JPH07213628A - イオントフォレシス用マトリックス - Google Patents

イオントフォレシス用マトリックス

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JPH07213628A
JPH07213628A JP6272137A JP27213794A JPH07213628A JP H07213628 A JPH07213628 A JP H07213628A JP 6272137 A JP6272137 A JP 6272137A JP 27213794 A JP27213794 A JP 27213794A JP H07213628 A JPH07213628 A JP H07213628A
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Katsumi Iga
勝美 伊賀
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Yukihiro Matsumoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薬物の利用効率を著しく高めた実用的なイオン
トオフォレシス用マトリックスを提供する。 【構成】厚さ0.05mm未満の薬物含有層を含んでな
るイオントフォレシス用マトリックス。 【効果】本発明のイオントフォレシス用マトリックスを
用いてイオントフォレシスを行うことにより、薬物放出
のコントロールが容易で、薬物が効率よく経皮吸収さ
れ、マトリックスに含有させる薬物量を通常の使用量よ
り少なくし得る、しかも皮膚のただれ等の副作用もほと
んどない。薬物がペプチドである場合、薄膜とすること
で水による分解を抑制し、安定化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオントフォレシス用
の新規マトリックスに関する。
【0002】
【従来の技術】イオントフォレシス (Iontophoresis)
は外的刺激に電気を用いた経皮吸収促進システムで、そ
の原理は主に通電により陰極および陽極間に生じた電界
中を正にチャージした分子は陽極から出て陰極へ、負に
チャージした分子は陰極から出て陽極へ移動する力に基
づいて薬物分子の皮膚バリヤー透過を促進する〔ジャー
ナル・オブ・コントロールド・リリース(Journal of C
ontrolled Release)18巻,1992年,213−2
20頁;アドバンスト・ドラッグ・デリバリー・レビユ
ウ(Advanced Drug Delivery Review)9巻,1992
年,119頁;ファルマシウチカル・リサーチ(Pharma
ceutical Research)3巻,1986年,318−32
6頁参照〕。最近の合成技術、遺伝子工学の進歩により
天然に存在するペプチドあるいは蛋白質もしくはこれら
のアミノ酸組成を変化させたものや化学的修飾を加えた
誘導体が、純粋にかつ大量に生産されるようになり医薬
品としての応用が期待されている。しかしその一方で微
量で多様な生理活性を有するこれらのペプチドや蛋白質
を限定された疾病で薬効を最大限に発揮させ副作用を最
小限に抑えるためには厳密な投薬コントロールが要求さ
れる。例えば副甲状腺ホルモンやその活性フラグメント
は骨に対して造骨作用と破骨作用という相反する作用を
有しているが、間欠的に投与することで造骨作用が強く
発現して、骨粗鬆症の治療薬に利用されている。
【0003】ところが、一般にこのような生理活性ペプ
チドあるいは蛋白質は胃腸管内で消化液によって分解さ
れたり、消化壁の分解酵素によって加水分解を受け、吸
収が悪いことが知られている。従って充分な薬効を期待
するためにはこれらの生理活性ペプチドあるいは蛋白質
の投与方法は通常、経口投与ではなく注射による投与が
行われているが、患者に与える苦痛は大きく、また自己
投与が出来ないことも患者には大きな負担である。特に
上記の副甲状腺ホルモンの活性フラグメントのような間
欠的な連続投与を要求される場合はなおさらである。製
薬分野においてこうした生理活性ペプチドや蛋白質に対
応できる新しい薬物送達システム(ドラッグデリバリー
システム)としてイオントフォレシスが精力的に研究さ
れている。特開平4−224770号公報には、一対の
電極に薬物を配合し、双方の電極間に印加される電圧の
正・負を各々交互に切り替えるための電圧調節手段を具
備したイオントフォレシス用装置が記載されている。カ
ナダ公開特許204994号公報には、陰陽両電極に薬
物を含有し、陰極を高pHに陽極を低pHに保つことを
特徴とするイオントフォレシス用装置が記載されてい
る。米国特許第5042975号公報には、イオントフ
ォレシスにおける、薬物の等電点と電極のpHとが薬物
の吸収性に及ぼす影響について記載されている。特開昭
63−102768号公報には、電極層と薬物含有層と
の間に水分分離補給層を配置し、さらに電極層の外側に
密封内カバーを設けたイオントフォレシス用のプラスタ
ーが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
イオントフォレシスの方法では、薬物の吸収が十分でな
かったり、経時的に吸収が低下する欠点を有し、そのま
ま実用に供するには問題点があった。かかる現状に鑑
み、本発明は、薬物の利用効率を著しく高めた実用的な
イオントフォレシス用マトリックスを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意研究をすすめたところ、薬
物を含有し厚さ0.05mm未満の薬物含有層を含んで
なるイオントフォレシス用マトリックスを用いてイオン
トフォレシスを行うと、薬物の経皮吸収性が著しく増大
するこを見いだし、さらに鋭意研究を重ねた結果、本発
明を完成した。即ち本発明は、(1)薬物を含有し厚さ
0.05mm未満の薬物含有層を含んでなるイオントフ
ォレシス用マトリックス、(2)薬物含有層が水溶性の
高分子物質よりなる上記(1)記載のマトリックス、
(3)高分子物質がセルロース誘導体である上記(2)
記載のマトリックス、(4)薬物含有層がさらに水溶性
のカルボン酸を含有する上記(1)記載のマトリック
ス、(5)カルボン酸が炭素数2から6の脂肪族カルボ
ン酸である上記(4)記載のマトリックス、(6)薬物
が分子内に少なくとも1個の塩基性官能基を有する生理
活性ペプチドである上記(1)記載のマトリッス、
(7)ペプチドの分子量が約7000以下である上記
