速操作装置としてのパイロットモータ41を自動
的に作動させる操作制御装置54とが設けられる。な
お、駆動源9の制御機構を含むその他の構成は第二の実
施例の場合と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0034】前記構成では、速度設定器62で車両の目
標速度に応じた信号を与えると、比較器63における偏
差に基づいてパイロットモータ41が作動させられると
共に変速リング7が高速側又は低速側に変位し、偏差0
の時点でパイロットモータ41が停止される。
標速度に応じた信号を与えると、比較器63における偏
差に基づいてパイロットモータ41が作動させられると
共に変速リング7が高速側又は低速側に変位し、偏差0
の時点でパイロットモータ41が停止される。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る車両用自動変速装置は以上
のように構成されるので、車両の停止時には駆動源を自
動的に停止してエネルギーの無駄を省くと共に変速操作
力を軽減し、しかも車両の発進時には変速リングが出力
軸の回転速度0に対応する位置にある間に駆動源を自動
的に起動して車両の急発進等を防止することができる。
のように構成されるので、車両の停止時には駆動源を自
動的に停止してエネルギーの無駄を省くと共に変速操作
力を軽減し、しかも車両の発進時には変速リングが出力
軸の回転速度0に対応する位置にある間に駆動源を自動
的に起動して車両の急発進等を防止することができる。
【0036】前記構成において、変速操作装置がパイロ
ットモータからなるものでは、パイロットモータの起動
及び停止の操作により変速リングを所要位置に容易に変
位させることができる。
ットモータからなるものでは、パイロットモータの起動
及び停止の操作により変速リングを所要位置に容易に変
位させることができる。
【0037】また、前記構成において、位置設定器によ
り変速操作装置を作動させるものでは、位置設定器で変
速リングの目標位置を設定することにより、変速リング
が該目標位置に達するように変速操作装置が自動的に作
動させられる。さらに、前記構成において、速度設定器
により変速操作装置を作動させるものでは、速度設定器
で車両の目標速度を設定することにより、車両が負荷ト
ルクの変動にかかわらず目標速度に常時維持されるよう
に変速操作装置が自動的に作動させられる。
り変速操作装置を作動させるものでは、位置設定器で変
速リングの目標位置を設定することにより、変速リング
が該目標位置に達するように変速操作装置が自動的に作
動させられる。さらに、前記構成において、速度設定器
により変速操作装置を作動させるものでは、速度設定器
で車両の目標速度を設定することにより、車両が負荷ト
ルクの変動にかかわらず目標速度に常時維持されるよう
に変速操作装置が自動的に作動させられる。
【図1】本発明の第一の実施例に係る車両用自動変速装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
【図2】図1に示すカム装置の要部平面図である。
【図3】図1に示す可動ばね受けの変位状況を説明する
要部側面図である。
要部側面図である。
【図4】本発明の第二の実施例に係る車両用自動変速装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
【図5】図4に示す可動ばね受けの要部側断面図であ
る。
る。
【図6】図4に示す各部材の作動状況を比較して表す説
明図である。
明図である。
【図7】本発明の第三の実施例に係る車両用自動変速装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
【図8】本発明の第四の実施例に係る車両用自動変速装
置の縦断面図である。
置の縦断面図である。
1 摩擦無段変速機 4 出力軸 7 変速リング 9 駆動源 11 カム装置 23 支持軸 25 固定ばね受け 26 圧縮コイルばね 28 可動ばね受け 34 検出器 35 駆動制御装置 ΔS 間隙
Claims (4)
- 【請求項1】 入力軸から出力軸に至る伝動系にそれら
と同一軸線上に小径伝動車、大径伝動車及び変速リング
が配置されると共にそれらに複数の円錐形転子が遊星運
動可能に摩擦係合され、変速リングを円錐形転子の円錐
面に沿って軸線方向に転子頂部側及び転子底部側へと変
位させることにより変速が行われると共に変速範囲に出
力軸の回転速度0が含まれる形式の車両駆動用摩擦無段
変速機と、出力軸における負荷トルクに応じて変速リン
グを転子底部側に付勢する推力を発生するカム装置と、
変速リングと軸線方向に連動可能に設けられた支持軸
と、支持軸上に設けられた固定ばね受け及び軸線方向に
変位可能に設けられた可動ばね受けと、固定ばね受けと
可動ばね受けとの間に支持軸に沿って介設され、カム装
置の推力に抗して変速リングを転子頂部側に付勢する反
発力を発生するばねと、増速時には可動ばね受け、ばね
及び固定ばね受けを順次介して支持軸を転子頂部側に変
位させると共に減速時には支持軸を転子底部側に変位さ
せる変速操作装置とからなるものにおいて、入力軸の駆
動源に電動機を使用し、出力軸の回転速度0に対応する
基準位置における可動ばね受けから固定ばね受けに至る
変速伝動系に変速操作の時間的遅れを生じさせる間隙を
設け、且つ基準位置から転子頂部側に変位した可動ばね
受けを変速操作の時間的遅れの間に検出して第一の信号
を出力すると共に転子底部側に基準位置まで変位した可
動ばね受けを検出して第二の信号を出力する検出器と、
駆動源を検出器の第一の信号に基づいて起動すると共に
検出器の第二の信号に基づいて停止する駆動制御装置と
を設けたことを特徴とする車両用自動変速装置。 - 【請求項2】 変速操作装置がパイロットモータからな
り、ラックを可動ばね受けとして支持軸上に軸線方向に
変位可能に設けると共にパイロットモータにより回転駆
動されるピニオンをラックと歯合させ、且つ支持軸上に
おけるラックの転子底部側にラックと当接可能に固定ラ
ック受けを設けた請求項1記載の車両用自動変速装置。 - 【請求項3】 変速リングの位置に応じた信号を出力す
る位置検出器と、変速リングの目標位置に応じた信号を
出力する位置設定器と、位置検出器の信号と位置設定器
の信号とを同じ物理量基準で比較する比較器と、比較器
における偏差に基づいて変速操作装置を自動的に作動さ
せる操作制御装置とを設けた請求項1又は2記載の車両
用自動変速装置。 - 【請求項4】 車両の速度に応じた信号を出力する速度
検出器と、車両の目標速度に応じた信号を出力する速度
設定器と、速度検出器の信号と速度設定器の信号とを同
じ物理量基準で比較する比較器と、比較器における偏差
に基づいて変速操作装置を自動的に作動させる操作制御
装置とを設けた請求項1又は2記載の車両用自動変速装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2906494A JPH07217719A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 車両用自動変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2906494A JPH07217719A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 車両用自動変速装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217719A true JPH07217719A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=12265944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2906494A Pending JPH07217719A (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 車両用自動変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07217719A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005220939A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Nidec-Shimpo Corp | 織機駆動用変速機 |
JP2012518134A (ja) * | 2009-02-16 | 2012-08-09 | ドンファン ピョン | 無段変速機 |
-
1994
- 1994-01-31 JP JP2906494A patent/JPH07217719A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005220939A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Nidec-Shimpo Corp | 織機駆動用変速機 |
JP2012518134A (ja) * | 2009-02-16 | 2012-08-09 | ドンファン ピョン | 無段変速機 |
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