JPH07215909A - 沃化物除去方法 - Google Patents
沃化物除去方法Info
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- JPH07215909A JPH07215909A JP4282298A JP28229892A JPH07215909A JP H07215909 A JPH07215909 A JP H07215909A JP 4282298 A JP4282298 A JP 4282298A JP 28229892 A JP28229892 A JP 28229892A JP H07215909 A JPH07215909 A JP H07215909A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/54—Preparation of carboxylic acid anhydrides
- C07C51/573—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/42—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C51/47—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by solid-liquid treatment; by chemisorption
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- Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 改良された、カルボン酸及び(または)カル
ボン酸無水物からの沃化物不純物除去方法を提供する。 【構成】 チオール官能基を有するイオン交換樹脂にし
て、チオール官能基が銀、パラジウムまたは水銀と交換
されている樹脂を使用する方法。
ボン酸無水物からの沃化物不純物除去方法を提供する。 【構成】 チオール官能基を有するイオン交換樹脂にし
て、チオール官能基が銀、パラジウムまたは水銀と交換
されている樹脂を使用する方法。
Description
【0001】発明の分野 本発明は、或るイオン交換樹脂を用いてカルボン酸及び
(または)カルボン酸無水物から沃化物不純物(例えば
沃化水素、アルキル沃化物及び沃化物塩)を除去する方
法に関する。特に、本発明は、或る金属交換チオール樹
脂を用いたメタノール及び(または)酢酸メチルの、ロ
ジウムを触媒とし沃化メチルを促進剤とするカルボニル
化によって調製された酢酸及び(または)無水酢酸の精
製方法に関する。
(または)カルボン酸無水物から沃化物不純物(例えば
沃化水素、アルキル沃化物及び沃化物塩)を除去する方
法に関する。特に、本発明は、或る金属交換チオール樹
脂を用いたメタノール及び(または)酢酸メチルの、ロ
ジウムを触媒とし沃化メチルを促進剤とするカルボニル
化によって調製された酢酸及び(または)無水酢酸の精
製方法に関する。
【0002】関連応用に対する相互参照 公示された欧州特許出願296,584は、ハロゲン化
物不純物で汚染された液体カルボン酸に銀(1)交換マ
クロ網状樹脂を接触させることによって該液体ハロゲン
化物汚染酸からハロゲン化物を除去するのに適した銀交
換マクロ網状樹脂を製造する方法を開示している。ハロ
ゲン化物は、樹脂と結合した銀と反応し、そしてカルボ
ン酸流れから除去される。銀交換スルホン酸官能基を有
する樹脂のみが特に例示されている。この公示された欧
州出願は、1988年6月24日提出の米国特許出願6
5,755(現在放棄状態)の優先権を主張している。
1990年7月13日提出の米国特許出願552,32
7(現在放棄状態)は後者の継続出願である。1991
年6月25日提出の米国特許出願721,310は該米
国特許出願552,327の継続出願である。
物不純物で汚染された液体カルボン酸に銀(1)交換マ
クロ網状樹脂を接触させることによって該液体ハロゲン
化物汚染酸からハロゲン化物を除去するのに適した銀交
換マクロ網状樹脂を製造する方法を開示している。ハロ
ゲン化物は、樹脂と結合した銀と反応し、そしてカルボ
ン酸流れから除去される。銀交換スルホン酸官能基を有
する樹脂のみが特に例示されている。この公示された欧
州出願は、1988年6月24日提出の米国特許出願6
5,755(現在放棄状態)の優先権を主張している。
1990年7月13日提出の米国特許出願552,32
7(現在放棄状態)は後者の継続出願である。1991
年6月25日提出の米国特許出願721,310は該米
国特許出願552,327の継続出願である。
【0003】関連技術の説明 ロジウム/沃化メチル触媒系の存在でメタノール及び
(または)酢酸メチルをカルボニル化させることにより
生成される酢酸及び(または)無水酢酸に関連した問題
が、蒸留後でさえ酢酸及び(または)無水酢酸にしばし
ば少量の沃化物不純物が含まれることであるということ
は知られている。これら不純物の正確な種類については
確実に知られていないが、それらはおそらく、沃化水
素、アルキル沃化物及び沃化物塩類の混合物を含む。か
かる不純物は、それらが、酢酸及び(または)無水酢酸
の引続く化学的転化で用いられる触媒の多くを毒するの
で特に厄介である。適例は、エチレン、酢酸及び、沃化
物不純物に対し非常に敏感な酸素含有ガスから酢酸ビニ
ルを調製するのに用いられる触媒である。酢酸及び(ま
たは)無水酢酸から沃化物不純物を除去するいくつかの
方法が知られている。例えば、英国特許明細書2,11
2,394は、その目的のためにアニオン交換樹脂の使
用を教示している。加えて、米国特許第4,615,8
06号は、Amberlyst(登録商標)15の如き
銀もしくは水銀を含有するマクロ網状強酸の使用によっ
て酢酸の如き非水性有機媒体から沃化物不純物を除去す
ることを開示している。金属交換スルホン酸官能基を有
する樹脂のみが例示されている。銀もしくは水銀はイオ
ン結合によって樹脂に結合している。かかる樹脂は、精
製される酸または酸無水物中に存在しうるアルミニウム
及び鉄の如き二価ないし三価カチオンによって奪活され
やすい。更に、このような樹脂中の銀もしくは水銀は、
金属再生用の床から廃樹脂を除去する前に該樹脂からカ
ルボン酸または酸無水物を除去するのに使用された後カ
チオン不純物を含有する水によって樹脂を洗浄する際或
る程度減損することがある。
(または)酢酸メチルをカルボニル化させることにより
生成される酢酸及び(または)無水酢酸に関連した問題
が、蒸留後でさえ酢酸及び(または)無水酢酸にしばし
ば少量の沃化物不純物が含まれることであるということ
は知られている。これら不純物の正確な種類については
確実に知られていないが、それらはおそらく、沃化水