(6)記載のマトリックス、(8)ペプチドの等電点が
約5.5以上である上記(6)記載のマトリックス、
(9)薬物がカルシウム調節ホルモンである上記(1)
記載のマトリックス、(10)カルシウム調節ホルモン
が副甲状腺ホルモン、その誘導体またはそれらの塩であ
る上記(9)記載のマトリックス、(11)カルシウム
調節ホルモンがカルシトニン、その誘導体またはそれら
の塩である上記(9)記載のマトリックス、(12)上
記(1)記載のイオントフォレシス用マトリックスに通
電/非通電のサイクルを繰り返すことを特徴とするイオ
ントフォレシス、(13)パルス直流電流を通電するこ
とを特徴とする上記(12)記載のイオントフォレシ
ス、(14)連続直流電流を通電することを特徴とする
上記(12)記載のイオントフォレシス、(15)直流
電流を約0.01から約4mA/cm2の電流値で通電
することを特徴とする上記(13)または(14)記載
のイオントフォレシスに関する。
【0006】本発明における薬物は、経皮吸収され得る
薬物であればいかなる薬物でも用いることができる。好
ましくは経皮吸収性を有し、カチオン化し得る薬物で、
カチオン化した状態で水溶性である薬物が用いられる。
該薬物の好ましい具体例として、例えば分子内に少なく
とも1個の塩基性官能基(例えばアミノ基等)を有する
生理活性ペプチドまたは分子内に少なくとも1個の塩基
性官能基を有する非ペプチド薬、より好ましくは分子内
に少なくとも1個の塩基性官能基を有する生理活性ペプ
チドが挙げられる。該ペプチドの等電点は、約5.5以
上であることが好ましく、さらに約5.5〜約13であ
ることが好ましい。さらに約6〜約12であることが特
に好ましい。薬物の水溶性は、水とn−オクタノールと
の油水分配率で定義され、n−オクタノール/水溶解度
の比が1以下の薬物への適用が好ましく、0.1以下の
薬物への適用がより好ましい。
【0007】油水分配率の測定は、「物理化学実験法」
鮫島実三郎著、裳華房刊、昭和36年に記載された方法
に従えばよい。すなわち、まず試験管中にn−オクタノ
ールおよびpH5.5の緩衝液(1対1の等量混合物)
を入れる。該緩衝液としては例えばゼーレンゼン(Sφe
renzen)緩衝液〔エルジェブニッセ・デア・フィジオロ
ジー(Ergeb. Physiol.) 12, 393(1912)〕、クラークル
ブス(Clark-Lubs)緩衝液〔ジャーナル・オブ・バクテ
リオロジー(J. Bact.) 2(1), 109, 191(1917)〕、マク
イルベイン(MacIlvaine)緩衝液〔ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.) 49, 1
83(1921)〕、ミカエリス(Michaelis)緩衝液〔ディ・
バッサー−シュトッフイオネンコンツエントラチオン(D
ie Wasser-stoffionenkonzentration.) p. 186(191
4)〕、コルソフ(Kolthoff)緩衝液〔バイオヘミシェ・
ツアイトシュリフト(Biochem. Z.) 179, 410(1926)〕な
どが挙げられる。これらの薬物を適宜量投入し、さらに
栓をして恒温槽(25℃)に浸し、しばしば強く振盪す
る。そして薬物が両液層間に溶け、平衡に達したと思わ
れる頃、液を静置あるいは遠心分離し、上下各層より別
々にピペットにて一定量の液をとり出し、これを分析し
て各層の中における薬物の濃度を決定し、n−オクタノ
ール層中の薬物の濃度/水層中の薬物の濃度の比をとれ
ば、油水分配率となる。
【0008】なお本明細書において、アミノ酸,ペプチ
ド等に関し、略号で表示する場合、IUPAC−IUB
コミッション・オン・バイオケミカル・ノーメンクレ
ーチャー(Commission on Biochemical Nomenclature)
による略号あるいは当該分野における慣用略号に基づく
ものとし、また、アミノ酸に光学異性体があり得る場
合、特に明示しなければL体を示すものとする。
【0009】上記生理活性ペプチドの好ましい具体例と
して、例えば黄体形成ホルモン放出ホルモン(以下、L
H−RHと略記)、LH−RHと同様な作用を有する誘
導体、例えば式(I) (Pyr) Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5 (I) 〔式中、R1 は His、Tyr、Trp または p-NH2-Phe、R2
Tyr または Phe、R3 はGly または D型のアミノ酸残
基、R4は Leu、Ile または Nle、R5 は Gly-NH-R6(R6
は H または水酸基を有していてもよい低級アルキル
基)または NH-R6(R6は前記と同意義)を示す〕で表さ
れるポリペプチドまたはそれらの塩〔米国特許第385
3837号、同第4008209号、同第397285
9号、英国特許第1423083号、プロシーデイング
ス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンス (Proceedings of the National Academy of Scien
ce)第78巻、6509〜6512頁(1981年)参
照〕;LH−RH拮抗物質、例えば式(II) N-α-t-ブトキシカルボニル-O-ベンジル-Ser-Trp-Ser-Tyr-X1 -Leu-Arg-Pro-GlyNH2 (II) 〔式中、X1 は D-Ser または D-Trp を示す〕で表され
るポリペプチドまたはそれらの塩(米国特許第4086
219号、同第4124577号、同第4253997
号、同第4317815号参照);インスリン;ソマト
スタチン,ソマトスタチン誘導体、例えば式(III)
【化1】 〔式中、Y は D-Ala,D-Ser または D-Val、Z は Asn
または Ala を示す〕で表されるポリペプチドまたはそ
れらの塩(米国特許第4087390号、同第4093
574号、同第4100117号、同第4253998
号参照);副腎皮質刺激ホルモン(ACTH);メラノ
サイト刺激ホルモン(MSH);甲状腺刺激ホルモン放
出ホルモン(以下、TRHと略記)、その誘導体、例え
ば式(IV)
【化2】 〔式中、X' は4,5または6員複素環基を、Y' はイミ
ダゾール−4−イルまたは4−ヒドロキシフェニルを、
Z' は CH2 または S を、R1'、R2' は同一または異なっ
て水素もしくは低級アルキル基を、R3' は水素または置
換基を有していてもよいアラルキル基を示す〕で表され
