JPH07216882A - 引張り型アンカー定着部 - Google Patents

引張り型アンカー定着部

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JPH07216882A
JPH07216882A JP1085794A JP1085794A JPH07216882A JP H07216882 A JPH07216882 A JP H07216882A JP 1085794 A JP1085794 A JP 1085794A JP 1085794 A JP1085794 A JP 1085794A JP H07216882 A JPH07216882 A JP H07216882A
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grout material
tensile force
deformed steel
force
steel bar
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JP1085794A
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Akiyoshi Nojiri
明美 野尻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期的に安定した引き抜き抵抗力をもつ引張
り型アンカーの定着部の提供。 【構成】 表面にプラスチックもしくはゴムの被膜を有
するふし付き異形鋼棒を地盤内のグラウト材中に埋設し
て定着部とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引張り型アンカーの定着
部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アンカーの定着部としては、引張り型と
圧縮型とに大別され、引張り型は異形鋼棒や鋼撚り線を
地盤内のグラウト材中に埋設して固定するものである。
引張り型は構造が単純で施工性がよいので地盤アンカー
などに広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の引張り型定着部
では、アンカーにかかる引張り力の増大、グラウト材の
疲労などのために、時間が経過すると頂部周辺のグラウ
ト材に円周方向の亀裂が発生し、そこから地下水などが
侵入して鋼材を錆びさせ、グラウト材と鋼材との摩擦力
を低下させる。この亀裂は短時間の中に頂部から下部へ
と進行し、ついにはアンカーが抜けることになる。この
ように、一旦、頂部周辺のグラウト材に亀裂が発生する
と定着部の引張りに対する抵抗力は低下する一方とな
り、定着部の引張り抵抗力は最初の亀裂が発生した時が
ほぼ最大である。従って、定着部の引張り抵抗力を高め
るためには、長時間の高い引張り力の負荷に対しても頂
部周辺のグラウト材に亀裂を発生させないようにする必
要がある。鋼材として鋼撚り線を使用した場合には、大
きな引張り力により鋼撚り線の径が小さくなり、グラウ
ト材と肌分かれするため、接触部分が段々少なくなり、
摩擦力はその接触部分に集中するため、同様に亀裂が発
生し易くなる。
【0004】従来の引張り型定着部では、亀裂発生に基
づく耐久性の不良に対処するため、異形鋼棒の径を大き
くしてグラウト材との接触面積を増加させて応力の分散
を図っているが、この方法はコスト・アップに繋がる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の定着機
構とは異なる定着機構によりグラウト材に円周方向の亀
裂を発生させることのないアンカーの定着部の構造に関
するものである。
【0006】即ち、本発明は、表面にプラスチックもし
くはゴムの被膜を有するふし付き異形鋼棒を地盤内のグ
ラウト材中に埋設した引張り型アンカー定着部である。
【0007】本発明において使用されるグラウト材は、
異形鋼棒を設置後その定着部に注入するセメントミルク
やモルタルの硬化体の他、異形鋼棒の設置前に定着部に
注入あるいは打設したセメントミルクやモルタル、コン
クリートなどの硬化体を含むものであり、簡便のため、
グラウト材と総称する。グラウト材を異形鋼棒の設置前
に定着部に注入あるいは打設した場合にはグラウト材の
硬化しない中に異形鋼棒をグラウト材中に埋設する必要
があるのは勿論である。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の引張り型
アンカー定着部について説明する。
【0009】図1(a)は本発明の引張り型アンカーの
定着部となる異形鋼棒の長手方向の断面図であり、図1
(b)は本発明の引張り型アンカーの定着部の異形鋼棒
と鋼撚り線との連結部を示す長手方向の断面図である。
【0010】図2は、引張り型アンカー定着部にかかる
軸力分布図であり、本発明のものと従来のものとを対比
して図示してある。
【0011】図1(a)に示すように、ふし付き異形鋼
棒1には通常ふし3が螺旋状に設けられている。このふ
し3は山が螺旋状に完全に連続している必要はなく、途
中で途切れながらつながっていてもよい。また、ふし3
は螺旋状でなく、多数の輪をはめ込んだ形状であっても
よい。ふし付き異形鋼棒1の表面はプラスチックもしく
はゴムの被膜2で凹凸面に沿って被覆されている。ふし
付き異形鋼棒1の表面を凹凸面に沿って被覆するには、
通常の熱収縮性フィルムの筒をふし付き異形鋼棒1にか
ぶせ加熱する方法や合成樹脂のエマルションやゴムラッ
テックスにふし付き異形鋼棒1を浸漬して比較的厚い塗
膜を形成させる方法が能率的であるが、接着剤を塗布し
たプラスチックもしくはゴムのフィルムをふし付き異形
鋼棒1の表面に巻きつけてもよいし、塗料の形で塗布し
てもよい。このふし付き異形鋼棒1を通常のアンカーの
定着工法に従って、地盤内のグラウト材8中に直接埋設
する。複数本のふし付き異形鋼棒1を一箇所のグラウト
材中に埋設する場合は通常の複数の穴をもつスペーサー
