JPH0721091B2 - 抗菌性ポリオレフィン組成物 - Google Patents
抗菌性ポリオレフィン組成物Info
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- JPH0721091B2 JPH0721091B2 JP1294580A JP29458089A JPH0721091B2 JP H0721091 B2 JPH0721091 B2 JP H0721091B2 JP 1294580 A JP1294580 A JP 1294580A JP 29458089 A JP29458089 A JP 29458089A JP H0721091 B2 JPH0721091 B2 JP H0721091B2
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Description
特に抗菌剤の配合により変色することのない抗菌性を有
するポリオレフィン組成物に関する。
物に対し、優れた抵抗性を有する材料と考えられてきた
が、最近プラスチックのカビによる各種の被害例が報告
されており、防カビ処理が仕様に入っているプラスチッ
クも出回るようになってきた。
品や風呂道具等の水回り用品用として広く使用されてい
るが、水が付着していることが多いために、どうしても
カビにより黒ずむ傾向がみられ、これを防止するために
抗菌性を付与することが望まれている。
要があるが、従来から使用されている抗菌剤としては、
銅や錫等を含有する有機金属化合物などの有機系のもの
がある。しかしながら、この有機系の抗菌剤には、抗菌
性や耐久性、耐熱性が十分ではないという問題があっ
た。
有する金属を保持したゼオライトが提案された(特開昭
62-241832号)。
塩と、銀イオン、亜鉛イオン、銅イオンまたはそれの混
合物から選ばれた抗菌性の金属イオンをイオン交換吸着
させたゼオライトとの混合物の成形物からなる水処理に
適する抗菌性組成物が提案されている。
有させることにより、ポリオレフィンの抗菌性が向上す
ることが認められた。しかしながら、ポリオレフィンの
中には、抗菌剤の配合により黄変するものがあることが
わかった。そこでどんなポリオレフィンに黄変が生ずる
か種々検討の結果、チーグラ触媒により重合したポリオ
レフィン(塩素化合物系残渣を含有)に黄変が認めら
れ、その他に非塩素化合物系触媒(例えばフィリップス
触媒)を用いて重合したポリオレフィンでも、塩素含有
添加剤を含有するものでは、黄変が認められることがわ
かった。
し、初期の変色のレベルを押さえたり隠蔽したりする方
法が考えられるが、効果の高い方法とは言えない。
変色のない塩素化合物含有ポリオレフィンの組成物を提
供することである。
合物を含有するポリオレフィンに、抗菌剤とともに、特
定の添加剤系を複合添加すれば、抗菌性を損なうことな
く、耐変色性を大幅に改良することができることを見出
し、本発明に想到した。
化合物を含有するポリオレフィン樹脂100重量部に対し
て、(a)銅、銀、亜鉛及び錫よりなる群より選ばれた
一種又は二種以上の金属を多孔質ゼオライトに保持させ
てなる抗菌剤0.1〜5.0重量部と、(b)リン系酸化防止
剤0.01〜0.5重量部と、(c)フェノール系酸化防止剤
0.01〜0.3重量部と、(d)ハイドロタルサイト類及び
/又は酸化マグネシウムからなる塩素に対する中和剤0.
