JPH07215043A - 燃焼式ヒータ - Google Patents
燃焼式ヒータInfo
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- JPH07215043A JPH07215043A JP6030898A JP3089894A JPH07215043A JP H07215043 A JPH07215043 A JP H07215043A JP 6030898 A JP6030898 A JP 6030898A JP 3089894 A JP3089894 A JP 3089894A JP H07215043 A JPH07215043 A JP H07215043A
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- fuel
- combustion
- plate
- vaporization
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 HCや未燃燃料の排出を防止して排気エミッ
ションの改善を図る。 【構成】 流体流路13を設けたハウジング1内にバー
ナ2を配設する。バーナ2の燃焼筒21,22の閉鎖端
にインジェクタ3が設けられ、噴射燃料が飛来するその
前方位置に、板面をインジェクタ3に向けて多孔性の気
化プレート4が設けられる。気化プレート4にはその最
下位置に、筒壁に沿って燃焼室2a内へ延びる延出部4
1が形成される。延出部41が燃焼室2a内の火炎で加
熱され、その熱が上記最下位置に伝達されて燃料溜まり
の発生が防止される。
ションの改善を図る。 【構成】 流体流路13を設けたハウジング1内にバー
ナ2を配設する。バーナ2の燃焼筒21,22の閉鎖端
にインジェクタ3が設けられ、噴射燃料が飛来するその
前方位置に、板面をインジェクタ3に向けて多孔性の気
化プレート4が設けられる。気化プレート4にはその最
下位置に、筒壁に沿って燃焼室2a内へ延びる延出部4
1が形成される。延出部41が燃焼室2a内の火炎で加
熱され、その熱が上記最下位置に伝達されて燃料溜まり
の発生が防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃焼式ヒータに関し、特
に不完全燃焼等を防止して排気エミッションの改善を図
った燃焼式ヒータに関する。
に不完全燃焼等を防止して排気エミッションの改善を図
った燃焼式ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼式ヒータはエンジン燃料の一部をバ
ーナで燃焼せしめて、車室内エアを直接、あるいは車室
内の放熱器への供給水を加熱するもので、エンジン冷却
水温が十分上昇するまでの間の補助ヒータとして使用さ
れる。かかる燃焼式ヒータのバーナでは、供給された燃
料を気化してこれをエアと混合し、この混合気をヒータ
やグロープラグで着火し燃焼せしめている。
ーナで燃焼せしめて、車室内エアを直接、あるいは車室
内の放熱器への供給水を加熱するもので、エンジン冷却
水温が十分上昇するまでの間の補助ヒータとして使用さ
れる。かかる燃焼式ヒータのバーナでは、供給された燃
料を気化してこれをエアと混合し、この混合気をヒータ
やグロープラグで着火し燃焼せしめている。
【0003】図12には従来の燃焼式ヒータの一例を示
し、放熱器への供給水流路13を形成したハウジング1
内にはバーナ2が配設してある。バーナ2の燃焼筒端部
にはセラミックファイバーを板状に成形した気化プレー
ト4が設けられ、この気化プレート4に燃料供給管73
の開口が当接している。燃料供給管73にはタンク71
内のポンプ72より遮断弁76を経て燃料が供給されて
おり、気化プレート4に至った燃料は毛細管現象により
広くプレート全体に拡散する。気化プレート4は近接し
て設けた棒状ヒータ9により加熱されており、気化プレ
ート4から蒸発気化した燃料は、エア導入孔211より
筒内へ導入されたエアと混合して着火し燃焼する。
し、放熱器への供給水流路13を形成したハウジング1
内にはバーナ2が配設してある。バーナ2の燃焼筒端部
にはセラミックファイバーを板状に成形した気化プレー
ト4が設けられ、この気化プレート4に燃料供給管73
の開口が当接している。燃料供給管73にはタンク71
内のポンプ72より遮断弁76を経て燃料が供給されて
おり、気化プレート4に至った燃料は毛細管現象により
