JPH0721520A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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Publication number
JPH0721520A
JPH0721520A JP18716893A JP18716893A JPH0721520A JP H0721520 A JPH0721520 A JP H0721520A JP 18716893 A JP18716893 A JP 18716893A JP 18716893 A JP18716893 A JP 18716893A JP H0721520 A JPH0721520 A JP H0721520A
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JP
Japan
Prior art keywords
film
magnetic
gap
pole portion
pole
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP18716893A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Matsuzaki
幹男 松崎
Kazumasa Fukuda
一正 福田
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
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Publication of JPH0721520A publication Critical patent/JPH0721520A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 追加的なプロセスを実質的に必要とすること
なしに、アンダーシュートを抑制できる構造を有する薄
膜磁気ヘッドを提供する。 【構成】 スライダ1と、薄膜磁気変換素子2とを有す
る。薄膜磁気変換素子2は、下部磁性膜2121及び上
部磁性膜2222がポール部211、221とヨーク部
212、222とを有し、コイル膜23がヨーク部21
2、222の結合部の周りに渦巻状に配置され、ギャッ
プ膜24がポール部211ー221間に設けられ、有機
絶縁膜251〜253が上部磁性膜22及びコイル膜2
3を支持している。上部磁性膜22は、ポール部221
の先端面がギャップ膜24上に位置し、ギャップ膜24
上から有機絶縁膜251の傾斜面に沿って立ち上がるよ
うに設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮上型の薄膜磁気ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の薄膜磁気ヘッドは、周知のよう
に、スライダに薄膜磁気変換素子を設けた構造となって
いる。図4は従来の薄膜磁気ヘッドの薄膜磁気変換素子
部分の拡大断面図である。図は構造の概略を示すために
用いられているもので、各部寸法は誇張されている。図
において、1はスライダ、2は薄膜磁気変換素子であ
る。スライダ1はAl2O3-Tic 等で構成される基体101
の上に、アルミナ等の絶縁膜102を有している。図示
はされていないが、スライダ1は媒体対向面側に2つの
レールを有し、レールの表面を空気ベアリング面として
利用するタイプや、媒体対向面がレール部を持たない平
面状の空気ベアリング面となっているもの等がある。
【0003】薄膜磁気変換素子2は、下部磁性膜21
と、上部磁性膜22と、コイル膜23と、ギャップ膜2
4と、有機絶縁膜251〜253とを有する。下部磁性
膜21及び上部磁性膜22は、パーマロイ等で構成さ
れ、互いに対向するポール部211、221とその後方
に連なるヨーク部212、22とを有し、ヨーク部21
2、222がポール部211、221の後方側で、磁気
回路を完成するように互いに結合されている。コイル膜
23はヨーク部212、222の結合部の周りに渦巻状
に配置されている。ギャップ膜24はアルミナ等によっ
て構成され、ポール部211ー221間に介在して設け
られている。有機絶縁膜251〜253は上部磁性膜2
2及びコイル膜23を支持している。これらは、通常、
ノボラック樹脂等の有機樹脂で構成される。26はアル
ミナ等でなる保護膜である。
【0004】上部磁性膜22のポール部222はスライ
ダ1の面103に対して実質的に平行となり、高さを変
えずに、ゼロ.スロート点Xまで伸びる部分と、ゼロ.