01〜0.5重量部とを含有することを特徴とする。
合物を含有するものである。上記塩素化合物としては、
チーグラ−ナッタ触媒の塩素化合物系残渣(TiCl4、TiC
l3等)や、難燃剤等の塩素含有添加剤(塩素化パラフィ
ン、パークロロペンタシクロデカン等)を挙げることが
できる。
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−
1等のα−オレフィンの単独重合体、エチレンとプロピ
レン又は他のα−オレフィンとの共重合体、もしくはこ
れらのα−オレフィンの2種以上の共重合体等が挙げら
れる。これらの中では、低密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン等のポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。
ポリプロピレンはホモポリマーに限られず、プロピレン
成分を50モル%以上、好ましくは80モル%以上含む他の
α−オレフィンとのランダムまたはブロック共重合体も
使用することができる。プロピレンに共重合するコモノ
マーとしてはエチレンその他のα−オレフィンがあり、
エチレンが特に好ましい。従って、本明細書において使
用する用語「ポリプロピレン」はプロピレンのホモポリ
マーに限定されず共重合体をも含むものと解すべきであ
る。
含有するポリオレフィン樹脂100重量部に対して、抗菌
剤及び変色防止用添加剤を下記配合割合で含有する。
りなる群より選ばれた一種または二種以上の金属を多孔
質ゼオライトにイオン状態で保持させたものである。
に提案されている抗菌作用を有する金属を保持したゼオ
ライトが挙げられる。
オン交換量が1meq/g(無水基準)以上で、かつ比表面積
の大きい多孔質なものが好ましく、例えば合成ゼオライ
トとしては、A型、X型またはY型ゼオライト、合成モ
ルデナイト等が好適であり、一方、天然ゼオライトとし
ては、モルデナイト、クロノブチロライト、チャバサイ
ト等が好適である。
含有されるので、できるだけその粒子径の小さな粉状品
が好ましく、特に平均粒径15μm以下の活性ゼオライト
粉末が、均一分散には好適である。上記粉末はできるだ
け2次凝集の少ないものが好ましい。
が好ましいが、特に前述した通り少なくとも1meq/g(無
水基準)以上であって、イオン交換速度の大きいものが
好ましい。
り、前記抗菌性金属イオンの単独又は複数の保持量をイ
オン交換法により任意に調節して、所望の抗菌性を有す
る抗菌剤を調製することができる。
005重量%〜飽和量である。ここで飽和量とは、使用す
るゼオライトのイオン交換容量の飽和値である。0.005
重量%より低い金属含有量では、十分な抗菌作用が得ら
れない。好ましい金属配合量は0.10〜5.0重量%であ
る。
(無水基準)以上の多孔質ゼオライトに、殺菌作用を有
する金属を0.005重量%以上イオンの状態で添加し、加
熱活性化して、水分量を5重量%以下とする。水分量が
これより多いと、変色の原因となり好ましくない。また
加熱活性化は、通常250〜500℃(空気雰囲気中)で行う
が、減圧下では150〜350℃で行うことができる。さら
に、金属を配合し加熱活性化したゼオライトを適当に粉
砕し、15μm以下の平均粒とする。
して0.1〜5.0重量部、好ましくは0.15〜1.0重量部であ
る。抗菌剤の含有量が0.1重量部未満では、抗菌性が十
分でなく、また5.0重量部を超えてもそれに見合う効果
の向上が得られないばかりか変色の度合いが大きくな
る。
ト、アルキルアリルホスファイト、アリルホスファイ
ト、アルキルホスホナイト、アリルホスホナイト等のリ
ン系安定剤を挙げることができ、具体的にはジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-
ジ‐t-ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,
4-ジ‐t-ブチルフェニル)‐4,4′‐ビフェニレンホス
フォナイト、ビス(2,4-ジ‐t-ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ‐t-ブチ
ル‐4-メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホス
ファイト、1,1,3-トリス(2-メチル‐4-ジトリデシルホ
スファイト‐5-t-ブチルフェニル)ブタンなどを例示す
ることができる。
重量部に対して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.15〜
0.2重量部である。リン系酸化防止剤の含有量が0.01重
量部未満だと、変色の低減の効果が十分でなく、また0.