素、アルキル沃化物及び沃化物塩類の混合物を含む。か
かる不純物は、それらが、酢酸及び(または)無水酢酸
の引続く化学的転化で用いられる触媒の多くを毒するの
で特に厄介である。適例は、エチレン、酢酸及び、沃化
物不純物に対し非常に敏感な酸素含有ガスから酢酸ビニ
ルを調製するのに用いられる触媒である。酢酸及び(ま
たは)無水酢酸から沃化物不純物を除去するいくつかの
方法が知られている。例えば、英国特許明細書2,11
2,394は、その目的のためにアニオン交換樹脂の使
用を教示している。加えて、米国特許第4,615,8
06号は、Amberlyst(登録商標)15の如き
銀もしくは水銀を含有するマクロ網状強酸の使用によっ
て酢酸の如き非水性有機媒体から沃化物不純物を除去す
ることを開示している。金属交換スルホン酸官能基を有
する樹脂のみが例示されている。銀もしくは水銀はイオ
ン結合によって樹脂に結合している。かかる樹脂は、精
製される酸または酸無水物中に存在しうるアルミニウム
及び鉄の如き二価ないし三価カチオンによって奪活され
やすい。更に、このような樹脂中の銀もしくは水銀は、
金属再生用の床から廃樹脂を除去する前に該樹脂からカ
ルボン酸または酸無水物を除去するのに使用された後カ
チオン不純物を含有する水によって樹脂を洗浄する際或
る程度減損することがある。
【0004】発明の概要 然るに、金属交換チオール官能基を有するイオン交換樹
脂がカルボン酸及び(または)カルボン酸無水物から沃
化物不純物を除去するのに使用しうることが見出され
た。本発明に従えば、チオール官能基が銀、パラジウム
または水銀と交換されているイオン交換樹脂を用いて液
体カルボン酸及び(または)カルボン酸無水物から沃化
物不純物を除去する方法が提供される。
脂がカルボン酸及び(または)カルボン酸無水物から沃
化物不純物を除去するのに使用しうることが見出され
た。本発明に従えば、チオール官能基が銀、パラジウム
または水銀と交換されているイオン交換樹脂を用いて液
体カルボン酸及び(または)カルボン酸無水物から沃化
物不純物を除去する方法が提供される。
【0005】好ましい具体化の説明 本発明の方法に用いられるイオン交換樹脂はゲルタイプ
のもの或はメソ−もしくはマクロ気孔質タイプのもので
ありうるが、好ましくはメソ気孔質またはマクロ気孔質
タイプのものである。樹脂は架橋ポリアクリル酸もしく
はポリスチレン樹脂、アクリレート樹脂、フェノールホ
ルムアルデヒド樹脂或は、銀、パラジウムまたは水銀と
交換したチオール官能基を含有する任意の他の適当なポ
リマー物質でありうる。金属との交換前、樹脂は好まし
くは、樹脂1ミリリットル当り0.1〜2.5ミリ当量
のチオール基を含有する。更に好ましくは、未交換樹脂
は樹脂1ミリリットル当り1〜2ミリ当量のチオール基
を含有する。チオール基は弱酸性に過ぎず、交換樹脂の
チオール樹脂と金属との間に形成される結合は共有結合
である。適当なチオール基は斯界に知られた方法により
製造することができる。本発明の方法に用いられる金属
交換樹脂の製造に使用する樹脂出発物質には、チオール
基に加え他の官能基が少量で存在しうる。例えば、樹脂
中少量(例えば1%〜20%)の官能基は、原チオール
基の酸化の結果としてのスルホン酸基でありうる。ま
た、かかるスルホン酸基は、チオール基が交換されると
き銀、パラジウムまたは水銀と交換する。いくつかの場
合、交換スルホン酸基の存在は、処理中の液体カルボン
酸または酸無水物が沃化物不純物に加え金属イオン不純
物(例えばナトリウム、鉄、アルミニウムまたはカルシ
ウムイオン)を含有しうるので望ましくないことがあ
る。このような金属鉄不純物はスルホン酸基に結合した
銀、パラジウムまたは水銀と置換しうる。チオール樹脂
が比較的少ない遊離チオール基を有するとき(例えばチ
オール基の70%ないし80%以上が銀、パラジウムま
たは水銀と交換しているとき)、このような置換が沃化
物不純物を除去するのに有効な金属量を低下する。他
方、樹脂が比較的高い割合の遊離チオール基を有すると
き、遊離チオール基は金属イオン不純物によりスルホン
酸基から置換された銀、パラジウムまたは水銀と交換し
得、そのようにして銀、パラジウムまたは水銀は沃化物
不純物を除去するのに依然有効のままである。
のもの或はメソ−もしくはマクロ気孔質タイプのもので
ありうるが、好ましくはメソ気孔質またはマクロ気孔質
タイプのものである。樹脂は架橋ポリアクリル酸もしく
はポリスチレン樹脂、アクリレート樹脂、フェノールホ
ルムアルデヒド樹脂或は、銀、パラジウムまたは水銀と
交換したチオール官能基を含有する任意の他の適当なポ
リマー物質でありうる。金属との交換前、樹脂は好まし
くは、樹脂1ミリリットル当り0.1〜2.5ミリ当量
のチオール基を含有する。更に好ましくは、未交換樹脂
は樹脂1ミリリットル当り1〜2ミリ当量のチオール基
を含有する。チオール基は弱酸性に過ぎず、交換樹脂の
チオール樹脂と金属との間に形成される結合は共有結合
である。適当なチオール基は斯界に知られた方法により
製造することができる。本発明の方法に用いられる金属
交換樹脂の製造に使用する樹脂出発物質には、チオール
基に加え他の官能基が少量で存在しうる。例えば、樹脂
中少量(例えば1%〜20%)の官能基は、原チオール
基の酸化の結果としてのスルホン酸基でありうる。ま
た、かかるスルホン酸基は、チオール基が交換されると
き銀、パラジウムまたは水銀と交換する。いくつかの場
合、交換スルホン酸基の存在は、処理中の液体カルボン
酸または酸無水物が沃化物不純物に加え金属イオン不純
物(例えばナトリウム、鉄、アルミニウムまたはカルシ
ウムイオン)を含有しうるので望ましくないことがあ
る。このような金属鉄不純物はスルホン酸基に結合した
銀、パラジウムまたは水銀と置換しうる。チオール樹脂
が比較的少ない遊離チオール基を有するとき(例えばチ
オール基の70%ないし80%以上が銀、パラジウムま
たは水銀と交換しているとき)、このような置換が沃化
物不純物を除去するのに有効な金属量を低下する。他
方、樹脂が比較的高い割合の遊離チオール基を有すると
き、遊離チオール基は金属イオン不純物によりスルホン
酸基から置換された銀、パラジウムまたは水銀と交換し
得、そのようにして銀、パラジウムまたは水銀は沃化物
不純物を除去するのに依然有効のままである。
【0006】更に、樹脂が、廃樹脂を取扱上より安全な
ものとするよう酸または酸無水物の除去に使用後水で洗
浄されるとき、スルホン酸基に結合した銀、パラジウム
または水銀は、特に、該水が金属イオン不純物を含有す
る場合置換することができる。他方、本発明に用いられ
る樹脂中のチオール基に結合した銀、パラジウム及び
(または)水銀は、その共有結合の故に、スルホン酸基
にイオン結合した銀、パラジウムまたは水銀よりも金属
イオン不純物により或は水洗によって置換されにくい。
この故に、本発明の好ましい具体化では、本発明方法で
