JPH07215012A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH07215012A
JPH07215012A JP6330237A JP33023794A JPH07215012A JP H07215012 A JPH07215012 A JP H07215012A JP 6330237 A JP6330237 A JP 6330237A JP 33023794 A JP33023794 A JP 33023794A JP H07215012 A JPH07215012 A JP H07215012A
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JP
Japan
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tire
tread
groove
circumferential direction
width
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JP6330237A
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Inventor
Bunichi Yamashita
文一 山下
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、オフロード走行用に適したタイヤ騒
音を低減しうる空気入りタイヤを提供する。 【構成】タイヤ赤道Cの両側かつ略対称位置でタイヤ周
方向にのびる合計4本の縦主溝Gと、この縦主溝G間又
は縦主溝Gとトレッド縁eとの間の少なくとも1つを継
ぐ横溝とによりトレッド面5Sを区分することによっ
て、タイヤ周方向にのびるリブ又はブロックがタイヤ周
方向に並ぶブロック列からなり、かつタイヤ赤道C上を
通る内の突起条体10A、トレッド縁eに沿う外の突起
条体10C、及び内外の突起条体の間に配される中間の
突起条体10Bを形成するとともに、前記中間の突起条
体10Bに、そのタイヤ軸方向略中間位置をタイヤ周方
向にのびかつトレッド巾TWの0.5〜1.5%の溝巾
W1を有し、しかも前記横溝を介してタイヤ周方向に連
続する細溝12を設けてなる空気入りタイヤである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフロード走行用に適
したタイヤ騒音を低減しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の低騒音化、静粛化が強く
望まれており、そのためにはタイヤの騒音も減じること
が必要となる。
【0003】一般にタイヤのトレッド面には、ウエット
グリップ性能等を付与する目的で、タイヤ円周方向の縦
溝及びこれに横切る横溝等を含むトレッド溝が形成され
る。しかしトレッド溝は、排水性を向上させる一方でい
わゆる気柱共鳴を発生させ、タイヤ騒音を増大させる。
この気柱共鳴とは、タイヤが接地する際に空気がトレッ
ド溝と地面とがなす気柱を通ることによって生ずる共鳴
振動であって、1次の共鳴では耳障りな約1000Hz
前後の騒音の主たる音源となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、この気柱共鳴を
低減するために、前記トレッド溝の溝面積及び溝容積を
減ずることが行われるが、これら溝容積の減少は、ウエ
ットグリップ性の低下を招くという問題がある。
【0005】ところで、RV、四輪駆動車などの軟弱
地、氷雪路、砂地といった不整地走行用車両に使用され
るオールラウンドタイプ又はオフロードタイプ等のタイ
ヤは、かかる不整地での十分なトラクション性等を得る
ために、トレッド部をブロックパターン或いはブロック
リブパターンにて形成することが一般的である。
【0006】又このようなブロックパターンは、他のリ
ブパターン、ラグパターン又はリブラグパターンに比べ
ると、一般に溝容積が大きくなり易い。従って、このよ
うなオフロードタイプのタイヤは、舗装されたオンロー
ド走行時、前記大きな溝容積に基づいて気柱共鳴が生じ
やすく、タイヤ騒音が比較的大きいという問題がある。
【0007】本発明者は、かかる問題点に鑑み前記ブロ
ックパターンについて低騒音化を図るべく、タイヤ子午
断面におけるタイヤの周波数応答関数測定を行った。
【0008】タイヤの周波数応答関数測定は、例えば図
4に示すように、加振器Kからの振動をロードセルLを