広くプレート全体に拡散する。気化プレート4は近接し
て設けた棒状ヒータ9により加熱されており、気化プレ
ート4から蒸発気化した燃料は、エア導入孔211より
筒内へ導入されたエアと混合して着火し燃焼する。
【0004】かかる気化プレートを使用した燃焼式ヒー
タは例えば特開平1−262214号公報、特開平4−
73503号公報、特開平4−214105号公報、U
SP4,538,985号等がある。
タは例えば特開平1−262214号公報、特開平4−
73503号公報、特開平4−214105号公報、U
SP4,538,985号等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃焼式ヒー
タにおいて、燃料供給管73より気化プレート4に供給
される燃料は毛細管現象によりプレート全体に拡散する
が、気化しきれない燃料が重力によって次第に気化プレ
ート4の下部に降下する。このため、気化プレート4の
下部で燃料濃度が高くなって燃料溜まりを生じ、甚だし
い場合は溜まった燃料が燃焼筒2の燃焼室内へ流れ出す
ことがある。燃料溜まりを生じると、溜まった燃料がヒ
ータ消火後に漸次気化プレート4に浸透拡散し蒸発し
て、未燃燃料のままで排出されるおそれがある。また、
燃焼室内へ燃料が流れ出すと、燃焼時の空燃比がリッチ
となって排気エミッションが悪化するという問題を生じ
る。本発明はかかる課題を解決するもので、気化プレー
ト下部に燃料溜まりが生じるのを効果的に防止して、排
気エミッションの改善を実現した燃焼式ヒータを提供す
ることを目的とする。
タにおいて、燃料供給管73より気化プレート4に供給
される燃料は毛細管現象によりプレート全体に拡散する
が、気化しきれない燃料が重力によって次第に気化プレ
ート4の下部に降下する。このため、気化プレート4の
下部で燃料濃度が高くなって燃料溜まりを生じ、甚だし
い場合は溜まった燃料が燃焼筒2の燃焼室内へ流れ出す
ことがある。燃料溜まりを生じると、溜まった燃料がヒ
ータ消火後に漸次気化プレート4に浸透拡散し蒸発し
て、未燃燃料のままで排出されるおそれがある。また、
燃焼室内へ燃料が流れ出すと、燃焼時の空燃比がリッチ
となって排気エミッションが悪化するという問題を生じ
る。本発明はかかる課題を解決するもので、気化プレー
ト下部に燃料溜まりが生じるのを効果的に防止して、排
気エミッションの改善を実現した燃焼式ヒータを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成による
と、流体流路13を設けたハウジング1内に、供給され
た流体を加熱するバーナ2を配設した燃焼式ヒータにお
いて、上記バーナ2の燃焼筒21,22の閉鎖端に燃料
供給手段3を設けるとともに、該燃料供給手段3の前方
位置に板状気化部材4を、燃焼筒21,22の内空間を
横断するように設けて、上記気化部材4により燃焼筒2
1,22の筒内空間を軸方向へ区画して閉鎖端側の燃料
供給室2bと開口側の燃焼室2aとなし、かつ上記気化
部材4の外周縁のうち少なくとも最下位置を、燃焼筒2
1,22の内壁に沿って少なくとも燃焼室2a内へ延出
する延出部41となしたものである。請求項2の構成で
は、上記燃料供給手段を、上記気化部材4の板面に向け
て燃料を噴射供給する燃料噴射弁3とする。請求項3の
構成では、燃焼室2a内へ延出する上記延出部41の先
端411を、燃焼室2aの軸心方向へ屈曲せしめる。請
求項4の構成では、上記延出部41を燃焼筒21,22
の内壁面より離して設ける。請求項5の構成では気化部
材4の外周縁の最下位置を、燃焼筒21,22の内壁に
沿って燃料供給室2b内へ延出する延出部41としてあ
る。
と、流体流路13を設けたハウジング1内に、供給され
た流体を加熱するバーナ2を配設した燃焼式ヒータにお
いて、上記バーナ2の燃焼筒21,22の閉鎖端に燃料
供給手段3を設けるとともに、該燃料供給手段3の前方
位置に板状気化部材4を、燃焼筒21,22の内空間を
横断するように設けて、上記気化部材4により燃焼筒2
1,22の筒内空間を軸方向へ区画して閉鎖端側の燃料
供給室2bと開口側の燃焼室2aとなし、かつ上記気化
部材4の外周縁のうち少なくとも最下位置を、燃焼筒2
1,22の内壁に沿って少なくとも燃焼室2a内へ延出
する延出部41となしたものである。請求項2の構成で
は、上記燃料供給手段を、上記気化部材4の板面に向け
て燃料を噴射供給する燃料噴射弁3とする。請求項3の
構成では、燃焼室2a内へ延出する上記延出部41の先