スロート点Xに連続し有機絶縁膜251〜253の傾斜
に従ってスライダ1の面103から次第に離れながら、
点Yに達する立ち上がり部分とを有する。この構造は、
主として、読み取り時の分解能を高めるために採られる
構造であり、特開昭55ー84019号(米国特許4,19
0,872号明細書)公報で公知である。上部磁性膜22の
ヨーク部222はポール部221よりも厚い膜厚を有
し、点Yでポール部221の立ち上り部分に連なり、点
Yでその厚みが増大すると共に、面積が次第に増大す
る。
【0005】図5は上述の薄膜磁気ヘッドを用いて、磁
気記録媒体に記録した1ショットの信号を再生した場合
の孤立再生波形を示している。孤立再生波形の下側に
は、ポール部211、221が孤立再生波形と対応する
関係で示されている。Mは磁気記録媒体である。
【0006】図5に示すように、孤立再生波形はポール
部211、221の端縁に対応する位置で、疑似波形で
あるアンダーシュートA、Bを生じている。アンダーシ
ュートA、Bは、薄膜磁気ヘッドに特有の構造に起因し
て発生するものである。即ち、薄膜磁気ヘッドにおいて
は、バルク型磁気ヘッド等と異なって、磁気記録媒体M
の走行方向aで見たポール部211、221の端部の厚
みが薄い。しかも、下部磁性膜21のポール部211
は、先端面213の膜厚方向が磁気記録媒体Mの走行方
向aに一致するように配置されており、上部磁性膜22
のポール部222はスライダ1の面103に対して実質
的に平行となり、高さを変えずに、ゼロ.スロート点X
まで伸びる部分と、ゼロ.スロート点Xに連続し有機絶
縁膜251〜253の傾斜に従ってスライダ1の面10
3から次第に離れながら、点Yに達する立ち上がり部分
とを有し、先端面223の膜厚方向が磁気記録媒体Mの
走行方向aに一致するように配置されている。このた
め、ギャップ膜24による本来の変換ギャップの他に、
ポール部211、221の各端部210、220による
疑似ギャップが発生し、この擬似ギャップによってアン
ダーシュートA、Bを生じる。
【0007】アンダーシュートA、Bの存在は、高密度
記録の場合、ピークシフトが大きくなるため、読み出し
のエラーマージンもしくは位相マージンに限界を生じ、
高密度記録の大きな障害となる。
【0008】アンダーシュートを抑制するための従来技
術としては、特公昭53−29090号公報、特開昭6
3−91812号公報、特開昭63−103410号公
報等に記載された技術が知られている。
【0009】まず、特公昭53−29090号公報で
は、記録媒体対向面での上部及び下部磁性体の少なくと
も一方の磁性体の端部を、ギャップ部材と垂直方向への
厚さを、全体にわたって異ならしめ、端部がギャップ部
と全体にわたって平行とならないように形成して、アン
ダーシュートを抑制してあった。
【0010】特開昭63−91812号公報では、磁極
の外側の面上に、透磁率が磁極よりも充分に低い低透磁
率層を設けて、アンダーシュートを抑制する技術を開示
している。
【0011】特開昭63−103410号公報は、磁極
の磁気特性をギャップより遠くなるほど、低くすること
により、アンダーシュートを抑制している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
53−29090号公報では、上部及び下部磁性体の少
なくとも一方の磁性体の端部が、ギャップ部と全体にわ
たって平行とならないように、ギャップ部材と垂直方向
への厚さを全体にわたって異ならしめて形成する必要が
あるため、磁性体が媒体対向面側で部分的に突出する複
雑な形状となり、この形状を付与するためのプロセスが
余分に必要になり、製造プロセスが複雑になると共に、
歩留の低下を招く。
【0013】特開昭63−91812号公報では、磁極
の外側の面上に、透磁率が磁極よりも充分に低い低透磁
率層を設けることが必要であるため、やはり、低透磁率
層を形成するためのプロセスが必要になり、工程数の増
加、歩留の低下を招く。
【0014】特開昭63−103410号公報では、磁
極の磁気特性をギャップより遠くなるほど、低くなるよ
うに制御する必要があり、同様の問題を回避することが
できない。
【0015】そこで、本発明の課題は、上述する従来の
問題点を解決し、追加的なプロセスを実質的に必要とす
ることなしに、アンダーシュートを抑制できる構造を有
する薄膜磁気ヘッドを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述する課題解決のた
め、本発明は、スライダと、薄膜磁気変換素子とを有す
る薄膜磁気ヘッドであって、前記スライダは、前記薄膜
磁気変換素子を支持しており、前記薄膜磁気変換素子