5重量部を超えてもそれに見合う効果の向上が得られな
い。
t-ブチル‐p-クレゾール、2,6-ジフェニル‐4-オクタデ
シロキシフェノール、ステアリル(3,5-ジ‐t-ブチル‐
4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル
(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロキシベンジル)ホスホネ
ート、2,2′‐メチレンビス(4-メチル‐6-t-ブチルフ
ェノール)、2,2′‐メチレンビス(4-エチル‐6-t-ブ
チルフェノール)、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロキシ‐3-
t-ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエ
ステル、4,4′‐ブチリデンビス(6-t-ブチル‐m-クレ
ゾール)、2,2′‐エチリデンビス(4,6-ジ‐t-ブチル
フェノール)、2,2′‐エチリデンビス(4-sec-ブチル
‐6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル‐
4-ヒドロキシ‐5-t-ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2-
t-ブチル‐4-メチル‐6-(2-ヒドロキシ‐3-t-ブチル‐
5-メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5-
トリス(2,6-ジメチル‐3-ヒドロキシ‐4-t-ブチルベン
ジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ‐t-ブ
チル‐4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,
5-トリス(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロキシベンジル)
‐2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス〔(3,5-ジ
‐t-ブチル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン‐
3-(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕メタン、2-t-ブチル‐4-メチル‐6-(2′‐
アクリロイルオキシ‐3′‐t-ブチル‐5′‐メチルベ
ンジル)フェノール、3,9-ビス(1′,1′‐ジメチル‐
2′‐ヒドロキシエチル)‐2,4,8,10-テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、ビス〔β‐(3-t-ブチル‐4-
ヒドロキシ‐5-メチルフェニル)プロピオネート等が挙
げられる。これらのうちでは、1,3,5-トリス(2,6-ジメ
チル‐3-ヒドロキシ‐4-t-ブチルベンジル)イソシアヌ
レート、テトラキス〔メチレン‐3-(3,5-ジ‐t-ブチル
‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなど
が好ましい。
ン100重量部に対して、0.01〜0.3重量部、好ましくは0.
015〜0.2重量部である。フェノール系酸化防止剤の含有
量が0.01重量部未満だと、変色の低減の効果が十分でな
く、また0.5重量部を超えてもそれに見合う効果の向上
が得られない。
マグネシウムである。上記ハイドロタルサイト類として
は、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、
ビスマス等の含水塩基性炭酸塩またはその結晶水を含ま
ないもので、天然物及び合成品が含まれる。天然物とし
ては、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oの構造のものが挙げられ
る。また、合成品としては、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO3)0.15
・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.2Al2(OH)
12.4CO3、Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・4
H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が挙げられる。
して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.015〜0.1重量部
である。中和剤の含有量が0.01重量部未満だと、変色の
低減の効果が十分でなく、また0.5重量部を超えてもそ
れに見合う効果の向上が得られない。
系酸化防止剤と、中和剤をポリオレフィンに添加するに
は、一般に用いられる方法を用いればよい。例えば、ポ
リオレフィンに、抗菌剤とこれらの添加剤を配合し、予
備混合をした後、押出機で混練する方法が適当である。
改質を目的として、他の添加剤、例えばタルク、マイ
カ、ワラストナイト等の無機充填材、熱安定剤、光安定
剤、難燃性、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核
剤等を添加することができる。
を含有するポリオレフィンに、抗菌剤、リン系酸化防止
剤、フェノール系酸化防止剤、及び中和剤を複合添加し
ているので、本発明の抗菌性ポリオレフィン組成物は、
抗菌剤の配合による黄変等の変色が極めて少なく、しか
も、成形加工条件(成形温度、時間等)に対する変色の
依存性が低減し、経時変色も少ない。このため、幅広い
用途において商品価値の高いものとなっている。
色、及び抗菌性について示す。
P)、プロピレン−エチレンブロック共重合体(BPP:エ
チレン含有量5〜20重量%)、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体(RPP:エチレン含有量0.01〜5重量%)
各100重量部に、第1表に示す如く抗菌剤、リン系酸化