端411を、燃焼室2aの軸心方向へ屈曲せしめる。請
求項4の構成では、上記延出部41を燃焼筒21,22
の内壁面より離して設ける。請求項5の構成では気化部
材4の外周縁の最下位置を、燃焼筒21,22の内壁に
沿って燃料供給室2b内へ延出する延出部41としてあ
る。
【0007】
【作用】請求項1の構成において、気化部材4に浸透し
て気化しきれない燃料は重力により下降して、気化部材
4の最下位置へ最も良く集まる。しかして、少なくとも
この最下位置には燃焼室2a内へ延出する延出部41が
設けてあり、これは燃焼室2aの火炎より常に輻射熱を
受けて加熱されているから、その熱が気化部材4の最下
位置へ凝集された燃料に伝達されてこれを加熱し、その
気化を促進する。これにより、燃料溜まりの発生は防止
され、未燃燃料の排出や排気エミッションの悪化が回避
される。請求項2の構成においては、燃料が燃料噴射弁
3により気化部材4の板面に均一に噴射されるから、気
化部材4の全面より燃料が効率的に気化せしめられ、気
化部材4の最下位置における燃料溜まりの発生は最小限
に抑えられる。この時、燃料圧が高いと燃料の一部が気
化部材4の板面ではじかれて落下し、燃料溜まりを生じ
るおそれがあるが、これは上記延出部41の存在により
防止される。請求項3の構成において、燃焼室2aの軸
心方向へ屈曲せしめた延出部41の先端411は、燃焼
室2a内の火炎よりさらに効率的に熱を受けるから、こ
の熱が延出部41本体より気化部材4最下位置の燃料に
伝達されて、燃料溜まりの発生がさらに効果的に防止さ
れる。請求項4の構成においては、延出部41を燃焼筒
21,22の内壁面より離して設けてあるから、火炎よ
り受けた熱が内壁面に逃げることがなく、効率的に気化
部材4最下位置の燃料に伝達される。請求項5の構成に
おいては、特に燃焼噴射弁3を使用した場合に気化部材
4の板面ではじかれて落下した燃料が延出部41に燃料
が浸透して気化プレート4本体へ移動し、燃料供給室2
b内に燃料溜まりが生じることはない。
て気化しきれない燃料は重力により下降して、気化部材
4の最下位置へ最も良く集まる。しかして、少なくとも
この最下位置には燃焼室2a内へ延出する延出部41が
設けてあり、これは燃焼室2aの火炎より常に輻射熱を
受けて加熱されているから、その熱が気化部材4の最下
位置へ凝集された燃料に伝達されてこれを加熱し、その
気化を促進する。これにより、燃料溜まりの発生は防止
され、未燃燃料の排出や排気エミッションの悪化が回避
される。請求項2の構成においては、燃料が燃料噴射弁
3により気化部材4の板面に均一に噴射されるから、気
化部材4の全面より燃料が効率的に気化せしめられ、気
化部材4の最下位置における燃料溜まりの発生は最小限
に抑えられる。この時、燃料圧が高いと燃料の一部が気
化部材4の板面ではじかれて落下し、燃料溜まりを生じ
るおそれがあるが、これは上記延出部41の存在により
防止される。請求項3の構成において、燃焼室2aの軸
心方向へ屈曲せしめた延出部41の先端411は、燃焼
室2a内の火炎よりさらに効率的に熱を受けるから、こ
の熱が延出部41本体より気化部材4最下位置の燃料に
伝達されて、燃料溜まりの発生がさらに効果的に防止さ
れる。請求項4の構成においては、延出部41を燃焼筒
21,22の内壁面より離して設けてあるから、火炎よ
り受けた熱が内壁面に逃げることがなく、効率的に気化
部材4最下位置の燃料に伝達される。請求項5の構成に
おいては、特に燃焼噴射弁3を使用した場合に気化部材
4の板面ではじかれて落下した燃料が延出部41に燃料
が浸透して気化プレート4本体へ移動し、燃料供給室2
b内に燃料溜まりが生じることはない。
【0008】
【実施例1】図1において、燃焼式ヒータのハウジング
1は、左右一対の半容器体11,12を互いの開口縁で
仕切板14を挟んで衝合したもので、ハウジング1の半
容器体11部分には上壁と下壁にそれぞれ給気口15と
排気口16が形成され、半容器体12部分には壁内に液
流通路13が形成されて上壁と下壁に設けた熱伝達媒体
としての水の流入口17と流出口18に通じている。
1は、左右一対の半容器体11,12を互いの開口縁で
仕切板14を挟んで衝合したもので、ハウジング1の半
容器体11部分には上壁と下壁にそれぞれ給気口15と
排気口16が形成され、半容器体12部分には壁内に液
流通路13が形成されて上壁と下壁に設けた熱伝達媒体
としての水の流入口17と流出口18に通じている。