は、下部磁性膜と、上部磁性膜と、コイル膜と、ギャッ
プ膜と、有機絶縁膜とを有し、前記下部磁性膜及び前記
上部磁性膜が互いに対向するポール部とその後方に連な
るヨーク部とを有し、前記ヨーク部が前記ポール部の後
方側で互いに結合され、前記コイル膜が前記ヨーク部の
結合部の周りに渦巻状に配置され、前記ギャップ膜が前
記ポール部間に介在して設けられ、前記有機絶縁膜が前
記上部磁性膜及び前記コイル膜を支持しており、前記上
部磁性膜は、前記ポール部の先端面が前記ギャップ膜上
に位置し、前記ギャップ膜上から前記有機絶縁膜の傾斜
面に沿って立ち上がるように設けられていることを特徴
とする。
【0017】
【作用】上部磁性膜は、ポール部の先端面がギャップ膜
上に位置し、ギャップ膜上から有機絶縁膜の傾斜面に沿
って立ち上がるように設けられているので、上部磁性膜
のポール部の磁気特性を、上部磁性膜の傾斜に応じて、
磁気記録媒体の走行方向に徐々に低下させたのと実質的
に同様の作用が得られる。このため、上部磁性膜のポー
ル部に発生するアンダーシュートが、上部磁性膜の傾斜
に従い徐々に変化するような波形となり、無視できる程
度に弱められる。
【0018】下部磁性膜のポール部に発生するアンダー
シュートは、特公昭53−29090号公報、特開昭6
3−91812号公報、特開昭63−103410号公
報等に記載の技術を適用することによって抑制できる。
この場合、上部磁性膜のポール部に発生するアンダーシ
ュートは無視できる程度に抑制できるので、上述した従
来技術は、下部磁性膜のポール部に発生するアンダーシ
ュートの除去だけに適用すればよく、全体として、付加
すべきアンダーシュート抑制手段もしくは構造が簡単に
なる。
【0019】しかも、従来の製造プロセスを殆ど変更す
る必要がなく、主として、上部磁性膜のポール部の形状
をコントロールするだけでよいので、製造が容易であ
り、実用性に富む。
【0020】
【実施例】図1は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの薄膜磁
気変換素子部分の断面図である。図において、図4と同
一の参照符号は同一性ある構成部分を示している。上部
磁性膜22は、ポール部221の先端面223がギャッ
プ膜24上に位置している。従って、上部磁性膜22の
ポール部221の先端面223の膜厚t2が磁気記録媒
体の走行方向aと直交する方向にあり、ギャップ膜24
の両側におけるポール部211ー221間の重なり深さ
THを定めている。そして、上部磁性膜22は、ギャッ
プ膜24上から有機絶縁膜253の傾斜面に沿って立ち
上がるように設けられている。有機絶縁膜253は次第
に後退する方向に傾斜しているから、ポール部221は
有機絶縁膜253の傾斜に応じて後方に傾斜するように
立ち上がる。
【0021】上述のように、上部磁性膜22は、ポール
部221の先端面223がギャップ膜24上に位置し、
ギャップ膜24上から有機絶縁膜253の傾斜面に沿っ
て立ち上がるように設けられているので、上部磁性膜2
2のポール部221の磁気特性を、上部磁性膜22の傾
斜に応じて、磁気記録媒体の走行方向aに徐々に低下さ
せたのと実質的に同様の作用が得られる。このため、図
2に示すように、上部磁性膜22のポール部221に発
生するアンダーシュートBが無視できる程度に弱められ
る。下部磁性膜21のポール部211に発生するアンダ
ーシュートAは、この実施例では抑制できないが、特公
昭53−29090号公報、特開昭63−91812号
公報、特開昭63−103410号公報等に記載の技術
を適用することによって抑制できる。この場合、磁性膜
22のポール部221に発生するアンダーシュートBは
無視できる程度に抑制できるので、上述した従来技術
は、下部磁性膜21のポール部211に発生するアンダ
ーシュートAの除去だけに適用すればよく、全体とし
て、付加すべきアンダーシュート抑制手段もしくは構造
が簡単になる。
【0022】しかも、従来の製造プロセスを殆ど変更す
る必要がなく、主として、上部磁性膜22のポール部2
21の形状をコントロールするだけでよいので、製造が
容易であり、実用性に富む。
【0023】実施例において、有機絶縁膜251〜25
3は複数層備えられ、最外側層253がポール部21
1、221側においてギャップ膜24に達し、全体を覆
っている。上部磁性膜22はこの最外側の有機絶縁膜2
53の上に設けられている。
【0024】上部磁性膜22のポール部221の先端面
の膜厚t2は、下部磁性膜21のポール部211の膜厚
をt1としたとき、 t2≦t1 を満たすように設定すると、アンダーシュートの抑制
に、更に良い結果が得られる。
【0025】図3は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの別の
実施例における断面図を示している。この実施例では、
下部磁性膜21のポール部211が、ギャップ膜24と
は反対側に凹部214を有している。このような構造で
あると、下部磁性膜21側でもアンダーシュートを抑制
できる。下部磁性膜21のポール部211に発生するア
ンダーシュートは、従来技術の適用によって抑制できる
ことは前述した通りであるが、図3に示すような構造の
場合は、従来技術を適用した場合よりも、簡単な構造
で、確実に、下部磁性膜21のポール部211のアンダ
ーシュートを抑制できる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)上部磁性膜は、ポール部の先端面がギャップ膜上
に位置し、ギャップ膜上から有機絶縁膜の傾斜面に沿っ
て立ち上がるように設けられているから、上部磁性膜の
ポール部におけるアンダーシュートを、無視できる程度
に弱めた高密度記録対応の薄膜磁気ヘッドを提供でき
る。 (b)上部磁性膜のポール部に発生するアンダーシュー
トは無視できる程度に抑制できるので、従来のアンダー
シュート抑制技術を付加する場合、下部磁性膜のポール
部に発生するアンダーシュートの除去だけに適用すれば
よく、全体として、付加すべきアンダーシュート抑制手
段もしくは構造を簡単化し得る薄膜磁気ヘッドを提供で
きる。 (c)従来の製造プロセスを殆ど変更する必要がなく、
主として、上部磁性膜のポール部の形状をコントロール
するだけでよいので、製造が容易であり、実用性に富む
アンダーシュート抑制タイプの薄膜磁気ヘッドを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの薄膜磁気変換素
子部分の断面図である。
【図2】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの孤立再生波形を
示す図である。
【図3】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの別の実施例にお
ける薄膜磁気変換素子の断面図である。
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドの薄膜磁気変換素子部分
の拡大断面図である。
【図5】従来の薄膜磁気ヘッドの孤立再生波形を示す図
である。
【符号の説明】
1 スライダ 2 薄膜磁気変換素子 21 下部磁性膜 22 上部磁性膜 23 コイル膜 24 ギャップ膜 251〜253 有機絶縁膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライダと、薄膜磁気変換素子とを有す
    る薄膜磁気ヘッドであって、 前記スライダは、前記薄膜磁気変換素子を支持してお
    り、 前記薄膜磁気変換素子は、下部磁性膜と、上部磁性膜
    と、コイル膜と、ギャップ膜と、有機絶縁膜とを有し、
    前記下部磁性膜及び前記上部磁性膜が互いに対向するポ
    ール部とその後方に連なるヨーク部とを有し、前記ヨー
    ク部が前記ポール部の後方側で互いに結合され、前記コ
    イル膜が前記ヨーク部の結合部の周りに渦巻状に配置さ
    れ、前記ギャップ膜が前記ポール部間に介在して設けら
    れ、前記有機絶縁膜が前記上部磁性膜及び前記コイル膜
    を支持しており、 前記上部磁性膜は、前記ポール部の先端面が前記ギャッ
    プ膜上に位置し、前記ギャップ膜上から前記有機絶縁膜
    の傾斜面に沿って立ち上がるように設けられていること
    を特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記有機絶縁膜は複数層備えられ、最外
    側層が前記ポール部側において前記ギャップ膜に達し全
    体を覆っていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記下部磁性膜の前記ポール部の膜厚を
    t1とし、前記上部磁性膜の前記先端面の膜厚をt2と
    したとき、 t1≧t2 を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の薄
    膜磁気ヘッド。
JP18716893A 1993-06-30 1993-06-30 薄膜磁気ヘッド Withdrawn JPH0721520A (ja)

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