る化合物またはそれらの塩(特開昭50−121273
号、特開昭52−116465号公報参照);副甲状腺
ホルモン(以下、PTHと略記)、その誘導体、例えば
式(V) R1"-Val-Ser-Glu-Leu-R2"-His-Asn-R3"-R4"-R5"-His-Leu-Asn-Ser-R6"-R7"-Arg- R8"-Glu-R9"-Leu-R10"-R11"-R12"-Leu-Gln-Asp-Val-His-Asn-R13" (V) 〔式中、R1" は Ser または Aib、R2" は Met または天
然型の脂溶性アミノ酸、R3" は Leu、Ser、Lys または
芳香族アミノ酸、R4" は Gly またはD-アミノ酸、R5"
は Lys または Leu、R6" は Met または天然型の脂溶性
アミノ酸、R7" は Glu または塩基性アミノ酸、R8" は
Val または塩基性アミノ酸、R9" は Trp または 2-(1,3
-ジチオラン-2-イル)Trp、R10" は Arg または His、R
11" は Lysまたは His、R12" は Lys,Gln または Le
u、R13" は Phe または Phe-NH2 を示す〕で表されるペ
プチドまたはそれらの塩(特開平5−32696号、同
第4−247034号、ヨーロッパ特許公開第5106
62号、同第477885号、同第539491号公報
参照)、ヒト型PTHのN末端(1→34位)のペプチ
ドフラグメント〔以下、hPTH(1→34)と略記〕
など〔G.W.Tregearら、エンドクリノロジー(Endocrino
logy)、93、1349−1353(1973)〕;バ
ソプレシン、バソプレシン誘導体{デスモプレシン〔日
本内分泌学会雑誌、第54巻、第5号、第676〜69
1頁(1978)〕参照};オキシトシン;カルシトニ
ン、カルシトニンと同様な作用を有する誘導体、例えば
式(VI)
【化3】 〔式中、X” は2−アミノスベリン酸〕で表される化合
物またはそれらの塩〔エンドクリノロジー(Endocrinolo
gy)1992、131/6(2885−2890)〕;
グルカゴン;ガストリン;セクレチン;コレシストキニ
ン;アンジオテンシン(I、II);エンケファリン、エ
ンケファリン誘導体、例えば式(VII)
【化4】 〔式中、R1'''と R3'''は水素または炭素数1から6の
アルキル基、R2''' は水素または D-α-アミノ酸、
R4''' は水素または炭素数1から8の置換されていても
よい脂肪族アシル基を示す〕で表されるペプチドまたは
それらの塩(米国特許第4277394号、ヨーロッパ
特許出願公開第31567号公報参照)等のオリゴペプ
チドおよびエンドルフィン;キョウトルフィン;インタ
ーロイキン(IからXI);タフトシン;サイモポイエチ
ン;胸腺液性因子(THF);血中胸腺因子(FTS)
およびその誘導体、例えば式(VIII) PGlu-X'''-Lys-Ser-Gln-Y'''-Z'''-Ser-Asn-OH (VIII) 〔式中、X'''は L- または D-Ala、Y'''及び Z'''は各
々 Gly または炭素数3から9の D-アミノ酸を示す〕で
表されるペプチドまたはそれらの塩(米国特許第422
9438号参照);およびその他の胸腺ホルモン〔サイ
モシン α1およびβ4、サイミックファクター X等、医
学のあゆみ、第125巻、第10号、835−843頁
(1983年)〕;モチリン;デイノルフィン;ボムベ
シン;ニュウロテンシン;セルレイン;ブラディキニ
ン;ウロキナーゼ;サブスタンスP;ポリミキシンB;
コリスチン;グラミシジン;バシトラシン;タンパク合
成刺激ペプチド(英国特許第8232082号);胃酸
分泌抑制ポリペプチド(GIP);バソアクティブ・イ
ンティスティナル・ポリペプチド〔vasoactive intesti
nal polypeptide(VIP)〕;プレートレット−ディ
ライブド・グロース・ファクター〔platelet-derived g
rowth factor(PDGF)〕;成長ホルモン分泌因子
(GRF,ソマトクリニン);インターフェロン(α、
β、γ);スーパーオキシドジスムターゼ;シクロスポ
リン、その誘導体またはそれらの塩などが好ましい。
【0010】これらの生理活性ペプチドはヒト型でも他
の動物、たとえばウシ、ブタ、ニワトリ、サケ、ウナギ
由来のものでもよく、さらにはヒトとそれら動物由来の
もののキメラ体でもよい。さらに一部構造を変化させた
活性誘導体でもよい。例えば、ブタ由来のインスリン
や、カルシトニンではブタ、ニワトリ、サケ、ウナギ由
来のものあるいはヒトとサケのキメラ体であって、例え
ば式(IX) Cys-Gly-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Met-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys- Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Pro (IX) で表されるペプチド〔エンドクリノロジー(Endocrinolo
gy)1992,131/6(2885−2890)〕な
どが挙げられる。上記生理活性ペプチドの中では、TR
H、LH−RH、エンケファリン、バソプレシン、イン
スリン、hPTH(1→34)、PTH、カルシトニン
が更に好ましく、hPTH(1→34)、PTH、カル
シトニンが特に好ましい。
【0011】非ペプチド薬の好ましい具体例として、例
えばモルヒネあるいはブプレノルフィンなどの麻薬性鎮
痛剤、硝酸イソソルバイトあるいはプロプラノロールな
どの狭心症治療薬、フェンタニル、スコポラミン、リド
カイン、ピロカルピンなどが挙げられる。薬物含有層に
含有される薬物は薬物含有層に部分あるいは完全溶解し
ていてもよく、また固体状態で分散していてもよい。薬
物の薬物含有層への配合量は、使用する薬物の種類、投
与対象動物(例、マウス,ラット,ウシ,ウマ,サル,
人等の温血哺乳動物)、投与部位(例、腕,腹部,背部
等)により種々異なるが、薬物の有効量であればよい。
例えば、ヒト副甲状腺ホルモン,その誘導体またはそれ
らの塩を成人(体重50kg)へ投与するための薬物含
有層は、薬物含有層に該薬物を好ましくは約0.01か
ら約20重量%、さらに好ましくは約0.03から約1
6重量%、特に好ましくは約0.05から約14重量%
含有させる。該マトリックスを一回の使用において、好
ましくは約0.02から約1g、特に好ましくは約0.