【0009】上記ハウジング1内には中心にバーナ2が
配設され、該バーナ2の燃焼筒は仕切板14の表裏にそ
れぞれ突設された筒部21,22より構成されている。
筒部22は大径の円筒体で、仕切板14の貫通孔142
により上記排気口16と通じる半容器体12の内空間に
突出している。一方、筒部21はやや小径の円筒体で、
給気口15と通じる半容器体11の内空間に突出し、そ
の突出端は小孔212に絞ってある。これら両筒部2
1,22内は、仕切板14の中心に設けた開口141に
より連通している。
配設され、該バーナ2の燃焼筒は仕切板14の表裏にそ
れぞれ突設された筒部21,22より構成されている。
筒部22は大径の円筒体で、仕切板14の貫通孔142
により上記排気口16と通じる半容器体12の内空間に
突出している。一方、筒部21はやや小径の円筒体で、
給気口15と通じる半容器体11の内空間に突出し、そ
の突出端は小孔212に絞ってある。これら両筒部2
1,22内は、仕切板14の中心に設けた開口141に
より連通している。
【0010】半容器体11の端壁にはこれを貫通して電
磁式燃料噴射弁(インジェクタ)3が設けてあり、該イ
ンジェクタ3の先端が上記筒部21の小孔212内に嵌
着されている。上記インジェクタ3は自動車エンジンに
使用される公知のもので、その噴射圧は3Kg/cm2
程度である。
磁式燃料噴射弁(インジェクタ)3が設けてあり、該イ
ンジェクタ3の先端が上記筒部21の小孔212内に嵌
着されている。上記インジェクタ3は自動車エンジンに
使用される公知のもので、その噴射圧は3Kg/cm2
程度である。
【0011】上記筒部21内には、インジェクタ3の前
方位置(図の右方)に気化プレート4が設けてある。気
化プレート4は純ニッケルやニッケル・クロム等のニッ
ケル系発泡金属による多孔質の円板体で、その板面がイ
ンジェクタ3の先端に対向して筒部21内を横切るよう
に設けられており、その最下位置の部分は燃焼筒の内壁
面に接して開口方向へ延びる一定幅の延出部41となっ
ている。なお、気化プレートの径は40〜50mmφ、
板厚は3mm程度である。
方位置(図の右方)に気化プレート4が設けてある。気
化プレート4は純ニッケルやニッケル・クロム等のニッ
ケル系発泡金属による多孔質の円板体で、その板面がイ
ンジェクタ3の先端に対向して筒部21内を横切るよう
に設けられており、その最下位置の部分は燃焼筒の内壁
面に接して開口方向へ延びる一定幅の延出部41となっ
ている。なお、気化プレートの径は40〜50mmφ、
板厚は3mm程度である。
【0012】かかる気化プレート4によりバーナ2内
は、開口に面する燃焼室2aと、インジェクタ3を設け
た閉鎖端に面する燃料供給室2bとに軸方向で区画され
る。なお、筒部21の筒壁には多数のエア導入孔211
が設けてある。
は、開口に面する燃焼室2aと、インジェクタ3を設け
た閉鎖端に面する燃料供給室2bとに軸方向で区画され
る。なお、筒部21の筒壁には多数のエア導入孔211
が設けてある。
【0013】燃焼室内の気化プレート4に近い位置には
筒壁より突出して着火用のグロープラグ5が設けてあ
り、これは自動車エンジンに使用する公知のものであ
る。
筒壁より突出して着火用のグロープラグ5が設けてあ
り、これは自動車エンジンに使用する公知のものであ
る。
【0014】上記構成の燃焼式ヒータにおいて、着火時
には、グロープラグに通電してこれを熱するとともに、
給気口15よりエア導入孔211を経て燃焼室1a内へ
少量のエアを供給しておく。この状態でインジェクタ3
にパルス的に通電して所定量の燃料を噴射せしめるとと
もに供給エア量を理論空燃比まで増加せしめると、燃料
は気化プレート4の全面に噴霧されて気化し、エアと混
合して燃焼を開始する。
には、グロープラグに通電してこれを熱するとともに、
給気口15よりエア導入孔211を経て燃焼室1a内へ
少量のエアを供給しておく。この状態でインジェクタ3
にパルス的に通電して所定量の燃料を噴射せしめるとと
もに供給エア量を理論空燃比まで増加せしめると、燃料
は気化プレート4の全面に噴霧されて気化し、エアと混
合して燃焼を開始する。
【0015】この際、燃料はインジェクタ3により気化
プレート4の全面に均一に供給されて効率的に気化され
るから、不完全燃焼によるHCを生じることはない。な
お、燃料噴射に先立って少量のエアを供給していること
により、噴射開始直後の不完全燃焼も防止される。
プレート4の全面に均一に供給されて効率的に気化され