介してタイヤTに伝播させ、タイヤTを振動状態とす
る。このタイヤTの振動を加速度センサMを用い、図5
に示すようにタイヤ円周方向及びタイヤ子午線方向に夫
々10mm間隔で測定する。
【0009】次に、前記測定を音域周波数の全域に亘っ
て実施し、その測定結果を周波数分析器Nによって分析
し特定周波数域、本例では気柱共鳴音の1次周波数に近
似した962Hzの振動モードの分析結果を図6(タイ
ヤ赤道より左半分を示す)に示すように得た。
【0010】なお、試供タイヤは、後で詳細に述べるが
トレッド面にタイヤ赤道を対称とした左右2本、合計4
本の縦溝を有し、かつタイヤ赤道を通るトレッド中央部
をリブ、その他を前記縦溝に交わる横溝を配することに
よりブロック列としたブロック・リブパターンを具えた
ものである。
【0011】図6に示す位置Aは、タイヤ軸方向のもっ
とも外側の縦溝の溝底位置に又位置Bは、ほぼトレッド
縁に夫々相当する。この図から明らかなように、962
Hzの周波数域において前記位置Aと、この位置Aから
ややタイヤ軸方向外側に向かう位置Bとの間の部分、つ
まりタイヤ軸方向最も外側のブロック列に著しく大きな
振動発生が見られ、この著しく大きな振動が縦溝に基づ
く気柱共鳴をより一層励起していることが種々の実験の
結果判明した。
【0012】そしてこのA−B部分での著しく大きな振
動を抑制することにより、気柱共鳴を低減しうること、
及び前記部分での振動抑制には、タイヤ軸方向最も外側
の縦溝にタイヤ軸方向内側で隣り合うリブ又はブロック
列に縦の細溝を形成することが効果的であることを見出
したのである。
【0013】このように本発明は、ブロックパターン又
はブロックリブパターンにおいて、溝容積を低減するこ
となく気柱共鳴に基づくタイヤ騒音を低減しうる空気入
りタイヤの提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、タイヤ赤道の
両側かつ略対称位置でタイヤ周方向にのびる合計4本の
縦主溝と、この縦主溝間又は縦主溝とトレッド縁との間
の少なくとも1つを継ぐ横溝とによりトレッド面を区分
することによって、タイヤ周方向にのびるリブ又はブロ
ックがタイヤ周方向に並ぶブロック列からなり、かつタ
イヤ赤道上を通る内の突起条体、トレッド縁に沿う外の
突起条体、及び内外の突起条体の間に配される中間の突
起条体を形成するとともに、前記中間の突起条体に、そ
のタイヤ軸方向略中間位置をタイヤ周方向にのびかつト
レッド巾の0.5〜1.5%の溝巾を有し、しかも前記
横溝を介してタイヤ周方向に連続する細溝を設けてなる
空気入りタイヤである。
【0015】なお前記トレッド面は、前記各突起条体の
前記トレッド面での表面積の総和Stと、トレッド面全
表面積Saとの比(St/Sa)を0.55〜0.75
の範囲、かつタイヤ軸を含む子午断面での前記トレッド
面の曲率半径を300〜600mmになしうる。
【0016】
【作用】前記中間の突起条体に円周方向にのびる細溝を
設けた場合には、図3に示す振動モードから明らかなよ
うに、前記大きな振動を生じていた位置A−B間の部分
の振幅が著しく小さくなっていることが判る。これによ
り、特にタイヤ軸方向の最も外側の縦主溝内において、
気柱共鳴が前記振動によりさらに励起されるのを効果的
に抑制でき、タイヤ騒音を低減しうるのである。
【0017】このような細溝は、外の突起条体と、中間
の突起条体とのブロック剛性比を約1000Hz近傍の
振動モードにおいて最適化しうるという知見に基づいて
いる。従来では、前記ブロック剛性比が、気柱共鳴の1
次共振周波数1000Hz近傍の振動モードにおいては
不均衡であったため、外の突起条体に振動エネルギーが
偏って作用していたのである。
【0018】これに対し、外の突起条体と中間の突起条
体とのブロック剛性比を1000Hz近傍の振動モード
において最適化しうることにより、外の突起条体に作用
していた振動エネルギーの一部を、中間の突起条体に荷
担させつつ前記気柱共鳴を励起しない程度のレベルまで
低減することが可能となったのである。
【0019】かかる観点より、前記細溝は、トレッド巾
の0.5〜1.5%の溝巾をすることが必要であり、例
えば実質的に溝巾を有さず単なる接地性を高めたに過ぎ
ない切り込み状のサイピングなどでは、トレッド巾の
0.5%よりも小なる溝巾となり、前記作用効果は奏し
得ないことも本発明者は確認している。逆に前記細溝の
溝巾が、トレッド巾の1.5%を越えると、細溝自身の
溝容積を大とする傾向にあり、この細溝が新たな気柱共
鳴の音源をなす傾向にあるため好ましくない。