05から約0.5g用いる。
【0012】本発明のイオントフォレシス用マトリック
スの薬物含有層の厚さは自己保形性を維持できる程度で
あれば薄いほど好ましい。具体的には、例えば0.05
mm未満が好ましい。さらに約0.005から0.05
mm未満がより好ましく、約0.01から約0.03m
mが特に好ましい。薬物含有層の重量は、好ましくは約
0.02から約2g、特に好ましくは約0.05から約
0.5gである。本発明のイオントフォレシス用マトリ
ックスの薬物含有層の形状は皮膚に適合して期待する吸
収が得られる形状であればどのようなものでもよい。例
えば円や長円や正方形あるいは長方形のフィルム状ない
しシート状の形状などが挙げられる。また好ましい断面
積は約0.5cm2から約150cm2 で、より好まし
くは約1cm2から約50cm2である。
【0013】本発明のイオントフォレシス用マトリック
スの薬物含有層を製造するための好ましい基剤として
は、例えば水に対する溶解度が、約20±5℃で約10
%(w/v)以上のフィルム形成能を有する水溶性の高
分子物質が用いられる。該水溶性の高分子物質として
は、例えばファーム・テク・ジャパン(Pharm Tech Jap
an)、7巻、第51〜79頁(1991年)に記載され
た一般に錠剤などのフィルムコーティングに用いられる
高分子で水溶性のフィルム基剤が挙げられる。さらに具
体的には、例えば水溶性のセルロース誘導体(例、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等)、水溶性多糖類(例、デキストリン、プ
ルラン、アルギン酸ナトリウム等)、水溶性のタンパク
質(例、ゼラチン等)などが挙げられる。水溶性のセル
ロース誘導体が特に好ましい。上記フイルム基剤は単独
あるいは複数を適宜の割合で組み合わせてもよい。
【0014】また上記薬物含有層用の基剤の他にそれ自
身では薬物含有層を形成しないが添加剤として用いれば
薬物含有層の特性を改善したり、水分との反応速度や反
応後の粘性を変えることにより薬物の放出を調整できる
物質を配合してもよい。該物質としては、各種分子量の
ポリエチレングリコール(例、PEG-6000)、ポリビニー
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニ
ールポリマー、アルブミン、コラーゲン、カンテン、グ
リセリン、各種アミノ酸、しょ糖、ぶどう糖、マニトー
ルなどの糖類やTween80やHCO60などの界面
活性剤などが挙げられる。またそれぞれの薬物がその皮
膚から吸収されるための溶解補助剤(例、αCD、βC
D、γCDなどのシクロデキストリン類など)、抗酸化
剤(例、ビタミンCおよびビタミンEなど)、薬物吸収
促進剤(例、エイゾンや脂肪酸など)などをさらに添加
し得る。さらに薬物が生理活性ペプチドである場合、薬
物のマトリックス内での分解を防ぐためのアプロチニン
(aprotinin)、カモスタット(camostat mesilate)、
キモスタチン(chymostatin)などの酵素阻害剤を配合
してもよい。また皮膚に保水性を持たせることにより高
い吸収性を得る目的で、尿素、ヒアルロン酸、レシチ
ン、セラミドまたは合成の脂質などを用いて調製された
リポソームなどを配合することもできる。
【0015】また薬物の放出性を制御する目的で、上記
添加物以外に、必ずしも水溶性ではないフイルム基剤あ
るいは特定のpH範囲で溶解するフィルム基剤(ファー
ム・テク・ジャパン, 7巻: 51−79頁,1991
年)が適当量配合されてもよい。そのようなフィルム基
剤としてメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロ
ース、酢酸フタール酸セルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、アルファー化デンプン、アミノアクリルメタ
アクリレートコポリマー(オイトラギットE、オイトラ
ギットRS)、メタアクリル酸コポリマー(オイトラギ
ットL、オイトラギットS)、アルギン酸プロピレング
リコールエステル(キミロイド)、精製セラック、白色
セラックなどが挙げられる。上記フィルム基剤以外の添
加物の配合濃度は、フィルム特性を維持できる範囲内で
あれば特に規定しない。
【0016】本発明のイオントフォレシス用マトリック
スの薬物含有層は、さらに水溶性カルボン酸を含有させ
てもよい。この場合、水溶性カルボン酸の配合量は、具
体的には、例えば薬物のモル数とカルボン酸のモル当量
数(カルボン酸のモル数×カルボン酸の電荷数)の比が
約1:20から約1:400、好ましくは約1:40か
ら約1:400となるように配合することが好ましい。
上記水溶性カルボン酸の好ましい例として、例えば水溶
性脂肪族カルボン酸が挙げられる。より好ましくは、炭
素数2から6の水溶性脂肪族カルボン酸が挙げられる。
特に好ましくは、1から5個の水酸基を有していてもよ
い炭素数2から6の脂肪族モノ、ジおよびトリカルボン
酸である。該水溶性カルボン酸の具体例としては、例え
ば酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、乳
酸、グルコン酸、グルクロン酸、マロン酸、コハク酸、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フタル酸、マレイン酸等
が挙げられる。これらの中で、酢酸、プロピオン酸、ア
スコルビン酸、乳酸、グルコン酸、グルクロン酸、マロ
ン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイ
ン酸が更に好ましい。特に、クエン酸、酒石酸、コハク
酸が好ましい。これら水溶性カルボン酸は、薬理効果を
示さない水溶性カルボン酸が好ましい。上記水溶性カル
ボン酸は、その塩として用いてもよく、例えばアルカリ
金属(例、ナトリウム,カリウム等),アンモニア,有
機アミン類〔例、アルキルアミン類(例、ジエチルアミ
ン,トリエチルアミン等),芳香族アミン類(例、ピリ
ジン,ルチジン等)等〕等の塩基と上記ジまたはトリカ
ルボン酸との塩が挙げられる。具体例を挙げれば、クエ
ン酸モノナトリウム塩,酒石酸モノナトリウム塩,コハ
ク酸モノカリウム塩等である。
【0017】水溶性カルボン酸における水溶性は、該カ
ルボン酸1gまたは1mlを20±5℃において溶かす
に要する水の量により示される。本発明には該水量が好
ましくは約10ml未満、さらに好ましくは約5ml未
満、特に好ましくは約1ml未満のカルボン酸が用いら
れる。本発明のイオントフォレシス用マトリックスの薬
物含有層は、例えば次のようにして製造される。薬物含