るから、不完全燃焼によるHCを生じることはない。な
お、燃料噴射に先立って少量のエアを供給していること
により、噴射開始直後の不完全燃焼も防止される。
【0016】気化プレート4上の気化しきれない燃料は
僅かではあるが、これらは重力によって漸次降下して気
化プレート4の最下位置に集まる。また、高圧で噴射さ
れた燃料のうち一部は気化プレート4に浸透することな
く、はじかれて落下し、燃料供給室2bの底壁上に溜ま
る。ここにおいて、気化プレート4は最下位置の部分が
燃焼室2a内へ延びる延出部41となっており、この延
出部41には燃焼室2aに生じた火炎の輻射熱が効率的
に伝達する。延出部41を伝達した熱は気化プレート4
の最下位置に至り、この部分と燃料供給室2bの底壁上
に集まった燃料を加熱して気化せしめる。かくして、気
化プレート4内を下降する燃料、および気化プレート4
の板面ではじかれて落下する燃料はいずれも燃料溜まり
を生じることなく良好に気化せしめられ、この結果、燃
料溜まりから燃焼室2a内へ燃料が流出して空燃比が過
小となり、排気エミッションが悪化することや、あるい
は消火後に燃料溜まりから未燃燃料が気化し排出される
等の不具合は回避される。
僅かではあるが、これらは重力によって漸次降下して気
化プレート4の最下位置に集まる。また、高圧で噴射さ
れた燃料のうち一部は気化プレート4に浸透することな
く、はじかれて落下し、燃料供給室2bの底壁上に溜ま
る。ここにおいて、気化プレート4は最下位置の部分が
燃焼室2a内へ延びる延出部41となっており、この延
出部41には燃焼室2aに生じた火炎の輻射熱が効率的
に伝達する。延出部41を伝達した熱は気化プレート4
の最下位置に至り、この部分と燃料供給室2bの底壁上
に集まった燃料を加熱して気化せしめる。かくして、気
化プレート4内を下降する燃料、および気化プレート4
の板面ではじかれて落下する燃料はいずれも燃料溜まり
を生じることなく良好に気化せしめられ、この結果、燃
料溜まりから燃焼室2a内へ燃料が流出して空燃比が過
小となり、排気エミッションが悪化することや、あるい
は消火後に燃料溜まりから未燃燃料が気化し排出される
等の不具合は回避される。
【0017】
【実施例2】図2に示す如く、燃焼室2a内へ延びる延
出部41の先端411を、上方の軸心方向へ屈曲せしめ
ておくと、燃焼室2aに生じる火炎の輻射熱がこの先端
部411にさらに効率的に伝熱して、気化プレート4の
最下位置をより効果的に加熱し、燃料気化を促進するこ
とができる。
出部41の先端411を、上方の軸心方向へ屈曲せしめ
ておくと、燃焼室2aに生じる火炎の輻射熱がこの先端
部411にさらに効率的に伝熱して、気化プレート4の
最下位置をより効果的に加熱し、燃料気化を促進するこ
とができる。
【0018】
【実施例3】図3に示す如く、延出部41を筒部21の
内周壁に接する筒状に成形して、気化プレート4の外周
縁全周に接合する構造となせば、ヒータがどのような姿
勢で設置されても、気化プレート4の最下位置に延出部
41が存在するようにできる。
内周壁に接する筒状に成形して、気化プレート4の外周
縁全周に接合する構造となせば、ヒータがどのような姿
勢で設置されても、気化プレート4の最下位置に延出部
41が存在するようにできる。
【0019】
【実施例4】図4に示す如く、延出部41を燃焼室2a
のみならず、燃料供給室2bへも延出せしめておくと、
気化プレート4の板面ではじかれて落下した燃料が延出
部41に浸透して気化プレート4本体へ移動するから、
さらに効率的な燃料気化が行われる。
のみならず、燃料供給室2bへも延出せしめておくと、
気化プレート4の板面ではじかれて落下した燃料が延出
部41に浸透して気化プレート4本体へ移動するから、
さらに効率的な燃料気化が行われる。
【0020】
【実施例5】実施例4の延出部41を図5に示す如く筒
状に成形して、気化プレート4の外周全周に設けるよう
にすれば、実施例3と同様にヒータがどのような姿勢で
設置されても、気化プレート4の最下位置に延出部41
が存在するようにできる。
状に成形して、気化プレート4の外周全周に設けるよう
にすれば、実施例3と同様にヒータがどのような姿勢で
設置されても、気化プレート4の最下位置に延出部41
が存在するようにできる。
【0021】
【実施例6】図6に示す如く、燃焼室2aへ延びる延出
部41を筒部21の内壁から離しておくと、輻射熱が筒
部21に逃げることなく効率的に気化プレート4へ伝達