防止剤、フェノール系酸化防止剤及び中和剤としてハイ
ドロタルサイト又はMgOをそれぞれ配合し、40lのヘンシ
ェルミキサーで予備混合を行い、次に、この混合物を押
出機(50mmφ、単軸スクリュー)で、ホッパー側より、
シリンダ後部190℃、シリンダ中部200℃、シリンダ前部
220℃、ダイス220℃として、70rpm、N2ブロー下にて溶
融混練してペレット化した。
(株)製カラーメーター(デジタル測色色差計)で測定
した。
成形機により、射出温度220℃で80mm×80mm×2mmの試験
片に成形した後、この試験片の色相を同様にして測定し
た。
前後の溶液中の生菌数を測定し、抗菌性をチェックし
た。
を、同様にして測定した。
酸化防止剤、中和剤のうち少なくとも一つを省略したも
のについても、同様の測定及び評価を行なった。その結
果を第1表に併記する。
る。
ト、 商品名:Mark2112(アデカアーガス(株)製) P2:ビス(2,4-ジ‐t-ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、 商品名:ULTRANOX 626(ボルグワーナー社製) (3)フェノール系酸化防止剤 Ph1:テトラキス〔メチレン‐3-(3,5-ジ‐t-ブチル‐4
-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、 商品名:Irganox1010(チバガイギー社製) Ph2:1,3,5-トリス(2,6-ジメチル‐3-ヒドロキシ‐4-t-
ブチルベンジル)イソシアヌレート 商品名:CYANOX1790(A.C.C製) Ph3:2,6-ジ‐t-ブチル‐p-クレゾール 商品名:スミライザーBHT(住友化学工業(株)
製) (4)ハイドロタルサイト類 D1:塩基性マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキ
シ・カーボネート・ハイドレート Mg4.5Al2(OH)13CO3
・3.5H2O、 商品名:DHT−4A(協和化学工業(株)製) (5)酸化マグネシウム MgO:商品名:ミクロマグ(協和化学工業(株)製) (6)その他 A:ステアリン酸カルシウム(日東化成(株)製) B:ジステアリル‐3,3′‐チオジプロピオネート、 商品名:Sumilizer TPS(住友化学工業(株)製) C:2-(3-t-ブチル‐5-メチル‐2-ヒドロキシフェニル)
‐5-クロロベンゾトリアゾール 商品名:チヌビン326(チバガイギー社製) 実施例9〜13、比較例6〜9 チーグラ触媒を用いて製造した高密度ポリエチレン(HD
PE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)各100重量部
に、第1表に示す如く抗菌剤、リン系酸化防止剤、フェ
ノール系酸化防止剤及び中和剤としてハイドロタルサイ
ト又はMgOをそれぞれ配合し、40lのヘンシェルミキサー
で予備混合を行った。次いでこの混合物を押出機(50mm
φ、単軸スクリュー)でN2ブロー下にてホッパー側よ
り、シリンダ後部160℃、シリンダ中部180℃、シリンダ
前部200℃、ダイス200℃として、70rpm、N2ブロー下に
て溶融混練してペレット化した。
に測定した。
成形機により、射出温度190℃で80mm×80mm×2mmの試験
片に成形した後、この試験片の色相を同様にして測定し
た。
ェックを行った。
同様にして測定した。
酸化防止剤、中和剤のうち少なくとも一つを省略したも
のについても、同様の測定評価を行なった。その結果を
第1表に併記する。
ポリエチレン(LDPE)100重量部に、塩素含有添加剤で
ある2-(3-t-ブチル‐5-メチル‐2-ヒドロキシフェニ
ル)‐5-クロロベンゾトリアゾールを配合し、さらに第
1表に示す如く抗菌剤、リン系酸化防止剤、フェノール
系酸化防止剤、中和剤(ハイドロタルサイト又はMgO)
をそれぞれ配合し、40lのヘンシェルミキサーで予備混
合を行った。次いでこの混合物を実施例5と同様にして
ペレット化した。
に測定した。
成形機により、射出温度190℃で80mm×80mm×2mmの試験
片に成形した後、この試験片の色相を同様にして測定し
た。
エックを行った。
を、同様にして測定した。
酸化防止剤、中和剤をいずれも添加しなかったものにつ
いても、同様の測定評価を行なった。その結果を第1表
に併記する。
較例11)、及び比較例2においてHPPの代わりにBPPを使
用し、かつ抗菌剤(An1)を含有しない場合(比較例1
2)について、同様にして溶融混練してペレット化し
た。得られたペレットの抗菌性及び色相の経時変化を同
様にして測定した。結果を第1表に併記する。
ィン組成物は、抗菌性が良好であり、黄変、変色の度合
いが低減している。
い場合には抗菌性がないだけでなく色相の変化も小さ
い。しかし、比較例2のように抗菌剤を含有するが、中
和剤としてステアリン酸カルシウムを含有する場合には
良好な抗菌性を示すが色相の変化が著しい。さらに、比
較例12のように抗菌剤を含有せず、中和剤としてステア
リン酸カルシウムを含有する場合、色相の変化は著しく
小さい。これらの結果から、抗菌剤を含有しなければ、
中和剤としてステアリン酸カルシウムを使用しても、色
相の経時変化は小さいが、抗菌剤を含有する場合には、
ステアリン酸カルシウムでは色相の経時変化が著しく
(比較例2)、ハイドロタルサイト類及び/又は酸化マ
グネシウムを使用しなければならないことが分かる。こ
のように、抗菌剤として銀、銅、亜鉛及び錫よりなる群
より選ばれた一種又は二種以上の金属を多孔質ゼオライ
トに保持させてなるものを含有するとともに、中和剤と
してハイドロタルサイト類又は酸化マグネシウムを使用
した場合のみ、良好な抗菌性とともに色相の変化が著し
く小さくなる。
を有し、抗菌剤の配合による黄変や変色が十分に満足で
きる水準にまで抑制されている。このような特徴を有す
る抗菌性ポリオレフィン組成物は各種の台所用品、風呂
道具、その他の水回り用品等に好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】塩素化合物を含有するポリオレフィン樹脂
100重量部に対して、(a)銅、銀、亜鉛及び錫よりな
る群より選ばれた一種又は二種以上の金属を多孔質ゼオ
ライトに保持させてなる抗菌剤0.1〜5.0重量部と、