有層用の基剤を溶媒に溶解し、この溶液に薬物を溶解あ
るいは分散させ、必要であれば上記各種添加剤を加え均
一とした後、鋳型に流し込み、冷蔵庫内あるいは乾燥剤
の入ったデシケーター内あるいは約20±5℃で自然乾
燥させるかあるいは減圧(例、約0.01〜約0.1気
圧)加温(例、約30〜約60℃)下で乾燥させるかあ
るいは凍結乾燥することにより製造する。上記溶媒とし
ては、水、ケトン類(例、アセトン,エチルメチルケト
ン等)、アルコール類(例、エタノール,メタノール
等)などが用いられる。その際、柔軟可塑剤として、
水,ポリエチレングリコール,プロピレングリコール,
グリセリンなどが、また、誘電性を付与するための電解
質としては塩化ナトリウム,炭酸ナトリウム,リン酸,
クエン酸ナトリウムなどが適宜配合される。
【0018】基剤の使用量は、基剤の種類、薬物含有層
の形状(例、フイルム状,シート状等)などにより異な
るが、薬物含有層の自己保形性を維持し得る程度に用い
る。例えば、水溶液とした場合の濃度が、好ましくは約
0.1から約30重量%、より好ましくは約0.5から約
20重量%、特に好ましくは約1から約15重量%とな
る量を用いる。各原料の配合量は、最終製品における各
原料の量が、前述の範囲を満たすように適宜選択され
る。本発明のイオントフォレシス用マトリックスは、薬
物含有層のみからなるマトリックスとしても、または薬
物含有層と電極用マトリックスとの組み合わせからなる
マトリックスとしても用いられる。薬物含有層のみから
なるマトリックスとして用いる場合、例えば予め湿らせ
ておいた皮膚に接着させて用いることができる。薬物含
有層と電極用マトリックスとの組み合わせからなるマト
リックスとして用いる場合、本イオントフォレシス用マ
トリックスが投与部位に確実に投与できるためには、薬
物含有層の投与前の好ましい形態として、例えば薬物含
有層の一方の面がそれとは別の支持膜に緩く接着してい
て、電極用マトリックスに接触させると支持膜から容易
に剥離して、その投与面に正確に接着するような形態を
とることが好ましい。このような支持膜の材質として
は、表面をワックス、シリコン、ラテクッスあるいはフ
ッ素樹脂などで被覆された紙やプラスチック等が挙げら
れる。
【0019】電極用マトリックスの基剤としては、皮膚
に悪影響(刺激,腐食等)を及ぼさず、皮膚密着性に富
み、且つ導電性を示す基剤であればいかなるものも用い
ることができる。該基剤の好ましい例としては、例えば
親水性樹脂または高分子化合物が用いられる。親水性樹
脂としては、たとえばポリアクリルアミド,ポリアクリ
ル酸またはそのアルカリ金属塩またはそのエステル等の
アクリル系樹脂,ポリビニルピロリドン,ポリビニルア
ルコール,ポリビニルエチルエーテルおよびそのコーポ
リマー等のビニル系樹脂,トラガントガム,カラヤガム
等の天然多糖類などが、また、高分子化合物としては、
メチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース,ヒアルロン酸また
はそのアルカリ金属塩などが挙げられる。
【0020】電極用マトリックスとしては、綿,濾紙,
メンブランフィルターなどの素材に導電性を付与したも
のを用いることもできる。電極用マトリックスは、自己
保形性を維持しうる程度に調製し、フィルム状ないしシ
ート状に展延する。電極用マトリックスは、例えば上記
電極用マトリックスの基剤を水に溶解、成形し製造する
ことができる。電極用マトリックスは、さらに水溶性カ
ルボン酸を含有させてもよい。該水溶性カルボン酸とし
ては、上記の水溶性カルボン酸が用いられる。電極用マ
トリックスは、薬物含有層を支持するだけでなく、水分
または上記の水溶性カルボン酸を供給することもでき
る。
【0021】本発明のイオントフォレシス用マトリック
スを、自体公知の方法により適当な電源と組み合わせて
イオントフォレシスを行うことにより、薬物を例えば温
血哺乳動物(例、マウス,ラット,ウシ,ウマ,サル,
人等)に安全に経皮投与することができる。該電源とし
ては、本発明のイオントフォレシス用マトリックスより
薬物を効率よく生体内に移動させ得るものであれば、い
かなる電源でもよい。本発明のイオントフォレシス用マ
トリックスは、陽極または陰極のいずれにも用いること
ができる。陽極に用いることが特に好ましい。上記電源
の好ましい例として、例えば本発明のイオントフォレシ
ス用マトリックスに連続直流電流またはパルス直流電流
を印加しうる電源が挙げられる。さらに、パルス直流電
流を印加し得る電源が好ましい。特に方形型パルス直流
電流を印加し得る電源が好ましい。
【0022】連続直流電流の電流値は、約0.01から
約4mA/cm2が好ましい。より好ましくは約0.1
から約4mA/cm2である。パルス直流電流の周波数
は、好ましくは約0.1から約200kHz、より好ま
しくは約1から約100kHz、特に好ましくは約5か
ら約80kHzの範囲より適宜選択される。パルス直流
電流のオン/オフ(on/off)の比は、好ましくは約1/
100から約20/1、より好ましくは約1/50から
約15/1、特に好ましくは約1/30から約10/1
の範囲より適宜選択される。パルス直流電流の電流値
は、好ましくは約0.1から約4mA/cm2、より好
ましくは約0.3から約3.5mA/cm2、特に好ま
しくは約0.5から約3mA/cm2の範囲より適宜選
択される。通電時間は、連続通電で約24時間以下、さ
らに約12時間以下、特に約6時間以下が好ましい。
【0023】好ましい通電方法は、例えば約1分から約
6時間、より好ましく約1分から約2時間、特に好まし
くは約10分から約1.5時間の連続通電期間とその後
に続く約1分から約6時間、より好ましくは約10分か
ら約4時間、特に好ましくは約30分から約2時間の非
通電期間を合わせて1サイクルとしたとき、少なくとも
2回該サイクルを繰り返すことが好ましい。通電/非通
電のサイクルは3回以上繰り返すことが特に好ましい。
通電/非通電のサイクルを繰り返す場合において、通電
期間の総和は約10分から約24時間となることが好ま
しい。より好ましくは約30分から約2時間である。上
記の通電/非通電のサイクルを繰り返すイオントフォレ
シスには、例えばパルス直流電流、連続直流電流、好ま
しくはパルス直流電流が用いられる。このパルス直流電
流の周波数は、約1から約100kHzが好ましい、よ
り好ましくは約20から約60kHzである。このパル
ス直流電流のオン/オフ(ON/OFF)比は、約10/1
から約1/10が好ましい。より好ましくは約3/1か
ら約1/3である。パルス直流電流の電流値は、約0.
01から約4mA/cm2が好ましく、約0.5から約
3mA/cm2がより好ましい。特に好ましくは約0.
