JPH0721558Y2 - 底吹き羽口を有する転炉の炉底構造 - Google Patents
底吹き羽口を有する転炉の炉底構造Info
- Publication number
- JPH0721558Y2 JPH0721558Y2 JP1991003127U JP312791U JPH0721558Y2 JP H0721558 Y2 JPH0721558 Y2 JP H0721558Y2 JP 1991003127 U JP1991003127 U JP 1991003127U JP 312791 U JP312791 U JP 312791U JP H0721558 Y2 JPH0721558 Y2 JP H0721558Y2
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- JP
- Japan
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- brick
- tuyere
- bricks
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- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、転炉の炉底にガス吹込
み羽口を有する炉底の煉瓦積み構造に関するものであ
る。
み羽口を有する炉底の煉瓦積み構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、上底吹き転炉または底吹き
転炉においては、転炉の炉底に酸素若しくはCO2の如
き不活性ガスを吹き込む羽口を有している。この種の転
炉において底吹き吹錬を行うと炉底のウエア煉瓦積みの
溶損状態は、羽口煉瓦周辺部の溶損が大きく、その他の
箇所の溶損が小さいという傾向を有している。この原因
は、次のように考えられる。即ち、吐出ガス流による磨
耗、吐出口部での溶銑の撹拌による高温磨耗、酸素吹き
の場合の吐出部での酸素の燃焼による高温溶損、等であ
る。
転炉においては、転炉の炉底に酸素若しくはCO2の如
き不活性ガスを吹き込む羽口を有している。この種の転
炉において底吹き吹錬を行うと炉底のウエア煉瓦積みの
溶損状態は、羽口煉瓦周辺部の溶損が大きく、その他の
箇所の溶損が小さいという傾向を有している。この原因
は、次のように考えられる。即ち、吐出ガス流による磨
耗、吐出口部での溶銑の撹拌による高温磨耗、酸素吹き
の場合の吐出部での酸素の燃焼による高温溶損、等であ
る。
【0003】上記羽口煉瓦周辺部の局部溶損の問題を解
決するため、従来から採用されている対策の一つに、羽
口煉瓦を含む周辺部の煉瓦に材質の高級な煉瓦を使用す
るとか、或いは、図2に示す如く、羽口煉瓦周辺部の煉
瓦の長さをその他の箇所の煉瓦の長さより長くして長寿
命化を図ることが実施されている。
決するため、従来から採用されている対策の一つに、羽
口煉瓦を含む周辺部の煉瓦に材質の高級な煉瓦を使用す
るとか、或いは、図2に示す如く、羽口煉瓦周辺部の煉
瓦の長さをその他の箇所の煉瓦の長さより長くして長寿
命化を図ることが実施されている。
【0004】図2において、1は転炉本体、2は側壁煉
瓦積み、3は炉底煉瓦積みで4はパーマネント煉瓦積
み、5はウエア煉瓦積みである。6は羽口煉瓦、7は羽
口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aを築造した長尺煉瓦、
8はその他の溶損し難い箇所Bを築造した長尺煉瓦7よ
り長さの短い煉瓦である。また、12は底吹きノズルで
ある。なお、上記のパーマネント煉瓦は安価なMgO系
のもの、上記ウエア煉瓦は高価なMgO−C系のものが
一般的に採用されている。
瓦積み、3は炉底煉瓦積みで4はパーマネント煉瓦積
み、5はウエア煉瓦積みである。6は羽口煉瓦、7は羽
口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aを築造した長尺煉瓦、
8はその他の溶損し難い箇所Bを築造した長尺煉瓦7よ
り長さの短い煉瓦である。また、12は底吹きノズルで
ある。なお、上記のパーマネント煉瓦は安価なMgO系
のもの、上記ウエア煉瓦は高価なMgO−C系のものが
一般的に採用されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記図2の
ような炉底煉瓦積み構造であると、羽口煉瓦周辺部の溶
損し易い箇所Aは、炉内に突出した構造になるためにこ
の突出部9が、炉温変化の繰り返しによる熱的スポーリ
ングの発生により先端部から数10mm厚さで剥離す
る。従って、突出部9の損耗速度は、突出させない場合
の損耗速度よりはるかに大きく、普通2〜3倍の値とな
っている。
ような炉底煉瓦積み構造であると、羽口煉瓦周辺部の溶
損し易い箇所Aは、炉内に突出した構造になるためにこ
の突出部9が、炉温変化の繰り返しによる熱的スポーリ
ングの発生により先端部から数10mm厚さで剥離す
る。従って、突出部9の損耗速度は、突出させない場合
の損耗速度よりはるかに大きく、普通2〜3倍の値とな
っている。
【0006】そのため、炉底煉瓦積みの全体寿命を全う
することが出来ず、この対策として寿命の途中で箇所A
に対して炉内側から耐火物粉末を投入して箇所Aの焼き
付け補修を頻繁に実施しているのが現状である。その結
果、箇所Aに使用する耐火物の補修費用は非常に高く、
経済的にまたは効果の点で満足出来るものではない。
することが出来ず、この対策として寿命の途中で箇所A
に対して炉内側から耐火物粉末を投入して箇所Aの焼き