される。この場合の延出部41と内壁との間隔dは、気
化プレート4の最下位置に至った燃料を表面張力で保持
できる程度のものとする。
部41を筒部21の内壁から離しておくと、輻射熱が筒
部21に逃げることなく効率的に気化プレート4へ伝達
される。この場合の延出部41と内壁との間隔dは、気
化プレート4の最下位置に至った燃料を表面張力で保持
できる程度のものとする。
【0022】
【実施例7】実施例6に示す延出部41を図7に示すよ
うに燃料供給室2bへも延ばしておくと、上記実施例6
の効果に加えて、実施例4の効果も得ることができる。
うに燃料供給室2bへも延ばしておくと、上記実施例6
の効果に加えて、実施例4の効果も得ることができる。
【0023】
【実施例8】上記各実施例は燃料供給手段としてインジ
ェクタ3を使用することを前提としたが、図8に示す如
く、従来技術で説明したのと同様の燃料供給管6を使用
した場合にも、本発明の延出部41を設けた気化プレー
ト4が有用である。この場合は、インジェクタ使用時の
如き、気化プレート4板面ではじかれて直接落下する燃
料は少ないが、気化プレート4上の燃料密度が不均一に
なり易いので、気化プレート4内を下降して最下位置に
至る燃料が比較的多い。
ェクタ3を使用することを前提としたが、図8に示す如
く、従来技術で説明したのと同様の燃料供給管6を使用
した場合にも、本発明の延出部41を設けた気化プレー
ト4が有用である。この場合は、インジェクタ使用時の
如き、気化プレート4板面ではじかれて直接落下する燃
料は少ないが、気化プレート4上の燃料密度が不均一に
なり易いので、気化プレート4内を下降して最下位置に
至る燃料が比較的多い。
【0024】
【実施例9〜11】なお、インジェクタを使用した際に
直接落下する燃料を浸透せしめて気化プレート4本体へ
移動せしめる用途のみならば、図9〜図11に示す如
く、延出部41を燃料供給室2bの方向へのみ延ばす構
造とすることができる。この場合、延出部41を気化プ
レート4の最下位置にのみ設ける構造(図9)、気化プ
レート4の外周全周に設ける構造(図10)、あるいは
延出部41を筒部内壁より離す構造(図11)等が採用
できる。
直接落下する燃料を浸透せしめて気化プレート4本体へ
移動せしめる用途のみならば、図9〜図11に示す如
く、延出部41を燃料供給室2bの方向へのみ延ばす構
造とすることができる。この場合、延出部41を気化プ
レート4の最下位置にのみ設ける構造(図9)、気化プ
レート4の外周全周に設ける構造(図10)、あるいは
延出部41を筒部内壁より離す構造(図11)等が採用
できる。
【0025】
【発明の効果】以上の如く、本発明の燃焼式ヒータによ
れば、気化部材の最下位置に燃料が気化することなく溜
まることを効果的に防止することができ、未燃燃料の排
出や排気エミッションの悪化を回避することができる。
れば、気化部材の最下位置に燃料が気化することなく溜
まることを効果的に防止することができ、未燃燃料の排
出や排気エミッションの悪化を回避することができる。
【図1】本発明の実施例1における燃焼式ヒータの全体
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の実施例2における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例3における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例4における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例5における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図6】本発明の実施例6における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例7における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図8】本発明の実施例8における燃焼式ヒータの全体
断面図である。
断面図である。
【図9】本発明の実施例9における気化プレート設置部
の拡大断面図である。
の拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例10における気化プレート設
置部の拡大断面図である。