を使用する。地盤アンカーの場合には図1(b)に示す
ようにふし付き異形鋼棒1の頂部に鋼撚り線(ワイヤ
ー)4を連結金具7を介して連結しておいてグラウト材
8中に埋設する。この連結される鋼撚り線4としてはシ
ース5を備えたアンボンド鋼撚り線を使用するのが好ま
しい。連結金具7を使用することにより連結部に変断面
部が出現する。引張りによりこの変断面部の前面に大き
な支圧が発生し周辺のグラウト材8を破壊する恐れがあ
る。従って、連結する場合は鋼撚り線4側にウレタンフ
ォームのような緩衝材6を巻き付けて連結金具7内に収
納し変位を吸収するように配慮しておくのが好ましい。
アンカーの定着部が比較的浅く鋼撚り線などを連結しな
い場合はふし付き異形鋼棒1の先端に構造物が直接連結
される。
【0012】本発明の定着部は上記の構造であり、ふし
付き異形鋼棒1の表面は被膜2によって被覆されてい
て、ふし付き異形鋼棒1にかかる引張り力はふし3、被
膜2を介してグラウト材8に伝達される形態を採ってい
る。かかる形態による定着機構を図2を参照しながら説
明する。
【0013】(1)アンカーに小さい引張り力が作用す
るとふし3前面に集中して支圧が発生する。この支圧は
被膜2の変位を起こさせて剛性を弱めながらグラウト材
8に伝達される。(ふし付き異形鋼棒1とグラウト材8
とは直接付着していないので両者の摩擦力に基づく引抜
き抵抗力は大幅に低下する。) (2)アンカーにかかる引張り力が増大しても引張り力
のグラウト材8への伝達の機構は変化しないので、ふし
3前面の全面積で抵抗できるまでの引張り力の増大には
耐えられる。
【0014】なお、さらに引張り力が増大し、許容範囲
を超えた場合は、ふし3の頂部を通る面に沿ってアンカ
ーがグラウト材8から抜けることになる。
【0015】何れにしても、本発明の定着部において
は、引張り力の増大に伴う円周方向の亀裂の発生に起因
する急激な引抜き抵抗力の低下という現象がなく、定着
長に比例して引抜き抵抗力を増減できるので、引張り力
の設計や材料としての異形鋼棒の選択の幅が大幅に拡が
る。
【0016】図2は、定着部の軸力分布図の一例であ
り、本発明のものと従来のものとを対比してある。点線
が本発明、実線が従来の定着部を示し、が長期にわた
って安定して使用する場合、が仮設構造物のアンカー
など比較的短期の使用で終わる場合、がアンカー引抜
け直前の軸力分布図である。なお、Pは軸力、Pcは従
来型での円周方向亀裂発生の軸力、L1は定着長、L2
はワイヤー長を示す。図2に示すように、従来の定着部
での軸力は異形鋼棒とグラウト材との付着による摩擦力
が殆どであるため定着長方向の軸力の低下が急激である
のに対し、本発明の定着部での軸力はふし3前面の支圧
応力が殆どであるため定着長方向の軸力の低下が緩やか
である。このため、本発明の定着部では単位定着長当た
りの軸力は従来型より相当低下するが、定着長を長くす
ることにより十分補償することができ、従来型では円周
方向の亀裂の発生のために到達し得なかった軸力に到達
することが可能となる。
【0017】
【発明の効果】ふし付き異形鋼棒とグラウト材の間にプ
ラスチックもしくはゴムの被膜を介在させて両者の付着
を絶ち、主たる抵抗力をふし前面の支圧応力に依存する
ことにより、(1)定着部の引張り応力の剛性を弱めな
がらグラウト材に伝達できる。
【0018】(2)定着部の引張り応力を定着部の長手
方向に徐々に低減させることが可能となる。(3)定着
長の長さの増減により、引張り力の設計値に容易に追随
できる。(4)仮に、グラウト材に亀裂が生じても、地
下水の浸透による錆の発生を防止できる。などの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の引張り型アンカー定着部とな
るふし付き異形鋼棒の長手方向の断面図であり、図1
(b)は本発明の引張り型アンカー定着部の異形鋼棒と
鋼撚り線との連結部を示す長手方向の断面図である。
【図2】引張り型アンカー定着部にかかる軸力分布図で
あり、本発明のものと従来のものとを対比して図示して
ある。
【符号の説明】
1・・ふし付き異形鋼棒、2・・被膜、3・・ふし、4
・・鋼撚り線、5・・シース、6・・緩衝材、7・・連
結金物、8・・グラウト材、・・長期設計軸力、・
・短期設計軸力、・・アンカー引き抜け直前の軸力、
P・・軸力、Pc・・円周方向亀裂発生軸力、L1・・
定着長、L2・・ワイヤー長。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にプラスチックもしくはゴムの被膜
    を有するふし付き異形鋼棒を地盤内のグラウト材中に埋
    設した引張り型アンカー定着部。
JP6010857A 1994-02-02 1994-02-02 引張り型アンカー定着部 Expired - Lifetime JP2773621B2 (ja)

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JP6010857A JP2773621B2 (ja) 1994-02-02 1994-02-02 引張り型アンカー定着部

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3058335U (ja) * 1998-10-09 1999-06-18 株式会社エヌアンドエス 自動販売機
JP3079337U (ja) * 2001-01-31 2001-08-17 株式会社電力テック 電気設備格納用屋外鉄箱

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3058335U (ja) * 1998-10-09 1999-06-18 株式会社エヌアンドエス 自動販売機
JP3079337U (ja) * 2001-01-31 2001-08-17 株式会社電力テック 電気設備格納用屋外鉄箱

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