付け補修を頻繁に実施しているのが現状である。その結
果、箇所Aに使用する耐火物の補修費用は非常に高く、
経済的にまたは効果の点で満足出来るものではない。
【0007】上記の問題は、結局のところ羽口煉瓦周辺
部の溶損し易い箇所Aを炉内に突出した構造としたこと
に起因するものであるから、例えば、実公昭63−87
39号公報にも図示されている如く、ウエア煉瓦積みの
炉内面全面を平滑に築造することも考えられるが、この
場合には羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aもその他の
溶損し難い箇所Bも同一厚みのウエア煉瓦積みであるた
めに、煉瓦費用が高価なものとなることは免れないもの
である。
部の溶損し易い箇所Aを炉内に突出した構造としたこと
に起因するものであるから、例えば、実公昭63−87
39号公報にも図示されている如く、ウエア煉瓦積みの
炉内面全面を平滑に築造することも考えられるが、この
場合には羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aもその他の
溶損し難い箇所Bも同一厚みのウエア煉瓦積みであるた
めに、煉瓦費用が高価なものとなることは免れないもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、次記の本
考案の手段により有利に解決できるものである。底吹き
羽口を有する転炉の炉底煉瓦積みにおいて、炉底のパー
マネント煉瓦積みを上記羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇
所を薄く、その他の箇所を厚く築造し、上記羽口煉瓦周
辺部の溶損し易い箇所のウエア煉瓦積みを厚く、その他
の箇所のウエア煉瓦積みを薄くしてウエア煉瓦積みの炉
内面全面を平滑に築造してなる、底吹き羽口を有する転
炉の炉底構造。
考案の手段により有利に解決できるものである。底吹き
羽口を有する転炉の炉底煉瓦積みにおいて、炉底のパー
マネント煉瓦積みを上記羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇
所を薄く、その他の箇所を厚く築造し、上記羽口煉瓦周
辺部の溶損し易い箇所のウエア煉瓦積みを厚く、その他
の箇所のウエア煉瓦積みを薄くしてウエア煉瓦積みの炉
内面全面を平滑に築造してなる、底吹き羽口を有する転
炉の炉底構造。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施の一例を図1により詳細
に説明する。図1において図2と同一符号は図2と同一
の部分を示している。羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所
Aは図2に示した従来と同様に長尺煉瓦7により築造す
る。
に説明する。図1において図2と同一符号は図2と同一
の部分を示している。羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所
Aは図2に示した従来と同様に長尺煉瓦7により築造す
る。
【0010】図1において10は、本考案において追加
築造したパーマネント煉瓦積みで、これは溶損し難い箇
所Bの厚みを羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aよりも
厚くするためのものである。そしてこのパーマネント煉
瓦積みの厚みを厚くした溶損し難い箇所Bに、長尺煉瓦
7よりも追加築造したパーマネント煉瓦積み10の厚み
だけ長さの短い煉瓦11を築造する。かくしてウエア煉
瓦積みの炉内面全面を平滑に形成するものである。
築造したパーマネント煉瓦積みで、これは溶損し難い箇
所Bの厚みを羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所Aよりも
厚くするためのものである。そしてこのパーマネント煉
瓦積みの厚みを厚くした溶損し難い箇所Bに、長尺煉瓦
7よりも追加築造したパーマネント煉瓦積み10の厚み
だけ長さの短い煉瓦11を築造する。かくしてウエア煉
瓦積みの炉内面全面を平滑に形成するものである。
【0011】本考案の実施例は上記の通りであり、第1
に、ウエア煉瓦積みの炉内面全面が平滑に形成されてい
るので、熱的スポーリングの発生によりウエア煉瓦が局
部的に剥離することがない。その結果、図2に示した突
出部9を形成した場合、その損耗速度が約1mm/ch
であったものが、本考案では、約0.4mm/chと1
/2に減少した。このため、同一寿命に対して羽口煉瓦
周辺部の溶損し易い箇所Aに使用する煉瓦長さを短くす
ることが可能となり、煉瓦1枚当たりの購入単価が減少
するものである。
に、ウエア煉瓦積みの炉内面全面が平滑に形成されてい
るので、熱的スポーリングの発生によりウエア煉瓦が局
部的に剥離することがない。その結果、図2に示した突
出部9を形成した場合、その損耗速度が約1mm/ch
であったものが、本考案では、約0.4mm/chと1
/2に減少した。このため、同一寿命に対して羽口煉瓦
周辺部の溶損し易い箇所Aに使用する煉瓦長さを短くす
ることが可能となり、煉瓦1枚当たりの購入単価が減少
するものである。
【0012】第2に、ウエア煉瓦積みの炉内面全面を平
滑に形成するのに、溶損し難い箇所Bに長尺煉瓦を使用
せずに長さの短い煉瓦を使用し、その背面に追加築造し
たパーマネント煉瓦積み10を形成したことである。こ
のパーマネント煉瓦積みはMgO系の煉瓦で、MgO−
C系煉瓦に比較して安価であり、追加築造したパーマネ