8から約1.8mA/cm2である。連続直流電流の電
流値は、約0.01から約4mA/cm2が好ましく、
約0.01から約1mA/cm2がより好ましい。特に
好ましくは約0.05から約0.3mA/cm2であ
る。本発明のイオントフォレシス用マトリックスは、例
えば図1から図4に示すような形態で用いることができ
る。
【0024】
【実施例】以下に、参考例、実施例、実験例により、本
発明を具体的に例示するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。特にことわりのない限り、参考例中の
%は容量%を、実施例,実験例中の%は重量/容量%を
示す。 参考例1 ヒト副甲状腺ホルモン(以下、hPTHと略
記)のアミノ基末端から34番目までのアミノ酸からな
る活性フラグメントの酢酸塩〔以下、hPTH(1→3
4)酢酸塩と略記する〕の合成と精製 ペプチドであるhPTH(1→34)酢酸塩の合成はメ
リフィールドらにより開発されたペプチドの固相合成法
〔アール・ビー・メリフィールド(R. B. Merrifield)
アドバンシズ イン エンザイモロジー(Adv. Enzymo
l.)32巻、221−296頁 1969年)の変法に
準じて行われ、自動ペプチド合成機430A(アプライ
ドバイオシステムズ社、米国)を用いた。保護ペプチド
−樹脂の合成はアプライドバイオシステムズ社指定のプ
ロトコールを用いた。縮合時に各アミノ酸のα−アミノ
基を保護するため、三級ブチルオキシカルボニル(BO
C)基を用いた。側官能基保護は次のように行った。セ
リンとスレオニンのヒドロキシル基はo−ベンジルエー
テルとして、グルタミン酸及びアスパラギン酸のカルボ
キシル基はベンジルエステルとして、ヒスチジンのイミ
ダゾール窒素はベンジルオキシメチルによって、リジン
の側鎖アミノ基は2−クロルベンジルオキシカルボキシ
ルで、アルギニンのグアニジン官能基はp−トルエンス
ルホニル基で、トリプトファンのインドールイミンはホ
ルミル基で保護した。すべてのアミノ酸は、アプライド
・バイオシステムズジャパン社又はバチェム・ケミカル
ズから入手した。
【0025】Boc−L−フェニルアラニン−p−オキシ
メチルフェニルアセトアミドメチル樹脂(ポリスチレン
−1%ジビニルベンゼン)を出発原料とし、これに逐次
保護アミノ酸を縮合させた。樹脂上に全てのアミノ酸を
縮合した後、保護ペプチド樹脂を合成機から取り出し、
乾燥した。ペプチド樹脂(1g)と、p−クレゾール
(1ml)、1,2−エタンジチオール(1ml)及び2−
メルカプトピリジン(100mg)を含んだ無水フッ化水
素(8ml)とを0℃で2時間反応させた。反応終了後、
フッ化水素を留去、残留物をジエチルエーテルで洗浄し
て大部分の混合試薬を除去した。生成したペプチドを3
%酢酸(10ml)で抽出し、濾過により樹脂を除いた。
濾液をセファデックスG−25(ファルマシア社製,ス
エーデン)を用いるゲル濾過により精製した。ゲル濾過
の条件は、カラムサイズ2.8×60cm、検出波長23
0もしくは280nm;溶媒、3%酢酸;流速40ml/時
間であった。ペプチドを含むフラクションを集めて凍結
乾燥し、得られた粉末標品をさらに逆相高速液体クロマ
トグラフィーで精製した。カラムYMC−パック、A−
324 ODS(10×250mm)溶出溶媒A,0.1
%トリフルオロ酢酸−99.9%水;溶出溶媒B,0.
1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニトリル;溶
出濃度勾配プログラム、0分(90%A+10%B)、
30分(60%A+40%B)溶出速度1.6ml/分、
検出波長230または280nm。純粋な目的物を含むピ
ーク画分を集めてバイオラッドAGI×8(酢酸型、
1.8×5cm)のカラムに通し、洗液も集めアセトニト
リルを留去した後、凍結乾燥した。hPTH(1→3
4)の収量105mg。4%チオグリコール酸存在下、6
規定塩酸で減圧封管中、110℃、24時間加水分解後
のアミノ酸分析値は次のとおりであった。カッコ内は理
論値。Asp 4.00(4); Ser 2.54(3); Glu 4.92(5); G
ly 0.91(1); Val 2.61(3); Met 1.97(2); Ile 0.83
(1); Len 4.90(5); Phe0.91(1); Lys 2.82(3); His
2.48(3); Trp 0.76(1); Arg 1.74(2)。
【0026】実施例1 参考例1で製造したhPTH(1→34)酢酸塩を1%
含有する50mMクエン酸水溶液1mlにヒドロキシプ
ロピルセルロース〔HPC−L(日本曹達製)〕の6.
25%エチルアルコール溶液4mlを加え均一溶液とし
た。この溶液0.5gをシリコン・ゴム製の底面積8c
2、厚み約1mmの円筒状のくぼみの中に流し込み、
常温(25℃)常圧(1気圧)下でアルコールを蒸発さ
せ、hPTH(1→34)酢酸塩を1mg含有する断面
積8cm2,重量27mg、厚さ0.024mmの円筒
状薬物含層を製造した。
【0027】実施例2 実施例1と同様にして製造したhPTH(1→34)酢
酸塩およびHPC−Lの溶液1.0gをシリコン・ゴム
製の底面積16cm2、厚み約1mmの円筒状のくぼみ
の中に流し込み、常温(25℃)常圧(1気圧)下でア
ルコールを蒸発させ、hPTH(1→34)酢酸塩を2
mg含有する断面積16cm2、重量54mg、厚さ
0.024mmの円筒状薬物含有層を製造した。
【0028】実施例3 実施例1と同様にして製造したhPTH(1→34)酢
酸塩およびHPC−Lの溶液0.2gをシリコン・ゴム
製の底面積3.2cm2および厚み約1mmの円筒状の
くぼみの中に流し込み、常温(25℃)常圧(1気圧)
下でアルコールを蒸発させ、hPTH(1→34)酢酸
塩を0.4mg含有する断面積3.2cm2、重量10
mg、厚さ0.022mmの円筒状薬物含有層を製造し
た。
【0029】実施例4 HPC−Lの6.25%エチルアルコール溶液の代わり
にHPC−Lの3.125%エチルアルコール溶液を用
いること以外、実施例1と同様にして、hPTH(1→
34)酢酸塩を1mg含有する断面積8cm2、重量1
4.5mg、厚さ0.013mmの円筒状薬物含有層を
製造した。
【0030】実施例5 HPC−Lの6.25%エチルアルコール溶液の代わり
にHPC−Lの12.5%エチルアルコール溶液を用い
ること以外、実施例1と同様にして、hPTH(1→3
4)酢酸塩1mgを含有する断面積8cm2、重量52
mg、厚さ0.046mmの円筒状薬物含有層を製造し
た。
【0031】実施例6 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、hPTH(1→34)酢酸塩
を0.2%を含有する50mMクエン酸水溶液を用いる
こと以外、実施例1と同様にして、hPTH(1→3
4)酢酸塩を0.2mg含有する断面積8cm2、重量