用いられる金属交換樹脂の製造に出発物質として用いら
れるチオール樹脂中のいかなるスルホン酸基も、該スル
ホン酸基との交換で銀、パラジウムまたは水銀より高い
選択性を有する多価金属と塩形成(交換)することによ
り反応しにくい基へと転化する。かかる転化(「ブロッ
キング」または「キャッピング」)は、凝固点〜溶剤の
沸点(例えば30〜80℃)範囲の温度で塩の溶剤中ス
ルホン酸基と適当な金属塩(例えばカルシウム、アルミ
ニウムまたは鉄のアルカン酸塩)との反応により達成す
ることができる。
ものとするよう酸または酸無水物の除去に使用後水で洗
浄されるとき、スルホン酸基に結合した銀、パラジウム
または水銀は、特に、該水が金属イオン不純物を含有す
る場合置換することができる。他方、本発明に用いられ
る樹脂中のチオール基に結合した銀、パラジウム及び
(または)水銀は、その共有結合の故に、スルホン酸基
にイオン結合した銀、パラジウムまたは水銀よりも金属
イオン不純物により或は水洗によって置換されにくい。
この故に、本発明の好ましい具体化では、本発明方法で
用いられる金属交換樹脂の製造に出発物質として用いら
れるチオール樹脂中のいかなるスルホン酸基も、該スル
ホン酸基との交換で銀、パラジウムまたは水銀より高い
選択性を有する多価金属と塩形成(交換)することによ
り反応しにくい基へと転化する。かかる転化(「ブロッ
キング」または「キャッピング」)は、凝固点〜溶剤の
沸点(例えば30〜80℃)範囲の温度で塩の溶剤中ス
ルホン酸基と適当な金属塩(例えばカルシウム、アルミ
ニウムまたは鉄のアルカン酸塩)との反応により達成す
ることができる。
【0007】本発明方法で用いられる金属交換樹脂の製
造に出発物質として有用な適当なチオール樹脂はDuo
lite(登録商標)GT73(以前に「IMAK T
MR」として市販された)である。この樹脂は、アリー
ルチオール基としての官能基を90%より多く有し、少
量の官能基をスルホン酸基とする架橋ポリスチレンマト
リックスを基剤としたマクロ気孔質イオン交換樹脂であ
る。Duolite(登録商標)GT73は樹脂1ミリ
リットル当り1.5ミリ当量のチオール基を含有する。
金属との交換前、本発明方法に用いられる樹脂中の全チ
オール官能基量は通常1.2〜1.8当量/リットルで
ある。本発明方法に用いられる樹脂中に存在する銀、パ
ラジウム及び(または)水銀の量は、樹脂中の初期官能
基の少なくとも1%から100%までが金属で交換され
ている如きものとする。好ましくは、30〜70%、よ
り好ましくは35%のチオール基が金属で交換されてい
る。本発明方法に用いられる金属交換樹脂は、斯界に知
られたイオン交換(または含浸)技法により調製するこ
とができる。銀交換(「銀負荷」)樹脂を調製するのに
好ましい方法は、前記公示された欧州特許出願296,
584に記載の方法である。この方法は、樹脂を水中酸
化銀でスラリー化し、酢酸を加えて酢酸銀を形成し、加
熱して銀交換樹脂を生成し、そして所望なら該樹脂を洗
浄することを含む。酢酸水銀(II)から水銀負荷樹脂
を調製するのに同様の方法を用いることができる。同じ
ように、パラジウム負荷樹脂を酢酸パラジウムから調製
することができるが、しかし水は樹脂の洗浄に用いる以
外添加しない。
造に出発物質として有用な適当なチオール樹脂はDuo
lite(登録商標)GT73(以前に「IMAK T
MR」として市販された)である。この樹脂は、アリー
ルチオール基としての官能基を90%より多く有し、少
量の官能基をスルホン酸基とする架橋ポリスチレンマト
リックスを基剤としたマクロ気孔質イオン交換樹脂であ
る。Duolite(登録商標)GT73は樹脂1ミリ
リットル当り1.5ミリ当量のチオール基を含有する。
金属との交換前、本発明方法に用いられる樹脂中の全チ
オール官能基量は通常1.2〜1.8当量/リットルで
ある。本発明方法に用いられる樹脂中に存在する銀、パ
ラジウム及び(または)水銀の量は、樹脂中の初期官能
基の少なくとも1%から100%までが金属で交換され
ている如きものとする。好ましくは、30〜70%、よ
り好ましくは35%のチオール基が金属で交換されてい
る。本発明方法に用いられる金属交換樹脂は、斯界に知
られたイオン交換(または含浸)技法により調製するこ
とができる。銀交換(「銀負荷」)樹脂を調製するのに
好ましい方法は、前記公示された欧州特許出願296,
584に記載の方法である。この方法は、樹脂を水中酸
化銀でスラリー化し、酢酸を加えて酢酸銀を形成し、加
熱して銀交換樹脂を生成し、そして所望なら該樹脂を洗
浄することを含む。酢酸水銀(II)から水銀負荷樹脂
を調製するのに同様の方法を用いることができる。同じ
ように、パラジウム負荷樹脂を酢酸パラジウムから調製
することができるが、しかし水は樹脂の洗浄に用いる以
外添加しない。
【0008】本発明の方法は回分法もしくは連続法とし
て実施し得、また酸ないし酸無水物が選定条件下液体で
あることを前提に任意の好都合な圧力で実施しうる。本
発明の方法は、沃化物不純物(及び場合により他の不純
物)で汚染されたカルボン酸またはカルボン酸無水物を
所定の流量で樹脂の固定床ないし移動床に通すことによ
り適当に実施される。好ましくは、樹脂床は固定床であ
る。用いられる流量は、液体カルボン酸またはカルボン
酸無水物中の沃化物不純物量、要求される純度及び用い
られる特定の樹脂を含むいくつかの変数によって左右さ
れる。代表的流量は0.5〜30(好ましくは5〜1
5)床容量/hrの範囲である。本発明方法を実施する
温度は臨界的でないが、しかしそれは、液体カルボン酸
またはカルボン酸無水物が凍結しないよう十分高くなけ
ればならない一方沸騰しないようにしなければならな
い。温度はまた、樹脂を奪活しないよう高過ぎてもなら
ない[例えば、交換Duolite(登録商標)GT−
73は、80℃で用いた場合1年間の寿命を有しう
る]。本発明方法を実施するのに代表的な温度は5〜1
10℃であるが、好ましい温度は25〜80℃である。
て実施し得、また酸ないし酸無水物が選定条件下液体で
あることを前提に任意の好都合な圧力で実施しうる。本
発明の方法は、沃化物不純物(及び場合により他の不純
物)で汚染されたカルボン酸またはカルボン酸無水物を
所定の流量で樹脂の固定床ないし移動床に通すことによ
り適当に実施される。好ましくは、樹脂床は固定床であ
る。用いられる流量は、液体カルボン酸またはカルボン
酸無水物中の沃化物不純物量、要求される純度及び用い
られる特定の樹脂を含むいくつかの変数によって左右さ
れる。代表的流量は0.5〜30(好ましくは5〜1
5)床容量/hrの範囲である。本発明方法を実施する
温度は臨界的でないが、しかしそれは、液体カルボン酸
またはカルボン酸無水物が凍結しないよう十分高くなけ
ればならない一方沸騰しないようにしなければならな
い。温度はまた、樹脂を奪活しないよう高過ぎてもなら