【0020】なお図3の振動モード測定結果は、図6の
測定条件と、試供タイヤの細溝以外は共通の条件により
行っており詳細は後に述べる。
【0021】さらに、かかる空気入りタイヤは、前記各
突起条体の前記トレッド面での表面積の総和Stと、ト
レッド面全表面積Saとの比(St/Sa)を0.55
〜0.75の範囲として、大きな溝容積を確保して不整
地などでの牽引力、排水、排土性を高めたオールラウン
ドタイプ又はオフロードタイプのタイヤとして好ましく
実施しうるとともに、前記したようにタイヤ騒音を低減
しうる。なおこの効果は、タイヤ軸を含む子午断面にお
いて、前記トレッド面の曲率半径を300〜600mmと
したときにより一層高められる。
【0022】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において、空気入りタイヤ1は、ビードコア2を
有する一対のビード部3と、各ビード部3からタイヤ半
径方向外方にのびるサイドウォール部4と、このサイド
ウォール部4の外端間を継ぐトレッド部5とを有し、タ
イヤ最大巾WTに対するタイヤ断面高さHの比である偏
平率H/WTを70%以上としたものを例示している。
【0023】又空気入りタイヤ1には、トレッド部5か
らサイドウォール部4をへてビードコア2の廻りで内か
ら外に折返されるカーカス6が架け渡されるとともに、
このカーカス6の外側かつトレッド部5の内方には強靭
なベルト層6が巻装される。
【0024】カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤
道Cに対して60〜90度の角度で配列したいわゆるラ
ジアル又はセミラジアル構造の1層以上のカーカスプラ
イからなり、カーカスコードとして、スチール、又はナ
イロン、レーヨン、ポリエステル等の有機繊維コードが
採用される。
【0025】ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道
Cに対して30度以下の角度で配列した1層以上、本例
では内外2層のベルトプライ7A、7Bから形成され、
各ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードがプライ相
互間で交差するように向きを違えて重置している。なお
ベルトコードとしては、カーカスコードと同様に、ナイ
ロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維コード及び
スチール等の金属コードが用いられる。
【0026】又、本例ではベルト層7とカーカス6との
間に、前記ベルトプライと略同厚さのゴム層8を形成し
たものを示している。このようなゴム層8は、ベルト層
7とカーカス6との間の剛性差を吸収して両者の接合部
における応力集中を緩和する一方、路面の凹凸からトレ
ッド面5Sに伝わる衝撃が、直接カーカス6に伝播、拡
大するのを防止することができる。
【0027】従って、このゴム層8は、一般に、振動周
波数が280〜950Hz程度であるカーカス6などの
タイヤボディ自身の振動ノイズを低減することができ、
気柱共鳴の抑制とは異なる観点からタイヤ低騒音化を可
能とする。
【0028】前記ゴム層8は、前記衝撃によるエネルギ
ーを自らの変形による熱エネルギーへと変換して外部に
放熱する。従って、ゴム層8のゴム組成物は、損失正接
(tanδ)が大きく、減衰特性に優れたゴム組成物を
採用することが望まれ、例えばtanδが0.28〜
0.45程度、本例では0.30としている。なおゴム
層8は、比較的トレッド面近傍に配されることにより、
トレッドへ向けて放熱を確保できタイヤ内部への蓄熱を
最小とする。
【0029】なお損失正接(tanδ)は、岩本製作所
製の粘性スペクトロメータを用いて70℃、周波数20
Hz、静歪率10%、動歪率2%の条件で、4mm巾×3
0mm長さ×1.5mm厚さの短冊状試料を用いて測定した
値である。
【0030】次に、トレッド部5には、タイヤ赤道Cの
両側かつ略対称位置でタイヤ周方向にのびる内側の縦主
溝G1、G1と、外側の縦主溝G2、G2とを含む合計
4本の縦主溝Gを配する。又これらの縦主溝間又は外側
の縦主溝G2とトレッド縁eとの間の少なくとも1つを
継ぐ横溝Yが配される。
【0031】これらの溝により、トレッド面5Sは、図
2に示すようにタイヤ周方向にのびるリブR又はブロッ
クB1、B2がタイヤ周方向に並ぶブロック列からなる
合計5本の突起条体10を形成する。
【0032】この突起条体10は、タイヤ赤道C上を通