ント煉瓦積み10の厚みだけウエア煉瓦の長さを長くす
る場合と比較して安価なものとなるものである。
滑に形成するのに、溶損し難い箇所Bに長尺煉瓦を使用
せずに長さの短い煉瓦を使用し、その背面に追加築造し
たパーマネント煉瓦積み10を形成したことである。こ
のパーマネント煉瓦積みはMgO系の煉瓦で、MgO−
C系煉瓦に比較して安価であり、追加築造したパーマネ
ント煉瓦積み10の厚みだけウエア煉瓦の長さを長くす
る場合と比較して安価なものとなるものである。
【0013】
【考案の効果】以上の如く、本考案によれば、底吹き羽
口を有する転炉の炉底煉瓦積みの損耗を軽減出来、且
つ、ライニングコストを低減出来るものである。
口を有する転炉の炉底煉瓦積みの損耗を軽減出来、且
つ、ライニングコストを低減出来るものである。
【図1】本考案の一実施例を示す底吹き羽口を有する転
炉の炉底煉瓦積み構造の断面説明図である。
炉の炉底煉瓦積み構造の断面説明図である。
【図2】従来の底吹き羽口を有する転炉の炉底煉瓦積み
構造の断面説明図である。
構造の断面説明図である。
1 転炉本体 2 側壁煉瓦積み 3 炉底煉瓦 4 パーマネント煉瓦積み 5 ウエア煉瓦積み 6 羽口煉瓦 7 長尺煉瓦 8 長さの短い煉瓦 9 突出部 10 追加築造したパーマネント煉瓦積み 11 長さの短い煉瓦 12 底吹きノズル A 羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所 B その他の溶損し難い箇所
Claims (1)
- 【請求項1】 底吹き羽口を有する転炉の炉底煉瓦積み
において、炉底のパーマネント煉瓦積みを上記羽口煉瓦
周辺部の溶損し易い箇所を薄く、 その他の箇所を厚く
築造し、上記羽口煉瓦周辺部の溶損し易い箇所のウエア
煉瓦積みを厚く、その他の箇所のウエア煉瓦積みを薄く
してウエア煉瓦積みの炉内面全面を平滑に築造してな
る、底吹き羽口を有する転炉の炉底構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991003127U JPH0721558Y2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 底吹き羽口を有する転炉の炉底構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991003127U JPH0721558Y2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 底吹き羽口を有する転炉の炉底構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0497833U JPH0497833U (ja) | 1992-08-25 |
JPH0721558Y2 true JPH0721558Y2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=31731778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991003127U Expired - Lifetime JPH0721558Y2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 底吹き羽口を有する転炉の炉底構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0721558Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BRPI0601188B1 (pt) | 2005-04-15 | 2018-06-26 | Seda S.P.A. | Recipiente isolado; método de fabricar o mesmo e aparelho para a fabricação |
CN115572789B (zh) * | 2022-10-25 | 2024-03-26 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种转炉底吹供气元件的安装方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0426661B2 (ja) * | 1986-12-23 | 1992-05-07 | Hiroaki Kikuchi |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2546662Y2 (ja) * | 1990-06-20 | 1997-09-03 | 川崎炉材株式会社 | 溶融金属容器のガス吹き込み羽口れんが構造 |
-
1991
- 1991-01-09 JP JP1991003127U patent/JPH0721558Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0426661B2 (ja) * | 1986-12-23 | 1992-05-07 | Hiroaki Kikuchi |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0497833U (ja) | 1992-08-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19971014 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |