JPH0721658U - 線状体の梱包用組立式リール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線状体の梱包用組立式リールの巻胴のつぶれ
や、鍔板の間隔の広がりを防止したこと。 【構成】 線状体３を巻付け収納する巻胴２と、その両
側に着脱自在に取付けられた鍔板１を有し、該鍔板を貫
通孔８を介して締着用帯状体１０により、巻胴に締結す
る線状体の梱包用組立式リールにおいて、該巻胴の内側
に中胴７を設けると共に、該鍔板の締着用帯状体の貫通
孔に管状支持体９を設けたことを特徴とする線状体の梱
包用組立式リール。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、線、管等の線状体を巻付けて梱包する、線状体の梱包用組立式リー ルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

線、管等の線状体をリールに巻取り、梱包して輸送し、線状体の使用時に巻戻 される組立式リールがある。 この組立式リールは、ダンボール、合板等で作られ線状体を巻付ける巻胴と、 この巻胴を両側から挟持し、スチールバンド等により締結するものがある。 また図７および図８に示すように、線、管等の線状体３を巻付け収納される巻 胴２と、その両側に着脱自在に取付けられ鍔板１，１１と、鍔板を巻胴に固定す るために、鍔板に設けられた皿型座金４を介して、ボルト５とナット６で固定す る構造の組立式リールがある。なお１４はダンボール等のクッション材である。

【０００３】 しかし上記のスチールバンド等で締結するものは、強度が弱く、輸送の際に巻 胴が線状体の重さでつぶれることがあった。 またボルトナットで固定するものは、輸送の際の振動と、線状体の重量により 、鍔板１の間隔が広がり、線状体３間および線状体３と鍔板１，１１の間に隙間 が生じ、線状体が入り込んでしまい、巻戻しの時に円滑に取出せないという欠点 があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の問題について検討の結果なされたもので、巻胴がつぶれ難く、 かつ線状体を取出す際、もつれを生じることなく円滑に取出せるようにした組立 式リールを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は線状体を巻付け収納する巻胴と、その両側に着脱自在に取付けられた 鍔板を有し、該鍔板を貫通孔を介して締着用帯状体により、巻胴に締結する線状 体の梱包用組立式リールにおいて、該巻胴の内側に、中胴を設けると共に、該鍔 板の締着用帯状体の貫通孔に管状支持体を設けたことを特徴とする線状体の梱包 用組立式リールである。

【０００６】

【作用】

本考案は上記のように、巻胴の内側に中胴を設けたので、これが線状体の荷重 を支えて、段積の際にも巻胴のつぶれを防止することができる。 また鍔板の貫通孔に管状支持体を嵌装することにより、スチールベルト等の緊 締時も充分強固に鍔板を締結させ、鍔板間隔の広がりを防止できる。 なお上記の中胴の材質としては、ダンボール、合板等でよく、管状支持体は、 ダンボール、合板、プラスチックや鉄、アルミのような金属が適用できる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の一実施例について図面を参照して説明する。 図１は本考案に係る線状体の梱包用組立式リールの側面図であり、図２は図１ のＡ〜Ａ部の断面図である。図において１は上面の鍔板、２は巻胴、３は線状体 である。 下面の鍔板１１の上に線状体３を置き、線状体の内側に巻胴２を挿入し、さら にこの内側に中胴７を挿入した後、上面の鍔板１を装着する。 次に両鍔板の貫通孔８に管状支持体９を嵌装し、これを通してスチールベルト 等の締着用帯状体１０で鍔板を締結する。 線状体と鍔板の間には、緩衝のためのダンボール等のクッション材１４を入れ て置く。 このような構成の組立式リールは、中胴７が上下の鍔板２にかかる荷重を支え るので、輸送の時の段積みに際してつぶれることがなく、線状体を変形させるこ とがない。

【０００８】 また貫通孔には管状支持体９が嵌装されているため、スチールベルト等の締着 用帯状体１０で締めつけても、この部分の食い込みがなく、締めつけに緩みが生 じない。したがって鍔板の間隔が広がることがない。 線状体を使用する時には、鍔板１に設けられた巻戻しシャフトの挿通孔１２に シャフトを挿入して巻戻すが、この際にも線状体は正常な形で収納されているの で、もつれ等のトラブルがなく円滑に取出すことができる。 さらに解体するときには、締着用帯状体を切断することで容易にできる。

【０００９】 この中胴７の形状としては、上記の井桁状の他に図３に示すような四角形、図 ４に示すようなつづみ状のものでもよい。 また管状支持体９の形状は、図５および図６に示すように２個の管状体がバー １３により一体に形成されたものでもよい。

【００１０】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案によれば、巻胴がつぶれるようなことがなく、ま た鍔板の間隔の広がりを防止でき、線状体を正常に収納できるもので工業上顕著 な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る線状体の梱包用組立式
リールの側面図

【図２】図１の線状体の梱包用組立式リールのＡ〜Ａ部
断面図

【図３】本考案の一実施例に係る中胴の例を示す側面図

【図４】本考案の一実施例に係る中胴の他の例を示す側
面図

【図５】本考案の一実施例に係る管状支持体の側面図

【図６】図５の管状支持体の平面図

【図７】従来の線状体の梱包用組立式リールの側面図

【図８】図７の線状体の梱包用組立式リールのＡ〜Ａ部
断面図

【符号の説明】

１，１１ 鍔板 ２ 巻胴 ３ 線状体 ４ 皿型座金 ５ ボルト ６ ナット ７ 中胴 ８ 貫通孔 ９ 管状支持体 １０ 締着用帯状体 １２ 巻戻しシャフトの挿入孔 １３ バー １４ クッション材

フロントページの続き (72)考案者 高橋 伸男 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 線状体を巻付け収納する巻胴と、その両
   側に着脱自在に取付けられた鍔板を有し、該鍔板を貫通
   孔を介して締着用帯状体により、巻胴に締結する線状体
   の梱包用組立式リールにおいて、該巻胴の内側に中胴を
   設けると共に、該鍔板の締着用帯状体の貫通孔に管状支
   持体を設けたことを特徴とする線状体の梱包用組立式リ
   ール。