る内の突起条体10A、トレッド縁eに沿う外の突起条
体10C、10C、及び内外の突起条体10A、10C
の間に配される中間の突起条体10B、10Bからな
る。
【0033】本実施例では、前記内の突起条体10A
は、内側の縦主溝G1、G1間に形成するタイヤ周方向
に連なるリブRであり、タイヤ赤道を挟んでトレッド巾
TWの15%程度のリブ巾を具えている。又前記中間の
突起条体10Bは、内側、外側の各縦主溝G1、G2と
横溝Y1とで囲むブロックB1からなるブロック列RB
1であり、さらに前記外の突起条体10Cは、外側の縦
主溝10Cとトレッド縁eと横溝Y2とで囲むブロック
B2からなるブロック列RB2として形成され、そのブ
ロック列RB2の領域は、トレッド縁eから前記トレッ
ド巾TWの20%程度のブロック列巾を有しているもの
を示している。
【0034】又前記縦主溝Gは、直線状又はジグザグ、
本例では略ジグザグ状にくり返して折曲がり、又前記横
溝Yは、前記ブロック列RB1、RB2において、タイ
ヤ周方向に距離を隔てたタイヤ軸方向にのびる軸方向成
分YA、YCをタイヤ周方向にのびる周方向成分YBで
繋ぐ略Z字状をなしたものを例示している。なおこの横
溝Yは、直線状としても良く、本例ではその軸方向成分
YA、YCの溝端は、前記縦主溝Gのジグザグ状のコー
ナ、又はトレッド縁eに接続される。
【0035】前記縦主溝Gの溝巾GWは、好ましくはト
レッド巾TWの3〜8%程度、好ましくは3〜5%程度
であって、又縦主溝Gの溝深さGDは7〜15mm例えば
10mm程度としている。又横溝Yの溝巾は、トレッド巾
TWの2〜7%、好ましくは3〜5%であり、同溝深さ
は本例では縦主溝Gのそれに従う。
【0036】さらに、前記各突起条体10のトレッド面
5Sでの表面積の総和Stである陸部面積と、トレッド
面全表面積Saとの比(St/Sa)を0.55〜0.
75の範囲、かつトレッド面5Sの曲率半径ROを30
0〜600mmに設定することが、十分な溝容積と最適な
接地面を確保してオフロード走行時の必要なトラクショ
ン性、排水、排土性及び制動性を維持しうる点で好まし
い。なお前記曲率半径ROは、タイヤに規格最大空気圧
を充填した無負荷状態において特定している。
【0037】又本発明では、前記中間の突起条体10B
に、この突起条体10Bのタイヤ軸方向の略中間位置
を、前記横溝Y、とりわけ本例では突起条体10Bのタ
イヤ軸方向の略中間位置に配された周方向成分YBを介
してタイヤ周方向に連続する細溝12を設けている。な
お本明細書において「突起条体10Bのタイヤ軸方向の
略中間位置」とは、突起条体10Bがタイヤ軸方向の内
側に最も張出す内縁と外側に最も張出す外縁との間の略
中央の位置であって、前記外縁と内縁の中心線から±1
0%程度の偏心はこれを包含する。
【0038】前記細溝12は、その溝巾W1を前記トレ
ッド巾TWの0.5〜1.5%、好ましくは1〜1.5
%とした本例では直線状の溝として形成し、タイヤに使
用内圧を充填した時の非接地時に、相互の溝壁が接触し
ない程度の溝巾としている。例えば、タイヤサイズが2
65/70R15程度であるとき、前記細溝12は、溝
巾W1が2〜3mm程度が好ましく、溝深さD1は、前記
縦主溝Gの溝深さGDの0.3〜0.8倍程度としてい
る。
【0039】この細溝12は、直線溝とすることが好ま
しいが、ジグザグ溝に形成することもでき、かかる場合
にはジグザグの中心が前記中間位置に配置されかつジグ
ザグのふれ巾は前記突起条体10Bの内縁と外縁の中心
線から左右に5mm程度とする。
【0040】このような細溝12の形成は、外側の縦主
溝G1、G1の溝底からタイヤ軸方向外側の外の突起条
体10Cの一部分にかけて従来発生していた、900〜
1000Hz程度の周波数域での大きなタイヤ振動を抑
制する効果があり、これにより特に、外側の縦主溝G1
における気柱共鳴の励起を防止し、その発生を抑制する
のは、既に作用の項で述べた通りである。
【0041】なお細溝12による気柱共鳴の抑制効果
は、前記偏平率H/WTが70%以上のタイヤにおいて
最も効果的に発揮されることが種々の実験の結果判明し
ている。さらに、前記抑制効果は、細溝12のタイヤ赤
道Cからのタイヤ軸方向の距離LOがタイヤトレッド巾
TWの1/8〜1/4倍、つまり中間の突起条体10B
の中間位置を、タイヤ赤道Cから前記距離LO隔てると
良い。
【0042】(具体例)図1に示す構造をなすタイヤサ
イズ265/70R15のタイヤを表1の仕様に基づき
試作するとともに(実施例品)、前記周波数応答関数測