(b)リン系酸化防止剤0.01〜0.5重量部と、(c)フ
ェノール系酸化防止剤0.01〜0.3重量部と、(d)ハイ
ドロタルサイト類及び/又は酸化マグネシウムからなる
塩素に対する中和剤0.01〜0.5重量部とを含有すること
を特徴とする抗菌性ポリオレフィン組成物。 - 【請求項2】請求項1に記載の抗菌性ポリオレフィン組
成物において、前記塩素化合物がチーグラ触媒の残渣で
あることを特徴とする抗菌性ポリオレフィン組成物。 - 【請求項3】請求項1又は2のいずれかに記載の抗菌性
ポリオレフィン組成物において、前記塩素化合物が塩素
含有添加剤であることを特徴とする抗菌性ポリオレフィ
ン組成物。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の抗菌性
ポリオレフィン組成物において、前記リン系酸化防止剤
が、トリス(2,4-ジ‐t-ブチルフェニル)ホスファイ
ト、ビス(2,4-ジ‐t-ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、1,1,3-トリス(2-メチル‐4-ジ
トリデシルホスファイト‐5-t-ブチルフェニル)ブタン
から選ばれた一種又は二種以上であることを特徴とする
抗菌性ポリオレフィン組成物。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の抗菌性
ポリオレフィン組成物において、前記フェノール系酸化
防止剤が、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル‐3-ヒドロキシ
‐4-t-ブチルベンジル)イソシアヌレート及び/又はテ
トラキス〔メチレン‐3-(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕メタンであることを特
徴とする抗菌性ポリオレフィン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1294580A JPH0721091B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 抗菌性ポリオレフィン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1294580A JPH0721091B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 抗菌性ポリオレフィン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03153745A JPH03153745A (ja) | 1991-07-01 |
JPH0721091B2 true JPH0721091B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=17809622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1294580A Expired - Lifetime JPH0721091B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 抗菌性ポリオレフィン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0721091B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102288485B1 (ko) * | 2021-03-12 | 2021-08-09 | 박문극 | 항균 수축튜브재료 및 이를 이용하여 제조된 항균 수축튜브 |
Families Citing this family (4)
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JP2002020632A (ja) | 2000-07-07 | 2002-01-23 | Kanebo Ltd | 抗菌性樹脂組成物 |
ES2264681T3 (es) | 2000-09-21 | 2007-01-16 | Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. | Mezclas de fenoles y materiales inorganicos con actividad antimicrobiana. |
US7202293B2 (en) | 2003-01-23 | 2007-04-10 | Fuji Chemical Industries, Ltd. | Antimicrobial resin composition |
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Family Cites Families (1)
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---|---|---|---|---|
JPS63265958A (ja) * | 1987-04-22 | 1988-11-02 | Shinagawa Nenryo Kk | 抗菌性樹脂組成物 |
-
1989
- 1989-11-13 JP JP1294580A patent/JPH0721091B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102288485B1 (ko) * | 2021-03-12 | 2021-08-09 | 박문극 | 항균 수축튜브재료 및 이를 이용하여 제조된 항균 수축튜브 |
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Publication number | Publication date |
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JPH03153745A (ja) | 1991-07-01 |
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