ない[例えば、交換Duolite(登録商標)GT−
73は、80℃で用いた場合1年間の寿命を有しう
る]。本発明方法を実施するのに代表的な温度は5〜1
10℃であるが、好ましい温度は25〜80℃である。
【0009】本発明方法は特に、炭素原子2〜6個を有
するカルボン酸及びその対応酸無水物並びに混成無水
物、好ましくは酢酸、プロピオン酸、無水酢酸及び無水
プロピオン酸から沃化物不純物を除去するのに適してい
る。本発明方法は、カルボン酸またはカルボン酸無水物
からいかなる沃化物の不純物をも除去するのに概ね適用
することができる。かかる不純物に沃化水素、アルキル
沃化物(特にC1 〜C10アルキル沃化物)及び沃化物塩
が含まれる。金属交換樹脂を本発明方法に従って沃化物
不純物を除去すべく使用した後、それは、かかる廃樹脂
を金属再生の取扱でより安全にするよう樹脂上の残留カ
ルボン酸または酸無水物を除去するために水洗すること
ができる。この洗浄は、単に床から酢酸を排出させ、次
いで廃樹脂の酸または酸無水物含量が所望レベルに低下
するまで床に水を流入させることにより遂行しうる。金
属交換チオール樹脂は、他のイオン不純物も存在すると
きの沃化物除去時そして樹脂が消費された後のイオン不
純物含有水による洗浄時金属交換スルホン酸樹脂よりも
減損する交換金属量が少ない。同様に、本発明の好まし
い具体化で用いられるキャップした金属交換チオール樹
脂は、かかる使用時また、より多い(例えば少なくとも
75%の)チオール基が銀、パラジウムまたは水銀と交
換している場合の洗浄時キャップしてない金属交換チオ
ール樹脂より交換金属の減損が少ない。本発明は下記例
により例示される。
するカルボン酸及びその対応酸無水物並びに混成無水
物、好ましくは酢酸、プロピオン酸、無水酢酸及び無水
プロピオン酸から沃化物不純物を除去するのに適してい
る。本発明方法は、カルボン酸またはカルボン酸無水物
からいかなる沃化物の不純物をも除去するのに概ね適用
することができる。かかる不純物に沃化水素、アルキル
沃化物(特にC1 〜C10アルキル沃化物)及び沃化物塩
が含まれる。金属交換樹脂を本発明方法に従って沃化物
不純物を除去すべく使用した後、それは、かかる廃樹脂
を金属再生の取扱でより安全にするよう樹脂上の残留カ
ルボン酸または酸無水物を除去するために水洗すること
ができる。この洗浄は、単に床から酢酸を排出させ、次
いで廃樹脂の酸または酸無水物含量が所望レベルに低下
するまで床に水を流入させることにより遂行しうる。金
属交換チオール樹脂は、他のイオン不純物も存在すると
きの沃化物除去時そして樹脂が消費された後のイオン不
純物含有水による洗浄時金属交換スルホン酸樹脂よりも
減損する交換金属量が少ない。同様に、本発明の好まし
い具体化で用いられるキャップした金属交換チオール樹
脂は、かかる使用時また、より多い(例えば少なくとも
75%の)チオール基が銀、パラジウムまたは水銀と交
換している場合の洗浄時キャップしてない金属交換チオ
ール樹脂より交換金属の減損が少ない。本発明は下記例
により例示される。
【0010】例 1: チオール樹脂の銀交換 Duolite(登録商標)GT−73の2試料を、銀
給源として酸化銀を用い銀と交換させた。一方の実験
で、試料中のチオール基30%が銀と交換し、他方の実
験で試料中のチオール基50%が銀と交換した。次の手
順に従った: 樹脂をビーカーに入れ、水洗した。適当
量の酸化銀(すなわち30%交換の場合樹脂100ミリ
リットル当り5.2g)をビーカーに入れた。酢酸を加
えて酸化銀から酢酸銀(50〜60g)を形成した(酢
酸銀は水溶性が酸化銀より幾分高い)。得られた混合物
を50℃に2.5時間加熱した。銀が交換されたかどう
かを調べるために、水中少量の塩化ナトリウムを混合物
の液体部分約1ミリリットルに加えた。もし銀が存在す
るなら、白色沈殿が形成する。いずれの樹脂も、塩化ナ
トリウム試験で示されるように銀すべてを吸収した(す
なわち白色沈殿は何ら形成しなかった)。この試験によ
って、樹脂が銀と容易に反応し且つ強力に結合すること
が示された。これらの性質は、ハロゲン化物除去での使
用に必要な基準である。
給源として酸化銀を用い銀と交換させた。一方の実験
で、試料中のチオール基30%が銀と交換し、他方の実
験で試料中のチオール基50%が銀と交換した。次の手
順に従った: 樹脂をビーカーに入れ、水洗した。適当
量の酸化銀(すなわち30%交換の場合樹脂100ミリ
リットル当り5.2g)をビーカーに入れた。酢酸を加
えて酸化銀から酢酸銀(50〜60g)を形成した(酢
酸銀は水溶性が酸化銀より幾分高い)。得られた混合物
を50℃に2.5時間加熱した。銀が交換されたかどう
かを調べるために、水中少量の塩化ナトリウムを混合物
の液体部分約1ミリリットルに加えた。もし銀が存在す
るなら、白色沈殿が形成する。いずれの樹脂も、塩化ナ
トリウム試験で示されるように銀すべてを吸収した(す
なわち白色沈殿は何ら形成しなかった)。この試験によ
って、樹脂が銀と容易に反応し且つ強力に結合すること
が示された。これらの性質は、ハロゲン化物除去での使
用に必要な基準である。
【0011】例 2: 交換チオール樹脂の回分試験 下記回分試験は、金属交換樹脂の、酢酸からの沃化物除
去能に関しスクリーニングするのに有用である: 金属
交換樹脂20ミリリットルをビーカーに入れ、酢酸です
すぐ。酸を流去し、ガラス細管ビュレットを介しての吸
引によりどんな残留酸をも除去する。次いで、約80p
pbの沃化ヘキシル及び20ppbの沃化メチルを含有
する酢酸60ミリリットルをビーカーに注入し、混合す
る。液体試料を間隔を置いて引出し、沃化物に関して分
析する。チオール基30%もしくは50%が銀交換され
ているDuolite(登録商標)GT−73の2試料
を上記の回分法により試験した。その試験結果を図1に
示す。より高い銀負荷はこの試験による初期の沃化物除
去速度に対しいかなる有意な影響をも示さなかった。図
2は、銀交換したAmberlyst(登録商標)15
(スルホン酸マクロ網状樹脂)に関し採取した比較デー
ターを示している。すべての場合、沃化物は約5分で本
質上除去される。これらの結果は、チオール樹脂の性能
が銀交換したスルホン酸マクロ網状樹脂の性能に匹敵し
うることを示している。図2に示すデーターは、沃化物
不純物を樹脂の20ミリリットルまで含有する酢酸10
0ミリリットルにより得られた。時間軸は、図1と直接
比較するために、測定した試料時間に60/100を乗
じることにより補正されている。図1のデーター及び本
明細書中の例に記載の他の回分試験すべては、沃化物不
純物を樹脂の20ミリリットルまで含有する酢酸60ミ
リリットルを用いて得られた。
去能に関しスクリーニングするのに有用である: 金属
交換樹脂20ミリリットルをビーカーに入れ、酢酸です
すぐ。酸を流去し、ガラス細管ビュレットを介しての吸
引によりどんな残留酸をも除去する。次いで、約80p
pbの沃化ヘキシル及び20ppbの沃化メチルを含有
する酢酸60ミリリットルをビーカーに注入し、混合す
る。液体試料を間隔を置いて引出し、沃化物に関して分
析する。チオール基30%もしくは50%が銀交換され
ているDuolite(登録商標)GT−73の2試料
を上記の回分法により試験した。その試験結果を図1に
示す。より高い銀負荷はこの試験による初期の沃化物除
去速度に対しいかなる有意な影響をも示さなかった。図
2は、銀交換したAmberlyst(登録商標)15
(スルホン酸マクロ網状樹脂)に関し採取した比較デー
ターを示している。すべての場合、沃化物は約5分で本
質上除去される。これらの結果は、チオール樹脂の性能
が銀交換したスルホン酸マクロ網状樹脂の性能に匹敵し
うることを示している。図2に示すデーターは、沃化物
不純物を樹脂の20ミリリットルまで含有する酢酸10
0ミリリットルにより得られた。時間軸は、図1と直接
比較するために、測定した試料時間に60/100を乗
じることにより補正されている。図1のデーター及び本
明細書中の例に記載の他の回分試験すべては、沃化物不
純物を樹脂の20ミリリットルまで含有する酢酸60ミ
リリットルを用いて得られた。
【0012】例 3: チオール樹脂のスルホン酸含分
の測定 Duolite(登録商標)GT−73はチオールとス
ルホン酸基とを含有する。樹脂中のスルホン酸基が銀と
交換し且つハロゲン化物不純物を除去するのに十分性能
することが知られているので、スルホン酸基の濃度は樹
脂性能に影響し得、而してそれを決定することは望まし
い。Duolite(登録商標)GT−73のスルホン
酸基量を測定するために、その樹脂をカラム中過剰水性
NaNO3 で洗浄した。洗浄時、Na+ イオンが樹脂の
スルホン酸基のH+ イオンと交換し、硝酸が形成した。
樹脂中のチオール基はこれら条件下でNaNO3 と反応
しない。洗浄からの液体は硝酸を含有し、酸含分に関し
てメタノール性水酸化カリウムにより滴定された。指示
薬としてフェノールフタリンを用いた。酸のミリリット
ルを算定した。樹脂のスルホン酸基濃度は0.256ミ
リ当量/ミリリットルであるとわかった。1.5ミリ当
量/ミリリットル(製造元のレポートによる)の全イオ
ン交換容量を基準にして、スルホン酸基は樹脂中全官能
基の17%を構成した。
の測定 Duolite(登録商標)GT−73はチオールとス
ルホン酸基とを含有する。樹脂中のスルホン酸基が銀と
交換し且つハロゲン化物不純物を除去するのに十分性能
することが知られているので、スルホン酸基の濃度は樹
脂性能に影響し得、而してそれを決定することは望まし
い。Duolite(登録商標)GT−73のスルホン
酸基量を測定するために、その樹脂をカラム中過剰水性
NaNO3 で洗浄した。洗浄時、Na+ イオンが樹脂の
スルホン酸基のH+ イオンと交換し、硝酸が形成した。
樹脂中のチオール基はこれら条件下でNaNO3 と反応
しない。洗浄からの液体は硝酸を含有し、酸含分に関し
てメタノール性水酸化カリウムにより滴定された。指示
薬としてフェノールフタリンを用いた。酸のミリリット
ルを算定した。樹脂のスルホン酸基濃度は0.256ミ
リ当量/ミリリットルであるとわかった。1.5ミリ当
量/ミリリットル(製造元のレポートによる)の全イオ
ン交換容量を基準にして、スルホン酸基は樹脂中全官能
基の17%を構成した。
【0013】例 4: 交換チオール樹脂中の銀分布の
測定 チオール及びスルホン酸の量官能基を含有するチオール
樹脂の銀交換時、銀がどの官能基に結合するかは斯界に
おいて知られていない。もし銀が優先的にチオール基に
結合するなら、スルホン酸基の存在は沃化物除去に関し
て取るに足らないかもしれない。他方、もし銀が優先的
にスルホン酸基と結合するなら、チオール基は沃化物除
去の素因とはならないかもしれない。この故に、30%
銀交換したDuolite(登録商標)GT−73の試
料はカラム中過剰の水性NaNO3 で洗浄し、該洗浄か
らの液体を酸含分に関して滴定した。NaNO3 交換後
の30%銀交換樹脂のスルホン酸濃度は0.184ミリ
当量/ミリリットルであった。スルホン酸基上で約16
%の銀が交換した。これは、銀がいずれの基とも優先的
に交換しないことを示している。
測定 チオール及びスルホン酸の量官能基を含有するチオール
樹脂の銀交換時、銀がどの官能基に結合するかは斯界に
おいて知られていない。もし銀が優先的にチオール基に
結合するなら、スルホン酸基の存在は沃化物除去に関し
て取るに足らないかもしれない。他方、もし銀が優先的
にスルホン酸基と結合するなら、チオール基は沃化物除
去の素因とはならないかもしれない。この故に、30%
銀交換したDuolite(登録商標)GT−73の試
料はカラム中過剰の水性NaNO3 で洗浄し、該洗浄か
らの液体を酸含分に関して滴定した。NaNO3 交換後
の30%銀交換樹脂のスルホン酸濃度は0.184ミリ
当量/ミリリットルであった。スルホン酸基上で約16
%の銀が交換した。これは、銀がいずれの基とも優先的
に交換しないことを示している。
【0014】例 5: チオール樹脂中スルホン酸基の
カルシウムブロッキング イオン交換樹脂中のチオール基が沃化物除去に関し活性
であるかどうかを調べるために、Duolite(登録
商標)GT−73をCa2+処理してスルホン酸基を「ブ
ロック」した(すなわち、安定塩を形成すべく反応させ
た)。カルシウム給源として酢酸カルシウムを用いた。
ブロッキングは、酢酸カルシウムを水500ミリリット
ルに溶かし、かくして形成した溶液を樹脂100ミリリ
ットルと混合することにより遂行された。この混合物を
50℃で2時間保持した。スルホン酸基を上記の如くカ
ルシウムブロックした後、過剰Ca2+(水性酢酸カルシ
ウム形状)の存在で樹脂を銀(酢酸銀形状)と交換さ
せ、30%のチオール官能基が銀で占められた樹脂を生
成した。上記手順を用いて、カルシウムブロッキング及
び銀交換は、対照としてのAmberlyst(登録商
標)15(強酸マクロ網状イオン交換樹脂)に対しも性
能した。もしすべての銀が樹脂で吸収されているなら、
Amberlyst(登録商標)15樹脂の高い容量故
に25%の銀負荷樹脂が生成されているであろう。15
分後のNaCl試験(前記例1参照)で示される如く、
銀はチオール樹脂により急速に吸収された。Amber
lyst(登録商標)15樹脂の銀試験は1時間後強い
陽性を示し(多量の白色沈殿が形成)、あったとしても
一部分の銀しか樹脂で吸収されなかったことがわかる。
これらの結果は、カルシウムブロッキング法により銀が
スルホン酸基に容易に結合しないようにされていること
を示している。
カルシウムブロッキング イオン交換樹脂中のチオール基が沃化物除去に関し活性
であるかどうかを調べるために、Duolite(登録