定を行った。図3には、903Hzにおける振動モード
の結果を示しており、タイヤの振幅が著しく小さくなっ
ているのは既に述べたとおりである。なお、図6に示し
たタイヤは、前記実施例品から前記細溝を取り去った本
発明外のタイヤ(比較例品)であり、その他は共通の仕
様である。
【0043】
【表1】
【0044】次に、前記実施例品と比較例品について、
騒音テストを行った。騒音テストは、実施例品、比較例
品を夫々、JISに規定する適用リムに2.0kg/cm2
の内圧を付与した状態で装着し、2500ccクラスの
四輪駆動車の全輪に装着し、タイヤ一本当たり500kg
の荷重のもとでテストコースにおける惰行走行時の通過
騒音を測定している。なお惰行走行時の通過速度は段階
的に各速度で測定し、又惰行走行距離は50mである。
【0045】又通過騒音は、コースの中間点において走
行中心線から横に7.5m、テスト路面から高さ1.2
mの位置に設置した定置マイクロホンにより測定し、そ
の最大音圧レベルをdB(A)で測定した。
【0046】騒音テストの結果を図8に示している。図
から明らかなように、各走行速度に亘り、実施例品は、
比較例品よりも音圧レベルを低減している。特に実用走
行区域である40〜60km/hにおいて、より高い騒
音低減効果を発揮していることも確認し得た。
【0047】
【発明の効果】本発明は、比較的溝容積の大なるブロッ
ク、又はブロックリブパターンの空気入りタイヤの気柱
共鳴などを溝容積を減じることなく抑制でき、タイヤ騒
音を低減しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの子午断面図で
ある。
【図2】そのトレッドパターンを示す平面である。
【図3】本発明のタイヤの振動モードを示す線図であ
る。
【図4】周波数応答関数測定を説明する線図である。
【図5】周波数応答関数測定を説明する線図である。
【図6】従来タイヤの振動モードを示す線図である。
【図7】比較例タイヤのトレッドパターンを示す平面図
である。
【図8】具体例におけるタイヤ騒音テストの結果を示す
線図である。
【符号の説明】
5S トレッド面 10A 内の突起条体 10B 中間の突起条体 10C 外の突起条体 12 細溝 B1、B2 ブロック C タイヤ赤道 e トレッド縁 G 縦主溝 G1 内側の縦主溝 G2 外側の縦主溝 R リブ RB1、RB2 ブロック列 Y、Y1、Y2 横溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤ赤道の両側かつ略対称位置でタイヤ
    周方向にのびる合計4本の縦主溝と、この縦主溝間又は
    縦主溝とトレッド縁との間の少なくとも1つを継ぐ横溝
    とによりトレッド面を区分することによって、タイヤ周
    方向にのびるリブ又はブロックがタイヤ周方向に並ぶブ
    ロック列からなり、かつタイヤ赤道上を通る内の突起条
    体、トレッド縁に沿う外の突起条体、及び内外の突起条
    体の間に配される中間の突起条体を形成するとともに、 前記中間の突起条体に、そのタイヤ軸方向略中間位置を
    タイヤ周方向にのびかつトレッド巾の0.5〜1.5%
    の溝巾を有し、しかも前記横溝を介してタイヤ周方向に
    連続する細溝を設けてなる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記トレッド面は、前記各突起条体の前記
    トレッド面での表面積の総和Stと、トレッド面全表面
    積Saとの比(St/Sa)を0.55〜0.75の範
    囲、かつタイヤ軸を含む子午断面での前記トレッド面の
    曲率半径を300〜600mmとしたことを特徴とする請
    求項1記載の空気入りタイヤ。
JP6330237A 1993-12-10 1994-12-05 空気入りタイヤ Pending JPH07215012A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104943478A (zh) * 2014-03-25 2015-09-30 住友橡胶工业株式会社 充气轮胎

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104943478A (zh) * 2014-03-25 2015-09-30 住友橡胶工业株式会社 充气轮胎

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