26.2mg、厚さ0.023mmの円筒状薬物含有層
を製造した。
【0032】実施例7 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、hPTH(1→34)酢酸塩
を2%を含有する50mMクエン酸水溶液を用いること
以外、実施例1と同様にして、hPTH(1→34)酢
酸塩を2mg含有する断面積8cm2、重量28mg、
厚さ0.025mmの円筒状薬物含有層を製造した。
【0033】実施例8 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、hPTH(1→34)酢酸塩
を4%を含有する50mMクエン酸水溶液を用いること
以外、実施例1と同様にして、hPTH(1→34)酢
酸塩を4mg含有する断面積8cm2、重量30mg、
厚さ0.027mmの円筒状薬物含有層を製造した。
【0034】実施例9 HPC−Lの6.25%エチルアルコール溶液の代わり
にヒドロキシプロピルメチルセルロース〔TC−5(信
越化学社製)〕の6.25%エチルアルコール分散液を
用いること以外、実施例1と同様にして、hPTH(1
→34)酢酸塩を1mg含有する断面積8cm2、重量
27mg、厚さ0.024mmの円筒状薬物含有層を製
造した。なお、TC−5は100%エチルアルコール中
ではコロイド分散して存在するが、hPTH(1→3
4)酢酸塩を1%含有する50mMクエン酸溶液を混和
後TC−5のコロイドは溶解した。
【0035】実施例10 HPC−Lの6.25%エチルアルコール溶液の代わり
にHPC−Lを3.125%およびメチルセルロース
〔メトロースSM(信越化学社製)〕を3.125%含
有するHPC−Lおよびメチルセルロースのエチルアル
コール溶液を用いること以外、実施例1と同様にして、
hPTH(1→34)酢酸塩を1mg含有する断面積8
cm2、重量27mg、厚さ0.024mmの薬物含有
層を製造した。
【0036】実施例11 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、サケカルシトニン(以下、s
CTと略する。シグマ社製、米国)を0.2%を含有す
る50mMクエン酸水溶液を用いること以外、実施例1
と同様にして、sCTを0.2mg含有する断面積8c
2、重量26.2mg、厚さ0.023mmの円筒状
薬物含有層を製造した。
【0037】実施例12 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、sCTを0.02%含有する
50mMクエン酸水溶液を用いること以外、実施例1と
同様にして、sCTを0.02mg含有する断面積8c
2、重量26mg、厚さ0.023mmの円筒状薬物
含有層を製造した。
【0038】実施例13 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、牛膵臓インスリン(和光純薬
製)を1%を含有する50mMクエン酸水溶液を用いた
外、実施例1と同様にして、牛膵臓インスリンを1mg
含有する断面積8cm2、重量27mg、厚さ0.02
3mmの円筒状薬物含有層を製造した。
【0039】実施例14 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、TRH〔インターナショナル
・ジャーナル・オブ・ファルマシウチクス(Internation
al Journal of Pharmaceutics)第69巻、第69〜75
頁(1991年)記載の方法により製造したものを用い
た〕を1%を含有する50mMクエン酸水溶液を用いる
こと以外、実施例1と同様にして、TRHを1mg含有
する断面積8cm2、重量27mg、厚さ0.023m
mの円筒状薬物含有層を製造した。
【0040】実施例15 hPTH(1→34)酢酸塩を1%含有する50mMク
エン酸水溶液の代わりに、リュープロライド(武田薬品
工業製)を0.2%を含有する50mMクエン酸水溶液
を用いること以外、実施例1と同様にして、リュープロ
ライドを0.2mg含有する断面積8cm2、重量2
6.2mg、厚さ0.023mmの円筒状薬物含有層を
製造した。
【0041】実験例1 8%ポリビニールアルコール水溶液をゲル化・成形して
得られる断面積8cm2、厚さ1mmの円筒状の電極用
マトリックスの表面に実施例1から15で作製した薬物
含有層を貼付した。該薬物含有層は貼付後1分以内に溶
解した。また実施例1と同様な方法でhPTH(1→3
4)酢酸塩を含有しない薬物含有層を製造し、予め水分
で湿らせた上腕部の皮膚に接触させた。該薬物含有層は
貼付後1分以内に溶解した。
【0042】実験例2 ポリビニルアルコールを8%含有する33mMクエン酸
水溶液(0.8ml)をゲル化・成形して得られる断面
積8cm2、厚さ1mmの円筒状の電極用マトリックス
の表面に、実施例1の薬物含有層を、ピンセットを使っ
てシリコン製鋳型から剥離した後貼付し、陽極側イオン
トフォレシス用マトリックスとした。また、ポリビニル
アルコールを8%含有する33mMクエン酸水溶液
(0.8ml)をゲル化・成形して得られる断面積8c
2、厚さ1mmの円筒状の電極用マトリックスを陰極
側イオントフォレシス用マトリックスとした。これらの
イオントフォレシス用マトリックスにカーボンコーティ
ングチタン電極を装着して、それらを雄性SD系ラット
(体重約250g)のあらかじめ除毛した腹部に接触さ
せた。特に陽極側イオントフォレシス用マトリックス
は、実施例1の薬物含有層を貼付した面が腹部に接触す
るようにした。ラットへの陽極側および陰極側イオント
フォレシス用マトリックスの接触に際しては、ラットを
エーテルで麻酔した後、接触直前に実施例1の薬物含有
層を貼付した陽極側イオントフォレシス用マトリックス
および陰極側イオントフォレシス用マトリックスをラッ
ト腹部に接触し伸縮性包帯で固定した後、さらにラット
をボルマンケージで保定した。
【0043】電気供給装置には、ADIS4030〔ア
ドバンス(ADVANCE)社製,日本〕を用いた。通
電は、直流パルス電流(40kHz;ON/OFF=3
/7;電流値、1.5mA/cm2)を1時間通電し
た。血清中hPTH(1→34)濃度はラジオイムノア
ッセイ法〔ラット・ピー・ティー・エイチ・キット(Ra
t PTH Kit)イムトピックス・インコーポレーテッド(I
mmutopics, Inc)製〕により測定した。投与後の血清中
hPTH(1→34)濃度は、通電後1時間で最大血中
濃度(約840pg/ml)を示した。この結果は、実
施例1の薬物含有層を電極用マトリックスに貼付したイ
オントフォレシス用マトリックスを用いることにより迅
速な吸収および高いバイオアベイラビリーが得られるこ
とを示す。
【0044】実験例3 実施例1の薬物含有層の代わりに実施例11の薬物含有
層を用いること以外、実験例2と同様にしてsCTの経
皮吸収性を評価した。sCTの経皮吸収性は、血清中カ
ルシュウム濃度を経時的に測定することにより評価し
た。血清中カルシュウム濃度は血中カルシュウム測定キ
ット(カルシュウムE−テストワコー、和光純薬工業
製)により測定した。血清中カルシュウム濃度の時間推
移を〔図5〕に示した。1時間後、2時間後のカルシュ
ウム濃度はsCT投与前の正常レベルに対し、有意に低
下し、迅速なsCTの吸収が示された。
【0045】実験例4 イオントフォレシスを下記の通電条件で行うこと以外、
実験例2と同様にしてhPTH(1→34)の経皮吸収
促進性を評価した。 通電条件:パルス直流電流(40kHz;ON/OFF
=3/7;電流値、1.5A/cm2)を用い、通電期
間1時間/非通電期間1時間のサイクルを4回繰り返し
た。血清中hPTH(1→34)濃度の時間推移を〔図
6〕に示した。通電に応答した3つのピークをもつ高い
血中PTH(3−34)濃度パターンが示された。
【0046】実験例5 イオントフォレシスを下記の通電条件で行うこと以外、
実験例3と同様にしてsCTの経皮吸収性を評価した。 通電条件:パルス直流電流(40kHz;ON/OFF
=3/7;電流値、1.5A/cm2)を用い、通電期
間1時間/非通電期間1時間のサイクルを4回繰り返し
た。血清中カルシュウム濃度の時間推移を〔図7〕に示
した。有意な血清中カルシュウム濃度の低下(投与前の
正常値の約60から65%)が長期に持続することが示
された。
【0047】実験例6 予め糊(コクヨ社製)を薄く塗っておいた剥離紙(タカ
ラ社製)に、実施例1の薬物含有層を貼付し、緩く接着
させた。該薬物含有層に、8%ポリビニルアルコール水
溶液をゲル化・成形し得られる断面積8cm2、厚さ1
mmの円筒状電極用マトリックスを接触させ、適度に押
さえたのち、剥離紙を剥すと該薬物含有層が円筒状のゲ
ル断面に残存、付着した。
【0048】実験例7 実施例11のsCTを含有する薬物含有層を室温(25
℃)で1週間保存後、薬物含有層中のsCT含量低下を
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法で評価し
た。 HPLC条件:カラム:GL−PACK ジー・エルー
・サイエンス・リミテッド(GL Sciences Ltd)社製;溶
出方法:グラジエント法〔A液:0.1%(v/v)ト
リフルオロ酢酸水溶液、B液:0.1%(v/v)トリ
フルオロ酢酸含有アセトニトリル,A液/B液比を80
/20(v/v)から50/50(v/v)までの直線
的グラジエント〕;検出、UV280nm その結果、sCT含量の低下は0%で、実施例11の薬
物含有層中のsCTは安定に存在することが示された。
【0049】
【発明の効果】本発明のイオントフォレシス用マトリッ
クスを用いてイオントフォレシスを行うことにより、薬
物放出のコントロールが容易で、薬物が効率よく経皮吸
収され、マトリックスに含有させる薬物量を通常の使用
量より少なくし得る、しかも皮膚のただれ等の副作用も
ほとんどない。薬物がペプチドである場合、薄膜とする
ことで水分による分解を抑制し、安定化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオントフォレシス用マトリックスを
用いる装置の模式的な例示。なお、図中1は陰極側マト
リックス、2は陽極側薬物含有層、3は電源、4は角質
層、5は表皮、6は電極を示す。
【図2】本発明のイオントフォレシス用マトリックスを
用いる装置の模式的な例示。なお、図中1は陰極側マト
リックス、2は陽極側薬物含有層、3は電源、4は角質
層、5は表皮、6は電極、7は絶縁層を示す。
【図3】本発明のイオントフォレシス用マトリックスを
用いる装置の模式的な例示。なお、図中1は陰極側マト
リックス、2は陽極側マトリックス、3は電源、4は角
質層、5は表皮、6は薬物含有層、7は電極を示す。
【図4】本発明のイオントフォレシス用マトリックスを
用いる装置の模式的な例示。なお、図中1は陰極側マト
リックス、2は陽極側マトリックス、3は電源、4は角
質層、5は表皮、6は薬物含有層、7は電極、8は絶縁
層を示す。
【図5】実験例3におけるカルシウムの血清中濃度の時
間推移。
【図6】実験例4におけるhPTH(1→34)の血清
中濃度の時間推移。
【図7】実験例5におけるカルシウムの血清中濃度の時
間推移。
【符号の説明】
【化5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/22 AEH 38/23 ADD 47/12 Z A61K 37/30 ADD

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬物を含有し厚さ0.05mm未満の薬物
    含有層を含んでなるイオントフォレシス用マトリック
    ス。
  2. 【請求項2】薬物含有層が水溶性の高分子物質よりなる
    請求項1記載のマトリックス。
  3. 【請求項3】高分子物質がセルロース誘導体である請求
    項2記載のマトリックス。
  4. 【請求項4】薬物含有層がさらに水溶性のカルボン酸を
    含有する請求項1記載のマトリックス。
  5. 【請求項5】カルボン酸が炭素数2から6の脂肪族カル
    ボン酸である請求項4記載のマトリックス。
  6. 【請求項6】薬物が分子内に少なくとも1個の塩基性官
    能基を有する生理活性ペプチドである請求項1記載のマ
    トリッス。
  7. 【請求項7】ペプチドの分子量が約7000以下である
    請求項6記載のマトリックス。
  8. 【請求項8】ペプチドの等電点が約5.5以上である請
    求項6記載のマトリックス。
  9. 【請求項9】薬物がカルシウム調節ホルモンである請求
    項1記載のマトリックス。
  10. 【請求項10】カルシウム調節ホルモンが副甲状腺ホル
    モン、その誘導体またはそれらの塩である請求項9記載
    のマトリックス。
  11. 【請求項11】カルシウム調節ホルモンがカルシトニ
    ン、その誘導体またはそれらの塩である請求項9記載の
    マトリックス。
  12. 【請求項12】請求項1記載のイオントフォレシス用マ
    トリックスに通電/非通電のサイクルを繰り返すことを
    特徴とするイオントフォレシス。
  13. 【請求項13】パルス直流電流を通電することを特徴と
    する請求項12記載のイオントフォレシス。
  14. 【請求項14】連続直流電流を通電することを特徴とす
    る請求項12記載のイオントフォレシス。
  15. 【請求項15】直流電流を約0.01から約4mA/c
    2の電流値で通電することを特徴とする請求項13ま
    たは14記載のイオントフォレシス。
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