商標)GT−73をCa2+処理してスルホン酸基を「ブ
ロック」した(すなわち、安定塩を形成すべく反応させ
た)。カルシウム給源として酢酸カルシウムを用いた。
ブロッキングは、酢酸カルシウムを水500ミリリット
ルに溶かし、かくして形成した溶液を樹脂100ミリリ
ットルと混合することにより遂行された。この混合物を
50℃で2時間保持した。スルホン酸基を上記の如くカ
ルシウムブロックした後、過剰Ca2+(水性酢酸カルシ
ウム形状)の存在で樹脂を銀(酢酸銀形状)と交換さ
せ、30%のチオール官能基が銀で占められた樹脂を生
成した。上記手順を用いて、カルシウムブロッキング及
び銀交換は、対照としてのAmberlyst(登録商
標)15(強酸マクロ網状イオン交換樹脂)に対しも性
能した。もしすべての銀が樹脂で吸収されているなら、
Amberlyst(登録商標)15樹脂の高い容量故
に25%の銀負荷樹脂が生成されているであろう。15
分後のNaCl試験(前記例1参照)で示される如く、
銀はチオール樹脂により急速に吸収された。Amber
lyst(登録商標)15樹脂の銀試験は1時間後強い
陽性を示し(多量の白色沈殿が形成)、あったとしても
一部分の銀しか樹脂で吸収されなかったことがわかる。
これらの結果は、カルシウムブロッキング法により銀が
スルホン酸基に容易に結合しないようにされていること
を示している。
【0015】例 6: カルシウムブロックした金属交
換チオールないしスルホン酸樹脂の回分試験 上記例5に記載の如くCa2+ブロックし且つ銀交換した
Duolite(登録商標)GT−73及びAmber
lyst(登録商標)15を前記例2に記載の回分スク
リーニング法によって沃化物不純物除去能に関し試験
し、その結果を図3[Duolite(登録商標)GT
−73]及び図4[Amberlyst(登録商標)1
5]に示す。図3及び図4に示す如く、チオール樹脂
[Duolite(登録商標)GT−73]の性能はカ
ルシウムブロッキング法では変化しないが、スルホン酸
樹脂[Amberlyst(登録商標)15]の性能は
劇的に低下した。100分後でさえ、Amberlys
t(登録商標)15により、沃化物不純物の非常にわず
かな除去が達成されたに過ぎない。Amberlyst
(登録商標)15を5%及び1%のレベルで銀交換し、
回分試験に付した。その結果を図5及び図6に示す。5
%銀交換した樹脂は、もし銀が樹脂と完全に交換してい
るなら25%銀交換をもたらすのに十分な銀で処理され
ているCa2+ブロックした樹脂よりもかなり良好に性能
した。1%交換樹脂の性能は図4に示すCa2+処理した
樹脂に匹敵しうる。これらの結果は、カルシウムブロッ
キングがスルホン酸基のほとんどに生じ、そのようにし
て該基が銀と交換しないようにされていることを確証す
る。これらの結果はまた、スルホン酸がブロックされて
いるときでさえDuolite(登録商標)GT−73
上での交換チオール基が樹脂の良好な性能の原因をなし
ていることを確証する。
換チオールないしスルホン酸樹脂の回分試験 上記例5に記載の如くCa2+ブロックし且つ銀交換した
Duolite(登録商標)GT−73及びAmber
lyst(登録商標)15を前記例2に記載の回分スク
リーニング法によって沃化物不純物除去能に関し試験
し、その結果を図3[Duolite(登録商標)GT
−73]及び図4[Amberlyst(登録商標)1
5]に示す。図3及び図4に示す如く、チオール樹脂
[Duolite(登録商標)GT−73]の性能はカ
ルシウムブロッキング法では変化しないが、スルホン酸
樹脂[Amberlyst(登録商標)15]の性能は
劇的に低下した。100分後でさえ、Amberlys
t(登録商標)15により、沃化物不純物の非常にわず
かな除去が達成されたに過ぎない。Amberlyst
(登録商標)15を5%及び1%のレベルで銀交換し、
回分試験に付した。その結果を図5及び図6に示す。5
%銀交換した樹脂は、もし銀が樹脂と完全に交換してい
るなら25%銀交換をもたらすのに十分な銀で処理され
ているCa2+ブロックした樹脂よりもかなり良好に性能
した。1%交換樹脂の性能は図4に示すCa2+処理した
樹脂に匹敵しうる。これらの結果は、カルシウムブロッ
キングがスルホン酸基のほとんどに生じ、そのようにし
て該基が銀と交換しないようにされていることを確証す
る。これらの結果はまた、スルホン酸がブロックされて
いるときでさえDuolite(登録商標)GT−73
上での交換チオール基が樹脂の良好な性能の原因をなし
ていることを確証する。
【0016】例 7: 各種弱酸イオン交換樹脂の銀含
浸 弱酸イオン交換樹脂4種を、それらが容易に銀と交換し
且つ該銀を保持するかどうかを調べるために前記例1に
記載の銀交換法により試験した。試験した樹脂はIRC
76[カルボン酸基含有樹脂、Rohm and Ha
as社の市販品]、Amberlite(登録商標)I
RC718[イミノジ酢酸官能基含有キレート樹脂、R
ohm and Haas社の市販品]、LEWATI
T(登録商標)TP214(チオウレイド官能基含有キ
レート樹脂、Bayer AGの市販品)及びLEWA
TIT(登録商標)Vers Pod OC1060M
D(アミノホスホン酸官能基含有樹脂、Bayer A
Gの市販品)である。これらの樹脂はすべて、各場合に
おける一定容量の樹脂に関し同量の銀を用い同一方法で
交換した。銀負荷は、1.5ミリ当量/ミリリットルの
樹脂容量を基準にして公称30%容量であった。実際の
容量は、僅かに異なる樹脂容量故に幾分変化した。この
グループのうち銀を容易に吸収した唯一の樹脂はLEW
ATIT(登録商標)TP214であった。他の樹脂か
らの液体はすべて、含浸工程の終了時銀に関して陽性と
試験された。これらの結果は、弱酸樹脂が一般に銀とは
容易に交換しないことを示している。
浸 弱酸イオン交換樹脂4種を、それらが容易に銀と交換し
且つ該銀を保持するかどうかを調べるために前記例1に
記載の銀交換法により試験した。試験した樹脂はIRC
76[カルボン酸基含有樹脂、Rohm and Ha
as社の市販品]、Amberlite(登録商標)I
RC718[イミノジ酢酸官能基含有キレート樹脂、R
ohm and Haas社の市販品]、LEWATI
T(登録商標)TP214(チオウレイド官能基含有キ
レート樹脂、Bayer AGの市販品)及びLEWA
TIT(登録商標)Vers Pod OC1060M
D(アミノホスホン酸官能基含有樹脂、Bayer A
Gの市販品)である。これらの樹脂はすべて、各場合に
おける一定容量の樹脂に関し同量の銀を用い同一方法で
交換した。銀負荷は、1.5ミリ当量/ミリリットルの
樹脂容量を基準にして公称30%容量であった。実際の
容量は、僅かに異なる樹脂容量故に幾分変化した。この
グループのうち銀を容易に吸収した唯一の樹脂はLEW
ATIT(登録商標)TP214であった。他の樹脂か
らの液体はすべて、含浸工程の終了時銀に関して陽性と
試験された。これらの結果は、弱酸樹脂が一般に銀とは
容易に交換しないことを示している。
【0017】例 8: 弱酸イオン交換樹脂の試験 上記例7で調製した樹脂を、前記例2に記載の回分試験
方法で沃化物除去に関し試験した。LEWATIT(登
録商標)TP214以外の樹脂はすべて、試験の間かな
りの銀損失を示した。このような銀損失は、それが製品
の劣悪な品質をもたらし且つ樹脂の奪活速度を早めるの
でほとんどの応用において受容されない。LEWATI
T(登録商標)TP214の性能を図7に示す。この樹
脂は銀を保持するけれども、沃化ヘキシル除去で十分性
能せず、その性能は1%銀交換した従来法のAmber
lyst(登録商標)15に類似していた。
方法で沃化物除去に関し試験した。LEWATIT(登
録商標)TP214以外の樹脂はすべて、試験の間かな
りの銀損失を示した。このような銀損失は、それが製品
の劣悪な品質をもたらし且つ樹脂の奪活速度を早めるの
でほとんどの応用において受容されない。LEWATI
T(登録商標)TP214の性能を図7に示す。この樹
脂は銀を保持するけれども、沃化ヘキシル除去で十分性
能せず、その性能は1%銀交換した従来法のAmber
lyst(登録商標)15に類似していた。
【0018】例 9: 酢酸供給物中Ca2+カチオン
の、銀損失に及ぼす影響 2種の樹脂を、酢酸中0.16重量%の酢酸カルシウム
を用いたときの銀保持能に関し試験した。試験樹脂は、
15%で交換したDuolite(登録商標)GT−7
3(チオール樹脂)及び約30%で交換したAmber
lyst(登録商標)であった。各樹脂20cm3 をカ
ラムに充填し、酢酸溶液を室温においてカラムに約5c
m3 /minの速度で通した。カラムからの液体留出物
を約30床容量の増分で収集し、銀に関して分析した。
初期、両樹脂は銀をよく保持した。すなわち、用いた銀
分析法の検出限度は約1ppmであり、両カラムからの
初期留出物はほぼその量の銀を有した。しかしながら、
スルホン酸樹脂は、試験が図8に示す如く進行するにつ
れ銀を損失し始めた。カルシウムは明らかに、樹脂上の
未交換スルホン酸基と初期交換したが、後で銀交換基と
交換し始めた。出口液体中の銀濃度はAmberlys
t(登録商標)15の場合80ppmに上昇した。Du
olite(登録商標)GT−73は銀減損でいかなる
増加をも示さなかった。明らかに、Duolite(登
録商標)GT−73中のスルホン酸基からカルシウム置
換されたいかなる銀も、過剰遊離チオール基のいくらか
と交換し、そのようにして銀減損での増加はなかった。
試験の終了時、各樹脂を10床容量の水で洗浄し、その
結果得られた洗浄水を銀に関して分析した。銀がカルシ
ウムと交換したとき、得られた製品は酢酸銀であり、そ
れは酢酸中限られた溶解度を示すが、水にはより高い溶
解度を示す。図8中の各樹脂に関する最後のデーターポ
イントは水洗工程から取った。銀交換スルホン酸樹脂は
かなりの銀損失を示したが、銀交換チオール樹脂はさほ
どの銀損失を示さなかった。Amberlyst(登録
商標)15洗浄水からの銀濃度は190ppmであり、
Duolite(登録商標)GT−73洗浄水からの銀
濃度は4ppm未満であった。環境的見地からの銀の上
限許容濃度は5ppmである。
の、銀損失に及ぼす影響 2種の樹脂を、酢酸中0.16重量%の酢酸カルシウム
を用いたときの銀保持能に関し試験した。試験樹脂は、
15%で交換したDuolite(登録商標)GT−7
3(チオール樹脂)及び約30%で交換したAmber
lyst(登録商標)であった。各樹脂20cm3 をカ
ラムに充填し、酢酸溶液を室温においてカラムに約5c
m3 /minの速度で通した。カラムからの液体留出物
を約30床容量の増分で収集し、銀に関して分析した。
初期、両樹脂は銀をよく保持した。すなわち、用いた銀
分析法の検出限度は約1ppmであり、両カラムからの
初期留出物はほぼその量の銀を有した。しかしながら、
スルホン酸樹脂は、試験が図8に示す如く進行するにつ
れ銀を損失し始めた。カルシウムは明らかに、樹脂上の
未交換スルホン酸基と初期交換したが、後で銀交換基と
交換し始めた。出口液体中の銀濃度はAmberlys
t(登録商標)15の場合80ppmに上昇した。Du
olite(登録商標)GT−73は銀減損でいかなる
増加をも示さなかった。明らかに、Duolite(登
録商標)GT−73中のスルホン酸基からカルシウム置
換されたいかなる銀も、過剰遊離チオール基のいくらか
と交換し、そのようにして銀減損での増加はなかった。
試験の終了時、各樹脂を10床容量の水で洗浄し、その
結果得られた洗浄水を銀に関して分析した。銀がカルシ
ウムと交換したとき、得られた製品は酢酸銀であり、そ
れは酢酸中限られた溶解度を示すが、水にはより高い溶
解度を示す。図8中の各樹脂に関する最後のデーターポ
イントは水洗工程から取った。銀交換スルホン酸樹脂は
かなりの銀損失を示したが、銀交換チオール樹脂はさほ
どの銀損失を示さなかった。Amberlyst(登録
商標)15洗浄水からの銀濃度は190ppmであり、
Duolite(登録商標)GT−73洗浄水からの銀
濃度は4ppm未満であった。環境的見地からの銀の上
限許容濃度は5ppmである。
【0019】例 10: 周囲温度及び50℃でのチオ
ール樹脂に関する寿命試験 30%銀交換したDuolite(登録商標)GT−7
3を周囲温度及び50℃での沃化物除去能に関し試験し
た。樹脂床への供給速度はいずれの場合も寿命試験期間
にわたり約0.25床容量/minに保持した。供給物
は酢酸中80ppbの沃化ヘキシル及び20ppbの沃
化メチルを含有した。図9は、出口沃化物濃度対床を通
過する酢酸供給物の累積床容量の結果を示す。初期、両
床は供給沃化物のすべてを除去した。しかしながら、沃
化ヘキシルは出口において、周囲温度で性能するカラム
中4000床容量で認められ、そして出口は100,0
00床容量まで約40ppbに増加した。試験期間の間
50℃でのカラム操作で沃化ヘキシルの漏出は何ら認め
られなかった。データーは、操作温度の上昇につれ樹脂
の寿命が改善されることを示している。温度の上限は、
樹脂の温度安定性により、また樹脂の生成物による減成
が許容されうる程度(すなわち生成物による含硫黄減成
が、沃化物不純物の除去されている酸または酸無水物中
で許容されうる程度)により決定される。
ール樹脂に関する寿命試験 30%銀交換したDuolite(登録商標)GT−7
3を周囲温度及び50℃での沃化物除去能に関し試験し
た。樹脂床への供給速度はいずれの場合も寿命試験期間
にわたり約0.25床容量/minに保持した。供給物
は酢酸中80ppbの沃化ヘキシル及び20ppbの沃
化メチルを含有した。図9は、出口沃化物濃度対床を通
過する酢酸供給物の累積床容量の結果を示す。初期、両
床は供給沃化物のすべてを除去した。しかしながら、沃
化ヘキシルは出口において、周囲温度で性能するカラム
中4000床容量で認められ、そして出口は100,0
00床容量まで約40ppbに増加した。試験期間の間
50℃でのカラム操作で沃化ヘキシルの漏出は何ら認め
られなかった。データーは、操作温度の上昇につれ樹脂
の寿命が改善されることを示している。温度の上限は、
樹脂の温度安定性により、また樹脂の生成物による減成
が許容されうる程度(すなわち生成物による含硫黄減成
が、沃化物不純物の除去されている酸または酸無水物中
で許容されうる程度)により決定される。
【図1】銀交換チオール樹脂を用いた本発明のプラクテ
ィスを例示する二つの回分試験における酢酸中の沃化物
不純物の経時減少を示す。
ィスを例示する二つの回分試験における酢酸中の沃化物
不純物の経時減少を示す。
【図2】銀交換スルホン酸樹脂を用いた従来技法を例示
する回分試験における酢酸中の沃化物不純物の経時減少
を示す。
する回分試験における酢酸中の沃化物不純物の経時減少
を示す。
【図3】銀交換、カルシウムキャップせるチオール樹脂
を用いた本発明のプラクティスを例示する回分試験にお
ける沃化物不純物の経時減少を示す。
を用いた本発明のプラクティスを例示する回分試験にお
ける沃化物不純物の経時減少を示す。
【図4】カルシウムキャップせるスルホン酸樹脂を用い
た回分試験における沃化物不純物の小さな経時減少を示
す。
た回分試験における沃化物不純物の小さな経時減少を示
す。
【図5】1%銀負荷のスルホン酸樹脂を用いた従来技法
を例示する回分試験における沃化物不純物の経時減少を
示す。
を例示する回分試験における沃化物不純物の経時減少を
示す。
【図6】5%銀負荷のスルホン酸樹脂を用いた従来技法
を例示する回分試験における沃化物不純物の経時減少を
示す。
を例示する回分試験における沃化物不純物の経時減少を
示す。
【図7】弱酸イオン交換樹脂を例示する回分試験におけ
る沃化物不純物の経時減少を示す。
る沃化物不純物の経時減少を示す。
【図8】不純物としてカルシウムカチオンを含有する酢
酸で洗浄したときの銀交換チオール樹脂及び銀交換スル
ホン酸樹脂の銀減損に及ぼすキャッピングの影響を示
す。
酸で洗浄したときの銀交換チオール樹脂及び銀交換スル
ホン酸樹脂の銀減損に及ぼすキャッピングの影響を示
す。
【図9】出口沃化物濃度対供給物の累積的床容量の結果
を示す。
を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項6】 酸及び(または)酸無水物が、スルホン
酸に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物をも含有する、請求項1の方法。
酸に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物をも含有する、請求項1の方法。
【請求項7】 樹脂が、酸または酸無水物を樹脂から除
去するために酸ないし酸無水物と接触した後スルホン酸
基に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物を含有する水で洗浄される、請求項
1の方法。
去するために酸ないし酸無水物と接触した後スルホン酸
基に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物を含有する水で洗浄される、請求項
1の方法。
【請求項8】 イオン交換樹脂が金属との交換前樹脂1
ミリリットル当り0.1〜2.5ミリ当量のチオールを
含有する、請求項1の方法。
ミリリットル当り0.1〜2.5ミリ当量のチオールを
含有する、請求項1の方法。
【請求項9】 銀、パラジウムまたは水銀と交換した多
量のチオール基及び、スルホン酸基との交換で銀、パラ
ジウムまたは水銀より高い選択性を有する多価金属と反
応した少量のスルホン酸基を有するイオン交換樹脂を含
む組成物。
量のチオール基及び、スルホン酸基との交換で銀、パラ
ジウムまたは水銀より高い選択性を有する多価金属と反
応した少量のスルホン酸基を有するイオン交換樹脂を含
む組成物。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 53/08 9356−4H 53/12 9356−4H // C02F 1/42 ZAB B D (72)発明者 ウィリアム・デイビッド・プリンス アメリカ合衆国ウエストバージニア州チャ ールストン、ホーナカー・ドライブ856 (72)発明者 マイケル・フィリップ・スプラット アメリカ合衆国ウエストバージニア州スコ ット・デポー、ローレル・リッジ106
Claims (10)
- 【請求項1】 2〜6個の炭素原子を有する液体カルボ
ン酸及び(または)その対応するカルボン酸無水物から
沃化物不純物を除去する方法にして、チオール官能基を
銀、パラジウム及び(または)水銀と交換させたイオン
交換樹脂を前記液体に接触させることを含む方法。 - 【請求項2】 沃化不純物がC1 〜C10アルキル沃化物
化合物であり、且つカルボン酸及び(または)酸無水物
が酢酸及び(または)無水酢酸である、請求項1の方
法。 - 【請求項3】 チオール官能基の少なくとも1%が銀と
交換されている、請求項1または2の方法。 - 【請求項4】 チオール官能基の30〜70%が銀と交
換されている、請求項1の方法。 - 【請求項5】 イオン交換樹脂がポリスチレンマトリッ
クスを有するマクロ気孔質イオン交換樹脂を含む、請求
項1または2の方法。 - 【請求項6】 イオン交換樹脂が、スルホン酸基との交
換で銀、パラジウムまたは水銀より高い選択性を有する
多価金属と反応した少量のスルホン酸基をも含有する、
請求項1の方法。 - 【請求項7】 酸及び(または)酸無水物が、スルホン
酸に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物をも含有する、請求項1の方法。 - 【請求項8】 樹脂が、酸または酸無水物を樹脂から除
去するために酸ないし酸無水物と接触した後スルホン酸
基に結合した銀、パラジウム及び(または)水銀と置換
しうるイオン不純物を含有する水で洗浄される、請求項
1の方法。 - 【請求項9】 イオン交換樹脂が金属との交換前樹脂1
ミリリットル当り0.1〜2.5ミリ当量のチオールを
含有する、請求項1の方法。 - 【請求項10】 銀、パラジウムまたは水銀と交換した
多量のチオール基及び、スルホン酸基との交換で銀、パ
ラジウムまたは水銀より高い選択性を有する多価金属と
反応した少量のスルホン酸基を有するイオン交換樹脂を
含む組成物。
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