置部の拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例11における気化プレート設
置部の拡大断面図である。
置部の拡大断面図である。
【図12】従来例を示す燃焼式ヒータの全体断面図であ
る。
る。
1 ハウジング 2 バーナ 2a 燃焼室 2b 燃料供給室 21,22 筒部(燃焼筒) 3 燃料噴射弁(燃料供給手段) 4 気化プレート(気化部材) 41 延出部 411 先端 6 燃料供給管(燃料供給手段)
Claims (5)
- 【請求項1】 流体流路を設けたハウジング内に、供給
された流体を加熱するバーナを配設した燃焼式ヒータに
おいて、上記バーナの燃焼筒の閉鎖端に燃料供給手段を
設けるとともに、該燃料供給手段の前方位置に板状気化
部材を、燃焼筒の内空間を横断するように設けて、上記
気化部材により燃焼筒の筒内空間を軸方向へ区画して閉
鎖端側の燃料供給室と開口側の燃焼室となし、かつ上記
気化部材の外周縁のうち少なくとも最下位置を、燃焼筒
の内壁に沿って少なくとも燃焼室内へ延出する延出部と
なしたことを特徴とする燃焼式ヒータ。 - 【請求項2】 上記燃料供給手段は、上記気化部材の板
面に向けて燃料を噴射供給する燃料噴射弁である請求項
1記載の燃焼式ヒータ。 - 【請求項3】 燃焼室内へ延出する上記延出部の先端
を、燃焼室の軸心方向へ屈曲せしめた請求項1又は2記
載の燃焼式ヒータ。 - 【請求項4】 上記延出部を燃焼筒の内壁面より離して
設けた請求項1、2又は3記載の燃焼式ヒータ。 - 【請求項5】 流体流路を設けたハウジング内に、供給
された流体を加熱するバーナを配設した燃焼式ヒータに
おいて、上記バーナの燃焼筒の閉鎖端に燃料供給手段を
設けるとともに、該燃料供給手段の前方位置に板状気化
部材を、燃焼筒の内空間を横断するように設けて、上記
気化部材により燃焼筒の筒内空間を軸方向へ区画して閉
鎖端側の燃料供給室と開口側の燃焼室となし、かつ上記
気化部材の外周縁のうち少なくとも最下位置を、燃焼筒
の内壁に沿って燃料供給室内へ延出する延出部となした
ことを特徴とする燃焼式ヒータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6030898A JPH07215043A (ja) | 1994-02-02 | 1994-02-02 | 燃焼式ヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6030898A JPH07215043A (ja) | 1994-02-02 | 1994-02-02 | 燃焼式ヒータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07215043A true JPH07215043A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=12316557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6030898A Withdrawn JPH07215043A (ja) | 1994-02-02 | 1994-02-02 | 燃焼式ヒータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07215043A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6427924B2 (en) | 2000-04-27 | 2002-08-06 | Denso Corporation | Combustion type heater |
-
1994
- 1994-02-02 JP JP6030898A patent/JPH07215043A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6427924B2 (en) | 2000-04-27 | 2002-08-06 | Denso Corporation | Combustion type heater |
DE10120027B4 (de) * | 2000-04-27 | 2006-04-13 | Denso Corp., Kariya | Heizung mit Verbrennung |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |